魚貝に恵まれた徳島で豊かさを感じ，ありふれた魚が美味しいと感じる　“ほら鮨” : ほら鮨

（再訪）
今回は“寿司ふらり旅”の続きです。
と言っても，昨年１２月に伺った寿司屋さん，
鮨たけがみさん，やま下さん，いさみさん，
県外では寿司政さん，寿し一貫さん，
徳島の上記３店訪問から暫く経過してしまいました。

上記３店をレビューしたのなら，
ほら鮨さんとすし勝さんは外せないでしょう。
まずは“ほら鮨”さんへお邪魔しました。

２年ぶりの更新アップになります。
写真２１枚追加しました。

昨年５月にリニューアルオープンしました。
ネタケースが無くなり，
カウンター席が１２席から８席になり，
テーブル席はオシャレになり，
本わさびを使うようになっています。
高級感ある寿司屋さんになったようです。

・カニ味噌，
ズワイガニの身とカニ味噌を和えています。
カニ味噌の新鮮さ感じますし，ウマさを感じます。
こういう一品は徳島の寿司屋さんの中では
優れていますね。

・ナマコ柚子酢
このナマコは赤ナマコの上物です。
クチコやこのわたは高級珍味です。
赤ナマコは岩礁地帯に住み，
砂地の海底にいる青ナマコより，
味は赤ナマコの方が良いとされ，高値で流通しています。
柚子酢と刻んだ柚子でビシッと〆ています。
ナマコの代表的な食べ方は酢の物です。
コリコリした歯ごたえと、
磯の香りがたまらないですよね～！

・握り寿司
鳴門鯛，徳島産地赤貝，大トロ，マダコ，由岐産赤うに，
足赤海老，イクラ，玉子，カズノコ

握り寿司は小ぶりの優しい握りです。
小ぶりながらも，シャリはふわっと優しく，
味わいも，甘すぎず，酸がしゃきっとしたという感じです。
湯浅店主は東京で江戸前寿司を４年間経験しているためか，
徳島的な甘ったるいシャリではありません。

玉子は寿司屋で言う“玉”であり，
砂糖の入った甘みのある江戸前的な関東風玉子です。

サバ，アジ，イワシなどの青魚，光り物にも力を入れており，
白身では天然鳴門鯛など，煮あなご，あとはナマコや地赤貝，
そういう魚が美味しいと感じる寿司屋さんです。

サービスは過度にならず，適格であり、
素材や料理の話なども上手く話してくれます。
やはり，この道のベテランの感覚でしょうか。

ここにはここの良さが光る，
そんな感じでしょうか。
値段はビール１本，旭若松の燗酒１合，
芋焼酎の垚六（きろく）の湯割り一杯で，7,020円でした。
値段はやや高めな設定になっているようです。

あと要望とすると，
こういう高級感ある寿司屋さんにリニューアルしましたので，
白身魚の昆布〆やマグロ赤身のヅケなど，
積極的に江戸前の寿司が欲しいと思います。

ごちそうさまでした。


（再訪）
今回は寿司を食べたくなりました。

ほら鮨さんへ伺います。

閑散とした平日夜ですが，
ここはカウンター席はほぼ満席，小上がりも満席御礼です。

一品は菜の花の胡麻和えです。こういうのも得意です。

芋焼酎は八丈島の情け嶋。
ここのお湯割りは大きな陶器にたっぷりとあります。

のれそれ　があったので注文します。
もうそんな時期ですね～。
写真は残念ながら撮り忘れました。

あとは握りを・・・・・・・・。
アオリイカ・天然鯛・ぼうぜ（えぼ鯛）・地ダコ・鯖・あなご・かんぴょう巻き。

あおさのりは四万十産がつとに有名ですが，
実は徳島産は知る人ぞ知るほど有名です。

握り寿司は小ぶりの優しい握りです。
ありふれたように思える魚が美味しいと感じますね。

あいかわらず店主の接客・会話は上手だなぁと思います。


（再訪）
ほら鮨さんへ再訪してきました。

最近は１８時から夜中２時まで開いているほら鮨さんです。

大将は先代から店を引き継いで１３年になりました。

大将は東京で江戸前寿司の経験もあり，
接客がうまく，話上手です。
最近は自社ビル５Fにカラオケ付きの大人数で入れる
スタイリッシュなカラオケほら鮨VIPルームが登場しました。

徳島は四国でも魚に恵まれた場所です。
鱧・鯛・アオリイカ・ウナギ・スズキ・イサキ・石鯛・
あなご・ヨコワマグロ・マアジ・真鯖・アワビ・赤貝・
徳島の地ウニ・車海老・芝エビ・・・・・・・・・。

日本酒・焼酎も選んでいます。
純米無濾過系も多いですね。

ここに伺うと徳島の魚貝の豊かさを感じさせていただけます。
ネタケースの中を見ていれば，県外産はイクラ・トロ・ウニくらいでしょうか・・・・・・・。

つきだしはカタクチイワシ。
味付けが素晴らしく，
麦焼酎山猿を最初に飲んでいましたが，
焼酎にも日本酒に合います。
湯浅店主が酒飲みゆえ，こういうのも光ります。

今回は生鯖の造り，泉州茄子があったのでいただきました。

泉州茄子は当たり外れが多いのですが，
果物みたいな感覚の甘さがあります。これはオススメでした。

握り寿司は勘八銀座本店的な小ぶりの優しい握りです。

デカい徳島産岩牡蠣もありました。

サバ・アジ・イワシなどの光り物に力を入れており，
ありふれたように思える魚が美味しいと感じる寿司屋さんです。

平日の閑散期の夜でしたが，小上がりは満席，カウンター席もにぎわっています。

１３年の歴史と実直で真面目な商売をしてきているんだなと感じます。


（主レビュー）
徳島の栄町に１７時から深夜２時まで営業する「ほら鮨」さんです。

昔、焼鳥のごんの店主からオススメされて何度か伺っていたのですが、
何年か前に閉店するという噂をお聞きしてから足が遠退いていまいました。

ほら鮨さんは店主も年輩の職人さんも、
年季の入ったベテランの方です。
カウンターは１枚板ではありませんが、
白く高級感があります。
まさに老舗という雰囲気であります。

カウンターの向こうには、ごん店主のきれいな絵が飾っています。
また和食店などの店主もお薦めしている寿司屋さんなのです。
飲食店さんが終わってから行きやすいこともあるのでしょう。

またビールはサントリープレミアムモルツ・エビス・
キリンクラッシクラガー・アサヒドライと揃えてあり、
日本酒は芳水や亀齢・・・・、焼酎は中々、山猿、
赤霧島、きろく、竈猫、百年の孤独、ハナタレ・・・・・と、
お酒の選別もうまくしています。

サービスは過度にならず、適格であり、
素材や料理の話なども上手く話してくれます。
この道のベテランの感覚を持っています。

つきだしはあんきも、握りはアオリイカ・ぼうぜ（えぼ鯛）・
アジ・サバ・カマス炙り・マグロ赤身・あなご・・・・・等をいただきました。

握りは職人的であり、やや柔らかめですが、
シャリと酢のバランスをもう一工夫していただければもっと良くなると思います。

アジは江戸前と同様に小鯵を握ります。
大きいアジを使う寿司屋さんが多いのですが、
刺身・たたき・なめろう・・・などはともかく、
小鯵の方がが寿司ネタにはぴったり合います。

〆サバもぼうぜもねたが酢漬けみたいに変色していなく、
刺身的な〆かたで味覚的にもきれいに見えます。
酢のしめかたは良いですね。

お薦めのカマスは炙って握ります。握りを食べながら、
やはりベテランの職人さんだなと感じます。

あなごも江戸前的な煮穴子であり、ふわっとしていますが、
これを塩と煮詰めでそれぞれいただきました。

徳島の寿司屋さんでは、
徳島は養鰻場もあり九州の養鰻より有名で高値がつきますし、
また勝浦川など、うなぎが採れる川も多く、
養殖や天然（半天然）うなぎ・天然うなぎが好まれる傾向があります。
だから穴子よりうなぎを主体としてだしている寿司屋さんが多いのです。

寿司屋さんに行くと、やはり美味しい穴子が食べたくなります。
あなごはメニューにあっても焼き穴子が主で、
１品料理で白焼きとかならまだいいのですが、
握り寿司には柔らかい煮穴子が合います。
また、ねぎとろでは無く、とろ鉄火もあるのも本当の寿司屋さんだなあと思います。

あとは１品で玉子も注文しましたが、
玉であり、砂糖の入った甘みのある関東風玉子です。
これは懐かしくかんじました。

個人的にはまぐろヅケや白身魚の昆布〆などの
江戸前寿司をだして欲しい気がします。
ほら鮨さんは、値段も安くはないですが、
こういう寿司屋さんに通ってるかたには高くないと感じるはずです。