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取材日 2025.2.17
今や、浜松を代表する日本料理店となった『勢麟』。
春夏はウナギ、秋冬はフグと、季節ごとの旬の魚を愉しめることで有名で、
東京や大阪から日帰りで通い詰める常連客も多い。
1年として同じ桜や紅葉を見られないように、
一見見えづらくても常に技術の鍛錬を怠らないと話す長谷部大将に、
サントリージャパニーズクラフトジンROKU〈六〉は
どう映ったのか、話を詳しく伺った。
『勢麟』さんというと今では浜松を代表するお店ですが、もともとのご出身も浜松ですか?
東京で生まれて、その後埼玉県で育って、17歳ぐらいの時に引っ越してきました。
もう人生の半分以上は浜松にいます。以前、埼玉にいたときは生魚、刺身とかが食べられなかったんですよ。浜松に来てから魚介類の美味しさを知り、すごく鮮度が良くてスーパーで売っている刺身も美味しいので、今では食べられるようになりました。
お料理の季節や旬を意識したきっかけを教えてください。
僕は小さい頃からすごく食が変わっていて、香りの強いものとかがすごく好きだったんです。 大葉とか茗荷とか。僕の父も僕が小学校の時にもう60歳を超えているぐらいの高齢な父親だったんですけれども、春に一緒に山菜採りに山に入ったりとか、夏に川に釣りに連れて行ってもらったりとか。 ついて行くと美味しいものを食べさせてもらえると刷り込まれていたので、僕の今の料理の季節感や食べ物の旬というのは父に教えてもらった影響がすごく大きいです。
これまで修業されてきた中で、料理以外でも日本の文化について学ばれたことがあるそうですね。
その辺について影響を受けたのが、僕が一番最後に修業した【『勢呂久(ぜえろく)』】というお店の大将からなんですけれども、お座敷や芸者さんの文化を教えていただいて、そこで受けた影響はかなり大きいですね。 着物の着方であったり柄であったり、そういうものも全て季節に関係してくることが多いです。
季節ごとのメニューはどのように組み立てられていますか?
メインは揚がる魚の美味しい時期というか、この目の前の遠州灘で揚がっている魚の旬に合わせた調理方法をやっているような形になっています。 2月いっぱいまでは遠州灘で天然のトラフグがたくさん取れるので、そのフグの料理をメインでやっているような感じですね。 3月以降は山にも若い子達を連れていくので、山の中で山菜を採ったりとか、あとは目の前の海で小魚が美味しくなるので、それを使った天ぷらをメインで仕事をしていこうと思っています。
普段お店で提供されているドリンクはどのようなものですか?
基本的にはビール、日本酒、焼酎、ワイン、あとはハイボールがちょっとあるような感じなんですが、今回この『ROKU〈六〉』に出会ってすぐにメニューリストに入れさせていただきました。
これまでのジンのイメージを教えてください。
オーセンティックバーがすごく好きなので、ジンはかなりの種類をたくさん飲んできたようなイメージがありますね。夏の暑い時、お風呂上がりに凍らせておいたジンをショットグラスでパンッて飲むのが一番好きなのですが、そういったイメージのお酒です。
『ROKU〈六〉』の印象を教えてください。
第一印象はこんなに綺麗なジンがあるんだと思ってびっくりしました。味の中にすごい透明度があります。香りって気が付かないことが多かったんですけれども、言われてみればとだんだん飲み進めていくと、気が付いたら1杯飲んじゃうような感じで…。香りがすごく鮮烈で、今までに嗅いだことのないような香りがたくさん混じっているのを感じました。
和の料理と『ROKU〈六〉』に共通点はありますか?
着物の柄でいうと春秋とか器の柄とかでもあるのですが、『ROKU〈六〉』もまさにその通りです。6つの季節の素材が全部入っているので、春夏秋冬どこの旬の食材に合わせても、例えば夏のうなぎに山椒があたりますよとか、今の時期(取材時は2025年2月下旬)だったらもう少しすると桜が始まります。その桜を使った料理の中でも、この『ROKU〈六〉』の中にも桜が入っているので、すごく僕の料理の中では合うところがいっぱいあります。
お料理とのペアリングについて教えてください。
今は浜松の地元で採れた山椒をまぶしたフグの唐揚げをお客様に提供しているのですが、この『ROKU〈六〉』の山椒の香りがものすごくよく合います。コース中盤の唐揚げがメインになっているので、『ROKU〈六〉』も一番大事なところで出てくるような感じです。
フグの唐揚げにはどんな飲み方が合いますか?
『ROKU〈六〉』をソーダ割りでお出ししていたのですが、皆さんすごく喜んでくださいます。いつもは日本酒を飲んでいても途中で「ビールください」と仰る方が多いのですが、皆さん『ROKU〈六〉』にされてから『ROKU〈六〉』の方がいいという方がかなり多いですね。日本酒だけを飲んでいる方に対しても「一度ちょっと飲んでみてください」と言って提供すると、皆さんすごく喜んで飲まれている印象が強いですね。
次の季節のペアリングについて教えてください。
春の終わりかけにこの辺りで八重桜がたくさん咲くのですが、大体その八重桜の葉っぱを使ったお料理をやるんですよね。山で摘んできた八重桜の葉っぱを一度炙って、この辺で揚がる小さいマスを包んで焼いたりとかするのですが、それとこの『ROKU〈六〉』のソーダ割りを出してみたりとか、水割りを出してみたりとかを考えています。
夏以降のご予定は?
今、季節がずれているのでその時の食材を使ってみないとわからないんですが、秋が深まった時に使う松茸の料理とかに『ROKU〈六〉』の中に入っている玉露の旨味が合うので、そういうのをうまく当ててみたら面白いかなと思います。焼いた栗の香りとか、そういうのもよく合うんじゃないかと思っていますね。
最後に何か話したいことがあればどうぞ。
いや、もうサントリーさん最高です、とお伝えください。