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1位
23回
2020/12訪問 2020/12/25
行く度に、このシェフと同時代を過ごせて本当に幸せだと思える、世界でも屈指のレストランです。
ジョアのクリスマス
11月のジョアです。思いっきり和食っぽく見えますが、ソースにしても素材が一部想像つかない不思議な初めての味ばかりで、思いっきり変化を感じます。
2021年は予約の一般募集を止めたので、12月1日の電話による予約争奪戦は無くなりました。
来年は本店の営業日をかなり減らした上で、3月には正木に少しカジュアルなお店を出店するそうです。過去に人気のあった料理を出そうか?ワンコインのカレーを作ろうか?「ドバイ」と言う名前でも付けてキッチンカーを出そうか・・・などなどいろいろ計画があるようで、目が離せません。過去にもプチ・ジョアと言う名前のパスタ屋を出したり、少しカジュアルなアヴァン・プチ・ジョアと言う店を作ったりしたこともありますが、須本さんの高い理想と要求に長い間ついて行ける料理人はなかなかいないようでした。今度は長続きして欲しいです。来年は本当に楽しみな年になりそうです。
7月のジョア
景気が良いせいでしょうか?食材バブル店というか?高価な食材を全国から集めて揃えた、食材自慢の店が和食洋食を問わずあちらこちらで随分増えてきました。
7月のジョアは、冷や奴に、四万十川の天然鮎、椎葉村の天然ウナギ、赤茄子に赤牛と、それだけ聞くと食材は和風の季節感にあふれていますし、全国から高価な食材を集めてはいますが・・・
こちらトウ・ラ・ジョアでは、どこから何を集めたかという食材の自慢よりも、須本シェフが情熱を込めて事細かに語るのは、「一体どのように工夫して調理したか」ということです。
須本さんにとっては、最高の食材を集めるのは当たり前なのでしょう。時期になれば1Kg100万円の白トリュフだって使いますし、全国から最高の天然食材を集めています。(と言うか、しばらく前から業者の方からうちの最高の食材を使ってみませんかと、全国から次々に連絡が入るようになったそうです)
また、医療用遠心分離機をはじめとする最新調理器具も揃えていて、あの手この手を使って味や香りにうまみのエッセンスを抽出して、濃く美味しく凝縮して毎回驚かせるのですが、それが皿の上に出てくるときは他の店のような奇をてらったものとしてではなく、見た目は普通なのに口に入れると特別に美味しい料理として出てくるところが、須本料理の凄いところです。
何が料理の本質か、この店に来るとよく分かります。
何を食べても驚きと共に美味しいですし、他の店では絶対に味わえない、純粋かつ濃厚になるまで突き詰められたシンプルな味が重なって、味の重層構造を持った皿が次々に出てくるのに圧倒されたのが昨年まで4-5年の傾向。今年は味の重層構造にそれほどこだわらずに、シンプルだけれども他では絶対に食べられない味の連続で、これまた圧倒されます。
世間で言うところの「究極」どころか、「そのはるか先」をこの店では毎回経験できます(^_^)
11月は、門司、博多、宮崎、名古屋から同業者が集まって、ワイン持ち込みの食事会です。
須本さん今月も気力が充実しているようで・・・
白海老のカクテルは、「自分で白海老を剥いて」胡麻油で合えて、キャビアを乗せた一品とか・・・
今月は一か月間ずっと自分で白海老を剥くのか聞いたら「やるしかないでしょ」とのご返事で・・・この店、弟子になりたいとやって来る人は激務に耐えられずすぐに辞めてしまうので、もう全て自分でやるしかないとあきらめているようです。来年は昼夜二部屋ずつはもうやめるかもしれないとのことなので、予約数が減ってますます席を確保するのが難しくなるかもしれません。
バターナッツのスープは、いつものごとく贅沢にブルーオマールを使ったビスク。
土瓶蒸しは、料理を運ぶ途中から、部屋じゅうにトリュフの香がただよいます・・・
松茸ではなく、「今年はトリュフの土瓶蒸しを作ってみました」だそうです。美味しくて香りが良くて当然と言えば当然ですが・・・
牛カツは、中心にエゾバフンウニが入った飛騨牛の薄切りミルフィーユで、衣は自家製カラスミ!ウニが美味しく食べられるように上手に火が通っています。
締めが名古屋コーチンで「焼きおにぎり茶漬け」と言うのが何とも・・・
P.S.
今回は私を含め、4人がソニーのコンパクトデジカメRX100を使っていて、笑ってしまいました。
須本さん、グルメで有名な街スペインのサンセバスチャンに6泊して、ムガリッツやアルザックなどミシュラン三ツ星からバルまで毎日食べまくってきたそうで、気力も充実してとてもとても美味しい10月のジョアでした。
写真は肉料理の前に出てきたナイフですが、たまたま客としてやってきた関の刀鍛冶さんに頼んで、前払いで肉切りナイフをウン十本作ってもらったとか・・・
現在ステーキナイフは福井県の「龍泉」が大人気で、コネがなければ注文しても5年待ちとか言われて話題になっています。有名なアシンメトリーと言う最高モデルを使ったことがありますが、よく切れるのには感動しますが、日本刀のイメージよりも、あくまでとても切れ味の良い小型西洋ナイフと言う感じでした。
こちらは関の刀鍛冶が本気になればこんなナイフを作れるという、あまりにも薄いと言うか日本刀の不気味な輝きと言うか・・・全体の形自体は一見ヘンケルのプロ用ナイフのような伝統的に手になじむもので、手に持った時のバランスも良く調整されているのですが、一体成型されている刃の方は、まあ小型の日本刀(小刀)とでも言いたくなるような妖しい輝きを放つ凄みのあるナイフでした!!!
竜泉のアシンメトリーでステーキを切るときは、「このナイフよく切れるなぁ」と言う感じなのですが、今回の関の小刀ナイフは「肉が柔らかいのか?ナイフが切れるのか?よく分からない」と言うのが正直な感想で、もう切れると言う我々普通人の感覚を超越しているのかもしれません。
特注品だからこそ、このような凄みのある特殊な刃物が作れるのでしょうが、店で砥ぐのは無理なので関に送り返して砥いでもらうそうで・・・(だいたい刀身に刃紋がついていますから、とても素人には扱えません)
PLEYEL家では、ラギオールのステーキナイフは気に入って購入して実際に使っていますし、竜泉のアシンメトリーも購入しようとHPまで開きましたが、こちら関の小刀ステーキナイフは、テーブルに置くと夫婦喧嘩の際に生命の危機に瀕しそうな気がして!恐ろしくて家庭で使うのを躊躇しますね(^^;)
それにしても凄かった!!!
今年の7月の料理、いつも絶品揃いのジョアですが、呆れるほど凄くてこの料理食べられて良かったとため息です。
というのは、こちらの須本シェフ「二度と同じ料理は作らない」とのポリシーで、お店の10周年記念とか外野は何とか過去の絶品料理をもう一度作ってもらおうと図ったのですが、いまだ実現できていません。
味やうまみに香りが凝縮されて料理になるのですが、とにかく厨房でどんな最新技法を使おうと、目の前に出てくる料理は「普通に見えてかつ美味しい」と言うのが須本流です。
また味も重層構造を持っていて、皿の中から次々に別な味が出てくることに感動する事も多いのですが、そんな料理に交じって、今回の白眉はシンプルに見える「和牛と夏大根」
大根の中心に牛すね肉があってコンソメで炊いてあり、上にはキャビア、周りにはとてつもない量のトリュフという美味しい美味しい料理なのですが、何と大根は透けるほどの薄さの桂剥きで・・・
大根を丸々桂剥きにした後、牛肉の回りに巻いてコンソメで炊いたと言う・・・あり得ないでしょう。
週末ぼつぼつ残りのレビューを書きます。
例年通り12月末から一か月カリフォルニアで休暇をとってきた須本さん。今年もトウ・ラ・ジョアブランドのシャルドネとカベルネをブレンドしてきたそうです。
日本に帰ってきてすぐに、毎年拡大し続けている食べログアワードに出席し、今年はカンテサンスの岸田さん、SUGALABOの須賀さん、レミニセンスの葛原さん、柳家の山田さんと一緒のテーブルだったとか!!!話は盛り上がったそうで、お互いに影響を与え合っているんでしょうね。
毎年2月のメニューはアイデアで一杯!本人によると一ヶ月も考えていれば、いくらでもアイデアは湧いてくるそうです(^o^)
昨年秋に、普通は香水を作るために使う、アルコールに物を溶かして蒸留抽出する機械を買って使い始めていましたが、今回はいきなりワサビの落雁が出てきました。今年はこの機械がフル活躍しそうです。
あの手この手を使って味や香りにうまみのエッセンスを抽出して、濃く美味しくして毎回驚かせるのですが、それが皿の上に出てくるときは他の店のような奇をてらったものとしてではなく、見た目は普通の特別に美味しい料理として出てくるところが、須本料理の凄いところです。
また、料理法に秘密は作らず、使う技術も機械も方法も聞けば親切丁寧に教えてくれます。今までPLEYEL家で作る料理にどれだけ参考になったか数え切れません。
今年は5月に出身地の天草で盛大なパーティを企画していますが、協賛などが次々に増えてきて凄いことになっているとか・・・プラチナ参加チケットをお持ちの方は楽しみにしていて下さいとのことです。
相変わらず予約は大変ですが、今年も何とか通うことができそうで幸せです(^o^)
クリスマスの3日間は、デザートにクリスマスケーキが付きます。
以前はバタークリームで作るブッシュ・ド・ノエルが定番でしたが、昨年から毎年変えることになって、昨年はオペラ、今年はカジノです。
今年は、いきなりキャビアと自家製生カラスミがたっぷり乗った大根餅の揚げ浸しが出てきてびっくり!こんな食べ方は想像もしていませんでしたが、いけるいける(^o^)
今年はボラの卵が良かったので5年ぶりに作ったと言う自家製生カラスミは、グラッパをかけて冷蔵庫で乾燥させるとのこと。久しぶりに家で真似できそうな一品です(^O^)
海の幸の一皿は、トラフグの白子のムニエルとフカヒレを上湯に浸し、高騰しているペリゴールの黒トリュフをどっさり・・・たとえトリュフの価格が高騰してもけちけちせずにどっさり使うのが須本流!こちらで毎回トリュフを使った料理を食べ慣れていると、他の店のトリュフ料理がみすぼらしく見えてしまい困ります。
料理の全容解説は、丸太丸太さんが詳しいレビューを書いてくださっているので参考にしてください。
クリスマスは毎年美味しいシャンパンを開けるのですが、昨年のコント・ド・シャンパーニュに続き今年はゴッセのセレブリス2002!もともと評価が非常に高かったヴィンテージですが、抜群の飲み頃になっていて、蜂蜜の香りが口腔内に永遠のように残ります。
2002年のコント・ド・シャンパーニュも、2012年に家で飲んだ時は固くて全然開いていませんでしたが、今飲んだらさぞかし美味しいんだろうなぁ・・・ヴィンテージ・シャンパーニュは辛抱強く待たないといけませんね、反省です。
赤は天ちゃんが持ち込んで飲むはずだった、シルヴァン・パタイユのマルサネ・ランセストラル2013。少し飲むのに早いかと思ったら、そんなことはなく抜栓と同時に素晴らしい香りが漂っていました。
美味しい料理と美味しいワインで幸せ気分です。今年もジョアでは素晴らしい料理をたくさん食べさせてもらえました。
須本さんは27日からカリフォルニアで例年通りのバカンス。来年5月は天草でパーティ。その後は何回かに分けて、サンセバスチャンやパリ、バルセロナ、台湾など食べ歩きをしてくるそうで、インスパイアされていったい何が出てくるか?これまた楽しみです。
P.S.
来年の天草のパーティのために、グラッパのBERTAに相談して、トウラジョアのラベル付き特製グラッパを作ってもらったとのことです。すでにトウラジョアブレンドのカリフォルニアワインも赤白揃いましたし、ワインの総額が900万円くらいになるそうですので、ワイン好きの方は天草にお集まりください。
11月のジョアはおもいっきり和風でした。
味やうまみをそれぞれの成分に凝縮し、皿の中で重層構造になっていて楽しめるのがここしばらくの傾向でしたが、今月の料理は、比較的シンプルに仕上げてあったような気がします。
最初は逆さまにしたグラスの中に煙がこもり、中にはトラフグのカクテルキャビア乗せ。巨大なトラフグを一週間くらい熟成したそうで、ほど良い硬さとうまみになっています。そう言えばトラフグのカクテルは食べたことがなかったなぁ・・・
次の「なんちゃってトリュフフライ」は、利平栗とトリュフで作ったコロッケの回りを竹炭で黒くして揚げ、ゴルゴンゾーラのソースの上に乗せたもの。栗とトリュフの料理は前にもありましたが(スープに入っていたかな?)、今度はゴルゴンゾーラソースで来ました。初めての味ですが面白い組み合わせで好評でした。
活帆立貝とズワイガニの蒸し物は、上にかかった透明なソースが実は活帆立貝と言う、いつもの須本風。活ホタテ貝柱を乾燥させてミルで挽き、作ったスープを遠心分離機にかけ、澄んだ部分だけを取り出してホタテの旨み香りを抽出!!!蟹とホタテのうまみが重層構造になって迫ってきます。単純に見える料理から、途方もない手間を聞き出すのが食べ手の楽しみです。
和牛の絹田巻きは、おそらくは、関の名工に特注した5本揃えの包丁の切れ味を試したくて作った料理ではないかと(^-^)呆れるくらい薄い桂剥きでした。
下仁田葱のオーブン焼きは、ネギと利休麩とフカヒレのコンビ。
十勝牛のコンソメは、いつも通りトリュフがたっぷりかかっていて、コンソメを飲むと幸せになります。
定番Mのサラダの後は古代米の出汁茶漬け。古代米のお稲荷さんに鮪節の出汁をかけて食べます。
デザートは柿のタルトタタンにアイスクリームでした。
いよいよ予約争奪戦が始まりますね・・・
10月のジョアは、東京と名古屋の友人とランチです。秋満載でした。
和牛リエットはトリュフ卵を入れて春巻きに。フォアグラは醤油麹漬けにして乾燥フレークに。
伊勢海老は、ビスクのエスプーマと伊勢海老コンソメで。
卵入り͡仔烏賊はフレッシュポルチーニをミキサーで砕いてフォンドヴォーと煮詰めたソースでオーブン焼き。
松茸の椀蒸しに、カニは穴子と昆布巻きにして、枕崎の強烈な鰹出汁で。
秋トリュフを和牛で巻いてコンソメでしゃぶしゃぶ。
定番サラダの後は、生姜香るおこげ。
デザートも利平栗のエスプーマにアップルパイ風味羊羹、再構成したサツマイモビスケット。
アイデア満載で、技法を尽くし、かつ美味しい素晴らしい秋の宴でした。
本日は東京の焼肉No1「よろにく」のオーナーも来ていましたが、きっと刺激されて恵比寿の新店では新しいメニューが出てくることでしょう(^-^)
ワインはドラピエのシャンパン(カルトドールマグナム1998)で始め、7種のシャルドネ樽から須本シェフが自分で調合した、トウラジョアラベルの素晴らしい白ワイン!!!ヴァニラ香がする超素晴らしい白ワインで299本限定です。あえて言えばキスラーの最上級ワインと似たところもありますが、あくまでオリジナル!利益なしで1本2万3千円!!!現在でも滅茶滅茶美味しいですが、いったいしばらく寝せたらどんなワインになるのか今からドキドキです。
カリフォルニアのワイナリーに8年間通って、ついに自分のワインを作らせてもらえたとのこと。市販のワインに自分のラベルだけ張ったその辺の自称ハウスワインとは全く別の、本物ハウスワインです。
来年天草のパーティには、カベルネのハウスワインも登場とのことで、今から楽しみです。
8月初めと言うのに秋の香り!イタリアから取り寄せた初物のポルチーニに、山口県の農家から直接取り寄せた初物松茸、名残のアルザスのサマートリュフと、味も香りも強烈な茸三連発でした。
今回は、東京、神戸、宮崎の友人と、名古屋の同僚を交えての食事会でした。通常は、純化した味の重層構造が特徴のジョアですが、今回は「えっつ、こんな時期に!!!」と驚かせたかったと言う、茸3種濃厚な茸味がメインテーマです。
天然アユの一皿は、鮎の春巻きと言っても中身は単なる鮎のコンフィではなく牛肉も合わせ、鮎とフォアグラのペーストにはスイカのシート。ソースをぬぐうと皿の真ん中にはTout la Joie(トウラジョア)の名前が入っています。こんなにどんどん皿を作って、古い皿はいったいどうなるのか心配してしまいます。
二皿目は、乾燥ポルチーニは一切使わず、初物のイタリア産生ポルチーニだけを使った濃厚ポルチーニ味スープ。オマールと鮑が入っていました。
次はサクッサクの高級たこ焼きを作りたかったと言う須本さんの狙い通りの一皿。固めにシューを作るのは意外に難しいそうですが、紅しょうがの代わりに普通の生姜をみじん切りにしたものも入っていて、蛸と鯛のムースの味はまさに超高級たこ焼きです。付け合わせの芽キャベツと思ったら中にはびっしりキャビアが詰まっていて笑えます。
フカヒレのオーブン焼きは、香りの良いマツタケだらけ!中国産ではなく山口県から取り寄せたそうで、新鮮で香りもシャキシャキ感もあって8月初めから秋の香りを楽しめました。
北海道産蟹のカクテルは、噴火湾産の毛蟹を取り寄せて作った蟹のムースですが、下には蟹味噌を敷き上にはバフンウニときたあかり(じゃがいも)を置いてありました。スープは生きた毛蟹をまるまるつぶして作ったスープだそうで、蟹汁の臭みを全く感じない、毛ガニの味を楽しめました。
佐賀牛は抹茶を挟んで羅臼昆布を巻いた低温調理。さらに西尾の抹茶をかけて食べます。
定番のMのサラダをはさんで、名古屋コーチン出汁のラーメンには、名残のアルザス産サマートリュフがどっさり入っていて強烈に香ります。ジョアで使うトリュフは質も良いですし、大量に使っているので、料理が部屋に入って来ると蓋をしてあっても部屋中が強烈なトリュフの香りで一杯になります。これにすっかり慣れてしまうと、他のお店でトリュフですと言って出されても、香りにまったく満足できなくなってしまうのが困ったところです。
デザートは白ワインムースに白桃のコンポートと、ミルクアイスにラズベリーソースでした。
今回はいつもに比べると比較的単純な味が多かったですが、単純と言っても味と香りは食材のエッセンスを濃縮した他の店では食べられない強烈な物です(^-^)今年の秋の席もどんな料理が出てくるのか今から楽しみです。
5月のジョアは北海道と東京から友人やお客さんを迎えて食事会でした。
今回は最初から最後まで思いっきり和風!の料理です。またもや見たことのない特注の器が次々に出てきて、一体どれだけ器を持っているのだろうと不思議になります。すでに近くの4LDKのマンションが、人の住まない器置き場になってしまったということですが・・・
料理の写真に簡単な説明を書いておきましたが、白海老に桜チップのスモークを(出汁に吸わせて)エスプーマにしたものがかかっていたり、得意の蛸と鯛のムースには九州の鮫節!!!スープとか、アスパラには、黒トリュフとじゃがいものペースト、白トリュフと玉子のエスプーマ、サマートリュフはそのままと、三種のトリュフがかかっていたり、表面を炙った後1mの遠火の炭火で火入れした黒毛和牛とか、いつものことながら、もうやることなすことあきれるばかりで・・・
須本さんは来週から一週間出身地の天草に行って、来年5月のパーティの食材選びをするとか・・・参加費一人10万円のパーティだそうですが、一年前から楽しみです。
2017年2月
もう今年で8年目となった、カリフォルニアでの一か月のバカンスを終えて、須本シェフは元気いっぱいです。
今年はトウラジョアブランドの赤ワイン白ワインを250本ずつ(24ケース)作ってきたそうで、夏くらいから飲めそうです。
清課堂特注の銀の箸や箸置き、アンティークの茶碗、ライオールに送って磨きなおした肉用ナイフなどが揃って、いよいよ始動です(^o^)すべてのグッズにはトウラジョアのロゴが入っていて、これは奥さんデザインだそうです。ワインのラベルもどんなものになるか楽しみですね!
今回は、昨年二月の4種のコンソメとは正反対に、濃厚昆布出汁や鰹出汁など和風テーストの料理が多かったです。ワインは須本さんがカリフォルニアからわざわざ手持ちで持ってきたフラワーズのシャルドネ"キャンプ・ミーティング・リッジ"!!!を開けていただきました。素晴らしい白ワインで、料理との相性も良く幸せな一日を過ごしました。
新しいプログラムで写真200枚制限が外れたようですので追加しました。
2016年12月
24日のクリスマスイブはトウラジョアです。実験的メニューは終わりクリスマスはいつも通りの特別メニューで、美味しいこと美味しいこと。
茶碗蒸しと言っても中身はエゾアワビと鯛のムースで、この組み合わせは絶妙!
カキのフライが、アンポン柿に和牛のリエットを詰めたフライだったのには一同爆笑!
河豚の刺身の上に乗っていたのはキャビアのカラスミ!写真の大きさで8万円だそうです。白子のパートブリック包み焼きと黒トリュフの組み合わせも最高です。
今年からブッシュドノエルをやめて毎年違うクリスマスケーキにしたそうですが、今年は名物木の実のワイン煮が間に挟まった絶品オペラでした。
ワインは全ておまかせにしましたが、コントドシャンパーニュに始まり、カリフォルニアから手持ちで帰った幻のセブンアンドエイト、カレラのRYAN、にベンチと楽しみました。
須本一家は27日から約一か月のバケーションに旅立ちます。
初レビュー
2009年9月
200軒目のレビューをどうしようか考えていましたが、そろそろ名古屋には自らレビューしたくなるようなお店もなくなってきましたし・・・
折角ですから、名古屋ではダントツに一番のレストランを紹介しておきます。
日本で食べたレストランの中でも、と言うか世界中食べ歩いた中でも間違いなくベスト10に入る、行く度に「日本人に生まれてきて本当に良かった」と思えるお店、トウ・ラ・ジョアです。
食べログには、会員制や、一見さんお断りのレストランも結構載っているようですので、電話番号非公開で、お店だけを紹介しておきます。実際お店の固定電話は公開されておらず、シェフの須本一信氏の携帯が予約連絡先となっています。ご存じの方も、携帯電話番号の公開は迷惑がかかるので、絶対に避けて下さるようにお願い致します。(現在は電話受付専任の方がいます:2014年)
今年の4月までは、一日昼と夜一組のみの予約客を取るサロンレストランでしたが、現在は12人部屋と、6人部屋の二つになりました。(以前はそれこそマンションの一室の営業でした)
ジャンルは一応フレンチにしてありますが、実際はジャンルにこだわらず、西洋料理に和風テーストや和風調理技術を組み合わせた、美食クリエーター「須本一信が生み出す唯一の料理」で、熱狂的ファンで一年分の予約が常に埋まっているお店です。ある意味、名古屋では最も予約が取りにくいお店の一つと言えるでしょう。
特筆すべきは、ポリシーとして客に二度と同じ料理を出さない「創作料理」であること。もちろん決まったメニューはありません。知人の話では、事務室には顧客ごとに厚いファイルがあり、食べたメニューが全て保管してあるそうです。ワインもお店のセラー以外に数千本のストックがあり、事前に電話で相談すれば取り寄せておいてくれますし、自分のとっておきのワインを自ら持ち込む客も多いようです。(現在は基本的に月替わりのメニューですが、一月に二回行けば別な料理が出てくるのは以前と変わりません、2014年)
お店はサロンの名に相応しく、ピカソ、ダリ、棟方など内外の著明画家の絵やリトグラフで飾られています。食器やカトラリーも年代物から自作まで料理に合わせて様々な美しい物が出てきますが、これは老舗料亭と一緒で、笑いながらも実は客との真剣勝負の一部かもしれません。自ら料理の説明を非常に詳しくしてくれますが、器はこちらから聞かない限り何の説明もありません。料理同様相手に合わせて、年代物のマイセンや古伊万里などが何も言わずに普通に出てきます。指輪やブレスレットなどの金属をちゃらちゃら付けない方が、良い器に出会えるでしょう。
料理は、口取りからデザートまで九品の事が多いですが、必ず出てくるのが「Mのサラダ」と呼ばれる、フルーツの赤ワイン煮込み添え、しそ風味ドレッシングサラダ。これは御岳父Mさんの思い出の品で、レストラン自体がMさんのアトリエのコンセプトで作られています。後の料理は毎回違うので表現のしようがありませんが、とにかく日本中から(時には世界中から)最高の食材を集め、究極の技法で調理された物が次々と出てきます。
一品一品出る度にシェフの丁寧な説明がありますが、まねしようと思ってもとても出来ないくらい手のかかった、ため息の出る料理ぞろいで、新鮮な素材をそのまま出すのではなく「なぜ調理するのか?」と言う意味が、本当に納得できる究極の皿ばかりです。ほとんどの皿は味が重層構造になっていて、短い時間の中でも味が混ざり、変化し、ある時はほのかに香りが消え、ある時はいつまでも残り・・・と、楽しむことが出来ます。
その中に、和風出汁が微妙にきかせてあったりするのが、毎回「日本人に生まれて本当に良かった」と思える一因なのは間違いありません。予約までたどり着くのは大変かもしれませんが、是非一度はトライされてみて下さい。
P.S.
2010年追加
このお店を食べログで紹介してからもう一年が過ぎ、他の方のレビューも相次いで10を超したようですが、ワインに関しては持ち込み以外まったく紹介されていないようですので、参考までに、最近「お店が選んで料理と合わせて楽しんだ白ワイン」をあげておきます。フランスの白ワイン(ブルゴーニュ)に関しては、名古屋のお店の中では一番揃っていると思います。
コルトン・シャルルマーニュ1995 ボノー・デュ・マルトレイ
コルトン・シャルルマーニュ1989 ルイ・ラトゥール
シュヴァリエ・モンラッシェ1996 ルイ・ジャッド
バタール・モンラッシェ1980 フルーロ・ラローズ
バタール・モンラッシェ1998 ルフレーブ
ムルソー・シャルム1999 ボカール・バチュ
ムルソー・ル・ペリエール1996 バンサン・ジラルダン
こんな感じで、ごく普通に10ー30年物のブルゴーニュ白ワインがセラーに揃っているのも凄いと思いますが、お昼に気楽に飲みたい時は、もちろんお値打ちのサンセールやオーストリアのリースリング、あるいはカリフォルニアのシャルドネ等も格安で飲めますし、宝くじに当たったときにはDRCのモンラッシェもあります(^_^)。また和風出汁が強いときは、今年になって日本酒(醸し人九平治)も頼めるようになりました。
P.S.2
実際、一見さんにはかなりハードルの高いお店ではあることは事実のようです。原則として、顧客と一度お店に来てリストに載せてもらわないと予約は取れないとされています。実際このお店に限らず、部屋が少ないお店ではドタキャンが一番の迷惑です。自分がどれほど信頼できる人間なのかを相手に納得させることが出来なければ、予約は無理かもしれません。
しかし私自身はまったくの紹介無しで、ネットでお店を知ったと言って連絡を取りましたが、自分が食にどれだけ興味があるかを告げると、門前払いされることもなく当時は予約を取る事が出来ました。文字通りの一見さんから始まって現在に至っていますので、紹介がないと100%無理という訳ではありません。現在は誰でもすぐ予約が取れるというお店でないのは事実ですから、「その辺の微妙なニュアンス」をお察し下さいますよう、心からお願いいたします。
このお店を教えて下さったmixiのさくら姫さんに、感謝を込めて・・・
・・・・・・・・・・・・・
2011年追加
2月から12月まで、過去に食べて美味しかった料理の写真を月ごとに並べました。
今年の事件は庭にワインセラーを建てた!事でしょうか。今までワインセラーだった二階は部屋ごと冷蔵庫に改造されました。一日昼夜二組の小規模のお店では、普通はあり得ないというか想像すらできないことでしょう。
数千本入るセラーなので、これで倉庫に預けてあったワインもこちらに取り寄せていつでも飲めるようになりましたし、一月に大量のカリフォルニアワインも自ら買い付けてきて、お値打ちに飲むことができるようになりました。さらに巨大な冷蔵庫に変わった二階の部屋では、大きな肉のエージングが可能となり、今年の牛肉は全て自家製ドライエージドビーフとなりました。十二月にはその集大成として写真のすだち牛を食べましたが、最高に美味しかったです。
肉の熟成の導入と並んで、今年の変化は和風出汁の多用でしょうか。フランス料理をベースにしているとは言え、以前からクリーム系以外に、利尻昆布や日高昆布、鰹節などの出汁を使った料理はありましたが、今年はクリーム系の料理がずいぶん減りました。これに合わせていくつか極上の日本酒も常備されて、希望者は料理に合わせて飲めるようになりました。合わせるワインも今年はミネラルが強烈なものや樽香の強いものはかなり難しく、日本酒を合わせる機会が増えました。私も含めワインラバーは、ワインに合わせてどっしりクリーム系の料理もぜひ食べたいでしょうから、来年はどうなるのか興味津々です(ワイン持ち込みの際は、事前に分かれば須本シェフが一品はそのワインに合わせてくれるかもしれません)。
2011年追加
2011年最後のレビューは、トウ・ラ・ジョアで締めくくっておくことにしました。
クリスマスは例年家族でジョアに行くのがここしばらくPLEYEL家定番になっていましたが、今年は東京や宮崎から、普段食べログのレビューを読んで食べ物の趣味が合いそうなグルメな方々を招待して、ミニ・クリスマス会と相成りました。満足していただけたようでホッとしています。ワインは、今回私とまどん奈夫妻の持ち込みでしたがバッチリでした。詳細は日記の方をお読みください。
さて料理の詳しい内容は他のレビュアーの文章を読んでいただくとして、やはり須本シェフは今年の総決算ということで、濃厚クリームを使わない和風とフレンチの融合で攻めてきました。そして自家熟成牛!
今年の春、店の二階のワインセラーを庭に移し、六畳の部屋を丸ごと熟成用冷蔵庫にしたそうですが・・・
夏から毎月、日本各地の和牛を使った自家熟成のドライエージド・ビーフが出てきましたが、いやぁ見事でした。特に写真もトップに載っている「赤牛の旨ダレ漬け(8月):自家製ドライエージド熊本赤牛サーロインの、中華風ダレ漬け煮。生七味、マンゴーと粒マスタードの醤油煮添え」は極上で、過去食べた牛肉料理では最高の美味しさでした。
あとは今回クリスマス、天ちゃん先生に「カハラの和牛のミルフィーユはもう食べる気がしなくなった」とまで言わせた、「自家製ドライエージド淡路すだち牛のビーツと米ソース」は、それに次いで、「ああこういう牛肉を食べたい」とうならせるものでした。すだちを食べさせているらしいですが、おそらくは海辺の潮風に吹かれた牧草を食べ、欧米人が喜びそうな風味のある牛肉を単に焼いたものなのですが・・・その焼き方がフライパンで牛脂を使い表面をカリカリに、中はレアにと見事に仕上がっています(須本さん定番ではありますが)。
自家熟成は来年も続くと思いますが、次のテーマは何になるのか?楽しみです。
ジョアは1月休みで、須本夫妻はカリフォルニアにワインの旅へと出かけます。以前はフランスのレストランとワイン畑巡りだったのですが、昨年からカリフォルニアにはまったようです(おかげでお値打ちで美味しいワインがお店に増えました)。
長い休暇を取ると一気にアイデアが湧くそうで、2月からまた新しいメニューが始まります。
では皆様、また来年もよろしくお願いいたします。
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2012年追加
クリスマスメニュー、11枚写真を載せておきます。例年は12月23-25日がクリスマス特別メニューで、その後トウ・ラ・ジョアは二月まで一ヶ月超の長期休暇に入ります。
今年はクリスマスだけではなく、12月のメニュー自体を原価率5割以上という特別メニューにしたようです。
海老芋と帆立のクロケットで始まり、和風オニオンスープと続きます。
次がタラバガニの太い足を、煮穴子で巻いて蝦夷バフンウニを乗せた穴子とタラバガニのポピエットですが、穴子が絶品で美味しいというか何と言うか・・・
次が、からすみのふわふわムースで、鰹出汁に浮いたムースを口に入れた瞬間は舌の両側に鯛の味、1秒しないうちに喉の奥に強烈なからすみの風味がすると言う、瞬間的な味の変化を狙った絶品でした。細い粉にしたからすみを鯛のムースがコーティングしているような感じです。ムースに関しては、究極に柔らかく滑らかになったムースはもう持ち運べないので、スープに浮かせて出すという手法が今年完成しました。
続いて、真鱈白子と鱶鰭の椀物で、鳥と豚のスープに煮浸しされたトリュフの香りが、フカヒレに染み込んでいる超絶品です。
写真を載せた11月のトリュフ風味の栗きんとんも絶品で、熊本の利平栗を粉にして黒トリュフを練り込んだ茶巾絞り栗きんとんを作り、トリュフをたっぷり煮込んだ野菜コンソメスープをかけて、仕上げにトリュフスライスを!!!といった料理だったのですが、12月も前回のトリュフコンソメに負けない強烈な風味で、今回はフカヒレらしく鶏と豚ベースのスープでトリュフを煮浸しにしてフカヒレを漬け込んだとか・・・呆れるほど美味しかったです。過去にもフカヒレにトリュフを合わせた中華料理を他の店で何度か食べたことがありますが、今回はコリコリした食感のフカヒレ自体がトリュフの風味と言う、一生記憶に残りそうな凄い料理でした。
後は、サラダをはさんで割とあっさりした土佐赤牛の生ハム巻きと昆布もち、デザートに定番の自家製ブッシュ・ド・ノエルです。
飲み物はドラピエのシャンパンで通しましたが・・・ワインお好きな方はエチケットの年号をご覧になってください。食べログに皆さんが載せられている写真は持ち込みワインがほとんどのようですが、ここは客室が二つしかないのに、お隣のワインセラーにワインが3000本くらいは並んでいるワイン好きにはたまらない極めて特別なお店です。(かつワイン持ち込み料は基本的になしで、グラス洗浄代が本数にかかわらず一人1050円のみというのにも呆れます・・・)
今年も食べログやネット、他のレストラン等で知り合った知人たちを招待して、十分に須本ワールドを堪能できました。幸い12月1日には何回か電話がつながり予約も沢山取れたので、2013年も須本さんの料理を楽しめそうです。
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2013年前半
部屋が二部屋になってからは、基本的に月替わりのメニューとなりました。しかし二度と同じ料理を作らないと言うコンセプトはまだ生きています。
6月は、まず真河豚白子と玉葱のオーブン焼き。玉葱の厚い輪切りの中心に白子を入れて、濃いコンソメスープをかけてオーブンで焼いてあります。上にはウンブリアの夏トリュフがタップリ!コンソメスープには濃厚な夏トリュフの香りが・・・、さらに絶品生ウニのふわふわ豆腐。昨年12月のからすみのふわふわムースは、鰹出汁に浮いたムースを口に入れた瞬間は舌の両側に鯛の味、1秒しないうちに喉の奥に強烈なからすみの風味がするものでしたが、今度は鯛の味はほとんどなしで、口に入れた瞬間口の中にウニの風味が広がります。残る余韻もひたすらウニ!礼文の生ウニ一折で一人分しかできないとか・・・
5月は、ライスペーパーで蓋をしたフカヒレとオマールのオマールコンソメ蒸しが絶品でした。料理の名前は「海鮮の壺蒸」と単純ですが、味の方は言葉を失う位美味しかったです。合わせたのはセラーからひょっこり出て来たというゴッセのグランミレジム1999、見事なブレンドです。美味しいシャンパンは熟成させて飲むべきだとつくずく感じました。
4月は、スピード職人さんとうどんが主食さんが、メニューの解説を書いて下さいました。すだち牛の木の芽風味、紅芯大根のシャーベット添えが凄かったかな?
もともとはワインセラーだった二階の部屋を、部屋ごと冷蔵庫にして肉の熟成庫にしていますが、今回日本酒の黄糀で熟成させる方法がうまくいったとのことで、カミさんに言わせると今回の肉は過去最高に美味しかったとか・・・私は二枚目の写真、2011年8月の熟成熊本牛の中華風ダレ漬け煮、あけがらしと生七味添えが一番ですが・・・あっという間に肉の熟成の技術を完成させ、さらに黄糀を使ったりと工夫を重ねる須本さんのアイデアと尽きぬ努力に脱帽です。
3月は定番のウニにジュレです。ロブションのコンソメジュレも大好きですが。須本シェフ今回はコンソメではなく、昆布をオーブンで一時間焼いた後に水にしばらく入れて出汁を取り、トラフグの皮のコラーゲンで固めてジュレにするという、凝りに凝った技法で素晴らしい一品を作り上げています。昆布が沢山生えている海辺で、実際にエゾバフンウニを獲って割って食べた事のある方には分かって頂けると思いますが、殻の縁には卵巣がびっちりでその中にウニが食べた昆布がいっぱい詰まっていて、ウニが昆布の風味になっています。あの味がよみがえります。
この料理はガラスの器も綺麗ですが、写真の銀のスプーンもとても古そうに見えて実は今年特注の新品です。あと今回もキャベツの形をしたスープ皿とか、料理だけではなく器も次々と新作が出て来ます。食べログには2月から12月まで月ごとに美味しかった料理を4年分から選んでアップしていますが、実は季節の定番皿とコーヒーカップ以外には、器やお皿がわずかしか重なっていないことに気付かれた方はいらっしゃるでしょうか?須本さんの話では注文してから作ってもらえるまで3-4年かかることも多いそうですが、ほとんど毎月新作の皿が出てきます。通えば通うほど毎回楽しませてもらえるのもこの店の魅力です。
どんどん増えてゆく食器をどこに置いておくのかと聞いてみると、膨大な数になってしまった皿を置くためだけに近くのマンションに4LDKの部屋を借りているとか・・・庭に建てたワインセラーのストックも7000本を超えたそうですし、本当にとんでもないお店だと思います。
2月の料理は、bottanさんがメニューの詳しい解説を書いて下さっています。昨年秋から今年にかけて、強烈なトリュフ風味のコンソメスープを使って炊き合わせなどを楽しませてもらいました。料理からクリームは完全に追放されましたし、昆布出汁も多いですが、毎回素晴らしいコンソメも出てきますしフレンチの技法を多用しますのでフレンチの分類は残しておくべきでしょう。
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2013年12月
10月と11月の絶品料理をいくつかトップにアップしておきます。今年9月までの料理の写真は、月別料理に移動しました。
私が過去に、「死ぬまで忘れられず繰り返し思い出すだろうと感じた料理」、そして実際に「あのときは美味しかったなぁ、また食べたいなぁ」と何度も思い出す料理は、そのほとんどが全盛期のジョエル・ロブションと現在の須本さんのものです。そんな絶品料理の写真をまとめて五つほど集めておきました!
今年は来年の予約日である12月1日がたまたま日曜日だったせいか、一日で一年分の予約が埋まってしまったそうです。
翌日12月2日午前中には、キャンセル待ちが70人を超えたようで、最低価格を2万円にすれば客は減って、常連が楽に予約を取れるだろうと睨んだ須本シェフの思惑は見事に外れたようです。
それにしても凄まじい人気です。昨年までは2-3回は電話がつながったのですが、今年は私が予約を取れた以外に友人連中が全滅のようで、来年はあまり通えなくなりそうです。
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2014年2月
お店の改装が終わり、いよいよ2万円メニューがスタートです。
値段が倍になったのにたいしたことないと言われるのだけは絶対に嫌で、とにかく最高の食材を集めたら2月のメニューは原価率が80%になったとか・・・ご覧になって下さい。
今までも、二重三重の味の重層構造はありましたが、今回は味の五重構造でスプーンでかき混ぜるまで混ざらないという、とんでもない料理が出て来ました。小さな皿なのにスプーンを入れる場所によって味が毎回変わります。相変わらず食べた事のない、想像すら出来なかった新たな料理が次々と出て来ます。
由布院の天然スッポンと生姜だけの濃厚なスープで戻した、ウバザメのフカヒレはコリコリした食感と味が両方とも最高で、もし高級中華料理店で出て来たら一人分1万5千円は下らないでしょう。
自家製のドライエージングなにわ牛の付け合わせが、何と「自家製の蘇」だったり・・・
ワイングラスは全て新調して、500万円かけてリーデルで7種類60個ずつ揃えたとか・・・
壁は杉の木屑を塗り込んだ漆喰で塗ったとか・・・
相変わらずめちゃめちゃ凝っているようです。
厨房も、冷凍庫が-60度仕様になり、医療用遠心分離器が入り、エルブリのパスタマシンが入り・・・と、どこまでも進化していきます。
2014年5月
連休は、福岡、宮崎、東京からやってきた友人知人と食事会でした。フカヒレのカツは初めての体験でした。
2014年7月
7月は家族の誕生会でした。今回はほとんどすべての皿が新作でびっくりしました。ジョア十周年用に須本さんが注文していたものが、少し遅れて出来て送ってきたそうです。プラチナの重箱とか、エッチングした純銀の蓋とか素晴らしかったです。
2014年10月
今月も食器はほとんどが新作でした。あっと驚いたのは秋の椀仕立てで、天然スッポンスープの入ったお椀に松茸とお稲荷さんが。稲荷の中身は、何とつばめの巣!!!
2014年11月
東京、宮崎、福岡から知人が来てワイン会となりましたが、素晴らしいワインが揃いました。料理は一人あたり伊勢エビを三匹使ったコンソメとか、天然鰻に添えられたフォアグラの粉!とか・・・今回は面白く美味しい料理を沢山見せて?もらいました。須本さんの料理の説明を聞いて、その凄さにあきれ果てて圧倒され、皆さんワインの話をする余裕はありませんでした・・・
2014年12月
今年もクリスマスイブにジョアに行ってきました。トリュフの香りでむせかえる百合根と和牛の椀仕立て、練り込まれたツバメの巣の食感が見事な寒平目のムースなど、いつもながら完璧な料理を楽しんできました。
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2015年
2015年2月
今年も一か月の休暇から帰ってきて、2月の須本シェフはノリノリです!
一皿目が「フランス産トリュフの一皿」丸ごと丸いトリュフが乗っているのかとびっくりしたら、ユリ根とトリュフと牛肉で団子を作り竹炭で黒くしたものでした。ロブションのじゃがいもと黒トリュフの料理は定番になっていますが、ユリ根とトリュフも滅茶苦茶相性が良いので、今年は新しい料理が期待できそうです。
ジョアでは、2011年から二階の一部屋を部屋ごと牛肉熟成用冷蔵庫にして自家製熟成肉を作ってきましたが、最近は、世の中格安焼肉レストランまで「熟成熟成と大騒ぎ」でつまらないので、今年はあえて肉汁たっぷりの新鮮肉で勝負するかもと言ってました。ヒントになったのは「瑞浪柳家の鹿肉や熊肉」の料理法で、それほど熟成させずに獲りたての「新鮮な肉をその肉汁で食べる」のも素晴らしく美味しいので、今年は上質の牛肉も「非熟成で肉汁たっぷりに料理する」方法で美味しく食べられないか追求してみようかと・・・低温調理の十勝牛、絶品でした!
2015年5月
今年も全国からグルメを集めて食事会です。
呆れるほどトリュフの入った和牛中華パンに、究極の滑らかカラスミアイスクリームの乗った冷やし中華・・・
アイデアと美味しさにやられます!写真は日記の方で
2015年7月
今年は和牛の熟成をやめると宣言して、2月からフレッシュな和牛料理を提供している須本シェフですが、今回も前日京都までわざわざ行って三芳の和牛フルコースを食べてきた友人が、今日のジョアの肉の方が美味しいと驚いていました。
今回は三家族合同誕生会でしたが、最初から最後まで呆れるほど美味しかったうえに、最後に出てきた特注ケーキがあまりにも美味しくて絶句でした。青々と育った牧草を牛がうれしそうに食べている様子が思い浮かぶほど、フレッシュで素晴らしい生クリーム・・・しかし、ここまで美味しいかなぁ・・・詳しくは日記で!
2015年10月
東京からお客さんを迎えて、10月のジョアは組み合わせに驚く料理ばかり。写真を載せました。
お客さんの中に南青山の超人気焼肉店のVさんもいらっしゃいましたが、「本当に良い和牛は熟成させなくても美味しい」と、須本さんと同意見でした。刺激を受けたようですので、きっとあちらの料理もいっそう幅が広がってゆくでしょう。
2015年12月
今年のクリスマスメニューはぐっと和風で、アイデアの塊といった感じでした。写真と内容は日記の方に載せておきます。
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2016年2月
今年も一か月の休暇から帰ってきた須本シェフ、気合も十分で早速2月のメニューです。
料理写真は日記の方を見て下さい。
こちらに載せた写真は、水を一滴も加えないで作った濃厚なカリフラワームースのキャビア乗せ!フレンチでよく出てくるものとは風味が全く違います。銀の器に入ってますが、キャビアの味を損なわないように貝の小さなスプーンをわざわざ作ったそうです。
和牛のすね肉とキャベツの蒸し物はもちろんビーフコンソメですが、350gのエゾアワビ!は「アワビのコンソメ」に漬かっていました。
海老フリャァーは活き伊勢海老を甘エビで作ったパウダーを衣にして揚げ、こちらは伊勢海老を丸々入れて造り最後に遠心分離したコンソメ付き。味は濃厚でビスクのようですが口当たりはさっぱりと仕上がっているのが驚きです。医療用遠心分離器を入れたての頃は、あまりにも味や風味が飛んでしまうこともありましたが、ついにコツをつかまれたようで、こんな絶品スープは初めてです。
キノコ御飯は予想通り、黒トリュフとトリュフが香る卵黄に、おなじみトリュフコンソメでお茶漬け。今回はビーフ、アワビ、伊勢海老、トリュフのコンソメと、何とコンソメ四種の競演となり、圧倒されました(^o^)
今回は和風だしはほとんどなしで、フレンチの基本となるコンソメ4種類!日本酒を欲しいと思う瞬間は全くなく、シャンパンと楽しむことが出来ました。
この歳まで長年食べ歩いていても、フルコースで4種のコンソメの競演はもちろん初めての経験です。
今年は全国どころか、海外からも結構予約が入っているそうです。
2016年5月
2月は思いっきりフレンチでしたが、5月は和風で絶品尽くしでした。
料理は日記を見て下さい。
11月の写真は日記で
2016年12月
24日のクリスマスイブはトウラジョアです。実験的メニューは終わりクリスマスはいつも通りの特別メニューで、美味しいこと美味しいこと。ワインは全ておまかせにしましたが、コントドシャンパーニュに始まり、カリフォルニアから手持ちで帰った幻のセブンアンドエイト、カレラのRYAN、にベンチと楽しみました。
今年も12月25日で営業を終了して、須本一家は27日から約一か月のバケーションに旅立ちます。
2位
1回
2011/05訪問 2011/05/29
さて何から話しましょうか・・・
朝から大阪で仕事があるので、名古屋から日帰りしようかと考えていたところに80代の父親から電話が・・・
「おまえ金曜日どうするんだ?泊まるのか?大阪美味いところあまり無いからな・・・」
「じゃあ電話してみて美味しい店を予約できたら前の日から泊まるから・・・」
と言う訳で、最初に電話したのが「カハラ」。二日前だったので空いている訳ないと思いながら、キャンセルでもあればラッキーの乗りで電話したのですが、なんと空いてました。
さて北新地のごちゃごちゃした道を歩いて行くと、ビルの2階にお店はあります。狭くて急な階段を上るとその先に重厚なドアが・・・店に入ると磨き上げられた鉄板のカウンターの前にイス席が8つ。
「私が現役の頃40年くらい前に(1973年)、金沢のグルメの洋服屋に紹介されて大阪でカハラという鉄板焼き屋でステーキ食べた記憶あるんだが、あんたひょっとして鉄板焼きやってたのか?」・・・親父
「ハイ、26歳でお店始めて4年間は鉄板焼きやってました」・・・森シェフ
と言う訳で、店をオープンして2年後には金沢までその名を轟かせていた「カハラ」ですが、もちろん今はミシュランにも載る創作料理の名店です。
それにしても、40年前に美味しい鉄板焼き食べたことを覚えている80代の親父にもつくづくあきれました。やはり私の家系はかなりのグルメ家系のようで・・・再認識しました。
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今回のコースは全部写真アップしておきましたが、67歳になっても新たに食材を見つけようとする森シェフは凄味すら感じます。
タスマニアの粒マスタードなら私の家でも普通に使ってますが、カンボジア・アンコールワットのアンコールペッパー、タスマニアのペッパー・ベリー、冬虫夏草ならぬ夏虫草とか、柚胡椒をフリーズドライして使ったり、この歳になると、新たな食材や香辛料、新たな味に出会えることが何よりも嬉しいです。
店は隅々まで見事なまでに磨き上げられていて、出てくるグラスや器はため息が出るくらい素敵な品揃いです。今はもう見られない(戦前に作られた刻印のない)素晴らしいバカラとか、昔のラリックとか、古い陶器とか、分かる人には本当にたまらないと思います。
お酒は店で働き始めて10年という男性にグラスで合わせて欲しいと任せましたが、ワインは代表的な飲み頃が、日本酒は、
「新潟の鄙願にしましょうか?にごり酒なら石川の菊姫もありますが・・・」「あと菊姫は平成13BYもあります」
「平成13年だと農口尚彦さんもうやめて常きげんに移った後かな?」
「まだいた頃です」
と、日本酒の知識は結構ありそうです。
結局ナイアガラの食前酒の後はグラスで、シャルドネ、菊姫、ピノ、カベルネ、メルロー・・・(ちなみにイギリス製の古いショットグラスで出てきた農口さん時代の菊姫大吟醸とからすみ蕎麦は、ばっちりのマリアージュでした)
料理はそれ程手をかけずに、食材と香辛料の良さを森さんのセンスでシンプルに出しています。そのへんが料理に凝りに凝った名古屋の「トゥ・ラ・ジョア」とは違った、また別の魅力です。
森さんは13年前に10席を8席にしたそうですが、さらに将来は6席に制限してゆっくり接待したいそうです。料理だけで2万5千円を高いと感じるかどうかは、お召し上がりになってから判断して下さい。ただ一つ言えることは、大都市の鮨屋で3万円、あるいは京都のすっぽん屋「大市」が3万円かかるのに比べるなら、絶対に高いとは感じないと思います。
人生の喜びに飢えている方も、もっと追求したい方も、是非どうぞ。素晴らしいお店です。
3位
2回
2018/02訪問 2018/04/26
魚が香ります。天才だと思います。素晴らしいつまみと鮨を食べられます!
私が大好きな鮨屋です。
昨年はいろいろあって一回飛びましたが、博多に行くたびに通っています。やはり凄いです。現在は奥さんと二人でやっています。
すべてに才能のきらめきが感じられ、完成度の高さと相まって、この若さにして他の鮨屋からは感じられないオーラまで私は感じます。
若くして大成功したので、最近はいろいろあるようですが、地位も名誉もすでに確立したあちらこちらの超有名鮨屋のご主人が、弟子でもないし同じ修行筋でもないのに、若い頃から椎屋君(安吉)を絶賛して自分で食べに来るのみならず、自店の客にこの店を今でも推薦していることが全てを物語っていると思います。
「魚味礼賛」や「魚は香りだ」を書いた、浅草紀文寿司の四代目故関谷文吉氏が魚の香りについて詳しく述べていますが、安吉の椎屋君のつまみや鮨は、酒や醤油や酢や出汁の香りだけではなく、魚の香りが余韻として口に残ります。
逆に言えば、そのような魚の個性や香りを生かすように、熟成させたり、塩や酢で締めたり、手間をかけて仕事をして、最高の状態で私達に食べさせてくれるのだと思います。
2001年に安吉を始めてついに40代に突入しました。鋭い味覚や嗅覚や料理のセンスを持った料理人は、誰から教えられたという訳ではなくても、自分で理想を追い求めて、ほとんどの職人が到達することの出来ない高みに達することが可能なのでしょう。
P.S.
接客が悪い愛想が悪いなどと書かれているようですが、私は毎回彼と楽しく会話をしています。人それぞれなのでしょう。ただ酒を飲まずに寿司だけを楽しみたい方には、酒と合わせて楽しむつまみが絶品のこの店は向かないのかもしれません。
また寿司屋に何を求めるかはそれぞれでしょうが、愛想の良いご主人が無愛想な客にも気を使って積極的に話しかけてくれて、誰でも楽しく食事のできる寿司屋はこの世にいくらでもありますが、安吉のように魚の香りを感じさせてくれる孤高の鮨屋は日本全国捜しても数えるほどしかないでしょう。
ワインやシャンパン、あるいは最高の吟醸酒の余韻を楽しめる鋭い味覚と嗅覚を持った方が、この世の中にどれくらいいるのか?少数なのか多数なのかは私には分かりませんが、幸運にも生まれ持っている方はこの店に来れば、昔から大切にされてきた「魚の香り」とは何なのかを改めて感じ取って、その後の人生を楽しむことが出来ると思います。
今回は他の客と同時だったので写真はありません。ワンクリック追加して過去の美しい鮨の写真を見て下さい。小ぶりで端正な美しい握りです。
あさり飯
あさり汁
かつお漬け、和芥子で
ほたるイカ串焼き
いわしの海苔巻き
生の穴子の炙り
しめ鯖、藁でいぶして
メヒカリの塩焼き
赤貝とワカメの三杯酢
イイダコのあしに梅肉
イイダコのレア炊き
鯛の子明太
スミイカ
かすご
天草のコハダ
長崎のマグロの漬け、ワサビが絶妙
香る中トロ
ウニ
トリ貝
エビ
煮ホタテ
穴子ゴボウ巻き
マグロ三種巻き
あおさの白味噌汁
干瓢巻き
とろける玉子焼き
2013年
あまりにも完成度が高くて美味しくて、口の中に香りが残り、あきれるばかりです。満点を付けないのは、穴子を炙るのが炭ではないのか微妙な焦げ具合が気になるからですが・・・後は満足しています。鮨屋の場合、温度管理を考えると握る場所には絶対に炭は置けないので、裏の部屋にでも置くしかないでしょうから、優秀な助手がいないと難しいかもしれません。
早い時間に行ったので、他の客が来るまで写真を撮らせてもらえました。前半は今年のつまみで、その後は昨年の美しい鮨の写真をお楽しみ下さい。美味しいだけではなく惚れ惚れする位美しいです。
今回はまずタコの柔らか煮が出た後、新子の鮨が一貫だけ置かれました。泣けますねぇ・・・
そして次が絶品の鰹のづけ!和辛子がぴったり合います。こんなに美味しい鰹を食べるのは稀です。口の中にマグロとは違った鉄分を含んだ鰹の香りがずっと残ります。
藁で燻した鰹が続いた後、少し時間をかけて次に出て来たのは、締めたイワシの海苔巻き。シャリは使わず芽ネギと胡麻が中心に入っています。イワシと海苔とネギと胡麻と酢が混然となり、イワシの風味が最後に残ります。
この三品で私も同伴者も完全にノックアウト。つまみがこんなに美味しい店は他にありません。あまりの高みに達したこの店の料理には、ただただ圧倒されるばかりです。
この後は唯一私が気になる穴子の炙り
さぞかし餌が良いのだろう思わせる立派な穴子の肝煮
砂地のとげのない優しい味のサザエ
赤むつの幽庵焼き
もずく
鯖寿司
蒸アワビ
肝の醤油漬け
鱧の眞子の塩辛を炙った品
ここから鮨になって、
やりいか
アマダイ昆布締め
春日鯛
鰯
コハダ
まぐろ
中トロ
唐津赤ウニ
車海老
しろえび
はまぐり
穴子
干瓢
おくら
玉子焼き
水ナス
以上で、1万3千円くらいです。
P.S.
若い衆がまた入って一年近く続いているそうで、余裕があるのか椎屋君は今絶好調です。
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2012年
出張に合わせてずいぶん前から予約して行ってきました。
思えば鮨や天ぷらの写真は絶対撮らなかった私が、昨秋初めて写真を撮ったのもこの店。今回はカウンターの客が私達だけになった瞬間を狙って許可を得て撮りまくりました。この美しいフォルム、端正さ・・・分かっていただけるでしょうか?
そう言う訳でつまみの途中、かなぎの焼き物から写真を撮り始めましたが、実際出てきたのは
イカの印籠詰め
ブリの藁炙り
鯖
鯖の松前(寿司)
鰊の焼き物
穴子の炙り
かなぎ(イカナゴ、コウナゴ)
タイラ貝のヒモ
芹のおひたし
茶ぶり海鼠
このわたの茶碗蒸し、バチコのせ
真鱈の白子
にぎりが
烏賊
さより
マコガレイ
春子
小鰭
鯵
漬け
トロ
海老
タイラ貝
トリ貝
煮蛤
蛤の吸い物
ごぼう巻き
玉子
かんぴょう巻き
べったら
でした。
冷酒は京都清課堂の錫の酒器で出てきますが、行く度に種類が増えています。
美丈夫(高知)
万齢(佐賀)
鍋島(佐賀)
十四代(山形)
飛露喜(福島)
と出てきました。この他にも「貴(山口)」とか「九平次(愛知)」などが置いてあったはずです。
美味しさだけではなく、季節感、出てくる流れ、端正さ、店の雰囲気、CPの良さ、何もかも気に入ってます。
☆五つをつけない理由はただ一つ。炙るのにガスを使っていて、焦げ目にガスの匂いのするのが嫌だからです。この規模と値段ではなかなか炭には出来ないのでしょうから、せめて電気にするとか最悪でもガスとの間にセラミックを挟むとか、今度話してみるつもりです。
P.S.
前にも書きましたが店主の椎屋君は孤高の天才。四ツ谷「すし匠」の中澤さんが非常に高く評価していると何回か読んだり聞いたりしたことがありますが、修行したというか、すし匠には一週間おいてもらっただけとのこと!中澤さんも凄いですねぇ・・・改めて天才は天才を知ると思いました。
P.S.2
一年ほどいた若い衆が突然いなくなったそうで奥さんと二人で大変そうでした。しばらくの間手のかかるものは減ったり小さくなりそうです。そういえば今回はアン肝が無かったなぁ・・・
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2011年
鮨は出されたらすぐに食べる主義なので、過去にただの一度も写真を撮ったことはありませんが、こちらのお店は撮影禁止らしく?情報が少ないので、たまたまカウンターのお客さんが皆さん先に帰ったのをきっかけに、店主にお願いして追加した鮨と本人の写真を撮らせてもらいました。(椎屋君無理言ってゴメンネ)
スペシャリテのあん肝と奈良漬けは、今回は固まりではなくペーストになって小さなスイカの奈良漬が出てきました。穴子の肝の煮付けは相変わらず絶妙な味付け、酒飲みにはたまらないつまみが次々に出てきます。小柱のおぼろが入った締めの玉子焼きも最高。
連休明けで台風が近づいていて漁も無いという最悪に近い条件の中でも、美味しい鮨が食べられました。写真は追加の中トロと赤ウニですが、握りも美しいです。
炙り物はガスを使ってるのかちょっと匂うのが気になりますが、後は言うことがないです。もう少ししゃりがほどけたら満点を付けたくなるくらい好きです。
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2010年
三回目再訪しました。
初回に天才と書きましたが、もうそれ以外に表現のしようがありません。(しゃりの握り方にさらに上達の余地はありますが・・・)
鮨そのものの魅力では、同じ三十代の金沢の「志の助」に負けているかもしれませんが、つまみの味付けとその構成に垣間見える才能のきらめきには相変わらず驚かされます。
一昨年夏はdancyuに載っていた写真に一目惚れして、旅程を変更して行って感動!(その頃は食べログは知りませんでしたし、知っていてもこのお店は有名ではなかったですが・・・)
昨年は、一ヶ月前に電話したにもかかわらず仕事の夜の土曜日にどうしても予約が取れなかったので、やむを得ず鮨を食べるためだけにわざわざ一日早く博多に行って来ました。ここまでして何かを食べに行くのは初めてかもしれません。
今回は二ヶ月前にあえて名前を言わずに電話したら、「予約は一ヶ月前からにしています」と言われて一ヶ月後に取り直しました。店を訪問したら○○さんだったら予約いつでもOKですと言われましたが、ネットで有名になってから一見さんの予約のキャンセルが多くて困っているそうです。
愛想が悪い、会話が下手、といろいろ書かれていますが、私は美味しければ鮨屋の親父(彼は若いですが)は、むっつりでも全然かまわないと思ってます。ただ客相手の商売ですから、いろいろな考えの方がいらっしゃいますし難しいですね。
もっとも私の場合は、このお店でもカウンターに座って大将とすぐにいろいろと楽しい会話を交わして、美味しく鮨を食べています。相性もあるのだと思いますし、愛想が悪いとは限らないことをはっきり書いておきます。
ルキウス氏が御自身のブログで、安吉について素晴らしい文章を書いてらっしゃるのでここで紹介させて頂きます。
その1
http://blog.livedoor.jp/lucius_as/archives/1626400.html
その2
http://blog.livedoor.jp/lucius_as/archives/1654823.html
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2010年
2008-2009年とつまみに感心していましたが、今回は炙り物が多く、ちょっと匂いがしたのが気になりました。ボンベのバーナーは仕方ないにしても、下からプロパンガスを使って炙っているのでしたらやめた方が良いと思います。(次回行ったら確認しますが・・・)
と言う訳で、今年はつまみにちょっと残念な物もあったので満足度で言えば、本当は味も総合も☆は4つなのですが、応援もあって次に行くまで評価はそのままにしておきます。
今回は、後半の赤酢のしゃりで握った「壱岐の生マグロの中トロ」見事でした。味と一体感、香り、後味全て完璧で(しゃりの崩れ方にはまだ上達の余地はあるかもしれませんが)ここまで来たかと感慨深い物がありました。
相変わらず、「あん肝の蒸し煮、奈良漬け乗せ」は絶品です。今回は半生具合に感動しました。
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2009年
つまみはアイデアが素晴らしく完成度も非常に高いです。また鮨一つ一つをとっても美味しいですが、コンビネーションも非常に良いです。写真は他の方が撮ったのを見ていただくことにして、特に印象に強く残ったのは、
しめ鯖の藁スモーク
鰹やよこわではなく、酢で締めた鯖をさらに燻るのが目新しかったです。酢での締め方とかなり強い燻りがマッチしていました。
あん肝の奈良漬け乗せ醤油風味(写真無いですね)
何とも絶妙な組み合わせでしたが、京都のフランス料理店でフォアグラに奈良漬けを載せているのを知っていて、作ってみたとのことでした。
唐津の赤ウニのにぎり
エゾバフンウニとは違って、粒が小さくねっとりとした感じが実によく出ていて美味しかったです。北海道の感覚では、9月中旬~10月初めはウニの産卵期で、美味しいウニを食べるのは無理だとばかり思っていました。10月は唐津の赤ウニがあるんですね。良い勉強になりました。
生しゃこ
ねっとりした感じとほんのりとした甘さが美味しかったです。いったいどうやって生の身を殻からはがすんでしょうね???
穴子の肝の煮付けと煮穴子のにぎり
さぞかし良い環境で美味しい物を食べて育ったんだろうと、肝を食べただけで想像できる素晴らしい穴子でした。
あと、シジミのお吸い物とふわっとした絶妙な卵焼きも美味しかったです。
今回気がついたのは、ビールのグラスは「松得硝子のうすはり」で口当たりが良く、冷酒はまず「錫の打ち出し」で、二杯目からは「洒落た陶器」・・・と、器にもこだわっています。
お酒も、和歌山、山口、宮城、山形・・・と、各地からそれぞれ美味しいお酒を集めていました。今後がますます楽しみです(^o^)
一年前よりお酒の種類が増えたかな???そういえば若い男の子が二人手伝っていたのも、今年から???
カウンター7席、個室一つの小さなお店ですが、現在混雑時は8時半から二回り目の予約を取っている様子。どこまで人気が出るのか?ちょっと恐くなってきました。
P.S.
ビールとお酒を何杯か飲んでこの値段です。他の大都市なら、間違いなく倍は取られると思います。
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2008年7月
もともとは夏休みを利用して黒川温泉ー阿蘇-高千穂とレンタカーで回る計画を立てていたのですが、danchuに載っていたこのお店の鮨の写真が気になって、あえて福岡空港経由で食べに行ってきました。(danchuの鮨のライターは気に入ってます)
江戸前鮨でも地方の鮨でも、私は美味しければ特にこだわらないので、博多に来たときは昼もやっている地方色豊かな「やま中」を贔屓にしていたのですが・・・
ここの店主には参りました。本人の話では子供の頃から鮨屋になりたくて中学卒業後この世界に飛び込んだとのことでしたが、特にどこで修業したと言わずにあちらこちらを回ったと言っていました。
食べて貰えば分かると思いますが、本人が全ての点でここまでこだわるだけに、大抵の店は自分が目指す高みにはほど遠く、長い間修行する気にはならなかったのでしょう・・・
(名古屋)~中野坂上~銀座進出の「さわ田」を意識していて、できれば将来は週のうち半分、月火水を博多で、半分木金土を銀座でやりたいと言ってました。夢が叶うのを応援したいと思いました。日本酒に本当に合うと思います。
26歳で独立!現在9年目!!間違いなく天才です!!!
4位
1回
2016/12訪問 2016/12/27
2016年12月
最近名古屋の支店「柳家錦」を贔屓にして盛り立てているので、来る回数が激減した柳家本店ですが・・・(^^;)
東京と宮崎のお客さんとMKタクシーのアルファードで行ってきました。
季節の恵みを二つほどベルナール・グロのヴォーヌ・ロマネで楽しんだ後、猪の(ロースではなく)カルビ!に、30Kgの小熊のフィレ!!!10年以上前に冬眠中の乳飲み小熊のロースを一度だけ食べたことはありますが、30Kgクラスの小熊のフィレは初めてかもしれません。(小熊と呼んでいても大抵はもっと大きいです)
肉質が物凄く柔らかくて、豚のようにしっかりしていないし、鹿や馬のように緻密な感じもなく、何か肉が崩れるといった感じの食感は、知らずに何の肉だと聞かれても答えられないです。貴重な肉を食べさせてもらえました。一頭から片側5人前で計10人分くらいしか取れないでしょうから、この日行った人は滅茶ラッキーですね!
定番の蝦夷鹿のロースに味噌味の猪鍋、自然薯、みかんで終わりました。
昨シーズンは熊の大当たりの年でしたが、今年はジビエ類がどうなるか?年明けが楽しみです。
P.S.
台湾香港など中国人が店に来ている話は昨年聞きましたが、今年はアメリカ人やドイツ人など客層がさらに広がってきたとか・・・いよいよ世界的に有名になってきましたね(^^;)
P.S.2
冷凍方法と保存がー20℃からー60℃に代わって、現在は肉を冷凍しても月の輪熊のロースの脂肪のほのかな甘みがかなり残るようになりました。10年以上前は獲れたてのチルドでしか楽しめなかった熊肉の美味しさが一流和食店でも理解されて、冷凍保存の熊肉は全国的に人気が出てきたようです。小熊を獲りすぎて絶滅危惧種にならないことを願うばかりです。
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2015年11月
いつも夜ばかりだったので、昼に食べに行くのは15年ぶりくらいでしょうか?
夜名古屋から出かけると、お店は山の中にあるようなイメージですが、実際は写真のように陶町の住宅街の上にあります。
晩秋は某季節の恵みに、猪、蝦夷鹿、ツキノワグマ・・・子持鮎は終わっていましたが、今年はモクズガニがまだ獲れていて、オスメス食べ比べが出来ました。オスのミソ(白子)は上海蟹ほど舌にまとわりつくことはありませんが、海の蟹とはまた違った楽しみです。
今年は業者さんと一緒にブルゴーニュのワイナリー巡りをして、美味しくお値打ちなワインを1000本ほど仕入れてきたとか。ますますレベルアップしそうです。
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2014年8月
名古屋の錦3丁目に支店の「柳家錦」がオープンしました。カウンター8席と4人掛け掘りごたつの囲炉裏一つの小さな店ですが、まずは料理や値段を本店とほぼ同じにする予定とのことです。
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2014年1月
九州からわざわざやってきた友人達と、新春の鳥尽くしを楽しみに柳家です。
晩秋の大鰻に続き、今度は新鮮なツキノワグマが入っていました。クマの脂は融点が低く、焼いている間にも流れ出します。箸休めの大根は昔は切らずに置いてあり肉と交互に噛ったそうです!豪快ですね。
当日は昼に新年会もあって60人のお客さんが入ったそうで超満席。夜は私達一組に絞ったとか。そのせいもあったのでしょうか、素敵な皿(古伊万里等)が沢山出て来ました。
今年はちょっと趣向を変えて、美味しかった物シリーズで(時期は関係なく)20枚ほど美味しい料理の写真を最初に並べておきますので、お楽しみ下さい!
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2013年10月末
今年も東京と宮崎から友人を迎えて、久しぶりの鮎松茸雑炊と天然鰻等を食べに柳家に行ってきました。料理が秋から冬の変わり目になる10月後半は、独特の楽しみがあります。
長良川上流の鮎のヤナにかかった1Kg超の巨大な天然鰻は白焼きにしてもらいましたが、身も厚く見事でした。皿からはみ出した白焼き2本に比べると、蒲焼き2本は小さめに見えますがそれでも800gに500gと、晩秋の天然鰻は食べ応えがあります。
料理の締めは例年の鮎松茸雑炊と言うより、鮎出汁の松茸雑炊でした。米よりも鮎よりも松茸が多い雑炊は初めて食べましたが、ウーン何と言おうか・・・写真アップします。(さすがに今回は特別価格です)
柳家は季節それぞれに良さがありますが、やはり一番の魅力はこれからの季節、晩秋から2月にかけての四つ足や鳥の肉三昧だと思います。ジビエが好きな方はお見逃し無く。
前にも書きましたが、全て天然の食材を使っているので、晩秋から春にかけてのみは、紹介者の有無で食材が変わる可能性があるので、初めて予約される方はその点をご留意ください。
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2013年5月
久しぶりの5月の柳家は、山菜など野菜がいっぱいです。
太~いたらの芽、コシアブラ、蕗の葉、ウド、コゴミの天ぷらから始まり、うるい、セリ、行者ニンニクのおひたし、ウドのきんぴら、口直しの大根と秋冬に比べるとバランスがよくて嬉しいです。
魚はオショロコマ(北海道の湖ではおなじみの、サケ科サケ目イワナ属のサカナです)に、長良川河口で網にかかった60cmのサツキマスの刺身。
肉は糀付けに、子鹿のフィレ、害獣駆除で3日前に獲れたエゾ鹿のロース、に若鶏のすまし汁と、相変わらず盛りだくさんです。エゾ鹿はこの時期としては脂肪が厚くて美味しくびっくりしました。そう言えばこどもの日に雪が積もったとテレビのニュースで放映していましたし、今年北海道は寒いんでしょうね・・・
写真アップしておきます。この後は鮎や天然鰻が出てくる夏メニューに少しづつ移行してゆくと思います。
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2013年1月
「1月にしか出てこない鳥の麹漬けブルーベリーソース」をどうしても食べたいと言う天ちゃんがわざわざ宮崎からやって来て、本日は鳥中心というか鴨づくしの柳家です。昼は客が五組入って大変だったそうですが、夜は私たち4人だけで、三代目夫婦と大女将の接待で楽しい夜を過ごしました。
いやぁ鳥は久しぶりでしたが四足とも違ってまたいいですねぇ!!写真のように、青首(マガモのオス)、尾長ガモのつがい、小鴨のつがいと、鴨づくし。コリコリした砂肝、こってりとしたレバー(肝臓)、柔らかく歯がスーと入っていく食感が素敵なハツ(心臓)、せせり二種(首の骨周りとその外の脂ののった部分)、半身、鴨のネギマ・・・が全員にひと串づつ行き渡る鴨づくしです。(普段は心臓とか砂肝とかの内臓は一羽に一個しかないので、代表者くらいしか食べられないのですが・・・)
焼き鳥が好きでお金に糸目を付けない方は、写真を見てどうぞよだれを流してください。網獲りの天然鴨の肉と内臓の焼き鳥です。ある意味これ以上は無い究極の炭火焼き鳥かもしれません。
さらに脂の乗った素晴らしい猪が入っていて、ロースもなかなかでした。あとは久しぶりの青首鴨鍋に、自然薯とろろ・・・相変わらずとても美味しかったです。
ワインは、麹漬けにはアルザスのビオのゲブルツトミュレール(ジェラール・シュレール)、三代目セレクトのルネ・ブービエの素晴らしいシャルムシャンベルタンを挟んで、フリウリのヴィトフスカ(ヴォドピーヴェッチ)と興味深いワインが揃いました。
P.S.
鴨の仲間ではオシドリがとても美味しいそうですが、現在はレッドブックに載っていて狩猟禁止です。首の長い雁類も大きくて脂がのっていて昔は食べたような気がしますが、現在はどうなのでしょう?さらに遡れば鶴は昔お殿様が食べた絶品料理ということですが、もちろん今はもう食べられません。トキも美味しいから次々と食べられて絶滅したのでしょうし・・・きりがないのでこのへんで止めておきます。
P.S.
柳家、昨年は香港からツアー客が食べに来たそうです。次は台湾からでしょうか・・・中国民族も食に対する好奇心凄いですね!
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2012年11月末
久しぶりの柳家です。昨年に続き、東京からまどん奈夫妻、宮崎から天ちゃんと御友人をお迎えして5人で行ってきました。今年も食べログ郷土料理部門の全国上位にいるようですが、究極の郷土料理店であることは間違いないと思います。
部屋に入ると囲炉裏で焼かれていたのは巨大な鮎でした。この時期にまさか落ち鮎を食べられるとは思っていませんでしたが、写真のように同じ長良川産の鮎でも、天然遡上の鮎と琵琶湖の稚魚を放流してこちらで育った鮎では、同じ場所で育ったにもかかわらず体型もヒレの大きさも全く違うのを見てびっくりしました。夏の友釣り期間でも、ヒレの形などの違いで詳しい人は天然遡上鮎を見分けることができるそうですが、シーズン終わりになって鮎が巨大になってくると、今では素人目にも形の違いは明らかです。
ジビエに関しては、今年は寒いせいか解禁早々の四足も昨年より脂が乗っているようで、今シーズンは期待できそうです。蝦夷鹿の子供、季節の○、うり坊、ヒグマの小熊など炭火焼を楽しんできました。
最近はチルド技術の向上のおかげか、北海道からヒグマがコンスタントに入ってくるようになりましたが、三代目と、「冬眠穴にいる捕れたてのツキノワグマの乳飲み小熊は、脂肪が常温でも溶けそうで甘くこれが別格に美味しい」と話題になりました。実は私も過去に一度しか食べた事はありません。年に一度手に入るかどうかだそうで・・・
この店の冬のジビエの魅力は、「全て天然なので当日何に当たるかは行くまでわからない」と言う所にもありそうです。全国各地からやってきた食通たちも、別な時期にもまた食べてみたいとリピーターになる人が多いそうですが、店は増築して十分に広いので今後も予約が取れないということはないでしょう。いつのまにかほとんどの囲炉裏端が堀ごたつ形式になって、メタボな方でも座りやすくなりました。
お酒はビールで始めて、白のコンドリュー、ポマール、三千盛、コート・ロティと今年は三代目のセレクションです。
充実した夜の宴でした。
P.S.
このお店は紹介制と書いているレビュアーもいますが、昨年も書いたように、10月中旬から2月いっぱいのジビエ中心の時期に限っては、紹介者の有無によって食材が若干変わってくるかもしれません。それ以外の時期は、特に紹介は無くても食材は大きく変わることはないと思います。
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2011年12月末
宮崎の天ちゃんや東京のまどん奈ご夫妻を迎えて、柳家で食べログ忘年会です。
今年の秋は最初暖かくて、前回11月に来た時は四つ足のジビエには全く脂がのっていなかったのですが、さすが12月になると写真のようにメス猪、蝦夷鹿、小熊としっかり脂肪の層が厚くなって美味しかったです。今シーズンは四つ足も昨年より期待できそうで良かったです。
ちなみに脂がたくさんあるといっても、非常にさっぱりしているのでクドさは全くありません。早い時期はドングリ遅い時期は自然薯などを食べている獣類の脂肪は融点も低くさっぱりとしています。ほのかな甘みのある小熊やメス猪の脂肪、しっかりと口に甘味が残る蝦夷鹿の脂肪、噛めば噛むほど味がわかる赤身の部分。種によって違う脂身と赤身ののコンビネーション。これが四足ジビエの魅力でしょうか?
お店にはジビエに合うワインがだいぶ揃ってきたようです。二代目の頃は日本酒はかなり値段が高かったのですが、現在ワインの価格は非常に良心的ですので、予算を言って頼めば三代目が美味しいものを選んでくれると思います。
お店は2011年よりお酒は原則持ち込みお断りとなりました。お店には廉価なボルドーはもちろん、ブルゴーニュはルイ・ラトゥールの一連の赤ワインがお値打ちのものから高級なものまでセラーに入っていますし、またシャプティエのコート・ロティ、エルミタージュなどもあります。白ワインやイタリアワインも置いています。
それではどうしても満足できず、自宅のセラーで眠る(お店にはとても常備できない高価な)年代物のコレクションを持ち込んで、自分のワインを店でジビエと合わせて飲んでみたい方は、事前に電話で三代目とよく相談してください。三代目の話では、十年以上通っている常連客同伴時のみ、持ち込みを認めるそうです。食べログでお店が目立つようになってから、初めて訪ねるのに極めて安いワインを突然持ち込む方もいたようで、色々と検討した結果、今後はこのルールにしたそうです。
今回はお店にお願いして、天ちゃんが特にジビエにピッタリだと言う噂の1978年のヴォルネイと、1993、1995年のDRCを持ち込んで楽しませて頂きました。
P.S.
新春は運が良ければ鳥類が楽しめます。個人的な意見ですが、特に10月中旬から2月末までジビエ中心の時期は、紹介者がいた方が予約はスムーズに進むと思います。
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2011年11月
例年は好物の時期に合わせて10月末―11月始めに行くことが多いのですが、今年は狩猟期間に入ったばかりの11月中旬に行ってきました。
獣類はまさに「はしりの時期!三代目が囲炉裏に付きっ切りで焼いてくれます。
■前菜は、へぼ、大スズメバチのへぼ(蜂の幼虫の佃煮)
■季節の焼き物
■うり坊のフィレ(たれ)
■小熊のロース(たれと柚子胡椒)
■メス猪のロース(塩コショウとマイユのマスタード)
■蝦夷鹿のロース(たれと安曇野の山葵)
■熊鍋(赤味噌、里芋、こんにゃく、ねぎ等)
■自然薯の麦とろ
口直しの大根、その他季節の嗜好品
冬のようにぶ厚い脂肪があるわけでもなく、あっさり味でちょっと物足りないと言えば物足りないですが、これはこれで珍しかったです。噛めば噛むほどしっかり味が分かるのは獣肉の持つ特徴で、脂肪が少なくてもこれは変わりません。今回はしっかり写真を撮ってきましたのでご覧ください。
昨シーズンは非常に不毛の年で、鳥類も獣類も痩せていて脂もなく久しぶりの最悪の年でしたが、今年は鳥類は非常に素晴らしいです。獣類は今年も痩せていてやや不安ですが、冬を迎える前に頑張って「美味しい食べ物を何とか探して食べてくれ」と祈るしかありません。
日本酒は定番の得月、ワインは三代目お勧めの王道バローロ!アルバ村の紋章がついたピオチェザーレ元詰めのオルナート2004(写真参照)。ワインはとても美味しかったのですが、これは一昨日のトリュフに合わせたらどんなに美味しかったか・・・うー残念。
三代目が、柚子胡椒、マイユのマスタードに加え、安曇野の山葵も合わせてくれるので、改めて代替わりしたなと実感します。秘伝のたれは継ぎ足していると言っても先代のころと比べると生姜が明らかに減っているような気がします。飲み物も、ビールと日本酒、焼酎だけだった昔と比べ、今は玄関左にセラーがあって、ルイラトゥールの赤がピンからキリまで揃っています(ヴォーヌ・ロマネとエシュゾーまでは一昨年と昨年に飲みましたが、DRCに次いで人気のあるロマネ・サン・ヴィバン、セラーの一番上においてありますがいったいお幾らなんでしょうね・・・)。
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2011年6月
三代目がお店を継いで、新たな伝説の始まりです。この店を築かれた二代目のご冥福をお祈りいたします。
さて目立つのは、秘伝のタレに加えて料理によりマイユのマスタードや柚胡椒が付いたり、箸休め類も味に広がりが出てきたこと。ワインが非常に良心的な価格でいろいろ揃ってきたことでしょうか・・・
6月は春メニューと夏メニューの境目で、今回は郡上八幡の鮎釣り解禁を待って行ってきました。写真に載せた結構な大きさの鮎が一人五匹づつ、前日に三代目が釣ってきたそうです。今の時期は頭から骨ごとばりばり食べられるのが秋とは違った魅力です。
一匹目は塩焼き、二匹目は蓼酢、三匹目は好みに応じて田楽タレ、後の小さめの二匹は唐揚げです。
陸封されたサクラマスの塩焼きも合わせ、ニコラ・ペランのコンドリューとばっちりのマリアージュでした。セパージュはヴィオニエだと思いますが、梨や青リンゴ、スイカの香りが口の中で広がり、鮎との相性は抜群のようです。よく冷えた辛口ワインですがボディも厚く幸せな気分を味わってきました。
飛騨の山奥で採ってもらったと言う山菜もたっぷり出てきました。まさかこの時期にこんなに取り立ての天然山菜が食べられるとは嬉しい誤算でした。あじめドジョウや川エビに加え、長良川で運良く針にかかった1m強の鰻も最高級、身は厚く脂は秋ほどはくどくなく巨大天然鰻に限っては今の時期でも最高です。今年の冬は獣や鳥がまるでハズレだっただけに、春から三河の貝類や長良川の鮎や鰻が豊漁で美味しいというのは嬉しいですね(^_^)
名残の肉類を焼いて貰い、締めは天然鮎雑炊。まだ油が少ないので雑炊には和風だしを追加していると思いますが、秋とは違い身が締まっていて、あっさりしていて本当に美味しかったです。
三代目は料理以外に鮎釣りの技術や仕入れ先もきちんと受け継いでいるようですし、今後も伝統に根ざした上での新たな展開に期待です。
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2011年新春
新春は特別料理がありますが、写真は一部だけこちらで、あとはどこか別の所にアップしておきます。記事も追々・・・今年のジビエはどこで食べてもはずれのようで・・・猪や熊が全国でうろうろしていたんですけれどね。う~ん、写真を見て判断して下さい。
今年は、大根の塩はヒマラヤの岩塩に、生姜醤油ダレの蝦夷鹿には柚子胡椒、塩胡椒味の猪にはマイユのマスタードなどを添えて、アクセントを付けていました。
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2010年追加
2月15日で狩猟期間は終わり。害獣駆除や偶然捕れた動物以外は冷凍になります。ただし数年前から-60℃の冷凍になりましたのでジューシー感はかなり残るようになりました。良い物を選んで冷凍しているので、意外と脂がのって美味しいこともあります(^_^)
冷凍になる前に行ってきましたが、この時期は糀漬けと言う伝統料理があります。肉にいったん塩をしてその後糀に漬けるのですが、骨が中空になっている小さな生き物では(分かる方だけ分かってください)塩がそこに入り込み、独特な風味となります。僅かしか漬け込まないので貴重品となります。
今年は全国的に熊が不猟でした。残念です。
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2009年追加
メタボな客のために、板の間の囲炉裏が掘りごたつ、もとい!「堀り囲炉裏?」になって座りやすくなりました。
11月は11月だけの楽しみが・・・岐阜や長野など海のない山岳地方では、昔から貴重な蛋白源として伝統的な食べ物があります。
・・・と、言う訳で今年も柳家です(^o^)
新しい写真をアップしておきましたが、長良川名産「あじめどじょう」が今年の新作でした。いつの間にか玄関にワインセラーが・・・
いつもは腕の太さの鰻ですが、今日はほどほどのサイズがずらりと・・・(写真参照)
注:ヘビーレビューアーの相次ぐ高評価のおかげで、全国のトップテン入りしそうな点数になって目立ちそうな雰囲気になってきました。昔から続く地方の伝統的料理に、全国から暖かい視線が送られるとは限らないので、一時的に伏せ字を使うことにしました。
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以下の記事は初レビューで2009年に書いた物です。人気が出て客も増え食材の仕入れ先も拡大していますが、全てが天然であるのはかわり有りません。
五つ星には理由があります。親しくなると、他の店では滅多に食べられない岐阜県の伝統的な美味しい料理が食べられます。
今は古い民家を移築した建物が2軒。各部屋には囲炉裏が切ってあり、4人から10人くらいまで座れる部屋があります。最近は掘りごたつの部屋もありますので予約の際にお願いした方が良いでしょう。でなければ囲炉裏を切った板の間の部屋で、ツキノワグマの毛皮を敷いてあぐらをかくことになります(2009年から掘り囲炉裏になって座りやすくなりました)。完全予約制で4名からです。
季節によって違いますが基本は囲炉裏料理。10月は○、11月ー2月の狩猟期間はジビエ中心、春は山菜の天ぷらとか夏は鮎や天然鰻とか、秋はきのことか細かいメニューは変わります。しかもこだわっていて、イノシシならメスの60-70Kg未満とか、各種羽の生えた生き物とか・・・脂肪が甘いチルドのクマとか・・・
以前は基本的に一人一万円で4人からでしたが、新館が出来てから少し上がったかもしれません。お酒は少し高めの設定、ワインは安めの設定です。
生姜醤油と塩胡椒の2種類が基本ですが、最近は親父さんがフランス風味付けなどにも挑戦しています。ジビエが好きな人には間違いなく五つ星です!
P.S.
基本的には「完全お任せ」のコース料理ですが、東海地方に住んでいる方は、お店に無理を言わずに普通にコース料理を頼んで下さるようお願いします。二回目以降「親しくなれば自然に」「特別な料理」が出てくると思います。
瑞浪からは遠くて、「どうしても一生に一度」しか行けそうもない日本全国の超グルメの方のため特別に、時期別のお勧め料理を書いておきます。行く日を選ぶ際の参考にして下さい。
秋・・・はしりの○、エゾジカのロース、落ち鮎と松茸雑炊。
晩秋~初冬・・・なごりの○、大きめの○、猪鍋、自然薯とろろと麦飯。
狩猟期間(2月14日まで)・・・メスイノシシのロース、新鮮イノシシフィレのタタキ、「チルド」のツキノワ熊、青首、鴨より少し小さめの○、首の長い○。
新春(1月末~2月)・・・○の糀漬け、○のうるか(内臓の塩から)。これは特別メニューですので、当然非常に(能登のクチコの数十倍)高価です。
春・・・山菜の天ぷら、なごりのジビエ(ー60℃冷凍)
夏・・・「長良川上流の」天然鰻、長良川の鮎の塩焼き
肉は全て天然野生なので、その時々ある物しか出てきませんが、「害獣駆除」などで、珍しい獣が手に入ったばかりの時はラッキーです。御自分の運を試して下さい。
小さめの○は、地球温暖化のせいか10月末~11月初めはお腹に虫が多く、昔とは美味しい時期が少しずれてきたような気がします。以前のようにお腹に木の実が詰まった状態なのは、いつなのでしょう?年明けは写真の糀付けがあり、最近はブルーベリーソースが人気です。
青首は、木曽川、長良川の網捕り窒息で、ここでは鴨鍋より焼く方がお勧めです。首が長い○も焼いて貰った方が良いです。
天然鰻に関しては長良川上流の天然があれば断然お勧めですが、最近は浜名湖産など天然とは言え上流捕りではないものが多くなり、全く味が違うので残念です。
クマに関しては害獣駆除で手に入ることがあるようですが、ツキノワ熊(特に乳飲み小熊)のチルド、があればラッキーです。冷凍物は脂肪の甘みがかなり落ちてしまいますし、ヒグマは脂はのっていますが、大きいとわずかに独特の臭みがある場合もあります。
鹿はエゾジカ以外が手に入ることが稀にありますが、害獣駆除などで偶然手に入ってしまったメスのカモシカ以外は、カモシカも普通の鹿も固かったり脂がのってなかったりで、チルドのエゾジカの方が美味しいです。
特別にメニューをギリギリの範囲で公開しましたが、今後も美味しい物が食べ続けられるように、くれぐれもお店に無理な注文はしないようにお願い致します。あくまで天然ですので、その年に何が食べられるかは、その人の運によります。
5位
1回
2013/04訪問 2013/04/27
2013年4月
久しぶりに行ってきました。気がつかないうちに玄関の上に穴子の骨マークが付いています。
ポン酢が新しくなり、塩、ポン酢、野菜ダレのどれかで揚げたての天ぷらを食べます。私は天つゆと大根おろしが好きなのですが、今回は久しぶりなので全て任せました。勝沼アルガワインのロゼ・スパークリングを勧められて合わせました。
昨年4月に弟子が銀座の小十に勉強に行き、その後はずっと一人で営業してきたそうです。昼の営業もやめて人数も制限したので予約もかなり困難になりました。
現在の店は7月6日(土)でいったん閉店。代官町に自宅兼店舗を新築し、8月6日(火)から新しく営業を始めるそうです。新しい店はカウンター6席で夜一回りのみとのこと。ますます濃厚な?店になりそうです。
一人になってますます食材にもこだわっていますが、無理な部分も出て来ているような気がします。
食材は名古屋一。野菜の揚げ方も名古屋一。魚類の揚げ具合は(私の好みでは)「あやめ」に一歩譲ります。
P.S.
現在昼は営業していません。
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半年おきに来店する度に☆が半分ずつ上がり、私の評価でも名古屋ではトップクラスの天ぷら屋となりました。
好奇心旺盛で研究熱心な30代後半の大将が、材料にこだわって天ぷらを揚げています。橘のあやめもとても美味しいですが、基本的にお座敷天ぷらで、掘りごたつ(カウンター)の部屋は4人揃わなければ使えません。予算があって人数が少ない時はこちらのお店を勧めます。
また全国の名店を追い求められている方も、天ぷらはタネ7腕3と考える方ならば是非どうぞ。伊勢湾や三河湾の海の幸、岐阜や長野の山の幸と、名古屋の地理的なメリットを最大限に生かし、ここまでの食材をそろえたお店は、鮨屋などのあらゆるジャンルを入れても、名古屋では他にはなかなか思い当たらないくらい素晴らしいです(1万5千円コース)。
和食の腕も良いので、天ぷら以外にもそういった最高の素材を使い拘って作った料理をちょこちょこと食べられますし、日本酒の品揃えが良いのも魅力です。
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2012年2月
東京から客人を迎えておまかせコースです。写真を載せましたが身の厚いタチウオは口の中で溶けて見事でした。自家製からすみは、炙るのと天ぷらにするのとどちらも甲乙つけがたいくらい美味しかったです。
口取りに出てきたふぐの白子豆腐ポン酢ジュレも最高でした。、
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2012年1月
昨シーズンに続いて大将自慢のふぐコースを食べに行ってきました。3Kgのトラフグでしたが、今年は昨年が豊漁だったのに比べるとやや不漁なのかもしれません。最近三河湾のふぐは一年おきに豊漁とやや不漁が交代しているようです。
コース内容は一年前に書いたものと同じですが、結局2011年1月は最高!同年2月及び今年はやや残念で結局ふぐコースは一勝二敗となりました。今年はかなり仕入れが高かったようで、その分天ぷらの内容が昨年よりやや見劣りします。(さいまき、芽キャベツ、帆立、金時人参、椎茸、ふぐ、白子、蓮根、下仁田ねぎ、白魚・・・昨年の写真と見比べてください)今回印象に残ったのは帆立で、火入れは見事でした。
(大分でふぐを食べるようになってから、私自身のふぐの見方が相当厳しくなったかもしれません。今年もまた大分まで食べに行ってきます)
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2011年秋
9月昼は外人の接待、10月夜はお楽しみで、連続して行ってきました。豪華な食材を写真でご覧ください。
秋になって松茸や天然舞茸が入るとやはりウキウキしますね!太刀魚はホクホク、いくらの大葉包みも完成の域に達しています。お酒も良いものを置いていますし、今名古屋で一番乗っている天婦羅屋だと思います。
P.S.
魚類の揚げ具合は、あやめの大将に一歩譲ると感じます。ただ、まだ若い研究熱心な大将なので、いっそうの上達が楽しみです。
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2011年4月
1月の大将自慢ふぐコースに続いて、4月は山菜です!たらの芽、ふきのとう、山うど、こしあぶら、こごみ、ぜんまい、筍に、走りのクロアワビや城下カレイ、名残の白魚等の天ぷら、さらに美味しい料理も出てきました。
口取りは三河湾の稚鮎に山菜と筍、途中で鳥羽の牡蠣を揚げた物にあんかけ、ハイライトは尾鷲の一本釣りの真鯛を漬けにして、いったん焼いて風味を出した後これを蒸し上げた「漬け焼き蒸し」、料理も素晴らしかったです。デザートはいつも工夫してありますが、今回は甘夏の下に自家製シャーベットと豆乳。
また日本酒も、滋賀小左衛門の「手柄杓汲み純米大吟醸」と面白い限定酒が出てきました。
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2011年1月
真冬は大将自慢のふぐコースです。
名古屋でふぐというと、ひとし、可ん虎、明石、博多、龍文、納屋天、美舟、楽々楽・・・など次々に思い浮かびますが、こちらの大将は、以前住吉にあってふぐ料理で有名だった料亭「灘屋」で8年間修行していたので、ふぐの扱いには自信があるそうです。
2Kgのトラフグでしたが美味しかったです。
【先付】ふぐ皮煮煮凝り
【造里】てっさと白子の刺身
【鍋かわり】椀盛り潮仕立て
【焼き物】焼き白子
【天婦羅】写真の9品
【焼物】焼きふぐ
【食事】ふぐ雑炊
【水物】豆乳のデザート
鍋の代わりにふぐのお椀が出てきたくらいで、後は白子付きのふぐのフルコース。これに写真の材料を使った天ぷら9品が付いて一万五千円ですので、これは超お値打ち!!!お腹も一杯になります。
高級料理店ですので、あえて名古屋贔屓点0.5はおまけせずに全国レベルの点数付けにしてあります。天ぷらの種だけではなく、技術の方も一歩一歩東京の超一流店に迫ってきていますが、まだ天ぷらの揚げ具合に出来不出来の波があるので☆4.0に押さえます。
P.S.
一月のふぐが過去名古屋で食べた中で最高級とあまりにも素晴らしかったので、二月にもう一度行ってきましたが、今度は2.2Kgとほとんど変わらないサイズとの話にもかかわらず、残念なことに前回とはまるで違い感動する程ではありませんでした。ふぐは難しいですね。
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2010年11月
前回、好奇心旺盛、研究熱心と書きましたが、今回の工夫は「いくら!」の天ぷらでした。締めに鶏卵の天ぷらを出す店はよくありますが(名古屋なら「天喜」とか)、いくらの天ぷらは初めてです。5年前に試みて失敗を重ね今回やっと安定して店に出せるようになったそうです。美味しかったのは熊本の利平栗。ほっこりして甘くて見事でした。カワハギの肝はなぜかイカゴロ(肝)の味。萩の松茸の値段に影響されたのか他の食材はイマイチでしたがアイデアが光りました。
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2010年春
各種塩で食べるのが基本ですが、頼めば天つゆを出してくれるようになりました。前回は柚子の風味がかえって邪魔していましたが、今回はしごくまっとうな天つゆでした。もうほんの少し濃くなれば言うことありません。
一年前は、天タネ(材料)は素晴らしくても技がまだまだでしたが、本日の揚げるタイミングは見事でした。実際来る度に工夫がしてあり、少しずつ回り道をしながらでもしごく真っ当な江戸前天ぷらへと進化してきたのが非常にうれしいです。最後の決め手となったのは、店内改装で今年の2月に2-3週間の休みを取って名店巡りをしてきたのが良かったのか?、一気に一皮剥けたような気がします。(ちなみに、今回は川崎の「美かさ」に行ってきたそうな・・・それが良かったかな?半生で甘いサイマキ見事でした)
本日は、過去最高クラスのサイマキ!「三河湾の!」稚鮎、スミイカ、京都のシロ(タケノコ)、コゴミ、ノビル、菜の花、タラの芽、ふきのとう、コシアブラ・・・などすべて岐阜や長野から取り寄せた天然の山菜、羅臼のエゾバフンウニ、幻に近くなってきたギンポウ、伊勢湾の鮑、桑名の大和ハマグリ(6年物)、追加は巨大なからすみなど・・・デザートもいつも見事です。
若くて好奇心旺盛、研究熱心、素直で他人の意見を受け入れられる柔軟性を持った店主は、まだまだ腕が上がると思います。
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2009年秋
タネをアップしましたが、御覧のように、天然鮎から大和ハマグリ、エゾバフンウニ、宿儺かぼちゃ(初めて食べました)など、見事です。他には、なす、枝取り銀杏、トウモロコシ、生しらす、メゴチの雄、太刀魚など。追加でかぼちゃ、城下ガレイと穴子を揚げて貰いました。
すでに書いたように天ぷらの腕はまだまだですが、和食店で修業を重ねていた事もあり、突き出しや刺身なども美味しく和食の基本は出来ていますし、何よりも研究熱心なので、これからも腕は上達していくことでしょう。
鮎の天ぷらは鮎の煮浸しのつゆで食べるとか、穴子は少し粘りのある野菜ダレを出すとか、デザートには白桃と味醂のコンポートのお米スープ漬けとか・・・(より美味しいかどうかはともかく試行錯誤したであろう)、工夫はたいしたものです。
美味しかったのはやはりこのお店の名物?「エゾバフンウニの磯辺揚げ」でしょうか。京橋の深町などに比べると、やや火が通りすぎですが、十分揚げた事によってウニと海苔相方の磯の風味が増強されて混じって、なかなかの仕上がりです。これに関しては、栄の天喜より美味しいかもしれません。前回2月にこのお店で食べた時よりかなり美味しかったのは、エゾバフンウニはやはり冬のオホーツク(根室・釧路)より、夏の日本海(利尻・礼文)の方が質が良いからでしょうか?
また、このお店の冷やし烏龍茶は見事で!前回も台湾の凍頂烏龍茶を冷やした物で美味しかったですが、僅かに苦みがあることを指摘し入れ方について話したら、今回はいろいろと研究したようで、ベトナムの烏龍茶を混ぜて、香りが素晴らしく味も良く、かつ苦みもない素晴らしいブレンド冷やし烏龍茶を作り上げていました。
自ら「お客さんに育てて貰っている」と、謙虚な姿勢もありますし、香りを大切にしているので鼻も良さそうですし、舌は確かなので、努力を重ねれば間違いなく将来も期待できると思います。
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2009年春
2008年秋から2009年冬にかけて、名古屋の取材お断りの高級店、吹上のフレンチ三ツ谷と北区の天ぷらくすのきが相次いで自らマスコミに顔出ししたのでトヨタショックもここまで来たのかと驚きましたが勝手な勘違いだったのか?・・・
その後も三ツ谷は雑誌やネットで宣伝を繰り返しているようですが、こちらのお店はTVに一度だけ出ただけでパタリと顔出しを止めたようです。聞いた話ではTV出演は常連の頼みだったので断り切れなかったそうで、若い大将は相変わらず悠々自適の商売をやっているようです。
もともとは、何気なく見たTVに写っていた「ウニの磯部巻き」が美味しそうだったので行ってみました。30代半ばの若い店主が素材にこだわって夜のみ8000円から、こだわりコースは1万5千円と名古屋ではかなり強気の営業です!
聞いてみると、昼2000円夜3500円から店を始め、6年間かかって自分の思い通りの高級店に仕上げたそうです。素材や塩はもちろん、酒やソフトドリンクにいたるまで徹底的なこだわりが感じられます。天つゆは用意せず4種類の塩のみ用意されてます。
以下削除(2010年4月)
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P.S.
名古屋は揚げ物のレベルは高くありません。関東からいらっしゃる方は過大な期待はしないで下さい。名古屋の中では、このお店と「あやめ」がダントツに美味しいとは思います。
P.S.2.
酒類の趣味は抜群に良いです!
6位
1回
2015/06訪問 2015/06/27
梅雨になったら食べるのは鱧だけではありません・・・桑名のハマグリ鍋
2015年6月
2009年に食べログに参加して、私が東海グルメの究極三強だと思う、晩秋~厳冬の岐阜県瑞浪の「柳家」、6月末~7月始めの三重県桑名の「日の出」、愛知県名古屋市の「トゥ・ラ・ジョア」を紹介しましたが、どの店もすっかり全国区になったようです。
当時はこの店も、桑名の花火など特別な日を除いて、一年前から予約する客など私くらいだと女将さんに呆れられましたが、最近はそんな客ばかりになってきたようです。予約はかなり取りにくくなってしまいましたが、それでも機会があれば、一度この時期に訪問することをお勧めします。
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2014年
鱧と蛤は、梅雨を吸って美味しくなるとか・・・
その手は桑名の焼き蛤・・・と江戸時代から有名で珍重されていたようですが、桑名で食べる、7月産卵直前の日本蛤は、茹でるとリンゴのように膨れあがりこれはもう絶品としか言いようがありません。
一生に一度は美味しい時期の蛤鍋を経験される事をお勧めします。
この店の蛤鍋を食べログに紹介してから、毎年質問が来るので、ハマグリのしゃぶしゃぶに関して、まとめて私のお勧めを再掲しておきます。
1.昔は7月末の桑名の花火や8月の石取祭までは美味しかったそうですが、年々蛤の産卵が早くなっているとか・・・産卵直後は身がひどく痩せてしまうので味は相当落ちてしまいます。この時期は避けた方が良いと思います。
2.7000円位の4年物蛤の通常コースから、1万5千円くらいの7-8年物蛤の究極コースまで、鍋コースと焼きハマグリの組み合わせは予算に応じて何段階か作ってもらえますが、蛤鍋に関しては大きいから高いから美味しいと言う訳ではありません。写真を載せておきましたが、巨大な焼き蛤は美味しいですが、鍋に関しては蛤が大きすぎると熱を加えてもなかなか開かず、開いた時にレアではなくなって固くなり、また風味もなくなってしまいます。また大きな蛤はかなり海水を含んでいるので、鍋で順繰り煮ているうちに出汁がどんどん塩辛くなってしまいます。最後に雑炊や汁掛け、うどんを作ると、通常サイズ蛤の鍋と比べてどんなに塩辛くなるか分かります。
と言う訳で、私のお勧めは4-5年物の通常の蛤鍋コースに、(予算に応じて)大きな焼き蛤を何個か追加する事です。
P.S.
蛤に関しては、長島漁協の大和蛤の稚貝の放流が成功して、一時の不漁が嘘のようにここしばらく豊漁が続いてきました。しかし今年は三重県のアサリ漁は史上最悪の不況で、ハマグリ漁師さんの話では、蛤も4-5年物は例年並みに獲れてていますが、アサリ並みの大きさの2年物位の小さな蛤はほとんど目にしないそうです。昨年一昨年の大雨の影響では川から流れてきた土砂に埋もれて、稚貝が窒息して死滅したのではないかと言われています。今年二年物位の蛤を目にしないという事は、数年後に4-5年物の鍋サイズ蛤が捕れなくなる可能性が十分にあると思います。
蛤鍋に関しては、たとえ6月が満席で食べられなくても、今シーズン中に食べておく事をお勧めします。
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2011年7月
毎年恒例の蛤鍋ですが、今年は6月始めに電話したらもう6月は満席で、7月に入ってから行ってきました。今年は梅雨明けが早く産卵が始まっていないか心配でしたが、身が痩せた蛤は少なくて状態は良かったです。
遠くから訪ねる、あるいは一生に一度のつもりで訪ねる方は、確実に最高の良い状態の蛤を食べたいなら、6月中に行くのが安全かもしれません。
最後の方に標準コースの写真アップしておきました。今年は「八百屋の猫のたま」(写真参照)がこちらのお店を気に入って居着いたようで、玄関前の石の上で愛想をふりまいていました(^o^)。最近は廊下にも入ってくるとか・・・ただし居候の仁義を心得ていて、部屋までは絶対入らず、「たま!」と呼ぶと「ニャー」と返事をします。
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2011年1月
今回は新春の白魚料理の紹介です
食べログを始めてすぐにこのお店の「大和はまぐりの鍋」を紹介しましたが、以前から美味しんぼにも取り上げられて有名だったこともあり、その後二年間はずっと、はまぐり鍋のレビューばかり続いているようです。特に初夏の梅雨時に食べる大和ハマグリは最高ですし、私はこちらのはまぐり鍋は日本一と思っていますので、それはそれで良いのですが・・・
実はこちらのお店には季節ごとの美味しい料理もまた別にありまして(^_^)
今回はグルメな方のために白魚料理の紹介です。普段は卵とじくらいでしか食べないですが、こちらは捕れたての白魚のフルコースです。
九州などでよく躍り食いにする透明な白魚は、割と身がしっかりしている「ハゼ科」の魚ですが、揖斐長良川河口で新春に捕れる産卵のために遡上してくる白魚はサケ科の魚で、身は柔らかく抱卵していて水から上げるとすぐに死んでしまうので、刺身には出来ても躍り食いは出来ません。
平安時代から「白魚のような指」と言われる白魚は、こちら「サケ科の真っ白な白魚」だと女将の話です。隅田川で捕れた江戸前の白魚も、こちらサケ科の白魚だったそうです。
地方によっては「シラウオと「シロウオ」と呼び分けていることもあるようですが、普通は気がつかない方が多いと思います。私はどちらの白魚も好きですが、こちらの写真にアップした「サケ科の白魚は非常に繊細で上品な味」ですので、グルメを自称する方は一度召し上がりにいらっしゃると良いでしょう。☆は3.5~4ですが、そういつでもどこでも食べられる訳ではありません。
ちなみに私も、一昨年は三月初め、昨年は二月末と、すでに漁は終わって食べられず、今年は小さくても卵がまだ少なくてもそれでも良いと漁期が始まる一月に予約していたら、今度は雪と時化で漁師さんが漁に出られずキャンセル延期と、三度どころか四度目の正直でやっと食べることが出来ました。
ちなみに冬は「魚すき」、三月は「播磨の竹の子料理」と、いずれぼちぼち紹介します。
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以前のタイトル
梅雨になったら食べるのは鱧だけではありません。「桑名の蛤」鍋
2010年
梅雨時になると予約は一杯、食べログのレビューも続きます(^_^)
一昨年はひどい不良でしたが昨年から回復気味、今年は水温が低く育ちが悪かったようですがもう大丈夫です。
三~四人で賄い付きの鍋を囲むことになりますが、一番最初に当たる人は半生でもうこれは最高!!!四番目はどうしても火が通りすぎになるので、食べるときは下克上で(^^;)絶対に上座に座るしかありません。(メタボな客のために、最近は椅子席も増えました)
女将の話では、日本産の蛤と言っても北朝鮮や中国から稚貝を持ってきて日本でまいて育てた物を日本産と称しているそうですが、大陸の蛤は外洋系で左右対称な形なのに対し、桑名の大和蛤は形が左右非対称で、ちょうつがいの「へ」の字で違いが分かるそうです。
大和ハマグリは貝を「への字」に置いたときに、下になるのが接続部が凹んだ雌貝で、上になるのが凸になった雄貝。平安時代?から続く貝合わせの時は、形が似ていても雄貝と雌貝のセットじゃないと絶対に合わないそうです。(写真参照)
最近は漁協が大和ハマグリの稚貝を放流していたのが成功して、あとは豊富な水量を誇る木曽川・長良川・揖斐川の木曽三川の威力なのか、順当に育っているようで良かったです。
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と言う訳で、桑名のハマグリです。
特製出汁に蛤を一人あたり三~四個入れて、貝が開いたらすぐに食べます.貝が開かない場合は転がすことはありますが,実際にしゃぶしゃぶする訳ではありません。蛤以外に入れるのは三つ葉と豆腐のみです。蛤は三回食べられます。食いしん坊の我々は無理を言って、毎回最期は雑炊とうどんの両方を作ってもらいます。常連さんは卵が入らない「ご飯の汁かけ」も食べます。
私は一年前から予約していますが・・・
最近もうすこし上流にある格安のはまぐりしゃぶしゃぶ「大和」にも行ってますが、改めて思ったのは日の出はさすが!こちらはかなり値段は高いですが、最初の一口食べた瞬間、秘伝の出汁の凄さが「やはり違うなぁ」と、分かります!
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2009年
今年は通常7000円の所一万五千円する、大粒ぞろいの蛤コースを食べてきたので写真をアップしました。感想ですが、焼き蛤は大きい方が汁も出ますし美味しいですが、しゃぶしゃぶの方は少し小さめの3-4年物が、外套がぬめっとして美味しいようです。大きすぎると貝が開く前に硬くなってしまいました。それと、大きいハマグリから結構塩分が出るので、出汁まで完食すると最終的に塩分過剰摂取になり・・・水をがぶ飲みしないと相当苦しいです。
と言う訳で、最終的なお勧めは、3-4年物を使った普通のしゃぶしゃぶコースに、焼きハマグリを特大2個追加です。
ちなみに秘伝の出汁について聞いたら、「昆布と鰹とその他・・・」ですが、鰹節に関しては寸胴で出汁を作る時、二倍の高さまで削り節を盛り上げて使うとか・・・そりゃあ家庭では真似できませんわ(T_T)
10年以上も通っていると、蛤に関しては人並み以上に賢くなりますが、今回驚いたのは昔お姫様がお遊び召された「貝合わせ」は正式には360セット!!!揃えたとのこと。いつの日か「何でも鑑定団」にフルセットが出品されたら皆さん驚愕するでしょうね(^^;)
P.S.
美味しんぼに載った女将は若くて美人であるにもかかわらず、漫画ではかなり年配に描かれたのでショックを受けていました。ちゃんと取材したのでしょうか???
今回は三代目当主のお姉様がついてくれましたが、美味しんぼで右側に描かれているものの、私はこんなに太っていないとご立腹でした。
サービスが☆四つ~四つ半なのは、女将さんか大姉さん(って呼ぶのかな?小姑さんじゃあんまりですよね)がついてくれた時のみです。それ以外の仲居さんでは、当然☆が落ちることもあり得ます。
7位
2回
2021/09訪問 2021/09/26
10年ぶりの壺中庵!究極の薄塩味では素材が口の中で香ります。
まどん奈さんなど沢山のレビュアーがおっしゃっているように、天然食材の素晴らしさを損なわない「究極の薄味の日本料理」を楽しめます。
今回ふと思いついて取った夏休み、普段出張では行くことのない四国までドライブしてこようかと、名古屋-滋賀比良山荘-徳島虎屋壺中庵-四万十の召膳 三月 -高知で龍馬ゆかりの地を見て-香川の讃岐うどん-名古屋・・・と言う無謀な計画を立てました。
何といってもメインはここ、虎屋壺中庵です。電話で予約を取った後、常連さんに電話を入れてもらい常連さんお勧めの天然の食材たっぷりコースをお願いしました。
徳島駅からは車で30-40分。佐那河内村に入り、道の横に枝もたわわにすだちが実っているのを横目に運転していると、右側に神社と壺中庵が見えてきます。隣には虎屋旅館が・・・
庭を抜けて建物に入るとご主人の御母堂が出迎えてくれます。今回は二階の席でした。
食前酒にはこくのある梅酒。冷酒を注文すると、河村恭一郎の素晴らしいクリスタルの切り子セットで出てきました。グラスは一つ一つデザインが違っていて、写真アップしましたが輝きが凄いですね。人気ある理由が分かります。100年たったらラリックみたいに有名になるのでしょうか?
料理は、特にあわび真丈の出汁など、しっかりと引いてあるのですが塩味に関しては、もう美味しいのと味が無いのとすれすれの境とでも言いましょうか、店主が食材本来の微妙な味を味あわせるためにここまで薄味にした理由が伝わってくるだけに、文句のつけようがないとでも申しましょうか・・・
写真を見て下さい。
ご主人自ら獲りに行く地元の天然すっぽん、そばの川にいる天然ウナギ、鱧、アワビ、岐阜県の!馬瀬川の天然釣り鮎、周りにたくさんあるすだち・・・
これだけ手に入りにくい天然の食材を揃えたお店は、岐阜県瑞浪の「柳家」以外に思い浮かびません。そして向こうが野性味を存分に発揮させて「強い味付けに負けない天然の凄み」を味あわせてくれるのに対し、こちらでは「養殖には無い天然食材の繊細な風味」を存分に味あわせてくれます。
蒸した冬瓜の器に入った天然すっぽんの煮込みのみは、「ああ、醤油をたらしたい!!!」という気持ちになりましたが、あとは脱帽です。(あえて言えば、ポン酢、大根おろし、ネギのみのたれで食べた鱧の薄造りは、ちょっぴり梅が懐かしくなったかな・・・それにしても骨は毛抜きで抜いたのでしょうか?全く歯に当たりません)
店主自ら釣りに行った、何度も日本一に輝いた高知県安田川の釣り鮎を食べられると楽しみにしていたのですが、台風以来安田川は状態が悪くなって、今は岐阜の馬瀬川の方が美味しいと馬瀬川の鮎が出てきました。しっかり腹にこけが詰まっていて美味しかったです。友人から馬瀬川の釣り鮎をその場ですぐ締めて送ってもらっているそうです。鮎は本人が自ら釣りに出るだけあって凄いこだわりようです。
日本酒は、江戸時代から続くこちら地元の献上米を使い(阿波)池田で作ってもらっているとおっしゃってました。凝ってますね!
言葉では説明しきれませんので、全国のグルメを自負される方は、春~秋に徳島の壺中庵を、晩秋~冬に岐阜の柳家を訪ねて食べ比べてください。繊細さを極めた和食も、野趣に富んだ和食も、どちらも究極の天然素材を食べるのに適していることを理解していただけると思います。
P.S.
料理の内容は紙に書いてある訳ではないですし、私は事前に他の方のレビューを読んでいたので、一つ一つ料理の内容をこちらから尋ねたところ詳しく説明してくれましたが、何も聞かなければただそのまま料理を置いていくと書いている人もいますので、それがこのお店のサービス方法と割り切るのが良いと思います。暇なときは店主が相手をしてくれます。魯山人が書いた○○サンショ○○○の美味しい料理法などで大いに盛り上がりました。煮込みはスッポンより美味しいそうで、いつか食べてみたいです○○サンショ○○○・・・(^_^;)
ぼちぼち書き足します
8位
5回
2019/10訪問 2019/10/30
今年も明日で営業終了です。漁協との契約で10月いっぱいでヤナはいったん終わります。
9月末の台風で一気に鮎が落ちて一ヶ月以上連続オープンしていたので、数回しか営業出来なかった昨年のようにひどくはないものの、親父さんの話では年々鮎の生育は遅くなってきて、卵を持つ子持ち鮎の時期がずれてきているそうです。
午前中の仕事が終わってから車を走らせて行ったので、遅い昼食となって客が私達だけだったこともあったのか?5000円のAセットの大鮎はほとんど特大サイズ、3500円のBセットも中サイズのはずが大になり、おまけに塩焼きも田楽も鮎5匹すべて卵入りメスの大サービスでした(^_^)
美味しい煮付け、サクサクした最高のフライ、炭で焼く大鮎の塩焼きと田楽に、締めの雑炊もいつものようにたっぷり鮎が入った鮎出汁雑炊、最高です!!!
一度この店で鮎出汁雑炊を食べると、高級店も含め他の店の鮎雑炊は鰹出汁の味がしてがっかりしてしまいます。
私が知る限りヤナはここが間違いなく日本一です!
鮎に関しては日本一のヤナだと思いますが、今年は鮎の発育が遅く、秋になって雨による増水もないので鮎が落ちません(T_T)
8月は営業無し。9月末に二日だけ営業し、10月もこの度の三連休のうち二日だけ営業と寂しい限りです。
しかし落ちた鮎は最高!!!
一般には鮎の身体独特の「スイカのような香り」はお盆までと言われていますが、今年は10月になってもプンプン香っています。
PLEYEL家の子供たちは、杉ケ瀬ヤナの鮎を毎年食べて育っているので、カリカリに焼いて頭から食べられる「鮎の焼き方がうまいと言われる名店」に連れて行っても、香りがないと言って、「やはり鮎の塩焼きは杉ケ瀬ヤナでなくては」という結論になってしまいます。
鮎の塩焼きを、骨を外したりせずにまずは皮を箸で破ると「ジュワっと汁があふれ出します」
これはもう好みの問題ですが、京都や滋賀で小さめの鮎をカリカリに焼いて頭から齧るのが一番だと思っている方も、一度は岐阜に来て香り高くジューシーに焼けた大鮎を味わってみてください。
ワンクリックしていただくと下に載せてありますが、2009年や2014年も10月までアユは落ちませんでした。ヤナは決まりで11月の最初の週までですので、10月に大水が出て、一気に沢山鮎が落ちることを祈るばかりです。
今年はオープンが遅れそうです
秋しか営業しないので毎年食べログでは長い期間掲載保留になってしまう杉ケ瀬ヤナです。
今回の台風で鮎が落ちないか期待していたのですが、大雨のせいか今年は鮎の発育が悪く店を開けるほど鮎が落ちないので、8月末の営業はないそうです。
ヤナまで行ってみてきましたが、写真のように寂しいものです・・・
まあ10月まで落ちなかった年もありますので・・・
9月に期待しましょう。
P.S.
食べ物を載せないとレビューを下書きにされることが多いので、参考までに過去の塩焼きの写真とオープン日を載せます(^o^)
写真のように営業開始日は年によって違いますし、一旦オープンしても鮎が落ちなければ落ちるまで休業も珍しくありません。遠くから食べに行くときは必ず電話で当日営業していることを確認して、また最近は食べログ人気のせいか?満席もあり得ますので、予約することをお勧めします。
今年もオープンしました!!!
木曜日に岐阜県に大雨警報が出ていたので、電話をかけたら、やはり今年も始まりました。
今年もヤナに落ち立ての新鮮鮎の炭焼きです。
ここに来れば、都会では絶対に味わえない、現地でしか本当の味を楽しめない食材が今でも(沢山)あることを思い知らされます。
ここ20年以上毎年のように全国の鮎を食べ歩いていますが(←クリックしてみてください)、8月末~9月初旬の鮎に関しては、自分で釣った鮎を当日か翌日炭火焼で食べる以外、料理として店で食べるなら、長良川本流の落ち鮎が日本一のような気がします。もちろん炭火焼の条件付きで、かつこちらのアルバイトの爺さん(横枕さん)のように、ジューシーに焼いてくれるという条件付きですが・・・(一度これを食べると、都会の和食店は全て焼き過ぎと感じてしまいます)
鮎の大きさは川の広さに比例すると言われますが、琵琶湖周辺や京都の小さい川の鮎に馴染んでいた魯山人が、「小さな鮎をカリカリに焼いて頭から噛り付くのが一番で、大きい鮎は美味しくない」と言ったために、いまだに大きな川に生息する脂ののった大きな鮎の魅力に気付かない都会人が多いようです。
郡上大和では、過去(2011年)の写真を見ていただければ分かるように、8月末に尺鮎(30cmを超える大鮎)が大量にヤナに落ちることもあり、皮の香りを残した焼き方で食べる大鮎の魅力を現地で食べる我々はよく知っています。この時期は、まだ素晴らしいワタ(内臓)を持った鮎も沢山いるので、大きいから不味い訳ではないのです。
以前は「鮎の香りはお盆まで」と言われていましたが、現在は8月末~9月初旬がギリギリ最後だと思います。この後は雌の卵とオスの白子はどんどん大きくなっていきますが、代わりに身はぼそぼそになりお腹の香りの良い苦いワタ(内臓)はどんどん減っていきます。
9月後半から10月はもう別な楽しみで(こちらの方が普通の落ち鮎の楽しみですが)、パンパンに詰まった卵の入ったメスの塩焼きや雑炊、大きな白子のオスの田楽などを楽しむのが通です。ワタ(内臓)はそれほど期待せずに、ワタも美味しければ超ラッキーと、別な味の世界が待っています。
2009年にこの店を食べログに紹介して以来、客がかなり増えて、昔のようにいつ行っても生の鮎と言う訳にはいかなくなったようです。冷凍ではなく獲れたての鮎を食べたければ、岐阜県の天気に注意して大雨が降ったのを確認してから行くのが一番です。
P.S.
都会の高級日本料理店(含超有名料理店)では今でも、「鮎は生きているままで串を打って焼かないとダメ」だと言って、水槽で生かした鮎に串を打って焼き、「生きているのを直接焼いたから身が柔らかくて美味しい」などと、一体何度このセリフを聞いたことでしょう。一回杉ケ瀬ヤナに来て鮎を食べれば、そんなセリフは都会料理人のたわ言だと誰でも分かることでしょう。
P.S.2
ちなみに鮎好きなら、釣った鮎をその場で生きたまま串を打って炭火や電気グリル、ガス火で焼いた経験などいくらでもありますが、生かしておくより氷詰めにして持ち帰り、締まった鮎をその日の夜に焼いて食べた方が美味しいと言う人の方が多いです。もちろん杉ケ瀬ヤナは後者で、ヤナに落ちた鮎をその日はそのまま、翌日以降は冷蔵庫に入れておいた鮎を(一部は冷凍のこともありますが)炭火で焼いて食べるのが普通です。
2016年10月
今年は9月10日鮎が落ちた翌日に行って新鮮な鮎をたらふく食べてきましたが、その後はヤナに鮎があまり落ちず、休みも多く本日で今年の営業は終了しました。今年は3回食べに行きましたが、残念ながら味も含め長良川の郡上鮎は外れの年だったかもしれません。
7年前この店を食べログに紹介してから多くの方が訪ねているようですが、最近のレビューを読むと訳も分からずに勝手な間違いばかり書きつらねている方も出てきたので、誤解がないようにもう一度ポイントを書いておきます。
1.常に自分のヤナに落ちたての天然アユのみを出し養殖アユは使わない。
2.すべて炭焼きでその場で焼いてくれる。
岐阜県の川沿いには数えきれないくらいヤナがありますが、この二つがそろっているのはこちら杉ケ瀬ヤナ しかないように思います。
ただ最近は客が増えたせいか、あるいは鮎があまり落ちない年が続いたせいか、稀とは言え冷凍に当たる確率が増えてきたかもしれません。以前のように獲れたての生を食べたければ、天気予報とにらめっこをして電話で鮎が落ちたかを確認してから翌日に行くのが確実です。
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2016年9月10日
今年は今日オープンです!
台風13号崩れの低気圧のおかげで、一昨日から昨日にかけて鮎が(小さいのも含め)数千匹落ちたようです。
今年はまあまあの大きさで、それほど生育が早い訳ではなく、まだ卵巣も精巣も発達していないようで、塩焼きは大より中の方が美味しかったです。天気が良かった一昨日まで長良川で元気に泳いでいた鮎ですので、水槽で生かしていた生き鮎とは全く違い、どの個体も苦い内臓(ワタ)がたっぷり入っていて堪りません!!!
昨年作ったうるかは塩味もまろやかですが、舌奥の両横に渋みが広がる苦うるかでこれも美味しいです。
P.S.
今年は座敷の一部をテーブル席にしたので、座敷とテーブルが半々くらいになりました。
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2015年10月
9月末の大雨のおかげで、今年の10月は心配なく食べられそうです。写真の特大鮎は見事でした。中サイズ(1000円)でも卵がびっちり詰まっていました。
毎年鮎は全国食べ歩いていますが、豪快に鮎を食べるなら、こちら杉ケ瀬ヤナが日本一だと思います。
2015年9月
今年は8月20日にオープンでしたが、鮎が落ちずに二週間近く休んで再オープンです。他の店とは違い、ヤナに落ちた天然アユのみを扱うので、臨時休業もしばしばです。9月でも10月でも、行く前に営業しているかどうか確認した方が良いです。私は岐阜の大雨情報があった時に、行く前の日の夜か当日朝に電話で落ちたことを確認してから出かけるので、ほぼ毎回写真のように獲れたての鮎を食べています。
今年も最高に美味しい鮎を食べることができました。厨房で料理をするのは、ヤナのオーナーグループの一人である某旅館の親父さん。鮎のフライも鮎雑炊も絶品です。鮎を炭で焼くメンバーは変わりますが、写真のアルバイトのお爺さんともう一人の年輩の方が焼いている時が最高です。ここ数年、若い人が焼くと焼き過ぎになって塩焼きがぜんぜん美味しくないことも度々でしたが、今年はベストの年配二人のコンビで最高でした。
天然アユは全国食べ歩いていますが、私にとっては、この二人が焼く皮に香りの残る杉ケ瀬ヤナの塩焼きが日本一です!!!今年は昨年より期待できそうです!
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2014年11月
例年ヤナは10月末に解体されますが、今年のお店の営業は11月3日まででした。TV放映が11月1日にあったようですが、もう遅いですね。
さすがに鮎はもう冷凍物です。通常は生の天然鮎を食べられますが、今回ばかりはビニール袋に入れて水道水で解凍した後で炭火焼きしていました。もうこちらには15年以上通っていますが、今年は8月末の台風でヤナが壊れ、9月末にやっと鮎が落ちましたが、その後も10月中旬の台風で二回目が落ちただけと過去最悪の年でした。8月に雨が多すぎて石に苔も付かず鮎の生育もかなり悪かったようで、特大でもこのサイズです。
来年に期待しましょう!
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2014年9月27日
今年もやっと鮎が落ちました。24日に岐阜県が大雨と言うことで電話をかけたら、今日はこれから鮎が落ちないかと、みんなで待っている最中との返事でした。8月の大雨でヤナが半分壊れてしまったそうで、補修も完成して落ちるのを待つばかりでした。予定通り25日に無事鮎が落ちて、今年は9月26日金曜日からの営業と成りました。
早速予約して行ってきましたが、岐阜の新聞にも昨日鮎が落ちたと記事が載ったそうで、午前中から満席状態でした。予定より早く着いたので、今年は外のテラスで楽しい食事と成りました(^_^)
今年の鮎は少しやせ気味ですが、いつも通りにじいさんが炭火の遠火で焼くと美味しいです。こちらのお店は、煮付けもフライも雑炊も本当に美味しくて、お土産にうるか(今年は熟成した苦うるかです)を二つ買って、幸せな気分で店を後にしました。
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正直に言うとここ数年アルバイトの名人じいさんが焼く事は少なくなって、以前に比べ焼きが甘くなっています。それでも最高の落ちたて天然鮎を炭火で焼いてくれる店が、岐阜県でもほとんどなくなりつつある以上、鮎を食べられる店第一位は揺るぎません。
この2-3年、岐阜県でも炭焼きしてくれる店が減ってしまいました。営業妨害したくないのでどの店とは書きませんが、せっかく生きた鮎や捕り立ての鮎を炭焼きしてくれるからわざわざ遠くまで通っていたのに、それが無くなってしまうと、何のために通うか分からなくなります。
今年は鮎がなかなか落ちないので、生きた釣り鮎を買って氷詰めにして家に持って帰り、その日のうちに自分で炭か電気で焼くのが一番美味しいと感じる日が続いています。
1.冷凍や釣ってから何日かした鮎を炭焼きしてくれる店・・・だったらわざわざ岐阜県まで行かなくても名古屋でも十分です。
2.生きた鮎や捕り立てを焼いてくれるが、炭焼きではなく電気でもなく、ガスで焼く店・・・これが問題で、ガスで焼くとガスは燃えてH2Oすなわち水になるので、鮎がべちゃべちゃになって美味しくなくなります。
こういった店ばかりになると、こちらのお店の様に常に落ちたて鮎を炭で焼いてくれる店は、大変貴重です。
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2013年
今年も10月31日でお店は終了です。
ここ二年続けて8月末にオープンでしたが、年によっては10月まで鮎が落ちないこともあります。全ては自然任せですが来年はどうなるでしょうね?
今年長良川上流は鮎が痩せていました。夏は暑すぎて水温が高かったせいなのか?あるいは水が多くて石に苔が付かなかったのかと思い、9月10月に期待していましたが、結局長良川の鮎はあまり太らずに終わってしまい、はっきり言ってハズレの年でした!他の川はどうだったのでしょう?
一般に鮎は琵琶湖周辺や富山県の荘川など小さい川では小さく、長良川のような大きな河川では大きく育つと言われています。小さめの鮎をカリカリに焼いて頭から骨ごとかじるのが最高と思っている人もいれば、長良川のように天然にもかかわらず肩に脂がのった大きな鮎を、香りを残して焼いて食べるのが最高と思っている人もいるので、なかなか話はかみ合いませんが、どなたも一度は長良川の大鮎を食べてみることをお勧めします。
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2013年
今年も去年同様に8月25日から営業開始となりました。ただ長良川の増水でやなが破損したそうです。平日にすぐに修復されると思いますが、行く前に電話で確認した方が良いでしょう。
2011年8月の写真と比べて頂けると分かりますが、現在の鮎はかなり痩せているようです。日本列島を騒がせた雨の影響で川の水が増量して苔の付きが良くなかったのでしょうか?店に入って最初に焼いている鮎を見たので、私は注文しませんでしたが、特大の鮎もサイズこそ25cm以上あっても身はかなり細かったです。今年の長良川の落ち鮎は9月はちょっと不安です。早く太ると良いですね・・・
現在食べられるうるかは、久しぶりのしっかり漬かった苦うるかです。日本酒よりもビールを口に含むと、独特の渋みが舌の付け根の両側に広がって残ります。シーズン初めのうるかは、前年に作ったうるかを冷凍保存した物ではないかと思いますが、ここ3年ほど卵や白子の入ったまろやかなうるかが続いていました。うるか好きには渋いうるかはたまりません!
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2012年
今年は8月25日から営業開始となりました。お盆の大雨で大量に落ちたようです。今週も夕立が結構降っているので来週もなんとかなるでしょう。ただ9月に本格的に雨が降らないと臨時休業もあり得ますので、訪問する際は当日営業しているか電話で確認してから行って下さい。
鮎はカリカリに焼いて頭から齧り付くのが好きな方もいらっしゃると思いますが、こちらでは新鮮な鮎のスイカの香りを残した浅い焼き方なので頭や骨は食べられません。小さい鮎や捕りたてでない鮎を焼くのでしたら、私もカリカリの焼き方は十分アリで美味しいと思います。どちらの焼き方が好きかは好みの問題と思いますが、(あえて名前は出しませんが)冷凍鮎をカリカリに焼いた店が最高だと思っている方も、一度はこちらの新鮮な鮎も試してみてください。また別な楽しみも分かると思います。
鮎雑炊も(あえて上と同じ岐阜の店の名前は出しませんが)鰹出汁の店もあるようですが、こちらは鮎だけです。雑炊に関しては、私は鮎出汁の方が香りと風味があってはるかに美味しいと思うのですが、これも他店のレビューを読むと鰹出汁の香りがする店を絶賛している方もいらっしゃるようなので、好みの問題かもしれません。
今日は80代後半と思われる車椅子に乗った爺さんが、「今年も来れたよ」と、フライ一匹と奥さんとお嬢さんで「塩焼き十本」注文していました。通ですねぇ・・・毎年楽しみにしていて、お盆からずっと電話をかけ続けていたそうです。
実は、昼こちらで鮎のフルコースを食べた後、夕食でも郡上八幡の有名店で郡上天然鮎の塩焼きを食べたのですが、もうどうしようもないくらい味も風味も違いすぎて唖然としました。同じ郡上市の中でさえこれだけ違うようです。もう杉ケ瀬ヤナの鮎を知らない人が気の毒になるくらい、ここの鮎は美味しいとしか言い様がありません。
と言うか、実際に有名な川で鮎を自分で釣って、その日のうちに炭焼きで食べられる人以外には経験できないはずの贅沢が、ここにはあります。
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2011年
郡上大和の、(観光用ではない)鮎のヤナです。養殖や冷凍は扱わないので、新鮮な天然アユ(生きているか冷蔵)の塩焼きを炭火の遠火で焼いてもらえます。天然鮎が必ず食べられる貴重な場所です(ただし営業していればの条件はありますが・・・)。
今年は8月23日から営業です。毎年お盆が過ぎると確認の電話を入れますが、昨年は9月8日から、一昨年は特に遅く10月2日から営業でした。8月末に大量に鮎が落ちたのは久しぶりです。
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2011年10月末
いよいよ今年もヤナの取り壊しが始まって、落ちアユも最後となりました(10月末で終りの取り決めがあるようです)。
最後の楽しみは子持ち鮎の塩焼きと雑炊。今年は8月の台風で一気に落ちて、とんでもない大鮎が食べられましたが、子持ちの時期は意外と大きくなかったです。それでもサイズにかかわらずお腹は卵か白子でパンパンです。
メスは塩焼きに、オスは田楽にと上手に焼き分けてあります。
うるかにビールと日本酒・・・毎年のことながら、やめられません!今年は機会がずいぶんあってあちらこちらの鮎を食べ歩きましたが、郡上大和の鮎が一番、駄目で驚いたのが四万十川「召膳三月」の鮎、意外に美味しくて驚いたのが山口県岩国錦帯橋の鮎でした。
お土産のうるかを、家ですぐに楽しむ分と保存熟成用に二瓶買って、また来年の秋まで落ちアユはお預けです。
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2011年8月
飛騨高山地方が豪雨で大変とのニュースを見て、ヤナが流されていないかと心配して電話したところ前日から営業を始めたとの返事。ちょうど夏休み中だったので早速行ってきました。
写真のように、今年は鮎の生育が良いようで8月と言うのにもうこの大きさです。特大サイズがずらりと並んでいました。今年はサイズが分かりやすいように携帯と一緒に写真を撮りました(^.^)
ヤナは水量が多く、午後になってもどんどん鮎が落ちてきます。鮎以外に大きな長良鱒も籠に入っていてびっくりしました。車が次々にやってきて、「水量が多いのでそろそろ鮎が落ちているかと思って見にきた」などと話していましたので、うちの家族のように落ちアユを楽しみにしている方々は結構多いようです。
店の下一階では、爺さんと親父さんがサイズ別に鮎の選別をしていました。朝落ちたアユはまだ元気なのもいて跳ねています。今年は結構サイズが大きくてびっくりしました。鮎漁で忙しいので焼き場も含め店は女性まかせ。爺さんが火の前にいなかったので今日は焼きが甘かったのがちょっぴり残念です。
ところで先週から夏休みに天然アユめぐりをして、結果的に一週間で2000Km走りました。
岐阜県下呂付知川の生きた釣り鮎(アユハウス親満)
滋賀県安曇川(比良山荘)の小ぶりの鮎
徳島県虎屋壺中庵で岐阜県馬瀬川の鮎(高知の安田川より良いとの注釈つきで)
高知県四万十市の三月で四万十川上流の生き鮎(引っかけ漁)
岐阜県郡上大和杉ケ瀬ヤナで長良川上流の落ちアユ
と、五か所のアユを立て続けに食べましたが、私も同伴者二人もまったく同じ意見で、塩焼きは長良川上流の郡上大和の鮎が一番の美味しさでした。長良川に河口堰が出来てから味が落ちたという人も多いようですが、ここ数年間は(昔並みかは別にして)そのようなハンディを感じません。徳島県虎屋壺中庵の岩本さんが、最近は高知県の四万十川や安田川より岐阜県の馬瀬川の方が苔が良くて美味しいとおっしゃってましたので、今度は並べて直接食べ比べしてみたいです。
昨年は有名な、大分県日田三隈川の鮎、岐阜県和良川、吉田川の鮎も食べていますが、これも郡上大和の鮎に及びませんでした。
今年は瑞浪の柳家で、郡上大和の解禁日翌日に店主自ら釣った釣り鮎を食べましたので、郡上大和に関しては、解禁始めおよび落ち始めの鮎両方を食べることができました。ずいぶん通っていますが、さすがにこれは初めてです。
どこの鮎が美味しいかについてはいろいろご意見はあるでしょうが、この店は塩焼き以外も美味しいので一度お試しください。
P.S.
写真映りを考えて大きな鮎ばかり撮影してますが、今の時期は大きいのが美味しいとは限りませんので・・・参考までに。
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2010年
今年は台風のおかげで、9月8日に増水して鮎が落ちました。写真の様に落ちたてピカピカの鮎を食べてきましたが、今年は6~7月の天気が悪く雨も多くて長良川の鮎の生育はあまり良くなかったようで、落ち鮎はまだ小さめですし例年に比べると痩せているような気がします。(今年は10月まで待った方が良いかもしれません)
鮎は香りと内蔵の苦みを楽しみたかったら、6月終わりから8月初めの釣り鮎を塩焼きで食べるのが美味しいですが、その後の季節にヤナで食べる落ち鮎もまた別な楽しみがあります。脂が乗るのはこれからです。もう少し経つと卵で丸々太った落ち鮎で鮎雑炊を・・・これまたやめられません。
こちらのお店は、鮎の煮付けの味付けも非常に素晴らしいですし、鮎の開きのフライもとても美味しいです。うるかもありますし、無いのは鮎の背ごしくらいで、あとは満点です!予約は必須です。
「落ち鮎」に関しては長良川上流は素晴らしいと思います。ここは本当に最高!!!(瑞浪の柳家でも落ち鮎は長良川の物を使っています)お勧めです。
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2009年
2009年は10月2日からの営業となりました。9月に鮎が落ちなかったのはここ数十年で二回目だそうです。
長良川のほかのヤナは、当然8-9月も営業していますが、これは養殖鮎か昨年の冷凍鮎を出しているからです。天然鮎を出しているのは、市場で鮎を買っている街中のお店か、鵜飼い系のお店だけでしょう。
と言う訳で、下のレビューにも書きましたが、このお店では「天然落ちたて非冷凍」の新鮮なアユを食べられます。
夏に鮎が落ちなかったので、苦うるかは今年も食べられません。白子・卵入りのまろやかなうるかですが、一般の方はこちらのほうが食べやすいかもしれません。
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旧レビュー
そろそろヤナのレビューが出始めたようですので、長良川ヤナ事情・天然が食べられる店事情も含め、杉ケ瀬ヤナをアップしておきます。
一番重要な事ですが、このお店は、8月ー10月の季節営業で、なおかつ天然鮎が落ちなければ、あるいは落ちすぎた日は(忙しすぎて)営業していません。したがって行く前に当日やっているかどうかの確認が絶対に必要な店です!
シーズン真っ最中の週末稼ぎ時でも、
「先週末も昨日も電話したけど、お店やってなかったね」・・・私
「ああ、少ししか落ちんかったら先週は二日しか営業しとらん」・・・爺さん
「昨日は土曜日だし久しぶりの大雨だったから、絶対やってるかと思ったんだけど」・・・私
「昨日は沢山落ちすぎて、忙しくて店開くどころじゃなかった」・・・爺さん
「沢山って、一気に千匹くらい落ちるの???」・・・私
「ははっ、そんなんじゃとてもヤナ組む程儲からんわ」・・・爺さん
「・・・一万匹で一匹500円なら500万円と一瞬暗算する私・・・」
鮎がヤナに落ちた時のみの営業ですから、すべて天然かつ冷凍物は無いというのが私は凄いと思いますが・・・
通常はヤナの前に付いている「観光」という言葉がここだけ付いてないことでも分かるように、本物の営利目的のヤナです。長良川上流(吉田川合流より上)の鮎は非常に評判が良く、高く売れるのでそれが可能なのでしょう。実際子供が喜ぶ魚のつかみ取りなどのイベントは一切ありません。それどころか漁期の真っ最中は、子供がヤナの上で遊ぶと怒られます!
釣り人が鮎を「売りに来る」のも時々目にしますが、「特大だけ一匹700円。こまいのは10匹まとめて1000円」だそうで、炭焼を食べていると、それまでお客さんだと思っていたおっさんが突然・・・
「その鮎美味しいでしょう。僕がさっきそこで釣ったんだよ」
「背中の所に引っかけた痕があるでしょう。それが釣り鮎の証拠」
などと話かけられたこともあります。
写真の通り、素晴らしい落ち鮎を食べる事が出来ます。親父さんが炭でじっくりと焼いてくれます。大きいのでかりかりになるまで焼く訳ではありません。鮎の煮付けは甘みを抑えて美味しいですし、うるか用にはらわたを取って開いた鮎のフライは熱々で、辛めのウースターソースがぴったり!新鮮なので刺身も可能ですし、セットには田楽も付いてきます。蓼酢は無いので私はいつも持参します。
数年前までは、非常に苦い本物の「にがうるか」を作っていましたが、最近は鮎が落ちるのが遅いので、にがうるかは出来ず、白子や卵も入ったまろやかなうるかに変わりました。冷凍でない生のうるかがある時は、雑炊にちょっと入れるのも最高。とにかくたらふく鮎を食べられます。
お店は階段を上がった2階ですので、涼しげな長良川を眺めながら楽しめます。いずれ今年の写真もアップします。
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長良川天然鮎事情(2009年記)
長良川(含む支流)では、まず岐阜市に有名な料亭 かわらやがありますが高いですし、常に天然鮎という訳ではありません。食べログで人気の川原町泉屋は、天然物は前年の冷凍です。岐阜市から関市にかけては、いくつか鵜匠の店があり鵜がいったん飲み込んだ鮎を出してくれますが、女性はかなり抵抗のある人が多いようですので一般的ではありません。支流の板取川にある洞戸観光ヤナは早い時期からやっていて、これはもちろん養殖ですが(頼めば冷凍の天然もあり)自分で手元のコンロで好きなように焼けるのが楽しいです。そのさらに上流には おもだかと旅館すぎ嶋がありここも運が良ければ天然を料理してくれます。
さて長良川本流では、数年前の台風でヤナがかなり被害を被り廃業したお店もあるようでネットで探す際は注意が必要です。美並から郡上八幡にかけていくつかヤナがありますが、これらのヤナでは採れた天然鮎は市場に出し、お客さんに出すのは養殖が普通です。(尋ねれば電話でも正直に答えてくれます)
白鳥には白鳥観光ヤナがありますが、営業は7月からです。ここも観光ヤナなので、天然とはいえ前年の冷凍がメインです。以前は冷凍物の時はセット1000円引きでしたが、一昨年からそれもなくなったようで、結局常に風味豊かな冷凍でない「天然の生鮎」が食べられるのは、杉ケ瀬ヤナだけのようです。
9位
1回
2015/05訪問 2015/06/24
2015年6月
ひょんなことから、ラッキーにも二か月連続で行くことになりました。
料理はほとんど重なっていません。東京から来た美食家が、東京にもこんな店はないと驚いていました。
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2015年5月
ここ一か月、滋賀の「しのはら」、京都の「阪川」に「緒方」、大阪の「老松喜多川」と日本料理を食べ歩きましたが、ここ野差和の料理はアイデアも新鮮で一番美味しかったです。
一万五千円と言うCPを考えればダントツの一番ですし、値段を考えなくても一二を争います。
お店は一応12月で閉店予定で予約ですべて埋まっていて、一見さんはもう食べることはできません。文字通りのプラチナチケットとなりました。
現在登録のない方は電話もつながりませんし、このまま掲載保留で幻の店になってもしかたがないですね。
春の料理は二ヶ月目に入ったせいか、奥さんから写真掲載許可が出てアップしておきます。
剣先イカのおぼろ昆布巻き揚げ
ハマグリとジュンサイ昆布ジュレかけ
香川の焼ホワイトアスパラと三河の加藤農園の幻のフルーツトマトに、チンタセネーゼサラミとクレソンソース
桜エビともち米春巻き、高圧プレス米粉塩
煮アワビの肝和えバフンウニ乗せ
和歌山の鰹、玉ねぎの太白油炒めと緑色の和辛子乗せ
稚鮎蓼ソース
太刀魚の照り焼きタラの芽乗せ
オコゼのたたき
グリーンアスパラと手長タコ
ホタルイカのコロッケ
茹で車エビ、高圧プレス米粉塩添え
濃厚な昆布出汁に身の厚い三河のトリ貝と白だつ
金目鯛の白みそ漬け焼き
オコゼの造り、ノリの佃煮(この組み合わせのみイマイチ)
行者にんにくの和牛巻き
ワタリガニの身と内子のほぐし、オレンジピールとすだちソース
山椒じゃこ茶漬け
ポンカンゼリー、マンゴーとイチゴ
抹茶
京都・奈良・滋賀と味の薄い料理を食べ歩いた後では、出汁の濃厚さや塩味がやや強いのは、少し名古屋的かもしれませんが、太字の二つの料理は鮮烈で極めてレベルが高かったです。
創作日本料理では、CP込なら日本のトップクラスになったと思います。奥さんの選ぶワインやお酒とのマリアージュもほかの店の追従を許しません。
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2014年11月
いろいろ噂はありましたが、来年以降の予定が最終的に決まったようです。
2015年度は、現在のままで改装せずに、1月から5月末まで不定期営業、6月から2016年1月位まで夜のみ1万5千円コースの通常営業。
2016年4月より名古屋駅前の新装開店ビルの地下で、1000円程度からの廉価なお店を別な名前で営業し、2016年度中にこのお店を若い方に任せられれば、新しい場所でこぢんまりとしたカウンターのみの店を野嵯和の名前で再開・・・
だそうです。今後の店の予約方法に関しては、12月にホームページで発表するそうなので、興味のある方は必見です。
本日のコースは素晴らしかったです!1枚だけ写真をフライングして載せておきます。甘鯛とラフランスと下仁田ネギの信州味噌煮!焼いていない下仁田ネギの香りがほのかに味噌に移り、ラフランスの甘みと、信州味噌のわずかな甘みと合わさって見事でした。
飲み物はお勧めワインで通しましたが、アルベール・グリヴォーのムルソー・ペリエール1996が素晴らしかったです。こう言うワインがグラスで出てくるので、ワイン好きにはたまらないお店です。私は元々和食は日本酒派なのですが、この店に限っては奥さんが選んで出してくるワインが楽しみで、ワインにしています。
P.S.
奥さんが無事ソムリエ試験に合格され、ますますパワーアップしていました。
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七月で昼のコースは終わり、料理はいよいよ夜一万五千円のコース6-8席のみになりました。
料理写真のアップは二ヶ月後のお約束。口取りからお抹茶まで二十一品、全て小皿で出てきます。写真が200枚を超えたので、過去の訪問を10回ほど削除して、八月の料理写真を載せておきます。昨年も感じましたが、大将どちらかと言うと夏はバテ気味で、体調も料理も万全ではないのかもしれません。早く涼しくなって元気になるとよいですね。
結局お店の移転はやめて、冬からしばらく休んだ後、来年以降も現在の場所で営業するそうです。
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名古屋覚王山の南、椙山女学園の向いにある、カウンター4席、テーブル一つの小さなお店です。名古屋の創作和食では現在一番のお店だと思います。また昼は4000円で6-7品、夜は一万円で16品程度とかなりお値打ちで、驚異的なCP故に和食では異例の高得点をつけています。(「トゥ・ラ・ジョア」同様に私が毎年一年分の予約をまとめて取って定期的に通う、数少ないお店の一つです。)
この価格ゆえにお造りなど食材の制限はありますが、それを補って余りある「常に新しい料理にチャレンジする大将の姿勢」は見事です。初訪問以来毎月通っていましたが、あまりにも凄い人気になったので、ほとぼりが冷めるまでしばらくの間は一月おきの予約にしました。
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2014年5月
最後の昼コースを食べに行ってきました。
夜は基本的に二か月ごとに内容を変えるそうですが、夜の料理の写真は二か月間はネットにアップ禁止となりました。お客さんに新鮮な驚きを感じてもらうための処置とのことで、なかなか良いアイデアですね!
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2014年1月
次回の予約は昼なので十六品1万円の料理は今回が最後になりそうです。記録の意味も込めて全料理の写真を久しぶりにアップしておきます。]
今回は奥さんがアルザスのジュリアン・メイエーや、オーベルニュのマリー・エ・ヴァンサン・トリコのビオ・ワインをいろいろとセレクトしてくれましたが、こうして改めて写真を眺めると、味だけではなくて美しいラベル(エチケット)にも凝っているみたいですね!
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2013年3月と5月
ランチで出てくるグラスワインやお酒をアップしておきます。
まず載せたのはラモネのシャサーニュ・モンラッシェですが、このような一流ワインがグラスでランチに出てくるというのが凄いというか呆れるというか。フレンチの一流レストランならともかく4000円のランチを出す和食の店ですので・・・
シャンパーニュはジャクソン、ビオのピノグリにシャブリなど、どれも選び抜かれていて本当に美味しいです。
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2013年2月
新しいお盆は綺麗な緑でした。写真のように野嵯和のロゴマークが入っています。
料理は解説付きで写真を載せておいたのでご覧になって味を想像してください。
今回はシャンパン製法で作った小布施の発泡酒で始めましたが、なんとラベルに書かれた名前が「デゴルジュマン(折抜き)失敗!!!」笑ってしまいました。奥さんが選んでくれるフランスのビオワインは、私の嫌いなビオ臭さが感じられない、普通にワインとして飲んで美味しいものばかりでほっとします。
名古屋のビストロは、料理の値段と内容が素晴らしい店は沢山あるのですが、ワインに関してはこちら和食の野嵯和の方がはるかに上を行っています。頑張って追いついて欲しいです。
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2012年10月
久しぶりの夜ですが、料理は十六品で一万円、女将お勧めのワインとお酒もリーズナブルと、もう料理の味もアイデアも酒の選択も値段も全てが呆れるくらい凄かったです。どうぞ解説付き写真をお楽しみください。ぼちぼち感想も追加します。
10月4日に来年分の予約を開始したところ、夜はすぐに一年分埋まったそうです・・・
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2012年7月
今回も女将おまかせのワインで楽しみました。通常和食は断然日本酒党なのですが、この店の料理は日本酒よりワインが合う皿も結構あるので、最近は日本酒を横に一種類おいてあとはおまかせのグラスワインで楽しんでいます。現在は自分の好きなワインを持ちこみたいワインラバー垂涎の店となっていますし、日本酒好きも料理好きも通いたい予約超困難店となっています。
今回の料理でも、
海老とオクラと餅米入りの春巻きに何とアーモンド塩!!!ああ!合わせたいナッツ風味の熟成シャンパンが10本くらい頭に浮かびます。
バターで炒めたよもぎ麸、ああ熟成したブルゴーニュ白を
チーズの生ハム巻き、ああどんなワインでも
酢橘と生姜で炊いた桃!!!、香りの高いロワールかボルドーの白でも
その他にも、海老とチーズ入りフルーツトマト、エリンギのカダイフ巻き揚げ、蒟蒻のコーヒー煮、鱸にはヘーゼルナッツの粉を、サツマイモも香り高く炊いて・・・合わせたいワインが次々と浮かんできます。
ワイン好きな人は想像するだけで、堪らないと思います。
もちろん最初のレビューで書いたように、日本酒の品揃えも本当に見事で、日本酒党が行っても完璧です。
ちなみに夜は来年4月まで満席とか・・・
P.S.
今回のグラスワインは、シャンパンがジャクソン(ピルカールサーモンもあります)、白がヴーヴレイのビオでラ・クドレ(シュナンブラン)、ニュージーランドのキムラ(ボルドータイプでソーヴィニョン・ブラン)、赤が南アフリカのアマニ(シラー)、デザートワインがカリフォルニアのロブレロ(ホワイト・ポート)でした。
前回が泡、白二種、赤と、全てフランスの代表的なワインだったので、女将さんが今度はあえて世界中のワインを選んでくれたのだと思います。ちなみに全てグラス売りです!
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2012年5月
女将さんにおまかせで料理にワインを合わせてもらいました。写真のように、ジャクソン(シャンパン)を専用グラスで始め、ロワール地方モンルイの注目のビオ生産者ルドヴィック・シャンソンのレ・ペシェ(シュナン・ブラン)、ブルゴーニュで人気急上昇中のミシェル・グロが造るコート・ド・ニュイ(ピノ・ノワール)、 最後はコント・ラフォンの流れを継ぐビオのジャンボスのシャサーニュ・モンラッシェ!(シャルドネ)
これが全部グラス売りですので嬉しくなります。名古屋のビストロ顔負けどころか、手頃な値段でかつ美味しいワインをどのビストロよりも選び抜いてあるのに感心しました。特に健康に良いを旗印に尿臭(馬小屋臭)がするビオワインばかり置いてあるワイン屋と、ワイン屋任せで品揃えをするビストロにがっかりしたばかりなので、こちらのビオワインの素晴らしさがいっそう目立ちます。聞くとワイン屋任せではなく一本一本自分で試飲して、それぞれのワインを別々の酒屋から仕入れているそうです。こちらの女将さんは日本酒だけではなくワインもかなりの目利き(鼻利き?)のようです。迷わず☆を半分増やして満点にしました。
料理に関しては、タイトルの通り今年の野嵯和は凄みすら感じます。手の込んだ美味しい料理の写真をご覧になってください。毎月のように休みを取っては関東や関西の有名店を(和食だけではなく、フレンチやスパニッシュも)食べ歩き、アイデアを自分の料理に取り入れられないかと参考にしているそうです。
今回も八寸は、ベリーとオレンジの香りが素敵なミシェル・グロの赤で始め、途中シャサーニュ・モンラッシェに変えましたが、ヤングコーンにハシバミ(ヘーゼルナッツ)がかかっていたり、白ワインで炊いたサツマイモにホワイトチョコレートがかかっていたり、スナップエンドウにチーズを入れたものに生ハムを巻いたりと、ビンテージ・シャンパンのつまみにピッタリ合いそうです。
この次はテタンジェのコント・ド・シャンパーニュでも持ち込もうかという気になりました。
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2012年の3月の昼
一月おきの昼の定例訪問?です。春の雰囲気を味わってきました。
私は今まで和食には日本酒を合わせてきたのですが、こちらの多彩な八寸には色々な白ワインを合わせたくなります。こちらの奥さんもかなりワインにはまったようで、セラーの中には料理を想定したいろいろなワインが入っていてグラスでも飲ませてもらえます。
トウ・ラ・ジョア、野嵯和 、くすのき、もちづき、鮨割烹 英・・・などが集まって勉強会も始めたそうで、お互い影響しあってこれからどんな風になっていくのか楽しみです。
夜は年内ほぼ満席ですが、昼はまだ予約可能なようです。
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2012年2月の夜
知人に誘われてワイン会に行ってきました。7人が各自1本持ち込みだったのですが、シャルドネが5種類、赤が3本と、どれも考え抜かれたセレクションで非常に楽しんできました。
料理はワインを意識して作られたものもあり、これだけ興味深いワインがあると料理よりもワインの方につい気を取られてしまいますが、逆に考えればわざわざワインを引き立てる日本料理を作ってもらえたと大感謝です。
馬肉のタルタルなどイタリアでも白ワインを合わせますが、和牛のたたきですぐきとあけがらしを包んで食べる料理では、ミネラルのしっかりした強い白がぴったりでした。
どうぞ皆さんも和食でお酒の持ち込める店では、一度各種シャルドネを持ち込んで試してみてください。
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2012年1月の昼
年が明けて、夜のコースが一万円に値上げされましたが、ご主人はパワー全開で今年は更に楽しみです。写真に解説をつけておきました。
昨年は一年を通して、お造りには単純な醤油ではなく毎回香りの違う醤油ムースがついてきましたが、新春はこれが「しょっつるムース」と粉醤油になっていました。今年はいろいろ工夫がありそうです。八寸は定番の高野豆腐や手鞠寿司などさらに工夫が進み、白菜の柚子胡椒漬け入りチャーハンは絶品でした。
二月は夜のコースでワイン会に行ってきますが、今からワクワクします。
P.S.
写真が制限枚数に達したので、次回からトゥ・ラ・ジョアの写真のように、季節順として特に美味しかった料理に並べ変えて追加します。
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十一月の昼
写真アップしました。
驚いたのは、春巻きについてくるいつもの変わり塩が、今回はかぼちゃ塩で味が非常に濃かったこと。「蕎麦掻き」ならぬ「蕎麦牡蠣」のお椀に、上手に育った金平糖・・・
半年先まで夜の予約は埋まっているそうです。
来年から、ランチの値段は据え置きで、夜は一万円とするそうです。また現在でも白赤ワインがグラスで2-3種類用意されていますが、今度はグラスワインセットも用意するとか。女将さんも頑張っています
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九月の昼
壁に彼岸花などが飾ってありました。今月は趣向を変えて、店内や料理の拡大写真をアップしておきます。
御夫婦で大阪のカハラに行って、アンコールペッパーの塩漬けや山形のあけがらしのことを教えてもらったそうです。早速応用していました。煮穴子と甘い栗、長芋のゼリー寄せは、それぞれの甘さと食感の違いが合わさって独特のコンビネーションが見事でした。
カウンターでは飯田から来た和食の同業者さんがメモを取りながら食べていましたが、大将が絵を描きながら丁寧にレシピを教えているのが微笑ましかったです。
それにしても凄い人気ですね。一応来年の予約は10月10日からとのことですが・・・
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七月の昼
六月は東京大阪のレビュアーの会食に同席させていただき、夜のメニューを昼に出してもらいました。土曜日の昼に大将が気を使って下さったのか?三人でお店を貸し切となって、落ち着いてゆっくり食事を楽しんできました。私はカメラを忘れてしまいましたので、画像はいずれゆう子さんがアップしてくださると思います。素晴らしい料理でした。
さて七月の昼は涼しげな料理が続きます・・・
トウモロコシ豆腐にクリスタルトマトのジュレから始まり、お酒も長珍の夏酒。写真のH16年の貴重な限定酒もいただきました。写真を撮り忘れましたが定番の春巻きは、アナゴと海老とキャシュナッツに生姜塩。鯛のお椀、鯛のお造り、凝りに凝った八寸の後、煮物は茄子・冬瓜のマカデミアナッツソースかけ!!!
最初はヘーゼルナッツ(はしばみ)でソースを作ろうとしたそうですが値段が高すぎてマカデミアナッツを使ったとか。クリームなど乳製品は一切入れてない和風出汁なのに、木の実から出た油で実に見事な和洋折衷ソースとなっていました。さっそく家ではマカデミアナッツのヴィシソワーズを作ろうかとカミさんと相談。楽しみです。新作デザートは試作中のバナナのカダイフ巻き揚げと桃のシャーベット。今回はバルサミコがかかっていましたが、まだ満足がいかないのでいろいろ試しているようです。
それにしても、大将の創作意欲は相変わらず見事です!
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五月の昼
写真をアップしておきました。
外壁の竹に細工をして花が生けてありました。お酒は夏の生酒。口取りは出汁のかき氷がかかっていて涼しさを演出しています。炊き合わせに使われていた西京味噌と茄子のピューレが見事でした。最後に日本酒を器に入れたら茄子の香りが立って興味深かったです。この店はブルゴーニュに限らず、いろいろな白ワインを持ち込んでも楽しそうです。
五月の夜
お昼の4000円もお値打ちだと思いますが、夜は写真の十六品で8000円とこれはもう行かなければ損と言う感じです。
四~五人で貸し切りになるので、昼と違ってゆっくり落ち着けます。またお酒も料理に合わせて六種類出してもらいましたが、完全に撃沈。私は料理記者じゃないので料理のメモは取りませんが、さすがに十六品あると最初の方は細かい内容が忘却の彼方に・・・細かい記憶が飛んだのは昨年気持ち良くイタリアンワインを飲んだリリアーナ以来です。
それにしても稚鮎のソーセージとは・・・今回は稚鮎の料理が多くて、カダイフ巻揚げ、一夜干し酒盗とうるか塗り、綺麗なクリスタル(ゼリー寄せ)くらいまではぎりぎりまだ想定内ですが、さすがにソーセージには(良い意味で)唖然としました。
実際、料理は和食としては凝り過ぎていると言う人も私の回りにいて、そう言った意見も分かりますが、私自身はここに来ると何が出てくるかと楽しくてしょうがありません。「トウ・ラ・ジョア」、「くすのき」、「野嵯和」と、誰が一番凝った料理を作るか競争しているような感じです。
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先月に引き続きお昼に行ってきました。
色とりどりの八寸をご覧下さい。一日は24時間しかないのに、いったいいつ作るんだろうと思うくらい手が込んでいます。御主人は定休日を作ると、もしその日に新しいアイデアが湧いて作りたくなったら困る!ので、今は休みを取らないそうです。奥さんに選んでもらったお酒も見事でした。
そう言えばトゥ・ラ・ジョアの須本シェフも、「夜中に料理のアイデアが湧いたときのために枕元にメモ用紙とペンを置いておく」と言ってました。全盛期にあってノリノリ状態の料理人さん達は、頭の中にどんどんアイデアが湧いてどうしようもないのでしょう。
夜は品数が増えるだけではなく、基本的に昼とメニューは違うそうです。来月は夜訪問して、フレンチで料理にワインを合わせるように、こちらも一皿ずつ日本酒を合わせて和食を頂く予定です。グリグリのマダムなんかも連れて来たくなりますね。
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初レビュー
asku時代から私のレビューを読んで下さっている方はご存じかもしれませんが、基本的にカウンターのみの小さなお店は、美味しくても沢山押しかけると迷惑と判断した場合は滅多に自らレビューすることはありません。しかしこちらのお店はすでに名古屋の和食一位になっていますので、いまさら私が隠していても意味がないと思いレビューすることにしました。
覚王山の椙山女学園のグラウンドのちょうど向かい、日進通5丁目の角にある創作和食のお店です。
カウンター4席、テーブル一つの小さなお店で御主人と奥さん二人で2008年からひっそりと営業していますが、名古屋の創作和食では現在一番のお店だと思います。
御主人は「尾州」や「よし川」などにいらっしゃったようですが、以前から客と話しながら料理を出せる、カウンター割烹(懐石)をやりたかったそうです。
伝統にうるさい方からは、京都の一流店に比べると出汁のひきかたが云々などと言われるかもしれませんが、それよりもなにより、とにかく新しい物を作り出そうとする執念にかけては、「トウ・ラ・ジョア」と双璧とでも言いましょうか、凄みすら感じさせます。
むこうが洋食から和食の方に攻めるなら、こちらは和食から洋食方向に攻めるとでも言いましょうか?エスプーマの泡こそ無いもののタスマニアマスタードとかバルサミコ等を添えたりワイン酢で鯛を締めたり、かと思えば西京味噌ではなく信州味噌に柚味噌を合わせて鰆を漬けたりとか、吸い物にはベトナム料理に出てくるライスペーパーを炙って食感の良い蓋を作ったりとか、味だったり食材だったり食感だったりと、とにかく意外な組み合わせの新鮮さにぞくぞくします。
ご主人は
「お客様とこうしてカウンターでお話しながら育てて頂いてます。」
と、いたって謙虚ですが、どこまでアイデアが続いていくのか興味が湧きます。
お酒に関しても日本酒は季節の15種類と言ってますが、冬は黒龍の二左衛門や石田屋だったり、春は久保田の純米大吟醸生原酒だったり、ネットではとんでもないプレミアムの付くお酒を、分かる客には黙って格安で出してくれます。ワインは持ち込み可能なのでワインラバーもワイン会を企画して集まっているようです。
料理の写真を説明付きでアップしておきましたので、見て頂ければ一目瞭然!多くを語る必要はないと思います。
特にランチは、これで4000円弱とCPは迷わず満点です。
東京の「龍吟」や京都の「未在」は、名古屋に住んでいるとそう簡単には行けませんし、こちらのお店はお値打ち路線と言うことで私は気軽に毎月予約を入れていますので、地元贔屓で☆は0.5上げました。ぼちぼち写真とレビューをアップしていきます。
P.S.
駐車場はお店の南東(二本南で一本東)にありますが、この付近は一方通行の道が多いので、初めての方は一度お店に行って道順を説明してもらう方がよいでしょう。
10位
28回
2021/08訪問 2021/08/14
さて大ちゃんが復帰して本格的に再開したビストロダイアですが・・・
食器やナイフは閉店したグランドダイアから持ってきたのかグレードアップしています。
今後、昼も夜も客は5組ずつでしばらく営業するそうです。ランチは料理13種類とプチフール8個で5500円というのも、相変わらず凄いCPですね!!!
オランジュ時代から通っている古くからの客には、そのうちにうれしいニュースが入ってくるかもしれません。
コロナの影響でしばらくレストラン営業を止めて、店の前でマルシェをやっていたビストロダイアですが、大ちゃんが戻って完全復活です。
3月4月は日月火曜日は休みで、5月から通常営業と言うことですが、噂を聞きつけた常連客で店は昼も夜も満席が続いています。なんとかランチに潜り込ませてもらいました。
ランチは、スープと前菜、メインにデザートと飲み物の税込み3080円コースからですが、水口シェフが戻って毎日いるのは何年ぶりでしょうか?厨房3人フロア2人でメチャクチャ忙しそうでしたが、以前からのスタッフも5月には戻ってくるとか。
美味しいし、がっつりボリュームもあるし、お値打ちだし、最高のビストロです。今後も以前のように満席が続くのは間違いないでしょう。予約はお早めに!
5月はお休みで2か月ぶりのダイアランチです。
杏美ちゃんはお休みでしたが、彼女が大ちゃんを押し切ってメニューに入れたと言う、発芽米と豆いろいろ、スモークチーズ入りシェリービネガーの新作サラダがお見事!小さくダイス状に切ったスモークチーズが利いていてシェリーヴィネガーの風味も良く、女性に大人気とか。
宮崎マンゴーとココナッツブランマンジェのデザートは、今年はタピオカも入っていましたが、今の時期マンゴーは美味しいですねぇ!!!ココナッツ風味とまたぴったり合います。
メインは定番料理でしたが、使っていたヴァン・ブランソースも梅の風味を効かせて暑くなってきた今の季節にぴったりです。
本日は公立高校入試の合格発表日だったようで、目出度いテーブルがたくさんあり、あちらこちらで花火付きケーキを持って写真を撮っていました。
さて3月は、
まずは、絶妙な甘さの新玉ねぎのスープ
前菜はクミン風味の砂肝と燻製うずら卵入りサラダ
魚介類の和風アヒージョ
これが辛さを押さえて日本酒を使ったアヒージョで、海老やホタルイカがたっぷり入っていて素晴らしかったです。2月のメニューでしたが人気で今月も延長して作っているとか(^o^)
メインは
スズキのロースト、アメリケーヌソース
米国牛リブロース
デザートが
ココナッツのパンナコッタと、抹茶アイスクリーム桜風味
抹茶アイスには少し蜂蜜が入っているそうで、抹茶の風味が強烈で桜風味と合わさってとても美味しかったです。
毎月通ったダイアの料理も今年はこれで最後!
6月から森田君がシェフになって、美味しいスープ、どっさり野菜の前菜に、メインもドーンのビストロ料理が復活してすっかり定着したようです。
半年ぶりの定番オマールのビスク、ほうれん草のキッシュにサーモンマリネサラダ。
メインがイトヨリのポワレ、キャベツとホタテのクリームソースと赤身牛のステーキパセリにんにくソースと、すべて定番メニュー。
デザートは南瓜のモンブランと絶品フォンダンショコラ。最近他の店で食べるフォンダンショコラは冷たいものばかりでしたが、今日は久しぶりにやけどしそうなくらいに熱いチョコレートが中からトロリと出てきて最高でした。
本日フロアの客は、私以外全員女性で満席!皆さん楽しそうに時間を使ってらっしゃいました。来年も楽しみなビストロダイアです(^o^)
9月の料理がイマイチさえず、レビューしていなかったのですが、10月はオランジュ時代のメニュー大復活で味も大満足でした。
10年前からあるメニュー!新鮮でプリプリしたブリをたっぷり使ったカルパッチオに、和牛ミンチで作った巨大ハンバーグ!これにスープとデザートと珈琲が付いて3000円ですから、最強ランチ復活でしょう。オランジュ時代の写真載せておきます(^o^)
パンについてくるようになったリエットもレバーが増えて味も良くなり、パンがどんどん進みます。
思えば10年近く前、水口君が雇われシェフをしていた「ビストロオランジュ」では現在ここのシェフになった森田君が一緒に料理を作っていて、亜美ちゃんがホール担当、また先月から駅前のキ〇チを卒業して?接客に入った安倍君も、当時客として店に来て、水口君と一緒に働きたいと語り合っていたとか・・・
名古屋も狭いですね(^o^)
月替わりになった新ダイアランチ3回目の訪問です。
スープ、たっぷり野菜の入った前菜、量もたっぷりしたメインをそれぞれ何種類から好きなものを選べ、パン食べ放題、きちんとしたデザートに飲み物で基本2800円と言うのは出来過ぎと言っても良いくらいなのですが・・・
それにも関わらず、すでに以前と比べた常連さんから、かなり辛口のレビューもアップされているようです。
昨年10月笹島にイノベーティブフュージョンのグランドダイアがオープンし、オーナーシェフの水口君がいなくなりましたが、久保田シェフが同じ路線を今年の6月まで続けたので、ビストロにもかかわらず名古屋の他の高級レストランを凌駕する素晴らしい食材と料理は続いていましたが、6月からは(普通の)ビストロ路線になったとでも言いましょうか?その変化がまだ受け入れられていないのかもしれません。
またソムリエ君が辞めたこともあり、ホールは以前3人だったのが亜美ちゃん一人になってさすがにもうレストラン並みのサービスは無理ですし、厨房も一時期10人くらいいたのが、森田シェフと若い二人だけになり、以前と同じクオリティを維持することはできません。
でも若い新人君盛り付けの才能があるようで美しい皿を作りますし、ホールもまた一人増えるとのことですので、8月の厳しいレビューを糧にしてまた頑張ってほしいです。
P.S.
高級路線から普通のビストロ路線になったと言っても、厨房やホールの人数は明らかに減ってひずみは出ていますが、実は北海道産を中心に食材はまだ他店を凌駕する素晴らしいものを使っています。いまだにランチは満席ですし、店側も客側も新しい路線にこれからだんだん慣れていくのでしょう。
6月からがっつりビストロに戻った森田シェフのビストロダイア、2回目のランチ訪問です。
スープ、どっかり前菜、メイン、デザート、飲み物がそれぞれチョイスで、税込3000円強とお値打ちです。
今回は何と言っても、蝦夷鹿のシンタマ(ウチモモ)のローストが追加料金なしというのがダイアらしくて嬉しいですね(^o^)
岐阜県瑞浪の「柳家」や名古屋の「柳家錦」のレビューで、仕入れ力の凄さが他の店を圧倒していて半端無いと毎回書いていますが、水口君の出身地である北海道の食材に関しては、こちらビストロダイアの仕入れ力も他店を圧倒していて凄いです。
真夏はどこのレストランも比較的席が取りやすいようでしので、初めての方はチャンスです(^o^)
定期訪問のランチです。オーナーシェフの水口君がグランドダイアから週2回昼手伝いに来ているそうです。
6月から昼は2800円夜は5000円で、半月ごとにメニューが変わるシステムにしたとは聞いていましたが、カウンターも改装して7年目の新たなスタートと言った感じです。
写真のように「がっつりビストロ復活」が嬉しいです。夜のメインは肉の三種盛りが標準!!!ダイアらしいですね(^o^)
今日はランチから、生後1歳2カ月北海道石田めん羊牧場の子羊ロースト行者ニンニクソースもあってご機嫌です。やはり6月はラムを食べないとね(^o^)
北海道産ホワイトアスパラは、どっさりトリュフもかかってこちらも大満足。
楽しいランチでした!
定期訪問に行ったら、何と久保田シェフが今日を最後にグランドダイアに行くとのこと。すでに岩佐君が向こうに行って、森田シェフが帰ってきたのは聞いていましたが、これからビストロダイアの厨房は森田シェフと若い新人二人になるそうです。
私の回りでも久保田君の料理は非常に人気だったので、彼がいなくなるのはとても残念ですが、森田君が戻って、オランジュ時代のようなビストロが戻るならそれも嬉しいです。
今日は二人の料理のコンビネーションでしょうか?ただパティシエもいないし人数も足りないし、今後デザートや自家製パン類は、しばらくの間制限されるかもしれませんね・・・
ロシアの伝説的バレリーナ故アンナ・パブロヴァの瀕死の白鳥のイメージなんでしょうか?焼きメレンゲのお菓子でオーストラリアとニュージーランドが本家争いしているそうです。シェフの久保田君は東京でオーストラリア料理の店に在籍したこともあって、見事な「宮崎マンゴーのパブロヴァ」を作ってくれました。美味しい!!!(^O^)
もったいなくも「本マグロ中トロ」を炙ってニース風サラダにしたり、仔羊のラビオリにロックフォールソース、メインは赤ワインで10時間煮込んだ「厚みのあるタン」とか、ホウボウのポワレとアスパラに添えられた何の臭みもない「ホタルイカソース」とか・・・今日のランチもいつものようにとても美味しかったです!
柳橋の「肉魂」は装い新たに居酒屋「海のダイア」に変わったそうで、営業時間は何と深夜営業の16:00~26:00!!!食べログ登録はまだですね。セントレアのナポリダイアもカルツォーネ(揚げピザ)をやめて普通の窯焼きピザへにして大人気とか。大ちゃん相変わらず判断力(変わり身)早いですね。
2歳半の孫がカミさんの作るビッソワーズの大ファンなので、そろそろフレンチも連れていくかとビストロダイアのランチでビストロデビューです。
今までは和食や中華の個室でしか外食に連れ出したことはありませんでしたが、こちらのランチは個室でなくても(勿論きちんとしつけられているという条件付きですが)幼児可で、1800円で写真の特製オムライスを作ってもらえます。
オムライスは出てきたとたんに四方八方から手が伸びて大人の味見となりましたが、アルデンテのデミグラス肉入りライスに半熟卵がかかっていてとても美味しいです。甘い玉ねぎスープもついていました(^o^)。で、孫の方はと言うと、最初は上にかかっていたケチャップの赤い色を警戒していましたが、一口食べて味に納得しあっという間に平らげてしまいました。
大人の方はおまかせメニューでしたが、久保田君が中津川産サフォーク種18か月のボゲットの足を持って登場!ローストして食べましたが、ラムより少し育った仔羊なので羊臭さは出てきているものの柔らかくて羊らしい味で美味しかったです。
前菜は、蕗の薹アンチョビソースを使ったバーニャカウダに、桜海老と菜の花のキッシュ。グリーンアスパラをタリアテッレ風に平たく切ってカリフラワーのスープ(ブルーテ)をかけたりと春気分満載です。味も見た目も久保田流爆発でした。
本日のテリーヌは、ウサギとフルーツトマトに、鳥とかなりフレッシュなフォアグラの二種類でしたが、どちらも素晴らしかったです。
2月は空席もありましたが、3月からは満席で安泰なようです(^^)
今月のダイアは新春料理でした。
何と言ってもフランス直輸入のモリーユ(きぬがさ茸)と、ホワイトアスパラガスに蒸しアワビのフリカッセ!!!日本のフレンチでは、いったん蒸した後バターで炒める黒アワビのステーキが志摩観(光ホテル)の名物料理として有名になり全国に広まっていますが、ホワイトソースのフリカッセも素晴らしかったです。
最初に出てきたカプレーゼに苺ソースを合わせたのも見事でしたし、岩佐君が焼いたのか?渥美半島の熟成保美豚の炭火焼も自家製塩レモンとタスマニア産粒マスタードで食べましたが、とても美味しかったです。
パティシエールがグランドダイアに行ってしまったため、自家製パンもデザートも久保田君がすべて作っているそうですが、シュークリームは絶品!塩キャラメルのアイスもナイス。
土日に余裕があるときはデザートのワゴンサービスを始めたそうで、これも人気が出そうです。
新春フレンチ始めはビストロダイアから(^o^)
オーナーシェフの水口君から料理を任せてもらった久保田君、焼き方の岩佐君と組んで自由にやりたい放題!で、豊かな発想を爆発させています。素晴らしいランチでした。
口取りにいきなり出てきたのが、フォアグラの燻製のサンドイッチ!スペインの羊のチーズマンチェゴがフォアグラに乗っていて、これがまたいい味を出している「また食べたい逸品!!!」でした。
美味しい「蛤と蕪のすり流し」は高級クラムチャウダーと言った感じで、続いて出てきたのが、オマールエビとル・レクチュ(最近流行りの洋ナシ)とライムの泡のサラダ。これが素晴らしいフルーツサラダと言った感じで感心しました。
魚は甘鯛を松かさ焼きにして、ユリ根や冬野菜のアロス・カルドソ(マドリッド風雑炊)の上に乗せてあります。甘鯛は油を感じさせない見事な焼き上がりで、七草がゆを西洋風にアレンジしたと言うアロス・カルドソも新鮮でおいしかったです。
肉は、和牛頬肉のビール煮スパツェル添えと、木曽川網獲りの熟成コルベール(青首鴨)のロティサルミソース。どちらもなかなか美味しかったです。
久保田君の豊かな発想は、水口君ともまた少し違っていて、こちらも満点。ビストロダイアは安泰です(^o^)
水口シェフが笹島のグランドダイアに移ってから二回目のビストロダイアです。
常連客に合わせて特別料理を作ってくれたようで、久保田君のフルメニューは新鮮で面白く美味しかったです。
まず天王寺カブのムースとコンソメジュレと、次にカリフラワーのブルーテ帆立の炙りヴィエノワーズで始まり、次に出てきたのが
「北海道産鱈の白子のパイ包み焼き!」
鱈の白子と黒トリュフをちり緬キャベツで包んで、さらにパイに包んで焼き上げてあります。ソースはゴルゴンゾーラに蜂蜜で白子と相性バッチリです。白子の濃厚さにムニュっとした食感と、パイのパリパリした食感が組み合わされて、見事な料理でした。
また次のカスレも絶品でした。
名古屋のビストロでは、カスレと言っても大抵はソーセージと白インゲン豆の煮込みですが、こちらはきちんとしたトゥルーズ風。鴨の足をコンフィにして、自家製ソーセージと砂肝が入った本格的なものです。ソースに肉が混じっていると思ったら、粘りを出すために、ガチョウの脂の代わりに豚鼻と耳のゼリー寄せを入れたとのこと。オーブンで焼き上げてあるので、鴨足のコンフィが絶妙に仕上がっていて、骨までしゃぶりつくしました。
金目鯛、ムール貝、ホタテなどが入ったブイヤベースは大きなサザエに入っているという凝りよう。猪のモモ肉赤ワイン煮も美味しかったです。
水口君から免許皆伝の許しも出たようで、お店を任されて久保田君の実力満開と言った感じです(^O^)
水口君時代に比べると量は減って、「これでもかぁ」と言うほど何もかもがどっさりと出てきて、「どうしよう」と悩むことがなくなったのは少し寂しいですが、今後もどんな料理が出てくるか楽しみです(^o^)
ビストロダイア、間違いなく安泰です(^o^)
グランドダイアの様子見も終わって、今度はこちら久保田君がシェフになったビストロダイアです。
と思ったら何と(水口)大ちゃんいるじゃない!!!
グランドダイアもやっと落ち着いて、新人の入ったビストロダイア指導しに来たそうで・・・
と言っても、料理はあくまで久保田君と岩佐君?でやっているようです。
さて、いきなり飛び切り美しい「彩どり野菜のテリーヌ」とホタテのタルタルです。野菜それぞれの味の個性が出ていなかったのが少し残念ですが、それが出来ればパーフェクトな三ツ星料理です。
濃厚マッシュルームの温かいポタージュも満点。中にはつぶ貝と菊芋のソテーが入っています。
自家製シャルキュトリーの盛り合わせも、定番のテットドフロマージュやパテのほかに、羊のソーセージ等が出てきてこれも満点。
白身魚のクネルにメインはエゾ鹿の背ロースのローストに実山椒風味の赤ワインソース、魚はイサキのブールブランソースです。
デザートはイチジクのシブースト。これはパイの上にイチジクが乗ってその上にクレームキャラメルが乗った感じの3層構造でした。
この料理でしたら、十分これからもやっていけると確信です。
P.S.
店内の黒板には、パーティ用の7500円コースが載っていました。肉主体の大地プランと魚中心の海プランがあるそうです。飲み放題2500円と合わせて1万円コース。これなら幹事さんも安心でしょう。
10月笹島にグランドダイアがオープンし、水口君はそちらに移るので、彼の料理をビストロダイアで食べるのは(イベント時はともかく)今回が最後になりそうです。
結局こちらには久保田君とあみちゃんが残ることになったそうです。久保田君は料理のアイデアがタップリなので今後とても楽しみです。
さて先日、札幌の「イディア(ル・ミュゼ)」で石井シェフの素晴らしい料理を食べたことをレビューしましたが、「北海道赤平市の素晴らしい鳩」と「奥尻島の素晴らしいワイン」の話を水口君に教えて食べに行くように勧めたところ、早速ミュゼまで食べに行って、石井シェフの紹介で奥尻島まで行ってワインを譲ってもらったそうです。ミネラルと塩分をたっぷり含んだ素晴らしいピノグリを出してくれました。
北海道江差沖の奥尻島は、確かほとんど溶岩でできた島のはずですが、ワイン畑に石灰を持ち込んだのでしょうか???日本は石灰質の土壌が稀なので、フランスワインのような強いミネラル分を感じることは稀なのですが、こちらのワインはブラインドで飲んだら日本のワインとは思えないくらいミネラルに富んでいます。魚介類にはばっちり合います。ワイナリーで最初はもう販売用が残ってないと断られたそうですが、名古屋から北海道の奥尻島までわざわざ訪ねていけば、そりゃぁ何とかして譲ってくれますよね(^O^)
メインは北海道赤平市エルムケップ山で育てた国産の鳩!!!ル・ミュゼで食べて以来二度目です。5年前にフランスから鳩を100羽連れてきて、日本向けに育てたそうですが、ついに日本でもこんな鳩を食べられるようになったかと、生産者にも大感謝です!前回はローストしてスモーク、今回は内臓タップリのサルサソースで食べましたが絶品でした。この料理なら、オープンするグランドダイアで出せば名物料理になるでしょう。
口取りの牡蠣のレモンエスプーマも見事!ダイアの牡蠣料理はまず外れることはありません。
フグと松茸の組み合わせもうまくいってましたし、ホタテのラビオリにポルチーニソースが美味しくないはずはありません。
タラの白子カダイフ巻き揚げにゴルゴンゾーラ・ヴァンブランソースは聞いただけでスーパー美味しいことが想像できます。
水口ビストロダイア最後にふさわしい、素晴らしいランチでした(^O^)
改めてビストロダイア6年間で毎月食べた料理の写真を見直すと、味わった感動が次々によみがえってきます。名古屋で食べた本格的なフランス料理では、やはりここが一番印象深いです。料理写真は下の方に300枚以上アップしてありますので、お暇な方はごらんになってください。
8月も、北海道に出向いて仕入れた新食材中心に美味しいメニューでした。
9月で豊田のユーロダイアを閉めて、笹島にオープンするグランド・ダイアに全力投球するそうです。オープン日も10月5日に決まり、水口君は今日もそちらに行って準備で大変なようです。
さて北海道の奥尻島まで行って仕入れてきたと言う日本海のエゾバフンウニのロワイヤルで始まりましたが、真イワシとインカのめざめ(ジャガイモ)のテリーヌが見事でした。フォアグラのペーストに黒トリュフまで乗っていてごちゃごちゃしすぎているかなと思ったらそんなことはなく、じゃがいもがフォアグラやトリュフと相性が良いので、すべてが一体になっていました。これも名物料理になるかもしれません。
次に出てきた鱧のベニエ(フリット)は、トマトの泡とバジルとの組み合わせが良く、鱧もこんな食べ方があるのだなと好印象です。
北海道の北十勝ファームのオーガニック短角牛は、とても柔らかく癖がないので、好きな方もいると思います。今回はカイノミのローストでしたが、他の部位もどんな感じか食べてみたいです。
久しぶりのメロンソーダで締めましたが、新しい店はどんな感じになるのでしょう?早速予約を入れてきました。
水口シェフは夏の食材を仕入れに先週北海道に行っていて、私と入れ違いに帰ってきたとか(^O^)
まずウニのカクテルは、大間のバフンウニの上に大量のキャビア乗せ!下はピュアホワイトのムースときゅうりなど夏野菜の角切りにコンソメジュレです。海の幸はロブションがカリフラワーのムースで合わせてから猫も杓子も状態ですが、ほのかに甘いトウモロコシのピュアホワイトのムースもばっちりの相性でした。胡瓜などがこりこりした食感を与えてこれもまたバッチリ!素晴らしい一品でした。
次は噴火湾の毛蟹のほぐした身をタップリ盛った上にトリュフ乗せ!わぁっと思ったら、完成している訳では無くこれにジャガイモとねぎの冷製スープを注いで、あっという間にヴィッソワーズ・ロワイヤルです。これ以上何を望みましょう(^O^)
毛ガニと言うとオホーツク海をイメージされる方が多いかもしれませんが、北海道人?にとっては、夏の噴火湾の毛ガニが最高です。タップリ入った味噌の味が違います(^O^)オホーツクの毛ガニが美味しくなるのは流氷明けの丸々太った時期です。
もともと本州から移住してきた人達は、毛ガニなんぞ見たこともなかったし気味悪くて口にせず、長い間自分の出身地で馴染んだズワイガニを北海道に来てからも食べていたそうです。ところが、噴火湾の夏の毛ガニの美味しさを知った村長さんかな?食べないのはもったいないと、森から長万部で蟹弁当を作って駅で出したところこれが大当たりして、皆さん毛ガニの美味しさに気がついたそうで・・・
30品目の彩りサラダは北海道伊達市の農家から仕入れた、彩り鮮やかな野菜たちです。
メインはまず、貝、白エビ、魚の味噌入りブールブランソース。肉はニュージーランドの仔羊のパセリパン粉付けローストに黒豆のエキゾチックコロッケ!
マスカルポーネのシャーベットを食べてコーヒーを飲んで、ランチ無事終了です。
今日は28人の団体が入っていて、厨房は大変そうでした。カウンターだったので、料理を作るところから、最後はまかないの炒飯を準備するところまで見られて楽しかったです(^O^)
ダイアの定期訪問です。この日は水口シェフはセントレアの店に行っていて不在でしたが、故郷北海道から白糠の鹿のロースが送られてきたそうで、早速メインで出てきました。
夏の鹿(もちろん蝦夷鹿)なので、背脂は少なかったそうで綺麗に落として、赤身だけのローストに赤ワインソースです。
今回のロースは何の臭みもなくあっさりしていて、繊維は鹿らしく緻密でスーッと歯が通り、わずかな鉄分(血)を感じる素晴らしい肉でした。日本はもちろん欧州でもずいぶん鹿は食べましたが、今回の夏鹿はまさに最上級の絶品でした!二切れしか食べられなかったのが残念ですが、今回のロースは送ってきた時点で切り分けられていたとのことで、きっと北海道のフレンチレストランか、どこか有名な店何か所かに分けられたのでしょう。食べられた人は幸運です。
前菜のフォアグラにはバパマンガソースが添えられていましたが、これはバナナとパッションフルーツとマンゴーのソースだそうでパッションフルーツの酸味があって、名古屋で人気のフォアグラマンゴーと並ぶニューバージョンとなるかもしれません。
「今日は凄いの入ってます」「今日は凄そうですよ」などなど、本日のダイアは席に着いた途端、スタッフからうらやましそうに声がかかります。水口シェフがやって来て、「○○円ほど追加がかかりますがこれは滅多に食べられないと思いますよ」と言った後に持ってきたのが写真の伊勢海老。何と1.5Kg超だそうで・・・
昨夜店にやって来て水槽で寝ていたそうで、元気に足を動かしています。水族館では見ることもありますが、このサイズを食べるのはさすがに初めてです。当然、料理法はおまかせで食べさせてもらいました。
まず凄かったのは、足だけのグラタン。なんと身(本体)は入っていません(^_^;)写真のように、足(とヒゲ)だけでタップリ二人分あります。
蟹の足と違って、海老の足は細かく繊維に崩れることは無く、かまぼこのようにごろっとしっかりしています。水口君一本一本殻から取り出したそうで・・・当然マカロニなんぞ入れる必要もなく、伊勢海老の味噌とマカロニ代わりの弾力のある食感の足だけのグラタン!もう一生食べることは無いでしょうが絶品でした。
伊勢海老のタルタルはしっかりした噛みごたえ、そしてメインで使われた伊勢海老のビスクこれが凄かったです。普通ビスクを作るときは伊勢海老を何匹も使って作るのでしょうが、超大きな一匹だけで作ったビスクは雑味がないというか、濃厚で香りがあり、もう凄まじい美味しさでこれを飲んでしまうと、今後はどこかの店でビスクが出てくる度に、これを思い出していつも物足りなく感じるだろうなと逆に悲しくなってしまいます。
カミさんと二人で一匹丸ごと食べましたが貴重な経験をしました。皆さんも、どこかのレストランでもし巨大な伊勢海老を注文できる幸運に恵まれたら「足はグラタン」「ビスクは一匹だけを使ってたっぷり作ってもらう」と贅沢することをお勧めします。
P.S.
伊勢海老だけで本文が終わりましたが、カニ身とコリアンダーを詰めたフルーツトマトにアサリとサフランのソースをかけた前菜も、牛ランプ肉黒ビール煮の自家製フェットチーネも素晴らしかったです(^O^)
秋にオープン予定のグランドダイアの内装打ち合わせなど、大忙しの水口君です。
こちらの厨房は若い人も交じって大忙しで、ホールでも若い女性が二人働いていました。
本日の料理は春の季節感にあふれていました。前菜担当の久保田君は東京の有名店で働いていましたが、奥さんの実家のある名古屋に行こうかとネットでダイアの募集を見て、履歴書不要「髪型自由」と言う文章に惹かれて名古屋まで面接にやってきたとか・・・
レストランのスタッフ募集の文章に「髪型自由」を入れるとは、水口君さすがです。
前にも書きましたが、美味しい料理を作る能力と、他人を使って美味しい料理を作らせる能力、育てる能力、また人材発掘など、それぞれはまったく別のもののはずですが、それら全てを兼ね備えた人物が沢山の弟子を作り、将来大シェフとなって名前を残していくのだと思います。
工夫した前菜三種盛りは、久しぶりのタブリエドサブール(トリッパのカツ)、ホタルイカのバーニャカウダ、鳥羽の岩ガキにはセロリとリンゴのシャーベット!
白魚とつまみ菜のマリネは魚卵ソース、次にニース風サラダ。
メインの鴨料理は、オランジュ時代を思い出して大胆に大きな器でフランスのマグレ・ド・キャナールに春野菜とオレンジを入れて蒸し焼きです。取り分けたのもまな板の上で、二人分ドーンと出てきました(^o^)
デザートのソースも桜だったりと、最初から最後まですっかり春っぽい料理でした。
P.S.
写真はニース風サラダが抜けています。
セントレアにオープンした「ナポリ・ダイア」の新メニュー作りと監修など、向こうに行ってかなり時間を取られていましたが、順調に回るようになり本店に復帰したようです。
実に昨年11月以来4か月ぶりの水口君の料理です。
水口君がいない間、森田・久保田コンビの料理も素晴らしく、美味しい一流レストランとして十分やっていけるレベルでしたが、オランジュ時代からの水口ファンとしては少し寂しい思いをしていたのも事実です。
さて今年の10月には、笹島にレストラン「グランド・ダイア」のオープンも決まり、ビストロダイアで普段水口君の料理を食べられるのはあと半年のようです。ベットラ・オチアイのマネージャーだった佐藤さんも新しく加わり、新店の準備も順調なようで、そちらの店も楽しみです。
さて3月の料理は、写真の通り。
いきなり綺麗な石を持ってきたと思ったら、昨日東急ハンズで買ってきた石だそうで・・・写真のように、竹炭を練り込んで黒くした「レバーペーストシュークリーム」とか「ピザ生地」とか、どれが料理か石か分からない面白い試みでした。
綺麗に飾られたカリフラワーのビッソワーズに仙台牛のカルパッチオと食べて魚料理は、たくさん貝の入った絶品チャウダーと思ったら貝の下に大きなイトヨリが敷いてありました。
メインのパイ包み焼きですが、昨年はボギューズ風で、スズキとオマールを重ね周りにはトリュフ入りホタテのムースにシャロンソースでしたが、今年はオマールをキャベツで巻いて周りは牛ミンチでした(^o^)
いつものことですが、ここに来ると楽しくて、美味しくて、お腹も膨れて、幸せな気分で店を出ることができます(^o^)
セントレアに新規オープンした「ナポリダイア」に水口シェフが行っているため、ビストロダイアのランチは、森田・久保田コンビで頑張っています。
今日はメインが森田君、前菜デザートが久保田君とか。
がや(北海メバル)のデュグレレソース、ウサギとフォアグラのテリーヌ、フグ白子の生ハム巻、なかなか美味しかったです。いずれ水口シェフは新しいレストランをオープンしてそちらをメインにするかもしれませんが、たとえそうなっても、こちらビストロダイアは安泰のようです(^O^)
新しいプログラムで写真200枚制限が外れたようですので追加しましたが、写真の並びがおかしくなるようです。
水口シェフが乗りにノッていて、おまかせがもの凄くなってきたと書きましたが写真が掲載できなくて残念でした。
こちらが5月のランチです。
新人がたくさん入り厨房が満杯状態でしたが、せっかくだから代表的な料理を作って新人にも勉強させてやろうと、ポール・ボギューズの名品「スズキのパイ包み焼きシャロンソース」を作ってくれました。ラッキー!!!ランチですよ(^o^)
新ニンジンの甘さが絶妙なビッソワーズに始まり
北海道大滝村の香りの良いセリとトリュフ
鱧の落としのサラダ
生の北海シマエビの玉ねぎソース
北海シマエビは網走の尾岱沼だけに棲む淡水の海老ですが、通常冷凍で季節の2週間ほどしか生では食べられません。卵は甘エビのように青ではなくて何と緑色でびっくりしました。
スズキのパイ包み焼きシャロンソース
スズキとオマールを重ね、周りにはトリュフ入りホタテのムース。これをパイ包み焼きにした超豪華な料理ですが、見事に焼き上がっていて絶品でした!!!
そして取り分けてくれたこの量を見て下さい(^o^)これぞビストロの醍醐味!高級レストランでは、バランスを超えたこの超大盛り付けは絶対に無理でしょう。味も量も大満足~
しっかり肉料理のリドヴォも出てきて満腹の二度重ねですが
デザートの焼パイナップルにココナッツアイスは別腹で入ります。
それにしても凄いランチでした。料理内容はどこにも負けない「高級」フレンチなのに、高級レストランでは絶対に味わえないこの独特の満足感。こんなランチを食べると、その日は一日中身も(腹も)心も幸せいっぱいになります。水口シェフと同時代を名古屋で過ごせて幸せでだなぁ・・・
2017年は、ビストロダイア本店、トヨタのユーロダイア、柳橋の肉魂、セントレアのナポリダイアに加え、笹島にもう一店舗出店予定とか。水口シェフはあちらこちら飛び回るのに忙しくなって、なかなか本人のお任せ料理を食べられなくなりそうですが、いつまでもこのレベルの料理を食べたいです。
私が毎月一度の予約を一年分(永久に)入れて通うフランス料理のお店です。
昨年からは全国より名古屋を訪問される美食家にもこの店を推選することにしました。紹介した東京の方達からも「こんな店は東京には絶対に無い」と絶賛され続けています。
まずはともかく、私がアップした料理の写真200枚をご覧ください!定番料理は食べつくし最近はシェフお任せになりましたが、4年間毎月違う料理を食べ続けています。特に美味しかった絶品料理を最初の方にまとめました。貴女も食べに行きたくなりませんか???
オーナーシェフ水口君の出身地北海道から取り寄せる新鮮で豊富な食材は、高級フレンチ店を含め他の店を圧倒していますし、新鮮なアイデア料理や古典料理など、次々と繰り出されるのが本当に楽しいです。
HPのコンセプトを引用すると
「高級レストランで働くのに疲れた水口シェフがアットホームに、自分が食べたい・作りたい料理を提供しているちょっとワンランク上のネオ・ビストロです」
と言うことですが、定番料理を任せられるスタッフもそろい、シェフ本人が作る自分が食べたい料理(=おまかせ料理)は、その半分以上がグランターブル・キタムラやミクニナゴヤなど名古屋の値段の高い超一流?レストランの料理を味も内容もはるかに越えていて、味に関しては現在名古屋では3本指に間違いなく入るでしょう。
私はジョエル・ロブションが30代後半から40代だった全盛時代に幸運にもパリに住んでいたので、ジャマンの料理を食べに行くのが楽しみでしたが、今は名古屋で、トウ・ラ・ジョアの須本さんが作る独創的な素晴らしい料理と、30歳で今後どこまで伸びるか想像すらできないダイアの水口君の料理を毎月食べられて、本当に幸せです。
繊細な盛りつけと子供のいない静かな落ち着いた雰囲気を期待する方は、どこかの高級レストランを選べば良いでしょう。ここはあくまで値段が半分?いやもっとお値打ちなネオビストロとして、素材と料理の味で勝負のお店です。(そう言いつつ、前菜サラダ類は最近盛り付けが豪快だけではなくとても綺麗です!)
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2016年
12月
今年も最終営業日のランチに行ってきました。
今年は柳橋に「肉魂」、セントレアに「Napoli Dia」をオープンさせて、水口君は大忙しです。本日も本店は森田君や久保田君を始め若いスタッフで支えていました。来年は名古屋に新規レストランオープンの予定もあり、どうなっていくのか目が離せません。
写真は日記でご覧ください。
11月
柳橋の肉魂も順調でスタッフに任せ、水口シェフは本店に戻ってきました。
口取りに出てきたポロ葱のムースと蟹とリンゴのジュレにアボガドアイスクリームの組み合わせが絶妙で見事でした。前菜の白子、リドヴォ、牡蠣のソテーの下には何とモンドールのリゾット!デザートのリンゴのキャラメリゼに添えられたのはゴルゴンゾーラのセミフレッドと、久しぶりに飲んだワインと相性もバッチリでした。
写真は日記で・・・
6月
5月はガッツリしたメイン作っていますと言って出てきたポール・ボギューズ風スズキのパイ包みシャロンソース。スズキとオマールをトリュフ入りホタテのムースで包みパイ生地を巻いて焼いてあります。ソースは定番のシャロン!
4月は絶品の海の幸のキャベツ包みにビストロダイア風クスクス
3月は昼からフルコース!
是非日記の写真を見て下さい。素晴らしかったです!!!
2月は春の料理になりました。
パルメザンチーズを炭と焼いて黒い土に見立てた、春の花壇のサラダとか、いつも絶品の北海道の魚介類の前菜とか、水口シェフは長男も生まれて絶好調です。
1月
今年もダイアの新春は、海の宝石の缶詰(北海道産帆立、イクラ、生うにの缶詰 冬野菜のマケドニア風、カリフラワーのムース)で始まります。すっかり名物料理になりました。隣の美女3人組はソムリエのアドバイスでトゥレーヌの白と合わせていました。
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2015年
12月の料理は一段と美しいです。懐かしいオニオングラタンスープの後に、素晴らしいホタテのサラダが登場。美しく美味しく野菜の量もうれしくなるくらいに多くて満点でした。メインはカスベ(エイ)の頬っぺたとタラ白子の焦げバターソースに、高山で獲れた170Kgの熊のロース!こちらはバルサミコ入り出汁ソースが面白かったです。詳しくは日記でご覧になってください。
10月は水口シェフがいきなり「今日の前菜凄いですから」、次にマダムの杏美ちゃんも「何か今日凄いの作ってますよ」・・・
期待して待っていたら、写真の牡蠣の大皿が出てきました。しっかり12個1ダース!!!
岩手4個、仙鳳趾(北海道)4個、広島2個、三重2個とそれぞれ、トマトとバジルジュレとか、スモークキャビアとか、アボガド添えとか工夫を凝らしています。ミルキーなプリプリの仙鳳趾産に岩牡蠣サイズの巨大な岩手産、これだけガッツリ牡蠣食べたのは何年ぶりでしょうか?感動的に素晴らしかったです!!!
メインは石田綿羊牧場の仔羊に、フランス産野鳩、いよいよジビエの始まりですね。
9月は
水口君が「今日のメインの食材当ててみてください」と謎かけ!
赤身で大きな四足動物だということはすぐに分かりましたが、鹿や蝦夷鹿よりもっと繊維がしっかりしていて、カモシカほど固くはありません。「馬にしては少し硬いから違うよね」と話していたら、何とイタリア産の(ロンバルディア)食用ロバでした!!!
イタリア人凄すぎ!!!そんな食材を仕入れて美味しく仕上げる水口シェフも凄すぎ!!!
snowdropさんが「躍動感のある料理」と表現していましたが、今年の水口シェフの料理を表すのにぴったりの言葉かもしれません。
8月は
水口シェフが、北海道に自ら仕入れに行ってきた道産食材揃いでした。圧巻だったのは北海道あか牛とフォアグラのオペラにパッションフルーツのキャラメリゼ!フォアグラとマンゴーの組み合わせは名古屋では最近食べ飽きるくらいですが、見事に味付けされたフォアグラとパッションフルーツのソースの組み合わせも素晴らしかったです!
7月は
アルギン酸を使って注射器で作った、シーカーサーのソース球をかけた「昆布盛の牡蠣」で度肝を抜かれ、デザートは宮崎マンゴーを凍らせて削った、台湾風「マンゴーかき氷」などで楽しませてもらいました。
水口シェフは、今年は余裕があるのか、アイデアが湧いてどうしようもない感じです!
6月
日進に土地を借りて自家製ハーブなどを栽培始めたそうです。花が咲き始めたレモンバウムのハーブティーが素晴らしかったです。また沖縄に行って綺麗なガラスの器を20個自分で作ってきたとか、美味しい塩を仕入れてきたとか、今年の水口君は非常に充実していて、料理にも自信が満ち溢れています。
5月
魚と肉のタルタルの競演となり素晴らしかったです。
まず口取りに、北海道のホタテと和歌山のマグロ(トロ)のタルタルに、国産のグレープフルーツとフルーツトマトで作ったガスパッチョをかけて、スープ仕立てのタルタルです。柑橘類とトマトの甘味が加わった独特のガスパッチョとタルタルが調和して新鮮で面白い味になりました。まずここでグッときました。
前菜はワゴンサービスで、仙台牛のタルタルです。バーナーで微かに炙り、後は細く切った後ケッパーや玉ねぎ、クミンなどの調味料と混ぜます。最後に生卵と、たっぷりトリュフをかけて完成です。素晴らしく美味しかったです。写真を見て食べたくなった方は今すぐお店に行ってください。タルタルは自宅で熊本の馬肉で作って以来一年ぶりでしたが、今の季節良いですねぇ・・・
同伴者の前菜は、二色のアスパラ入りオムレツにこちらもトリュフサラダ!
メインはブロターニュの10か月の仔牛のあばら骨付グリル。肉はまだ白っぽく20年ぶりくらいに美味しい仔牛を食べました。日本でもこういう美味しい仔牛を売ってくれる生産者がいると良いですね。
魚はマグロの赤身のグリルにニース風ソースでした。
デザートがホワイトチョコレートのムース、宮崎マンゴー、レモンシャーベット、柑橘類と炭酸の泡と四つの味と食感の組み合わせでした。絶品でした。昨年はマンゴーとパンナコッタでしたが、今回は味も完成度もはるかに高くどこに出しても評価されるであろう素晴らしいデザートに仕上がっていました。
薄味で少量ずつ料理が出てくる店が多い名古屋ですが、こちらビストロダイアは、しっかりとした味付けでドーンと大きなポーションで料理が出てくるのはいつまでたっても変わりません。オランジュ時代の廉価なビストロ料理から、ここ3年で料理はどんどん高級化してきましたが、スタイルはしっかり守られています。
そして食材はとにかく他の店を圧倒しています。北海道から取り寄せるだけではなく、東海地方の食材も素晴らしいものを仕入れているのは水口君の感性がしっかりしているからでしょう。
2月
いよいよ2500円のランチがメニューから消えましたがお店は相変わらず満席です。席が少し減ってゆったりしたムードになりました。
1月
今年のダイア食べ初めには、昨年末のサプライズメニューがいくつか出てきました。
いきなり出てきた口取りは「海の宝石の缶詰!!!」開けるとびっくりするくらい色とりどりで綺麗です。蕪のプリンが敷いてあって味といい美しさといい見事な料理でした。前菜のマグロとブリのカルパッチオとズワイガニの下にはカリフラワームースがあってこの料理も美味しく食べられました。
オマール海老と金目鯛のカルトファット包みは桜エビ入りのブイヤベース風に!金目鯛もアナゴもきちんと骨が取り除いてあって、こういうところが日本のシェフの凄さでしょうか。この料理にしても、ガッルーラのカッポンマーグロにしても、魚介類のフランス料理やイタリア料理は、取り扱いに慣れたシェフが作る日本で食べるのが一番美味しい様な気さえします。
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2014年10月
先月お店は絶好調のまま三周年パーティを終えましたが、どこまで進化してゆくのか末恐ろしいビストロです。
本日最初に出て来た、ソフトシェルタラバガニと次郎柿のタルタル、蜂蜜と白ワインと紫キャベツのソースは、絶品でした。看板料理になるかもしれません。ソースは白バルサミコが無かったので即興で作ったと言ってましたが、色と味からは想像が付かず面白かったです。
その後は大根のスープに続き、牡蠣のチーズグラタン、兎肉?とフォアグラのパテ・アンクルート、兎背肉とマッシュルームの網脂包みポルチーニのリゾット添え(生バジルが絶妙)、和牛のブフ・ブルギニョン、セミフレッド、栗のデザートと豪華なランチを楽しんできました。
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2014年7月
7月の前菜は、北海道産鴨のタルタルステーキ!
ガーリックトーストに乗せて食べますが、アニスの風味が素敵です。鴨のタルタルは生まれて初めて食べました。
デザートのマンゴーハーフカットロマノフ風も完熟で幸せでした!
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2104年6月
お店がオープンして3年近く、毎月ランチを食べていてすでに写真が200枚近くになり・・・3年間毎月違う料理を食べさせてもらっていると言うこの事実が、水口シェフの実力というか、この店の凄さですね(^o^)
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2014年5月
オランジュ時代のブラッスリー的なビストロから始まり、いよいよ本格的レストランだけれど値段はお安めの「ネオビストロ」に進歩したようです。
ホワイトアスパラのムースにグリーンアスパラのポタージュの素晴らしい口取りに始まり、前菜のホワイトアスパラにセージとタイムのクリームソース、メインがマルガリッツァ豚の炭焼き、デザートにココナッツのブランマンジェ宮崎マンゴー添え、と完璧なランチでした。
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2014年4月
今月は前菜に桜鯛のカルパッチオを食べましたが、せとか(甘い蜜柑)が乗っていて、この組み合わせに痺れました。メインはブルゴーニュワインだけを使ったブフ・ブルギニョン。PLEYEL家でもよく作る家庭料理ですが、プロに作ってもらうとやはり美味しいです。カミさんは羊のナバラン・クスクス添え。クスクスはお湯で戻した後ベーコンや野菜と合わせてあり、この食べ方も早速PLEYEL家で採用です。
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2014年1月
今年のダイア食べ初めは、オレンジのココット鍋。
開けると、フランス産フォアグラのソテーにセップ(ポルチーニ)のソース、下には北海道産百合根のロワイヤル(西洋風茶碗蒸し)。人気のメニューで復活させたそうですが、組み合わせが本当に美味しいし百合根の食感も独特で、名物料理になりそうな絶品でした。
続いて前菜はペルー産ホワイトアスパラ、サンジャック(帆立)のソテーと生ハム、ポーチドエッグ添え。新春は毎年ここでホワイトアスパラ食べていますが、帆立の火の通り具合も良くて酢のきいたソースで今年の料理が一番でした。
後は定番で間違いない、「自家製サーモンのマリネたっぷりサラダ、フレッシュトマトとバジルのソース」や久しぶりに復活した「三河地鶏もも肉 皮目をパリパリに焼いたソテー、角切り野菜のグリーンソース」
宮崎牛は前回はランプでしたが、今回はサーロイン。刺しが凄くて食べるのが大変な位に強烈でした。
デザートは黒糖と三温糖のクレムブリュレが絶妙。オール苺のデザートも楽しかったです。
オーナーシェフの大ちゃんは、お正月地元に帰ってルスツスキー場でリフレッシュしてきたとか。三年目に入り気合いが入っているようです。
昨年後半は新店オープンの影響もあり大変だったようですが、すっかり落ち着いて、ディナーのコースメニューは1万円一本に絞るなど、ネオビストロという分野を名古屋に自らの手で定着させそうな勢いで、今年も本当に楽しみです。
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2013年12月
夜にはなかなか行けないので、前日に電話で頼んでランチタイムに雷鳥の料理を作ってもらいました。
マスカットを真空調理で雷鳥と一緒に焼いてソースを作ったとか・・・血と肉汁とマスカットの素晴らしいソースです!!!ここ3年間で一番美味しい雷鳥でした。おそらく地べたを走っているのでしょう、太ももが発達していてかじり付くと最高です。
口取りに白菜と昆布森の牡蠣のスープ、前菜に蝦夷鹿のカルパッチョに林檎のソース、自家製半生のスモークサーモンに、デザートはラ・フランスのスープと、幸せな気分になれる最高のランチでした!
同伴者も瞬間燻製レアサーモンが初めてだったようで、宮崎牛のソテーのトリュフ・ソース共々感動していました。
オランジュ時代は月替わりランチでしたが、ダイアになってからは人気の定番メニューが季節替わり程度に固定されてきました。しかし訪問回数が多い客に対しては同じ料理で飽きさせないように、いつもの決まったメニュー以外にも柔軟に対応してくれるだけの能力も応用力もあります。これが本来のレストランの姿でしょう。
自らネオ・ビストロと名乗っていますが、実際三年目に入って、ランチに関しては、その総合力・応用力で1000円-1500円の名古屋の他のビストロや高価なレストランとは差が付いてきて、ダイア独自のスタイルが定着してきたと思います。総合☆を0.5上げておきます。
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2013年9月
9月からランチは2500円と3800円に値上げになりました。お店は二周年を迎えて、創作系に走っていた料理を一度原点に戻そうと、懐かしい味のビストロ料理が並んでいます。
口取りの自然な甘さのくり南瓜のスープに続き、前菜はオランジュ風のキッシュ。野菜がタップリ盛られていてうれしくなります(フチテイも開店当時は野菜タップリだったのですが・・・)。今回はカウンターでしたが、単なるサラダでもしっかりと野菜の水を切って、ステンレスボールでお弟子さんではなく水口君が油を絡めてくれると、これが微妙にまた美味しいんですよね。
メインはこれまた懐かしビストロ定番料理の、鶏のクリームソース。焼き野菜とライスが添えられていてソースと絡めて食べると幸せです。
デザートはブランマンジェに生姜のアイスクリーム。これに珈琲を飲んで2500円ですので、高いと文句を言う人はいないでしょう。
スタッフは豊田店にだいぶ取られてこちらの厨房忙しそうですが、ランチ満席は今後もしばらく続きそうです。
それにしても28歳で二店舗目オープンとは!
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2013年6月
久しぶりのダイアです。
まず手長海老のガスパッチョ、中トロとアボガドのタルタル添え。胡瓜の香りがする酸味の効いた美味しいガスパッチョを口に含んだ後、マグロとアボガドのタルタルに舌鼓を打ち、海老味噌のシャーベットを崩して味の変化を楽しみます。
続いて喜茂別のホワイトアスパラにはサマートリュフ。定番の田舎風パテは野菜タップリです。
メインは、久しぶりの肉汁タップリドイツ風ハンバーグ。オランジュ時代の定番メニューです。ナイフを入れると和牛の肉汁がジューと溢れ出ます。
デザートは上から下までマンゴー尽くし。昨年のメロンから始まった特製デザートは桃と苺と続きマンゴーで一回りしたとか。メロンと言えばコート・ドールのベルナール・ロワゾー、桃(ペッシュ)と言えばオーベルジュ・ド・リルのエーベルラン・・・と名前が浮かびますが、マンゴは思い浮かばないので、完成度を高めてダイアの名前が付くようなデザートが出来ると良いですね。特製デザート四つまとめて写真並べておきます。
いつも通りに野菜たっぷりが嬉しい、美味しくて楽しいランチでした。
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2013年3月
2月のブイヤベースに続き、今月はオランジュ時代の人気メニュー「ハンバーグのパイ包み焼き」をお願いしておきましたが、あとは写真のように春らしい料理の連続です。
口取りはホワイトアスパラ、新タマネギ、卵、トリュフの組み合わせ!定番ですね。キッシュロレーヌも色鮮やかな野菜の組み合わせが綺麗です。この店は店内がとても明るいので野菜類がとても綺麗に見えます。2011年のキッシュの写真を隣に置きましたが、先月のパテ同様に2013年バージョンは盛りつけがいっそう綺麗になっているのが分かります。
三河の平目は苺と桜のソースで、石田緬羊牧場の仔羊のラムチョップに、ハンバーグのパイ包み焼き。どちらも巨大です!しっかり焼けたパイのカリッとした食感が堪らないんですよね。今シーズンのディナーでは、ジビエのパイ包み焼きを作ったそうです。秋にはフォアグラとトリュフのパイ包み焼きを作ってもらおうかな・・・
デザートは苺のバリエ。苺や木の実のシロップ漬けの上に蜂蜜ジェラートとプチプチする苺のエスプーマがかかっています。
すっかり春の気分満喫で幸せなランチでした。
2月
2月のランチは今シーズン初のブイヤベースです。今年は甘エビの頭、昆布、オレンジを加え昨年以上に美味しい料理に仕上がっていました。ブイヤベースは、魚を知り尽くした日本人シェフが作る物が絶対に世界一だと思います。
今月もTV出演あるそうですが、5分放映のために収録は6時間に及び、料理は8回作り直したそうです。TVは本当に大変ですね!
1月
新春のビストロ・ダイアは、定番の前菜田舎風パテの盛りつけにびっくり。写真のように美しいものに変わっていました。比較のために昨年までのパテの写真を横に乗せておきます。お皿も綺麗なものや変わった形のものがどんどん増えています。盛りつけの意欲が掻き立てられるんでしょうね。
定番のニース風サラダは野菜も内臓もたっぷり、超巨大なムール貝は北海道の日本海側「増毛」産だそうです。
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2012年12月
年末最終営業日のランチに家族で行ってきました。
前菜にはトリュフとブルーチーズのオムレツ!オムレツの中には粒トリュフ、上からスライスと、これでもかという感じで至福至福でした。10月からやや営業方針も変わって夜は高級化していますが、相変わらず昼も夜も満席とのことで・・・名古屋人の心をがっちり掴んでいるようです。
12月
今回のお昼は写真のように豪華です!
東海テレビの収録(5分で作るフランス料理らしいです)の前、慌ただしい中で水口シェフが自ら作ってくれました。
昆布森の牡蠣にトマトと昆布ジュレの口取りに始まり、前菜は二品。まず蝦夷鹿のカルパッチョ。これは鹿肉をサングリアに漬けて(凍らせ)ルイベにして、たっぷりのリンゴサラダとディルで食べるのですが、この三者の組み合わせが最高。一つ抜けてもガクンと落ちるでしょう。
次は鱈の白子カリふわとろ焼き。表面はカリカリでトロッとした中身との食感の差が見事です。上には牛蒡のフリットが乗っていてパリパリ感を増しています。美味しい~。
続いてメインは魚と肉で、まず「がや」(北海メバル)のロースト。上にはホタテのペーストが塗ってあります。さらにソースは普通のアメリケーヌではなく、セイコ蟹(ズワイ蟹のメス)の内子と味噌に甘エビの頭部を加えて、少しあっさりめで香りのよいビスクを作っているのですが、この味が最高!桜蝦の唐揚げも乗っています。
肉は滝川の鴨。ハスカップソースが酸味を添えて、下には甘い安納芋のソースと富良野のかぼちゃ(雪化粧)のピューレがあって、またこれが普通の南瓜とは違って最高。全てバゲットに塗って食べました。
デザートはエキゾチックな味の紅茶のブランマンジェで、中には蜂蜜のアイス、回りには丁子、シナモン、黒胡椒が散りばめられています。
今回の料理は迷わず☆4.5です。久しぶりに水口シェフ全開で実力発揮でした。前日の夜から料理考えていたとか・・・基本は夜のメニューだったようですが、他の方の写真を見るとソースやピューレ、香草など微妙に変えてあり、それがまたドンピシャでした。
9月
オープン1周年記念パーティに行ってきました。
写真のビュッフェでしたが、三河湾や北海道の新鮮な魚、蟹、石田めん羊牧場の仔羊丸焼き(半身ずつ)等、相変わらず食材は豪華でみなさん楽しんでらっしゃいました。
まだ一年しか経っていないのに、スタッフは12人もいるそうです。それでも今後新店舗を出して拡大するつもりはなく、料理教室などに力を入れていきたいと話していました。
お店は10月1日より、日曜祝日・第3月曜日が休みで、水曜日は通常営業になります。
8月
8月は家族で訪問しました。長野県からはもうツキノワグマとうり坊(仔猪)、北海道からは6Kgの一本釣り大助(キングサーモン)、タスマニア産仔羊、北海道の雉など、食材の仕入れは見事です。水口シェフ自らネオビストロと呼んでいますが、ビストロの価格設定とスタイルながら自ら東奔西走して仕入れた食材は、ビストロの範疇を超えて名古屋のフレンチレストランでは一二を争うと思います。
ソースに関しては名古屋には数人しかいない超一流シェフと比べればまだ差はありますが、他店にはない様々な食材が圧倒的な量でドカーンと提供されるこのスタイルが名古屋で支持されているのは明らかです。9月29日で一周年ですが、よくぞオープン以来満席を続けていると感心です。従業員の週休二日も守っているそうで、こちらも大したものです。
7月
7月はカウンターの端で、はしりとなごりと新作のランチでした。
前菜は、はしりと言うより今年初のサンマを使ったサラダ・・・いよいよ釧路にサンマがあがり始めました。油が乗り切る前のサンマ絶妙です!
メインは、なごりの長崎産リ・ド・ヴォーのジロール茸ソース・・・生のリ・ド・ヴォーはもう終わりですね、びっくりするくらい巨大な胸腺でした。仔牛は育ってしまったので、もう胸腺は小さくなるばかりです。これからしばらくは冷凍でしょう。
デザートは、新作のペッシュ・エーベルラン風、桃のコンポートとピスタチオアイスクリームにサバイヨンソース・・・昨月のロワゾー風メロンスープは、今月かなり形を変えて簡略化された上で一般メニューに入ったようですが、こちら桃のコンポートはこのままそう変わらずに来月のメニューに入るかもしれませんね。水口シェフに聞いたら、リオンのボギューズのところで勉強していた時に、2週間ほどアルザスのリルの厨房に遊びに行ってきたそうです。さすが要領が良いですね。
あとは定番のランチメニューで、
ローストビーフサラダ山わさびのソース、
皮目をパリッとした小樽の鮭、あさりのサフランソースと季節の野菜
三河地鶏のパリパリ焼き、ベーコン・玉ねぎ・人参の角切りグリーンソース
厨房は若いスタッフであふれかえってます。全員キビキビとした動きで気持ち良いです。水口シェフの調理学校時代の同期のスタッフが入り、厨房はさらに強化されたみたいです。
6月
定期訪問でランチに行ってきました。
写真は新作の「大人のメロンソーダ」
メロンスープと言えばベルナール・ロワゾーが有名ですが、こちらはロワゾー風にマスクメロンのスープを作り赤い富良野メロンを丸くくり抜いて浮かせた後に、エスプーマでココナッツミルクの酸味のある泡を作って乗せ、コリアンダーを振り掛けてあります。器も二重で中の氷でスープが冷やしてあって、見事な一皿に仕上がっていました。これはもうビストロ料理というより一流レストランの豪華な一皿ですね。(値段考えると恐ろしいですけれど・・・)。メニューに入れる際は簡略化するのでしょうが、この段階の料理を食べられたのはラッキーでした。
大阪のFujiya1935の泡はもっと酸味があってプチプチ弾ける感じでしたが、こちらはもっと優しい感じでした。最終的にどう仕上がるか楽しみです。
前菜はこちらも新作の、玉ねぎのムース・菜の花のジュレソース。風味が豊かで新玉ねぎの甘さも引き立っていて美味しかったです。
メインは定番のコック・オ・ヴァンと、石田綿羊牧場の三か月仔羊の内臓ラビコットソース。春は仔羊が美味しいですね!
厨房のスタッフは全部で12人になったとか、所狭しという感じで若い人たちがひしめいています。
5月
シェフから「北海道のアスパラがようやく入荷したので席を用意しました」と連絡があり、ランチに行ってきました。
前菜は富良野のグリーンアスパラ。皿の溝に一本ずつ並べてあり野菜や生ハムが色鮮やかにディスプレイされています。まるで、色とりどりの花が一斉に咲き誇る北海道の春~初夏のように美しかったです。白トリュフオイルが香ります。土のイメージで振り撒かれているのは紫蘇ではなく黒オリーブでした。昨秋のオープン時から、春になったらアスパラの前菜はこの溝付きの皿に並べて出そうと心に決めていたそうです。
別メニューのホワイトアスパラは旭川の南、神楽産でポーチドエッグと黒トリュフソースの味付けです。メインは豚のとろとろ煮、相方はスズキのグリル、ウニクリームソース。このままイタリアン風にパスタを入れて食べたくなる味でした。新鮮な食材を出身地の北海道から仕入れるのも見事に機能しています。
デザートはガトーショコラと定番の蜂蜜アイスクリーム。コーヒーがついてランチコース2000円はお値打ちで人気があるのは当然でしょう。
水口シェフは「オランジュ」時代は全て自分でメイン料理を作っていましたが、現在は結構スタッフに任せているようです。自分で美味しい料理を作る能力と、他人を使って自分の料理を美味しく作らせる能力は全く別です。この若さでそれをマネージメントできる能力は天性のものなのでしょう。
昨年10月の開店以来満席が続き、ホールはマダムとシェフ二人だったのでかなり無理があり余裕もなかったようですが、春になりホール専任のスタッフやアルバイトも数名入ったようで、これからは問題ないでしょう。
2012年1月
新年最初の土曜日のランチはビストロ・ダイアに行ってきました。
大通り側が一面窓の明るい店内で、水口シェフはじめスタッフの明るいムードの中、質も量も満足できるランチを食べると、行くたびに幸せな気分になれるのが何よりです。
写真は2000円のランチの前菜三連発。サーモンマリネも鶏砂肝のコンフィもキッシュもご覧のように野菜たっぷりなのが嬉しいです。野菜は新鮮で本日はレンコンや百合根も入っていました。しっかりドレッシングと馴染んでいます。
メインはタスマニア産の仔羊でしたが、食べたことのなかったオマールのアメリケーヌソースを追加しました。この大きさで3900円と嬉しいです!
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2011年12月
12月はランチでブイヤベースです。ストウブの楕円形の鍋に二人分入って、熱々で出てくるのが嬉しいです。さらに写真のように、きちんとアイオリ(にんにくマヨネーズ)とルイユ(にんにくソース)とチーズが付いてくるのが堪りません!(分かる人には分かっていただけるでしょう)
スープもたっぷり入っているので、最初はアイオリやルイユをクルトン仕立てのバゲットの薄切りに盛ってチーズも入れてスープを楽しみ、次にスープで浸した魚や貝を改めて盛りつけ、二段階で食べることもできます。マルセイユ風ですねぇ・・・
フランスで食べるとどうしても(良くも悪くも)生臭さが残るブイヤベースですが、こちらは日本人向けに徹底的に下処理してあるので、生臭さは全く感じられずこれはこれで本当に美味しいです。イノーべのスープ・ド・ポアソンも大好きですが、ブイヤベースはこちらの方が美味しいかもしれません。
夜は本場マルセイユのように、基本スープにオマール海老や各種魚を選んで追加できます。何を入れるか悩んじゃいそうですね。
定番の美味しいデザートもお皿が立派になりました。
11月
フォアグラと黒トリュフのパイ包み焼きを食べに、ディナーへ行ってきました。
ディナーもランチ同様お値打ちにセットコースで済ますこともできますが、ジビエやトリュフなど豪華食材を夜に食べたい時は、いつもワイン込み一人1~2万円で「シェフお任せ」にして頼んでいます。
この料理もともとは一年半前に私が、パイ包み焼きの上手な水口シェフに黒トリュフが手に入ったら是非「丸ごと一個入れて作って」と頼んであったのですが、昨年オランジェでは10回ほど作ったらしいですが、頼んだ私自身が食べるチャンスがなくて一年後ビストロ・ダイアでのリベンジです。
ライオールのナイフでパイを切る瞬間から、中ではあのコリコリとした感じ!そうそうジャガイモより堅いトリュフを切るあの感覚です。牛ミンチとフォアグラと共に顔を出した真っ二つに切れたトリュフからは、モワッとしたむせる香りが・・・これにあわせてポムロールのワイン、メルロー95%で土の香りがする、シャトー・クロワ・デュ・キャスが用意されていました。
今年の秋は、ポルチーニ(セップ)と白トリュフが不作だった分、黒トリュフを食べる機会が例年より多くなり、11月は黒トリュフ三連荘!!!まず「ラ・リリアーナ」ではフォアグラと黒トリュフのラザーニャをルイジ・バウダーナのバローロ(もちろんぶどうはネッビオーロ)で楽しみ、「オステリア・リュウ」では最高級のアルバ産黒トリュフソースでむせかえるウンブリッチェリにカベルネ95%のスーパータスカン、カンポーラとマリアージュを楽しんできましたが、今回はなんと言っても黒トリュフ丸い一個をナイフで切って、メルローを合わせて食べるという最高の贅沢!
生まれて初めてシャトー・ペトリュスを自宅で飲んだとき、コルクを抜いたとたんトリュフの香りが部屋中に広がり、「そうかフランス人はこの香りが好きなんだ」と納得しました。果実味豊かなメルロー種の赤ワインも、本当に良いものは熟成と共に土の香りというより「トリュフの香り」がするんですね。
一度はそんな赤ワインとアルバ産の黒トリュフとのマリアージュを楽しみたいな・・・一年に一回は食べたいなぁ、丸ごとトリュフ。来年は牛ミンチは抜いてもらい、フォアグラと黒トリュフと、さあ何を入れて作ってもらおうか・・・悩みます。
ついでに巨大なトリュフが手に入ったら、今度はロブション(旧ジャマン)のスペシャリテ、「トリュフとジャガイモのミルフィーユ」も水口シェフに頼んで作ってもらおう・・・なんて、ここは夢がどんどん膨らむ素敵なお店です。
■さてディナーはルイ・ロデレール(シャンパン)で始め、口取りはホタテと牛のたたきまでは普通ですが、なんとスプーンに入っていたのは「生フォアグラのワサビ和え」!
■前菜は「昆布ジュレで固めた、真サバと焼きなすのテリーヌ」これはりんごの香りさわやかなソービニョン・ブランで。
■魚料理は、酸味と樽香がやや強いルフレーブのピュリニー・モンラッシェで。「シャンパン蒸しの小牡蠣、オマール、たらの白子のバターソース」牡蠣が味濃くて美味しかったぁ~!これはなかなかの料理です。
■そしてメインが「フォアグラと黒トリュフのパイ包み焼き」
■ここでカウンターに移り、残った赤ワインは冷蔵庫から出てきたモンドール(柔らかい白カビチーズ)で楽しみ、
■デザートが「ラ・フランスの赤ワインコンポート」とアイスクリーム、さらに塩チョコ。とてもデザートワインは飲めません。
■後は食後酒にマール・ド・ブルゴーニュとシガー。
これはフランス料理ですね。満足しました。27歳でこんな店作って繁栄させちゃうって凄いですね。ビストロの本質をつかんでいるからだと思います。末恐ろしいです・・・
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2011年10月
新店オープンが続きます。
名古屋市内のビストロの雇われシェフとして2年半腕を振るい、お店を超人気店にした水口シェフとマダムが独立して、今度は葵にビストロ・ダイアをオープンです。若くしてオーナーシェフとなりました。写真ご覧ください(掲載了承済み)、うれしそうですね!オープンしたばかりなのにもう満席です。
二年前に、前のお店の初レビューで、
楽しくて、明るくて、お腹が膨れて、CPも良くて、食べた後は幸せな気分で一日いられる廉価なビストロがまたオープンです。
と、書かせていただきましたが、もう一度この言葉を繰り返したいと思います。今度は、廉価なビストロでは名古屋ナンバーワン!と付け加えます。
本質を水口シェフはガッチリ掴んでいてはずすことはありません。名古屋以外の大都市でも、フランス人がやっている「ルグドゥノム ブション リヨネ」のような店をのぞき、なかなかこのクラスの廉価なビストロはないと思いますので、☆も高評価にしています。
新しいお店は、内装も見違えるように奇麗で、昔のイメージと重なるのはオレンジ色のアクセントとポップ調の文字くらいです。広くなった上に、かなり高級感が出ました。
今年は京都の訪問は一回も無し。また東京の訪問も極端に少なかった。と言う訳で、あえて東京・京都のお店抜きで地方のベストレストランを選んでみた。
トウ・ラ・ジョアのダントツの一位は変わりない。二位常連の柳家は、代替わりしたこと及び2011年シーズンは鳥獣類が良くなかったので星を落とした。2012年シーズンは鳥類が良さそうなので期待が持てる。
今年の新規登場は大阪の創作料理「カハラ」。森シェフの情熱が伝わってくる素晴らしいお店だった。もう一店は徳島の虎屋壺中庵。こちらは天然食材の素晴らしさを損なわない「究極の薄味の日本料理」を楽しめる。地方にも素晴らしい店があると実感した。もっとも翌日訪問した高知四万十川市の「召膳 三月」が最低最悪だっただけに、余計前日の虎屋が目立って、いくらか過大評価気味かもしれないが・・・
名古屋のイタリアンは、昨年ランク入りした落ち着いて食べられる「リリアーナ」、絶品の魚介類料理とパスタが美味しい食べログ人気の「ガッルーラ」、現地の味が最も懐かしく感じられるがっつり系の「オステリア・リュウ」、と三店甲乙つけがたく、結局どれもランクインさせなかった。どの店も間違いなく全国トップレベルだと思う。
名古屋のフレンチは、今年は「アバン・プティ・ジョア」、「ソラメントゥーノ」、「ビストロオランジュ」のシェフが変わり、評価は保留。神戸の「ルセット」と名古屋の新店「ビストロ・ダイア」の二つは甲乙つけがたかったが、地元贔屓で「ダイア」を選んで10位に入れた。前身の「オランジェ」に比べ内装が素晴らしくなり、ワインの品揃えも良くなった。若干ホールのスタッフが足りないが、あとは文句がない。この廉価な価格帯のビストロでは、全国でもトップクラスだと思う。ビストロの本質をつかんだ水口シェフはまだ27歳、末恐ろしい。
鮨は今年も博多の「安吉」をあげた。
うなぎは、今年は東京の「かぶと」に行ってないし、名古屋では「うな富士」と「木屋」が美味しいが、ベスト10入りするほどではない。
すっぽんは豊橋の「山猫軒」がとても美味しかったが、滋賀の「きたむら」や大分安心院の「やまさ旅館」と甲乙つけがたく、これも保留。
鮎は特に今年はずいぶん食べ歩いたが、郡上大和の「杉ヶ瀬ヤナ」の新鮮な鮎が一番美味しかったので今年もランクインさせておく。しかし鮎に関しては滋賀の「比良山荘」のようにすっかり乾燥してカリカリになるまで焼いて、頭からバリバリ食べるのが好きな人もいるようなので、そういう方には向かないかもしれない。小さな鮎はもちろんカリカリバリバリも美味しいのだが、こちらは新鮮な大き目の鮎をスイカの香りが残る、ややジューシーな浅い焼き方で食べる。
蛤鍋の「日の出」は復活。白魚料理も美味しかった。初めて行く方は通常サイズの蛤鍋に大きな焼き蛤をつけてもらうのがお勧め。
日本料理は地元贔屓で、紹介を兼ねて名古屋の「野嵯和」をランクインさせた。まだ全国レベルには達していないし、「未在」や「龍吟」と比べる訳ではないが、研究熱心な大将の創作意欲は今後も期待が持てる。今後マンネリ化せずにまだ伸びて、そう遠くない将来に実力で全国トップレベルへ達すると良いのだが・・・。
天ぷらの「くすのき」は、まだ全国レベルでベスト10入りするほどではないが、名古屋の地理的メリットを最大限に生かした食材の良さはピカイチ。冬のふぐのコース(天ぷら九品付き)があまりにも素晴らしかったし、今年はすでに5回も行ってるのでランクインさせた。
残念なことに大分のふぐは今年まだ食べていないので、どこもランクインしていない。
中華そばの「慈庵」が一年休んだ後10月に復活したが、まだ本調子ではなさそうなので今回は外した。来年は間違いなくランク入りするだろう。
蕎麦に関しては、名古屋ではざる蕎麦だけなら手挽きの「七里庵」と宮崎椎葉種を手挽きする「黒帯」は全国トップクラスなのだが、どちらの店も人手不足などでサービスに手が回らないのでお勧めにはしていない。「江月」は料理と酒は一流だが蕎麦はもう一歩で全国区というところ。今年はどの店もランクインさせなかった。
大阪の(一応)スペイン料理、Fujiya 1935は訪問した直後にミシュランで三つ星になったが、ぎりぎり二度目も予約できた。非常に楽しくて洗練されているのでお店自体は気に入ったのだが、料理自体は凄く美味しいと言う訳ではない。ただCPがとても良いし、接客や雰囲気も含めとても楽しいお店なのでまた行こうと思っているが、予約は大変そう。来年はランク入りさせるかもしれない。