普通サイズでも大盛りで佐賀県らしい？ : ドライブイン一平

マイレビ様も多数行かれており、前々から気になってた同店『ドライブイン 一平』さん、初潜入です。

ドライブイン表記ですが、実際行ってみるとトンカツ屋さんですね、多分。

お気付きの方は少ないでしょうけど、実は前出『カレーの店 路』さん、その前の『ジパング』さん、そして同店と県は飛び飛びですが、国道沿いのカレー屋さんということで纏めておりますから、あしからず。

で、同店はお店の前の国道203号線を通る度、駐車台数の多さから人気店だと既知してたものの、他のレビュアーさんの投稿を読むなり心配してたのはその量で、最初からネタバレですが、これが今回のキーワードになります。

伺った日は特に用のない食べ歩きで、連食したいもんだから、あまり一店で満腹になりたくはない。

さりとてレビューを読むに、とにかく書いてあるのは量でしたし、以前からワタシも事あるごとに書いてますし、ご存知の方もいらっしゃるでしょうけど、佐賀県って大盛りのお店が多く、ＴＶでご存知の『塙 ３兄弟』みたいなパブリック・イメージなんですよね？

ワタシの周りだけなのかもしれませんが、佐賀県民って大食いな方が多く、その印象もあるんでしょうが、大盛りを売りにしてるお店も実際多いような気もします。

「ご注文、お決まりですか？」

ですから、そう同店の女性従業員さんに訊かれると、まず口をつくのは、

「カツカレーなんですけど、普通でも大盛りサイズぐらいなんですよね？」

ということ。

「はい、そうですね」

すると女性従業員さんも、否定はおらか思いっきり肯定。

「ああっ、でも若い男性とか、」

と、さすがにヤバいと感じたのか従業員さんもこうフォローを入れながら、斜め後ろで同メニューをパクついてるお独り様の若い男性にチラリと視線を送りつつ、

「ときどき女の人でも食べられる方、いらっしゃいますよ」

などと、わざとらしく微笑みながら、前言を繕われました。

そんな爆食女子（？）マイレビ様の中にも心当たりがあるものの、

「でもなあ、、食べられるかなあ？」

と、何気にワタシが不安を口にすると

「・・・」

と、ほんの２〜３秒の沈黙と、従業員さんの視線がワタシの顔から身体全体に落ちた後、むちゃくちゃ軽い口調で

「大丈夫でしょう」

と、コクリと首肯かれました。

もちろんワタシの身体じたいが大盛りだからで、ちょっちゅ〝失礼だなあ〟とは感じたものの、事実は事実なんで

「じゃあ、カツカレー普通サイズで」

と、お願いしました。

『カツカレー 930円』

しかし、そのすぐ後に背後から後客の

「ああっ、俺はカツカレーの小盛で」

という声が聞こえたんで振り返ると、60代後半〜70代ぐらいの白髪混じりの男性お二人組でしたので納得でき、まだ食べてないのにちょっぴり勝ったような気がしました。

ワタシは相変わらずお独り様ですが、小上がり席を指定され、アンクル丈のソックスに小さな穴が開いてたから、少し恥ずかしかったんだけど、生来の厚顔無恥なんで、のほほんと独占していました。

その横にオバ様たち４人連れが来られましたが、頼まれた定食類にしても、かなりの量でしたから、やはり全体的に同店はしっかりした食べ応えがあるようです。

まあ、博多にしろ、量が少ないとすぐ

〝こすかぁ〜〟

ってディスられますが、なんだか筑後辺りからは歯止めが効かなくなるようで、それが佐賀辺りでピークに達するようなイメージがあるのはワタシだけでしょうか？

ですから４〜５分で配膳されたのは、写真のように皿いっぱい溢れんばかりのルーに、ライスの山も比較のために並べたお冷のコップの高さとどっこいどっこい。

〝やっぱ中々のサイズだな〟

そう感じたものの、しげしげ見るに、

〝ってまあ、食えん量じゃないな〟

と想像してたほどじゃなかったため、ほっと一安心。

〝でも、なにもサラダまで一緒くたに皿に乗せんでも？〟

生野菜に塩やドレッシング以外かかるのが嫌いなワタシは、まずサラダから片付けました。

キャベツの千切りにトマト、キュウリと付け合わせながら、さすがに佐賀県だけあってクタってないし、フレンチドレッシングも、まあまあな味わい。

で、こうした大食い系の場合、その手の番組を観てると、後々モタレるから揚げ物から片付けるのが鉄則なんで、まずカツを一枚。

で、これがまた、意外に跳ね返す肉肉しさがあり、普段なら底味という褒め言葉ながら、今回はガッツリし過ぎ？

ただ、揚げ具合はサクサクで、ルーが掛かってても軽さを感じられました。

この辺はさすがにトンカツ屋さんですね、あっぱれです。

そんな肝心のルーは、家庭と洋風食堂の間のような味わい。

口当たりは甘いけど、ほんのちょっぴり後から辛さがきて、トロみが強く、まとわりつくような旨味が離れない。

まあ、嫌いな方はいないはずですが、ちょっと小慣れてきた輩にはあまりに普通すぎてポイされちゃう、昔ながらの美味しいカレーに過ぎないのかも？

さすがに７〜８割程度で一旦スプーンが止まり、一息ついたし、先に片付けちまったサラダを、箸休めや味変用に残しておくべきだったと悔やみましたが、すぐに気持ちを切り替え、一気に完食いたしました。

まあ、言うに及ばず満腹なんですが、よく120％と表現するように、後２割ぐらい入るには入る程度でしょうか？

ですから、冒頭に書いてたように目論んでた連食は、さすがにもう少し時間が必要で、佐賀ではあきらめ、久留米辺りまで戻ったら、なんとかなるって感じでしたね。

量はともかく、揺らがないような味に安定感があり、お客様の数が証明するように美味しい良店だと感じました。


● 個人的 食べログ 評価点・・・3.6