王道の自家製極太麺と魚粉入りの濃厚魚介豚骨は健在！ : 頑者 本店

本川越と言えば「頑者」。オープンは2000年、
自家製極太麺と魚粉を取り入れた濃厚魚介豚骨
つけ麺の火付け役となり、その後セカンドブラ
ンドの「UNDERGROUND RAMEN」を埼玉に
展開、現在は東京・横浜にも支店を構えるつけ
麺の老舗だ。

その「頑者」に約5年ぶりの再訪。本川越駅東口
からは徒歩2分、常に行列ができる人気店でこの
日もお昼時とはいえ10人以上が並んでいた。
5年前も同様だったが、オープン以来20年間この
行列が絶えないことが凄いことだと思う。

ただ5年前と変わっていたことがある。まず老朽
化したお店が建て直しで一新されたこと、第二
は入替え制が無くなっていたこと、第三は武骨
で男臭いイメージからモダンで女性も入り易い
ソフト路線へのイメージチェンジ。

並び始めて5分ほどで6席ある椅子に座る位置に
なると、女性スタッフさんから順番に食券の購
入を促される。店内券売機のメニューを確認す
ると、メニューは、"つけめん"と"ラーメン"の
基本2種で、つけめんには"辛つけめん"、ラーメ
ンには"チャーシューメン"もあるが、至ってメ
ニュー構成はシンプル。サイドメニューはトッ
ピングのみで、ドリンク類・ご飯類は置いてい
ない。

そして"つけめん"のメニューはサイズで枝分か
れする。小盛¥850(180g)、並盛¥900(230g)、
中盛¥950(280g)、大盛¥1000(330g)。麺量は
ゆで前の重さ、つけめんのボリュームとしては
大盛でも物足りない方が出てきてもおかしくは
ない。そんな方のために、麺増量のメニューも
あり、¥50/50g、¥100/100g、と小刻みに増や
すことは可能。

私は初訪時、並盛でも十分だと感じた。その後
の5年間で胃も鍛えられたので今回は大盛にし
ようかとも思ったが、食べられるのか不安が過
り小心者なので無難な中盛を選択w

食券はその場でスタッフさんにお渡しし、元の
待ち席に戻る。その後順次入店し私の順番が回
ってきたが、想像したよりも回転が早いことに
驚いた。初訪時は入替え制により店内全員食べ
終える迄中には入れないので回転は悪く相当待
たされた記憶がある。

さて、店内はL字カウンターに12席。明るく清
潔感があり、何と言ってもお若い女性スタッフ
が2名おられるだけで雰囲気が柔らかくなる。

厨房の女性スタッフは麺ゆでから盛付けまでを
担当。ワンロット3杯～4杯分同時に作るので提
供も早い。そのためテボは両手で持つ特大のも
のを使用している。数杯分を50g単位で異なる
注文の麺量に選り分けるだけでも年季のいる仕
事だと思うが、それを卒なくこなしているだけ
でなく手櫛で麺を綺麗に整列させ盛付けていた。

その"つけめん"がカウンター越しに提供される。
5年ぶりに再会した麺は、うどんのように白く
凛々しい極太麺。麺量は中盛でもさほど多くは
なく大盛でも十分いけたなーと感じた。

つけ汁は、見慣れた魚粉入りの濃厚魚介豚骨。
ただドロッとしたタイプとも違う。具は、角柱
型チャーシュー、メンマ、なると、刻みネギと
いった構成。

まずは麺だけを頂くのだが、私は必ず天地を返
すように底の麺を上に持ってきてから麺を頂く
ことにしている。盛付けから提供される迄の間
に表面に出ている麺は乾き始めていてそのまま
だと吸い上げや喉越しに違和感を覚えることも
ある。それに対し底の麺は冷水でシメられた直
後と同じ状態なので麺をそのまま食べる時はこ
の方がより美味しく感じるのだ。

その麺、歯応えはうどんのように柔らかく感じ
るも芯はまるでパスタのアルデンテのような固
さを感じ噛み応えがあり、剛と柔を兼ね揃えた
ような独特な麺だ。またこの麺の最大の特徴は
小麦の甘味。麺から甘味をこれだけ感じること
は滅多にない。実に美味しい！と感じた瞬間で
もある。また極太麺でも喉越しがすこぶる良く
テンポよく食せる。5年ぶりで記憶は定かでな
かったが、「頑者」の麺はやっぱ旨いわー！

次につけ汁、豚骨・鶏ガラなど動物系の白湯は
サラッとして飲み易いというのが第一印象で、
魚介も節・煮干が軸となり、そこに魚粉が出汁
感と風味を助長している。このつけ汁と魚粉が
一体化してまとまりがあるので魚粉の良さが感
じとれ、やはり魚粉を最初に使い始めただけあ
って他店とは違うなーとつくづく思う。入れり
ゃいいだろう的な単純な発想で使っているお店
は、魚粉がつけ汁と融合せずただ粉ぽく感じる
ことがままある。

さて、具は食べやすく量も多くはないので、麺
を中心にテンポよく食べられ、具はどちらかと
言えば箸休め的な感じで主役は麺だという意図
が感じとれる。

残ったつけ汁は、麺の水分が加わり飲みやすく
なっていたので割はせずにそのまま美味しく完
飲しました。

極太麺と魚粉を使った濃厚魚介豚骨のつけ麺は
今やどこでも食べられるメニューとなり決して
目新しさはない。ただ、頑者本店のつけめんを
久々に食べて思ったのは、この自家製極太麺は
このつけ汁でまた食べたくなるような美味しい
一杯であったと同時に、変わらないで欲しい！
とも思いました。二番煎じの店はその店独自の
味を確立し、それが世に認められるまで進化を
止めてはいけない、と思うが、つけ麺発祥の東
池袋大勝軒や頑者は、その味を守り抜くことに
お店を継続する意味があるように私は感じた。

美味しいかった！、ごちそうさま！(^^ゞ

《味の評価》
・つけ汁★★★★☆
・麺★★★★★
・具全般★★★☆☆

《全体の評価》
・ビジュアル★★★★☆
・ボリューム★★★☆☆
・トータルバランス★★★★★

以上

埼玉県内ラーメンの名店連食ということで、
中華そば よしかわさんを後にして向かった先
は川越の頑者。北上尾駅から一旦大宮駅に戻り
埼京線に乗り換えて川越駅で下車。ここからは
徒歩で本川越駅に向かいます。時間は午後１２
時過ぎ、よしかわの煮干しそばを完飲完食して
まだ１時間しか経っていないのでお腹が空いて
いる状態ではありませんが、とりあえず頑者に
向かって歩きました。場所は西武新宿線の本川
越駅より徒歩１、２分の一軒家、同じ軒の隣に
は整骨院があります。

到着すると１３人ほどの行列ができていました
が、こちらは総入れ替え制で店内カウンター席
１０席と聞いているので２巡目になりますね。
それまで少しでもお腹が空けばいいんですが(^^;

さて、頑者と言えば言わずと知れたつけ麺の名
店であり、今や池袋、横浜にも店舗を展開して
いますが、つけ麺を全国に広めた立役者と言っ
ても過言ではないと思います。

その頑者の店主大橋英貴氏のご両親が製麺所を
経営していたことはその後の頑者が発祥と言わ
れる極太麺に繋がり、魚粉も父親の勧めで最初
は隠し味として使い始めたようですが納得がい
かず、ある時これは具の一部だと思い立って、
魚粉を前面に出す今やつけ麺では流行りの魚粉
載せを始めたのも頑者が先駆者、その頑者で念
願のつけ麺が頂けるとは格別の思いがあります

漸く到着してから最初の入れ替えが行われ、外
に用意された椅子に座ると、見習中の名札を付
けたホールスタッフの方が外に出て来て順番に
注文取りを始めました。私の順になった際、麺
量を確認すると、２５０gという返事に、少々
並にしては多いなぁ～、食べ切れるか若干不安
はありますが、それよりも期待の方が大きく、
早く食べたいという気持ちが募ってきました。

さて、食べ終えた方々が次々と外に出て来られ
て、やっと店内へ…、厨房を囲むようなＬ字カ
ウンターになっていますが座ると、目の前の厨
房内は大将とおぼしき方と職人さん１名の２名
体制ですね。

既に麺をゆでていて、ゆで上がると職人さんが
大きなざるに麺を入れ、冷水で麺をしめてから
手づかみで麺を一人分づつ持ち上げては器に入
れていきます。大将がその様子を鋭い眼光でチ
ェックしますが終始無言のまま、大将はつけ汁
を準備し、漸く順番に麺とつけ汁が配膳されま
した。

外観すると、麺量は並とは言え結構ありますよ
、ただその麺の白く映える姿はエッジは丸みを
帯びた角断面の極太麺にして、さながら讃岐う
どんのように美しく食をそそります。

つけ汁はドロ系ではなく、魚粉も載っていませ
んが濃厚そうに見えます。

早速、麺をつけ汁に付けて頂くと、うゎ～、麺
の噛み応えが半端ではない、モチモチ感はある
ものの簡単には噛み切れないほど麺がしっかり
していて、食べ応えありますね～、食べ切れる
かな～なんていう不安はありつつも総入れ替え
制っていうことはのんびり食っている暇はなく
、終始左右のお客さんの食べるペースを確認し
つつガンガン箸を止めずに食べ進めます。

合わせるつけ汁は、煮干しと鰹の魚介と１０時
間以上煮込んだ豚骨と鶏ガラのWスープだけあ
って、濃厚ですが、あっさり感もありスープの
切れ味が半端ないので、一時間前にラーメンを
完飲完食したことはすっかり忘れて貪るように
美味しく食べ続けられます。このつけ汁、よく
見ると透明度があり、豚骨と鶏ガラの出汁は白
湯ではなく清湯なのか中間なのかと言ったとこ
ろ、故にドロッとした舌触りもなく粘度もさほ
どはない、実に美味しいつけ汁ですよ。さすが
に最後の方ではつけ汁も冷めてきて麺との絡み
も悪くなりましたが、ここで効いてきたのが一
味唐辛子の辛み、最後まで飽きのこないように
する一工夫だと思いますが、なるほどと納得さ
せられます。

具のチャーシューは、角柱の味付け抜群にして
食べやすい一品、他はメンマ、ナルト、刻みネ
ギに海苔と定番の面々ですが、美味しく頂けま
した。

隣のお客さんがスープ割お願いしますと発して
いる側で私だけでしょうか、このつけ汁はこの
まま美味しく飲み干してしまいました。不安を
他所に完飲完食できました。いゃ～美味しかっ
たなぁ～、あれっ、魚粉は載せてなかったけど
ってよく見ると器の底には、唐辛子と鰹の魚粉
が残っていますね。魚粉を魚粉と感じさせずに
魚介出汁に切れを増すような隠し味に戻したの
かな～？、これぞ頑者の店主の言う他の店にな
い味を追求するという一旦が垣間見れたような
気がします。

食べ終えてお会計を済ませると、意外に余裕で
連食出来たことに驚きましたが、また是非こち
らには再訪したいと思いました。

《味の評価》
・つけ汁◎
・麺◎☆
・チャーシュー○
・他の具○

《全体の評価》
・外観○
・ボリューム◎

以上