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あまりにも惜しいガス焼きの鰻店 : かわばた

かわばた

(川端)
予算:

夜の予算 -

昼の予算 ¥2,000~¥2,999

定休日
月曜

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entified(136)さんの口コミ

1

  • 昼の点数:3.0

    • ¥2,000~¥2,999 / 1人
      • 料理・味 2.0
      • |サービス 2.5
      • |雰囲気 4.5
      • |CP 3.5
      • |酒・ドリンク -
1回目

2011/07訪問

  • lunch:3.0

    • [ 料理・味 2.0
    • | サービス 2.5
    • | 雰囲気 4.5
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク -
    ¥2,000~¥2,999
    / 1人

あまりにも惜しいガス焼きの鰻店

小生が鰻を本格的に食べ歩くようになったのは10年位前からである。
その頃は、他人がおいしいと言う店や、グルメ本に掲載されている店などを漠然と巡るだけで、焼き方が「炭かガスか」の違いなどまったく意識せず店を選んでいた。
むしろ、炭、炭と騒ぐ店は、単なる客寄せとして「炭」を強調しているだけなのだろうと勘ぐり、うさんくさくさえ感じていたものだ。

しかし、うなぎ店を30軒以上回った辺りから炭火とガス火の歴然とした差に気付きはじめ、その後に真の炭火の名店に出会ってからは、その漠然とした「気付き」は、いよいよ大いなる「確信」へと変わった。

一応、今年の夏までで150軒近くの鰻専門店を回ったが、ここまでの小生の経験値を整理すると、
過去に巡ったガス焼きの鰻店は、点数にすれば0~40点の範囲であった。
一方の炭火は、0~100点の範囲であった。

つまり、炭火だからすべて美味しいという事ではなく、炭火の店でも0点とか、10点とか、30点とかの低レベルなお店は多数実在する。
しかし、こと41点以上のお店となると、軒並み炭火の独壇場で、すべて炭火のお店ばかりであった。
それゆえ、40点以下の鰻店ばかりを巡っている限り、ガスと炭の違いに、あまり有意な差は感じとれないと思う。
もしも「鰻の味に炭とガスの差などない」という人がいたとしたら、おそらくそういう40点以下の鰻店しか食べた事がない人か、もしくは、味に無関心な人なのではないだろうか。

少なくとも小生の場合は、80点とか、90点のレベルを求めると、「炭」は絶対必須の筆頭の第一条件になる。
結果として、少なくとも80点以上のおいしい鰻重が食べたい小生としては、もうゼッタイにガスの店には行くことはないのである。
今では、新店開拓の場合には、他人がどんなによい評価を下していても、まず「炭火」であることを真っ先に確認している。

というわけで、今年の夏、足利の鰻店を集中して回るに当たり、こちらのお店もリストアップしてみたのだが、インターネットでこちらのお店の事をいろいろ調べてみても、ガスか炭火か、一向に情報が出て来ない。
単においしいおいしいとか、うまいうまいとかばかりで、なんらの具体的な情報もヒットしない。
たいていこういう場合は、ほぼ9割以上の確率でガスである。
しかし、お店に電話して、「ガスですか?」と尋ねるのも横柄だし嫌味ったらしいので、しかたなく未確認のままの訪問となってしまった。

店は街道から外れた生活道路に面していて、砂利敷きの駐車場であり、気取らない大衆的な店構えである。
完全禁煙であるのは事前に調査済みなので、安心して扉を開けられる。
しかし、店頭や扉に「禁煙」の表示はなく、事前に下調べしていなければ入店をかなり躊躇するところだ。こう言う大切な事は、ぜひ店頭に目立つよう大きく貼り出しておいて欲しい。

店内は、待ち席スペース、客席、トイレに至るまで、あまりにも隅々まで非常に清掃が行き届いていてびっくりである。
しかし、そのあまりにもクリーン過ぎることに・・・むしろ違和感が頭をもちあげてくる。

そういえば炭の匂いが全くしない。
炭火のうなぎ屋はどうしても壁などに炭の煤が付くし、炭の匂いが染み付くものだ。

厨房の焼き台は、壁の裏側にあり、調理の様子はまったく見えないようになっている。
椅子席はなく、すべて大広間のような座敷席になっていて、プライバシーはない。
昼12時前なのに既に客は七割位の入り、いくらハイシーズンとはいえ鰻店としてはかなりの人気ぶりである。

「うな重(上)」2000円を注文すると、注文から15分ほどで登場した。
15分・・・なんとも微妙である。もし、これがガラガラのお店なら明らかに作り置きを温め直して出して来た可能性が極めて高い。
ただ、これだけ繁盛している店の昼時となると、昼めしに次々に訪れる客入りを見越して、どんどん見込みで作った作り立ての可能性もある。

しかし、重箱のふたを開けると、そんな心配はどこかへ吹き飛んでしまった。

鰻は蒲焼の表面の照りが素晴らしく、キラキラと美しく輝いている。
さらに、「蒸し」が完璧で芸術的な美しさ、まるで蒸し饅頭のようにふっくらとしてたわわに素晴らしく良く膨らんでいる。
これぞ「割き立て、蒸し立て、焼き立て」の「三立て鰻」の証明であり、まさに真骨頂である。

活きていた鰻を割いてすぐに串を打ち、すぐに白焼き、すぐに蒸しと、調理をすばやく進めると、まだ身が柔らかいため「蒸し」で身がぷっくりと良く膨れるのだ。
さらにその膨らませた鰻を間髪入れずに焼く事で、このように「ふっくらした良い形」がよく維持されたままに焼き固められ、まるまると身がよく盛り上がった鰻に仕上がるのである。
串に刺された鰻は重力で下にたわみながら焼かれるので、蒸しで膨らんだ身が、まったくしぼまずに済むのだが、網で焼いてしまうとこのように「たわわ」には膨らまない。

また、もし一度でも、どこかで調理を長時間中断し「鰻を冷蔵」してしまうと、身肉に明らかな固縮感が出てきてしまい台無しになるのである。さらに食感だけでなく、小さな魚は肉などと違って非常に「足が早い」ので、あっという間に鮮度が落ちて、味も香りもムザンに衰えてしまう。
もっと酷い店になると、自店で活きた鰻を割くのが面倒なのか、密かに業務用の串打ち済みの冷蔵鰻を仕入れて焼いている場合もあるが、まるで「一夜干するめ」のような硬直感のある蒲焼になってしまう上、味も香りもくたびれた物が出て来るので、すぐに判ってしまう。
なお、スーパーで売られている鰻で、身の面が隆々と丸く盛り上がり、断面が「かまぼこ型」に見える物があるが、あれは加熱で身が縮んで丸く盛り上がっただけであり、むしろ非常に硬くて激まずなのでくれぐれも注意されたし。

とにかく、今回のこちらの鰻は、ほれぼれと見とれてしまうほど、見た目の仕上がりはカンペキに素晴らしい。
きちんと活きた鰻から自店で割いていること、そしてご主人の焼きの技量が卓越しているのも間違いないだろう。

しかし、しかし・・・・である。
一口たべてガッカリ、鰻がフニャフニャ、フニャリ、グニャ、グンニャリ・・・とする。
何と言うか、実にとりとめのない歯ごたえであり、表面にパリッとした層がないため、身に輪郭がない、口当たりにメリハリがない、食感に緩急がないと感じられてしまう。
一口食べて、「こりゃあ、ガス焼きだな」と確信する。

タレは甘味が抑えられており、むしろ醤油のしょっぱさで食べさせるタイプのようだ。
見た目は照りがすごく、コテコテの粘度に見えるのだが、実際は粘度は低く、見た目より口当たりはすっきりしている。
しかし深みやコクが乏しく、熟成感のない味が浅いタレである。
タレの味だけでなく、炭火で焦がされた感じがないことも、コクや香ばしさが乏しい一因のように思う。
また、炭火で炙られたようなうっとりとする心地良い香ばしさもない。
さらに、鰻の身に川魚特有の泥臭さのようなものが少しだけ残って感じられた。

食べていると、次第にガス焼き独特のもどかしい感覚が頭をもちあげてくるのは否めない。
鰻が変に「水っぽい」のである。表面は焦げてはいるがパリッとせず、フニャフニャなのはガスが燃焼時に水蒸気を発生するためだろう。炭は水蒸気を一切出さないからカラリとした焼き上がりになる。
また、身肉そのものも水っぽく、特に身の中心は焼いたというよりまるで「蒸した」ようにベシャベシャする嫌な食感になってしまう。
一方の炭は、無数の熱線が強烈に身を貫いて行きしっかり中まで「焼けた」感じがあふれるものだ。

さらに、炭火は遠赤外線効果で、まず真っ先に鰻の表面を焼き固めるため、鰻の成分もよく残るのである。
一方のガスは、表面が焼き固まるまで時間がかかり、その間は旨味も香りもどんどん抜け去り放題の、まさに「だだ漏れ」なのである。
結果として、ガス焼きの鰻はまるで「気が抜けた」ような仕上がりになってしまう。
もし、いかなる焼きの名人職人がいたとしても、こういう「物理の摂理」を覆すことは不可能だ。

またガス焼きは一口目は熱くても、すぐに冷めてぬるくなってしまう。炭火はいつまでも熱が逃げず蓄熱がよくなかなか冷めないのとは大違いである。
以前、テレビの番組で、ガスと炭火の効果の違いを調べる企画があり、それぞれで焼いた鶏肉をサーモグラフで調べたところ、肉の表面は同じ温度でも、肉の中心温度は「炭火の方が遥かに高かった」という実験結果になっていた。
また、表面温度もガスはむらが目立つのに対し、炭火の方は圧倒的に均一に高温になっていた。
熱なら何でも同じと考えるのはドシロートである。熱にもそれぞれの「性格」があるのだ。これも「物理の摂理」である。

小生のイメージとしては、炭火による調理が「源泉のかけ流し温泉」だとすれば、ガスは「水道水の風呂」のイメージである。
同じ43℃の湯に入ったとしても、温まり方がまるで違うし、風呂から出た後も温泉はいつまでも体が芯からポカポカしてなかなか冷めないのと良く似ていると思うのだ。
水道水の風呂は体の表面しか暖まらず、すぐに冷めてしまう。
そもそも、水道水の風呂(ガス焼き)なら自宅で入れるわけで、ホンモノの源泉温泉(炭火調理の店)でなければ高い金を出してわざわざ行く価値がないと思う。

ちなみに、ガスでもセラミック等の遠赤素材を組合わせた焼き台もあるようだが、備長炭なみの遠赤を発生させることは決して容易ではない。
よほど強烈なガス火でセラミックを嫌と言うほど加熱しない限り、遠赤は弱いものしか出ず、むしろセラミックが加熱を遮ってしまったりして邪魔になるだけなのである。
小生も遠赤発生装置なるものを色々購入し、自宅で試してみたが、そのほとんどは誇大広告の単なる子供だましの粗悪品ばかりであった。

ご飯は上手に均一の厚みで盛られている。
やや薄めの盛りつけだが、重箱自体が大きいので量の物足りなさもない。
炊き方もピンと粒が立ち揃い完璧だが、米自体の旨味や香りはさほど豊かではなかった。

肝吸いは美味しかった。
たいてい、安い養殖うなぎの肝は、くにゃくにゃの無機質な歯ごたえと無味無臭の肝ばかりなのだが、この肝はきちんと鰻の味があった。
肝吸いの具に高野豆腐の細切りが入っているのは珍しい。
ダシもそこそこ感じられ、足利で経験した吸い物の中ではかなり美味しいほうだった。

漬物は沢庵など三種乗るが、いずれも味が妙に濃すぎる。うなぎの箸休めとしてはもっとサッパリ味のほうが合うと思う。

なお、完全禁煙なのはスバラシイが、食べている間どんどん客が増えて混雑し、隣の客と30cmくらいまで近くなってしまった。
いくらなんでも、見知らぬ人間にこれほど近づかれての食事は落ち着かない。そのため雰囲気の得点は4.5とした。

鰻を食べれば「ガス焼き」なのは明らかだが、お店に確認せずにそのようなことを書くと、「王様」から「内容の確認が困難なものはご遠慮ください。」とのお叱りを受けてしまいそうなので、念のため会計の際にお店の方へ「鰻の焼きはガスですか?」と尋ねると、「はい、ガスです」とのお答えをいただいた。


それにしても、これほどの腕がありながら、なぜ「ガス」なのか。
もし、これで紀州備長炭焼きならと思うと・・・・焼きの技量が卓越してスバラシイだけに、あまりにも残念で、何ともいたたまれない。

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店舗基本情報

店名
かわばた(川端)
ジャンル うなぎ
予約・
お問い合わせ

0284-62-5529

予約可否
住所

栃木県足利市鹿島町495-6

交通手段

山前駅から663m

営業時間

営業時間

11:30~

日曜営業

定休日

月曜

新型コロナウイルス感染拡大等により、営業時間・定休日が記載と異なる場合がございます。ご来店時は事前に店舗にご確認ください。

予算(口コミ集計)
[昼]¥2,000~¥2,999

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特徴・関連情報

利用シーン

知人・友人と

こんな時によく使われます。

初投稿者

チワワチワワ(83)

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