古民家風貸切温泉＆すいとんのお宿 : 花のおもてなし　南楽

ゴールデンウィークの宿泊。
お宿は、ぱっと見、目立たず、一度通り過ぎてしまいました。
入り口にはお宿の看板（小さめ）が一つあるだけで、
道路からはお宿自体が見えないので、分かりずらいです。

その入り口に車を着けると、スタッフさんがお出迎え。
駐車場がお宿から少し離れているからと、車の移動を
お願いしてお宿の中へ・・・

フロントまではちょっと歩きます。
イメージは、広い敷地に建つ古民家風の旅館です。
足場が、自然石で作られた飛び石だったり、小さめの石がボコボコ
出っ張っていたりで、真っ平らではないので、ヒールの高く細い靴では
歩きにくいです。足が悪い人もちょっと辛いかな？
それからローラーの付いたキャリーバッグは静かに引きずれません。
足ツボマッサージを受けているみたい（笑）？！

館内は、通路がコマコマしているので、方向感覚がおかしくなり
慣れるまで少し迷いました。

お部屋は、露天風呂＆囲炉裏付きのお部屋（下賀茂亭）と
数奇屋造りで次の間付きのお部屋（野の花亭）に大きく分けて
2タイプあり、更にそれぞれタイプが数種類ある様です。

お部屋へ行く前に、チェックインをしながら～ウェルカムドリンク
（お抹茶＆和菓子）をいただきお部屋へ・・・

私たちのお部屋は数奇屋造りで次の間付きのお部屋です。
こちらのお宿の中では、2番目くらいに安価なお部屋だと
思いますが、普通の広い和室のお部屋（10～12畳）より
もっと広いです。（多分、合わせて18畳くらい）
窓からの眺めは、の～んびりとした田舎の自然風景、
眼下には静かに流れる青野川、太陽の光が眩しいくらい、
日当たり良好のくつろぎの空間でした。
勿論、清潔です。

夕食前にさっそくお楽しみの貸切風呂へ・・・
貸切風呂は、入り口から館内に入る手前にあるので、
お部屋から館外へ出て貸切風呂が並んでいる方へ進みます。
お風呂は、10箇所貸切で内7箇所にはそれぞれに内風呂と露天風呂があり、
そのほかに大浴場（男女朝5時に入替えで全部で5個のお風呂）があります。
貸切風呂は予約は一切なく、無料でまた時間制限もありません。
空いていれば、いつでも、何回でも利用可というシステム。

こんなに貸切風呂があるお宿は初めて訪れたので、期待が
膨らみましたが、大体が、石造りのお風呂で、私にはちょっと
入り難かったです。着替えるスペースも足場がボコボコと石が
出っ張っているし、お風呂自体もその造りのお風呂が多いです。
その中でも、一番良かったお風呂は、“九条の湯”です。
お宿の方も一押しの様ですが、内風呂が貸切風呂の中で
一番広く、平らな石で造られているので、座っても痛くありません。
また、露天風呂は檜造りの四角いお風呂でこちらもゆっくり
浸かれました。
それから、“華の湯”もいいですね。
内湯は“九条の湯”をこじんまりさせた感じで、露天は檜の寝湯です。

貸切風呂から見えるお庭は草木が生い茂るといった感じですが、
あちらこちらにいろんなお顔のお地蔵さん？が居ます。
お地蔵さんを探すのも面白いですよ。

湯上りに（夕方のみ）、1階の“ゆり茶屋”で女将さんの手作りジュースと
お菓子をいただきました。めちゃめちゃおいしいぃーーー！！
ジュースはカシスの様な赤紫色の紫蘇ジュース、お菓子も手作りの
食べた事のないお味のもので幸せ↑↑でした。
連れは、そのお菓子のお代わりをもらえないかとソワソワするほど
おいしかった様です。

夕食は、お部屋で会席料理。
一品ひとしな、どれも新鮮で食べちゃうのが勿体ないくらい綺麗で、
どれもこれも満足の行くお料理でした。
夕食を食べ切るだけでも満腹なのに、ゴールデンウィークの催し物で
「夕食後にお餅つきがあり、宿泊者にお餅を振舞うからどうぞ」と
半ば強制的に（笑）入り口付近の囲炉裏に行く事になりました。

行ってみると“こんなに宿泊者の人がいたんだぁ？！”とびっくり
するほど、既に結構な人数がいらっしゃって私たちからはお餅つきは
見えない状態でした。
でも、なかなか見る機会がないのでいい企画だと思います。
（ちなみに、お餅つきはお正月やゴールデンウィークなどのみ
行われるそうです。）
私たちは、やはりお腹いっぱいの状態でしたので、とてもお餅が入る
余裕はなく、お餅に皆が夢中の間に、まだ入っていないお風呂に
入ろうと言う事になり、連れが先に空いてるお風呂に入り、
私がタオルをお部屋に取りに行き、また違う貸切風呂に入れました。

この時入ったお風呂は“三郎”です。
“一郎”“次郎”“三郎”と3つ並んだ貸切風呂ですが、3つの中で
露天が檜で入り易そうだったので、こちらに入りました。
ゆっくり浸かってお部屋に戻りＺｚｚ・・・

翌朝、朝食前にお風呂へ・・・
入ったお風呂は“四季の湯”です。こちらのお風呂は露天風呂が
2つの瓶湯で、二人でそれぞれの瓶に入って、ついつい長話をしちゃいました。
朝食の時間を忘れて・・・

時計を持っていってなかったので、時間は自分たちの感覚だけが
頼りでしたが、本当に時間を忘れてしまい、出てきて一階の時計を確認したら、
朝食時間2分前でした。
（ヤバイッ？！）と思って急いでお部屋へ戻ろうとしたら、昨日の
お餅つきをしていた囲炉裏から、おじいちゃまとおばあちゃまに、
「すいとん食べて行ってぇ。」と呼び止められました。
「でも、朝食の時間が過ぎちゃうので・・・」と焦っていたら、
「だぁいじょうぶだからぁ。」と・・・
すいとんが大好きな私は、結局、囲炉裏にお邪魔していただきました。
透き通ったこがね色のきれいなスープがあっつあつで猫舌の私は
冷ましながらいただきました。
「おいしいぃっっっ？！」と思わず大きな声で言ってしまいました。
お世辞ではなく今まで食べたすいとんの中で（といってもそれほどいろんな
すいとんを食しているわけではないのですが・・・）ダントツ1番です！！
噛むと歯にくっつく様なボテッと重たく硬い食感のすいとんではなくて、
どっしり感はあるものの、噛み心地はフワッフワしていて軟らかく、
すいとん自体のお味が美味しくて、スープとの相性が抜群です？！
スープも薄味でさっぱりしているんだけど、お出汁が違います。
おばあちゃま曰く、おじいちゃまは昔はなかなかの腕前の料理人さんで
たくさん修行もしたそうです。
おじいちゃま曰く、粉のブレンドがおじいちゃまのオリジナルだそうです。
だから、おいしいんですねっ！！
大根と人参とすいとんが一つずつ入った小さな器で私は2杯いただきました。
本当は、朝食はこのすいとんだけがいいくらいもっと食べたかったです！！

遅れてしまった朝食をいただきにお部屋へ戻ると既に用意は整っていました。
仲居さんに電話で戻ったことを伝え、遅れたお詫びも伝えて朝食を
いただきましたが、朝食も美味しかったですが、
私は“もっとすいとん食べたかった”ばかり言っていました。

チェックイン（14:00）からアウト（11:00）まで色んなお楽しみが
あったお宿でした？！
貸切風呂は、とても全てを回る事はできず、大浴場も行けなかったので、
次回は大浴場も入ってみたいですね。
そして、あのすいとんをいつかまた食べに行きたいです！！！