『お薦めの1冊「東京大学応援部物語」最相葉月著 新潮文庫』ヒーリングタイムさんの日記

ヒーリングタイムの外食日記

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ヒーリングタイム (60代後半・男性・東京都) 認証済

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現在、大学スポーツは昔に比べて人気が無い。その中でも東京6大学野球は随一の花形種目だろう。その6大学野球も昔日の人気は無いが、それでも毎試合1万人程度の観客は動員する。

6大学野球に欠かせないのが応援団の存在。しかしながら応援団でも吹奏楽部やチアリーダー部は人気があるがリーダー部、いわゆる応援部は練習や人間関係の厳しさからどこも部員難だ。

その中で東大応援部を描いたノンフィクション作品が「東京大学応援部物語」だ。13年ほど前の東大応援部を描いている。

文中で立大応援団長は「応援する人間は応援される人間よりも強くなければならない」と言い、明大応援団長は「応援に見返りを求めるな」という。しかし、彼らは母校の勝利という果実を得ることにより報われる。しかし、東大は勝てない。

応援部が、厳しい練習をし、死に物狂いの応援をしても勝てない。何といっても勝率1割のチームだ。それだけに他大学の応援部員以上に「応援とは何か」「自分はなぜ応援するのか」という命題をとことん考えることになる。

その結果、スポーツ応援を通り越し応援を通じて自己を成長させるといったストイックな精神論に向かわざるを得なくなる。

自分たちの応援が足りないから勝てないのだという考えの彼らに報いるには、とにかく勝たねばならない。日本一の大学の日本一の応援部に幸あれと祈らざるを得ない気分にさせる1冊だ。
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