内装、サービス、料理、どれをとっても豪華絢爛。圧倒する完成度 : 銀座うかい亭

豪華絢爛、大牢滋味。
鉄板焼きの頂点ともいえる。

キャビアとウニ甘海老の乗った皿から始まり、赤身の和牛のロースト、カラスミのパスタ、アワビのソテー、宮崎牛のステーキ。締めは特製のガーリックライスとデザート。

銀座うかい亭で食事。
客席は皆、男性のお金持ってそうな方が見た目にもそれとわかる綺麗な女性を連れて二人でカウンターに座っている。

フレンチと違い、シンプルな料理が多く、日本人の味覚にはピタリと来る鉄板焼き。世界的にもラーメン、寿司、和食、鉄板焼きと日本のお家芸の一つなので、接待にもいい。うかいは他には見られないまるでサグラダファミリア的な芸術的な内装を施した接待には抜群の場所。

2017年11月5日、トランプ大統領訪日の際に、安倍晋三首相がトランプ大統領を連れて来たのがここ。銀座うかいの個室。

そして、僕が今日座った席はまさに安倍さんの座った席です。僕の右横の友人が座っている席がトランプ大統領の席。
特に選んだ席ではなかったけど、いわゆるそういう歴史的席。笑笑

僕にはSPは付いておらず、まるでSPみたいな雰囲気の僕が食べている。

もちろん、焼いてくれるのは料理長兼マエストロの半野さん。2017年にトランプ大統領の目の前で調理した当のご本人。

要人の接待に選ばれるにはやはり理由があるし、パスしなければならない要件がいくつもある。表も交通量はさほどなく、車を横付けしやすいいい道である。

食べてる間にその話題にもなり、ポテトとハンバーガーをこよなく愛するアメリカ人らしい味覚をもつ、グルメでは無いトランプさんを接待するのは難しいだろうなとつくづく思う。

こちらの料理は繊細で素晴らしい仕上がり。見事な手際で半野さんの料理が進む。

圧倒的に完成した鉄板焼きというフォーメーションの中で、やはり、アワビが印象的だったし、やはり、宮崎牛のステーキ が鉄板の上で自分のサシ見事な故にジージーと綺麗にこんがりと焼き目が付いて仕上がるプロセスは美しく魅了させられた。

アワビの焼きのプロセス、ガーリックライスの作る段取り、目にも美味しいシーンがいくつもあった。

寿司もそうだけど、この鉄板焼きもそう。やはりカウンターで目の前から出されて味が変化するものはたくさんあるなぁ。

カーブや変化球ではなく、ストレートな豪華さや、
特別感という素晴らしさでは右に出るものは無い。
おそらく正当な評価では間違いなく頭抜けた存在。
完璧、まさにその言葉で表現したい店。

ここに無いものは横道だけ。

ここ以外には無いという豪奢でアーティスティックな雰囲気。まさに素晴らしい芸術作品のような造作、内装の中で食事ができるワンダーランド。

アントニオガウディの建築のように全ての空間が曲線で構成され、タイルの使い方も日本人にないダイナミックな色使い。

大人のための鉄板焼きテーマパークを理想形から逆算して、作り上げた価値は銀座うかいの創業何年経っても変わらない。

いいものを揃えて作り上げたという概念を超え、クリエイティブかつ芸術作品であり当然、唯一無二であり、そんな豊かさを実感できる空間なのである。

鉄板焼きという業態は客とのコミュニケーションという点からまさにこの銀座うかいを超える存在はあり得ないだろう。

銀座うかいの素晴らしさは、内装とコミュニケーション以外のトピックスは当然食事になる。

繊細で素材感を生かした料理が続き、最高の肉を少しだけ口に運ぶ。
肉の高級さが振り切れているので、5切れしか食べなくても充分な量。
これ以上では重く感じてしまう。

見ていると、皆さんここで、食事のシメのご飯類をガーリックライスを選ぶ方が多い。当然ガーリックライスは焦がし醤油の香り付けも美味しい最高傑作なのだが、僕は敢えてここで素麺をオーダー。
キリリと引き締めた爽やかなコシのある麺がラストを引き締める。

シークエンスとしてはこの後に続く、平日ランチだけ限定のデザートワゴンが待ち受けていることを忘れてはならない。

その後、席を移動し、コーヒーとデザートと続く。まさに欲望の限りを尽くす。
食事とお茶とゆっくり過ごせて1万円程度なのはリーズナブルな贅沢ランチである。

席を変えて、メインのデザートを選び、デザートワゴンを見ると、ギモーブ、チョコレートナッツなどのプティフールはおろか、さまざまな「この際、食べておかねばならないデザート」で盛りだくさんなのである。

結局、帰りは予想を超える満足感と共に帰る。
そして病みつきになり、また足を運んでしまう。

これが銀座うかいである。

海外の要人の接待に最高のおもてなしをしたいと思う時。

これが最高を演出したいけど、わかりやすいご馳走である必要があるときに。

もちろん、相手がグルメだけど、高級フレンチや高級和食にはコネクションが無くて、でも当たり前の店では相手は満足しないセンスが問われるしなー。はてはて、困ったな。という時に。

リッチな経済力をお持ちのお宅で旦那さんにはしっかりと稼いでもらっている間に、奥様同士のおしゃべりを楽しむ贅沢ランチに。

また、たまに奥さんを孝行で、フォローが必要で家庭内調和を図る意味で、誕生日や記念日の接待を大事な奥様にしたいときに。

あらゆるシーンでの活用が可能。
それをランチで訪問して自分のレパートリーに加えておきたい人にも最適なレストランである。

個室もあるが、ダイニングスペースの魅力も相当だ。