朝食も大幅レベルダウン : 玉峰館

夕食が大幅にレベルダウンなら、朝食のレベルダウンも避けられません。

感動はもちろんありません。むしろ、夕食と違って、いくつかの品は、食べずに残してしまいました。

以前はデザートが感動的だったのですが、ただのフルーツヨーグルト。がっかり。

伊豆で満足できる宿で、2〜3万円台はここだけ。しかも満足度は、かなり高い宿です。ということで、久しぶりに再訪しました。

直前に食べログの写真を見てみると、少し雰囲気が変わってることに気が付きました。

ああ、料理長が変わってしまったようです。大丈夫だろうか。

さて。雰囲気、系統は、前料理長とそこまで変わりません。仕入れや一部のレシピは、そのままのものもある様に感じます。

ただ、仕上の丁寧さやメニューの組立てが、かなり落ちています。食材は良く、そこそこ美味しいのだけれど、感動がない。

2〜3万の宿だと、これでもかなり良い方なのですが、でも、再訪したくなる宿では無くなってしまいました。

ちなみに、ペアリングドリンク(2500円で3杯)のワインは酷すぎます。これ、調理用ワイン？と思ってしまうくらい美味しくない。ビールだけにした方が良かった。

ああ、がっかり。

昨日の夕食にあまりに感動したため、朝食も期待が高まります。前回の食べログを読み直すと、やはり感動的なようです。

パッと見、そんなに量はないように見えるのですが、夕食と同様、ちょっとオリジナリティがありつつ、美味しそうなのが目に見て分かります。

さすがに朝食では、夕食のように、食べたら更に感動とまでは行かないですが、どれも素晴らしいに尽きます。デザートは前回の方が良かったかな。

なお、食後のドリンクは500円。これくらいサービスすれば良いのにと思いますが、リピーターは無料だそうです。コーヒーを頂きましたが、これはマシン抽出ですね。500円ならドリップにして欲しいなと思いました。

2年近く前に来たことのある玉峰館。前回の食べログを読み直すと、かなり満足していたようです。基本、多少の当たり外れはあろうとも、新規開拓重視なので、再訪はあまりしないのですが、今回は珍しく再訪。

チェックイン時のわらび餅とぐり茶は変わってませんね。部屋のたっぷりのお菓子とドリンクも同じ。冷蔵庫のフリードリンクは、前回、写真を撮ってないので分からないですが、少しグレードダウンした印象です。

さて肝心の夕食。前回と同様、オススメの窓側席があるとのことなので、17:30スタートでお願いしました。

前回と同様、量は少なめですが、やはり質が素晴らしい。一品一品というよりも、一口一口に感動があります。見た目、美味しそうでワクワクするのですが、口にすると、見た目以上の圧倒的な素晴らしさがあり、びっくり！

創作系なのに、ここまでど真ん中の安定感のある美味しさを出せるというのは、本当に素晴らしいことだと思います。

一泊3万円前後なのに、あさばにも負けないこの品質。日本中でもトップクラスのコスパではないかと思います。伊豆、信州、九州、北陸、京都、色んな良い旅館を見てきましたが、ここが総合では一番かなと思います。

ちなみに最後のサツマイモと栗とムカゴのご飯は、余ったら、またオニギリにしてお茶漬けセットとともに部屋に運んでくれましたが、これはお茶漬けには合わないですね。こういう初歩的なミスをするのは微笑ましい。

ちなみに再訪者には、バーでワンドリンク無料券がもらえます。こちらもレトロな雰囲気で良いです。貸切露天風呂は3種類入り放題で、コーヒーの飲める読書コーナーあり(今回は閉まってましたが)、庭も散歩でき、裏には噴湯公園ありと、滞在中の過ごし方が色々あるのも嬉しいです。

一つ前のクチコミで書いた通り、夕食はとても素晴らしかったのですが、旅館によっては、朝食は差別化が難しいので、満足度は逆に差がつきやすいところです。

その点、ここは、朝ごはんも、一つの手抜きもなく、気持ちよくいただきました。いい旅館でも、一品くらいは、力を抜いたものがあるのですが、ここのは全ての品が満足です。朝食で全ての品が満足なんて、そうありません。そして、湯豆腐とか湯葉とか、客を喜ばせようとするいかにもな品がないのも良いですね。

特にお！と思ったのが、デザート、ほうじ茶のムース。これまた、今まで頂いたことのない美味しいデザートでした。

河津の温泉宿。大正時代から続くこの宿は3年ほど前のリニューアルと同時に、モダンな客室とともに、新しい料理長を迎え、評判の宿となっていると聞き、今回、河津桜の咲き始めの時期を狙って訪問することにしました。

まず、お出迎えのお菓子とお茶のサービス。ぐり茶は普通でしたが、手作りのわらび餅が絶品！とろけるような食感と、優しいきな粉餡蜜で、あっさりしていて美味しいただきました。

お部屋は大正モダンのツインベッドの部屋で、確かに大正の時代を思わせるようなレトロな雰囲気の演出。モダンながら、ローコスト過ぎず、程よいバランスです。河津桜の見える素敵な庭も、全体が見渡せて気持ち良いです。

お部屋にあるドリンクや、たくさんのお菓子は全て無料。少しの支出でお客さんを喜ばせるのがうまいです。アメニティグッズも充実していて、これは若い女性客受けがよいのではと思いました。

さて夕飯は、食事処で。

予め予約した5時半からスタート。この時間だと、席が選べるとのことだったので、庭が見える窓側をお願いしておきました。

ドリンクは日本酒が充実していそうでしたが、日本酒は飲めないので、自分は生ビール、妻は食事に合わせで出されるお茶ベースのノンアルコールドリンクの3種のセット1900円をオーダーしました。ワイングラスに入ってきて、お茶というよりは、シャンパンのようなドリンクで、飲めない人がでも気分が上がりますね。

食事の内容は、いわゆる和食のコースのお決まりパターンではなくて、どれも新鮮な食材の組み合わせ、味のコラボが斬新ではありながら、しっかりと的を得て決まっていて、素晴らしいです。

メインの魚と肉料理は、どちらも3種類から選べるようになっていました。金目鯛は、炭焼きと煮付けがあり、炭焼きが気になったものの、ごく普通の料理がどうなって表れるかも気になって煮付けをセレクト。出されたものを見て、やっぱり違う！フランス料理のように、ほんの一切れが、桜の花舞う皿に乗せられ上品です。味付けも薄味のさらっとしたタレでした。他の料理も、全て、見た目、食材の鮮度、味付け、コースのコーディネート、驚きがありました。

最後のごはんものは鍋炊きです。炊いたものを持ってきてくれました。白米と思いきなや、ぶり大根とカラスミの炊き合わせごはんで、かなり食べごたえがあり、おかわりもしてしまうほどの美味しさでした。しかも、食べ終わるのを見定めて、すぐに「おかわりはいかがですか？」と、ごはんを注ぎに来てくれるあたり、できるようで、なかなかできない行き届いたサービスです。これは、朝食でも同じく、でした。

デザートは、好みでテラス席に場所を移して頂けるような、オシャレなサービスもあります。こうした演出も、嬉しいですね。

ちなみに食後はバーもあります。ご飯の残りをおにぎりにして、お茶漬けで食べるという夜食もあります(部屋に届けてくれます)。

お手頃価格なのに、これは素晴らしかった！