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グールマンさんの他のお店の口コミ
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店名 |
閉店
レストラン ビオス(restaurant BIO-S)
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受賞・選出歴 |
2018年Bronze受賞店
The Tabelog Award 2018 Bronze 受賞店
2017年Bronze受賞店
The Tabelog Award 2017 Bronze 受賞店 |
ジャンル | フレンチ、野菜料理 |
住所 | |
交通手段 |
※ご利用の際は、JR身延線【西富士宮駅】が便利です。 稲子駅から3,253m |
営業時間 |
営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。 |
予算 |
¥10,000~¥14,999 ¥10,000~¥14,999 |
予算(口コミ集計) |
|
支払い方法 |
カード可 (VISA、Master、AMEX、JCB、Diners) 電子マネー可 (交通系電子マネー(Suicaなど)、iD、QUICPay) |
サービス料・ チャージ |
サービス料10% |
席数 |
25席 |
---|---|
個室 |
無 |
貸切 |
可 (20人~50人可、20人以下可) |
禁煙・喫煙 |
全席禁煙 |
駐車場 |
有 8台 |
空間・設備 | オシャレな空間、落ち着いた空間、席が広い、バリアフリー |
ドリンク | ワインあり、ワインにこだわる |
---|---|
料理 | 野菜料理にこだわる |
利用シーン |
こんな時によく使われます。 |
---|---|
ロケーション | 景色がきれい、隠れ家レストラン、一軒家レストラン |
サービス | お祝い・サプライズ可、ソムリエがいる |
お子様連れ |
子供可(小学生可) 大人の方と同一メニューを召し上がられる小学校高学年以上のお子様に限らせていただいております。 |
ドレスコード | タンクトップや短パン、ビーチサンダルなどの極端な軽装で無ければOK |
ホームページ | |
公式アカウント | |
オープン日 |
2009年12月8日 |
備考 |
お客様のアレルギーや苦手な食材にはできる限り対応いたしますが、極度のアレルギー(小麦、乳製品全般、卵)やベジタリアン、ヴィーガンのお客様のご希望には対応いたしかねます。 あらかじめご了承ください。 |
初投稿者 | |
最近の編集者 |
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私が初めて富士宮市の郊外の山の中にあるこの店を訪れたのが7年前。
清水に住む知人から紹介されて、妻と車で浜松に行く途中、富士のすそ野をひたすら走りランチで立ち寄ったのが最初だった。
「野菜の美味しいフレンチ」という程度の知識で訪れ、正直さほど期待していなかった。
ところが、レストラン到着した時、出迎えてくれた見覚えある男性の顔を見てビックリした。
「あれっ?」と思わず声を発したら「今はこちらでやっています」と返ってきた。
でも、実はこの段階でははっきりと思い出せなかったのだが、テーブルに着いてしばらくして彼が昔、恵比寿の「タイユバン・ロビュション」に居たことを思い出した。
東京からのドライブで遅めの予約だったので店内はほぼ満席。
私たちは確か3,900円のショートコースにした。
飲み物は「ニンジンのジュースが美味しいですよ」との事なのでそれを注文。
料理は、前菜の「ニジマスの燻製」と「蒸し野菜のプレート」の旨さと肉料理(豚)の平凡さが印象に残った。
特に、野菜が抜群に旨く、どれも味が濃いのが新鮮な驚きだった。
私たちが食事を終えた頃には、他の客は皆帰った後だった。
会計の時に「恵比寿のロビュションに居ましたよね?」と尋ねると、
「松木です。お久しぶりです」と言ってきた。
レジの横にいくつかの野菜が売っていたので、特に美味しかった「人参」を購入した。
「この辺りで採れるのですか?」と訊いたら、なんと「自分で作っている」との事。
その後、松木さんは長靴に履き替え、お店に隣接した畑を「今は農業やってます」と言いながら案内してくれた。
2度目の訪問は3年前の1月。
西伊豆から帰る途中に遠回りして寄った。
この時も長距離ドライブの途中なのでショートコースにした。
この時は、正直言って料理に手を加え過ぎてせっかくの素材がもったいないような気がした。
ただ、前回イマイチだった肉料理は塩加減や火の入れ加減も絶妙でとても美味しかった。
また、デザートはやや甘すぎるぐらいのかなり本格的なものになっていた。
松木さんの話ではシェフが替わったとの事だった。
3度目の訪問は2年前、この店を教えてくれた人物との待望の初訪問。
夕食に清水の「末廣鮨」を予約していたが、食いしん坊の野郎2人のランチは当然フルコース。
連休とは言え年明け早々なのに席はどんどん埋まりすぐに満席。
料理が進むにつれ気付いたのだが、料理の雰囲気が前回とはまるで違う。
料理の見た目がパーティーでのフィンガーフードのようにまとまっている。
また、素材が組み合わさったり、手が加えられてはいるものの、前回のように素材の持ち味が消えていることはない。
例えば大好きなここの「人参」も、他の野菜と組み合わせてあるものの、それが人参の美味しさをより引き立てている。
「長谷川さんのマッシュルーム」はマッシュルームをローストしただけの直球勝負。
「功刀さんの虹鱒」もムース状になっているものも、野菜と組み合わせて出てきたものも、味付けこそ違えど、両方ともしっかり虹鱒だった。
「スープ」も野菜のブイヨンがしっかりしていて、薄味ながら旨味たっぷりだ。
肉料理は前回の方が凝ってはいたが、ここに来る人の多くは野菜に対する期待の方が大きいと思うので、手の込んだ料理よりもオーソドックスかつ本格的な肉料理「駿河牛のロースト」はこれで良いと思う。
松木さんに尋ねたら、前年の夏にシェフがまた替わったのだという。
実は私はこの時が最後の訪問になるのかなと思っていた。
もちろん、場所的にとても面倒くさいというのもあるけど、前回訪問時の料理が私の好みに合わなかったからだ。
でも、今回のシェフの料理ならまた訪れてみたいと単純に思った。
後でシェフのプロフィールを見たら、スペインのサンセバスチャンで修業したと書いてあった。
これで納得。あの料理の盛り付けは「ピンチョス」のイメージなのだろう。
次回こそは是非ワインを合わせてみたい。
私は今回運転ではないが、連れに遠慮してワインは飲まなかった。
どうせなら、宿泊施設を併設して「オーベルジュ」にしてくれたらゆっくりできるのにと思った。
そしてこの日は2年ぶりの訪問。
実は昨年も来ようと予約を入れたのだが、連休中日であった事と、おまけにこの店の本岡シェフが「RED U-35」という日本で最大級の若手料理人のコンテストで「準グランプリ」を獲得して脚光を浴びた(彼はまだ20代)ことから予約が取れなかった。
但し、今回も前回と同じ清水の友人と車でやってきたため、またもワインは飲めなかった(涙)
そして、前回訪問時はフルコースを食べて、夕食の「末廣鮨」でやや苦しい思いをした事があったので、この日の夜も同じように焼津にある人気の茶懐石「温石」に行くことになっていた我々は、さすがに今回はショートコース(6,380円)にした。
実はこれが後日後悔することになるのだが・・・。
料理は前回と同じようにピンチョスのような皿の数々から始まった。
前回は丸ごとのローストで直球勝負だった「長谷川さんのマッシュルーム」は、今回はガレット生地に身を包み、スライスされたマッシュルームを載せて登場。
わずかに漂う生姜の風味がこれから始まるステキな瞬間を予感させる。
そのあともエスプーマに形を変えた「里芋」や軽くビネガーで味付けされた「オニオンスライス」、レンズ豆を載せた軽く火を通した「ターツァイ」と続く。
ありふれた野菜ながらワンランクもツーランクも上の美味しい野菜たち。
でも、実はここからが「ビオスワールド」の始まりだった。
生の「蕪」と「帆立貝」をやや酸味のあるソースで食べさせるひと皿。
同じく、畑でとれたという生の野菜の数々がナッツや芋のチップとともに魚介だしのエスプーマ状のドレッシングで食べさせるサラダが登場。
「美味い!」
特に「蕪」はそれ自体が甘く「帆立」の甘さにも負けていない。
「クレソン」を中心とした野菜たちも苦みがなく甘さすら感じさせる。
こちらも芋のチップにも負けていない。
メインは静岡のブランド豚「ルイビ豚」。
脂身の融点が低く、口に入れるとさっと溶けて甘みが広がる。
ガルニに使われている根菜たちがこれまた甘くて美味しい。
デザートは、地元特産のイチゴのミルフィーユ。
大ぶりに切ったイチゴと細かく切ったイチゴ、アイスクリームとパイ生地が層になっている。
でもこのデザートのミソはカンパリのグラニテ。
この苦みがイチゴの甘さを際立ている。
そして小菓子はチョコレート。
山椒の風味がするチョコレートボールが大量の黒糖に埋まっている。
今となってはありふれた演出だが、スペイン帰りのシェフらしい面白い一品だった。
本岡シェフの料理は前回よりも確実に進化していた。
本当に素晴らしい環境と素朴ながら素晴らしい風景に囲まれた良い場所だ。
私たちはいつものように裏の畑を散歩してから帰路についた。
松木さんに「ワインを飲みたいのでオーベルジュのような施設にしては?」と付け加えて・・・。
******************
ところがこの訪問から2か月後に店から一通のメールが届いた。
「5月18日をもって閉店いたします」
別に業績不振からの閉店ではないようだ。
「私を含めた全てのスタッフが前向きに考えた結果です」と書かれてあった。
おそらく(あくまでの想像だが)本岡シェフが次のステップに進む事が引き金になったのだろう。
メールの直後、3月に名古屋に行く予定になっていたため、帰りに寄れればと予約を入れようとしたが、もうすでに閉店まで「すべて満席」とのことだった。
ともに訪れた清水の友人(実は地元ではそれなりの名士)が、「空いたら連絡をもらえることにしたので、その時はぜひ付き合ってくれ」と言ってきているが・・・どうなのだろう?
結局、この店では一度もワインを合わせることができなかった。
そして最後の晩餐が「フルコース」ではなく「ショートコース」になってしまった。
今となっては後悔もある。
「予約不可」のメールの最後には、オーナーの松木氏から「『タイユバン・ロビュション』時代からお世話になり本当にありがとうございました」と書かれてあった。
彼は「タイユバン・ロビュション」(現・『ガストロミー ジョエル・ロビュション』)のオープニングメンバーにしてメートルドテルも務めた人物だ。
本岡シェフの料理は、これからももっと大きな舞台で味わうことができるのだろうが、私はこのメールの文言から、松木氏はもう直接レストランには携わることはないのだろうと感じている。
またひとつ名店が「伝説」になり、素晴らしい人物がレストラン業界から去ることになった。
いろいろな意味で「奇跡が起こる」と嬉しいのだが・・・。