とんしさんが投稿した寿志 城助(兵庫/新神戸)の口コミ詳細

とんしの「本当に美味いもの」

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とんし (50代前半・男性・兵庫県) 認証済

この口コミは、とんしさんが訪問した当時の主観的なご意見・ご感想です。

最新の情報とは異なる可能性がありますので、お店の方にご確認ください。 詳しくはこちら

寿志 城助三ノ宮(JR)、三宮(神戸市営)、三宮(神戸新交通)/寿司

38

  • 夜の点数:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気5.0
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク5.0
  • 使った金額(1人)
    ¥15,000~¥19,999
おすすめポイント

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例:渋谷駅から徒歩10分の閑静な住宅街の中にある一軒家のお店。隣町の「○○○○」で修行したシェフの作る絶品料理と、マダムのあたたかいもてなしが嬉しい。

努力する天才中山城助の温度管理された芸術的な握り

2017/08/02 更新

38回目

2018/04訪問

  • dinner:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気5.0
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク5.0
    使った金額(1人)
    ¥15,000~¥19,999

有名人御用達

世の中には有名人御用達と言われているお店があります。
個室があって秘密が守られるというのが原則ですが、まともな寿司屋は握りをすぐに食べないといけないはずなので、カウンターのみとなると有名人も顔を晒して食べなくてはなりません。

テレビを見る時間がない孤高の天才は、お客が有名人かどうかもわからないことが多いですし、芸術品である握りをちゃんと食べてくれるかどうかだけが問題なので有名人が来たからどうこうと言うことは全くないようです。
と言うよりも興味がないのです。

かなり前にさすがに有名人とわかった人は誰と訊いたら、日本で一番有名な俳優兼歌手の方と神戸出身の美人女優の方が一緒にいらっしゃったと言っていました。
彼にとってはどうでもいい話なので訊かないと教えてくれません。

実はそれ以外にも有名人はたまに来るようで、意味がないからか私には話したことがないのですが、他の常連にはいろいろ話すことがあるようです。

お行儀が良くて他のお客に迷惑をかけない方、逆に馬鹿騒ぎをして連れてきた方が今日は残念でしたと言われる方、いろいろなのは何も有名人ばかりではありません。

何度も書いていますが、孤高の天才のお客に対する判断は二つしかなくて、他のお客に迷惑をかけないことと、つまみも含めて出されたものはすぐに食べるということだけです。
睡眠1時間で命を削って作ったものをベストの状態で食べて欲しい、それだけです。

そうでない方には確かに冷淡です。

その空間に相応しくない方は、店側にとってもお客側にとっても不幸です。

お客の立場からすればそんな愛想もない大将の鮨屋は行きたくないとか、命を削っているのは自分の勝手だろと言う話になるのかも知れません。
お金を払う立場なのでそう考える方がおられても不思議ではありません。
だからそのような方は嫌な思いをするので城助には絶対にいらっしゃるべきではないのです。
ロックンビリーS1も同様です。

常連も真剣に出されたものと向き合っているのでそれを邪魔するお客がいたら気分を悪くするでしょう。
空間や時間や中山城助のホスピタリティを楽しんでそれに対してお金を払っているのですから当然です。

城助やロックンビリーS1に限らず、真剣に食と向き合うお客が大半を占めるお店では店主だけではなく、お金を払っている他のお客の楽しみや喜びを奪わないという不文律があるはずです。
しかしそれを守らない、或いは自分だけはこの店で特別扱いだと周りに主張したいがためにあえて他のお客を不快にさせるということは城助だけの問題ではありません。
どんな飲食店もそれぞれに方針というものがあります。
有名人のわがままや振る舞いを許す店もあります。
それで他のお客が離れても良いという方針です。
それも一つの経営。
成功すれば良し、失敗したらアホというだけの話。

こんな実話があります。
日本を代表する名優が自宅の設計を依頼した後で建築士と一度食事をしたそうです。
それが設計料。
私と食事出来たのだからそれで十分でしょというわけです。

芸能界やスポーツ界は特殊です。
きちんと教育を受けて教養や社会の常識を身につけた方は問題ないのでしょうが、一芸に秀でるためにそれらを犠牲にしてこられた方は他者に迷惑をかけるという感覚が欠けているので問題を起こすのです。
そうであればこのようなお店にはどのような人を連れて行くべきかをキチンと考える必要があるでしょう。
だから祇園は一見さんお断りなのです。
連れてきた人の責任を問い、代金の連帯保証までさせるわけです。
砂糖大量投入の寿司が好きな人以上に連れてきたらダメです。

さて本日は妻の希望でオペラ魔笛を観賞してきました。
もう二度と日本では見られないかも知れないと言うことで高いチケットを買ったようです。
いつもより早起きして店で築地からの食材を受け取り、ロックンビリーS1に伺い気絶するほど美味しい東京塩を頂き、西宮北口駅構内のタリーズでコーヒーを飲み、オペラ魔笛を観賞して、着替えのために家に帰りアンリシャルパンティエのイチゴショートケーキを食べながらバニラティーを飲み、夜店で仕事をさせて頂き、そのあと違う仕事もして、妻と2.8巡目に伺いました。
ちなみに神戸SOGOのアンリシャルパンティエで対応してくれた女の子の接客が素晴らしかったと妻が感動していました。
また、魔笛の夜の女王のアリアは噂通り凄かったです。
極めて高いソプラノの技術が必要で、世界でも数人しか歌うことができないそうです。
妻はオペラに夢中になってしまいました。

握り。
さよりの黄身和え以外は今宵も握りです。
握りでは出さない極上の魚があると刺身も出してくれる時があります。

イカ。
最近あまり頂く機会がないのですが、煮切りの味が変わったような気がします。
久しぶりだったので気のせいかも知れません。
美味しい。

アジ。
4月ですが美味しいです。
これから最高に美味しい季節です。

鰆。
燻製は本当に絶品です。

穴子。
もう美味しいものはないはずですが、城助仕事で十分美味しくしています。
これが他の関西の超有名店では出来ないのですよね。
ただ、ただ、クオリティの低いものを出してきます。

鮪。
三種類。
最後のトロともなんとも言い難い部位は美味の極め。
この鮪独特の綺麗な透明感のある旨味を知ってしまうと鮪は本当に美味いなあと思ってしまいます。
づけの醤油の味が美味しいのではありません。
脂の甘みが美味しいのではありません。
鮪の旨味は濃厚であると世間では勘違いされていますが、そのような旨味ではありません。
このクラスの透明感のある旨味を経験すると解凍の生き返り鮪が出てくると怒りは頂点に達します。
穴子も雲丹もそうですが良いものがなければ出さなければ良いのです。

雲丹。
これはある意味この日一番面白かったです。
見た目がいつもの蝦夷バフンウニとは全く違うと思い食べたら、食べたことのない雲丹でした。
何かと思い訊いたら由良の雲丹。
えっ、由良の雲丹、あの極上のものとは全く別物というほど違うねと言ったら、
あれは由良の赤雲丹。これは由良の黒雲丹。まだ赤雲丹が解禁にならないからそれまでは黒雲丹を採るっんすわ。
魚介類に関しては、知らないことが無限にあります。
由良の黒雲丹。
飲み込んだ後、独特の苦味が残ります。
赤雲丹はそのようなものは皆無でいつまでもこれまた鮪や平目や鯛とは異なる綺麗な旨味が残ります。

ハマグリとホタテ。
この2種類の握りは貝のクオリティではなくて、江戸前の仕事を更に昇華させた仕事で食べさせます。
あくまでも個人の考えで実際に訊いたことはありませんが、これらは基本的に大阪か神戸の市場の仕入れでしょう。

今宵の発見。
飲んだことのない日本酒で素晴らしいものと出会いました。
十四代とかプレミアム酒の新しいものではありません。
美味しい不味い以前に今まで経験したことのない味で魚介類と一緒に飲む日本酒としては最高だと思います。
鍋島や十四代や爾今などの名酒は口に含んだ瞬間に米の旨味甘みが感じられますが、この日本酒は口に含んだ瞬間は綺麗な水のようで、飲み込んだ後に米の旨味が口の中に広がるのです。
日本酒もまだまだ凄いものがあって私の勉強不足で知らないだけなのですね。
私が孤高の天才中山城助、不可能を可能にするスープの魔術師嶋崎順一さん、この二人の天才と共に最も舌を信頼している水野嫁にも確認したら同じ意見だったので自分の店で採用することをその場で決定しました。
よって名前は企業秘密とさせて頂きます。
とにかく凄い日本酒です。
手に入らなくなるかも知れません。

今宵も大変お世話になりました。
ご馳走様。

昼はロックンビリーS1、世界一のオペラ魔笛、夜は城助。
食も芸術も本当に凄いもの、本物と呼べるものは世の中に僅か0.01%しか存在しません。
夜の女王のアリアを歌えるのは世界で数人。
何十万分の一の確率でしょうか。
そうなると0.001%です。
握りとラーメンも然り。
それを最愛の嫁と1日で全て経験してしまいました。
なんという確率。
私は心から日本一幸せな人間だと思います。

やったーやったーヤッターマン!

思い残すことは何もありません。

おっと、一つ書き忘れました。
今宵初めて頂いた握りがありました。

かすごの上に昆布がのった握りです。
何故食べたことが無かったのだろう?
味は美味しいに決まっています。

2018/04/19 更新

37回目

2018/04訪問

  • dinner:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気5.0
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク5.0
    使った金額(1人)
    ¥20,000~¥29,999

城助の握りをあと一度だけでいいので食べたかった

私の店のご予約がない日、あることがあり、この日3名で伺いたかったのですが、当然2巡目は満席。
3人のスケジュールがピタッと合うのは奇跡に近いです。

ところが突然日曜日に孤高の天才から電話が。
月曜日、後半の方3名様が前半に変えて欲しいということで前半は空きがあってそちらに移ったので後半3名いけますわ!

奇跡。
私とある方はオーケー。
もう一人は?
残念、こちらが調整できませんでした。

うーん、2巡目に入れる時にこの枠を放棄するのは余りにも勿体無いと思いました。
城助経験者の方に2件ほどかけましたが、今日の明日では予定は合いません。
他にも私の店の常連で今は城助も常連の方は二桁の数おられるので、声をかけようかなと思いましたが、ほとんどの方は既に次回の予約を城助に入れておられます。
この奇跡のプラチナシートを誰かのために最大限有効に使う方法はないか?
灰色の脳細胞を働かせました。

私の店の常連で城助にまだ行かれていない方で、恐らく城助の価値を十分わかって頂けそうな方は誰かと考え抜いてある方に絞って電話をしました。
ほぼ即答でいらっしゃるとのこと。
プラチナシートが最大限に生かされました。

シャリの合う合わないはどうしようもありませんし、独特のシャリに慣れるまでは、東京のいくつかの有名店の酸味の強い砂糖を使っていないシャリが大丈夫な方以外はリスクはありますが、どうせならば喜んで頂けそうな方にプラチナシートを使って頂きたいと強く思いました。

何兆回も書かせて頂いていますが、関西に多い、大量の砂糖投入のシャリがお好きな方は絶対に城助にいらっしゃるべきではありません。
業界のレジェンドである、すきやばし次郎や新ばししみづほど酸味が強いシャリではなく白身にも鮪にも合う旨味の方が際立っているのが城助のシャリなのですが、あの途中で食べるのが嫌になる砂糖大量投入のシャリしか召し上がっていないと城助のシャリでも必ず酸味が強いという話になります。
皆さんご存知ないと思いますが、関西のあのシャリは信じられないほどの砂糖が入っていますよ。

米には糖分がかなりあります。
うちのあさとでも知っていることです。
だから辛口の日本酒など世の中に存在しないという話は以前書かせて頂きました。
同じことなのでシャリは基本的には甘いはずです。
しかしその甘さは旨味を伴うものです。
安い砂糖の甘さとは全く別ものです。
そんな意味のない、食材の旨味を徹底的に邪魔する砂糖をシャリに入れる根拠は本来ありません。

何故入れるのか?
これも何度も書いていますが、砂糖は味をマイルドに感じさせます。
素材の味が皆無なのに安くて美味しいと言われている料理の多くは大量の砂糖が入っています。
特に醤油の角を取ったり、酢の酸味を緩和する方法としては一番安易で効果も大です。
しかし、副作用として食材の本来の味を徹底的に邪魔します。
食材の旨味を引き出すのは塩。
食材の味を分からなくするのが砂糖です。
だから、食材本来の味がしない食材に味付けするには砂糖と醤油の黄金律が最強なのです。
全く味がない魚を砂糖たっぷりのシャリにのせて、なんとそれに醤油をつけて食べるのですから、最高に美味しい訳です。

日本人にとっての黄金律。

解凍鮪も美味しい醤油を使って味付けしたら、なんとみるみる間に大間の生の鮪に大変身。
鮪本来の味を感じていないから、美味しい味付けのづけが一度冷凍されたはずなのに何故か目の前で生き返るのです。
ミシュラン星の店での生き返り鮪。
オオタニサーンを上回る奇跡。
なるほど世界一食通のフランス人が星をくれるはずです。

従って、そのような黄金律がお好きな方は絶対に城助の握りは召し上がるべきではありません。
2万円近くのお金を払って嫌な思いをすべきではないのです。

さて、初めての方なので久しぶりにつまみから20時30分のスタートです。
お連れした方はこの芸術品を気に入って下さるでしょうか。

結論。
大変気に入って頂いたようで良かったです。
一人で鮨を召し上がるのは大丈夫そうなので、城助の新しい常連となられるでしょう。

つまみで出たもので特筆すべきは、アブラメです。
一尾28000円のアブラメ。
9人分なので一人の原価は3000円強。
ある場所に限定して、そこで獲れたものしか買わないと仲買に言ってあるアブラメ。
隣に並んでいるものが4800円でも必ずこのアブラメしか買わないという逸品です。
このような食材をいつも食べていれば、調味料の味に誤魔化されなくなるはずですが、、、。

穴子も良いのはないと言っていましたが、今宵は城助標準のものがつまみでも出ました。
いつものように握りでも塩とタレで出してくれたのでたまたまちゃんとしたものが入ったようです。
つまみは白焼きにしたものをタレにつけるという技を使って味付けが濃くならないようにして素晴らしい塩梅になっています。

私は鰻も好きですが、関西ではこれまでまともな鰻は食べたことがありません。
大阪一の評価のお店は化学調味料を大量に投下していて、途中で食べるのが苦痛になりましたが、何故か世間の評価は関西一です。
何故皆さんそれほど化学調味料がお好きなのでしょうか?
家庭に腐るほど化学調味料などあるはずです。
なんでもかんでもそれを大量にかけて食べれば外食で大金を払う必要がないのに何故そのような店に行列ができるほど人が集まるのか不思議でたまりません。
いずれにしてもどうしようもない鰻本来の味がしない鰻が食べられないのであれば、私は美味しい穴子が食べられればそれで満足なので関西では決して鰻は食べないと決めました。
鰻の味がしないのですから、秘伝のタレをご飯にかけて食べても同じ味です。

握りで凄かったのは、いつもながらで申し訳ないのですが、鮪です。
赤身もトロもなんかわからない部位も抜群でした。
私的城助史上ベスト3に入ります。

ちなみに多くの方は神戸牛のような霜降りトロが美味しいトロと思っておられるようですが、そんなものはまともなトロではありません。
私は食事中写真は撮りませんし、城助は握りの写真はネットにあげるのが絶対禁止なのでお見せできませんが(妻は写真を撮ってネット掲載禁止ではないお店はインスタにあげています。城助の握りも写真はありますが当然のことながらネット上では掲載はしません。)、熟成してづけにしていることもありどす黒い色です。
赤身は、づけでも綺麗な赤色です。
世間の霜降りは食べたら気持ち悪くなる最悪の脂が神戸牛の如く見えていますがあれは本物のトロではありません。
どなたもご存知ないからか仰りませんが、超一流のトロは口の中でとろけません!
とろけるわけがない!
あの気持ち悪い霜降りは劣悪な脂だらけなのでとろけます!

話がそれましたが、特に最後に食べた部位は、鮪本来の綺麗な旨味がこれでもかと凝縮されていました。
このような逸品を経験していれば、通常は解凍した生き返り鮪のづけなど不味くて食べられないはずですが、ほとんどの方は騙されるでしょうという話です。
私にはどうしても信じられませんが、私の想像を遥かに超えて多くの方は食材の味ではなく調味料の味を楽しんでおられるようです。
だから私は批判しかしないと世間に怒られるのでしょうが、どんなに素晴らしい技術で味付けがなされていても個人的には鮪の味がしない鮪は、お金を払う対象と考えていないのでそんなものをなんたらの星がついているような城助よりも料金が高い店で出されたらはらわたが煮えくりかえります。
雲丹や穴子もそうです。
ミョウバンだらけの雲丹などはっきり申し上げて、口に入れた瞬間に気持ち悪くなります。
城助も由良の赤雲丹の時期でなければ板雲丹を使っていますから私の嫌いなミョウバンの風味は感じますが、程度の問題です。
ほとんど感じないけどわずかにというものだと、箱3万とか7万だったりします。
赤字。
由良の赤雲丹の最高のものが夏には食べられるので普段はそれで十分満足していますが、これはミョウバンの味しかしないじゃないかという安い雲丹を堂々と出してくる星店もあります。
権威を盾にしてやりたい放題です。
城助よりも高い店、星の多い店なら何をしてもお客は大喜びというわけです。

個人的には赤字ばかりになるので城助では由良の赤雲丹以外の板雲丹はリスクが高過ぎるのでやめた方が良いと思っています。
もちろん、一度やめたらトップレヴェルのものは二度と仕入れられなくなりますが。

前述した日本全国どこの高級寿司屋に行っても年に数回しか食べられないような鮪は仕入れ値も高いです。
しかし、以前に書かせて頂いた◯◯万円の鮪ほどは高くないはずです。
わざわざ値段は聞きませんでしたが、そこまではしないと思います。
産地も意味がないので聞きませんでしたが、いずれにしても下田産◯◯万円の鮪とは比べようもないほど美味しかったです。
このクラスは城助でもこれからの1年で食べられるか分かりません。
例の鮪は城助標準の真ん中より少し上のレヴェルでした。

毎日築地でセリにかけられる鮪と雲丹は極めてリスキーな食材です。
モノがなければ美味しくないものでも値段は高くなるのです。
場合によっては仲買が赤字で出さなきゃならないのです。

この日は十四代が飲みたいと言ったら本当に出てきました。
十四代独特の強い甘味がかなり抑えられた飲んだことのない不思議な十四代でした。
米が違うのか、このお酒だけ作り方を変えておられるのかわかりません。
甘味が強すぎると握りには合わないので、握りと一緒に飲むのであればこちらの方が良いと思うのですが、本当に不思議な十四代でした。

芸術的な握りと日本酒。
今宵も堪能しました。
お会計は2万2千円。
珍しく2万円を超えましたが、高い日本酒もガバガバ飲んでつまみも食べて、いつものように特別なものを追加したので、本当は最低でも3万円なのでしょうね。
プラスの二千円は今日は赤字でしたのサインでしょう。
私にはわかります。

本当に申し訳ありません。
城助の経営を苦しめている元凶の一人です。
回数を多く来たいし、妻の恐ろしい目があるので甘えてしまっています。

本当に申し訳ないです。

天然魚がなくなるという業界で言われているXデーは5年以内。

睡眠1時間の孤高の天才が突然入院してしまうと私が勝手に思い込んでいるXデーは2年以内。

卑しい私は一回でも多く、この芸術的な握りと空間と時間と孤高の天才のホスピタリティを経験して脳裏にしっかりと焼き付けておきたいのです。

そしてあの世に旅立つ時に、城助の握りをあと一度だけでいいので食べたかったと言いたいのです。

2018/04/14 更新

36回目

2018/04訪問

  • dinner:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気5.0
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク5.0

二番などあり得ない

料理としてのカテゴリーが異なるならともかくとして、鮨やラーメンのように個人の嗜好性が極めて強く出るもので、料理人が何かを極めた場合には二番という概念は存在しないと思っています。

そこそこ美味しいというものをあっちが美味いけどこっちも美味いしそっちも魅力あるというのはわかります。
しかし、己を信じて突き詰めて、今もなお精進して更に上を目指そうというものは、それが一番と思えば、二番などありようがないのです。
突き詰めたその究極の1点が自分にとって最高の食べ物だと思えば、その1点を少しでもずれたらもう最高に美味しいとは言えないはずなのです。

あくまでも私個人の主観ですが、城助の握りとロックンビリーS1のラーメンは頂点を極めて、更に己を超えていこうと常に進化している料理であり、言葉としては同じ握りやラーメンであっても他のものと同じ土俵にのせて比べるものではないと思っています。

どこのミシュラン店とは具体的に書きませんが、安い解凍鮪をづけにして出されたら、美味い美味いと食べるから平気で出す。
個人の嗜好なので私には関係ありませんが、権威があると回転寿司と同じ値段の雲丹も美味いと言ってくれるので、セリにかかるようなまともなものは絶対に仕入れない。
個人的にはこれを城助よりも高い値段の超高級店で出すの!と思う穴子を使う。

そもそも城助の握りと同じ土俵に上げて比べるものだとは思えません。
勿論、二番云々などという話は論外です。

この日はアブラメや鮪をかなりの数出してくれました。
一番自信があるものだったのでしょう。
しみじみと美味いなあと思いました。
この握りと同じ土俵にのるものなどあるのだろうかと思いながら頂きました。

このタネとシャリの一体感。
完全に良さを引き出された最高レヴェルのタネ。
中山城助という孤高の天才の心遣い。

全てが超一流であり、空間も時間も全てが至高でした。

私にとってこの全てに準ずる寿司屋など存在しません。

私にとっては城助だけが鮨屋。握り。

他は私とは関係のない違うカテゴリーの飲食店であり、料理です。

褒めすぎると贔屓の引き倒しになるのかな?

自分の中の真実を書いているだけなのですが、世間からは邪推されることもあるので大変恐縮に存じます。

2018/04/14 更新

35回目

2018/03訪問

  • dinner:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気5.0
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク5.0

会員制?

ある方を3巡目にお連れしたかったので、禁断の3名で11時半に伺ってしまいました。

最近はかなり世間のイメージが変わってきているようですが、今でも孤高の天才中山城助は、かなりへんこだと思われているようです。
寿司職人がニコニコするのはおかしいという考えもありますし、最初にいらしたお客さんに対してはちゃんと握りを食べてくれるか心配して様子見をしますし、ちゃんと食べないお客さんは嫌いなので無愛想になります。
それに加えてフルコースで3時間かかるので、イラチのお客さんには嫌がれます。

しかし、何度も書いていますが、ちゃんと食べてくれればどなたでもウエルカムです。
ドタキャン攻撃でいつも涙を流しているので、これだけ常連に愛されているのだから、会員制とか一見さんお断りにしたらと私が何度か言っているのですが、本人としては一人でも多くの方に城助の握りを知って欲しいのでそれはやらないと言います。
実際に初めてのお客さんも多いようです。

私は感じませんが、確かに何回も来ておられる方でもこのお店では緊張するという方は少なくありません。
常連が少ない時にはいつも以上に張りつめた空気が漂うようです。
他のお客さんに迷惑をかけず、握りを放置することなくちゃんと食べていれば、緊張する要素は全くないので、初めていらっしゃる方々にはそのことだけを知っておいて頂ければと思います。
ちゃんと食べないと確かに露骨に態度に出ますが、、、、。

この日は私だけ何も食べていなくて他のお二人はかなり召し上がった後だったので、私ばかりが握りを頂きました。
穴子は良いものが入らないと嘆いていましたが、出し方を工夫してちゃんと城助標準のものが出てきます。
雲丹もちゃんと城助標準でした。
鮪はかなりの数頂きました。
通常は2貫か多くて3貫なのですが、もっと頂いたと思います。
タネの種類が少なかったのだろうと思います。
鮪美味しかったです。
部位も一番良いところを出してくれたのでしょう。
このような鮪の握りを頂くと無くなってしまうのは寂しいですが、これまでに何十回も書かせて頂いているようにそろそろ鮪問題には決着をつけないといけないでしょう。

日付を超えて4月。
4月は何回伺えるのでしょうか。

2018/04/05 更新

34回目

2018/03訪問

  • dinner:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気5.0
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク5.0
    使った金額(1人)
    ¥15,000~¥19,999

仲買が赤字で出す鮪

仲買が赤字で出した鮪。
いつもの倍。
◯◯万円ですわ。
26日、27日なら1席空いてます。
27日は、〇〇さんと〇〇さんもいらっしゃいますよ。
鮪は27日までは有ると思います。

うーん、27日がベストだけど仕事もあるし、嫁の誕生日祝いのディナーがまだだから、一人で行くのは無理だなあ。
また電話します。

妻は一応23日、24日、27日なら3巡目でもオーケーでしたが、24日は翌日早いのでベストは23日とのこと。

やっぱり二人じゃないと行けないから、まあ、27日はあれがあれだから、23日が24日で二人で入れる日はないかなあ。

うーん、遅くなりますけど土曜日ならなんとかなりますかねえ。
まあ、11時とか。

僕たちはいいけど、遅い時間に入ってもいいの?

うーん、まあ土曜日のご予約ということで。

3巡目は孤高の天才の体調の問題があるので封印していましたが、そこまで言ってくれる鮪ならば妻も食べておきたいでしょう。
しかし、鮪はやめたいと言いながら、仲買が超ド級の鮪をバンバン送ってくるのでやめられないのです。
一度断ったら、もう二度とトップクラスの鮪は仕入れることができないからです。

さて妻のバースデーディナーの始まりです。
厳密には私の誕生日祝いも一緒にはしていません。
入籍祝いは28日にします。

この日は大変珍しく鮪の握りからです。
◯◯円ではない鮪からです。
違う部位を1貫ずつ。
城助標準の味です。
ただ、赤身よりもトロの方が美味しいレヴェルです。

次は◯◯万円のの鮪。
血合い部分は捨ててしまうので、1人前1万円の原価。
諸経費や人件費を考えると赤字ですね。

味はというとねっとりとしていて美味しいですが、城助史上最高ではないです。
やや良いという感じですね。

魚がないっすわ。
もうあと5年で天然物がほとんどなくなるので、鮨屋はやれんっすわ。
今日の◯◯万円の鮪も下田のものです。
下田で◯◯万円!

下田は冷凍ものが多いよね。

聞き間違えたのか、えっ、冷凍と生の違いも分からんのですか!

いやいや、そんな高い値段がつくのが冷凍ものばっかの下田というのに驚いたということ。

あー、そうですね。

鮪も良いものが獲れなくなっていますね。
5年後には天然物がなくなるというのは本当かも知れません。
良い鮪ではありしたが、下田産のそこそこのものを大間産の倍の値段では出せないので仲買も泣いて赤字にしたのでしょう。
鮪は今後もこのようなことが続くでしょうね。

寿司屋は完全に二分化するのでしょう。
とにかく安くて何を食べているのかわからない店と全て時価で5万10万を払う店。

城助はどちらにもならないので、そうなったら辞めるっしかないですわというのは本音でしょう。
この卓越した天才の技術が継承されないのは悲しいことだけどしょうがありません。

雲丹も城助標準ですが、値段との釣り合いになるのでしょうね。
個人的には由良の赤雲丹の極上品は頂きたいですが、そうではない1箱6万も7万もする板雲丹は食べたいわけではありません。
アジとかイカとかを多めに頂いた方が嬉しいです。

城助は数年後、伝説のそして幻の鮨屋となるのかも知れません。

2018/04/14 更新

33回目

2018/03訪問

  • dinner:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気5.0
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク5.0

限界までの攻め

食前酒としてバールサロンで芸術的なカクテルを2杯頂いた後に、21時20分にお店に入りました。
今回はある方にご招待頂いたのですが、その方は21時15分から30分の間にお入り下さいと言われていたようです。
席に着くと。早っすわ。絶対早いと思っていたら思った通りと言われてしまいました。
孤高の天才の段取りとしては、25分くらいを想定していたのでしょう。
ルーティンの中でイメージトレーニングをしながら握りだけのお客さんのことを組み入れているので5分の狂いは全てを微妙に狂わせます。
そこがまさに芸術家の芸術家たる所以です。
芸術を理解している人は驚きませんが、初めての方や芸術を理解されておられない方には誤解されるのでしょう。
ネットの情報ではなく、生の情報としてへんこと言われている理由はその辺に理由があるのでしょうが、そもそも私を筆頭にして城助マニアはへんこが多いと言われているようなので、似た者同士が集まったサロン、それが城助というお店なのかも知れません。

鮨ルサロン。

たまたまですが本日は私の誕生日です。
妻との都合があるので今夜は特にお祝いの宴を想定していませんでしたが、色々と良いこともあり、偶然にも誕生日を城助で祝って頂けることになりました。
最高です。

基本的に握りからですが、あん肝わ練ったものとさよりの黄身和えは出してくれます。

シャリは毎回微妙に違います。
常に試行錯誤を繰り返しているということなので、当然のことですが、食はこれで正解、終わりということはないので追求すればするほど、繊細でセンシティブになっていきます。

ご招待下さった方も仰っておられますが、ギリギリまで攻めた食べ物は諸刃の剣と言えます。
堂源の蕎麦もそうですが、出されたものをすぐに食べないと乾いてしまい、蕎麦同士がくっついて美味しくなくなります。
孤高の天才の握りも何億回書かせて頂いているように時間が勝負です。
そしてギリギリまで常に攻め続けているので、万人に支持されるというものにはなりません。
ロックンビリーS1のラーメン同様、恐らく1回食べただけではその真価はわかりません。
どちらも美味しいと思いつつもたまげたのは2回目で、日本一と思ったのは、他のそれまで一番美味しいと思っていたお店に複数回行ってみて確認をしてからです。
城助の握りは最低3回召し上がらないとわからないと申し上げているのはそうしたことを考慮しているからです。

鮪や雲丹だけでなく、鰆もイカもアジも何もかも鮨はタネのクオリティに大きく左右されます。
毎日味が違います。
変わらないとしたら4流以下の食材を使っているという証拠となります。
穴子は季節的にかなり落ちてきました。
それでも同じ時期に某タイヤ星店で食べたものとは雲泥の差です。
タネも城助クオリティを維持しながらシャリも攻めるのです。
米が変われば当然全体の味も硬さも変わりますから調整は極めて困難です。
それでも攻めているのでこれが100点とご本人が納得されているものは年に何回あるのでしょうか?

それらのことを全て極めても限界まで攻めた握りはお客さんの5%の方にも理解されないかも知れません。

凡人が天才の真価を知ることはできないのかも知れません。
凡人である私は考えます。
せめて回数を重ねるしかないのだと。
それだけでは埋めることができないと分かっていても、、、、。

2018/03/12 更新

32回目

2018/02訪問

  • dinner:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気5.0
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク5.0
    使った金額(1人)
    ¥15,000~¥19,999

孤高の天才の苦悩

飲食店で日本酒を出す立場から申し上げて一番困るのは辛口のものを下さいと言われることです。

日本酒は米をこうじ菌で分解して糖にして、更に酵母によってその糖分をアルコールと酸に変えた飲み物です。
水とアルコールと酸と糖分で構成されている飲み物が日本酒です。
そこには味覚として辛いと表現すべきものは一切ありません。
その意味では世の中に辛口の日本酒などあり得ません。

しかし、世の中ではCMなどの影響もあり淡麗辛口の日本酒というような表現がされます。
そこで一般的には辛口というのは糖分が少なくて甘くない、酸によってキリッと締まっていると感じるものを辛口というようになりました。

これには戦後に普及した三倍増醸酒の影響があります。
米不足から、醸造アルコールを大量に足して糖料や酸味料、グルタミン酸ソーダを添加して作られたもので、日本酒とは呼べないものです。
ぶどう糖や水あめを添加しているので、甘ったるさが極端に残りますし、雑味が凄くなります。
雑味の塊と言っても良いかも知れません。

このような飲み物に比べたら、真面目に作られた日本酒は、酵母がしっかりと糖をアルコールと酸に変えるので、甘ったるくないという意味で甘さが控えめになります。
これが辛口です。

そしてその後真面目に作った日本酒の間でも甘口、辛口という表現が使われるようになりました。
日本酒度がプラスのものを辛口、マイナスのものを甘口と言うようになるのです。
日本酒度というのは酵母がどれだけ糖分をアルコールや酸に変えたかという基準で、変えている割合が高いほど日本酒度はプラスになります。
プラスが大きいということは、糖分が少なくなって、アルコールや酸が増えていることをいることを意味します。
それだけでは表現が難しいので酸度という概念が出てきます。
酸が強いとキリッと引き締まった味に感じるのでこれも甘口、辛口の概念として使われるようになりました。

以上のことから科学的には、日本酒度のプラスが高くて、酸が強いものが辛口の日本酒ということになります。

しかし、実際に感じる味というものは科学的な数値では決まりません。
個人が甘いと感じれば甘口、甘いと感じなければ辛口という主観で決定されるわけです。

ただ、私が個人的に感じていることは他にあります。
日本酒は糖とアルコールと酸と水で出来ています。
間違いなく甘い飲み物です。
よって孤高の天才中山城助と同じく辛口の日本酒などあるわけねえだろと言いたいのですが、違う観点も持っています。

それは大量に機械で作っている日本酒についてです。
糖分を少なくすれば甘みは無くなりますが、機械で大量に作られたものは個人的には飲み込めないほどの雑味があります。
これは日本の大量生産のビールの雑味が苦味と勘違いされているのと同じで、この雑味を辛味と勘違いしているのです。
雑味は米の綺麗な甘みを邪魔するので甘みは抑えられます。
この雑味が多くて個人的には飲むことが出来ない日本酒もどきを辛口の日本酒と仰る方が多いのです。

鍋島や爾今、十四代などは雑味が極限まで抑えられていて、綺麗な糖分をはっきりと感じます。
科学的には日本酒度や酸度で辛口と言われるものであっても、雑味がない日本酒は当然ながら糖によって甘みをしっかりと感じるのです。

広島の宝剣は辛口として有名です。
城助でも私の店でも出すことがあります。
甘みが抑えられていて酸味を感じるので日本酒マニアの間でも辛口の酒ととらえられていますが、飲めば当然のことながら糖の甘さを感じます。
雑味を辛口と勘違いされておられている方は、恐らく、宝剣も甘いと感じられるでしょう。
経験則からそのように申し上げることができます。

このように辛口の日本酒と言われるとどのような日本酒を望まれておられるのか全く分かりません。
だから困るのです。

城助でも私の店でも、上述したような辛口の日本酒は一切置いていません。

この日は何故か数日前には2巡目の席がかなり空いていました。
私の店に来て頂いている方からご一緒しませんかと誘われたので確認すると数席空いている上に、他にも複数私の店に来て頂いている方が予約されているということでした。

私の仕事もありましたが、21時には城助に入れるので握りだけなら大丈夫でした。
ところがお誘いを受けた方が行けなくなったということで、妻の許可がおりるのかわからずにいました。

すると夕方、孤高の天才からの電話です。

今日どうしますか?
たまたま近くにいた妻の顔を見ました。
普通の表情です。
今日はネタが抜群ですわ!
あーそう。
また妻の顔を見ます。
現時点で何席空いてるの?
もう1席だけっすわ。
◯◯さんはいらっしゃらなくなったよねえ。
そうですね。
まあ、9時頃には入れると思うけど、むにゃむにゃむにゃ、まあ、握りとあん肝があればいいけど、、、。
あん肝もすごいっすわ。
じゃあ、9時過ぎかな。
いらっしゃるのですか。
はい。
妻の顔は大丈夫です。
パックをした時にうちの犬が激しく吠えましたが、怒っていない時の顔は綺麗です。
じゃあ9時過ぎにお願いします。
はい!お願いします。

ということで21時過ぎに城助に着きました。
今日は昼ロックンビリーS1、夜城助の日本一の食事です。

まだ、つまみが終わっておらず、水野さん早すぎますよと言われてしまいました。
段取りがありますからね。

最初に電話で話したあん肝。
いつもの練っているものとは違います。
美味しいです。
昨年頂いたものもかなり美味しかったですが、今回のものは少し違う味付けでした。
漬けのように味が染みてる感じでした。

早過ぎたので、茶碗蒸しや穴子の白焼きやサヨリの黄身和えなどを頂きました。

握りです。

イカ。
最近あまり食べていませんでしたが、極上。
私はイカか大好きなのです。
美味しい。

他はいつもの様にいろいろ頂きましたが、同席された方が詳しく書かれておられるので割愛しますが、鮪の安定度は凄いです。
関西では群を抜いているでしょう。
大阪の有名店でも私からすれば鮪の味がしないものを出しておられるので比べるのも失礼なくらいです。
孤高の天才が僕ほどサービスしている人はいないと言うのがよく分かります。
こんなに鮪が安定して入るということは原価が物凄いと言うことを意味します。
しかし、料金は上げていません。
厳しいでしょうねえ。

この日は城助で初めて食べたものがあります。

ミョウバンが入っていない無添加の蝦夷バフン雲丹。

やはり雲丹は無添加が最高に美味しいです。
由良の赤雲丹の一番札クラスが人生最高に美味しいと思っていますが、それに次ぐ極上品でした。
甘みが凄いです。
私の店で無添加の蝦夷バフン雲丹を召し上がった方はデザートみたいに甘いと仰る方が多いですが、まさにミョウバンの風味がない雲丹は綺麗な独特な甘さだけを感じます。
雲丹が嫌いな方のほとんどはミョウバンなどの保存料が添加されているとその風味や安いものになると変な雑味があるからそれが嫌なのです。
だから、3兆回書かせて頂いていますが、1箱7万円の板雲丹でも、もう一つだなあと感じてしまうことがあるのです。

ミョウバンが入っていない無添加の蝦夷バフン雲丹は流石に城助にも初めて入ったそうです。
保存技術の進化で塩水雲丹の状態にしなくても無添加の蝦夷バフン雲丹が食べられる様になったのですね。
但し、数は極めて少ないようなので、城助でもいつ食べられるか分かりません。
6月から9月の初旬までは由良の赤雲丹は食べられます。
もちろん無添加です。
あたりの時はもう板雲丹は食べられなくなるほどの衝撃を受けます。
城助には由良の赤雲丹に関しては特殊な仕入れルートがあるので、常にその日の日本一レヴェルのものが頂けます。
雲丹が好きな方は由良の赤雲丹の時期、特に7月、8月は出来れば毎週いらっしゃれば、この世の食べ物とは思えない極上の雲丹を召し上がることが出来ます。
最低でも月に2回、計4回いらっしゃるとあたりを引く確率がかなり高くなるでしょう。

次回、あの無添加の蝦夷バフン雲丹はあるでしょうか。

でも鮪と共に雲丹も孤高の天才の経営を圧迫することになってしまいます。

やっぱり鮪は無くすべきかなあ。
ただ、一度仕入れをしなくなれば、今の優先順位トップクラスから落ちてしまうので二度と日本一クラスの鮪は手に入らなくなります。

苦しいところでしょう。

2018/03/04 更新

31回目

2018/02訪問

  • dinner:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気5.0
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク5.0
    使った金額(1人)
    ¥15,000~¥19,999

抜群 終わりの始まり そして美し過ぎる晩餐

木曜日に妻と二人で来れる日はと聞いたら土曜日なら可能性ありますわ。
金曜日の夕方に再度確認すると土曜日の1巡目ならいけそうですわ。とのこと。
オリンピックの影響なのか土曜日なのに自分の店のご予約がないので1巡目でも行けます。

昼過ぎに確認の電話がかかってきました。

握りだけがいいんだけど。
何時に行けばいいですか。

つまみを含めたコースだと17時半からですが、握りだけを頂きたいので18時過ぎに伺うことになりました。
妻にも最低月に1度は城助で握りを食べて欲しいですからね。
しかも5時半のシャリです。

男子フィギュアスケート金銀独占、藤井5段朝日杯優勝6段昇段という可能性がある日だったためか、1巡目で入れることが出来たのでしょうか。

再度電話があり、もう少し早くから握りに入れそうだということで18時14分に到着。

まずは焼き穴子。つまみです。
次はあん肝。これもつまみ。

平目。
木曜日ほどではありませんが、旨味がしっかりあり美味しかったです。
とにかく、私は白身の独特の綺麗な旨味が大好きです。
平目、鯛、河豚。

アジ。
本当に最近アジが凄く美味しいです。
城助標準と比べてみても間違いなくレヴェルが高いです。

鮪が全然入ってこなっすわ。
鮪だけ?他の魚は?
他はまあまあですわ。でも今入っている鮪は抜群。
前に嫁が食べて一番と言ったやつよりも?
頷きながら、
抜群!と孤高の天才。

鮪。
2種類。

一つは城助標準。

一つは抜群。

私の食人生史上最高の赤身。
口に入れた瞬間、通常はすぐに噛み始めるのですが、舌に乗った途端に経験したことの無いような旨味を感じたので少しの間噛み始めませんでした。
これほど濃厚な味の赤身が存在するとは知りませんでした。
年に一度レヴェル?
いや、あと数年は再び巡り会うことができないかも知れません。
妻にとっても人生最高の赤身。
まさかこの味が今後の鮪の赤身の基準となってしまうことはないと思いますが、そうなってしまったら、私の鮪の食人生は終わってしまいます。
もう何を食べても不満になります。

私の食人生の終わりの始まり。

なのでしょうか?

鰆。
熟成も燻製もほぼベスト。
城助標準と比べてもかなりの高レヴェル。

雲丹。
城助標準。

穴子。
良い意味で城助標準。
良い意味と言うのは常に高レヴェルだからです。
シーズンの終わり頃以外はいつも素晴らしいです。

他にもサヨリの黄身和えやキス、とり貝など。

初めての1巡目。
シャリも抜群でした。

1巡目は会計を終えて20時半には店を出なければなりません。
追加を言わなくてもお腹が一杯になるように時間内に目一杯出してくれました。
1巡目は時間が押すので巻物を出さなくなったと聞いていましたが、2種類も出してくれました。

いつもありがとう。

20時29分に店を出ました。

色々な意味で完璧な2時間15分。

何も言わなくても、孤高の天才の流れと私たちの流れがあうんの呼吸でピタリと合い、味覚と嗅覚と視覚と空間と時間が芸術的に溶け合いました。

美し過ぎる晩餐。

2018/02/18 更新

30回目

2018/02訪問

  • dinner:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気5.0
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク5.0
    使った金額(1人)
    ¥15,000~¥19,999

魂を揺さぶられるもの

先日、最近妻が大好きだと言うテレビ番組を見ました。
素人の方が歌の上手さを競うものでした。
ディフェンディングチャンピオンの高校1年生の女の子琴音さんが明日への手紙を歌っていました。
スタジオの全員が魂を揺さぶられて泣いていました。
何故か私も涙が溢れてきました。

孤高の天才の料理もやはり魂を揺さぶられます。
この日はロックンビリーS1でサラダ革命にヒントを得たチーズソースが入った童謡味噌らーめんを頂いて魂が揺さぶられていましたが、夜は珍しく城助の2巡目席があいているということで、仕事が終わってから伺うことにしました。
魂2連チャンになるでしょう。

以前から一緒に城助へ行きましょうと約束していた某有名飲酒店のオーナーの方もたまたま休みを取られていらっしゃったので一緒に10時に伺いました。

ずいぶん久しぶりじゃなっすか。

先週の月曜日以来なのでやや久しぶりですが、妻の恐ろしい監視状態に置かれているので今日のようにどなたかとか妻とかと一緒じゃないと伺えません。
一人で伺うのは禁止されているのです。
おこずかいもくれませんしねえ。

最近は気に入ったラーメン屋さんばかりに行ってました。と答えておきました。

この日は握りにあん肝と私の好きなサヨリの黄身和えをお願いしました。

最初の平目。
圧巻でした。
久しぶりに城助で平目を頂いて魂が揺さぶられました。
平目独特の綺麗な旨味が凄かったです。
城助でも4回に1度くらいしか食べられません。
私は平均月に4、5回城助に伺いますが、今回のレヴェルは昨年の12月以来という感じです。
縁側ももちろん美味しかったですが、ここまでのレヴェルのものは身の方が美味しく感じます。
最高レヴェルの鮪は赤身が一番美味しいのと同じです。

雲丹。
本日も孤高の天才を泣かせた板雲丹。
原価7万円。
1貫の原価が5000円以上。
味もかなり美味しかったです。
それでも真夏の由良の赤雲丹の良いものには遥かに及ばないところが悲しいところです。
鮪と雲丹は良いものを入れ続けようとすればするほど、恐ろしい原価のものが築地から送られて来ても使い続けなければなりません。
高いものは要らないと言えば二度と最高レヴェルのものは手に入らなくなるからです。

東京の高級店では時価としてお任せの料金を上げても文句を言われませんが、神戸ではそれが通用しないから辛っすわ。

いよいよ、鮪と雲丹は無くすしかないかもね。

アジ。
最近はアジが安定して美味しいです。
魚の種類がないっすわあとのことでしたが、大体いつも通り出てきたように思います。

鮪。
赤身は城助の平均レヴェルでしたが、かなり熟成された特別な部位を出してくれたと思うのですが、それはもの凄く美味しかったです。

本日、更に魂を揺さぶられたものがあります。
最後の方でつまみで出してくれた熟成された赤ムツ。
別名のどぐろ。
超高級魚です。
旨味が凝縮されていて美味、至極美味。

本日は豪華巻物を2本お願いしてしまいました。
流石に2本目をお願いした時は引いていましたが、いやいやながら超豪華巻を出してくれました。
魂が揺さぶられた。

本日も誠にありがとうございました。

今月中に妻を連れて来ないと殺される。

2018/02/16 更新

29回目

2018/02訪問

  • dinner:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気5.0
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク5.0

奇跡が起きた!

ほんの数日前も握りを頂いていました。

来週の月曜日、8時半から◯◯さん3名で予約入っているでしょう。
はい。
◯◯さんは神戸の大学の公認OB会の先輩でとても私を可愛がってくださっておられる方です。
私が紹介して今や城助の常連です。
あの電話うちの店からかけたから知ってるんだけど、まさか、月曜日の8時半、僕が入ることはできないよね。
そうっすね。あの3名様も数分差だったんすよ。
4名は無理だよねえ。2.5巡目、握りからだけの参加でも無理?
あー、その日は無理っすねえ。
新規のお客さんはいる?
それはいます。
ということは、一応ドタキャンのチャンスはあるよねえ。
そっすねえ。

◯◯さんの親友で私の先輩である△△さんが私に城助をご馳走して下さると言うことでしたが、全く予定が合わずにいたのですが、一度も城助にいらっしゃったことがない△△さんと◯◯さんともうお一人がとりあえず月曜日の8時半に奇跡的に予約が入れられたのです。
キャンセルでもない限り、数日後の8時半に3名の予約が入れられるなど奇跡です。
9席なので一人なら数日前でも予約が取れますが、3名だとかなり難しいです。

昼頃スマホが鳴りました。
城助。
水野さん、今日8時半からいけますよ。
マジ!キャンセル?
一人のお客さんが来週に延びました!
なっなっなんと。店も休みだし奇跡。
つまみからでいいっすか。
もちろん、久しぶりにつまみからでがっつり食べたい。

オーマイゴッド!

妻の不満ビームを受けながら、20時20分にお店に到着しました。

アテからゆっくりと頂くのも楽しいです。
当たり前ですが、刺身も仕事がしてありそのまま頂きます。
平目美味しいです。
久しぶりにハマグリの茶碗蒸しを頂きました。

握りはいイカから始まり巻き物が3種類もありましたが、長い時間滞在させて頂いてかなり飲んだため細かいことは覚えていません。
鮪2貫。
鰆。最高でした。
アジ。
キス。
穴子。
雲丹。
コハダ。物凄く久しぶりです。
おぼろづけの海老。江戸前ではよくありますが、城助では初めて食べました。
普通の時間帯はやはりシャリがまだまだもっていますね。
しかし、センシティブなシャリであることは間違いありません。
みなさん、出された握りは早く食べましょう。

先輩たちはサッと帰られたのですが、✖️✖️さんがおられたので酔っ払ってうだうだと話してしまいました。
申し訳ありませんでした。
✖️✖️さんとはこの後カレーうどんまで。
すいません。
香港出張9時のフライト大丈夫だったでしょうか。

1週間で3回伺いましたが飽きません。

しばらくするとまた禁断症状が出るでしょう。

なお、先輩にご馳走して頂いたので今回は金額の表示はしません。

2018/02/06 更新

28回目

2018/02訪問

  • dinner:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気5.0
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク5.0
    使った金額(1人)
    ¥10,000~¥14,999

鍛錬

鍛錬。
貴乃花親方がよく使われる言葉です。

現状を維持することの難しさを思い知ったことがあります。

大学に入って数ヶ月も経つと赤本が発売されます。
本屋で赤本を見つけて、大学入試はきつかったなあと思いながら、自分が受験して合格した年の問題を見ました。
私の大学は私立なので3科目の試験です。
英語、国語、社会。
社会は選択なので私は日本史の方が好きでしたが、漢字を書き間違えるリスクを避けるために世界史を選択していました。
入試問題自体はほとんどがマークシートでしたが、そうではない問題もあり、高校時代の試験はマークシートではなかったので受験は世界史と高校時代から決めていたのです。
合格の難易度はともかくとして、当時、私の大学の入試問題は単に難しさだけを見れば、国語と世界史、或いは日本史は日本で一番難しいとされていました。
高校の世界史の教諭が試験問題を解いたら3割しか正解しなかったという言葉を聞いた時に、この高校に通っていたら大学に合格しないのだろうと思ったことがありますが、普通の進学高校の教諭では5割も解けない問題でした。
合格基準は大体6割、国語と社会は5割取るのが難しいので配点比率の高い英語で8割以上できれば9割取って貯金をしなければなりません。
ところが私は論理的でない言語の試験が大嫌い、すなわち英語が極端に苦手でした。
英語よりも数学や化学の方が得意でした。
入試科目で得意なのは、国語の中でも現代国語と世界史の中でも狭い一定の分野だけで他は嫌いでした。
国語も漢文はともかくとして、古文は英語と同じくらい苦手。
頭が良くないのでめちゃくちゃ苦労しました。
それでも必死に勉強して一応合格したのですが、合格からほんの数ヶ月後に赤本に記載されている自分が合格した年の問題を見ても全く解けませんでした。
問題を見た記憶すらありません。
英語は入試問題よりも大学に入ってからの前期試験の方が簡単に感じたほどなのでなんとなく解ける問題がありましたが、国語と世界史は1問も解けませんでした。
最も得意な現代国語ですらそもそも問題の前提となる文章を読んでも何が書いてあるのかさっぱりわかりませんでした。
というよりもあまりにも難解な文章で読む気力が失せました。
重箱の隅をほじくり返したような異常に細かい知識を問う世界史などそんなこと一度でも記憶したことがあるのかしらというレベルでした。
制度としてそんな入試問題を作る大学側に大きな間違いがあるのですが、何れにしても小学校からの積み重ねである大学受験向けの能力が、受験から数ヶ月の夏頃にはほとんど失われていたのです。
もうこの時点から勉強を始めても、自分の一年後輩が受かる試験には絶対に受かりません。
個人的には二年後輩が受かるであろう試験にも合格する自信がないと思い、愕然としました。
死ぬほど勉強したことは合格という一つのチケットを得るためのもので、それを維持するための努力を続けなければ一瞬で無くなってしまうのです。
小学校からの積み重ねたものがほんの一瞬で!
その意味では英語と現代国語の読解力と語彙と文章力は、合格後もある程度鍛錬を続ければ、社会に出ても大きな武器になるので貯金にはなります。
私の場合は、英語は嫌いなのでその能力は跡形もなく消え去りましたが、大学に入ってからもずっと続けた読書によって、読解力と語彙と文章を書く能力だけはなんとか維持されました。
年間150冊ほどの読書がなんとかそれを維持させたのです。
しかし、その程度では維持はできても進化はさせられませんでした。

どんな分野のどんなことでも全て同じです。
孤高の天才中山城助は言います。
1日握らないとダメになる。
音楽家のお客さんが言っていたことは鮨職人にも当てはまる。
1日楽器に触らないと同じ感覚に戻るまでに何日もかかるように1日握らないとすぐには感覚が戻らないと。

この日は2.6巡目に入りさっと帰りましたが、努力する孤高の天才中山城助の握りを食べながらそんなことを考えていました。
この握りをお客さんに出すために彼はどんな努力を重ねてきたのだろうか。
どのような分野でも死ぬほどの努力をした者にしかわからない感覚というものがあります。
極限まで努力してそれでも得られなかった人は、それを得た人の本当の凄さを知ります。
オリンピックで金メダルを目指して銀メダルに終わったというのがその極限かも知れません。
死ぬほどの努力をしたことがない者には絶対にわからない。
大学入試などというものは社会に出たら努力のうちに入らないものだと気がつかされます。
大学入試は所詮試験なので自分だけとの戦いです。
社会に出てからはお金を稼がなくてはならないので、自分以外の人間の占めるウエイトが極端に高くなります。
努力するにも正解がわからないので努力の仕方がわからないのです。
相手があることは、相手に認めて貰わなくてはお金が貰えません。
仕事に絡んだ人間関係は先に進めば進むほど複雑になります。
その中で努力し続けなければならないのです。
何が正解なのかはどこまでいってもわからないにも関わらず。

本日の平目は数日前よりも旨味が多かったです。
久しぶりにうーんと唸るような白身の握りでした。
この食材を手に入れるまでの彼の努力、その最高レヴェルの食材を握りとして更に昇華させるための努力。
燻製の鰆。
絶妙な仕事。
ここまで来るために何千回、トライアンドエラーを続けたのだろうか。
鮪のづけの具合。
どうやってベストの状態を探ったのだろうか。
1貫、1貫、口に運ぶたびに考えさせられました。

最後の方、巻物の前に出てくる穴子が終わってから2貫。
通常と違う出し方です。

のどぐろ。
久しぶりに物凄く美味しかったです。
クオリティも凄いですが熟成もベスト。

次の金目鯛も熟成がベスト。

なるほどこれが食べさせたかったのだなとわかりました。
気持ちが伝わります。

孤高の天才はこれからある仕事のために完徹です。
睡眠ゼロでの明日の営業。
また命をすり減らします。
私は殺人犯になりたくないのでサッと帰りました。
また明日⁈

2018/02/05 更新

27回目

2018/01訪問

  • dinner:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気5.0
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク5.0
    使った金額(1人)
    ¥15,000~¥19,999

コストパフォーマンスの誤解

今宵も2.5巡目です。

私の店の大常連の方とやっと一緒に伺うことができました。
今週も来週も予約がぎっしり。
ドタキャンがなければ、2.5巡目しかチャンスがありません。
深夜の3巡目は孤高の天才の体力の消耗を考えて一人の時だけと決めています。
できれば0時過ぎには店を出れる時のみです。

魚入ってきた?また大寒波でうちも頭痛いけど。
鮪も入ってきましたし、そこそこっすわ。

鮪の熟成は浅いだろうと予想されますがそれはそれで楽しみです。

めちゃくちゃ楽しみにしてるわ!
任せて下さい!

今夜も、一期一会のベストオブベスト。
芸術作品を堪能させて頂けます。

ところで最近ネットでコストパフォーマンスの意味が間違えて使われているという内容の記事を読みました。
食べ物の種類で単純に比較してコスパが良いとか悪いとか言うことは明らかに間違えだと言うのです。
私と同じことを考えておられる人がいらっしゃるのだなあと思いました。

寿司屋で飲んで2万円。
コスパは良いのか悪いのか。
ラーメン1杯1400円。
コスパは良いのか悪いのか。

分かりません。
寿司屋で飲んで2万円は神戸界隈では高級店の部類に入るでしょう。
実際に神戸界隈の高級寿司屋は1万5000円から2万5000円くらいです。
同じ量を食べて飲んであるお店は1万3000円。
あるお店は1万7000円。
あるお店は2万3000円。
どちらもカテゴリーとしては高級寿司店。
1万3000円がコスパが良くて2万3000円がコスパが悪い。
ってなことあるはずないのです。
クオリティに対して、どうなのかが問題です。
食材、酒、接客、空気、空間。
そのクオリティと値段のバランスが重要です。

だから、1万3000円が一番コスパが悪くて2万3000円が一番コスパが良いということはよくある話です。
はしぐちで3万5000円払ってもコスパが悪いとは思いません。
某高級寿司屋で1万5000円払った時は死ぬほどコスパが悪いと思いました。
そもそも不味いと思えば、どれだけ安くても不満になるのでコスパもヘッタクレもありません。
場合によっては自分でお金を払っていなくても気分が悪くなります。
飲食店としてよくこーいうことをやるなあと腹が立つ時があるのです。
店主の考えは言葉が無くても伝わるものなのです。
特に私の場合は、魚貝類の原価が大体わかるので、もっとシビアにコスパを考えます。

普通のバーのカクテル700円。
ル・サロンのカクテル1700円。
恐らく私はル・サロンのカクテルの方がコスパが良いと思うでしょう。
不味いカクテルは飲むことが苦痛になるので例え300円でもコスパは悪いです。

化学調味料たっぷりのある意味美味しいラーメン500円。
ロックンビリーS1の塩の全部のせ1400円。
明らかに1400円の方がコスパは良いです。
化学調味料たっぷりの美味しいラーメンはそもそも食べられないので、コスパが悪いというよりも私にとっては食べ物ではありません。

城助の凄いところは神戸界隈、大阪界隈、京都界隈の高級寿司店、タイヤ星店の中でも絶対的な料金設定が安いところがです。
中山城助の料金設定に対する拘りがあり、弟子がいないからそんなことが可能となるのですが、まあ驚かされます。

基本的には握りのみですが、最近は最初にあん肝を出してもらいます。
奈良漬と一緒に練ったあん肝。
同行した方に蜂蜜を混ぜているのですかとよく聞かれるのですが、奈良漬です。
なぜか忘れてしまうのでまた今日も聞いてしまいました。

孤高の天才渾身の握り。
今宵は種類も量も多かったですね。

平目3貫。
かなりの熟成、えんがわ、やや浅めの熟成。
何度か書かせて頂いていますが、私は白身が一番好きなので、寿司屋の良し悪しは白身でまずは判断します。
ちゃんと独特の透明感がある旨味があるか否かが重要です。

いか。
いかも私は大好きです。
熟成したねっとりした甘みが美味しいです。

鰆2貫。
いつものように燻製と熟成。
やや浅めでしたが美味しいです。

煮はまぐり。
やや久しぶり。
煮はまぐりは、クオリティよりも江戸前の仕事が前面に出るので、城助では一番味が変わらない握りです。
ホタテもかなり仕事がしてあるので同様です。

白えび。
定番です。

赤貝。とヒモ。
良いものが入らないと出しません。
出したということはもちろん良いものです。
だだし、赤貝に限らず恐ろしいクオリティのものを食べた経験があるので、常に最高のものと比べてしまいます。

雲丹。
もちろん板雲丹。
ミョウバンが入っています。
良くも悪くも本日のメインイベント。
一箱7万円。
鮪と雲丹は築地でもセリにかかるので仕入れるたびに値段がいくらになるか分かりません。
一度3万円のものが来たと嘆いていましたが、遂に7万円のものが来ましたか。
城助ではありませんが私が聞いた中では最高額は8万円です。
1貫にすると原価が5000円以上。
味は?
ここが鮪と雲丹の怖いところ。
普通です。
もちろん、城助スタンダードで普通。
夏の由良の赤雲丹の良いものと比べれば天と地。
普段出されている同じ板雲丹としては本当に普通くらいです。
飲食店経営者、特に魚貝類メインの店の辛いところです。
孤高の天才は鮪も雲丹も仕入れたくないと言っていましたが、まあそうなるでしょうね。
無くても成り立ちます。
ただ、お客さんから文句は出るでしょう。
でもその日の利益は吹き飛びます。
城助は安くてコスパが良いので。

鮪2貫。
当然熟成は浅めですし、城助スタンダードからすればやや弱いです。
だだし、ちゃんとした本鮪なのでトロになれば美味しいです。
93兆回書いていますが、本当に凄い鮪は赤身が一番美味しいです。

あじ。
熟成が進んでいて美味しかったです。
城助スタンダードとすればやや良い感じ。
城助スタンダードでやや良いは、他の店なら飛び切り良いです。

キス。
城助スタンダード。
もちろん美味しいです。

穴子。
穴子も城助スタンダードかな。
凄い時はたまげますが、そこまでではありませんでした。
時期が終わる頃は流石の城助でもかなり旨味が弱くなります。
自然のものはそうです。

サヨリと黄身。
大好きなので最近は言わずとも出してくれます。
つまみのメニューですけど。

あー、金目鯛。昆布締め熟成。
久しぶりでした。
今日は、自信があるので出してくれたと思います。
恐らく自信がない時は出さないので、チラッと見えても出して欲しいとは言いません。
いいっすよと言った通りかなり美味しかったです。

玉子は復活していました。
巻物に使うものと最後に出すものは違うものです。
わざわざ分けています。

巻物。
いつものように特別バージョン。
鮪と雲丹と貝ヒモだったかな?
正確ではないかもしれません。
金曜日に食べた海苔のない穴子巻きをもう一度食べたかったのですが時間も遅くなってきたのでやめました。

2月は何回伺えるかな?
同行された方は本日が2回目ですが、感激されて来週の2巡目にお一人で予約を入れておられました。
羨ましい。
普通に2巡目に入るのは叶わぬ夢。
久しぶりにつまみからのコースで存分に食べてみたい!

2018/02/02 更新

26回目

2018/01訪問

  • dinner:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気5.0
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク5.0
    使った金額(1人)
    ¥15,000~¥19,999

2.5巡目

城助でしか通用しない言葉を創出します。
昨日は私の店の常連さんと早めに入れるのであればと思い、業界人御用達のかね辰で待機しましたが、遅くなりそうだったので、彼の身体を考えて断念しました。
どこかで2人早めに入れる日はないかと電話したらなんと今日。

2.5巡目の日だったのです。
これは、私のようにごく一部の常連で基本的に握りしか食べない方がおられるので、2巡目の8時半に入られると10時半くらいに帰られて席が空く日があるのです。
金曜日に2.5巡目の日があるとは最高のチャンスなので伺うことにしました。

18時過ぎ電話が鳴りました。
水野さん、今日仕事ですか。
そうだけど、ドタキャン?何人?
2名っすわ。
酷いねえ。○○さんなら来るんじゃない?握りの時間帯に間に合えば大丈夫でしょ。
でも昨日の今日ですよ。
いや、来ると思うよ。

ということで昨日昼はロックンビリーS1でつけ麺と童謡味噌らーめんを召し上がり夜は城助の1巡目にいらっしゃった○○さんにメールをすると帰る途中だけど来るとのことでした。
良かった。
ドタキャンは本当に迷惑です。
本当に。

その後○○さんにメールすると結局もう1席も埋まったそうです。
その方は3日連続だそうです。
良かった。
本当に良かった。
常々城助は2日連続、3日連続で来ることに意味があると私は考えているので、良い経験をされたことでしょう。

結局この日は妻と10時半に伺いました。
つまみであん肝だけお願いして、残っておられるお客さんの食事が終わられるのを待ちます。
この日のお客さんはほぼ同時にさっと帰られて私たちだけになりました。

あかんすわ。
あー大寒波ね。
築地にものが入らんすわ。空輸もダメっすわ。
昨日の玉子は史上最高だったんでしょう。
今日は最低っすわ。海老が全然あかんすわ。
残念。
鮪も来てないので火曜日から鮪がないっすわ。

ロックンビリーS1のレビューに書きましたが想像していた通り、大寒波は大きな影響を与えていました。
最高の食材を扱うということは自然に商売を預けてしまうことになるので辛いです。
私も遠いアラスカで地震があるだけでぞっとします。
大津波でなくても日本に津波が来ると漁ができなくなるので仕入れが大丈夫だろうかと心配になるからです。
もちろんクオリティに拘らなければ、ご予約をお断りする羽目には至りませんが、クオリティ勝負だとある基準以上のものしか出せないので困るのです。

さて握りです。
平目は3貫。
うーん、まあ凄いものに比べれば確かにあれですが、当然のことながら平目の味はしますし、縁側は特有の脂の甘みがありました。

赤貝と鯵。
○○さんは昨日より今日の方が美味しいと言っておられましたが、昨日が云々は分かりませんが十分美味しいと思いました。
まあ、凄いものに比べたらねえ。

雲丹2貫。
通常の握りと珍しく軍艦。
まあ、確かにいつもより旨味の深みが足りませんが、通常関西の高級寿司屋で出てくる食べると気持ち悪くなってしまうものとは異なる食べ物です。

鮪3貫?4貫?
特に鮪は城助で頂いても上下の差が物凄くあるので確かに赤身は弱いなあ、いつもの鮪の赤身独特の旨味が薄いなあとは思いましたが、ほかの関西の高級寿司屋で出てくるスカスカの味がないものとは明らかに違う食べ物です。
また、赤身は弱くても脂の多い中トロなどの部位は脂の旨味が強いので十分美味しく頂けました。
39兆回書いていますが、昔は捨てられていたトロの部分が有難られる理由はそこにあります。
これは鮪と呼んではいけないというものでも脂の強い部分は脂の甘みがあるので誤魔化せるのです。
まあ、そのような鮪の脂は重いので美味しいとは言えませんが、一応旨味はあるのです。
そのレヴェルの赤身だと口に入れるのも嫌なので醤油をベトベトにつけないと食べられません。
もちろん、今日の鮪は赤身でも食べられるレヴェルなので脂があれば重くない綺麗な旨味が感じられるわけです。
ところで鮪が数日間無くなるようですが、ほかの関西の寿司屋では間違いなく出ます。
一応江戸前の寿司屋で鮪を出さないなどということはあり得ないからです。
但し、クオリティが関係ないから出せるのです。
値段だけにしても高級店とかタイヤ星とか言われる店でよもや出されないと思いますが、冷凍ものや海外ものを使えば出せます。
生の本鮪でもクオリティの低いものなら出せます。
元々クオリティの低い鮪しか出さない寿司屋がほとんどですから、影響はないと思われます。

鰆。
ずっと凄かったのでそれに比べればとなりますが、旨味もしっかりあり美味しかったです。

穴子。
これも城助における標準レヴェルでした。
タイヤの某星店で出すような恐ろしくレヴェルが低いものは出て来ません。
有名店は食材を捨てる勇気を持たなければなりません。
江戸前で穴子がないのはおかしいと言われても駄目なものは出さない。
仕入れ値が桁違いに高い鮪であっても出さない。
捨てる。
分かる人には分かります。
築地から送られてきたものがうちでは出せるレヴェルではなかったので捨てました。
そう仰れば良いのです。

ほかも握りを食べたと思いますが忘れました。

いつものように特別な巻き。
本日は2種類。
タネが云々と言っても美味しかったです。
特に2つ目は城助でも初めて食べたとても面白い巻きでした。
海苔がなく握りのように上に穴子がのっているのです。
話に夢中になっている時だったのでどんな風に巻いているのか見ていませんでした。
これはまたいけないものを覚えてしまった!
次回から頼んでしまう。

玉子。
食べました。
確かに海老の殻のような風味が出ているのでいつもとはかなり違います。
海老ラーメンにある風味です。
妻は海老が突出していていつものとは全然違うと言っていました。
芸術作品としては出したくないのでしょう。
しかし初めて食べた人にとっては普通に美味しいと感じると思います。
城助の常連で極上のものを知っている人にとっては確かにいつもと明らかに違いますが、自分で作らない店は市場で完成品を買ってきてそのまま切って出すだけですからねえ。
流石にタイヤ店高級店は店で作られますが、市場のものよりはマシというレヴェルのものを出してくる店もあるので美味しいと思いますが、孤高の天才は嫌で嫌でしょうがないようです。
いつもなら海老に余裕があるので気に入らなかったら捨てるんですが、海老がないので捨てることもできんと嘆いていました。

妻にとっての今年初めての城助。
最も厳しい条件の中でもベストオブベストを頂いたと思います。

最後は1組になったので彼とかなり突っ込んだ話をいろいろとしました。
知性溢れる人だと思っていましたが、深い話になると更に頭の良さが伝わってきます。
情にも厚い。
しかし冷静に見ているところはかなりシビアに見ています。
私もかなり冷静だと言われることがありますが、たまに我慢していることがあると爆発します。
アルバイトスタッフの不手際を叱っている様子だけを見ると感情的な人間に見えますが、コアの部分ではかなり冷静にシビアに物事を見て判断しています。
ドタキャンがあるともうやる気なくなったと口に出すので恐らく誤解されているでしょう。
AB型の典型かも知れません。
凡人には理解されない天才肌。
まさに努力する孤高の天才の真骨頂です。
改めて中山城助という人間には驚かされました。
そしてこれだけ魅力的な人間もそこらにいないなあと思いました。
私の仕事は人を見極めるというところが最も重要ですし、採用の面接も凄い数担当してきたので、多くの人を見てきましたがこれほど魅力的な人間と出会ったことがあったかなと考えさせられたほどです。
誤解される理由はわかります。
余計な愛想はしない。
受け入れる人と受け入れない人を分ける。
経営者としても優秀なので実は受け入れたフリもしますが、明らかにこれはあかんと思ったら拒否します。
誤解されるというよりも理解されないのかも知れません。
彼が嫁と結婚した理由は頭がいいからですわと言った言葉が印象的でした。
実は私と同じだからです。

ロックンビリーS1の嶋崎さんも強面で気難しいと思われていますが、私はかなり優しい方だと思っています。
城助でのようにほかのお客さんが帰った後にゆっくり話をするということが出来ないですが、進化しなければ現状維持できないという仕事に対する真摯な姿勢だけでなく、彼の優しいお人柄はちょっとしたことから物凄く感じています。

一つのことを天井知らずに極めようとする方は強い信念と明確な価値観があるので世間の多数からは理解されません。
本当に理解するには同じ土俵にまで上がらないと分からないでしょう。
その意味では兵庫県が世界に誇れる二人の孤高の天才を私が理解しているとは言えません。
お二人がそれぞれもう一人の孤高の天才の握りを、つけ麺を召し上がる姿を見てみたいです。
何も語らずも食べただけでお互い分かりあえるような気がします。
凡人の私が自分では経験出来ない二つの太陽が触れ合う瞬間に立ち会ってみたいのです。
実現する日が来るのかなあ。

2018/01/27 更新

25回目

2018/01訪問

  • dinner:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気5.0
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク5.0
    使った金額(1人)
    ¥15,000~¥19,999

結局また無理を言ってしまいました

私の店をとても気に入って下っておられる方が城助に行ってみたいと仰ったので今回は当日ねじ込みではなく、営業休業前の貴重な土曜日の真夜中の3巡目に4人で伺うことになりました。
生粋も行ってみたいと仰っておられたのですが、城助の方がかなり料金が安くて、握りの技術は数寄屋橋次郎の小野次郎氏を遥かに凌駕するという話をしたら、流れとして一緒に行きましょうということになりました。

いつもと違って事前に予約したのでネタもシャリもそのようにしておきますと木曜日伺った時に言ってくれたので20貫以上食べれるかも知れません。
だだ、木曜日は平目の熟成が浅く、クオリティ的にも凄いというものではなかったので最初の握りのインパクトがあるかが心配です。
私や妻が食べる時は、自然のものだから、いくら城助と言えどもある程度の凸凹、当たり外れがあることはわかっているので十分満足出来ますが、初めて召し上がる方には、これぞ城助と言えるもので感想をお聞きしたいので心配なのです。
ただでさえ城助の魅力を知るには最低3回握りを食べる必要があるので尚更です。
3兆95億回書いていますが、トップクラスの食材は毎日の仕入れでクオリティがかなりジグザグします。
皇帝ナポレオン時代の頭のフレンチのシェフの方なら、本気で腐ったものでも美味しくするのが料理だと仰って、食材の凸凹は当たり前だからこそ、同じ味で安定させるのが技術だと仰るのですが、そのような方に限って凸凹するほどの良い食材を使っておられないのには驚かされます。
いずれにしても鮨というものは神技ほどの技術があっても食材のクオリティがストレートに出るので、同じお店で何十回と食べていると毎日食べても毎日味が違うのがわかるのです。
まあ、木曜日からお願いしてあるので、今のベストを彼は出してくれるでしょう。
4人分の席が空くのはなかなか難しいので11時半スタートは無理で0時になるかも知れません。
頼んだ私が言うのもなんですが彼の体調が心配です。
土曜日に備えて金曜日はいつもより多く睡眠を取ると言ってましたがどうでしょうか。
もう、12月30日以外は大人数で3巡目を頼むのはやめにします。
一人で握りだけなら最短で30分で終わるので良いですが、4人となると2時間近くはかかるでしょうね。

今は22時30分です。
今宵は何時にスタートできるでしょうか。

予想よりも早く23時半のスタートとなりました。
4名のはずが5名の席が用意されていました。
誰が来るのでしょうか?
最初にあん肝のつまみ。
私だけの時は特に欲しいと言わなければないのですが
初めての方が3人おられるので出してくれたのでしょう。
これは日本酒が進みます。

平目といかも木曜日のものとは違います。
特にいかは甘みが少なかったのですが、本日のものはぐっと甘みがあり美味しいです。
もしかしたら平目は熟成が異なるだけだったかも知れませんが、木曜日よりも美味しかったです。
鮨という料理は孤高の天才が握っても食材のクオリティがどうしてもストレートに出るので毎日味が変わるので食材によって当たり外れがあるのは致し方ありません。
堂源でも書いていますが、この日のお昼は妻に年に数回あるかどうかの蕎麦を食べさせたくて伺いましたが、私が食べた蕎麦粉はその日の前半で売り切れて、違う蕎麦粉になっていたので全く違う味でした。

鰆。
最近鰆が凄いレヴェルです。
ただ、追加をお願いしたら無いと言われたので、熟成が極限だったのかも知れません。
この後、月曜日からの分を仕込むのでしょう。

鮪は年に数回レヴェルではなかったですが、トロの超希少部位を残しておいてくれてそれは物凄く美味しかったです。
ただ、原価が凄く高かったでしょう。
1貫5000円くらいだったのでは?
見たところ10貫ちょっと分の大きさで原価7、8万と言っていたのでそうなるでしょうね。
美味しいし、安く食べさせて貰えるので城助では嬉しいですが、鮪は不味いものでも天然の生だとかなり高いので普通の寿司屋では食べたくありません。
不味くて高いものは二重の苦痛を伴うからです。
まあ、値段だけが高級な普通の寿司屋に入ることはもう無いでしょうが。
むしろ、行ったことがない回転寿司のくら寿司や富山や金沢の回転寿司の名店と言われているところの方が興味があります。
高級店は、城助を知る前まで日本一と思っていたはしぐちと金沢の乙女寿司とまだ行ったことのないほんの数軒は伺おうと思っていますが、他のお店はご馳走してあげると言われても行きたくないですね。
特に鮪と雲丹と穴子は日本でもトップクラスのものではないと不味くて口に入れるのが嫌だからです。
鮪は関西でのかなりの超高級店でも鮪の味がしません。
雲丹はへんな苦味や苦痛となる風味がある上に雲丹の旨味がほとんどありません。
穴子は臭みがある上に穴子の味がありません。
独特の食欲を誘う風味もありません。
味付けした調味料の味があるだけです。
特に雲丹はトップクラスでないと薬のような風味があるので口に入れると気持ち悪くなってしまいます。
城助よりも勘定が高い店でもそんなものが出てくるので関西の高級寿司屋にはお金を払わなくても入りたくないのです。
例えば、いかや車海老などは大阪の市場でもそれなりにちゃんとしたものがありますから関西の高級店でも食材としては美味しいですが、多くのお店はいわゆる大阪寿司で握りのシャリに大量の砂糖を使うので食べるのが苦痛になります。
醤油の角を取るのに砂糖を大量に使うのは邪道だと何回も書いていますが、握りのシャリも砂糖を大量に使うと食材の味を誤魔化し易くなります。
ところが砂糖の味はすぐ飽きるので途中で食が進まなくなります。
今回初めて来られた方が城助の握りはなるほど、どれだけでも食べられると仰っていましたが、実は食材が最高レヴェル、握りの技術が高いというだけではなく、砂糖を使っていないから際限なく食べられるのです。
某常連の方は城助で8時半から食べ始め、追加追加で先日午前2時までおられたのですが、関西の多くの高級店、所謂タイヤの星がついているお店でも大量に砂糖使っているのでそんなことは不可能です。
食べられません。
大阪や京都や神戸の市場で仕入れた本来の味がない食材を砂糖を大量投下したシャリを使った下手くそな握りの上にのせて出されたものが美味しいわけがありません。
だから東京のちゃんとした鮨屋でちゃんとした握りを食べ慣れた方は全員、関西の高級寿司屋は値段が高くて死ぬほど握りが不味いと口を揃えて仰るのです。
食べるのが苦痛になるからです。
当然逆のケースもあります。
砂糖が入っているとシャリがまろやかな味になり、食材が悪くても美味しいと感じられる方もおられるからです。
砂糖大量投下のシャリに慣れていると城助のシャリはトゲトゲしく感じるでしょう。

その意味において城助の握りは世間では評価が真っ二つに分かれます。
城助の握りは個性的過ぎて二度と食べたくないか、城助の握り以外は本物の握りではないので城助の握り以外は食べたくないか、どちらかです。
あの砂糖だらけのシャリがお好きな方は城助のシャリは嫌いなはずです。
私は後者ですし、浮気者ではないので基本的には城助以外の高級寿司屋は行きません。
後者でもお金が余っておられる方は城助の凄さを再確認するために全国の有名店を回っておられます。
勿論、数は少ないですが、城助は城助で好きだけど、◯◯も好きということは、好みの問題としてはあるでしょう。
例えば、個人的には東京ですし、料金設定も高いので、長い間再訪していませんが、はしぐちならば伺いたいですし、違うハイレベルの仕事として握りを食べたいと思います。
しかし関西のタイヤ高級店は食材が悪い上に握りがめちゃくちゃ不味いのでもう食べたくないのです。
今や関西ではレヴェルが高いと思っている摂津本山の生粋の握りも食べたいとは思いません。
意味がないからです。
時間とお金の無駄。

ということで初めていらっしゃった3名様は、人生初というほどの握りの最高峰を堪能された上に安い勘定に仰天しながら帰られました。
シャリが無くなったのでやや早めに帰りましたが、まだまだ食べ足りなかったので、シャリがあったら中山城助という孤高の天才を過労で殺してしまうところでした。
土曜日に備えて金曜日はいつもより睡眠時間を増やすと言っていましたが、本当のようでした。
3巡目、かなり久しぶりにフラフラではない彼を見ました。
安心しました。
3巡目はもう大人数では伺いません。
本当に。
妻は連れてこないといけないので、多くて二人。
妻に内緒で一人で来る時は、たまにやっていた日本酒は1合だけ、握り12貫の30分勝負のみにします。
午前0時にはお会計を済ませて店を出る。
鮨は本来ファストフードなのですから、優等生の江戸っ子客になります。

また、いつもながら当日予約ではない時は万全の状態で迎えてくれてありがとうございます。
ベストオブベスト。
常に感じています。

追伸
実は城助に関しては伺っている回数が半端じゃないのでアップしていない書きかけの下書きが大量にあります。
古いものはもう記憶がないので全て削除して、昨年の11月、12月分で記憶が残っているものだけは早々に仕上げてアップします。
ご興味のある方にご覧頂けると幸甚です。

城助に通い始めたのは一昨年の12月。
まだ1年と1ヶ月半。
レビュー25回。
今のシステムになる前の分もあるから実際のレビュー数は27回。
書いてない方が多いので、1年ちょっとで50回以上城助に行ってるのですね。
でも月4、5回ペースです。
月10回以上の時が複数あるから、60回以上行っているのですかねえ。
なるほど1週間以上間が空くと禁断症状が出るはずだわ!

2018/01/26 更新

24回目

2018/01訪問

  • dinner:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気5.0
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク5.0
    使った金額(1人)
    ¥10,000~¥14,999

遅ればせながら今年初めて

年初は東京に行ったりとかなんとかでバタバタしていて、連休明けは仕事が忙しくて城助行けてないなあと思いつつも1月中旬になってしまいました。

私の店のお客様が城助に一緒に行きたいということで禁断の土曜日の遅い時間に4名の予約を入れさせて頂きましたが、その前にチャンスがあったので今年初めて伺いました。
土曜日の予約の件をねじ込んだ時に、今年まだ来てくれていないというキャバ嬢のような嘆きを聞かされたので、行ければ行きたいけど妻の鬼形相もあり無理だなあと思っていたら、たまたま今宵伺うことができました。
なんと幸せなことでしょう。

握りかなりの数頂きました。
白身やいかはまだ熟成が進んでいませんでしたが、最近いつもすごいサワラが素晴らしかったです。
雲丹、鮪、穴子は最近はかなりの高水準で安定しています。
もちろん、彼の握りの技術云々ということだけでなく、このあたりのタネの仕入れがもはや日本でも有数になった証拠です。
東京のタイヤのなんだ神田御茶ノ水のお店でもろくでもないものが出てくることがありますからね。
特に古い、江戸前というよりも江戸時代の握りを出す店は、寿司が保存食だった時代の仕事をしてこれが江戸前ですと寝言を言うから困ります。
もう平成も終わりですよ。
いつの話をしているのでしょうか。
そういう仕事だと味が物凄く濃いので食材のクオリティをある程度ごまかせますが、それはあかんでしょ。
食材の味が全く分かりません!

より持続性が強くなったシャリと安定の高水準のタネ。
小野次郎を超えた握りの技術。
美味しい。

しかし。
人間は愚かだ。
愚か過ぎる。
これが普通になってしまった。
普通の味ということではなく、ごくごく当たり前の水準になってしまいました。
もう年に一回とか数回というものでなければ震えるような感動は得られません。
これが人間の悲しい性です。
脳の悲劇です。

大好きな赤だしの味噌汁の味がいつもと違っていました。
深いコクがないのです。
味噌汁の味が違うねと言ったら、魚の骨のなんとかがまだなんとかなんですと言っていました。
よく聞こえませんでしたが、要するになにかの魚の骨の出汁がしっかりと出ていないのでしょう。
なんともセンシティブというかちょっとのことで大きく味のブレができるほどの繊細極まりない料理のオンパレードです。
からすみは、今年のできは凄いです。
家で毎日のように食べているのでこの日は食べたいと言いませんでした。
でも、土曜日の秘密の会には出して欲しいです。
私以外の方々に召し上がって欲しいのです。
人生最高に美味しいからすみ。

卵も焼き方を変えて更に進化しています。
究極のスウィーツと言っても良いかもしれません。
まあ、とにかく握り以外にも死ぬほど進化にこだわっていますね、中山城助という天才は。

捕手でプロ野球史上唯一三冠王を取られて、選手兼監督で優勝もしておられる野村氏がイチローについて仰っている言葉があります。
天才が努力したら、凡人にとってははるかに遠い存在になってしまう。

まあそういうことです。
いずれにしてもシャリの延命策は功を奏していますね。
シャリのレヴェルが落ちにくくなっています。
ただし、初めてらしき方がお土産を作って欲しいと仰っておられましたが、それは無理です。
シャリやタネの温度が命の握りでお土産はありません。
すいません、シャリの温度があるのでお土産はやってないのですと丁重にお断りされていました。
まあ、多くの方はシャリの温度やタネの温度は気にしておられないのでしょうね。

城助の魚の熟成に感銘を受けて、スーパーで魚を買ってきて、3日、5日、8日、10日、2週間と実験をして城助の凄さを体感しよう、腐ったものを家で食べてもしょうがないと、城助に来るたびに命を懸けで食べておられる方もおられますが、そのような方は超レアケースです。
私も一応真剣に握りを食べていますが、家でその真髄を知るために腐った魚を食べても構わないとまでは思わないですからね。
仕事に影響するから。

40歳までの命。
弟子はいない。
最近の三巡目はふらふらで握っている。

誰か彼に匹敵する才能の持ち主が、命とお金をかけて、この仕事を盗んでくれないですかねえ。
城助というお店を引き継がなくても良いので、そして城助のコピーであるべくもないので、この魂だけを引き継ぐ人は現れないでしょうか。
ロックンビリーS1の島崎さん?でしたっけ?のご主人が今から城助の握りを研究したら、いつかは味は違っても同じような境地に至るかも知れませんが、彼のほうがかなり年上ですし、もはや究極のラーメンを作っておられるので、やられるはずもありません。
でも、今もラーメンを進化させようとされておられるところは非常に似ています。

芸術家は死ぬまで自分の芸術作品に満足しないものです。
その真の能力に表現されるものが追いつかないからです。
もっと凄いものをというイメージは常にありますし、それを追い求めているから進化しようとするのです。
凡人には理解できません。
しかし、芸術に対する評論家がいるように、世の中に0.01%も存在しない天才の理解者はいることはいるのです。

昨年の12月24日、クリスマスイヴの日。
待合は某有名人が待たれておられたので、珍しく玄関の椅子で席が空くのを妻と待っていました。
御夫婦らしき方々が前を通られたのですが、奥様らしき方がスキップをして帰りたいと仰っておられました。
その御夫婦は年が明けて私のお店にもいらっしゃたのですが、私の店はクオリティだけの勝負で料理とは無縁なのですが、まあ理解される方はされます。
いろいろ言われても、少し前まではアホほど食べログの点数が低くても、理解される方は理解され、彼を愛する方は彼を愛し、そして彼自身もそれに必死になって応えようとするわけです。
このあたりの真実は誰もご存知ありません。

一見お断り、完全紹介制にしてしまえば良いのに、それはやりません。
つい最近も6名のドタキャン連絡つかずのスペシャル攻撃にあっているというのに、そうしない。
経営的にはなんら問題がなく、そうしたほうが彼自身が救われるというのにやらない。
常連に一円の得にもならないような仕事を頼まれても断らない。
ちなみに週休二日にしたらと言ったら、いいっすねえと言っていましたがやらないでしょう。
常連にやめてと言われたやらないのです。

ロックンビリーS1のご主人も相当世間から誤解されていると思いますが、中山城助という男もかなりまだ誤解されていますね。
今度の土曜日には中山城助が怖くて城助に行くのをためらっていたという方を城助にお連れしますが、その方は理解されるとしても、世間的には半永久的に誤解は溶けないまま終わるのでしょうね。
仕込みがしんどいからある年齢になったら蕎麦屋をやると彼は某蕎麦命の常連の方に語ったそうですが、それだけはやめてと堂源の東野さんが叫んでいました。
世界一を目指して臼を蕎麦粉によって変えてみたり、あれをしてみたり、それをしてみたりと結局寝ないで研究し、時間を費やすでしょうから、どんなに優れた同業者でも嫌でしょう。
某常連さんは、そうなったら自分も城助さんと一緒に蕎麦屋をやると本気で言っておられましたが、地位も名誉もある東大卒の彼が本当に蕎麦職人になるのでしょうか?

分かりました。
弟子がいない、城助とロックンビリーS1の魂は、両方とも私が引き継ぎます。

続く。

2018/01/20 更新

23回目

2017/12訪問

  • dinner:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気5.0
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク5.0
    使った金額(1人)
    ¥20,000~¥29,999

城助の一番長い日

城助の一番長い日に備えて3日前から禁酒していましたが、昨日ニューキタノザカで大飲みしてしまい、全て台無しになってしまいました。

集合時間は午前0時なので正確に言えば31日になっています。
今年は3回転目のためにわざわざシャリを炊いてくれました。
所謂、城助で言うところの5時半のシャリです。
私たちは妻と友人で3人。
午前0時半を過ぎると多くの方々いらっしゃって、いつもより一つ椅子を多くして10人での真夜中の晩餐会になりました。

私の大好きなさよりに黄身をあえて酢飯の上にのせたつまみから始まり、今日のこの時間に焦点を合わせたという城助渾身のコース内容は逸品ばかりでした。
握りの最初は平目でしたが、いつもながらに美味しかったです。
私は白身の握りが一番好きなので、白身の握りが美味しいのは本当に嬉しいです。
しっかりした味の鮪や穴子ももちろん美味しければ好きですが、とにかく白身といかが大好きです。
逆に申し上げれば、江戸前の握りで白身やいかが不味いお店は大嫌いなわけです。
基本的に江戸前は鮪や穴子にシャリを合わせるので白身やいかには合いません。
酸味が勝ちすぎるのです。

さて、本日のメインイベントでもある炊きたてのシャリですが、仕上げてから30分は米がパラパラ過ぎて上手く握れませんでした。
5時半のシャリは、5時に仕上げて、開店後握りに入る頃に使うからちょうど良いようです。
従って30分過ぎてもちょっと握りにくっすわと言っていました。

この日のさわらは抜群でした。
全体的に高レベルであったのですが、特に今まで城助で頂いたさわらでは一番美味しかったですね。
これほど綺麗なさわらの旨みがあるものは城助でも食べたことがなかったので、これは凄いねと言ったら、流石っすねえと言っていました。
本当に美味しかった。
でも究極というものを一度経験してしまうと今後はさわらの基準がそれになってしまうので辛い面もあります。
この日は築地で一番札がついた大間の鮪の極限まで熟成したものを出してくれて美味しかったのですが、これまで頂いた中で最高の龍飛崎の赤身などかなり凄いものを城助で経験してしまっているので、同じレベルのものではないと大満足にならないところが辛いです。
雲丹も本日のものはかなり良いものでしたが、由良の雲丹の極限を食べてしまっているので、それには全く及ばないなあと思ってしまうところが悲しいところです。

炊きたてのシャリですが、物凄く美味しかったです。
城助のシャリは尖っているとか酸味が強いと言われることもありますが、炊きたてのものは酸味などほとんど感じません。
むしろ、白身にも鮪にもフィットする優しい旨みが引き立ちます。
炊きたてのものは、シャリがパラパラ過ぎて妻は城助握りの特徴である一体感が無くなっていると言っていましたが、味のバランスは最高だと思いました。
当然、時間が経つにつれベストな状態になり一体感が出てきたのですが、極限のベスト状態というのは長く持たないような気がします。
ある意味、非常にセンシティブなシャリなので、ベストの状態を保つことが難しいと改めて思いました。
ベストに近いものを一度食べていれば、そこまでの状態でなくても良いところばかりを感じるようになるのでいつでも美味しく頂けますが、一度食べただけではベストの状態を知ることは難しいので、その魅力を知ることができないという可能性があるなと感じました。
また、何十回も頂いている中で、2回だけ酸味を強く感じたことがありました。
常に試行錯誤を繰り返しているので、何かの加減で酸味を強く感じるシャリになってしまうことがあるのかも知れません。

食べ慣れて常連になれば、どのような状態の時でも楽しめますが、あまりに芸術性が高いと言うか、センシティブ過ぎるために、1度や2度食べただけではその真の実力に気がつかないというケースは有り得るでしょう。
それは、どんな寿司屋、料理屋にも言えることですが、食材のクオリティと同じで、レベルが高過ぎる料理や握りというものはちょっとしたで微妙な変化でもはっきりと分かってしまうということになるのでしょう。

顔面に傷があったので、もしかしたら倒れたのと訊いたら、一昨日お客さんが帰られた後、意識がなくなって倒れたようで、あまりに顔面が痛くて意識が戻ったそうです。
まあ、私はあまり行けなくなりますが、秘密の三回転目をやめるか、週休二日にしたほうがいいんじゃないと言いました。
年末の後半は日曜日も祝日もフル営業で休みを取っていない上に、なんとこのあとまだ頼まれている仕事があって、まだまだ仕事を終われないということでした。

途中で眠りそうになったり、妙にハイになったりして、いつもより時間がかかり、この日は午前5時過ぎに店を出ました。
お疲れ様でした。
いや、まだ終わってないか。

少し寝たあとで昼過ぎに妻と味勧屋(百屋の2号店)におせちを取りに行く途中で、ふと頭に浮かんだことがあって、城助に電話をしてお店に行ったのですが、このことは妻が書かない方が良いと言うので書きません。

具体的なことは書きませんが、中山城助という男は芸術家であり、鮨職人は笑いながら仕事をしたらあかんという信念があり、自分の芸術を台無しにする人間は大嫌いなので誤解されやすいですが、逆の視点で申し上げれば、芸術を理解して自分の握りを愛してくれる人は大好きですし、一度懐に入れてしまうと実は人情深いところが丸出しになってしまいます。
だから、頼まれると断れずに年末は無休にしたり、利益にならないような仕事も引き受けてしまうのです。
育ちが良いからかなあ。

私が言うのもおかしいですが、深夜三回転目はその時間にしかこれない有名飲食店経営者や大常連の方々もいらっしゃるので断ることはできないのでしょうが、せめて週休2日にしたらと思うのですが、恐らく入院するような事態にならない限り、今のような24時間仕事体制は止めないのでしょうね。

一期一会の芸術品を楽しませて頂いている者としてはなんとも複雑な気持ちになります。

城助が存在する限り私が東京に戻る可能性は0%です。
私にとってこんなに素晴らしい鮨屋は日本国中探してもないですし、今後も現れることは絶対にないでしょう。
彼の芸術作品だけでなく、彼の知性や人間性が大好きなのですから。

一年間ありがとうございました。
また来年もよろしくお願い致します。

2017/12/31 更新

22回目

2017/12訪問

  • dinner:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気5.0
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク5.0
    使った金額(1人)
    ¥15,000~¥19,999

常に進化

年末は日曜日も営業です。
クリスマスイヴです。

昼、私の店も城助も常連になられている方々が私の店にいらっしゃっていて、妻も挨拶をしにきたら、今日は城助やってるから3回転目行こう!というノリになりました。

妻も入れて5人。秘密の3回転目に5人は無理と思いながらも電話してみました。
ネタが無いっすわ。
僕以外はめちゃくちゃ食べてるから、他の人は5貫でいいんじゃない?
ほんますか?
まあ、酔ってるから本当に行くかどうかもう1度確認するけど、僕と妻は必ず行くので。
また、すぐ電話します。

もう眠くなってきたとか、本当はこれから東京に戻って彼女に会うとか、池上のとんかつ屋のラストオーダーに間に合うのかなとか、1時間近くグダグダの話の後に、お二人は眠いということになり、結局、彼女よりも城助さんを取る!と宣言したKさんが行くことになりました。

深夜11時半過ぎ。
Kさんは東京ではなく京都の自宅に戻って仮眠した後、クラフトビールのお店で飲んでから新幹線で新神戸に戻り、ル・サロンで待機です。
彼はいつもル・サロンでカクテル2杯飲んだ後に城助にいらっしゃるというのがルーティンです。
お店で待ち合わせ。
クリスマスイヴなので結局始まるのは0時になりました。
こんな日の真夜中に他に1組、3回転目にいらっしゃった方がおられたので驚きましたが、なるほど、城助常連の神戸の超有名店のオーナーの方です。
眼鏡が違うので最初は気がつきませんでした。

真夜中の5人。
先日、一番札、すなわちその日セリで一番高い値段がついた大間の鮪が手に入ったようです。
遂に城助は鮪の一番札が入るようになったのですね。
うーん。
東京の何十軒もある高級寿司屋を差し置いて、神戸に大間の鮪の一番札が送られてくるとは!

最初の握りは平目。
いつもと味が違います。
シャリの旨味が更に増えているのです。
あれ、今日は体調が良いのかな?
いつもより美味しく感じると呟くと、感じるじゃなくて美味しいんですよ。と城助さん。
でもシャリの味が違うじゃない。
旨味が増してる。
炊き方を変えたんすよ。
どんな風に?いつも試してるの?
そうっすね。
今日のはシャリのレベルがこんな時間になっても落ちないんすよ。
だからこんなに旨味を強く感じるんだ。

その後、一番札のギリギリまで仕事熟成させた鮪を頂きましたが、それよりも感動したのは今も常に進化のためのトライを続けているのです。

鮪はかなり美味しかったです。
ただ、妻が言うように少し前に頂いた竜飛岬の鮪の赤身の方が凄みがありました。
大間だから最高、一番札だから最高という訳ではないのです。
何度も書いていますが昨日の一番札と今日の一番札と明日の一番札はかなり味が異なります。
産地も異なることが多いでしょう。
確かにブランド化されている産地のものは高い値段がつきますが、必ずしも味とは正比例しません。
最高級の食材とはそのようなものです。

しかし、食材もより凄いものが入って来てますが、驚くべきは中山城助という孤高の天才の努力する側面です。
もはや、ここまで仕事を好きになれるのが羨ましくなりました。
食べ歩きと多くの寿司職人の動画を何億回と見て築き上げた進化し続ける握り。
今まで誰も語らなかった彼の真実です。

完成された料理などこの世に存在しません。
進化のために食べ歩きをしない料理人には死んでも理解出来ないことでしょう。
ただ、食べるだけでも意味がありません。
そこに命がけの目的意識があるか否かが重要です。

2017/12/25 更新

21回目

2017/12訪問

  • dinner:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気5.0
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク5.0
    使った金額(1人)
    ¥10,000~¥14,999

城助都市伝説の真実

伺っている回数があまりにも多いので下書きのままのものや他のお店で下書きになっているレビューが多くありますですが、ちょっと書きたいことがあるので一昨日のことをとりあえずアップします。

12月いろいろとタイミングが合い、週2ペースで伺っています。
月10回はどうだろうか?
城助で1年で一番大切な日、仕事納めの12月30日、秘密の3回転目は確定していますが、それまでに何回伺えるでしょうか。
今年最後のお客は私たちになるだろうとバイトスタッフの間で噂されているそうです。
昨年の12月30日は伝説の仕事納めとされています。
今年は3時半とか4時にはならないと思いますが、、、。
30日はシフトに入っているスタッフの方々も覚悟していらっしゃるそうです。
家に帰れるのは5時?6時?
でもシャリの温度が持つのかかなあ。

今宵も深夜の3回転目ですが、0時少し前まで1席も空きませんでした。
やっと空いたのですが、店に伺った時もまだ残りの方は話に花が咲いて、握りを追加されておられました。

中山城助。
40歳で死ぬと医者から言われている孤高の天才。
都市伝説が一杯ありますが、直接ご本人から聞いている真実を今宵はお話しましょう。

睡眠時間、2時間未満。
本当です。
現在37歳。40歳で死ぬと言われている所以です。
そのため、休みの日以外は基本的に朝ごはんしか食べません。
空腹でないと眠ってしまうからです。
仕込みなど作業中にも座りません.
寝てしまうからです。

何故寝ることが出来ないか?
弟子を取らずほとんどのことを一人でするからです。
予約の電話も自分で受けます。
弟子を取らないのは、城助という店は一人で完成させる芸術の世界だからです。

修行先。
ネットではいろいろな情報がありますが、寿司の修行はしていません。
行くべき全国の寿司屋のリストに従って食べ歩いた経験と独自の感性だけで作り上げた世界、握りです。
よって師匠はいません。

家にはほとんど帰らない。
本当です。
睡眠時間2時間未満じゃ無理です。
お子さんが入学した中学も知らなかったそうです。
仕事だけが全てです。
寿司屋巡りは趣味と言えないこともありませんが、仕事です。
私も食べ歩きは全て仕事になってしまいました。
どんな機会、どんな理由であれ、外食は全て例外なく仕事です。
家での食事も9割は仕事です。
意味のない、目的のない食事などありません。
外食の場合は食べるだけでなく、接客、気遣い、雰囲気、システム、教育、全て仕事の対象です、
まあ、経営者の場合は飲食に限らず、365日24時間が仕事で、夢から仕事のヒントを得て利益に繋げることが出来て初めて一人前となるのですから、今日、今のように昼間京都の街を一人で歩くのも仕事です。
彼は寝る時間もほとんどないほど仕事をしていますが、そこまでしなくても本来経営者に仕事をしていない時間などありません。
例えキャバクラや高級クラブで飲んでいても常に仕事のヒントを探していなければ本物ではありません。

鍛錬。
これは知られていないことです。
彼が店に全くいないのは元旦と2日だけ。
奥様の実家に泊まるそうですが、握りの練習が出来ないので、箱根駅伝を見ながらキッチンペーパーを使って握りの練習をしているそうです。
1日握りの練習をしないと感覚が鈍るので、必ず毎日練習します。
僕は1日1日、鮨を握るのが上手になっていますとたまに仰いますが本当です。
昨日よりも今日、今日よりも明日、必ず握りの腕は上達しています。
城助の握りは常に進化し続けるのです。

本当の意味で命を削って完成させた芸術品。
握りを30秒以上たっても食べて貰えない場合は、捨てるしかありません。
シャリの温度が下がって酸味が強くなった酢飯に魚が乗っただけのものは彼の芸術作品ではないのでこの世に存在してはならないのです。
また、常識的に考えておかしな方が出入り禁止になるのはこのお店に限らない話です。
他のお客の迷惑になるとか、箸でカウンターを叩くとか、人としておかしい方は駄目に決まっています。

今宵の握りも最高。
午前1時に食の芸術品を楽しむことが出来る至高の時間。
今宵の握りは熟成したイカが美味しかったです。
来るのがわかっていてギリギリまで熟成したものを1貫分だけ残しておいてくれたようです。
白身も旨味の強いところを残しておいてくれました。
いちいち言わなくても食べればわかります。
他の方と伺った時はたまにこれは何々と仰いますが、私一人の時は何も言いません。
食べればわかる、それだけです。

真夜中に二人だけの芸術空間。
この日はずっと話したかったことを話すことができました。
彼は人間としても超一流です。
職人バカ、芸術家気取りの人ではありません。
芸術を無理に理解して貰おうとは思っていません。
しかし、人として素晴らしいです。
飲食業界では珍しく常識をきちんとわきまえておられます。
物事を冷静に客観的に見ておられます。
私自身にとっても数少ない心を許せる友人の一人です。

城助の1年で最も大切な日。12月30日。
今日は22日、30日までにあと何回この芸術空間を楽しむことが出来るだろうか?

30日までにあと何回これるかなあ。
ふと呟くと彼は答えました。

何回も来てください。

25日過ぎると30日以外は入りやすいのかな?

城助は仕事で命を削られ、私は妻に命を削られることになるでしょう。

ヴィトンのユタのリュックの新作欲しいけど買ってくれないなあ。

2018/01/26 更新

20回目

2017/12訪問

  • dinner:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気5.0
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク5.0
    使った金額(1人)
    ¥10,000~¥14,999

抜群の10貫

下書き完成後アップシリーズです。
他にも11月12月は城助に行っていると思うのですが、細かい記憶がないのでこれがこのシリーズの最後です。

この日はまたまた自分の店のお客さんと一緒に真夜中にねじ込みで入りました。
計4名。
最新のレビューで書きましたが、孤高の天才の生命危機なのでもう真夜中の大人数でのねじ込みはもうやりません。
一人で30分12貫か妻と二人で3巡目でも比較的早めに入れる時だけ来るというスタイルに変えます。
12月30日以外は午前0時には帰ります。

流石にこの日はシャリもタネもほとんどないとのことで5貫勝負で良いのでお願いしますと言いました。
白身、鮪、雲丹、穴子を食べて貰えば城助の凄みは分かる人には分かって貰えるからです。

孤高の天才はシャリがねえと言ってましたが、そこまではシャリは落ちていませんでした。
温度もなんとかギリギリいけてました。
これなら初めての方に出しても大丈夫でしょう。

平目。
12月は凄い日が多かったのでこの日もかなりのレヴェルでした。
あとキスとアジも出してくれたと思います。

そして、鮪。
関西の某ミシュラン寿司屋の常連の方をお連れしたのですが、これが本物の鮪の握りですと申し上げたら、ご夫婦で頷いておられました。
一番札の鮪が入るお店ですからね。
常に高レヴェルがもう普通です。

雲丹。
城助レヴェルです。
ということはこの日、日本の全ての寿司屋の中でもトップクラスの雲丹です。
関西ではこちらとさえきだけかも知れません。
由良の雲丹の季節は城助が雲丹日本一です。
常に一番札、二番札ですから他のどんな寿司屋も真似出来ません。

穴子。
城助の看板握りの一つです。
特に塩が秀逸です。
季節が悪いとかなり落ちてしまうことがありますが、一番底の穴子でも某関西の超有名タイヤ星店の穴子よりも遥かにマシでした。
ほぼ同時期に、もしかしたら昼夜の同じ日に最悪の季節の穴子を食べ比べましたが、城助はちゃんと食べられました。
某タイヤ星店は商売として出すレヴェルの穴子ではありませんでした。
築地の仕入れということですが、築地だからまともなものが手に入るとは限りません。
こんな仕入れしかできないのであれば高コストをかけて築地から仕入れる意味がないですし、実際に送られてきても使わないという判断をしなければなりません。
城助よりも料金設定も高くタイヤの星も多い寿司屋がこんなものをお金を取って出すから、関西には鮨屋は城助以外に存在しない、本物の握りなど皆無だと書くのです。
本当に関西の、、、、、。
考えられない。

嫌々ながらも本当は優しくて人情家の孤高の天才は10貫ほど出してくれました。
シャリのレヴェルが落ちるので初めての方には出したくないのです。
嫌々でこのレヴェルは凄いからと真夜中のねじ込みをついついやってしまいます。
でも、何度も言いますがもうしません。
孤高の天才が灰になってしまいます。

0時までに帰れる時限定にします。
他にも夜中に常連の方がいらっしゃる時はご相伴にあずかるかも知れませんが。
私の手では孤高の天才を終わらせたくありません。

2018/01/21 更新

19回目

2017/12訪問

  • dinner:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気5.0
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク5.0
    使った金額(1人)
    ¥10,000~¥14,999

妻と真夜中の握り

下書き完成後アップシリーズです。

これだけの鮪を食べてしまったら、妻にも食べさせないとまずいです。
また、孤高の天才の命を削る真夜中に夫婦でノコノコと城助にやって来ました。

一番札の鮪。
業界で認められたほんの数件だけに仕入れることが許される鮪。
毎日入るわけではないので、一番札の鮪を食べるチャンスは全人口の何百万分の一。
人生で一度でも一番札の鮪を食べられる人は恐らく1000人はおられないでしょう。
流石に100人ということはないでしょうが、500人いるかなあ。
業界が認めたその数軒のかなりの常連じゃないと確率的に無理ですから、200人とか多くて300人?

勿論、ある日食べた一番札よりも違う日に食べた数番手の方が美味しいということは結構あります。
日本人は食のブランドが好きなので、大間の鮪が一番札になることが多いですが、大間だから常に凄いとは限らないので違う日の竜飛崎のものがある日の大間の一番札よりも遥かに美味しいなどということはしょっちゅうあります。
ただ、一番札が仕入れられる鮨屋で食べないと鮪の本当の美味しさは分からないだろうとは思います。
雲丹もセリにかかるので似たような状況だと思います。

そうなると鮪と雲丹の本当の味をご存知の方は日本に300人ほどしかいらっしゃらないのでしょうか。

とするといつも私が鮪の味がしない鮪とか雑味がありへんな風味の雲丹とか、鮪に限らず鶏肉の味がしない鶏肉とか書いていることはほとんど方には理解して頂いていないのでしょう。

いずれにしても一番札の鮪を妻に食べさせることが出来て良かったです。
これだけでも私と結婚した意味があるでしょう。
世の中の99.99%の方はその存在すら知らず味も分からず亡くなるのですから。
私の父も母も食べられなかった。
妻の父も食べられなかった。
お元気なうちに妻の母にだけは食べて貰いたいですね。

あらら?
他のレビューを見ると一番札に関しては整合性がないですね。
一番札はこの後?
この日は妻が人生で一番美味しいと言った鮪だったかも知れません。
記憶が錯綜してすいません。
何れにしても凄い鮪でした。

2018/01/26 更新

18回目

2017/12訪問

  • dinner:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気5.0
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク5.0
    使った金額(1人)
    ¥10,000~¥14,999

真夜中の握り

下書き完成後アップシリーズです。

この日も鮪が凄いということで妻に内緒で仕事の後に来ました。
12月の下書きアップは上に表示されないので妻が読むことはないので安心です。
店の常連の方と伺うのは仕事上の付き合いなので一応許されていますが、一人で城助に来るのは禁止されています。

今宵はかなり遅い時間からのスタートです。
これは食べて欲しいということだったのでまた遅い時間に悪いなあと思いながらもご好意に甘えてしまいました。

何故ここまで凄い鮪が仕入れられるようになったのでしょうか。
初夏にはスカスカの鮪しか入らない時期があったというのに。
今や一番札の鮪が入る時があるのです。

この凄さは業界人じゃないとわからないでしょうね。
雲丹は淡路ご実家が雲丹の仕事をされておられるので由良の雲丹の一番札が仕入れられるのは珍しいことではありませんが、それも実は凄いことです。
さえ喜である日、今日の雲丹は二番札だとご主人が得意げに仰っていましたが、関西一の寿司の超有名店でも得意げになるほど入手することが困難なのです。

鮪の一番札が仕入れられる寿司屋は日本に何軒あるでしょうか?
20年くらい前までは3軒だけでした。
その後1軒が閉店されたので2軒しかありませんでしたが、今はもう少し増えているようです。
5軒?10軒はないと思います。
その中に城助も入ったということです。
何故そんなものが手に入れられるようになったか、ご本人から直接聞いたので理由を知っていますが、差し障りがあるのでネットでは公表しません。

まあ、何れにしても業界では5本の指に入る鮨屋と認められているわけです。
東京以外ではもちろん城助だけです。

そんな鮨屋が自宅から徒歩圏内にあるとは!
神戸に仕事でやってきたのは、妻との結婚よりも城助と出会うことが運命だったのですね。

2018/01/26 更新

17回目

2017/12訪問

  • dinner:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気5.0
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク5.0
    使った金額(1人)
    ¥10,000~¥14,999

禁断症状

麻薬。
相変わらず芸能人が麻薬で逮捕されています。
テレビを見ていたらワイドショーで覚醒剤と大麻の違いをやっていました。
覚醒剤は食べなくても眠らなくてもよくなるそうです。
大麻は五感が物凄く敏感になるそうです。
だからミュージシャンに逮捕者が多いそうですが、実は味覚もかなり敏感になるそうです。
特にジャンクな食べ物が異常に美味しく感じるようです。
有名な料理人の逮捕者が出ないのはそこに理由があるのでしょう。
なんでも美味しく感じるようになったら繊細な料理が作れなくなるからです。
風邪薬や痛み止めを飲んだだけでかなり味覚が変わるので麻薬などやったら通常とは全く異なる味覚になるでしょうし、それは戻らなくなるのかも知れません。

城助の握り。
城助ラバーは異常に城助の握りが好きなので依存症と言えるかも知れません。
麻薬は体を蝕みますし、五感が異常な状態になりますから依存症にならないように法律で禁止され、バレたら逮捕されます。
城助の握りは体に良いので逮捕されませんが、余りにも通い過ぎると流石にお金もそこそこかかりますし、普段家で食べる魚介類を死ぬほど不味いと感じながら食べなくてはならなくなるので、数時間の快感と引き換えに殆どの食事が苦痛となります。

時間がある時のランチであれば、もう一人の孤高の天才嶋崎さんのロックンビリーS1や神戸元町で本物の蕎麦を提供し続けてくれている東野さんの堂源がありますが、夜はほとんど家で食べるのでなかなか大変です。
特別な穴子やカラスミが手に入ったりすれば楽しいですが、比較的美味しいイカリの惣菜にも飽きましたし、ポートピアホテルのおつまみセットと極上のチーズでワインを飲むのもいつものことですし、オーガニックの野菜はちゃんと甘みがあるのでドレッシング無しで食べられますが健康のために食べているというのがメインですし、名古屋コーチンは週に3回は食べているので感動はありません。
打出のなかすじの超一流の牛肉でしゃぶしゃぶをしても、平沼商店の牛タンを特別な塩で食べても嬉しいとは思いません。
時間がある時に妻が作ってくれる手料理だけが美味しいです。

城助に1週間以上行かなくなると禁断症状が出てきます。
ある東京の鮨屋の常連の方が、毎週土曜日、このお店で食べることを楽しみにして1週間働いていると仰っていました。
完全なる依存症。
城助のお客さんが今日も美味しいお鮨が食べられた。
これで明日からまた働けます。と仰っておられるのを聞いたことがあります。

関西では口にすることができないトップクラスの鮪。
夏の由良の雲丹は当然としても、それ以外でもトップクラスの雲丹がほぼいつもあります。
関西でこのような雲丹が手に入るのは城助とさえ喜くらいしかないのではないでしょうか。
トップクラスの雲丹は築地のたった二つの仲買しか手に入れることが出来ません。
それらのお店とのかなり太いパイプがないと買うことができないからです。
築地でも鮪と雲丹だけはセリにかけられます。
トップクラスのものが最も入手困難な二つの食材です。

雲丹は元々城助は凄かったでしょうが、鮪の高いレヴェルでの安定感とたまに入る一番札、二番札というものが神戸で食べられるということには驚かされます。

この二つの食材がトップクラスで安定して入る寿司屋は東京でもほんの少ししかありません。
一箱7万という板雲丹もありますからね。
一貫の原価5000円以上。
一番札の鮪はもっと高いです。

このような鮪や雲丹に慣れてしまっているのは危険極まりないことです。
禁断症状と戦うのが益々困難になっています。
最悪なことに城助で食べても完全には満足できない時が出てきてしまっています。
36億回書かせて頂いていますが、トップクラスの食材は毎日凸凹があるからです。
年に数回というトップオブトップを脳が覚えてしまうと自然と比べてしまうのです。

あー、全く新鮮な気持ちで城助の鮪や雲丹の握りを食べてみたい!

2018/04/20 更新

16回目

2017/11訪問

  • dinner:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気5.0
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク5.0
    使った金額(1人)
    ¥10,000~¥14,999

またもや鮪そしてシャコ

こちらも少し前で覚えている時の下書きからのアップです。

11月、12月は、恐ろしいほどレヴェルの高い鮪が入っていました。
この日は11月ですね。
祝日ですが営業されておられるので妻も一緒に行けるということでいつもの如く真夜中の3巡目に夫婦で入れて貰いました。

妻は私以上に美味いものが好きです。
城助などと言う日本一のお店に私が一人で行くことを許しません。
自分だけ美味しいものを食べて贅沢をしてお金を使うのは人間じゃないと言うことになるのです。
夫婦で月に何回も城助に行けば、お金もなかなかのものになることもありますが、どちらにしても夜二人で外食に出かけるチャンスが無いのです。
妻は翌日休みの日以外は外で食事をするのは原則禁止ですので、金曜日か土曜日か祝日前か休みを取った日の前日かのいずれかしか城助に行けません。
そのような日はまず私は夜仕事が入っているので城助の1巡目、2巡目は物理的に入れないのです。

この日は祝日ですが、翌日妻は休みを取っていましたし、3巡目からなので二人で城助に伺うことが出来ました。
出来れば3巡目に二人で伺うのは負担になるので避けたいところですが、妻にどうしても食べて欲しいものがあったので無理矢理伺いました。

一つは前述した鮪ですが、鮪は妻も最高レヴェルを食べたことがあります。
だから一番食べて欲しかったのはシャコです。
シャコ。
この日はつまみだったかな?
つまみと握りだったかな?
忘れてしまいましたが、とにかく私が大嫌いな固く茹でてみたらし団子のタレをべっとりとつけたシャコとは全く違う食べ物なので妻に食べて欲しかったのです。
この奇跡のように美味しいシャコは2回しか食べられませんでした。
来年は5回は食べたいです。
ということは2週間に5回来ないといけませんね。
一度は妻と。
あとは妻に内緒で4回伺うしかありません。

2018/01/25 更新

15回目

2017/11訪問

  • dinner:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気5.0
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク5.0
    使った金額(1人)
    ¥15,000~¥19,999

シャコ

下書きのままのレビューが実はかなりあるので少しアップさせて頂きます。
いつものように長々とは書きません。
あまりにも古いものはもう記憶がないので下書きから削除しました。

この日印象に残ったのはとにかくシャコです。
固く茹でて甘辛いタレがのったシャコは大嫌いです。
江戸前と江戸時代の寿司の違いをご存知ない寿司屋では必ず出てくる不味いシャコの握り。
シャコの味がないものにあの江戸前だと言い張る濃い味の甘辛いタレ。
最悪です。
みたらし団子ですか?

城助は特上のシャコが入った時だけシャコの握りを出します。
勿論、みたらし団子にはしません。
シャコの味と風味が全く感じられなくなるからです。

シャコの本当の美味しさをご存知ない方がほとんどでしょう。

2018/01/22 更新

14回目

2017/11訪問

  • dinner:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気5.0
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク5.0
    使った金額(1人)
    ¥15,000~¥19,999

温度管理についての誤解

握りの温度管理について世間では大きな誤解があるような気がしています。
そもそも人肌の温かいシャリであれば温度管理がされているとは言えません。
色だけ赤酢になっていて温かいだけではなんの意味もありません。
タネとの一体感を目指した上でどのような温度が最適かを追求したものでなければならないのです。
ただ、シャリを温かくしたものを温度管理というのは間違いです。

そして一番気になるのは、ある程度シャリ自体の温度は管理していてもタネの温度を管理していない場合です。

例えば、摂津本山の生粋は、ある程度シャリの温度管理はされていると思うのですが、タネの温度管理がしっかりと出来ていません。
だから、突然人肌のシャリの上に冷たいタネがのっていて、一体感どころかヒャヒャヒャと思ってしまうのです。
これは本当に不味い。

私はいろいろな意味ですきやばし次郎が好きではありませんが、流石に世間から絶賛されているだけのことはあって、シャリだけではなく、握りの温度管理はされています。
鮪と車海老の握りはかなり美味しいと思っていますが、ピタッと一体感があるのです。
その意味では城助と同じ価格設定であればまた伺いたいとは思っています。
城助に2回行けるので絶対に再訪はありませんが。

関西でシャリが温い寿司は何度か頂いていますが、握りの一体感という意味で温度管理がされたものは頂いたことがありません、城助以外では。
シャリが温い握りと温度管理された握りが同じものとされているのはかなり悲しいことです。

城助は提供に時間がかかると批判される場合がありますが、これは弟子がいないからだけではなく、タネとシャリの温度を調節しているからです。
城助さんの所作を見るのが好きな方は鮪などを切った後にしばらくまな板の上に置いているのをご覧になったことがあるはずです。
温度を確認している。
芸術家の芸術はその芸術性を愛する人にしか理解されません。
私は鰻屋で注文してから鰻が10分、20分で出てきたらもうその時点で食べる気が無くなります。
それと全く同じことです。
そんな鰻屋が人気店であると真剣に食を楽しむ人は世間に少ないんだなあと非常に残念になります。
私は飲食店には切磋琢磨して欲しいからです。

より良い状態で本当に美味いもんを食べる。
これを望まない方には城助は合いません。
絶対にいらっしゃらない方が良いでしょう。

「今日、明日はどうですか。」
「まあ、◯◯と一緒じゃないとねえ。どうして?」
「鮪が今日、明日、いいっすわー。」
「そんなにいいの?大間?」
「龍飛崎すわ。最近は大間より龍飛崎がいいんですわ。」
「二人今日、明日入れるの?」
「遅い時間ならいけますわ。」
「じゃあ、◯◯と相談してまた電話するわ。」

ということでなんとか妻を説得して今日伺うことになりました。

ワクワクしますね。
ここまでは伺う直前に書きました。
さあ、城助劇場の開演です。

食べたものの詳細は妻が書いたので細かくは書きません。
やはり鯛、平目という白身の握りの迫力が凄いですね。
温度管理がされていると塩が強いとか酸っぱいとか感じずに赤酢の旨味が強く感じられ白身の魚とパーフェクトにフィットします。
この温度管理のお陰で強く感じる旨味と魚の本来の味と一仕事した煮切りなどが相まって唯一無二の芸術的な握りが完成するわけです。
これが鮪やスミイカやサワラの燻製ともジャストフィットするのです。

龍飛崎産の鮪。
凄かったです。
赤身の美味しさは今年最高かな?
中トロも美味しいですがとにかく赤身が飛び抜けて美味しかったです。
このような鮪の味を知ってしまうことはもはや不幸としか申し上げられません。

鮪以外は普通です。まあいつも通りですわ。
と城助さんが電話で仰ってましたけど、鮪が無くても大満足の内容でした。
平均値の高さには驚愕させられます。
恐ろしい。
握りについては世の中で空気を多く含んだもの、口に含むとホロリとなるものが絶賛されていますが、私がこだわるのはタネとシャリとの一体感だけです。
まあ、中毒性の高い麻薬のような握りです。
貴方も三度召し上がれば虜になりますよ!
逆に城助の芸術的な握りは3回召し上がらないと真価は分かりません。

今夜も食べたい。
妻に内緒で行って後から土下座して謝ろうかな。
マジで。

2018/01/26 更新

13回目

2017/10訪問

  • dinner:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気5.0
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク5.0
    使った金額(1人)
    ¥15,000~¥19,999

予約が取れるとワクワクする

予約が取れるとワクワクするお店というのはほとんどありません。
世間の評判が物凄く高くてやっと予約が取れたとなるとワクワクするのかもしれませんが、東京での独身時代ならばそんなお店の予約を取ることにも挑戦していましたが、今はもうしません。
取れたは良いが食べたら期待はずれというリスクは常にありますし、今は夫婦二人で行くので(結婚したのに結婚したのは嘘だと何年にも渡ってストーカーによりネットでデマを流され続けられ、それを信じている方が実際におられたのには腰が抜けるほど驚きました。エヴィデンスがないネット情報は全て嘘です。)2倍のコストになるため単にお金がもったいないということもあります。

また、東京に住んでいる時には予約が取れるとワクワクするお店がありましたが、神戸に来てからはありませんでした、城助と出会うまでは。

最近はペースが落ちているとは言え何十回とリピートさせて頂いているお店で今も予約が取れるとワクワクするというのはある意味異常です。
私がこのお店を紹介した方が、城助はある意味麻薬だと仰いましたが脳科学で考えれば実際にそうなのだと思います。
城助の握りは一度ハマると中毒性があります。
最初食べた時は個性的だけど美味しい程度に思いましたが、2度、3度と食べるともしかしたら日本で一番美味しいのではと思い始め、10回目にはもう城助以外では鮨は食べたくないと思い始めました。

従って実際に1週間毎日食べても全く飽きませんでしたし、今も許されるのであれば週3回は食べたいと思っています。
毎日でも飽きないのは美味しいからだけが理由ではありません。
毎日味が違うからです。
今日頂いた鯛もさわらも鮪も穴子も何もかももう二度と同じものは頂くことは出来ません。
極上のものは3兆33回書かせて頂いていますが、極上であるがゆえに個体差が際立つので同じ味のものはないのです。
増してこのお店では熟成をさせるので1日違えばかなり味は変わります。
熟成は度合いが増す場合もありますが、ピークになれば次の日は一番若くなります。

麻薬は単に脳の構造を壊して思考力も味覚も嗅覚もなにもかも衰えさせ廃人へと導きますが、城助の握りは脳に常に新しい喜びをもたらすとともに明日への活力を与えてくれます。
また城助に来れるようにがんばろうと。

土曜日金曜日は満席で入れず、月曜日は妻の都合でどうしても伺えず、やっと今日伺えました。
急に気温が下がり鼻がつまり気味だったので、城助さんに万全の体制を整えたのにその鼻じゃ残念と言われてしまいましたが、私が一番残念でした。
妻は私が感じているよりも更に美味しく感じていたはずです。
本当に美味しいものは噛んだ時に鼻から抜ける風味によって更に美味しくなるので。
お店に着いたら急に悪化してしまって本当に残念でした。
後半は良くなりましたけど。

100貫食べると宣言したので鮪の色々な部位を何種類も出してくれました。
脂の少ない大トロ、とても美味しかったです。
実は脂ベットリのところだけが大トロではないのです。

鮪はいつかはやめたいと城助さんは言っていますが私は賛成です。
確かに関西では鮪の味がする鮪は城助でしか食べたことがありませんし、鮪の味がするのであれば私は鮪も好きです。
しかし、コストが高すぎます。
鮪自体が異常に高い上に城助では熟成をするので通常よりも捨てるところが多く、全体のコストのバランスを鮪が崩してしまっているのです。
また、城助でさえ夏の一時期あったそうですが、鮪は当たりハズレが激しいのでハズレが来ると終わります。
不味くても天然の鮪は非常に仕入れ値が高いのでダブルパンチで最悪になるのです。

鮪を出すことはこのような芸術家のお店では難しいのです。
場合によっては、一貫のコストが最も高いにもかかわらずその日一番不味いもの、自分自身が納得できないものを出すという地獄を強いられるからです。
関西の他の寿司屋なら鮪の味がしない鮪を平気で美味いだろと出してきますが、芸術家には耐えきれない苦しさなのです。
私も耐えきれない。
あれは拷問です。

大昔のどこかのレビューで数回書かせて頂いていますが、鮪の味がしない鮪は本当に不味いので寿司屋で出して欲しくないのです。
鮨屋ではなく寿司屋だから平気で出してくるのでしょうが、本当に不味い、不味い、不味い。
鮪の味がしない鮪は身の毛がよだつほど不味いです。
江戸前で鮪がないのはあり得ないのでしょうが、あらゆる面でリスクの高い鮪は最も扱うのが難しい食材です。
時には拷問の道具と化します。

そんな話を城助さんとしていたら、今日から鮪を出すのはやめましょうと言い出しました。
とりあえず今日は目の前にあるからやめてと言ったら、前述したように物凄い種類の鮪の部位を出してくれました。
もしかしたら鮪とのお別れの儀式だったのかも知れません。

本物の鮪を召し上がったことがない方は早めに城助にいらっしゃった方が良いと思います。
城助から鮪が消えれば関西から本物の鮪は消えます。
城助なら鮪なしでも極上の鮨、握りを楽しむことができるので、鮪に拘る必要がないのです。

本当です。

2017/10/29 更新

12回目

2017/10訪問

  • dinner:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気5.0
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク5.0
    使った金額(1人)
    ¥8,000~¥9,999

浮気はダメよ

仕事をしている時にお客様によく城助の話をするので、私に教えて貰ったということでこちらのお店にいらっしゃる方が少なくないようですが、最後のお客様の場合は、入れればご一緒して深夜に芸術的な鮨を頂くことも少なくありません。
私とご一緒した方で、はしぐちが日本一だと思っていたけど神戸に日本一の鮨屋があったと定期的に通っておられる方もおられます。

今宵もお客様とワインバーに伺ったあと、なんとか城助の鮨をたべられないか、次回神戸に来るまで待てないということだったので、握り5貫分のたねがあるかどうかということでしたが、半ば無理矢理伺わせて頂きました。

入った瞬間いつもの笑顔はなく、水野さん勘弁してくださいよおという雰囲気でした。
と言いながらも結局、15貫以上出してくれました。
私はこちらのお店のお味噌汁も大好きなので、それも出してもらってご一緒した方も大満足で顔が立ちました。
ありがとうございます。

深夜に握りを食べるのは通常はやってくれませんのでご注意ください。
シャリの温度が下がってしまったりして、ベストの状態で出せないのでやってくれないのです。
私の場合は基本的にはそのような時間にしか行けないので無理矢理伺っています。
通常のベストのものも何十回も食べているので、まあこれはこれでということで理解するので出してくれているのだと思います。

その意味では芸術作品としては、ベストの状態ではありませんが、そこはそこで天才ですからまさに城助の握りというべきものを維持したものを出してくれました。
鮪は先日、城助で食べたもののベストと思われる恐ろしいものを食べてしまっているので、もちろんこの日はそれほどまでのものではありませんが、関西でこれだけちゃんとした鮪が食べられるお店はないなと改めて思いました。
タイヤの星の関西の複数の寿司屋さんで恐ろしくクオリティの低い鮪を食べているので、独断と偏見でそう思っています。
あじもかなり良かったと思います。
とても綺麗な脂がほんのり感じられました。
飲み込んだあとにも風味が残りました。
さわらも美味しかったです。
すじこも珍しく軍艦にして出してくれました。
クオリティの高いすじこです。
そして、真夜中にも関わらずベストの状態で出してくれたのは穴子の握りです。
これぞ城助の握りと言うべき、まさに芸術品でした。
ご一緒した方もこんな穴子は今まで食べたことがない、価値観が変わったとまで仰っていました。
私はもう食べ慣れてしまいましたが、極上の魚介類は仕入れるたびに味が違うので、城助においてもベストと思われる穴子の握りを召しあがればどなたであってもそう思われるでしょう。

さて、よく聞かれることなので鮨屋の利用の仕方について少し書かせて頂きます。
城助の握りのように温度管理されたものは0.3秒で食べるのは当たり前のことですが、実はもう一つ大切なことがあります。
城助云々というよりも鮨屋一般についての話です。

浮気はダメよ。

この一言に尽きます。
良いなと思った鮨屋があれば、3回通ってみて、自分にとってはベストだと思えば基本的には浮気をしないことが大切なのです。
もちろん、物凄いお店があるということを聞いて行ってみて、結果的に乗り換えるのは良いのですが、二股、三股はお勧めしません。
もちろん、週に3回鮨屋にいらっしゃる方であれば、三股もオーケーですが、月に1、2回であれば浮気はダメです。

単に常連になれば良いということでもありません。
例えば、城助であれば、芸術と呼ぶべき握りのその芸術性を深く理解しなければなりません。
どうすればわかるのか。
これは個人個人の問題なので、ある程度寿司を食べ慣れた方がこちらの握りを頂ければ理解できるでしょうとしか申し上げようがありません。
もちろん、赤酢と塩が強く、攻めまくっている握りなので合わないという方はおられると思います。
だから、城助云々ではなく、気に入った鮨屋が見つかればそこに通われれば良いのです。
私は城助が日本一と心から思っているので、城助に通っているだけです。

いずれにしても気に入った握りを愛すれば良いのです。
私も飲食店経営をしているのでわかりますが、お客様のその食べ物に対する愛は確実に伝わります。
芸術的な握りを提供される方は、派手にお金を使ってくれる人が好きなわけではありません。
もちろん、経営ですから頻度多く通ってくれる方はありがたいですが、重要なのはその握りを愛しているかどうかです。

ここから本題です。
例えば城助であれば、カウンター9席ですが、同じ時間から食べ始めた9名のお客さんは、実は同じものは食べていません。
それぞれが異なるものを食べています。
つまみ系で同じものを食べることはありますが、魚についてはそれはありません。
部位が違うので味は必ず違うはずなのです。
鮪の赤身といっても、どの部分を赤身として出すかで味はかなり違います。
99億回書いていますが、クオリティの高い食材は、同じ日に同じ場所でとれたものでも味が異なりますし、鮪のような大きな魚であれば、同じ鮪の一般的にトロと言われているところでも味は異なるのです。

また、例えば数名分の量しかない部位というものがあることもよくあります。
希少なだけでなく、場合によっては一番美味しいとも言える部位はあるのです。

そのような素晴らしい希少部位を出したい相手がいないとバイトの賄いにしてしまう方もおられるようです。
城助さんではないですよ。
でも、芸術家は自分でもこれはと思った芸術作品はそれを深く理解してくれる人にしか出したくないだろうと私は推測します。

浮気は相手に分かります。
己の芸術を愛してくれている人か否か。
頻度や使ったお金には比例しません。

鮨に限らず、食の究極の芸術作品を楽しむ極意はそこにあります。

それしかありません。

そんなのおかしいと怒る方もおられるかも知れませんが、魚介類に関してはその流れで最終的にはお客の口に入るのです。

日本一レヴェルのそれぞれの魚介類を獲る漁師は決まっていて、その方がそれを売る元請け築地の数社と決まっていて、セリにかかる鮪と雲丹もそれを競り落とす仲買はほんの少しの数社と決まっていて、その仲買がそれを売る飲食店はほんの数店と決まっていて、その先、その魚介類に部位による味の違いがあれば、数に限りがあるので、それを召し上がるお客はある程度決まってくるのです。

その奇跡的な確率で日本一の魚介類を召し上がるにはどうすれば良いかは浮気をしないで、その命を削って作った芸術作品を心から愛するしかありません。

その気持ちは人間同士なのですから、必ず相手に伝わります。

犬でも愛情は敏感に感じるのです。
芸術家は想像を絶するほど敏感にそれを日々感じています。

想像を絶するほど、、、、。

2018/04/16 更新

11回目

2017/09訪問

  • dinner:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気5.0
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク5.0
    使った金額(1人)
    ¥15,000~¥19,999

鮪の優先順位

貸切の宴を楽しんできました。

前回のように全てが横綱大関級という奇跡は年に1度もないでしょうから、そこまで揃い踏みではありませんでしたが、何十回伺っても安定しています。

由良の雲丹も良いもので嬉しかったです。
もうシーズンは終わりですね。
今年最後の由良の雲丹になったかも知れません。
日本人は食材もブランドが好きなので由良の雲丹が美味しいと言うとなんでもかんでも由良の雲丹であれば美味しいと勘違いされますが、一番札、二番札というトップクラスでなければ美味しくありません。
究極の話をすれば、一番札でも、日によっては満足できないものもあります。
私はこのお店で由良の雲丹を頂くまで由良の雲丹は美味しくないなあと思っていました。
良い雲丹の旨味がほとんどなかったからです。
また、たまにこちらのお店以外のレビューで由良の雲丹はあっさりとしているという評価を散見します。
それはトップクラスの由良の雲丹を食べたことがないからだと分かりました。
世の中の99.99%の方が鮪の本当の味をご存知ないのと同様に私も由良の雲丹の本当の味を知らなかったのです。
年に数回というような究極の由良の雲丹は、脳天に突き刺さるほど濃厚です。
あっさりなどしていません。
うちの店で出させて頂いたエゾバフンウニをデザートみたいと仰ったお客様がおられますが、究極の由良の雲丹となるとそれを遥かに凌駕します。
とにかく濃厚。
但し究極の由良の雲丹でなければダメです。
普通に食べられるものはむしろ不味いです。
私が以前頂いた普通の由良の雲丹は良いエゾバフンウニの足元にも及ばない代物でした。
雲丹本来の旨味が全然無くて、ミョウバンや薬の味や風味がないだけというものだったのです。

ほとんどの方が口にすることができないようなトップクラスの魚介類はそのようなものなのです。
逆にそうでないものは、その魚介類の本来の味はしません。
鮪も雲丹も穴子もイカも鯛も鮑もヒラメもアジも鯖も秋刀魚もイワシもいくらも河豚もタコもホタテも牡蠣もハマグリもサザエもとり貝も鰻もありとあらゆる魚介類、世に出回っている99.99%はその食材の本来の味がしないのです。
そんなものが高級店で提供されるから腹が立つのです。
食材本来の味は世界一の天才シェフが何をしても補えません、絶対に。
自然に存在する旨味は人の手ではどうすることもできないからです。
だからコンセプトを変えて、比較的良い食材を型にはまった調理方法に囚われず、そこそこの値段設定で提供して貰えると凄いお店、凄い技術と感動するわけです。
逆に料理だけで1万円を超えるようなお店で普段食べているものよりクオリティが低い食材を自分が修行したお店のマニュアル通りで出されれば怒りは頂点に達します。
料理に対する真摯な気持ちが全く伝わらない見かけだけの有名店での修行という陳腐なプライドが横たわっている料理。
資格があるだけで通り一遍の訴訟しかできない弁護士に多額の報酬を払うようなものです。
訴訟など一般的なものは真剣に勉強すれば誰でも本人訴訟が出来ます。
自分でできないことに対して報酬を払うことに意味があるのです。
今実を結んでいない有名店での修行という肩書きだけに対してお金を払わなくてはいけないのでしょうか。
一体何に対して1万円払うのでしょうか?

鰆が凄く美味しかったです。
旬は春だとか真冬だとか言われてますが、以前に書かせて頂いているように、トップクラスのものは、旬など関係ありません。
旬とされていない時期でも築地には物凄いものが来る時があるのです。
ただし、築地の仲買において優先順位が最上位クラスに入っていないと手に入れることは出来ませんが、、、。

9月末の大間の鮪。
凄みさえ感じました。
極上でした。
もしかしたらこの時期に頂いた鮪では人生最高だったかも知れません。
赤身、中トロ、大トロ。
極上の鮪は赤身が一番美味しいと何度も書かせて頂いていますが、本日のものは中トロも大トロもものすごく美味しかったです。
勿論、一番美味しい部位を出してくれたのですが、それにしても予想を上回る凄いものでした。
脂が上品で良い意味で脂を感じさせないのです。
本物を追求しない高級寿司屋で出てくる霜降りのような大トロは本物の鮪の大トロとは異なる食べ物です。
鮪本来の味がないので霜降りのような重くて透明感が全くない脂で美味しいと錯覚させるのです。
誰も本当のことをご存知ない。

以前にも書きましたが、特に鮪の入手は仲買での優先順位が決定的に品質を決めてしまいます。

私が少し前に予想した通り、城助というお店の仲買での優先順位がトップクラスに近づいてきたのかも知れません。
いや、かなり上がったと思います。

9月末にこのような大間の鮪が手に入るのですから。
更に凄いことになってきました。

握りは0.3秒は無理としても3秒以内に召し上がって下さい。
極上の食材と城助さんが泣いてしまうので。

2017/10/26 更新

10回目

2017/09訪問

  • dinner:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気5.0
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク5.0
    使った金額(1人)
    ¥15,000~¥19,999

横綱大関そろい踏み

城助の営業時間だと言うのにスマホに電話が入っていました。
私も仕事中で音を消しているので気がつかなかったのですが、一息ついた時にふとスマホをみると履歴に出ていました。
こんな時間に電話が入ることは今まで一度もなかったので、何事が起きたかと思って、折り返しの電話をしてみました。

「どうしました?」
「いやー、今○○さんがいらっしゃっているのですが、今日のタネはどれも凄いから水野さんに知らせて下さいと言われたのですよ。」
「そうなんですか、今日はけっこう忙しいから伺えるかなあ。」
「9時以降1席だけならいつでも入れますよ。」
「そんな食材が良いのなら、嫁といっしょじゃないと殺されるなあ。まあ、どちらにしてもまだ仕事中なのであとから電話します。」

しばらくしてから、また一息ついている時にスマホを見るとまた電話が入っていました。
またこんな時間に電話が入っているんだとかなり驚きました。
「どうしました?」
「いやー、今開けた由良の雲丹は物凄いですわ。」
「年に一度食べられるかどうかのレベルなんですね。」
「そうっすねえ。」
「分かりました、嫁を説得して遅い時間でも良いなら伺います。」
「お待ちしております。」

さて、たまたまうちの店で夕食を食べ終わっていた妻ですが、年に一度かどうかの由良の雲丹となればまだまだ食べられるということで遅い時間に伺いました。

筋子。
年に一度入るかどうかという筋子は透き通るような綺麗な旨みがあるものでした。
○○さんはまずこれに感動されたようです。

小イワシ。
ここまで脂が上品なイワシはなかなかありません。
滅多に口にすることは出来ないでしょう。

かつお。
八丈島のものだったと思います。
こちらも上品な旨みがありました。
もしかしたらかつおは握りだったかな。

握りの最初は鯛でした。
これもすごかったです。
9月という時期の鯛でこれほどちゃんと鯛の甘みがあるものは初めて頂いたかも知れません。

他の握りも全て良かったです。
年に一度か二度という横綱級や大関級のクオリティーのものが目白押しでした。
熟成度もベストに近いものが偶然揃ったのでしょう。
個別には凄いものを頂いたことがありますが、9月のこの時期にこれだけ揃っているのというのは初めての経験でした。

鮪も9月のものとしてはかなり良かったです。
仲買における鮪の優先順位が凄く上がったのでしょうか?夏なのにここ最近ずっと安定して良いようです。
このような鮪の味がちゃんとする鮪以外は食べたくないとしみじみと思いました。
世の中の99.9%以上の鮪は鮪の味がしないのでいつも食べることはできませんが、、、。

そして、由良の雲丹。
まあ、凄かったですね。
もちろん、一番札ですが、味に関してはこれ以上のものはないでしょうと城助さんに申し上げると、大きさはもっと大きいものがありますが、味に関しては仰る通りですと言われました。

妻もこんな雲丹は食べたことがないと言っていましたが、私も人生で食べた雲丹で最高の味だったと思います。
食べ物に関しては、実際に経験しなければ絶対にその味に対する感動を得ることはできません。
最高レヴェルの雲丹を何度も食べていると思っていましたが、上には上があるものです。
由良の雲丹の究極のものはこういうものだということを思い知らされました。
この味をご存知の方は世の中に何人おられるのでしょうか。
1000人未満だと思います。
食べる機会がないからです。
仕入れることができないからです。

ちなみに妻はお腹いっぱいだったはずなのですが、握りを18貫くらい食べていました。
城助の芸術的な握りは別腹になるのです。

今夜は○○さんの城助貸切の日です。
仕事の都合がついたので、私も今夜城助に伺います。
この日のようなオールスターというわけにはいかないでしょうが、常に新しい発見があるので楽しみです。
日本酒を飲みすぎないように気をつけます。
十四代あるかな。

2017/10/23 更新

9回目

2017/08訪問

  • dinner:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気5.0
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク5.0
    使った金額(1人)
    ¥15,000~¥19,999

旬と産地

頻繁に伺っているので都度は書かせて頂いておりませんが、感じたことがある場合は更新をさせて頂いています。

寿司屋や日本料理屋で全ての食材の産地を告げるところがあります。
そのためかお客側もそれを詳しく知りたがる方がいらっしゃいます。
個人の自由の話ですが私はあまり意味のないことだと思っています。

確かに魚介類には旬があり、良いものが取れるという有名な産地があります。
鮪であれば大間が有名で既にブランド化していますし、神戸界隈では明石の鯛や蛸や由良の雲丹が有名です。
旬というべき時期もあります。

ただ、その日頂く食材が日本一とかそれに準ずるものである場合は関係がありません。
例えば、昨日、私の店でお客様に提供させて頂いた天然の牡蠣は旬のものではありませんでした。
牡蠣は英語のRがつく月に食べるものだと言われていますし冬のイメージがあり、真夏に天然物を頂く機会はほとんどありません。
夏は天然物は岩牡蠣が出回ります。
しかし、仕入れの当日の日本一となれば、冬のトップクラスと同じレヴェルのものもあります。
昨日の牡蠣は厚岸のものでした。
夏は厚岸とその周辺で天然物の牡蠣がとれますが、厚岸のものであっても当然のことながらピンキリがあります。
そして、こんなお盆の季節であっても、単に厚岸産ということではなく、その日の日本一となれば、人生で一度も食べたことがないと言うような牡蠣を食べることは不可能ではないのです。

この日、こちらのお店で頂いたあん肝は素晴らしいものでした。
基本的には私はこのお店では握りしか頂きませんが、城助さんが私にどうしても食べて欲しいものがあると握りにはできないものなどは出してくれるのです。
大変上品なあん肝でもちろんこのような最高級のものはポン酢などでは絶対に食べません。
ポン酢で何かを食べると食材の味がポン酢の味で覆われてしまうので、食材そのものが最高級であればポン酢など使わないのです。
鯛もひらめもそしてふぐも最高級のものにポン酢などは使いません。
ちなみに真夏の鯛としては、この日頂いたものはかなり良いものでした。
前述の物凄い牡蠣も当然ポン酢など使いません。
なにもしないでそのままが一番美味しいと思います。
ちなみに私の店では生は出したくないので少し火をいれたものを提供させて頂いています。
話がそれましたが、真冬のイメージが強いあん肝でもお盆の季節に素晴らしいものが食べられることはあるのです。
もちろん、運は必要です。
そのような年に一回か二回というようなものは仕入れてみなければわからないからです。
そして、そのような食材を仕入れることができるお店に行かなければ食べることは不可能です。

魚介類の仕入れの仕組みは非常に特殊な世界となっています。

日本国中どこでとれたものでも、高い値段がつくものは全て築地にいきます。
明石の鯛もトップクラスは全て築地に行くので、神戸中央市場や明石の市場にはありません。
ないものは買えないのでそのような市場でしか仕入れをしたことがない料理人の方は、日本一クラスの食材の存在すら知りません。
私の店にも料理人の方が多く来てくださっていますが、例えば帆立を召し上がるとこんな味の帆立がこの世に存在していることすら知らなかったと仰る方もおられます。
北海道には美味いものがあると勘違いしておられる方が多いですが、北海道では素晴らしい食材がとれますが、とれたものは即日築地に行くので、北海道には北海道でとれたトップクラスの食材はありません。
前述の帆立は、北海道産ですが、北海道では食べられませんし、東京に行ってもほんの一部の高級料亭でしか食べることはできないのです。
だから、この世に存在していることすら知らなかったという話になるのです。
日本中の料理人の0.1%もその存在をご存知ないと思います。

そしてトップクラスの食材は単に築地に行けば買えるものではありません。
鮪だったらこことこことここ。雲丹ならこことここ。
というようにそのようなものを扱える仲買は決まっているのです。
従って、まずはそのようなトップクラス食材を扱う仲買と付き合うことができなければ、そのようなものを買うことができないのです。
そして一番重要なのはそのような仲買のリストのどこに自分が入るかということです。
トップクラスの食材は数に限りがあるので、売る相手が決まっていて、その中で明確な優先順位が決められています。
それは仲買の社長さんの頭の中にあるのでしょうが、信じられないほどはっきりと順位が決まっています。
倍のお金を払うといっても絶対に売ってもらえません。
10倍のお金でも売らないでしょう。
そこには、仲買と飲食店との絶対的な信頼関係があるからです。
余ったものはいくらでも売りますが、行き先が決まっているようなトップのものは絶対に手に入れることはできません。

明石の日本一クラスの鯛は、神戸や明石では買えません。
築地に行ってもそれを扱えるような仲買と付き合いがなければ買えません。
付き合いがあっても、リストの上位に入っていなければ買えません。
仲買と高級料亭との付き合いは200年以上ということもあるので、そのリストで上位に入ることはほぼ不可能です。

だから何度も書いていますが、全財産をつぎ込んで、大借金をしてでも、死ぬほど食べ歩きをしていない料理人を私は信用しないのです。
自分では手に入れられない、自分が修行をされたお店でも手に入れられない、そのようなクオリティの食材が実際に存在しています。
その味の凄さを知るには、お金に糸目をつけずに死ぬほど食べ歩くしかないのです。

私が中山城助という男が大好きで、料理人として最もリスペクトしている理由はそこにあります。
彼は、これだけお店が有名になり、予約を取るのが困難になっても、今もそして常に握りを食べ歩いておられます。
まだまだ進化したいからです。
このような時代は料理も常に進化しますから常に研究をしていなければ必ず陳腐化していきます。
また怒られるのでしょうが、進化するための努力を惜しむようではプロではないと私は個人的には思っています。

食べ歩きによって自分が出会ったことがないようなレヴェルの食材と出会うことができます。
アテ一つとってもこれまでと同じ食材をさらに美味しくすることはできないかを考えます。
こちらのお店であれば、由良の雲丹は日本一クラスのものが手に入れられますが、鮪は日本一まではいきません。
もちろん、私の知る限りでは関西の寿司屋ではかなり上質な鮪を手に入れておられると思いますが、東京には食材がもっと凄い寿司屋があります。
仲買との関係やコストの問題でトップの食材が手に入らないのであれば、手に入るもので更に握りを美味しくするにはどうしたら良いかを考えるしかありません。

ゼロから考えるのは不可能です。
ヒントが必要なのです。
そのヒントを得る方法は死ぬほど食べ歩くことしかありません。
100軒の寿司屋に行って300万円を使ってもたった一つのヒントが得られれば良い方でしょう。
300万円が全て無駄になるかもしれません。
自分が提供している料理よりも美味しくないものに300万円を使う可能性の方が高いからです。
500万円を無駄にするかも知れません。
いや1000万円を無駄にするかも知れません。

それでも進化のためには食べ歩き続けるのです。
その姿勢をひしひしと感じるからこそ、私は中山城助が日本一の寿司職人だと断言できるのです。
大体有名な方のお店には行かせて頂いていますが、それを感じられる寿司屋は他には一軒もありませんでした。

中山城助とはそのような職人であり、城助という鮨屋はそのようなお店なのです。
そのことは、築地の有名な仲買の社長さんにも必ず伝わります。
いや、もう伝わっているでしょう。
すると200年の付き合いをしている高級料亭と同じ順位になるという奇跡が起きることもあり得るのです。
超一流のものを扱う人は、やはり進化し続ける超一流の料理人に日本一レヴェルの食材を使って欲しいと思うものです。

近い将来、彼は、鮪などのトップクラスを入手することが極めて困難な食材についても日本一レヴェルのものを手に入れることができるようになるでしょう。

2017/08/15 更新

8回目

2017/08訪問

  • dinner:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気5.0
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク5.0
    使った金額(1人)
    ¥15,000~¥19,999

一番札と二番札

築地では、雲丹と鮪だけがセリにかかります。
他の魚介類も良いものは毎日値段が変動しますが、セリにかかる雲丹と鮪はその変動が特に大きいと言えるでしょう。

先週の金曜日、由良の雲丹が美味しかったのは当然としても、この時期の鮪としては秀逸とも言えるものを頂くことが出来たので、食べられるうちに食べておこうと月曜日に予約を入れようとしたのですが遅い時間は貸切ということでダメでした。

「明日お願いします。」と言われたので、「明日は8時半以降は空いてるの。」と聞いたら、「大丈夫です。」ということだったので予約させて頂きました。

実は、私の母は人生の終焉を迎えておりまして、最近は頻繁に名古屋へ行っているのですが、7月いっぱいと言われていたのが誕生日である8月まで頑張ったので、この日、妻を連れて名古屋へ行くということで二人共仕事を休みにしていました。
8時半であれば、妹とのいろいろな打ち合わせのあとで神戸に帰って来れるので、予約させて頂くことができたのです。
ちなみに昨日昼ご飯としてアップさせて頂いたいば昇は母と最後に食事をしたお店です。
妻も連れて行きたかったので伺いました。

さて、本日の宴は妻の他に私の店にもいらっしゃって頂いている食通の方お二人もおられてとても楽しいものになりました。
金曜日よりも熟成が若いものもありましたが、総じてどれも美味しかったです。
ただ、由良の雲丹は金曜日頂いた二種類の方が味が濃く、透明感があったので雲丹は金曜日の方が美味しかったと呟くと城助さんが、「水野さんもわかってないなあ、最初のは今日の一番札、次は二番札ですよ。」とのこと。
築地だけではなく、由良の雲丹も非常に人気があるので当然セリにかかります。
本日の雲丹は一番高い値段がついたものと二番目の値段がついたものだということです。
「いや、でも個人的にはどう考えても金曜日の二番目に食べたものが一番美味しかった。」と言うと、「あれはあの日の二番札だったんですよ。」とのこと。
「金曜日の二番札の方が今日の一番札や二番札よりも美味しいということは普通にあり得るからどう考えても金曜日の方が美味しかった。」とここまで言うと、「そっすねえ、金曜日の方が良かったです。」と言いました。
常連の食通の方もご一緒していたので、私で遊んだのですね。

何回も書いていますが、魚介類のトップのものは毎日クオリティが変わります。
不味くて安いものは安定して不味いですが、トップクラスとなると年に一度か二度というようなものがあったりするので、その日、その日のトップの味はかなり上下するのです。
私も築地でトップ、すなわち日本で一番クラスの貝のみを仕入れて毎日商売していますが、トップクラスのものは毎日ものが違います。
普通にすごいものもあれば、年に一度か二度と思われるものもあるからです。
食材のクオリティはトップのものになると料理人の技術とかなんとかでどうにかなるものではないので、味がかなり変わるのです。
個人的にはなんたらかんたらと言う世界一の握りを提供するという伝説の寿司職人をすでに超えているのではないかと思っている中山城助という努力する天才をしても、それはどうしようもないのです。
ただし、彼は一日一日握るの上手くなっているようですので、与えれた食材の中でベストを尽くすという意味では、昨日よりも今日、今日よりも明日の方がその握りの芸術性は増しているでしょう。

伝説とされている数寄屋橋のお店や新橋のお店や数寄屋橋の高名なお弟子さんのお店とは全く異なる次元の握りの世界に入っておられると思います。

ちなみに金曜日とは異なる良い鮪が入ったということで本日頂きました。
これも夏鮪としてはずば抜けていました。
宮崎のもののようですが、3日も予約を入れておられる本日同席させて頂いた食通の方が羨ましいです。
夏鮪の美味しいものは冬の大間のトップクラスとはまた違った風味や味わいがあってとても好きになりました。
城助で食べさせてもらったおかげです。
ただ、逆に普通の夏鮪はますます嫌いになりました。鮪の味がしないからです。

2017/08/02 更新

7回目

2017/07訪問

  • dinner:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス4.8
    • | 雰囲気5.0
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク5.0
    使った金額(1人)
    ¥15,000~¥19,999

由良の赤雲丹

城助には昨年の冬に初めて伺ったので、今や神戸ではほぼ食べることができないという最高級の由良の赤雲丹を頂かなければなりませんでした。

店の団体様のご予約が日にちが変わったのでチャンスは少ないと思い、金曜日に無理やり妻と二人の予約を入れさせて頂きました。

妻は最初のマコガレイにやられました。
鮪にも白身にもジャストフィットするシャリは唯一無二、城助だけです。

この日はどれもほぼ完璧。
鮪が酷いと城助さんご本人から聞いていましたが、食べたら夏鮪としては秀逸だったので、なーに〜、鮪凄く良いじゃないとと言ったら、あまりにも酷かったからもう鮪はいらんと言ったらこれを送って来たんすよ〜。とのこと。

水曜日の夜中に予約したから、もうあったはず。
驚かせたかったのでしょうか。
この時期にたまたまこのような鮪が食べられたのは最高の幸せでした。
赤身と中トロと希少部位を出してくれましたがなるほど希少部位が特に美味しかったです。

由良の雲丹は、2種類頂きましだが、最初のものはいわゆる一般的な雲丹で味が濃厚なもの、二つ目は妻は生まれて初めて食べたと言ってました。
濃厚ではなく、爽やかな風味なのですが、旨味だけが浮かぶように感じる不思議な雲丹でした。

まだまだ食べたことがないものがあるものです。
穴子も味がかなり濃くなっていました。
今夜は仕事がないので、軽く昼飲みしていますが、予約が取れたら、今夜も伺いたいです。

2017/07/31 更新

6回目

2017/04訪問

  • dinner:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス4.8
    • | 雰囲気5.0
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク5.0
    使った金額(1人)
    ¥15,000~¥19,999

生まれて初めての体験

いやー、まだまだ本当に美味いものを食べていませんね。
痛感しました。
それなりに食べ歩きを趣味としてきて、入手が不可能に近いような食材ならばともかくとして、普通に食べられる食材の究極に近いものは大体食べたのかなと思っていました。

年齢的にもそろそろ舌の能力が落ちてきていると思っていますし、何かを食べて唸るほど感動するということは、数年に一度となっています。
昨年は、城助のひらめの握りを食べた瞬間に衝撃を受けて、異常なほどの城助ラヴァーになり、同じような城助ラヴァーの方々と毎日グループLINEで食の情報をやり取りしていますが、城助で同じような感動を味わうことはもうあまりないかなと思っていました。
夏の由良雲丹は物凄いようですが、7月まで待たなければなりません。

この時期はとり貝も美味しいですし、金目鯛の熟成も美味しいですが、感動するまでは至りません。
慣れてしまうのです。
それでも、城助の握りは毎日食べても飽きないので、いつか1週間毎日の自己記録を更新したいと思っていますが、7月までは人生初という経験はできないと思っていました。

夏鮪。

夏鮪は旨みが足りず、小笹やはしぐちで頂いても美味しいとは思いませんでした。
漬けなどで味を足して握りにすれば、まあ食べられるかなとしか思っていませんでした。
冬の大間のなにもつけずに食べても驚く程の旨みがある赤身は本当に美味いと思いますが、夏鮪ではそんなことを感じたことはないのです。

しかし、昨日の夏鮪は違いました。
いやー、初めて城助の握りを頂いた時と同じくらい、いやそれ以上に感動しました。

関西の方は鮪は美味しくないとおっしゃる方が少なくありませんが、大阪の市場やましてや神戸の市場には本当に美味い鮪は入荷されません。
本当に美味い鮪は、いや魚介類に関しては最高級のものは全て築地に集まります。
超一流のものは一部の店にしか回りませんが、それを食べて初めて鮪を食べたことがあると言えます。
鮪の味がしない鮪を食べても鮪の美味しさはわからないのです。
大トロだと脂の甘みがあるので、トロの部分が高値で提供されていますが、逆に言えば、食べるのが苦痛になるような赤身が世の中の99%以上を占めているのでそんな逆転現象が起きているのです。
本当に美味い鮪を召し上がったことがある方は、ほとんどの方が鮪は赤身が一番美味しいと仰います。
私も同じ意見です。
脂が軽いので極上の中トロも美味しいと思いますが、王道は赤身だと思っています。

さて、話がそれましたが、そんな鮪も夏鮪は個人的には好きではなかったのですが、価値観が変わりました。
冬の鮪とは全く異なる美味しさがあるのです。
城助の握りが美味しいということもありますが、食材としてクオリティーが物凄かったです。

夏鮪ですから、全体的にフレッシュな味わいがあるのですが、咀嚼していると綺麗で透明感のある冬の鮪とは異なった旨みが口の中に広がります。
冬の鮪は噛んだ瞬間に重厚な旨みが襲ってくるのですが、極上の夏鮪は清楚で上品な旨みが口の中にじわじわと広がっていって、飲み込んだあとでも口の中にその旨みがしばらく残っています。
極上の白身もそんな感覚があるのですが、それとも少し異なります。
個人的には人に説明するのに白身のような鮪と言っていますが、超一流の白身よりも口の中に旨みが残るのです。
冬の鮪のようなドカーンとくる旨みではなく、本当に本当に透明感がある旨みに味覚がしばらくの間支配されてしまうのです。

城助さんに聞いたらここまでのものは、年に一回か二回入るかどうかだそうです。
恐れ入りました。
昨日、今日、明日まではあるということでしたので、妻にどうしても食べさせたくて今日も予約を取りました。
なんと予約が取れたのです。
私も食の運が良いと思っていますが、妻もかなり食運が良いですね。

魚介類が好きな方、握りが好きな方が、あの夏鮪を食べずに人生を終えることは悲劇以外のなにものでもありませんね。
私自身は、昨日、今日と食べられますが、次は来年になってしまうかも知れません。
ここまでの夏鮪が今年また食べられるとは思えないからです。


2017/04/11 更新

5回目

2017/03訪問

  • dinner:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス4.5
    • | 雰囲気5.0
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク5.0
    使った金額(1人)
    ¥3,000~¥3,999

芸術と経営

芸術と経営は基本的には一致しません。

芸術家は己の芸術を追求し尽くしたいわけですから、根本的な話としてコストは考えません。

経営者はまずはコストのことを考えます。
経営はゴーイングコンサーンであり、継続しなければ何も始まらないからです。
東芝もそうですが、なんであんなめちゃくちゃなことをするかと言うと、理由は一つしかありません。
会社を潰したくないからです。
ましてや日本を代表する上場企業です。
先輩たちが血の混ざったオシッコを出しながら守って来た日本を代表する会社を自分たちの代で潰すことなど絶対に出来ない訳です。
赤字になりやすい要素は徹底的に排除したいのです。

城助という店がどんなあつらえなのか皆さんご存知でしょうか?

まあ一応私は寿司に限らずかなりの高級店に行っていました。
特に神戸に来る前の東京の独身時代、アメリカ的プロの経営者として、なんたらの社長、どこかの副社長、あそこの常務などと言う仕事をしている時は接待ではなく、自腹で週に4回は今思えばアホかと言うほど食にお金を使っていた時代があります。
ランチ5000円、ディナー3万円と言う毎日が普通だったこともあります。

自慢の話をしたいのではありません。
そんな時に伺っていた数々のお店のほとんどよりも城助のあつらえは高級感が満ち溢れています。

店の外装、内装はまあ、芸術家らしく、ご自身の理想を徹底的に追求しています。
まずはアプローチ。
扉を開けると京都のお店のような廊下があります。
そしてすぐには見えないカウンター。
広く長いカウンター。
普通であれば13席は取れるところをわざわざ9席しか入れないようにしています。
正面には物凄い金額をかけた壁があり、天井もかなり高いです。
カウンターの席の後ろには効率を考えれば必要のない廊下があり、通常ならば個室として使うべき空間は待合いになっています。
効率や多くの人を入れられると言うことを考えれば後ろの廊下と待合がなければ、個室二つは確保できるでしょう。
そうすれば、セレブや芸能人が来やすいですが、それはしません。
無駄と言える空間こそが一番贅沢であり、高級感があることを知り尽くしているからです。

そして個室を作らない本当の理由は、もうお分りでしょう。
シャリの温度を管理しているからです。
昨日、内装が変わった生粋に伺った時に、個室があったので、この個室も含めれば〇〇名様入れますねと言ったら、個室は使っていませんと仰っておられました。
まああの温度管理が徹底されたシャリをテーブル席で出すはずがないのですが、なぜ個室を作られたのか謎です。

何れにしても城助はあつらえにおいて効率は100%無視です。
まさに芸術家。

ところがこの方は単なる芸術家ではありません。
お客に対してはなぜかへんこを貫いておられますが、世界一の握りを提供すると言うことに関しては、徹底的に経営者なのです。
一般的なアホな職人気質、芸術家肌はあるところまでいくと食べ歩きをしません。
己の才能に溺れ、莫大な収入で生活も安定するからです。
なんでこんなに凄く、有名人も押し寄せる店のオーナー大将が他の店の寿司を食わなあかんのやと言う訳です。
しかし、彼は違います。
今も少しでも時間があれば食べ歩いています。
彼自身が寿司マニアなのです。

理由は一つ。
何か新しいアイディアのヒントになればと言うことなのです。
もう3兆865億回書いていますが、食べ歩きをしない料理人は終わっています。
これだけ世の中の価値観が変わる時代に命がけで食べ歩きをしなければ、己の技は世間から見れば退化していきます。
食べ歩きをして常に進化を模索すると言う姿は真の経営者の姿です。
そこにはクソみたいな偽物のプライドなど微塵も存在しないのです。
これは優秀な経営者の特徴です。
過去の成功に溺れないと言うのは経営者にとって1番重要なファクターです。

しかし、彼の経営者としての本当に素晴らしいところはそこだけではありません。
価格戦略です。
城助はとにかく安い。
もちろん、なんとかの牛丼ではないので500円で食べられるものではないですが、クオリティからすると常識外れに安いです。

アテを含めたフルコースでかなり飲んでも一人18000円まで。
二人で4万を超えるにはシャンパンのボトルを開けるしかありません。
これだけのあつらえの高級店で私の価値観の中で世界一のクオリティを持つ握りを出すお店の料金設定がこの安さです。
実は城助さんはこの料金設定に物凄く拘っておられます。
一つは本当に握りを愛する人にはあまり敷居が高く思われたくないからです。
逆の視点で申し上げれば握りを愛さない人には来て欲しくないのでしょう。
ただ、私の視点から見ればそこには経営者としての冷静な判断があります。
流石AB型です。
料金の割安感はリピーターを増やします。
飲食店経営で一番大切なことは二つです。
ランニングコストを下げることとリピーターを増やすことです。
外装、内装は初期投資なので実は好きなだけお金をかけても資金力があればやっても良いのです。
資金力がある程度あったとしてもランニングコストの重圧は店を潰します。
そして、割安感がなければいつまでたってもリピーターは増えません。

では、アホみたいにコストが高い食材を使いながら、何故、高級店として破格の安さが実現できるのでしょうか。

仕入れです。
私は食材は最高級でなければ、食材本来の味がしないとか、どこどこの食材は弱いと言っていますが、握りとして食べさせるのであれば、高度な判断での取捨選択は納得できます。
マグロや雲丹やその時の凄い食材は築地の、しかも数少ない特定の仲買からしか仕入れることができません。
どうしても築地から買わなければいけないものがあるのです。
もちろん、その日一番高い値段がつくものとかそれに準ずるものは基本的に築地にしかありません。
食材として使いたいものに対して、あるクオリティを求めるのであれば築地から仕入れるしかないのです。
そのためには築地の仲買との人間関係や諸々のことに常に気を使って良好な関係を保たなければなりません。
職人気質一本では出来ないことです。
経営者としての感性が必要なのです。
また、関西だからと言って大阪の仲買を通して築地のものを仕入れると言うアホ丸出しのことはしません。
間に余計な存在が入るのでコストが高くなる上に、クオリティに対して文句が言えなくなります。
コストが高く、クオリティの低いものしか入らなくなるのです。
まあ、関西のなんたら星がついているところでもそんな寝ぼけたことをやっているからまともな食材が手に入らないのです。

しかし、彼の凄いところは、送料やなんやらでそこまでのコストをかけるべきではない食材に関しては大阪の市場で仕入れている点です。
時期の利点や己の力量によって、握りにすれば築地の金に糸目をつけない食材でなくても己が求める芸術的な握りが作れると判断したものは大阪の市場のものでも使うのです。

ここが経営者として物凄いところです。
職人気質馬鹿、芸術家肌一筋では到底出来ないことです。

芸術と経営の融合という不可能を可能とする人。
それが中山城助です。
しかし、不可能を可能としているのは才能だけではありません。
血のにじむような努力です。
経営の勉強です。
日本中の寿司屋について詳細が書かれているノートです。
ガラケーの彼にはパソコンもスマホもないので昭和のノートしかないのです。
そこに天才の誰も知らない努力が詰まっています。
そのことこそが彼を極めて優秀な経営者にしているのです。
世の中の誰も知らないことです。

もう知ったか!
ちかにゃん喜んじゃうね。

ところで3月に入ってからの城助訪問連続記録が本日途切れました。
妻もこれを読むので回数は書けません。
今日の土曜日は、入れてくれなかった。
その理由はわかっていますが内緒です。
最終訪問は生粋に伺ったあと、3月10日の金曜日です。
お腹いっぱいで5貫ほどしか握りを食べなかったので表記の料金となりました。
通常このような食べ方、このような料金は絶対に出来ませんのであしからず。

あと重要なことを一つ。
二巡目の後の秘密の握りのみの三巡目は城助の握りをよく理解している方でないと食べることは出来ません。
シャリが時間が経ってしまっていてベストの状態ではないからです。
このようなシャリは本来、バイトの賄いのために残してあるものでお客に提供することを前提にしていません。
本来の城助の握りを知らない方には提供されるものではありません。
常連を贔屓しているのではなく、何がなんでも、数貫でも握りを食べたいと言う異常者の我儘を聞いてくれているだけです。
その点だけは決して勘違いなさらないよう心からお願い申し上げます。

2017/03/12 更新

4回目

2017/03訪問

  • dinner:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス4.5
    • | 雰囲気5.0
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク5.0
    使った金額(1人)
    ¥15,000~¥19,999

握りを食べれば全てがわかる

まあ、あれからも多少ペースは落ちたとは言え、物凄い回数伺っているのでいつのことを書けば良いかと思いますが、情報の更新という観点で書かせて頂きます。
食材に関しては旬があるので切り替え時期があります。
そんなの当たり前と仰るかも知れませんが、同じ食材でも産地が変わったりするわけです。
凄みのある由良の雲丹の赤雲丹は夏のもの。
頂点のものは食べたことがありません。
6月7月8月のどこかで食べられるでしょう。
板雲丹のアホほど高いものと比べても凄いようです。
塩水雲丹の最上級や板雲丹の一番札より凄いのでしょうね。
城助は握りの完成度で勝負なので食材が日本一ということではありません。
アベレージは凄いですが何十回と食べていればものによって弱いこと、全体的にいつもより弱いこともあります。
3月に入ってから穴子は弱いです。
マグロも大間から暖かい季節の勝浦に変わっているので弱いというより若いですね。
でも、3月3日の入籍記念日に妻と伺った時はどれも凄かったです。
既にマグロは勝浦のものに変わっていたのですが、この日ばかりは仕事の都合があるので時間は未定ですが、数日前から予約を入れていたので、ギリギリいける大間のマグロの熟成の極地のものを残しておいてくれました。
その日のちょっと前には勝浦のマグロに変わっていたのでその優しさが伝わって来ました。
他のタネも明らかに二人のために残しておいてくれたのがよく分かり、実はかなり感動しました。
城助さんはそんなことは一言も言いませんでしたが、握りを愛するもの同士なのでわかるのですよ、握りを食べれば全てが。
確かにへんこで愛嬌がないと言われていますが、懐に入ればとても優しい人です。
そして、誰も知りませんが、単なる職人堅気と世間から思われたいるようですが、実は経営者としても極めて優秀です。
そのことはまた次回書かせて頂きます。
彼の凄いところは実は経営能力にもあるのです。
ここまで芸術家肌の方で経営者としても突出しておられる方は稀有だと思います。
見るからに経営が上手いと見られないところが凄いところです。
食の芸術家でありながら、突出した経営能力があるところが彼の凄みです。

2017/03/09 更新

3回目

2017/01訪問

  • dinner:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス4.3
    • | 雰囲気5.0
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク5.0
    使った金額(1人)
    ¥10,000~¥14,999

アベレージの凄み

誰も信じてくれないような異常なペースで、私とひろぼんはこちらのお店に伺っているので、全て書くと物凄いことになって城助の影のオーナーと疑われてしまうのでいちいち書いていませんが、新たに感じたことや新しい情報は自分自身の忘備録の意味でも書かせて頂きます。

真偽を確かめたい方は、城助さんに我が家のように異常なペースで来ている二人がいますよねと聞いてみて下さい(笑)。
実際に聞かれた方がいらっしゃいますよ。

さて、今夜も握りだけの3回転目なのでお店に着いたのは11時40分頃です。
私の仕事の都合と2回転目のあとで席があくのが11時とか12時とかになるので、これくらいが私の来店のレギュラータイムと言えるでしょう。

ちなみに席は9席しかありません。
広いカウンターに隣との間をかなりあけて椅子が置かれているので9名様しか同時間に予約が取れないのです。

組み合わせの関係で、5時半スタートの方が多い1回転目、8時半スタートの方が多い2回転目だと、当日予約が取れるとしたら1人でないと難しいでしょう。

3回転目にいらっしゃるのは握りだけささっと食べて帰る人だけなので、常連の方しか当日予約は取れないかもしれません。
城助さん自身が握りを食べて欲しい、将来的にはアテを無くしたいと仰っているので、握りを愛して、数貫でもいいからなんとしてでも食べたいという異常な城助握りラバーの方々だけが3回転目にいらっしゃいます。

個人的な感想としては、城助さんご自身が異常と言えるほどの握りラバーで物凄い数の寿司屋の食べ歩きをされておられるので、寿司ではなく、鮨を愛する人がお好きなのだと思います。
そのような人が自身の握りを、握り自体を愛してくれることが一番嬉しいのだと思います。
そのことが良い悪いは別として接客にも反映しているので、居心地が物凄く良い方と悪い方にはっきりと分かれるのだと思います。
そして、神戸にも北新地にも銀座にもありますが、常連でお金をいっぱい使ってくれる人に媚びるような営業は絶対にしない方なので、そのような扱いを受けたい方には合わないお店です。

さて、本題です。
最近、ひろぼんに拉致されて祇園まで連れて行かれてまつもとで寿司を食べたりして、その直後にこちらのお店の握りを10貫とか場合によっては18貫くらい食べたりして痛感することは異常と言えるようなアベレージの高さです。
ひろぼんもその嫁も私の妻も他の熱狂的な城助ラバーズも全く同じことを言います。
私は握りだけを食べることが多いのですが、とにかく一品足りとも不満が残る握りがありません。
どんなに高級店に伺っても、どんなに気に入ってリピートしているお店でも、品数が多いと2品くらいはある程度の不満が残ります。
しかし、城助ではそれがありません。

2ヶ月足らずで普通の常連の方の2年分くらいは伺っていますが、本当にそれがないのです。
昨日のさわらと今日のさわらは違うねみたいなことはありますよ。
鮪なども寝かした日にちが1日変われば当然味はかなり変わります。
365億回書いていますが、最上級の食材は昨日と今日の仕入れに差が出ます。

しかし、握りとして、芸術品として完成されたものしか提供されることはありませんので、不満が残るというレヴェルには絶対にならないのです。
例えば、祇園のまつもとでその日頂いた最高のものが、城助のその日の真ん中くらい、或いはそれよりも下と個人的に感想を持ったものが同じくらいレヴェルなのです。

ある意味異常です。
関西人はこれを変態と表現しますが、まさに変態が醸し出す変態ワールドが城助の全てなのです。
よく、厳選したものしか出さないという宣伝文句がありますが、そんなことがあった試しがありません。
その日、築地で最も高い値段がついたものを何もしないで出すのであれば、良い悪いは別としてそれは厳選したもの、その日日本のベストだと言えるでしょうが、そんな魚介類だけを使えるのは、松川とか超高級料亭とか特殊なお店だけですから、結局はその店のベストを尽くすしかありません。

それが感じられるかどうかが重要なのです。
それが850円のざる蕎麦であっても良いのです。
今の時期の日本全国の蕎麦粉の中からそれこそ自分自身がベストだと思うものを厳選して、場合によっては複数の産地のものをブレンドして、自分自身がベストだと思う熟成をして出されたものは、変態ワールドがあるので、同じく変態が食べればその努力と情熱が一瞬で感じられるのです。

コースの数合わせで、最後に本当にどうしようもない穴子やイクラの握りを出してくるような超有名超高級店にはそれとは全く逆の感情が湧き上がって来るのです。

変態同士は磁石のように惹かれ合い、変態とそうではない人は磁石のように離れていくのです。
そして変態ではない同士も磁石のように惹かれ合うのです。
客が店を育てる。
いつも書かせて頂いている言葉の裏には変態の世界が広がっているのです。

それが城助という変態ワールドの真実であり、世間で言われるところの城助の接客の全てなのです。

2017/01/29 更新

2回目

2017/01訪問

  • dinner:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス3.9
    • | 雰囲気5.0
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク5.0
    使った金額(1人)
    ¥10,000~¥14,999

世界の城助

これだけ短い期間に同じ鮨屋さんに何回も伺ったのは人生初めてですので、いちいち新しいレビューをすると城助ばかりになりますが、新しい情報がある場合は更新せざるを得ません。

私と妻のとん2、鮨が死ぬほど好きなひろぼんとその若くて美しい奥様、4人で伺いました。

今宵は12貫握りプラス巻物一本勝負です。
いつものようにこのメンバーは城助のお客の中で一番早いペースで日本酒を飲みます。
とん2も美味しいものが出てくるとどれだけでも飲めますが、私とひろぼんは飲もうと思えばどれだけでも飲めますからね。
私はいつもいきなり日本酒を飲み始めますが、今日は山歩きをして喉が渇いていたので初めて生ビールから飲みました。
と言っても10秒で飲み干してしまいましたが。

一貫目の握りを食べた瞬間に、左隣のとん2と右隣のひろぼんが、今日はいつもとシャリが違うよねの一言。

何故私に確認するのでしょうか?
もう私は初老、ひろぼんやとん2の方が味覚の感覚ははるかに優れているはずです。

最初はいつもより水分が少なかったので硬めに感じました。
意図的にそうしたという意見と時間的なタイミングでそうなったという意見がありましたが、私にはどちらかはわかりません。
ただ、こちらのお店のシャリはあまりにも繊細なので温度がちょっと変わるだけで、水分がほんの少し変わるだけでかなり味が変わります。
レヴェルの高い食べ物ほど少しの違いが凄く大きく感じるのでしょうがないのです。

本日、食材のレヴェルは平均的に全て良かったです。
総合的には食材のレヴェルの平均値はこれまでの個人的な経験の中では2番目か3番目くらいに良かったかな。
いやー平均値としては1番を争うかも。
一流の食材は毎日、毎日凄いものばかりということは有り得ないから、ばらつきがあるのが普通です。
正月相場が終わって築地の一流素材も安定してきましたね。

シャリは途中からいつもの感じに変わりました。
まあ、私もうるさいと言われますが、とん2とひろぼんは細かいですねえ。
あれやこれやと言っています。

硬めのシャリが立った感じのそれと後半のいつものシャリと意見が分かれました。
とん2は後半のいつものシャリがタネとの一体感があって好きとのことでした。

ひろぼんは前半の東京のいかにも江戸前のシャリが立った感じの方が好きだと言っていました。

これはねえ、同じお店の同じ握り手の握りなので、微妙な好みの問題です。
そもそもこのお店の握りは芸術なので理解する人には理解されますが、理解されない人には理解されません。
そしてこのお店の握りが世界一、大袈裟ではなく握り日本一=世界一と思っている人同士でもちょっとしたことで意見が分かれるんですよ。
いつものシャリの方がタネとシャリの一体感があったと思いますが、やや硬めの方がシャリが立って握り全体に立体感が出るのでそれはそれで美味しいと思います。
タネとの相性もあるので同じタネを微妙に違うシャリで比べてみないと自分の好みがどちらであるか、わかりません。
超一流の食べ物とはそのようなものです。
食べるたびに違わないとおかしいのです。
一度タネとシャリのベストを食べてしまったら、それと同じものが出てくるまで常に微妙に違うと感じるはずです。

いつも同じ味などという食べ物は、そのようなレヴェルということです。
理解されない方は絶対に理解してもらえませんが、超一流、芸術というレヴェルの食べ物の真実はそこにあります。

さて、本日は一つ衝撃的なことがありました。
何を食べたのかわからない魚があったのです。
個人的には全く食べたことがない味だったのでわかりませんでした。
なんと答えはさわら。
いつもと違って燻さずにかなり熟成したものを出してくれたのでわかりませんでした。
そして物凄く美味しかったです。
もちろんいつものパターンのものも出してくれましたが、初めての経験で新鮮でした。

ハリイカもいつもと異なりかなり熟成したものが出たので鮨の舌が研ぎ澄まされているひろぼんがどんな種類のいかかわからなかった程です。

魚貝類は熟成すると旨味の方向性がどんどん似てくるので腐敗寸前までいくとなにかがわからなくなります。
もちろん、城助さんはそこまで熟成させませんが、いつもと違うものが出てくると判断が難しくなります。

いやー、小笹の更新レビュー書けないなあ。
あれほど好きで東京に行くたびに食べていた小笹。
食材は凄いものが出てくることはありますが、握りは比べてはいけません。

何れにしても食べ物としての限界に近い芸術品を同じように喜んで楽しめる人たちとあーでもないこーでもないと言って食べるのは至福の喜びと言えるでしょう。
美味しさが倍増するのですよ。

城助の美味しさを本当にわかって貰える方には神戸ホンマに美味いもん会に入って貰って、皆んなで楽しく美味しいものを食べたいですね。

2017/01/18 更新

1回目

2016/12訪問

  • dinner:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス3.5
    • | 雰囲気5.0
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク5.0
    使った金額(1人)
    ¥15,000~¥19,999

至高の一期一会の芸術品

<最新のコメント>

30日の深夜、2016年最後のお客として、妻や友人ご夫婦と伺いとても楽しい時間を過ごさせて頂きました。

この日初めて頂いた熟成させた鮪最高でした。
その前に頂いたその日築地で最高レヴェルの雲丹も卓越したものでした。

鮨の醍醐味を堪能するには最高のお店だと思っています。

さて、ちょっとシャリの温度管理について訊かれたので、具体的に書きます。
赤酢というのは実はかなり酸味が強いです。
個人的にはそのまま普通にシャリに使ったものはとてもじゃありませんが食べられません。
酸味が強いと食材の風味が感じ難くなるからです。

しかし、技量の高い方が赤酢のシャリを使い、高い温度に保ちながら、食材との一体感が生まれる仕事をすると鮨は芸術品に変わります。
赤酢の酸味が絶妙になり、赤酢特有の旨味と風味が仕事がされたタネとハーモニーを奏でるのです。
そのシャリが一定の温度以下になると旨味や風味よりも酸味が強くなって、全体のバランスが崩れてもはや芸術品ではなくなるのです。

だから私は握りは0.3秒以内に食べるのです。
巻物やチラシなどシャリの温度を高くしないことを前提とした場合は、それに合うような味付け、仕事をするわけです。

よって、流行りということでそのことを微塵も理解していない寿司屋さんが赤酢を下手に使うと恐ろしいことになります。
実際にそのような寿司屋さんが驚くほど多いのです。

鮨とはそういうもの。
そして寿司とはそのようなものです。


<最新のコメント>

12月だけで7回伺っていますが、変則的な食べ方をしているので、払った金額は書いていませんでした。
時間の制約がある中で伺っているからです。
一度、通常の8割くらい頂けたので金額の表示をします。
1人16000円でしたが、物凄い量の日本酒を3人で飲んだので驚くほど安かったです。
至高の一期一会の芸術品がこんなに安いとは。

妻は赤酢のシャリは苦手と言っていたのですが、こちらのお店の握りは人生で食べた中で最高と絶賛していました。
はしぐちの握りよりも美味しいということです。
確かに一品たりとも不満に思うものはありません。
アテも含めて数を揃えるために提供されるものは一つもないのです。
一品一品全てに凄みを感じるのです。

日本酒は十四代や而今や飛露喜など私の好みのものばかり頂くことができます。

なお、この芸術と言うべき握りに対して敬意を表し、点数を5.0にするとともにマイベストレストランにさせて頂きました。
神戸が世界に誇れるお店です。
間違いありません。

年明けに小笹に伺いますが、もう小笹もはしぐちも伺わなくて良いのかなと思い始めています。
間も無くはっきりと結論が出ます。
東京での食事にも劇的な変化をもたらしてしまうかも知れません。

<最初のコメント>

小さい握り飯の上に生の魚介類をのせたものを寿司とは言いません。
シャリについては人の好みがあるにしても、きちんと温度管理がされ、シャリが立っていて、魚介類には素材の良さを最大限に引き出す仕事がされ、なおかつ全てが一体となって食の芸術品として完成されているものが寿司です。
そして熱心な読者の方はお気づきかと思いますが、私はちゃんとした寿司にはあえて鮨という文字を使うようにしています。
このお店は関西ではほとんどない鮨を提供されておられるお鮨屋さんです。

一度は行くべきだというご意見。
絶対〇〇さんには合わないから行かない方が良いというご意見。
神戸界隈、阪神界隈の有名寿司店の中で唯一ずっと気になっていながらどうしても伺う踏ん切りがつかなかったお店です。

マイナス要因として接客についてあまりにも多くの方々から良くない、二度と行かないというお話を直接お聞きすることが多かったことがあります。
そして、もう582億回書いていますが、魚介類に関しては、大阪や神戸の市場で仕入れたものは良いものがなく、築地の特別な仲卸か特別な漁師の方々から直で仕入れていなければ、満足できないからです。
料金設定からするとそんなに高くないので、雲丹はご実家の関係からそれなりに良いかもしれませんが、他のタネはあまり良いものがなく、また関西の寿司屋さんを悪く評価してしまうことになるだろうと思っていたからです。

さて、こちらのお店はほんとに偶然、あることから常連の方と伺うことになりました。
最初の時は握りしか頂きませんでした。
一貫目で思いました。

一言。

関西で初めて鮨を頂いた。

握りと言えるものが関西にもあった。

前述した鮨そのものです。
細かいことは書きません。
アテも美味しいですが、日本酒を飲みながら握りだけをいっぱい頂きたくなります。
それほど握りが美味しいですし、そのためにどのような仕事をされて、情熱をかけておられるかが良く分かります。
シャリだけではなく、タネによって繊細に施された仕事がヒシヒシと伝わってきます。
それぞれのタネが香り立っているのです。
握りを通してご主人と会話をしているような気持ちになるのです。
ただし、独創性の高い赤酢のシャリですから、特に関西の方の間では好みは分かれるでしょう。
妻は生粋の赤酢のシャリが苦手だと言っていますが、私は生粋はタネのレヴェルは低いけれども握りだけは美味しいと思っています。
記憶が古いので明確ではありませんが、生粋の握りも本当の鮨と言えるのかも知れません。
近いうちに確認に伺う予定です。

接客については評価が分かれるでしょう。
私は常連の方と伺っているので特になにも感じませんが、寿司、いや鮨がわかる方だけがご主人が好きということはわかります。

東京の高級寿司屋にはいろいろなタイプのご主人がおられるので、それを何十軒と経験しておられないとわからないと思いますが、まあ一言で申し上げれば相性です。
もちろん、あまりにも個性的というか、非常識ということもありますが、こちらのお店が非常識だとは個人的には思えません。

私は、握りは出された0.3秒以内に食べると決めていますが、このお店のようなシャリの温度がしっかりと管理された握りを出されて30秒以上経ってしまったらそれは、お店が提供したい料理ではなくなってしまいます。
店側としては既に自らの料理として成り立っていないものを評価されたらたまらないでしょう。
寿司のシャリの温度管理など、関西の方々は全く興味がないようですが、握りはまずは味付けの好み以前に温度管理が重要です。
そのような料理なのです。
だから作り手とすれば、そんな基本的なことも理解していない方に料理を提供したくないという気持ちになるのは致し方ないことです。
しかし、関西の超高級店でもシャリの温度管理をしておられるところは皆無に等しいです。
そもそも、その観点からも、神戸、関西には本当の握り、鮨はほとんど存在していません。
鮨屋は存在していないのです。

食は好みと言いますが、握り、鮨とはこのような食べ物であり、このような土俵に立って初めて好みという話が出てきます。
フレンチのお店に行って、中華が出てきて、そのお店の評価ができますか。
寿司屋に行って、鮨ではなく、小さな酢飯のおにぎりの上に本来の味がしない魚がのったなにものかが出されてそれをなんと驚くべきことに醤油をつけて食べろと言われて、握りを食べたということになりますか。
握りを評価するのであれば、まず握りと言えるべき条件を同じにしたうえで好みを語るべきであり、そうでなければフレンチを食べたことがない人が中華をフレンチと思っていて、フレンチを評価することと全く同じになります。
そんなあまりにも基本的なことが全く理解されていない。

本音をはっきりと申し上げればそういうことです。

大阪の有名店で食材を築地から入れていて美味しいお店はありますし、神戸でもアテであれば島本は美味しいと思いますが、握りと呼んで良い鮨が食べられるのは今のところ、関西ではこのお店だけです。
フレンチと中華を同じ土俵で評価する人がおられるのでしょうか。
本物の握りとお握りの上に魚がのっているものを同じ土俵で評価したり、云々言ったりするものではないのです。
鮨と関西寿司は全く異なるジャンルの食べ物ですし、回転寿司やお持ち帰りができるもの、百貨店やイカリで売られているものとも全然違うものです。

血のにじむような努力と天性のセンスによってこのような握りが世の中に誕生したのがよく分かります。

日本を代表する孤高の天才と芸術と言うべき鮨文化の奥深さが広く理解される日は来るのでしょうか?

2017/01/01 更新

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