とんしさんが投稿した寿志 城助(兵庫/新神戸)の口コミ詳細

とんしの「本当に美味いもの」

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とんし (50代前半・男性・兵庫県) 認証済

この口コミは、とんしさんの主観的なご意見・ご感想であり、お店の価値を客観的に評価するものではありません。 また、この口コミは、訪問した当時のものです。内容、金額、メニュー等が現在と異なる場合がありますので、訪問の際は必ず事前に電話等でご確認ください。 詳しくはこちら

寿志 城助寿司/三ノ宮(JR)、三宮(神戸市営)、三宮(神戸新交通)

6

  • 夜の点数:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス4.8
    • | 雰囲気5.0
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク5.0
  • 使った金額(1人)
    ¥15,000~¥19,999
6回目

2017/04訪問

  • dinner:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス4.8
    • | 雰囲気5.0
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク5.0
    使った金額(1人)
    ¥15,000~¥19,999

生まれて初めての体験

いやー、まだまだ本当に美味いものを食べていませんね。
痛感しました。
それなりに食べ歩きを趣味としてきて、入手が不可能に近いような食材ならばともかくとして、普通に食べられる食材の究極に近いものは大体食べたのかなと思っていました。

年齢的にもそろそろ舌の能力が落ちてきていると思っていますし、何かを食べて唸るほど感動するということは、数年に一度となっています。
昨年は、城助のひらめの握りを食べた瞬間に衝撃を受けて、異常なほどの城助ラヴァーになり、同じような城助ラヴァーの方々と毎日グループLINEで食の情報をやり取りしていますが、城助で同じような感動を味わうことはもうあまりないかなと思っていました。
夏の由良雲丹は物凄いようですが、7月まで待たなければなりません。

この時期はとり貝も美味しいですし、金目鯛の熟成も美味しいですが、感動するまでは至りません。
慣れてしまうのです。
それでも、城助の握りは毎日食べても飽きないので、いつか1週間毎日の自己記録を更新したいと思っていますが、7月までは人生初という経験はできないと思っていました。

夏鮪。

夏鮪は旨みが足りず、小笹やはしぐちで頂いても美味しいとは思いませんでした。
漬けなどで味を足して握りにすれば、まあ食べられるかなとしか思っていませんでした。
冬の大間のなにもつけずに食べても驚く程の旨みがある赤身は本当に美味いと思いますが、夏鮪ではそんなことを感じたことはないのです。

しかし、昨日の夏鮪は違いました。
いやー、初めて城助の握りを頂いた時と同じくらい、いやそれ以上に感動しました。

関西の方は鮪は美味しくないとおっしゃる方が少なくありませんが、大阪の市場やましてや神戸の市場には本当に美味い鮪は入荷されません。
本当に美味い鮪は、いや魚介類に関しては最高級のものは全て築地に集まります。
超一流のものは一部の店にしか回りませんが、それを食べて初めて鮪を食べたことがあると言えます。
鮪の味がしない鮪を食べても鮪の美味しさはわからないのです。
大トロだと脂の甘みがあるので、トロの部分が高値で提供されていますが、逆に言えば、食べるのが苦痛になるような赤身が世の中の99%以上を占めているのでそんな逆転現象が起きているのです。
本当に美味い鮪を召し上がったことがある方は、ほとんどの方が鮪は赤身が一番美味しいと仰います。
私も同じ意見です。
脂が軽いので極上の中トロも美味しいと思いますが、王道は赤身だと思っています。

さて、話がそれましたが、そんな鮪も夏鮪は個人的には好きではなかったのですが、価値観が変わりました。
冬の鮪とは全く異なる美味しさがあるのです。
城助の握りが美味しいということもありますが、食材としてクオリティーが物凄かったです。

夏鮪ですから、全体的にフレッシュな味わいがあるのですが、咀嚼していると綺麗で透明感のある冬の鮪とは異なった旨みが口の中に広がります。
冬の鮪は噛んだ瞬間に重厚な旨みが襲ってくるのですが、極上の夏鮪は清楚で上品な旨みが口の中にじわじわと広がっていって、飲み込んだあとでも口の中にその旨みがしばらく残っています。
極上の白身もそんな感覚があるのですが、それとも少し異なります。
個人的には人に説明するのに白身のような鮪と言っていますが、超一流の白身よりも口の中に旨みが残るのです。
冬の鮪のようなドカーンとくる旨みではなく、本当に本当に透明感がある旨みに味覚がしばらくの間支配されてしまうのです。

城助さんに聞いたらここまでのものは、年に一回か二回入るかどうかだそうです。
恐れ入りました。
昨日、今日、明日まではあるということでしたので、妻にどうしても食べさせたくて今日も予約を取りました。
なんと予約が取れたのです。
私も食の運が良いと思っていますが、妻もかなり食運が良いですね。

魚介類が好きな方、握りが好きな方が、あの夏鮪を食べずに人生を終えることは悲劇以外のなにものでもありませんね。
私自身は、昨日、今日と食べられますが、次は来年になってしまうかも知れません。
ここまでの夏鮪が今年また食べられるとは思えないからです。


2017/04/11 更新

5回目

2017/03訪問

  • dinner:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス4.5
    • | 雰囲気5.0
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク5.0
    使った金額(1人)
    ¥3,000~¥3,999

芸術と経営

芸術と経営は基本的には一致しません。

芸術家は己の芸術を追求し尽くしたいわけですから、根本的な話としてコストは考えません。

経営者はまずはコストのことを考えます。
経営はゴーイングコンサーンであり、継続しなければ何も始まらないからです。
東芝もそうですが、なんであんなめちゃくちゃなことをするかと言うと、理由は一つしかありません。
会社を潰したくないからです。
ましてや日本を代表する上場企業です。
先輩たちが血の混ざったオシッコを出しながら守って来た日本を代表する会社を自分たちの代で潰すことなど絶対に出来ない訳です。
赤字になりやすい要素は徹底的に排除したいのです。

城助という店がどんなあつらえなのか皆さんご存知でしょうか?

まあ一応私は寿司に限らずかなりの高級店に行っていました。
特に神戸に来る前の東京の独身時代、アメリカ的プロの経営者として、なんたらの社長、どこかの副社長、あそこの常務などと言う仕事をしている時は接待ではなく、自腹で週に4回は今思えばアホかと言うほど食にお金を使っていた時代があります。
ランチ5000円、ディナー3万円と言う毎日が普通だったこともあります。

自慢の話をしたいのではありません。
そんな時に伺っていた数々のお店のほとんどよりも城助のあつらえは高級感が満ち溢れています。

店の外装、内装はまあ、芸術家らしく、ご自身の理想を徹底的に追求しています。
まずはアプローチ。
扉を開けると京都のお店のような廊下があります。
そしてすぐには見えないカウンター。
広く長いカウンター。
普通であれば13席は取れるところをわざわざ9席しか入れないようにしています。
正面には物凄い金額をかけた壁があり、天井もかなり高いです。
カウンターの席の後ろには効率を考えれば必要のない廊下があり、通常ならば個室として使うべき空間は待合いになっています。
効率や多くの人を入れられると言うことを考えれば後ろの廊下と待合がなければ、個室二つは確保できるでしょう。
そうすれば、セレブや芸能人が来やすいですが、それはしません。
無駄と言える空間こそが一番贅沢であり、高級感があることを知り尽くしているからです。

そして個室を作らない本当の理由は、もうお分りでしょう。
シャリの温度を管理しているからです。
昨日、内装が変わった生粋に伺った時に、個室があったので、この個室も含めれば〇〇名様入れますねと言ったら、個室は使っていませんと仰っておられました。
まああの温度管理が徹底されたシャリをテーブル席で出すはずがないのですが、なぜ個室を作られたのか謎です。

何れにしても城助はあつらえにおいて効率は100%無視です。
まさに芸術家。

ところがこの方は単なる芸術家ではありません。
お客に対してはなぜかへんこを貫いておられますが、世界一の握りを提供すると言うことに関しては、徹底的に経営者なのです。
一般的なアホな職人気質、芸術家肌はあるところまでいくと食べ歩きをしません。
己の才能に溺れ、莫大な収入で生活も安定するからです。
なんでこんなに凄く、有名人も押し寄せる店のオーナー大将が他の店の寿司を食わなあかんのやと言う訳です。
しかし、彼は違います。
今も少しでも時間があれば食べ歩いています。
彼自身が寿司マニアなのです。

理由は一つ。
何か新しいアイディアのヒントになればと言うことなのです。
もう3兆865億回書いていますが、食べ歩きをしない料理人は終わっています。
これだけ世の中の価値観が変わる時代に命がけで食べ歩きをしなければ、己の技は世間から見れば退化していきます。
食べ歩きをして常に進化を模索すると言う姿は真の経営者の姿です。
そこにはクソみたいな偽物のプライドなど微塵も存在しないのです。
これは優秀な経営者の特徴です。
過去の成功に溺れないと言うのは経営者にとって1番重要なファクターです。

しかし、彼の経営者としての本当に素晴らしいところはそこだけではありません。
価格戦略です。
城助はとにかく安い。
もちろん、なんとかの牛丼ではないので500円で食べられるものではないですが、クオリティからすると常識外れに安いです。

アテを含めたフルコースでかなり飲んでも一人18000円まで。
二人で4万を超えるにはシャンパンのボトルを開けるしかありません。
これだけのあつらえの高級店で私の価値観の中で世界一のクオリティを持つ握りを出すお店の料金設定がこの安さです。
実は城助さんはこの料金設定に物凄く拘っておられます。
一つは本当に握りを愛する人にはあまり敷居が高く思われたくないからです。
逆の視点で申し上げれば握りを愛さない人には来て欲しくないのでしょう。
ただ、私の視点から見ればそこには経営者としての冷静な判断があります。
流石AB型です。
料金の割安感はリピーターを増やします。
飲食店経営で一番大切なことは二つです。
ランニングコストを下げることとリピーターを増やすことです。
外装、内装は初期投資なので実は好きなだけお金をかけても資金力があればやっても良いのです。
資金力がある程度あったとしてもランニングコストの重圧は店を潰します。
そして、割安感がなければいつまでたってもリピーターは増えません。

では、アホみたいにコストが高い食材を使いながら、何故、高級店として破格の安さが実現できるのでしょうか。

仕入れです。
私は食材は最高級でなければ、食材本来の味がしないとか、どこどこの食材は弱いと言っていますが、握りとして食べさせるのであれば、高度な判断での取捨選択は納得できます。
マグロや雲丹やその時の凄い食材は築地の、しかも数少ない特定の仲買からしか仕入れることができません。
どうしても築地から買わなければいけないものがあるのです。
もちろん、その日一番高い値段がつくものとかそれに準ずるものは基本的に築地にしかありません。
食材として使いたいものに対して、あるクオリティを求めるのであれば築地から仕入れるしかないのです。
そのためには築地の仲買との人間関係や諸々のことに常に気を使って良好な関係を保たなければなりません。
職人気質一本では出来ないことです。
経営者としての感性が必要なのです。
また、関西だからと言って大阪の仲買を通して築地のものを仕入れると言うアホ丸出しのことはしません。
間に余計な存在が入るのでコストが高くなる上に、クオリティに対して文句が言えなくなります。
コストが高く、クオリティの低いものしか入らなくなるのです。
まあ、関西のなんたら星がついているところでもそんな寝ぼけたことをやっているからまともな食材が手に入らないのです。

しかし、彼の凄いところは、送料やなんやらでそこまでのコストをかけるべきではない食材に関しては大阪の市場で仕入れている点です。
時期の利点や己の力量によって、握りにすれば築地の金に糸目をつけない食材でなくても己が求める芸術的な握りが作れると判断したものは大阪の市場のものでも使うのです。

ここが経営者として物凄いところです。
職人気質馬鹿、芸術家肌一筋では到底出来ないことです。

芸術と経営の融合という不可能を可能とする人。
それが中山城助です。
しかし、不可能を可能としているのは才能だけではありません。
血のにじむような努力です。
経営の勉強です。
日本中の寿司屋について詳細が書かれているノートです。
ガラケーの彼にはパソコンもスマホもないので昭和のノートしかないのです。
そこに天才の誰も知らない努力が詰まっています。
そのことこそが彼を極めて優秀な経営者にしているのです。
世の中の誰も知らないことです。

もう知ったか!
ちかにゃん喜んじゃうね。

ところで3月に入ってからの城助訪問連続記録が本日途切れました。
妻もこれを読むので回数は書けません。
今日の土曜日は、入れてくれなかった。
その理由はわかっていますが内緒です。
最終訪問は生粋に伺ったあと、3月10日の金曜日です。
お腹いっぱいで5貫ほどしか握りを食べなかったので表記の料金となりました。
通常このような食べ方、このような料金は絶対に出来ませんのであしからず。

あと重要なことを一つ。
二巡目の後の秘密の握りのみの三巡目は城助の握りをよく理解している方でないと食べることは出来ません。
シャリが時間が経ってしまっていてベストの状態ではないからです。
このようなシャリは本来、バイトの賄いのために残してあるものでお客に提供することを前提にしていません。
本来の城助の握りを知らない方には提供されるものではありません。
常連を贔屓しているのではなく、何がなんでも、数貫でも握りを食べたいと言う異常者の我儘を聞いてくれているだけです。
その点だけは決して勘違いなさらないよう心からお願い申し上げます。

2017/03/12 更新

4回目

2017/03訪問

  • dinner:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス4.5
    • | 雰囲気5.0
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク5.0
    使った金額(1人)
    ¥15,000~¥19,999

握りを食べれば全てがわかる

まあ、あれからも多少ペースは落ちたとは言え、物凄い回数伺っているのでいつのことを書けば良いかと思いますが、情報の更新という観点で書かせて頂きます。
食材に関しては旬があるので切り替え時期があります。
そんなの当たり前と仰るかも知れませんが、同じ食材でも産地が変わったりするわけです。
凄みのある由良の雲丹の赤雲丹は夏のもの。
頂点のものは食べたことがありません。
6月7月8月のどこかで食べられるでしょう。
板雲丹のアホほど高いものと比べても凄いようです。
塩水雲丹の最上級や板雲丹の一番札より凄いのでしょうね。
城助は握りの完成度で勝負なので食材が日本一ということではありません。
アベレージは凄いですが何十回と食べていればものによって弱いこと、全体的にいつもより弱いこともあります。
3月に入ってから穴子は弱いです。
マグロも大間から暖かい季節の勝浦に変わっているので弱いというより若いですね。
でも、3月3日の入籍記念日に妻と伺った時はどれも凄かったです。
既にマグロは勝浦のものに変わっていたのですが、この日ばかりは仕事の都合があるので時間は未定ですが、数日前から予約を入れていたので、ギリギリいける大間のマグロの熟成の極地のものを残しておいてくれました。
その日のちょっと前には勝浦のマグロに変わっていたのでその優しさが伝わって来ました。
他のタネも明らかに二人のために残しておいてくれたのがよく分かり、実はかなり感動しました。
城助さんはそんなことは一言も言いませんでしたが、握りを愛するもの同士なのでわかるのですよ、握りを食べれば全てが。
確かにへんこで愛嬌がないと言われていますが、懐に入ればとても優しい人です。
そして、誰も知りませんが、単なる職人堅気と世間から思われたいるようですが、実は経営者としても極めて優秀です。
そのことはまた次回書かせて頂きます。
彼の凄いところは実は経営能力にもあるのです。
ここまで芸術家肌の方で経営者としても突出しておられる方は稀有だと思います。
見るからに経営が上手いと見られないところが凄いところです。
食の芸術家でありながら、突出した経営能力があるところが彼の凄みです。

2017/03/09 更新

3回目

2017/01訪問

  • dinner:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス4.3
    • | 雰囲気5.0
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク5.0
    使った金額(1人)
    ¥10,000~¥14,999

アベレージの凄み

誰も信じてくれないような異常なペースで、私とひろぼんはこちらのお店に伺っているので、全て書くと物凄いことになって城助の影のオーナーと疑われてしまうのでいちいち書いていませんが、新たに感じたことや新しい情報は自分自身の忘備録の意味でも書かせて頂きます。

真偽を確かめたい方は、城助さんに我が家のように異常なペースで来ている二人がいますよねと聞いてみて下さい(笑)。
実際に聞かれた方がいらっしゃいますよ。

さて、今夜も握りだけの3回転目なのでお店に着いたのは11時40分頃です。
私の仕事の都合と2回転目のあとで席があくのが11時とか12時とかになるので、これくらいが私の来店のレギュラータイムと言えるでしょう。

ちなみに席は9席しかありません。
広いカウンターに隣との間をかなりあけて椅子が置かれているので9名様しか同時間に予約が取れないのです。

組み合わせの関係で、5時半スタートの方が多い1回転目、8時半スタートの方が多い2回転目だと、当日予約が取れるとしたら1人でないと難しいでしょう。

3回転目にいらっしゃるのは握りだけささっと食べて帰る人だけなので、常連の方しか当日予約は取れないかもしれません。
城助さん自身が握りを食べて欲しい、将来的にはアテを無くしたいと仰っているので、握りを愛して、数貫でもいいからなんとしてでも食べたいという異常な城助握りラバーの方々だけが3回転目にいらっしゃいます。

個人的な感想としては、城助さんご自身が異常と言えるほどの握りラバーで物凄い数の寿司屋の食べ歩きをされておられるので、寿司ではなく、鮨を愛する人がお好きなのだと思います。
そのような人が自身の握りを、握り自体を愛してくれることが一番嬉しいのだと思います。
そのことが良い悪いは別として接客にも反映しているので、居心地が物凄く良い方と悪い方にはっきりと分かれるのだと思います。
そして、神戸にも北新地にも銀座にもありますが、常連でお金をいっぱい使ってくれる人に媚びるような営業は絶対にしない方なので、そのような扱いを受けたい方には合わないお店です。

さて、本題です。
最近、ひろぼんに拉致されて祇園まで連れて行かれてまつもとで寿司を食べたりして、その直後にこちらのお店の握りを10貫とか場合によっては18貫くらい食べたりして痛感することは異常と言えるようなアベレージの高さです。
ひろぼんもその嫁も私の妻も他の熱狂的な城助ラバーズも全く同じことを言います。
私は握りだけを食べることが多いのですが、とにかく一品足りとも不満が残る握りがありません。
どんなに高級店に伺っても、どんなに気に入ってリピートしているお店でも、品数が多いと2品くらいはある程度の不満が残ります。
しかし、城助ではそれがありません。

2ヶ月足らずで普通の常連の方の2年分くらいは伺っていますが、本当にそれがないのです。
昨日のさわらと今日のさわらは違うねみたいなことはありますよ。
鮪なども寝かした日にちが1日変われば当然味はかなり変わります。
365億回書いていますが、最上級の食材は昨日と今日の仕入れに差が出ます。

しかし、握りとして、芸術品として完成されたものしか提供されることはありませんので、不満が残るというレヴェルには絶対にならないのです。
例えば、祇園のまつもとでその日頂いた最高のものが、城助のその日の真ん中くらい、或いはそれよりも下と個人的に感想を持ったものが同じくらいレヴェルなのです。

ある意味異常です。
関西人はこれを変態と表現しますが、まさに変態が醸し出す変態ワールドが城助の全てなのです。
よく、厳選したものしか出さないという宣伝文句がありますが、そんなことがあった試しがありません。
その日、築地で最も高い値段がついたものを何もしないで出すのであれば、良い悪いは別としてそれは厳選したもの、その日日本のベストだと言えるでしょうが、そんな魚介類だけを使えるのは、松川とか超高級料亭とか特殊なお店だけですから、結局はその店のベストを尽くすしかありません。

それが感じられるかどうかが重要なのです。
それが850円のざる蕎麦であっても良いのです。
今の時期の日本全国の蕎麦粉の中からそれこそ自分自身がベストだと思うものを厳選して、場合によっては複数の産地のものをブレンドして、自分自身がベストだと思う熟成をして出されたものは、変態ワールドがあるので、同じく変態が食べればその努力と情熱が一瞬で感じられるのです。

コースの数合わせで、最後に本当にどうしようもない穴子やイクラの握りを出してくるような超有名超高級店にはそれとは全く逆の感情が湧き上がって来るのです。

変態同士は磁石のように惹かれ合い、変態とそうではない人は磁石のように離れていくのです。
そして変態ではない同士も磁石のように惹かれ合うのです。
客が店を育てる。
いつも書かせて頂いている言葉の裏には変態の世界が広がっているのです。

それが城助という変態ワールドの真実であり、世間で言われるところの城助の接客の全てなのです。

2017/01/29 更新

2回目

2017/01訪問

  • dinner:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス3.9
    • | 雰囲気5.0
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク5.0
    使った金額(1人)
    ¥10,000~¥14,999

世界の城助

これだけ短い期間に同じ鮨屋さんに何回も伺ったのは人生初めてですので、いちいち新しいレビューをすると城助ばかりになりますが、新しい情報がある場合は更新せざるを得ません。

私と妻のとん2、鮨が死ぬほど好きなひろぼんとその若くて美しい奥様、4人で伺いました。

今宵は12貫握りプラス巻物一本勝負です。
いつものようにこのメンバーは城助のお客の中で一番早いペースで日本酒を飲みます。
とん2も美味しいものが出てくるとどれだけでも飲めますが、私とひろぼんは飲もうと思えばどれだけでも飲めますからね。
私はいつもいきなり日本酒を飲み始めますが、今日は山歩きをして喉が渇いていたので初めて生ビールから飲みました。
と言っても10秒で飲み干してしまいましたが。

一貫目の握りを食べた瞬間に、左隣のとん2と右隣のひろぼんが、今日はいつもとシャリが違うよねの一言。

何故私に確認するのでしょうか?
もう私は初老、ひろぼんやとん2の方が味覚の感覚ははるかに優れているはずです。

最初はいつもより水分が少なかったので硬めに感じました。
意図的にそうしたという意見と時間的なタイミングでそうなったという意見がありましたが、私にはどちらかはわかりません。
ただ、こちらのお店のシャリはあまりにも繊細なので温度がちょっと変わるだけで、水分がほんの少し変わるだけでかなり味が変わります。
レヴェルの高い食べ物ほど少しの違いが凄く大きく感じるのでしょうがないのです。

本日、食材のレヴェルは平均的に全て良かったです。
総合的には食材のレヴェルの平均値はこれまでの個人的な経験の中では2番目か3番目くらいに良かったかな。
いやー平均値としては1番を争うかも。
一流の食材は毎日、毎日凄いものばかりということは有り得ないから、ばらつきがあるのが普通です。
正月相場が終わって築地の一流素材も安定してきましたね。

シャリは途中からいつもの感じに変わりました。
まあ、私もうるさいと言われますが、とん2とひろぼんは細かいですねえ。
あれやこれやと言っています。

硬めのシャリが立った感じのそれと後半のいつものシャリと意見が分かれました。
とん2は後半のいつものシャリがタネとの一体感があって好きとのことでした。

ひろぼんは前半の東京のいかにも江戸前のシャリが立った感じの方が好きだと言っていました。

これはねえ、同じお店の同じ握り手の握りなので、微妙な好みの問題です。
そもそもこのお店の握りは芸術なので理解する人には理解されますが、理解されない人には理解されません。
そしてこのお店の握りが世界一、大袈裟ではなく握り日本一=世界一と思っている人同士でもちょっとしたことで意見が分かれるんですよ。
いつものシャリの方がタネとシャリの一体感があったと思いますが、やや硬めの方がシャリが立って握り全体に立体感が出るのでそれはそれで美味しいと思います。
タネとの相性もあるので同じタネを微妙に違うシャリで比べてみないと自分の好みがどちらであるか、わかりません。
超一流の食べ物とはそのようなものです。
食べるたびに違わないとおかしいのです。
一度タネとシャリのベストを食べてしまったら、それと同じものが出てくるまで常に微妙に違うと感じるはずです。

いつも同じ味などという食べ物は、そのようなレヴェルということです。
理解されない方は絶対に理解してもらえませんが、超一流、芸術というレヴェルの食べ物の真実はそこにあります。

さて、本日は一つ衝撃的なことがありました。
何を食べたのかわからない魚があったのです。
個人的には全く食べたことがない味だったのでわかりませんでした。
なんと答えはさわら。
いつもと違って燻さずにかなり熟成したものを出してくれたのでわかりませんでした。
そして物凄く美味しかったです。
もちろんいつものパターンのものも出してくれましたが、初めての経験で新鮮でした。

ハリイカもいつもと異なりかなり熟成したものが出たので鮨の舌が研ぎ澄まされているひろぼんがどんな種類のいかかわからなかった程です。

魚貝類は熟成すると旨味の方向性がどんどん似てくるので腐敗寸前までいくとなにかがわからなくなります。
もちろん、城助さんはそこまで熟成させませんが、いつもと違うものが出てくると判断が難しくなります。

いやー、小笹の更新レビュー書けないなあ。
あれほど好きで東京に行くたびに食べていた小笹。
食材は凄いものが出てくることはありますが、握りは比べてはいけません。

何れにしても食べ物としての限界に近い芸術品を同じように喜んで楽しめる人たちとあーでもないこーでもないと言って食べるのは至福の喜びと言えるでしょう。
美味しさが倍増するのですよ。

城助の美味しさを本当にわかって貰える方には神戸ホンマに美味いもん会に入って貰って、皆んなで楽しく美味しいものを食べたいですね。

2017/01/18 更新

1回目

2016/12訪問

  • dinner:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス3.5
    • | 雰囲気5.0
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク5.0
    使った金額(1人)
    ¥15,000~¥19,999

至高の一期一会の芸術品

<最新のコメント>

30日の深夜、2016年最後のお客として、妻や友人ご夫婦と伺いとても楽しい時間を過ごさせて頂きました。

この日初めて頂いた熟成させた鮪最高でした。
その前に頂いたその日築地で最高レヴェルの雲丹も卓越したものでした。

鮨の醍醐味を堪能するには最高のお店だと思っています。

さて、ちょっとシャリの温度管理について訊かれたので、具体的に書きます。
赤酢というのは実はかなり酸味が強いです。
個人的にはそのまま普通にシャリに使ったものはとてもじゃありませんが食べられません。
酸味が強いと食材の風味が感じ難くなるからです。

しかし、技量の高い方が赤酢のシャリを使い、高い温度に保ちながら、食材との一体感が生まれる仕事をすると鮨は芸術品に変わります。
赤酢の酸味が絶妙になり、赤酢特有の旨味と風味が仕事がされたタネとハーモニーを奏でるのです。
そのシャリが一定の温度以下になると旨味や風味よりも酸味が強くなって、全体のバランスが崩れてもはや芸術品ではなくなるのです。

だから私は握りは0.3秒以内に食べるのです。
巻物やチラシなどシャリの温度を高くしないことを前提とした場合は、それに合うような味付け、仕事をするわけです。

よって、流行りということでそのことを微塵も理解していない寿司屋さんが赤酢を下手に使うと恐ろしいことになります。
実際にそのような寿司屋さんが驚くほど多いのです。

鮨とはそういうもの。
そして寿司とはそのようなものです。


<最新のコメント>

12月だけで7回伺っていますが、変則的な食べ方をしているので、払った金額は書いていませんでした。
時間の制約がある中で伺っているからです。
一度、通常の8割くらい頂けたので金額の表示をします。
1人16000円でしたが、物凄い量の日本酒を3人で飲んだので驚くほど安かったです。
至高の一期一会の芸術品がこんなに安いとは。

妻は赤酢のシャリは苦手と言っていたのですが、こちらのお店の握りは人生で食べた中で最高と絶賛していました。
はしぐちの握りよりも美味しいということです。
確かに一品たりとも不満に思うものはありません。
アテも含めて数を揃えるために提供されるものは一つもないのです。
一品一品全てに凄みを感じるのです。

日本酒は十四代や而今や飛露喜など私の好みのものばかり頂くことができます。

なお、この芸術と言うべき握りに対して敬意を表し、点数を5.0にするとともにマイベストレストランにさせて頂きました。
神戸が世界に誇れるお店です。
間違いありません。

年明けに小笹に伺いますが、もう小笹もはしぐちも伺わなくて良いのかなと思い始めています。
間も無くはっきりと結論が出ます。
東京での食事にも劇的な変化をもたらしてしまうかも知れません。

<最初のコメント>

小さい握り飯の上に生の魚介類をのせたものを寿司とは言いません。
シャリについては人の好みがあるにしても、きちんと温度管理がされ、シャリが立っていて、魚介類には素材の良さを最大限に引き出す仕事がされ、なおかつ全てが一体となって食の芸術品として完成されているものが寿司です。
そして熱心な読者の方はお気づきかと思いますが、私はちゃんとした寿司にはあえて鮨という文字を使うようにしています。
このお店は関西ではほとんどない鮨を提供されておられるお鮨屋さんです。

一度は行くべきだというご意見。
絶対〇〇さんには合わないから行かない方が良いというご意見。
神戸界隈、阪神界隈の有名寿司店の中で唯一ずっと気になっていながらどうしても伺う踏ん切りがつかなかったお店です。

マイナス要因として接客についてあまりにも多くの方々から良くない、二度と行かないというお話を直接お聞きすることが多かったことがあります。
そして、もう582億回書いていますが、魚介類に関しては、大阪や神戸の市場で仕入れたものは良いものがなく、築地の特別な仲卸か特別な漁師の方々から直で仕入れていなければ、満足できないからです。
料金設定からするとそんなに高くないので、雲丹はご実家の関係からそれなりに良いかもしれませんが、他のタネはあまり良いものがなく、また関西の寿司屋さんを悪く評価してしまうことになるだろうと思っていたからです。

さて、こちらのお店はほんとに偶然、あることから常連の方と伺うことになりました。
最初の時は握りしか頂きませんでした。
一貫目で思いました。

一言。

関西で初めて鮨を頂いた。

握りと言えるものが関西にもあった。

前述した鮨そのものです。
細かいことは書きません。
アテも美味しいですが、日本酒を飲みながら握りだけをいっぱい頂きたくなります。
それほど握りが美味しいですし、そのためにどのような仕事をされて、情熱をかけておられるかが良く分かります。
シャリだけではなく、タネによって繊細に施された仕事がヒシヒシと伝わってきます。
それぞれのタネが香り立っているのです。
握りを通してご主人と会話をしているような気持ちになるのです。
ただし、独創性の高い赤酢のシャリですから、特に関西の方の間では好みは分かれるでしょう。
妻は生粋の赤酢のシャリが苦手だと言っていますが、私は生粋はタネのレヴェルは低いけれども握りだけは美味しいと思っています。
記憶が古いので明確ではありませんが、生粋の握りも本当の鮨と言えるのかも知れません。
近いうちに確認に伺う予定です。

接客については評価が分かれるでしょう。
私は常連の方と伺っているので特になにも感じませんが、寿司、いや鮨がわかる方だけがご主人が好きということはわかります。

東京の高級寿司屋にはいろいろなタイプのご主人がおられるので、それを何十軒と経験しておられないとわからないと思いますが、まあ一言で申し上げれば相性です。
もちろん、あまりにも個性的というか、非常識ということもありますが、こちらのお店が非常識だとは個人的には思えません。

私は、握りは出された0.3秒以内に食べると決めていますが、このお店のようなシャリの温度がしっかりと管理された握りを出されて30秒以上経ってしまったらそれは、お店が提供したい料理ではなくなってしまいます。
店側としては既に自らの料理として成り立っていないものを評価されたらたまらないでしょう。
寿司のシャリの温度管理など、関西の方々は全く興味がないようですが、握りはまずは味付けの好み以前に温度管理が重要です。
そのような料理なのです。
だから作り手とすれば、そんな基本的なことも理解していない方に料理を提供したくないという気持ちになるのは致し方ないことです。
しかし、関西の超高級店でもシャリの温度管理をしておられるところは皆無に等しいです。
そもそも、その観点からも、神戸、関西には本当の握り、鮨はほとんど存在していません。
鮨屋は存在していないのです。

食は好みと言いますが、握り、鮨とはこのような食べ物であり、このような土俵に立って初めて好みという話が出てきます。
フレンチのお店に行って、中華が出てきて、そのお店の評価ができますか。
寿司屋に行って、鮨ではなく、小さな酢飯のおにぎりの上に本来の味がしない魚がのったなにものかが出されてそれをなんと驚くべきことに醤油をつけて食べろと言われて、握りを食べたということになりますか。
握りを評価するのであれば、まず握りと言えるべき条件を同じにしたうえで好みを語るべきであり、そうでなければフレンチを食べたことがない人が中華をフレンチと思っていて、フレンチを評価することと全く同じになります。
そんなあまりにも基本的なことが全く理解されていない。

本音をはっきりと申し上げればそういうことです。

大阪の有名店で食材を築地から入れていて美味しいお店はありますし、神戸でもアテであれば島本は美味しいと思いますが、握りと呼んで良い鮨が食べられるのは今のところ、関西ではこのお店だけです。
フレンチと中華を同じ土俵で評価する人がおられるのでしょうか。
本物の握りとお握りの上に魚がのっているものを同じ土俵で評価したり、云々言ったりするものではないのです。
鮨と関西寿司は全く異なるジャンルの食べ物ですし、回転寿司やお持ち帰りができるもの、百貨店やイカリで売られているものとも全然違うものです。

血のにじむような努力と天性のセンスによってこのような握りが世の中に誕生したのがよく分かります。

日本を代表する孤高の天才と芸術と言うべき鮨文化の奥深さが広く理解される日は来るのでしょうか?

2017/01/01 更新

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