四つ葉そば＋味玉＠中華そば 四つ葉 : 中華そば 四つ葉

埼玉県比企郡川島町にある埼玉県、いや日本でも有数のラーメン店。

川越駅からバスで20分、自動車なら圏央道川島ICからというように、かなりアクセスの悪い場所にも関わらず連日行列ができる程の人気店。

今回、西武百貨店池袋店で開催されている「第18回全国味の逸品会」に出展しているので、こちらへ伺うことにした。

17:15頃訪問。催事場の左奥のブースに行くと待ち客が3名。約5分で案内される。

因みにこちらの催事場自体は物凄い人出で、551蓬莱の行列は60分待ちと掲示が出ていてびっくり。それと較べるといささか拍子抜けするぐらいの待ち時間だった。

入口脇の食券売り場で代金を払ってチケットを貰う。それを持って中に入ると、店員さんに席を指定され、そこに座る。

メニューは四つ葉そばと100食限定の背脂魚介そばの2種類。限定のほうは既に売り切れになっていたので、自動的に四つ葉そばをオーダーすることになる。味玉のオプションがあったので、こちらもお願いする。

席はちょうど厨房スペースの真ん前で、様子を良く見ることができる。厨房には6名ぐらいいるけど、実際に調理しているのは2名。残りは具の盛り付けなどを手分けしてやっている模様。麺が上がるのが4つずつというのもあり、盛り付け係の皆さんは多少手持ち無沙汰。

10分程で四つ葉そば＋味玉が提供される。

澄んだ醤油色のスープに若干縮れの入った中細の麺。具は薄切りにされた豚肩ロース肉の低温調理チャーシューが3枚、その下に隠されている鶏むね肉の低温調理チャーシュー、味玉、穂先メンマ、三つ葉。

前に食べた時も思ったけど、ビジュアルがとても美しい。催事でもその辺がちゃんと再現されていて嬉しい。

まずはスープをひと口。スープの表面にはかなりの量の鶏油が浮いている。こちらを避けるようになるべく下にあるスープ本体を多めに掬って口に運ぶ。

まず最初に感じるのは芳醇な醬油の返し。とても円やかで深みのある風味が口に拡がる。少し遅れてしっかりとした鶏の出汁感。鶏油も諄さがなく、円やかな風味を更に押し上げるような絶妙なバランス。うーん、これは美味しい。

中細の麺は多少加水率高め。もっちりしているがコシもちゃんと残っている絶妙な茹で具合。もう少し硬めのほうが好みなのだが、スープとの相性を考えるとこれでちょうど良いのだろう。

豚肩ロースのチャーシューは、薄切りのものが畳まれて乗せられている。上の方は良いのだが下になっているものはかなり火が入ってしまって、若干パサついてしまった。早めに食べれば良かったのかなと反省する。鶏むね肉のチャーシューは若干小さめ。もう少し存在感があっても良いように思った。

味玉は少し薄味だったので、スープと一緒に口に運んで食べてみた。穂先メンマはシャクッとした食感がなかなか良かった。

以前埼玉の店に行った際には煮干そばを頂いたのだが、こちらの四つ葉そばのほうが美味しいように思った。さすが看板メニュー。完成度がとても高い。

催事でこれだけ美味しいのだから、店に行って食べるともっと美味しいのではないか？と思ったのだが、この想定を実証するのはなかなか困難だったりする。でも、お母さんの作るぼってりとしたにぎし寿司もまた食べてみたいと思ったり。

まあ、アクセスの悪い場所まで行かなくても、この味を楽しむことができるのだから、この催事には感謝しないといけない。

実はこの催事に来ている新潟のB級グルメ、みかづきのイタリアンを食べるつもりでいたのだけど、四つ葉でお腹がいっぱいになり、イタリアンは断念するという事態に。まあ、仕方がない。

なお、この「全国味の逸品会」は4/30まで（最終日は16:30閉場）。

圏央道の川島ICを降りて川島バイパスを川越方面に向かって5分ほど。住宅街の路地を少し入った所に巨大な駐車場が。30台ぐらい駐められるのだろうか？その奥に寿司屋とラーメン店が2軒並んでいる。こちらのラーメン店が中華そば四つ葉だ。

左側の宝船という寿司店は四つ葉の店主の実家とのことで、両店舗は奥で繋がっている。そして混雑時には寿司屋の方に席が用意される場合がある。

駐車場の中に誘導員さんが立つぐらいなので、凄い数の車が来るのだろうと予想される。停まっている車をちょっと見ただけでも、横浜や千葉だけでなく、宮城や石川ナンバーなど全国各地から来ているのを目の当たりにする。そんな遠くから凄いなあ。私も中越の山奥までラーメン食べに行ったのだから、人のことは言えないけど。

13時頃訪問。待ち客が14名ほど。葦簀の架かった待合所の椅子に座って待つ、

券売機で特製煮干しそばと本日の握りのチケット購入して、列の最後尾に。15分ほどで寿司屋のほうカウンターにに案内される。カウンターの中でお母さん（？）が寿司を握っている。

5分足らずで本日の握り、そのすぐ後に特製煮干しそばが提供される。

醤油色のスープに中細麺、豚肩ロースのレアチャーシュー3枚、鶏むね肉のチャーシュー2枚、味玉、三つ葉、大判の海苔が1枚。

煮干しそばのスープは醤油が立った昔ながらの味わい。これは懐かしい感じ。一口含むと煮干しの旨味が染み渡る。といっても、最近トレンドな濃厚系ではないので苦味えぐ味はほとんどなく、誰でも楽しめるような味わいになっている。ねぎが入っていないが、三つ葉の香りがそれを補って余りある。

麺は加水率低めでパツっと切れる感じ。個人的にはとても好みの食感。

肩ロースのレアチャーシューは火の通し具合が絶品。で、その下に鶏むね肉チャーシュー2枚が隠れている。これも柔らかくて美味しい。

本日の握りはカンパチと鯛。お母さん（？）の握った寿司は、ネタも酢飯もちょっと大ぶり。まあ、2貫なので大きいほうが良いのだけど。

以前行ったラーメンと海鮮丼の店で、中トロ丼を食べた後ラーメンのスープを飲んだら、鮪の脂臭さが口に拡がって辟易した憶えがあるのだが、こちらのスープとカンパチ、鯛ではまったくそんな現象も起きず。煮干しの風味と寿司はマッチングが良いのかしら？

何かが突出している訳ではなく、全体的に高いレベルで楽しませてくれるラーメン。煮干しそばを食べた限りではそういう印象。和食からラーメンへアプローチしているように思えた。

煮干しそばだけでなく、四つ葉そばや蛤そばも食べてみたいのだけど、1食に2杯3杯は食べるほどの胃の容量がなく。なかなか来られる場所ではないことが大変悔やまれる。