感動！！　10年ぶりの再会、すり鉢ラーメン : PAOすり鉢

久しぶりに家系ラーメン以外の記事を書くが、かなり長くなります！

と、いってもラーメンの記事ですがね、もう二度と食べられないと思っていた1杯に、約10年ぶりに再会出来たのですから涙が出る程嬉しかったよ・・・。


平成29年7月14日(金)　19時37分、いつもの同行知人と「さのまる」君をつれての初訪問です。

モンゴルの移動式住居を思わせる個性的な店舗となっておりまして、店内は丸い空間となっておりました。
先客は地元の常連と思われる男性客2名です。

厨房へとつながるレジカウンター右横のテーブル席へ着座。
１０代後半と思われる女性店員が注文を取りに来ます！

いつもの同行知人はから揚げセット1100円、私はすり鉢ラーメン850円とライス200円、餃子430円(何れも税込)を注文しました。

約15分ですべて着丼の、すり鉢ラーメンのビジュアルを見た瞬間「これは間違いない！」と確信しましたよ！！
かつて佐野消防署近くにあった、あの「すり鉢ラーメン」と全く同じであることを・・・。

透明感のある一口目のスープをズズズしてみますと・・・

やっぱりこの味だ！！

コクを感じるスープが口の中へ広がりますと、当時の様々な思い出が込み上げてきた！

連れてきた「さのまる」君が店主である女将さんとコミニケーションの役割を果たし、お店にあった「さのまる」くんと2ショットの写真撮影をしながら”取材"を開始！

長年の疑問であった、かつて佐野消防所近くに所在したお店との関係から聞いてみますと・・・


今回初訪問した「PAOすり鉢」は、10年ほど前まで佐野消防署近くにかつて所在した店舗の2号店となりまして、平成９年に営業を始められたとのこと！

屋号を分けた理由は、税務署から別店舗として申告された方が良いとのことから、支店扱いではなく、明確に店舗を分けたそうです！

１号店を知ったのは当時、栃木の知人と付き合っている時でしたので、今から20年以上も前の平成8年頃ですかね～

当時、佐野ラーメンを食べに行こうということになり、栃木の知人は行きたかったお店を目指しておりましたが、結局そのお店にはたどり着くことが出来ませんでした！

その時、偶然視界に入ってきた「青竹打ちラーメン すり鉢」の赤い看板が、夜の街に栄えていたことからクルマを駐め、恐る恐る入店したのを覚えています！

屋台を延長させたような大きなテントを張り廻らかした、基礎を打っていない個性的なお店でした。
入店してみると中は意外と広く、床が地面むき出しという店内は満員御礼直前状態。
眼鏡をかけた50代ぐらいの店主が男性店員1名と共に切り盛りされておりましたよ。

初訪問なのですり鉢ラーメンを注文したのかな？

デカイすり鉢状ドンブリの中には、青竹打ちの自家製麺のほか、鶏のから揚げ、お餅という、ラーメンの具としては想像できない物がガッツリと入っておりまして驚きましたね～

食べてみると、青竹打ちの自家製麺はモチモチ感満載で、デフォルトでも柔らかくて美味しかったね～
鶏のから揚げがラーメンのスープとの相性抜群というのも意外でした。

スープは鶏ガラベースの醤油でしょうか？

見た目薄いと思われていたスープはシッカリとしたコクが感じられまして、パンチはないものの、大人的な味で美味しかったのを覚えています。

それ以降、幾度となく、栃木の知人を中心とした様々な友人・知人らと訪れておりましたが、平成11年に栃木の知人とお別れして以降、行かなくなってしまいました。

それから4年後の平成15年5月、藤沢関係の知人と最後のドライブとして栃木を久しぶりに訪問した際、1号店を久しぶりに再訪問の、それから5年後の平成20年正月に再訪問したのが、1号店最後の訪問となったしまいました！！

平成22年1月に2年ぶりの再訪問をしようと現地へ行きますと、かつて1号店のあった場所は完全なる更地状態！！
心の故郷でまた1つ、大切な思い出が無くなった瞬間でした。

女将さんのお話によりますと、佐野消防署近くにあった1号店は平成20年頃、切り盛りしていたご主人が病に倒れ、60歳半ばで死去されたことから、残念ながら止む無く閉店となりまして、何の告知もないままお店は解体されたそうです。

私を含め、多くの常連客が佐野市内を彷徨う結果となってしまいました！

更地になった店舗のあった場所を確認してから5年後の平成27年4月下旬、いつものウォーキングコースを歩いていると、国道の道端に透明なプラケースに入ったゆるキャラである白いぬいぐるみを発見！

見た目新品とすぐわかったものの、前日の大雨で少し濡れていました。

なぜ、こんなところに落ちていたのかは全くの不明ですが、あまりにもかわいそうだったので家に持ち帰って乾かして、ぬいぐるみ本体についていた名前から「さのまる」をネットで検索してみると・・・

なんと「佐野ラーメン」のゆるキャラではありませんか！！

その瞬間、跡形もなく無くなった佐野消防署近くにあった1号店である「青竹打ちラーメン すり鉢」のお店を思い出しまして、久しぶりにネットで検索してみると、類似する屋号として「PAOすり鉢」がヒット！

しかしそのお店が、かつて佐野消防署近くに所在したお店との関係性までは調べても分からず、佐野ラーメンで市内に何店舗か所在するすり鉢ラーメンの1つという程度の認識でした。

当時はすでに家系ラーメン巡りを始めていた関係で、さのまる君と"出会った"翌月の5月に栃木へ行ったものの、家系ラーメンが一切無い佐野ラーメン街へはいかなかったねぇ～

去年は栃木へ行く機会がなかったものの、今年になって今回、やっとの思いで約10年ぶりの佐野ラーメン街への訪問となりました。

気さくにお話をして頂いた女将さんは、元店主の奥さんでして、ご主人を亡くされた以降、その思いを受け継ぎ、１人で毎日青竹で麺を打つ日々を送られているそうです。

今思えば、私が”救った”「さのまる」君は、亡きご主人が2号店である「PAOすり鉢」の存在を、私に知らせる為の使者だったのかもしれませんね。


もう食べられないと思っていた１杯に再会した喜びを伝え、店を後にしました。