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夜の点数：5.0
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￥15,000～￥19,999 / 1人
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料理・味 5.0
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|サービス 5.0
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|雰囲気 5.0
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|CP 4.0
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|酒・ドリンク -
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［ 料理・味5.0
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| 酒・ドリンク- ］
幽境の地で絶品料理とおもてなしを堪能。
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大悲閣の脇にある星のやさん
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渡月小橋の南詰に船着場があります
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星のやさんの船着場
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2013/04/03 更新
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星野リゾートがプロデュースした「星のや京都」で夜の会食をいただいてきました。
こちらは宿泊施設としてはミシュランの☆も獲得されているところ。
最近、食事だけの利用もできるようになったようで、
知人のお祝いの宴席としてこちらを選んでみました。
こちらの場所へは、嵐山の渡月小橋から専用の船に乗り、保津川を上っていきます。
夕暮れ時の１８時過ぎ。
保津川沿いに点々と灯る料亭や旅館の明かりが、
私たちを幽境の地へ誘ってくれるムードを演出してくれます。
他では得られない趣向ですね。
桜のシーズンや紅葉のシーズンならきっと素晴らしい景色を満喫できることでしょう。
１０分もすると、暗闇に浮かび上がる古風な建物が見えてきます。
これが星のやさん。
なんとなく「千と千尋の神隠し」に出てくる油屋を思い出してしまいました。
桟橋に降り立ち、お店の方に導かれてライブラリーラウンジへ。
こちらでは、宴席の準備が整うまでの間、
星のやさんが揃えておられるグッズや書物を眺めていたり（買い求めたり）、
セルフでフリードリンクを楽しんだりできるスペース。
単なる待合場所ではなく、かなり贅沢に空間を使って寛げるスペースになっています。
食事に入る前に、さりげなく気持ちを落ち着かせてくれる演出なんでしょうね。
とてもおだやかな気持ちにさせてもらいました。
ほどなく準備が整い、保津川を見下ろせる個室に案内されます。
その道程には地面にキャンドルが備え付けられており、
そのユラユラとした灯火がなんとも幻想的です。
途中に池が配置されていますが、
こちらにはモリアオガエルが生息しているそうで、
自然の豊かさがうかがえますね。
さて、今回いただいたお料理は「弥生」という15,000円のコース。
テーブルに和紙に書かれた献立が置いてありましたので、以下にご紹介します。
【先付】
氷魚苔酢掛け
土佐酢のジュレ、菜種、花穂紫蘇
【八寸】
花見月の肴核
蛤桜花寄せ、一寸豆
蛍烏賊芥子酢味噌
鱚昆布〆煎り酒キャビア
飯蛸桜煮、車海老旨煮、蕨
春子南蛮漬け、小鯛桜寿司
しじみと藻海老の時雨煮
【向附】
鰆叩き小春仕立て野蒜の香り
【椀物】
鮎女魚葛打ち清汁仕立て
藻豆腐、蕗の薹、木の芽
【焼物】
甘鯛オランダ焼き、蕗有馬煮、筆生姜
【炊合】
小芋饅頭、若牛蒡、卸生姜
【強肴】
牛ロースのステーキと筍のフリット
【御飯】
大和芋と山菜のっけ丼、卸し山葵
【水菓子】
旬の果物
と、書き連ねてみたものの、なかなかイメージしきれないものが多いかと思います。
そう、どれもこれも、ひと工夫もふた工夫も凝らされた創作料理です。
その創作料理も、あまりに意欲的すぎてハズしてしまっているお店のよく見かけますが、
こちらのお料理は、その趣向だけでなく、味わいも大変満足できるものでした。
お料理をいただきながらの会話に夢中になっていましたので、
もうひとつひとつを明確に思い出すことができませんが、
とりわけ印象的だったのは、八寸への力の注ぎ様です。
見た目にも美しく、たくさんの種類の異なるアクセントを持つ料理を
本当に一口ずつひとつの盆に並べられていて、
どれから箸をつけたらよいのか戸惑うほど。
やや味しっかり目のお料理が中心の八寸でしたが、
その効果もあって、お酒もすすみました。
強肴の牛ロースのステーキもとても美味しかった。
ミディアムレアでいただきましたが、その柔らかさと肉の味わいの濃さは、
こういう会席料理のメインとして相応しいものだと感じました。
もうひとつ、驚きをもっていただいたのは、食前酒としていただいた日本酒。
伏見の増田徳兵衛商店さんが出されている「月の桂」の大吟醸でしたが、
「本当にこれが日本酒？！」
と目を白黒させてしまうくらい、クリアでフルーティがお酒。
私には日本酒をベースにして果実系の何かを合わせたカクテルじゃないの？って思ったくらいです。
あらためてお店の方に確認しましたが、米のみから醸造された紛れも無い日本酒とのこと。
いやぁ～、こんなの初めての体験でした。
存分に料理とおもてなしを堪能して、名残惜しくもお店をあとにします。
帰りは船ではなく、お店の車に乗せてもらって渡月小橋まで。
これまた「千と千尋の神隠し」で千尋が現実の世界に戻ってきたような感じでしょうか。
まるで夢のような時間を過ごさせてもらったような気分でした。
祇園のような賑やかなところでの宴席もいいですが、
煩悩にまみれた現世から離れて、静寂の中でいただく食事は
もはや「禅」の世界…とは言いすぎでしょうか。
少なくともそんな気持ちにさせられる星のやさんでした。
いやはや、恐れ入りました。