手頃な値段でうまい豚肉を食べるなら、この店は外せません : 力鶴

◆ 焼肉定食(ステーキたれ) 1365円

この日はお盆の期間中で、ランチタイムも休日価格。
1000円でないことに戸惑っているお客さんもいましたね。

こちらで焼肉定食というとニンニク醤油たれが人気ですが、今回はもう一方のステーキたれで。

相変わらずのボリューム。
豚ロース肉は筋張ったところもなく、脂身はとろけるようです。

塩胡椒をしっかり振ってあり、そこに酸味のあるステーキたれが合います。
ご飯との相性はニンニクたれに軍配が上がるかな、という感じですが、ステーキたれもいいですね。


◆ しょうが焼き定食 1100円

平日のランチが100円値上がりしました。
もともと1000円というのがサービス価格でしたから、割高感はありません。

生姜焼きは横幅15cmほどの豚ロース肉が３枚。
厚みは平均して7～8mmほど。
看板の焼肉定食と匹敵するボリューム。

甘めの醤油味ですが、生姜をしっかり利かせているのが特徴。

豚肉は特に銘柄を謳っているわけではありませんが、いつ何時いただいても良質な印象は変わりません。
手頃な値段でちゃんとした豚肉を食べるなら、この店は外せませんね。

味噌汁ではなくもりそばがついてくるのがこの店の流儀ですが、こちらも本格的で満足です。

全く別の地域にある食堂の「ニンニク焼肉」というワードを検索していたときにたまたま引っ掛かったこちら力鶴さん。

食べログの写真を覗いてみると、何という迫力の焼肉があるものだとびっくり。

居ても立ってもいられずおっとり刀で駆けつけました。

ランチは定番12品に日替りメニューと10食限定の唐揚定食というラインナップ。

まずはもちろん焼肉定食(1000円)。
ニンニクダレとステーキダレの２種類がありますが、検索でヒットした時点でニンニクダレ一択です。

カウンターにテーブル席、奥には広めの座敷席もあって盛況ですが、思いの外早めに焼肉定食が到着。

いやはや、他の方々の写真にも決して劣らぬ出で立ち。
やや興奮気味にスマホのシャッターを切ります。

一口頬張れば、癖のない赤身の柔らかな歯触りと、大袈裟じゃなくトロけんばかりの脂身のうまさ。

ニンニクダレは甘味をほどほどに抑えて、ニンニクの切れ味を生かしています。

抜群に自分好みの味。この店は当たりです。
青々とした芝生の野球場で会心のクリーンヒットを打ったような気分の良さ。

断面を良く見ると、真ん中が少しくの字になっています。
豚ロースを約2cm幅で切り出し、厚さ1cmのところへ包丁を入れて開き、倍の大きさにして焼くことで、あの圧巻のビジュアルになるんでしょう。

例えば厚み2cmのまま出して欲しいとか、好みは人それぞれあるでしょうが、開いて焼いた方が早く出来上がりますし、タレも絡みやすくなることは言うまでもありません。

この内容でランチ価格とはいえ、1000円で提供しているのはあっぱれ。
こうなると他のメニューも俄然気になります。


別日に10食限定の唐揚定食(1000円)。

こちらも焼肉定食に負けず劣らずの迫力。
直径にして7~8cm程度の鶏ももの唐揚げが５つ。

店員さんに「熱いのでお気をつけください」と言われたとおり、一口目は肉汁で火傷しそうなほどのジューシーさ。

衣はサックサクのパリッパリ。
味付けはしっかり濃いめ。

大きいサイズの唐揚げは芯まで味を染み込ませることが難しいですから、味付けを濃いめにすることは理に叶っていると思います。

そういう意味で理想的な唐揚げ。
ご飯のお供に最高です。


お肉系以外もトライしたいと選んだのは天重定食(1000円)。
天重というメニュー名ですが、口の広いお椀で提供されます。

具は立派な海老２本に舞茸・かぼちゃ・セリ。

タレは気持ち甘めでご飯が進む味付け。

これは気のせいかもしれませんが、焼肉や唐揚げのときとご飯のかたさが違うように感じます。
もちろん、丼物の場合はかためがベスト。

もし仮に、定食と丼物でご飯を変えているのだとしたら、日曜朝の某野球解説者じゃありませんが、再びあっぱれです。

定食でも丼でも、お供になるのは味噌汁ではなく冷たいおそば。
(うどんにも、また＋50円であたたかいものにも変更可能)

これ、脇役と侮るなかれ。
香り・コシ共に本格的で、これならフルサイズもぜひ食べてみたいところ。


私の記憶が確かなら、このＴ字路のこの場所はかつてお寿司屋さんだったはず。
ランチにお寿司系のメニューの注文が入ると、ご主人がカウンターの板場に出て来ますが、これが眼光鋭い、昔気質の板前さんといった感じ。

写真撮影禁止などとはどこにも記載されていませんが、あまり悠長にやるのはやめた方がよさそうだな、というのが個人的感想。


ステーキダレの焼肉定食やとんかつなど、お肉系のメニューはいずれ制覇したいところ。
ガツンと力(ちから)をつけたいなら、力鶴へぜひ。