器にもこだわりだし，女子会にも使える，海鮮主体の居酒屋としては華がある　" はる坊 " : 居酒屋　はる坊

今回は２年ぶりになるでしょうか？
" はる坊 " さんに伺います。

前日は海も雨が大降り，すごい風で，
この日は海鮮ネタは少ないということでした。

日本酒は秋鹿へのへのもへじ，三光正宗，
農口などの純米無濾過系も揃っています。
泡盛は久米仙などをいただきました。

・佐那河内のおっさん豆腐
男前豆腐じゃなくて，村のおっさん豆腐の時代のような気もします。
これは徳島の居酒屋などに常時置いてあるものと違って，
充填部門１位になった高いモノの方です。
国産大豆100％使用で凝固剤にも深層海水天然にがりと，
昔ながらの手作りの方法で作っています。

食感でいうとプリンのような滑らかさで口溶けがよく，
どんどん食べれてしまうのです。
お塩をかけてもよし、お醤油かけてもよし。
やっぱり普通のおっさん豆腐とは違い，ホントおいしいですよね～。
四代目年光さんのこだわりが感じられる味ですし，人柄もにじみ出ていますね。
やさしい大豆の風味が，また食べたいと思わせてくれるクセになる味です。

＊造り盛り合わせ
・徳島産生ウニ，銚子産金目鯛，カンパチ，マアジ，ノルウェーサーモン，
　マダコ，ホンマグロ
カンパチは淡路の養殖，ホンマグロは長崎産畜養，
ノルウェーサーモンも養殖なのですが，素材のレベルは高いと思います。
生ダコの刺身を無性に食べたくる時があります。

タコはミネラルが豊富なんです。
生タコを半ボイル状態にしています。
イボの食感との相性もよく，
胡麻油に合うのは驚きでした。

・メイタガレイ造り
メイタガレイは，
刺身や煮魚にしても美味しい美味しいですね。。
カレイは身肉に味が乗り，旬を迎えます。
肉質やわらかく色が純白で，
少しの生くささも無いのです。
刺身は光沢があってきれいですね。

・特大エボダイ塩焼き
エボ鯛の旬は脂がのっている6～10月頃なのですが，
白身の肉質でけっこうな脂が特徴でした。
東京ではだいたいが塩焼きや干物なのですが，
徳島ではだいたいが小さいためか，
その小さいエボ鯛（ぼうぜ）をそのためか酢〆によくしています。
炙れば，フツフツと脂が滲みだし魚の表面を覆っていて，
塩加減が濃すぎずかといって薄すぎず，
塩味とのバランスの良さに納得してしまいました。

・別枝牧場の阿波牛タタキ
艶のある赤身に美しいサシが全体に入り、
脂肪は淡くで適度な粘りがあります。
その脂にしつこさがなく，甘みと旨みが口の中に広がります。

・太刀魚塩焼き
和食店で食べる徳島産太刀魚は，
ウマくて大きいのが多いですよね。
大きな太刀魚の塩焼きは，しっとりした身がほろほろっと，
口の中でほどけて絶品でした。

・シラサエビ，とうもろこし，玉ねぎのかき揚げ
店主おススメの気合の入ったかき揚げでした。
カラッと爽やかに揚がっていましたし，
とうもろこしの甘味とエビのプリプリとした食感が美味しいのです。

高級食材や派手さのある食材は鳴りをひそめていますが，
養殖でも実質素材の良い，ウマい食材を揃えています。
店主は真鯵やエボ鯛，マナガツオなどそういうものが好きなのでしょう。
魚の素材そのものがいいことは変わりがありませんが，
実家からはなぜキンキを入れないんだとか，プレッシャーをかけられているようです。
個人客にとっては「はる坊」という店の，
今までのイメージ，プレミアム居酒屋というか，
他の和食店が入荷できない高級魚で本わさびを使うということは無くなりましたが，
手ごろな値段でというのがいいでしょう。

店主の接客は素晴らしいですし，穏やかなものです。
当然支払い対価も安くなりましたが，飲み放題の団体客はともかくも，
ここのプレミアム客層（説明は　http://tabelog.com/rvwr/000709368/rvwdtl/53245922/）
がどう動くのか考えることがあります。

私個人としては，これだけ回転している時こそ，
素材は無理なことができますし，先花板のスタイルを踏襲して，
それ以上に，目玉というか，ここの名物というか，ここの看板というか，
釣りきんき，鮭児，ときしらず，宮津産トリガイ，ホンミル貝などで勝負すること，
今まで以上に攻めることこそが，「はる坊」さんらしい気がします。

ごちそうさまでした。

関東の重鎮レビュアー，
「行列のできる」様が徳島遠征に来られるということで，
新年会をやりましょう！！

" はる坊 " さんに5名で伺います。
１週間続いて，シケが続き不漁なのですが，
そこは，実家が魚屋さんゆえ，
団体さんのオオバコということもあり，
創意工夫で考えてくれました。

「行列のできる」様は身長が高く，
ダンディーでカッコイイですね～！！
宴会も行列様のトークで大いに盛り上がりました。

日本酒は芳水本醸造，芳水13号，
不老泉，おでんでん，旭若松，義侠です。

・徳島産箱うに　
身がやや小ぶりですが，
上品な甘さと香りはさすがです。
まず見た目でわかるように，
身の並べ方が北海道産のウニとは逆になっています。
普通，市販されているウニはミョーバンなどで身を固め，
崩れやすい身の腹側を下向きにし，
身の背を見せるように並べるのですが、
徳島産のウニは，あえて腹側を見せて盛り付けております。
これは鮮度が良くないと出来ない盛り方です。
「逆手のウニ」と呼んでいると思います。

・マダコの造りを胡麻油で　
生ダコの刺身を無性に食べたくる時があります。
タコはミネラルが豊富なんです。
生タコを半ボイル状態にしています。
イボの食感との相性もよく，
胡麻油に合うのは驚きでした。

・徳島産地赤貝造り
私の好きな貝の中では断トツ上位です。
赤貝の旬は2月頃まででしょう。
最近では，韓国産や中国産がほとんどだと思います。
これは徳島産の殻つきですが，
むき身になっているものもありますが，
殻付きの方が美味しいですよ。
隠し包丁のレベルが高いと感じました。
このプックリした身が最高です！
赤貝ヒモも堪りません。

・軟骨から揚げ　
カラッときれいに揚がっており，
揚げ方がとてもいいですね。

・バッテラ　

・魚介の豆乳鍋
豆乳を多少変化させて，
八方だしを合わせています。
彩りと風味が特徴的ですね～！！
ほどよく煮込んだ牡蠣，白子，水菜，豆腐，白菜と鶏肉を合わせた，
魚介を味わうヘルシー豆乳鍋です。
魚介の旨みと豆乳のやさしい味がよく合うのです。
汁にほどよいとろみが出るところがおいしい。
個人的には柔らかい鮭も欲しい気はしました。

店主の芝原さんは，
シケ続きで不漁でネタが無い，
こういう時こその料理の提供のしかたに
プロの底力を見たような気がします。
接客やトークも洗練されてきています。
あとは日々市場に魚や野菜を探しに通うことで，
さらなる飛躍が望めるようになるでしょう。

ごちそうさまでした。

（再訪）
今回は日本海産（鳥取産）天然寒ブリと鳴門産天然ブリということで，
女性のかずらさんを迎えて，他は男３人の４人で，
“ はる坊 ” さんにお邪魔しました。

７か月での更新アップで失礼いたします。
写真１４枚追加しました。

本来は氷見産寒ブリか能登産寒ブリを狙っていたのですが，
まだ沖洲市場には入荷していないということでした。
京都の市場には入荷しているのに残念です。
もっちゃんや蓮菜さんでも，
あまり登場しませんが，あれば必ず入荷しています。

・阿波牛タタキ
・鳴門産天然ブリ
・山陰産（鳥取産）天然寒ブリ
・ブリ大根
・ブリ照り焼き

相変わらず寒～い日が続いていますが，
気温・海水温が寒くなればなるほど，
脂が乗ってきて美味しいのが魚介類。
中でも北陸の天然寒ブリは，
今が旬で一番美味しい時期です。

昨年の冬は「天然寒ブリ」の水揚げに異変が起こり，
氷見産や能登半島のブランド産地で深刻な不漁となっていたのですが，
一方，例年は少ない山陰や九州で漁獲が活発化していたのです。

脂ののった山陰沖産の天然「寒ブリ」は，冬場の高級魚。
ブリの最も美味しい12月から2月に掛けての時期は山陰沖にも数多くいます。

鳴門産天然ブリは今まで徳島で食べたブリよりも上質な脂を感じます。
山陰産寒ブリは氷見産や能登産よりも，身が赤いのですが，
しっかりした歯ごたえと上品でコクがある脂，
臭みのない天然の香りなどを感じます。

極寒の日本海で身が締まり，
脂がゆきわたったブリを食べるには，
刺し身もいいが何と言ってもブリしゃぶが一番です。
土鍋のダシにしゃぶしゃぶと数秒くぐらせただけで，
さっと霜降り色になる。
中がまだレアな状態で引き上げ，
特製ポン酢をほんの少しだけつけて食べれば，
身の歯ごたえ、火が通った部分の香ばしさや旨みの濃さ，
そして脂のとろける具合がたまらないのです。
薬味も控えめでちょうどいい。

こういうレビューを見た方が，
どこかの料理屋さんに来店した折に
鮭なら鮭児，冬の天然とらふぐ，寒ブリ，活ズワイガニなど含めて，
やっぱり，いろいろな旬モノに挑戦すること，
そういう仲間を増やしていくことこそが大事で，
店や料理人を動かすことになります。
若いうちに味覚を磨き，中年になってからでは遅すぎるのです。
魚は四季の旬を追っていくこと。
やはり，そういうモノを食べ慣れるしかないと思っています。

ごちそうさまでした。


（再訪）
この間に３回も満席で断られ続けられている
“はる坊” さんです。
５か月という短期間での更新アップで失礼いたします。
写真８枚追加しました。

１日に予約の電話が３０本は入る繁盛店です。
そりゃあ当日はとれませんよね。(/ω＼)
私が居るときも８本くらいはかかっていましたから・・・。

花板の坂口さんは４月に酒肴結さかぐちさんをオープンさせ，
２月下旬からは店主の芝原さんが，板場に立っています。
そして，焼き方・煮方は料理経験のある店主の妹さんがしています。

日本酒は玉川，不老泉
・べいか酢味噌
・銚子産金目鯛，マコガレイ，肝和えマコガレイ
・エボ鯛（ぼうぜ）塩焼き
・のどくろソテー　イタリアン風で

銚子産金目鯛はあるにせよ，
網走産釣りきんきや長崎産のどくろ，宮津産トリガイなど，
高級食材の魚は鎮座しなくなり，
実家が魚屋ゆえに，徳島産地魚が主体になったようです。

マガレはカレイの王道で，
刺身や煮魚にしても美味しい高級魚です。
夏場に身肉に味が乗り，旬を迎えます。
大分県の「城下ガレイ」もマコガレイです。
肉質やわらかく色が純白で，
少しの生くささも無いのです。
刺身は光沢があってきれいですね。

エボ鯛の旬は脂がのっている6～10月頃です。
白身の肉質でけっこうな脂が特徴。
東京ではだいたいが塩焼きや干物なのですが，
徳島ではその小さいエボ鯛（ぼうぜ）をそのためか酢〆によくしています。
中火で炙ればフツフツと脂が滲みだし魚の表面を覆っていく
塩加減が濃すぎずかといって薄すぎず，
脂とのバランスの良さに納得してしまいました。

のどくろは小さいこともあり，イタリアン風で提供していましたが，
こういうのもいいなぁ～と感じました。

店主は真鯵やエボ鯛，マナガツオなどそういうものが好きなのでしょう。
魚の素材そのものがいいことは変わりがありませんが，
実家からはなぜキンキを入れないんだとか，プレッシャーをかけられているようです。
個人客にとっては，はる坊という店の今までのイメージ，プレミアム居酒屋というか，
前花板の坂口君が他の和食店が入荷できない高級魚で本わさびを使い，
手ごろな値段でというのが無くなったようです。

店主の接客は素晴らしいですし，穏やかなものです。
当然支払い対価も安くなりましたが，飲み放題の団体客はともかくも，
ここのプレミアム客層（説明は　http://tabelog.com/rvwr/000709368/rvwdtl/53245922/）
がどう動くのか考えることがあります。

私個人としては，これだけ回転している時こそ，
素材は無理なことができますし，先花板のスタイルを踏襲して，
それ以上に，目玉というか，ここの名物というか，ここの看板というか，
釣りきんき，鮭児，ときしらず，宮津産トリガイ，ホンミル貝などで勝負すること，
今まで以上に攻めることこそが，はる坊さんらしい気がします。

ごちそうさまでした。


（再訪）
この間に６回も満席で断られ続けられている “はる坊” さんです。
１０か月ぶりの更新アップになります。
写真２１枚追加しました。

鳴門のカリスマ漁師村公一さん（http://www.mbs.jp/jounetsu/2007/09_02.shtml）の
の沖ボラがあったので注文してみました。
荒波に揉まれボラを〆て届いたボラは，
身はしっとりと，かつ，しっかりとぷりぷりっとした肉質です。
この時期は脂もしっかりのって，これがボラ？と舌を唸らせるウマさです。
村さんの沖ボラは，いわゆるボラの泥臭さもすくなく，
むしろ，たくましく上品なんです。

銚子産金目鯛は，皮は炙って焼き霜にしています。
身はきれいでほど良いというか，脂のノリが素晴らしいと思います。
きんきやのどぐろもそうですが，こういうのは堪らない旨さがあります。
高知産や徳島産とは全く味が違いますね。

冬の時期の鳴門産天然鯛の骨蒸しは，
昆布と鯛のカマによって，ウマい香りを引き立てた白濁したスープになっています。
これが何とも言えないというか・・・，美味しい顔をしています。
酒と塩で骨蒸し（酒蒸し）なのですが，素材本来の鯛の旨味を味わえますし，
カマの部分は，身が締まっておいしく，頭の方に近づくにつれて，脂がのって最高です。
ポン酢に少し付けるか，付けなくても甘味があり美味しいのです。
天然鯛の味といい，豆腐や椎茸とも相性がいい感じです。

徳島の和食店においては，蓮菜さんの魚も負けず劣らず上質ですが，
はる坊さんは値段と旬の魚の素材を比較すると，文句ない安定感があります。
他の和食店では，ときたまに図抜けた魚もあるかもしれませんが，
徳島において言えば，素材では日本料理店を含む和食店の中ではこの２店でしょう。

さて，花板の坂口さんは２月末日をもって独立され，４月から新店をオープンします。
これからは店主の芝原さんが，板場に立つのも大きな期待と楽しみがあります。
和心，かま田，食彩かなで，酒猫，食士わたなべ，卯月，きの香さんと，
酒猫さんは銘酒居酒屋ですが，この間に日本料理系の店が新店ラッシュが続いています。
徳島の和食界もいい意味で大きく変化してきているように感じます。
お客さんにとっては選択肢が増えますし，いいことだと思います。

ごちそうさまでした。


（追記）
今回は５人で伺います。
日本酒は玉川アイスブレーカー，酔右衛門の雄町，凱陣の神力などを・・・。
写真２８枚追加しました。

イチオシは京都丹後産天然トリガイ，
「大きさ」「肉厚」「味」どれをとっても絶品ですし，
日本一として，大変人気のある高級食材です。
特にこれは銀座などの高級寿司店にも負けない素材です。
何と言っても造りが一番です。
活けの生を造りにしたものは食感，味ともにとても美味しいのです。
「トリガイ＝鳥貝」というように，
貝殻から伸びる黒い足が，鳥のくちばしに見えます。

京都府では主に舞鶴湾，栗田湾，宮津湾が有名です。
トリガイの主な産地として，愛知県三河湾が有名ですが，
三河湾産のものより，京都府産のものが大きいですね～。
京都府の内湾のほうがよく育つのでしょうか？

徳島産天然黒あわびの造りは，2000円とお手頃な価格でした。
あわびの美味しさは，貝の仲間の中でもダントツ別格の美味しさがあります。
この味は，地産天然あわびならではの深い味わい。
造りにすると歯ごたえ，身のしまりが大変良い徳島産天然黒あわびです。
大きくなるほど，身も厚く，歯ごたえ，旨味も増します。

銚子産金目鯛炙り霜，
白身で脂肪分が多く，どんな料理にも合うのが金目鯛の魅力です。
金目鯛は刺身や鍋物，煮つけ，その他さまざまな調理法で楽しまれていますが，
特に銚子沖の金目鯛は脂ものっていて最高です。
高知産や徳島産とは全く味が違います。

本わさびは＋150円で選ぶことができます。
紅芯大根もそうですが，なかなか頑張っていますね。

阿波鶏西京焼きもなかなかいい発想ですし、
鯖のへしこは紅芯大根と合わせています。
これは，かぶのように丸型で中が赤い大根です。
わずかな衝撃でヒビが入りやすいなど，
栽培がとても難しく，デリケートな野菜です。

大根がパリパリでなんだか，いくらでも食べられちゃうんです。
ちょっとこってりした肉料理との組み合わせもいいし，
くせのある鯖へしこと交互に食べても，さっぱり感が際立って良い感じです。
紅芯大根はそんなに辛味がないので，こういうお料理に合いますね～。
また，特大太刀魚塩焼きは，太刀魚のイメージを大きく変えるでしょう。

ちなみに「西京焼き」とは，甘い白味噌をベースに，
さまざまな独自の調味料をミックスした味噌床に数日間漬け込み，
お味噌の香りと味わいを食材に移した焼き物です。
白身魚に多いのですが，ブロイラー鶏の阿波鶏にもなかなか合いますね。

あとは，泉州茄子，戻り鰹塩タタキ，活足赤海老塩焼き，阿波牛タタキ，
阿波牛タタキユッケ，海鮮グラタン，シーザーサラダ，だし巻き玉子など・・・。
どれも安定したウマさがありました。


（再訪）
はる坊さんに近大マグロ（近畿大学水産研究所）が毎週入荷しています。
これも画期的なことなので，アップすることにしました。
グランフロント大阪や銀座に行かなくても食べられます。
３ヶ月ぶりなのですが，再々アップで失礼いたします。
写真１７枚追加しました。

銀座店もありますが，梅田「グランフロント大阪」北館ナレッジキャピタル6F，
近大卒の魚と紀州の恵み 近畿大学水産研究所さん，
近畿大学水産研究所で完全養殖されたマグロが食べられます。
（これは近畿大学で養殖された魚を中心に提供する飲食店で，
実際に運営するのはサントリーの子会社です。）

徳島の沖洲市場でも週４～５本のみの入荷であり，それを頑張って仕入れています。
徳島では幼魚のヨコ（ヨコワマグロ）ばかりで，
なかなかシビやチュウボウのホンマグロにあたりません。

この近大マグロは，パッと見た目にも脂が乗っているのが解ります。
天然物のマグロにはないツヤツヤ感かもあります。
赤身からいただきましたが、脂がとても乗っていました。
赤身もなかなかのフレッシュなみずみずしさでとろけます。
甘いですね。食感はなんとなく，少し柔らかい気がしました。
でも、もっちりとした感じはあります。
赤身と中トロと大トロが出されて，どれもとろけるのですが，
昨今の食の好みに合うのではないかと思います。

完全養殖であることは間違いないのですが，
下手な天然物よりはレベル高いものがあるように感じます。
養殖モノとは思えないところがありますし，天然モノにある当たり外れがありませんし，
味はとても素直で，身は非常に締まっていて天然ものにも負けてはいません。
近畿大学水産研究所は，このマグロの養殖の研究には多大な資金と苦労を伴っていますし，
それだけでも賞賛に値すると私は思います。

あとは，九州産の大あさり（ホンビノス貝ではありません），合鴨ロース，
阿波牛炙りタタキのユッケでした。阿波牛はイチボを炙って，タタキにしてユッケにしています。
見た目はしっとりとした感じがしますし，熟成牛よりはいいですし，馬肉にそっくりです。
味は赤身肉のあっさり感と霜降り肉の甘み，そして柔らかさを兼ね備えていますね。

どれも素晴らしく良かったのですが，特に合鴨ロースは塩・胡椒・ガーリックで味付けをして，
フライパンで両面強火で焼き，コンベックオーブンで低温調理したあと，
生姜を効かせた和風タレに漬けこんでいます。
合鴨ロースをこんなにと感じるくらいにおいしく食べさせてもらいました。

さて，ここも最近は静岡産本わさびも使用しています。
徳島の他の高級和食店や，食らんどもっちゃんですら，
なかなか見ることのできない銚子産金目鯛，長崎産のどくろ，
地赤貝，黒北寄貝などの高級食材を仕入れて，値段はリーズナブル，
現在は高級魚の原価率は60％，80％を超えているものもあります。

和食店では食材の原価の３倍掛け以上が通常です。
例えば原価500円→倍掛け1000円としても，原価1500円→2000円でも同じという発想，
花板さんと店主が極上素材をお客さんに身近により安く食べて貰いたいという感性が素敵ですね。
こういう発想の良さもそうですが，仕入や料理に対する感性とセンスが良いのには，びっくりします。
あとは居酒屋としてなら銘酒居酒屋的な料理，和食店とすれば日本料理的な感性などが光ってくると，
徳島において，今後もっとも期待できる若手料理人と感じます。


（前回）
かま田さんで，徳島県宍喰産のどぐろを食べて，刺激を受けたので，
はる坊さんは銚子産金目鯛以外にも，
長崎産のどぐろを大体は入荷しているという情報を聞き，
伺ってきました。
写真３２枚追加しました。

・長崎産のどぐろ　造りと焼き霜，真鯖の造りと炙り鯖の造り
・ヨコ・足赤海老・天然ヒラメ・鰆の造りと鰆のタタキ
のどくろの造りが提供できるのを常時仕入れているのは，
徳島市内の飲食店では４店くらいではないでしょうか。
長崎産のどぐろは，造りと焼き霜にしていただきましたが，
やはり宍喰産とは脂のノリや旨みがひと味違いますね。
赤むつのことですが，脂た～っぷりの白身がとても美味しいんです。
のどぐろはかなりの高級魚としても知られています 。
四国や徳島では新潟産の入荷は難しいので，
長崎産のどぐろがイチオシです。
他には真鯖も天然ヒラメも鰆もかなり良かったです。

・北寄貝
北海道の料理屋ではよくみかけますよね。
これは高級寿司屋で使う極上の黒北寄貝です。
ホッキ貝には２種類あって、黒北寄貝という高価で大きいものと、
茶北寄貝という比較的安く手に入る小さめのものがあります。
大きく肉厚で，味わいも回転寿司や海鮮居酒屋のとは違います。
過去に何度か食べた北海道の海鮮居酒屋よりもウマいです。
活きの良いホッキは，湯で色だししないほうが磯の香りがして美味いですし，
ふっくらジューシーな味わいに， お酒がすすんですみません。

・茶ぶりなまこ
・白和え
・もくずがに
・鰆のしゃぶしゃぶ
・子持ち高菜・天然タラの芽・ふきのとう・春菊の天ぷら

鰆も今が時期であり，造りはもちろん，しゃぶしゃぶでも脂のウマさがありました。
写真にアップしましたが子持ち高菜は珍しいですよね～。
天然タラの芽・ふきのとうの山菜も良かったです。
ただ，天ぷらの油が強い感がありました。

今回は山菜や野菜の選び方もいいと思いました。
居酒屋感覚の割烹系和食店です。
お客さんもあいかわらずにびっくりするほど来られます。
ここに来たら，お客様からいただく代金以上の満足があるように思います。


（前々回）
今回は２年ぶりの食べログオフ会で　はる坊さん　へ。
阿波の若い士さま・あっかん兵衛さま・momoぷりんさま・ぴろみん0819さま・まるえさま
の６人が集まりました。

・和歌山産本くえ・うにと天然ヒラメ・銚子産金目鯛・しめ鯖・ヨコワマグロの造り
・徳島産特大 地赤貝
・和歌山産天然本クエ骨蒸し

わさびは本わさびを使用していました。
高等葱を本クエで巻いているのですが，高等葱がとても合っています。
徳島産ウニを天然ヒラメで巻いていますが，女性に好評ですね。
その他の魚の素材も極上でした。

黒潮流れる紀伊水道の「天然紀州本クエ」の６キロ。
なかなか捕ることが出来ないため，幻の魚と呼ばれ，高級魚となっています。
そのグロテスクな見かけとは違い，脂の乗った美しい白身は上品で深みのある味わいで，
ゼラチン質がたっぷり含まれた皮やアラの味は一度食べると忘れられない味なのです。

・鴨つみれと銚子産金目鯛ときのこの鍋
八方地のダシと鴨つみれでダシが奥深くなっています。
意外に銚子産金目鯛との相性もいいですね。
そして，鴨つみれと金目鯛の脂で野菜がとてもおいしく感じます。
金目鯛については，過去のレビューを参照にしてください。

・自家製カラスミ
寒ボラのいいのが入る時期ですね～。
天然のボラから取れた卵のみを使っています。
カラスミと言えば，日本三大珍味の中でも一番高価な高級食材として知られています。
からすみはバチコ同様に日本料理の前菜でもよく使う食材です。
塩辛く，ねっとりとしたチーズのような味わいです。
酒のつまみは数々ありますが，カラスミは最高の酒肴ですね。

・シーザーサラダ
人気のシーザーサラダ,
これは焼いたベーコンがいいのと、ホワイトドレッシングソースがいいですね。
シーザーサラダは今まで食べたどこよりもおいしいと思います。

・足赤海老フライ
・阿波とんとん豚炙り焼き

日本酒は石鎚，緑川，阿波山海，玉川などを・・・。
しかし，徳利が並び，みなさんよく飲みました。
会話の内容は食べログ情報も含め，
全般に及び，いろいろと盛り上がりました。

今回は６名の宴会ということもあり，
高級素材や料理も含め，気合いの入ったものでした。
現在，ここの花板の坂口さんのオススメの魚貝の素材は
他の徳島の高級和食店を凌ぎ，トップクラスでしょう。
居酒屋スタイルなのですし，すべてがとはいいませんが，健闘しています。

前に他店で料理人こそが，市場で毎日目利きすべきだと申しましたが，
いつもながら，こういう食材に出逢うと，
実家の有名魚屋で目利きし，
さらに料理人が目利きするのもいいものだと感じました。


(再訪）
はる坊　さんへ行きましょう。

今回は千葉県勝浦周辺の金目鯛が７～９月に禁漁期間になることと，
ししくのリベンジで徳島産天然岩牡蠣のクリーミーな味を堪能したいと思います。
あとは真鱧が良い状態ですし，それにしらさ海老・ヤリイカあたりでしょうか。

今回はマイレビのタイガースウッズさまと一緒です。

千葉県周辺のキンメダイ漁場は， 銚子産が最高級とされていますが，
勝浦産の魚貝類も高級魚として取り引きされているのです。

さて，はる坊さんは実家が魚屋であるという恵まれた環境ですので，
他の高級的な和食店と素材を比較しても，値段がリーズナブルですし，
銚子産金目鯛に関してはあれば，仕入れています。
金目鯛は産卵期前ということもあり，脂のノリもいいですね～。

そして，徳島産岩牡蠣は県南産のかなり大きいものを使用しています。
この天然岩牡蠣は，天然モノゆえ中身にバラつきがあります。
なんと岩牡蠣を３個も開いていただいて，大きい身の良いモノを提供してくださいました。

私が「最初開いたのでいいんですよ。」と申し上げると，
「メニューに価格を表示してありますので，きちんとしたものを提供させていただきます。」
と，なんとも真っ当というか，素晴らしいというか，お客さんに対して良心的な対応です。

鯵のなめろう，なめろうは、もともと船の上で作られていたといわれる千葉県房総の漁師料理。
新鮮な魚をおろして，みそや香味野菜と一緒にたたき合わせて作ります。
なめらかな舌触りということから，「なめろう」という名前がついたのだとか。
料理らしく豪快にたたいています。少しずつ口に運んでは，いつまでもお酒が飲みたくなる極上のおつまみです。

週の真ん中の閑散とした平日ですが，１階も２階も満席御礼で，入れ代わり立ち代りにお客さんがやってきています。
ここは，店主で焼き方・煮方の芝原さんと，若干２５歳の花板の坂口さんの感性がきらりと光ります。

お客さんもわかっているんでしょう。この素材なら徳島市内の高級と言われる和食店にひけを取らないですし，
いや優位に感じますし，そういう高級和食店と比較すると値段は良心的です。

熊本産大粒あさりもいいですね～。
あとは要望としては，こういう店ですので，本わさびを使用して鮫皮でおろして欲しいのと，
奥から提供されるもの，大粒あさり酒蒸しも，ボリュームたっぷりのきのことベーコンのグラタンにしても，
かなりの塩分を感じました。塩分は控えめにお願いしたいと思います。
私は塩分や香草などは強めのものを好みますが，さらに酒に合わせたとしてもです。

阿波の若い士さんやお客さんに人気のシーザーサラダ。
これは焼いたベーコンがいいのと、ホワイトドレッシングソースがいいですね。
シーザーサラダは今まで食べたどこよりもおいしいと思います。
ここは居酒屋割烹ゆえ，イタリアンにも研究熱心です。
パスタに魚のアクアパッツアなども置いてあるときがあります。

花板さんおススメの穴子の造り，
食らんどもっちゃんさんにもときたまありますが。
羽田沖や野島産はともかくも，
これは今まで食べたなかで最高の素材でした。

じどりや穏座は客単価3800円で，
普通の割烹でも手を抜くわさびは伊豆産のほんわさびを使用しています。
さらに，日本酒や有名焼酎はだいたい一杯５００円。
食らんどもっちゃんも本わさび使用していますが，
はる坊もさんも，まずここから気合いを見せて欲しいと思います。


（再訪）
前回訪問してなかなか良かったので　はる坊　さんへ伺いましょう。
店主が芝原春樹さんなので，「はる坊」なんですね～。

カウンター席は満席，小上がりも予約が入っているようで，
地道にお客さんが定着しているようです。

今回は銚子産の金目鯛が入荷しているということで，造
りと煮つけをオーダーします。これはかなりの大きさです。

天然ぶりも徳島産と伊根や氷見産では全然違いますが，
金目鯛も銚子産は高知産や徳島産とは全く味が違います。
こういうのを入荷しているのは嬉しいですね～。

銚子産金目鯛はおっこん，食らんどもっちゃん以来です。
皮は炙って焼き霜にしています。
身はきれいでほど良いというか脂のノリが素晴らしいと思います。
きんきやのどぐろもそうですが，こういうのは堪らない旨さがあります。

冬の時期の鯛鍋は，
鯛の頭を５～６時間煮込んで，柚子を入れて香りを引き立てた白濁したスープになっています。
これが何とも言えないというか・・・・，美味しい顔をしています。これは塩麹が隠し味です。
採れたての鳴門わかめはしゃぶしゃぶで食べます。
天然鯛はしゃぶしゃぶではなく，鍋でいただきます。
天然鯛の味といい，野菜とも相性がいい感じです。最後は雑炊でいただきます。

のどくろは，煮つけの感性もいいですね。豆腐・椎茸・長ネギものどくろの旨さが染みこんでいます。
小ぶりながらも美味しいし，脂のノリを感じました。

白子の天ぷらは，白子はトロッと天ぷらはカリッとして，好対照の良さがでています。
白子は良質であり，素材で味が全然違います。

最後にここの人気の鯖寿司を〆でいただきます。
あまり酢で締めずに，表面を炙っています。

寒い閑散とした平日の夜ですが，ここにお客さんが入れ代わり，立ち代わり来ているのが印象的でした。

日本酒は福島県会津坂下町の天明純米吟醸中垂れ，食中酒にピッタリです。

個人的に良い店だなぁ・・・と思います。
料理的にはやわらぎ，美味心鮮　鳴帆渡や食らんどもっちゃんを意識しているのかなと感じます。これからも志しを高く持ち，頑張っていただきたいと思います。


（主レビュー）
さて新規開拓しましょうか。

秋田町の食楽園や阿田一代の通りを南に向かうとキョーエイや喜助の手前にある「はる坊」さん。

momoぷりんさまのレビューを見て，二人のマイレビュアーさんのオススメもあり，伺いました。

おっ・・・・・，ここは昔「割烹ほんちょう」があった場所ですね。

メニューを見ると，
揚げだし豆腐やエビマヨ・アスパラソテー・グラタン・あさり酒蒸しなど，居酒屋メニューがありますが，
オススメメニューはホンヨコ・鯛・シマアジ・活ハモ・アオリイカ・しめ鯖・新秋刀魚・トリガイの造り，
穴子の白焼き，秋刀魚の炙り寿司・足赤海老，ハモと松茸のハモスキなど割烹系和食料理が並びます。

刺身と書かずに，造りと正式に書かれているのにも好感がもてます。
刺身では造りと比べて，皿の上には違うものがあるからです。

焼き方・煮方担当の店主は味扇出身ですし，板前さんは富田町の和食出身，
仕入れは沖洲市場から入れる松本鮮魚のかたが店主の兄弟ということで，
魚主体の割烹店を目指しているようです。そういう面では日々仕入れることもあり，
上質な魚を仕入れています。接客も悪くありません。

新秋刀魚も大きいのを仕入れしておりますし，包丁捌き・切り込みが上手です。
また鱧も注文してから鱧包丁で骨切りをします。
ここの真鱧は大きくて肉厚で，気持ちいい骨切りを聞いたあと，
抜群の美味しさを見せます。はもすきの出汁もきちんとカツオベースの八方地でした。

佐賀牛タタキも素材良しですし，ボリュームもあります。

魚の値段も質が同レベルの和食店よりはリーズナブルな価格です。
これなら魚系の焼き物や煮つけも増やして欲しいと思います。

立地の悪い条件であり，閑散な平日でしたが，
１階の小上がりは満席，カウンター席は４人ほどいましたが，健闘していると感じました。

日本酒も芳水本醸造クラスが５００円，焼酎は中々・喜六が４００円と良心的な価格設定です。これで特別純米・純米吟醸の山笑が一合９００円でしたが，このクラスならもっとし良心的な価格にして欲しい感があります。

まだまだ伸びていく店だと感じますし，いろいろ食べてみたいし，リピートしていきたいと思います。


※最近は再訪店ばかりというところはありますが，
何せ徳島では飲食店の総数が少ないですし，
皆さんにおススメできる店はやはり限られています。
新規開拓でもなかなかこれぞという店にあたりません。
ご了承いただければ幸いです。<m(__)m>