ずっずっ・・・シズリー！ : 蕎音

「しずる」
店名読めませんね。キラキラ店名と言うところでしょうか？

三たての蕎麦をいただけると言う事だそうです。うろ覚えの酔っ払いには「決して三たてはマストではない」という説を覚えているが何が何だか迄は覚えていない。

改めて調べる。
「しずる」・・・もともとは英語の擬音だそうで、肉を焼く時の「ジュージュー」を英語で「シズル」と言うようですね。思わず食べたくなるような演出法を私は「シズル感」「シズリー！」「シズルってるねぇ」などと使う気がします。

鉄板で脂がパチパチとはねているさま。
出来立てで湯気が出ている物。
まだ脂が溶け出ている状態。
鮮烈な風味が立っている。

「食材の鮮度」と違って、「調理の鮮度」と言いましょうか？「出来立て感」を感じられるものに「シズル」と付けると思います。

こちらでは、その出来立ての蕎麦を「ずっずっ」と、啜りこむ様まで含めての「蕎麦を食う音」と言うことで名付けているのではないでしょうか？
全然違っていたら恥ずかしいですね・・・

「三たて問題」
こちらは、うろ覚えすぎてあれでしたが、蕎麦のみが「採れたて」であり、その風味が落ちる前に粉にした「挽きたて」で、その出来た粉をすぐに打った「打ち立て」。で、ゆでたらすぐに提供の「茹でたて」と言うことで・・・あれ？「四たて」になっちゃった・・・ま、いっか。
とにかく、蕎麦の風味を最大限楽しむためのキャッチフレーズのような言葉ですが、蕎麦を平たく伸ばして、麺状に切った状態の「切たて」を直ぐに茹でるのはよくわからないけど、あまりよくない・・・らしいです。
空気が麺に入っていて、茹でるとお湯の表面に浮いちゃってどうのこうの・・・みたいなことらしいです。
じゃ、どのくらい放置するのか？と言うと３０分もしないみたいなので、我々の食べる側ではその程度の時間は「切たて」と思っちゃう気がします。

一応すっきりしました。

で、肝心のお店の事。事前情報で「もり蕎麦」しかないお店と言うことはわかっていました。
それはこだわりなのか？設備上仕方がないことなのか？とにかく食べてみようと訪問です。

駐車場はお店の道挟んだ前に三角コーンで確保しているみたいです。入ります。

店内席数は少ないですね。メニューを見ます・・・おー、本当にもり蕎麦しかないみたいです。温かい蕎麦もないし、種物もない。唯一「のり」がありました・・・

注文は「量」だけです。「２合」を注文。確か１０８０円。蕎麦粉は高いのです。

しばらくすると、そば汁・薬味・千切りの大根の漬物？がセット。
汁はこだわりを感じますが、薬味にまでは届いていないのかな？
卓上には一味が置いてあります。山形の方に縁のある方なのかな？

で、しばらくして蕎麦が到着。うん、適量です。もうちょっと食べれるかも・・・（２．５合なんてのもあります）

いただきます。

美味い・・・が・・・

酒飲みは、平日仕事中の酒無しの蕎麦屋さんでも、「エア蕎麦前」を楽しみたいのですが、こちらにはそう言うものもないし、種物の蕎麦もない・・・

一心不乱に蕎麦を啜りこむ・・・

あっという間に完食・・・

美味しいのですけどね。なんか、食べた気がしないと言うとあれなのですが、シンプルな直球で何故か物足りなく感じてしまいました。

うーむ。何だろうこの感覚。

こだわりの料理一品と言うのはビジネスモデルとしては面白いなと思うのですが、やはりもう一声を求めてしまうのかもしれませんね。
春菊の天ぷら・・・いや・・・栃木には「ニラそば」のイメージもあるので、にら天みたいなものをオプションで用意し（例えば、限定〇食とか、「天ぷらは作り置きのものになります」みたいな但し書きで、調理・提供の負担にはあまりかけない感じにして）、単品で出すか？「砂場」の「天もり」のように、つけ汁を温かくしてそこに投入しちゃって、それで蕎麦を食べる・・・とか？

つけ汁を温かい「肉蕎麦」とか「鶏蕎麦」みたいな種物入りの汁のオプションを用意する・・・なんてのはどうでしょうか？やっぱ、そこにもニラ入れてみましょうか・・・（ニラそばがうまいことに気が付いたばっかりなので・・・）

などど、美味しく満足した頭と、何か欲しいと思う頭と半々で会計をしたことは確か。

いっそ、「水蕎麦」ぐらいは選択肢に入れても良いか？いや、ほんのりと調味した「出汁蕎麦」の方がオリジナリティあるか・・・？

いまだに、何か欲しいと思っちゃってますね・・・

と、感じたお店となりました。