美味しい蒲焼きなのだが、箸がなあ～・・・ : うなぎ　はす沼

何年か前にこの店のホームページを見たように記憶してい
たが今回ちょこっと捜した感じでは見つからなかった。そ
の時は佳いホームページを作っていると思ったのだが、錯
覚だったということか。

お昼前に行った。

駐車場がわからなかったので、車を道に駐めたまま下りて
駐車場の確認に店の前に立つと地図が出ていた。一度裏手
に廻ってからじゃないと行けない所にあるのか～しかし分
かり易い場所ではあるな、駐車場は。

店に入ると先客が一人いた。カウンターに掛けている。相
当な常連に見受けられた。大箱の店とは違い地元の人達が
やって来ることが多いのかもしれないな。

店内は人数的にはそれなりの人数が入ることは間違いない
が、閉塞感があってそれほど居心地が佳い訳じゃない。ア
タシ達は入ってすぐのカウンター席はスルーして小上がり
の方に座った。

店は店のご主人とご主人のご母堂と思われる方とで切り盛
りしているようである。（違っていたら御免なさい、だ）
アタシ達はうな重の特上を頼んだ。

行った日の鰻は高知産だという。う～ん、よく九州だとか
静岡だとか愛知だとかって産地を出しているけどアタシに
は毎度のことではあるが、全くその産地掲示の意味がわか
らない。これは法令で義務づけられているのだろうが、仮
にそういう法令があったとしてもだが、万が一産地を見て
引き返してしまう客がいるのかもしれないような産地であ
ればだが誰が一体その産地をそのまま掲示するのだろうか？
第一どうせ養殖であるなら産地なんかがなぜ決め手になる
のかい？とか、そんなことを思うにつけこの産地掲示とい
う事の意味がピンと来ない。いっそ、産地は？と訊かれた
ら「安全地帯」とでも水戸黄門の印籠的に答えておけばい
いのだろうし、むしろ実践的にはこれから口に入る鰻が生
きているのかどうかの安否のお知らせであったりとかどの
位の大きさの鰻なのかの諸元開示であるとか更にあるいは
何を食べて大きくなったのかそのせいで脂のノリがかくか
くしかじかなのであるなどの養殖生育記録ご開帳の方がま
だより関心は持ててそれにそういった事の方が後学の為に
もなると思うのだが・・・あくまでもまだの話ではあるが。

さて、焼きに入る前にご飯を大盛りにするかどうかをご主
人が訊いてきた。ご飯は多くても無料だと云うが、アタシ
達はそんなにご飯を沢山食べようという気はないので通常
のままで結構であると伝えた。

焼きに入っても鰻を焼く煙は流れてこない。やはりな・・
さびしい・・・ひょっとしてここならばとの期待もあった
のだが・・・残念だ・・・

３０分ほどで出てきた。

出されたうな重の事であるが、先ずはごはん。量は普通で
炊きたてのアツアツではなかった。そしていささか柔らか
い。ご飯へのタレのかかり具合は丁度好い塩梅でかかって
いる。

蒲焼きの量的には特上と銘打つ割には貧弱である。ウナギ
の身の厚さもいささか薄い。特上の割には間違いなく量的
には少ない方に入る。

が、蒸し具合は丁度好い感じだし、焼き具合もバッチリ佳
い感じで、変ななまぐささが全く感じられず、大変おいし
い。

蒲焼きのタレであるが、タレは程良い具合に甘く、塩ょっ
ぱ過ぎずに丁度好い辛さと濃さでもある。蒲焼きへのタレ
の載り具合はしつこくなくサッパリしている。最近は辛め
のウナギ屋に行くことが多かったので甘さが感じられると
やはり美味しいな。蒲焼き全体で云えばアタシ好みの蒲焼
きであります。

お新香はカブの漬け物だけか～、いささか寂しい気がする。
肝吸いは取り立ててどうのと云う物ではなし。

それと食べ物ではないが口に入れる物としての箸だが、出
された箸は使い回しの箸で、それに妙な捻れ方をしていて
食べにくかった上に、何よりも清潔感を欠くように感じる。
アタシは元々お店での箸は割り箸が好い。（麺類を食べに
行ってその店が割り箸じゃないと割り箸をくれとお願いす
ることもある）。立ち食い蕎麦屋あたりで食べる時はどん
な箸でもいいやって投げやりにでもなるが、アタシが潔癖
症であるからでもあるが使い回しの箸を提供されるのは元
来アタシには相当抵抗がある。樹脂製の箸であるならばま
だ善いのだが木や竹を材料にしているとダメだ。先程まで
人が口にしていた箸なのかと想像するとどうも調子がよく
ない。
鮨屋や鰻屋での使い回しの箸は苦手である。折角の美味し
い蒲焼きであるのに勿体ない。

出前もやっているようでたまたまアタシ達が行ったときは
ご主人が店にいたが帰るときには出前に行ってしまってい
た。