存分のおでん。 : かめ幸

お多幸の出とおっしゃるかめ幸さん。お多幸の流れを受けて、たしかに、色が濃い目ではあるのだが。味は存外に薄めで上品だった。
小生、お初に。開店と同時にお伺いする。開店当初は、もちろん、どなたもいらっしゃらなかったにせよ。１８時過ぎには、ほぼ満席であった。

カウンターの一番奥に陣取りつつ。
いきなり、おでんでも良かったのだが。
それも、ヤボかなと思って。メニューを眺めつつイワシをお願いしようとしたら、その日は、イワシがなくて、アジとのよし。
なので、アジのたたきをお願いしてみた。たっぷりの長ネギを刻んだのとショウガと。

で、おでんをスタート。まずは、おでん一人前を。以下の４つが皿に盛られて供される。
・豆腐と。これは、１５０円の値付け。
・くたくたになるまで煮込まれてた厚揚げ。見た目だと、ちょっと煮込み過ぎかなって気もしたけど、どうして、どうして。絶品。２５０円。
・大根はおでんの定番。これがデフォで出してくれるのは、とってもウレシイ。フツウ価格３５０円。
・キャベツ巻き。中身は、胡椒をきかせた鶏そぼろ。カンピョウで巻かれる。一品、５５０円の値付け。
個別に頼めば、１３００円のところ、一人前のお値段は１１００円なので、２００円ほどお得だったってことみたいｗ。

以降は、お好みにて、適宜。
・タマゴ。これも、やっぱり、おでんでは食べたい一品。１５０円の値付けは超サービスってことのような気がする。
・信太巻き。油揚げのなかにカマボコっての。油揚げを使った料理を信太（しのだ）っていうことがあるんだそうで。４５０円の値付けなんで、それなりの高級品。
・アジのつみれ。先日、某有名おでん屋で食べ損ねたってこともあって、頼んでみたｗ。３５０円。
・ネギ間。インドマグロ。山椒がかけられる。特別メニュー。ちょっと高級な品。味わいも高級ｗ。

少々、口のなかをさっぱりさせたいかなと。
・ワカメ酢。キュウリとショウガと。

・シラタキ。迷ってたら、お薦めされたこともあり、頼んでみた。３５０円。今日は、コンニャクじゃなくてシラタキ。
・ワカメ。
・エノキ。
ワカメやエノキは、おでん汁のなかでちゃっちゃと湯掻いて供される。ワカメは１５０円の一方、エノキは４５０円。

・シイタケ。かなり身厚で。高級品の値付けで、４５０円。
・ジャガイモ。いつも思うのだけど、おでんのじゃがいもって、ちょっと不思議な気もしてたりする。肉ジャガのように味を沁みさせるってこともなく。通例、茹でたジャガイモって按配にて供されつつ。
でも、お薦めされたってこともあって、お願いしてみた。一品、３５０円。

で、最後、おでんから離れつつ。
・タコワサ。ちゃんとサザナミ切りされてて。身厚で結構うまかった。
・カラスミ大根。

・生ビール。タンブラーで供される。
・菊正宗の燗をふたつ。１合というが、そこまでは入ってない徳利にて。
・富翁の燗をひとつ。あとから思ったけど、やっぱり、菊正宗の燗のほうがしっくりくるかな。
・次、菊正宗の樽酒の冷酒。３００ｍｌ。
・生レモン・サワー。
わざわざ、生レモンを絞ったものを絞り器のままで別に持ってきてくれる。納得感をあげるためのパフォーマンスか。でも、ちょっとウレしいかも。

異説もあるようなのではあるが、お多幸の創業は対象２年、１９２３年ということのよう。
和光の裏、銀座４丁目の店が創業の店であったよう。店をやってらした「太田こう」という女性の名前に因んでお多幸となったってことと伝えられる。
その後、戦後、銀座５丁目だとか６丁目に第2お多幸が開店し（いまは、日本橋に移転）、その後、新橋に開店した新橋お多幸が第3お多幸（現存）。
ちなみに、いまは亡き殿山泰司氏は、お多幸の創業店の長男だったってことは有名なハナシ。

なんだけど、かめ幸の属するお多幸・銀座八丁目グループを主宰する野田屋グループは、第1から第3お多幸の流れとは、また別で。直営店が、銀座八丁目店・新宿店。 神田店がそのグループ店とのよし。このかめ幸も、そちらのご出身の方が営業っていらっしゃるということなのであろう。
でも、小生自身、最近、確かめてないので、確かなことは言えないにしても、銀座８丁目の店と比べても、こちらのかめ幸の上品な味わいは格別なような気がしてならない。
日本橋、新橋、銀座８丁目と、確かめたい店が沢山ｗ。冬までにすべて回り尽くすのは、ちょっとムリかなあ、やっぱりｗ。