餓神さんのマイ★ベストレストラン 2009

餓神のレストランガイド

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マイ★ベストレストラン

レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中!

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ミシュランのガイドの京都・大阪版が出版され、なにかと話題になっている。日本の料理は味やサービスだけではなく、歴史が重要と思う。老舗が良いとうわけではないが、老舗になるためには数々の試練を乗り越えてきた、つまり自然淘汰を受けてきたわけである。
やはり人が勧める老舗は一味違います。
今年、いや、今までの人生で一番感銘を受けたのは京大和。歴史があり、かつ料理も斬新で、余裕を感じました。またいつの日にか再訪したい最高のお店です。例のガイドに載っていなかった事情を知りたいです。
値段も手ごろでよかったのは花座とラ・メール。普段使いの店として再訪しています。
その他、いっぱいのすばらしいお店に今年も巡り合え、美味しく楽しく料理を楽しめる健康のありがたさを再度感謝しています。
また、この食べログからガイドブックが出版され、運よく私の画像も採用していただき、幸せな1年でした。

マイ★ベストレストラン

1位

京大和 (祇園四条 / 日本料理)

1回

  • 夜の点数: 5.0

    • [ 料理・味 5.0
    • | サービス 5.0
    • | 雰囲気 5.0
    • | CP -
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - -

2009/03訪問 2009/03/26

歴史の重み

人生で最高の時間と思われる接待に招かれた。停電で大騒ぎのJR京都駅からタクシーに乗り、ベテランそうな運転手に”京大和”と告げると、”行ったことがありませんが、二寧坂のところですね”と。高台寺の入り口から更に坂を上ると京大和の看板が。高台寺の周辺には老舗や新興料亭がひしめいているが、ここは特別な空間、特別な存在。
お世話してくださった仲居さんの話では、奈良時代からあった建物で、長くは西本願寺のもてなしの別荘だったと。部屋の中で私が座った場所(上座ではない)に豊臣秀吉が座っていたと仲居さんからお話を聞くだけでも価値のある老舗である。
長い急な坂にある門から長い歩道を歩いて玄関に。高台にあるので途中で八坂の塔がきれいに見えて感激。なんと敷地面積3000坪と。言われてもピンとこない。
池の上に建つ紅葉の間に通される。
まずは最初に桜湯がでてきた。単なる桜の味がするお白湯。しかしこれがうまい。いきなりの感激。
先付けは京都のとようけ豆腐。上にエンドウの裏ごしがかかっている。いきなりとようけ屋の豆腐をどうどうと出してくるその自信に感服。もちろん美味しい。
続いても豆腐だが、豆腐の中に桜などが入っている。
椀物。あいなめに道明寺粉をつけ、それを桜の葉で包んである。また汁の中には桜の花と、うどで作った桜の葉が浮かべてある。もう最高の味。普通椀物の具は付け足しって感じだが、このあいなめ。めちゃめちゃ脂ものっておいしい。また、器。蓋の外には紅葉。季節がおかしいと思いきや、蓋をあけると蓋の裏も椀の底も桜ずくし。昔の人の粋、やりますなあ。
お造りは伊勢えび、鯛、赤貝など。鯛が意外と分厚く切られていることにびっくり。しかし、これだけではない。添えられた大根のけん。造りを食べ終わった後、何の気なくゆっくりとけんを食べていると、仲居さんが”もう片付けてもいいですか”と。深く考えもせずに、”いや、けんを食べたいので”と言うと、仲居さんの表情が激変。”おたくはん、ようおわかりどすなあ。実はこのけん、工夫がしてあるのです”と。聞けば、普通の大根だが、板前さんが刀削麺のように大根を空中で切ってめちゃめちゃ冷やした水の中にとばすのだと。するとしゃきしゃき感がすごいのだそうだ。確かに一般的なけんと違って切り方が厚く一様ではない。また、苦味が一切ない。まさしく裏方仕事にも誰も知らない秘伝の技がしてあるのだ。また、造りを入れてある器。いわゆる乾山風で、上客でないと出さない逸品だと。怖くてよう持ちませんでした。
八寸。しらうおの揚げ物、もろこの佃煮、こはだの寿司等。一つ一つきっと私達が想像もできないような手間隙をかけて作ってあるのだろう。ともかく美味しくいただいた。
焼き物。あまだい、くちこ、そしてこごみ。こごみは知らなくて、ぜんまいと思っていたが、私の性格をすでに把握した仲居さんが、みんなに配り終わった後でわざわざ返ってきて、”これなんやと思いはります。” ”ぜんまいでしょう。” ”違います。こごみどす”と。さすが。
酢の物は、海老、とり貝など。最初はまたお造りかと間違ってしまったほどの新鮮さ。黄身酢でいただく。普通の酢と違って非常に濃厚である。
炊き物は筍、鯛の子、ふきである。言うことなしに旨い。
ご飯はあさり飯。まあなんと上品なご飯の味。食べながらうっとりとしてしまう。お代わりが欲しい。
デザートは抹茶のアイス、パパイヤ、イチゴ、そしてわらび餅。抹茶のアイスは大変濃厚。イチゴの上に振りかけてあるのは粉砂糖ではなく、ホワイトチョコと。砂糖だと溶けてイチゴのみずみずしさが消えるのだと。考えてますなあ。わらび餅はほとんどつぶ餡状態。でも添えられた玄米茶がめちゃくちゃ美味しく、そしてわらび餅と合う。
お酒は京大和のオリジナルをいただいた。たいへん飲みやすい。
老舗料亭だから、オーソドックスな料理かと思いきや、素材はもちろん重視だが、斬新的な調理に脱帽。こんなお店、大阪にはありません。いや、いくらお金を出してもこれ以上の料理を出せるキャパシティーは全国どこにも無いんではないでしょうか。CPなんてものさしで評価はできません。京都の歴史、いや京大和の歴史にただただ感服。以前、本吉兆に行った時が自分の最高到達点と思っていたが、この日が私の人生の極みに違いない。もう最高!

  • 京大和
  • (説明なし)
  • 京大和 桜湯

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2位

庭園茶寮 みな美 (松江しんじ湖温泉、松江 / 日本料理、郷土料理)

1回

  • 夜の点数: 5.0

    • [ 料理・味 5.0
    • | サービス 4.5
    • | 雰囲気 5.0
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 昼の点数: 5.0

    • [ 料理・味 5.0
    • | サービス 4.5
    • | 雰囲気 5.0
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - -

2009/03訪問 2009/04/02

家伝を持つ強み

大きな会があり、松江に宿泊することとなった。以前に玉造温泉で皆美の系列館に宿泊して、非常に良かったので、奮発してしんじ湖温泉の皆美の本館に宿泊した。文人の宿というだけあって、いろんな作家の色紙などが飾ってある。
夕食は会席。
先付は 生姜酢和え。続いて前菜として旬の味覚盛り込みが。そして、ここで家伝料理として鍋仕立てで”鰻しゃくもどき”が出てくる。しゃくとは昔に山陰地方にいた鳥だそうで、大変美味しかったのですが、絶滅したとのことです。そのしゃくの代わりに鰻で料理を作っていると。柳川鍋風で大変美味しい。造りは ヨコワ、鯛、カツオ。楽盛りは 川鱒と貝柱、もずく酢、胡麻豆腐。焚出しは だんだん蒸しと称するアマダイの蒸し物。NHKの朝ドラのだんだんが流行り言葉である。強肴は選択性で、てんぷらと和牛ステーキをいただく。ご飯ものは釜飯とおじやを。満足、満足。
全体的に地の旬の物をうまく使った正統な会席料理。堂々とした料理に感服です。
朝食は、いわゆる朝食か有名な家伝鯛めしかを選択できる。もちろん鯛めしを注文。
鯛めしというから、大きな釜で鯛1匹を入れてご飯を炊いているかと想像していたが、全然違っていた。鯛のそぼろ、玉子の黄身、玉子の白身の3つの小山を適当に仁多米の白ご飯に乗せ、そこに大根おろしや海苔や薬味を添え、鯛のアラ出汁をかけていただくもの。これには驚きました。まあなんと上品な味。さらに添えられた味噌汁は、そう宍道湖七珍の大和シジミの赤だし。この組み合わせ、もう最強タッグ。江戸時代に不昧公と言われた松江第7代藩主松平治卿はるさと公がお気に入りだったと。そりゃ、不昧公でなくても誰でもお気に入りです。
鯛めしばかりではなく、サーモンの西京漬けやおぼろ豆腐。可哀そうに鯛めしに隠れていますが、なかなかの物。
やはりここ松江まで来ないとこの味はいただけませんなあ。ぜいたく、ぜいたく。

  • 皆美館 緑野菜ヨーグルトジュース
  • 家伝 鯛めし サーモンの西京漬け おぼろ豆腐
  • 鯛めし 完成品

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3位

三嶋亭 本店 (京都市役所前、三条、河原町 / すき焼き、日本料理、牛料理)

1回

  • 夜の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 5.0
    • | 雰囲気 4.5
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥10,000~¥14,999 -

2016/02訪問 2016/03/12

すき焼きの最高峰。味や肉の質だけではないぞ。

やはり冬はすき焼きです。
すき焼きと言えば、ここ三島亭です。
最近は海外からの観光客で
ようやく予約が取れて訪店しました。
あいかわらず仲居さんの手際はすばらしいです。
特に毎回すごいと思うのは、最初の肉や野菜が終わり、仲居さんが火を消して退席します。
鍋の熱さがさめ、中には麩と椎茸が残り、鍋の真ん中には焦げがあります。
これからどうするんだと心配マックスに。
しかし、戻ってきた仲居さんは平然と電熱器のスイッチをつけ、再びすき焼きを調理し続けていく。
麩や椎茸はちゃんと復活し、鍋の中の焦げもきれいになくなります。
すごいテクニックです。
(以下は2015年1月のブログです)
父の初七日を京都の換骨堂で行い、帰りに立ち寄りました。
直前の予約だったので、初めての大部屋です。
寒い日曜の夕方で、大部屋の客は私たちを入れて2組でした。
オイル焼きも食べたかったのですが、すき焼きしかだめでした。
個室とは違って若い仲居さんが調理をしてくれましたが、手際もよく、もちろん味は言うことなし。
ただ、個室とは違って付きっきりではありません。でもテーブルに来てくれるタイミングもバッチリです。
やはり味だけではありません。仲居さんがすごいです。
(以下は2009年2月のブログです)
以前より、妻がグルメ通販で三嶋亭の肉を取り寄せていた。そこには三嶋亭流のすき焼きの調理法が書かれている。まずは熱い鍋に砂糖を入れ、そこに肉を入れ、その上から割下を入れ、肉を調理して、卵の入った小鉢でまずは肉をいただく。その後に野菜などを入れる。この食べ方が我が家のすき焼きの食べ方になっている。お取り寄せでいただく三嶋亭の肉はいつも最高峰。いつか本店に行って食べたいと熱望していた。今回、妻の誕生日祝いを兼ねてその夢がかなった。
すき焼きなんて肉が上等なら美味しいに決まっているし、料理ではないというのが持論であった。しかし、寿司の銀座久兵衛に続いての見事なアッパーパンチだった。
下足番のいる玄関で靴を脱いで上がる雰囲気は難波のはり重と同じ感じ。まずは2階に上がり、その後1階に降りる。1階には個室が9つあり、今は観光のオフシーズンだから個室に入れた。部屋の真ん中の狭いテーブルにびっくり。向いの人の鼻息が届きそうな距離。和田金と大違いだ。しかし掘りごたつ形式で足がラクチンだし、なんと床暖房がしてある。さすが寒い京都です。
まあきれいな霜降り肉。肉はその日その日によって仕入先が異なると。もちろんお取り寄せよりはるかに上等である。
仲居さんが調理してくれる。例のごとく砂糖を均等に鍋に散らせる。そこに人数分だけのお肉をのせ、少し焼いてから割下を注ぐ。そしてできあがった肉を京都産のプリプリ玉子でいただく。なんだ~この肉は。口の中に入れたとたんに広がる香りもすごいし、味もすごいが、肉はかむ必要がなく舌の上で溶ける、いや本当にとろける。ここで、感動は関西人の金銭感覚にチェンジ。和田金は100g4000円と言っていたが、料理の値段から考えるとここの肉のほうが安いし美味しいわ。
ボーと感動?に浸っている間に、仲居さんはネギ、タマネギ、麩、豆腐、そして肉をそれはそれはきれいに入れていく。芸術である。煮立っていくのでかき回さねばならないのが惜しいくらいに整然としている。聞けば、店内で並べ方の講習や審査があると。また、もうじき“菊乃井”に研修食事会があるのだと。すべてはよりよくお客さんに食べてもらうためだと言う。老舗の看板や肉の質だけに頼っていませんなあ。
たかがすき焼きと思っていた自分が恥ずかしかった。
最後は店の外まで仲居さんが見送っていただき、感激ひとしお。次回はオイル焼きを食べてくださいねと。“ゆみ”さん、ありがとうございました。

  • 三嶋亭
  • (説明なし)
  • (説明なし)

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4位

幾松 (京都市役所前、三条、三条京阪 / 料理旅館、日本料理)

1回

  • 夜の点数: 5.0

    • [ 料理・味 5.0
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.5
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥15,000~¥19,999 -

2009/09訪問 2009/09/10

川床とたかをくくっていて済みませんでした。感服しました。

いや、驚きました。まあ、京の風物詩だから涼しくなった時期に川床もいいだろうてな具合で、雰囲気だけを味わうために訪店しましたが、とんでもない結果になりました。
木屋町筋にあるのだが、私が知っている四条あたりの木屋町とは別世界。静かで優雅な街がら。
レトロな建物(維新亭)の横に静かにたたずむ京風の狭い路地。表の看板の横には有形文化財のプレートが。路地を進むと玄関があり、なんと真ん真ん中に五重の塔の置物。その横には鎧が飾ってあり、通りにくい通りにくい。今でも、長州藩士が秘密会議をしているところに新撰組がどっと入って来れなくなっているのかな?
鴨川沿いの川床は以前来た店と同じだが、椅子と机にしてくれてありらくちん。しかも天気もやや曇っていて涼しく最高。
店内で、店主が自ら桂小五郎と幾松に関するお店のエピソードを語ってくださる。天井や欄間の一部はその当時のままの部分もあると。すごいじゃないですか。この天井を見ながら小五郎と松が体を寄せていたんだから。
さて、料理は正当な京懐石。昨日の粟田山荘に続く連続の京懐石三昧である。
先付は鯛の南蛮漬け。八寸はサーモンアスパラ巻、海老しんじょう、小鯛寿司、イチジク、イカの甲州焼、ゴリの時雨煮、焼枝豆。   まずはびっくりした。ゴリの時雨煮や海老しんじょうの美味しいこと美味しいこと。いわゆる小品なのにすばらしいお味なのである。これには驚いて、一緒に来たみんなにも尋ねると、やはりみんなめちゃくちゃ美味しいと。
お造りはつばす、鱧、鯛。 まあまあ。つばすですか。凝ってますね。
椀にも鱧が。これがまた最高に美味しいお出汁。これは川床でいただくレベルではない。超一流料亭でも負けない逸品。
焼物はブリ、粟麩田楽など。ここに添えられたワサビの茎の加羅煮。これが最高に美味しい。これまたそっと添えられた小品なのに…。料理長 大矢幸和氏の腕のすごさに感服。
炊き合せはドジョウの豆腐、湯葉等。これはやや凝りすぎて味がよくわからない。
お口直しの小鉢はくみ上げ湯葉にウニ、オクラ、ワサビ。いいですね。フレンチ以上です。夏の暑い時期に最高の逸品です。
酢の物は鯛磯辺巻、タコ、キュウリ、とさか海苔、ミョウガ。これもやや凝りすぎ。だけどタコもキュウリも美味しい。とさか海苔と思われる奇妙な海草が気になる。
御飯はシメジご飯で、赤だしと。占地御飯とある。縁起物かな。もちろん美味しいに決まっているでしょう。
水菓子はブドウと梨。

とにかく期待を見事に裏切ってくださいました。しかも料理の値段を、このシチュエーション、歴史の重み、そしてすばらしい料理で考えると星は5つ以外にありえません。
川床なんか関係なく、この料理長が入る限り必ずまた行きたい。

  • 幾松
  • (説明なし)
  • (説明なし)

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5位

中国料理 桃李 (京都市役所前、三条、三条京阪 / 中華料理、飲茶・点心、オーベルジュ)

1回

  • 夜の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 3.5
    • | 雰囲気 3.5
    • | CP 3.0
    • | 酒・ドリンク 5.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥15,000~¥19,999 -

2009/03訪問 2009/04/02

Pino Noirさんの言うとおり

息子の嫁の大学卒業と国家試験合格祝いのための両一族ほぼ総出の宴会。京都でいい場所がないかなと探していると、妻がある雑誌を参考にここがいいと決める。
最初は6名くらいの宴会を考えていたので、個室を希望したらホテルもOKとのこと。しかし、後から追加で総勢10名と乳児2名と告げると、ホテルからぎりぎりの広さだと。確かにややギュウギュウ。テーブルに菜単を置けないほど。しかし身内だからまあいいや。
料理は「料理長美食スペシャル」をいただく。
美食拼盆 冷菜の盛り合わせである。海老、鶏、焼豚など定番が。しかしいずれもめちゃくちゃ美味しい。いきなり期待に胸がふくらむ。
蟹扒鮑翅 ふかひれの姿煮込み かに肉あんかけである。大きな平皿に近い容器にフカヒレがあんかけ状態で沈んでいる。う~ん、フカヒレもまあいけるが、あんかけの混じったスープが美味しい。こりゃ、フカヒレスープの方が美味しかったんじゃないかな?
烤鴨帯子 北京ダックと貝柱と海老すり身の揚げ物。あ~あ、いつも料理だなあとたかをくくって、パクリと。2回目のう~ん。うまい!普通は香草に隠されてしまうはずの北京ダックがめちゃくちゃ前面に出ている。主張している。オレはおいしいんだぞ~と。たかが貝柱のフライやエビセンもおいしい。この時点で、完全に桃李のとりこに。
最初の乾杯はもちろん生ビールだったが、2杯飲んだここに来て紹興酒を。メニューを見ると、飲み比べセットなるものがある。5年8年12年ものの3つがグラスで飲めると。こりゃいいやとばかりに、男性陣全員注文。もちろん、5年もの→8年もの→12年ものと飲んでいく。5年物でもおいしいのだが、12年もの。何じゃこりゃ。紹興酒か??すばらしい香りと味である。それぞれのカップルの女性陣もごしょうばんに。美味しそうに飲んでいる。私は別に10年ものの紹興酒をボトルで注文。これは非常に男性的で、いわゆる喉にキク~って定番もの。こっちもおいしい。
さて料理に帰りますと、
黒椒和牛 和牛サーロインの炒め 黒胡椒風味。普通にうまい。なぜかやや安心?
竹笙鮑仔 あわびと絹傘茸の煮込み。 あわびがめちゃめちゃおいしい。程よく固くて、しかもあんの絶妙な味とマッチしている。絹傘茸はトロトロでゼリー状態。
沙丹龍蝦 ロブスターのマヨネーズソース。これで一気にテンションが下がっちゃった。中華料理じゃない。もっと他のものはなかったのかなあ。
干貝炒飯 干し貝柱のチャーハン。お腹いっぱいなのにガツガツ食べれる。ご飯もパリパリの鉄人チャーハンなみ。
青筒豆腐 究極の杏仁豆腐。これが楽しみであった。竹筒に入った杏仁豆腐。その表面にはつぶつぶの種が。バジルシードだそうだ。確かにこの杏仁豆腐、めちゃくちゃおいしい。バジルが非常にいいアクセントになっている。
まいりました。みんな上機嫌で、大正解、大成功の宴会でした。
このブログの”ピックアップ!口コミ”にあるPino Noirさんの”基本に忠実な王道中華”というキャッチフレーズ。これ以上もこれ以下もなく最適の表現である。
バイキングで有名なようですが、やはり基本がしっかりしていればこそです。
料理長の牧 定広さん。ありがとうございました。

  • 桃李 美食拼盆
  • 蟹扒鮑翅
  • 烤鴨帯子

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6位

菓子工房 エピナール (箕面 / チョコレート、ケーキ)

1回

  • 夜の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 昼の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    ~¥999 ~¥999

2009/08訪問 2009/10/06

お子様はだめ

とにかく素晴らしく美味しい。
以前、バレンタインデーに有名なトリュフ・オ・ショコラをいただき、その美味しさに感動したが、今回、同じ方から夏トリュフなるチョコをいただいた。よく冷やしていただくようにと。何という美味であろうか。今まで、数々のチョコを食べてきたが、こんな美味しいチョコをいただいたことは初めて。チョコ自身も美味しいのだが、ガンガンに冷やしていただくこの美味しさ。子供にはわかるまい。そう、美味しいワインを夏の暑い日に冷蔵庫で冷やして飲むときのような至福である。
この美味しさを人に伝えたくて、昼休みを利用してわざわざ店に行っちゃいました。箕面の駅の近くである。店に入ると、まずはショーケースに飾られたカットケーキに目が行く。いかんいかん、目指すは夏トリュフ。ありました。早速5箱注文すると、お店の方が保冷剤も必要で、大変な量になると。車だから平気ですよ。しかし、実際に渡された品は大変な量であった。落ち着いてショーケースを見ると、美味しそうなケーキがずらり。そこで、車の中でいただくべく、3種類のチョコが入ったケーキを購入。それがなんと310円。めちゃめちゃ安い!そのケーキ。チョコ、ホワイトチョコ、ビスキュイジョコンド(コーヒー味のチョコ)がたっぷりと3層になっている贅沢ケーキで、またこれが美味しいこと美味しいこと。オペラやザッハトルトと肩を並べる逸品です。
大人の店です。最近で一番のお勧めです。

追記
9月でこの夏トリュフが終わると思い、8月下旬の夜に買いに行くと、もう小サイズは売り切れ。じゃあ、ミニを2ヶ買おうかと迷っていると、オーナーと思われる女性が”お金が高くつくからもったいない。また明日にでも買いにきてくださいよ”と。なんとまあ商売っ気のないというか、必ず売れると言う自信があるからか。驚きました。
もちろん翌日に大量に買いましたが(笑)。
また、表題にお子様はだめと書きましたが、贈ったおうちでは小学生も親を押しのけて食べていると。美味しいものに年齢制限はないですね。

  • エピナール 夏トリュフ
  • (説明なし)
  • トリュフ・オ・ショコラ

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7位

ウ・ポンテベッキオ (淀屋橋、肥後橋、大江橋 / イタリアン)

1回

  • 夜の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 4.5
    • | 雰囲気 4.5
    • | CP 3.0
    • | 酒・ドリンク 5.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥10,000~¥14,999 -

2009/10訪問 2009/11/05

コンセプトにやられた

女性4名への接待で訪店。店の奥の席でそりゃあもうかしましいこと、かしましいこと。みんな、ワイワイと他人の注文や料理に花が咲く。やっぱりここの料理は女性向きです。
以前よりもワインの値段が上がっていたのが気になった…。

(以下は2009年9月のブログです)
新たしいポンテベッキオが開店したということで物見遊山に。ビルの中から店に行こうとするも、わからずに2階を1周するはめに。なんと入口は屋外にある。スッドと同様なのだ。
店内にはいると、ヒルトンの上のラウンジのような雰囲気で、中央にカウンター、周囲にテーブル席がある。予約もしなかったから心配だったけど、窓際に案内される。椅子を動かそうとするが重くて動かしにくい。妻なんか店員さんに手伝ってもらっていた。
メニューを差し出され、ずばり”本日のおまかせコースがお勧めです。それ以外にアラカルトもあります”と。要はこのお勧めを取れとのこと。もちろん従う。
飲み物は?と聞かれ、まずはグラスのスパークリングワインを頼むと、2種類あり、1000円と1500円で、1500円のものはヴィンテージものでお徳と。もちろん従う。
コース料理は非常に面白くて、前菜が5つ、パスタが1つ、そしてドルチェが1つ。これで6300円と。う~ん、高いのか安いのかわからない。
サンマのマリネとオクラ。 タルタルとボッタルガソース。 ずばり和食である。サンマはパスタのように細い。もう少し食べ応えのあるくらいの太さがいいなあ。
ポテトのティンバッロ。キャビアとマスカルポーネがぜいたく。ポンテベッキオの象徴の逸品。まあすばらく美味しいものではないが、まあまあかな。
すっぽんとポルチーニのスープ。非常に味が濃い。美味しい。
松茸と鱧のリゾット。リゾットとは言うものの完全にちまきである。米ももち米かな。すだちをしっかりかけていただく。
ウズラとしし唐の串焼き。大吉状態である。20歳の若い男性店員に大吉が通じなかった…。淋しい…。でもウズラが美味しい。
パスタは選択性でニンニク・オリーブオイル・たかの爪のスパゲティーをいただく。いわゆるペペロンチーノである。パスタの茹で方がやや硬めに茹でてあり、もちろん美味しい。でも量はおもったよりちょびっと。
ドルチェは抹茶ティラミスときび糖ジェラード。アイスが非常に美味しかった。

まあ、全般的に料理は特筆するようなものはなく、また変なものもなく、普通に安心して誰とでもいただける。

特筆は、アルコール類をグラス3杯でなんと2100円で飲めること。ポンテベッキオですよ。安すぎます。イタリアの白、ボルドーの白、そしてイタリアの赤といただく。なかでもボルドーのサンテミリオンの白はすごい花の香り(ソムリエは猫の小便と)でやや個性的なイタリアンに合います。 キハチも倣ってほしいなあ。

店の場所がビジネス街の中心だからか、ホールのスタッフがとにかく若い。20歳代がほとんどと。しかしソムリエの男性は計算された組み立てをしっかりとしてくれ、最高の心地よさを提供してくれた。そして、ホールの皆さんも会話に慇懃無礼なこともなく、かと言ってくだけてもおらず、非常に洗練された物腰。ホテルでは決して味わえない安堵感、気楽さを出している。もちろん計算されたコンセプトの上に成り立っているのだ。客はやはり若い男女のカップルが多いが、ビジネス街だけあって同伴ってな雰囲気でなく、気持ちがいい。妻も宙空と全然違うねと。値段設定も賢い。つまり接待にしては安すぎるし、かと言ってそんなに安くもなく、たまに個人で来てねって感じ。

ここ、いいです。時間をゆったりすごすには最適です。

  • ウ・ポンテベッキオ
  • ウ・ポンテベッキオ サンマのマリネ
  • (説明なし)

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8位

Le Caneton (谷町六丁目、松屋町、谷町九丁目 / フレンチ)

1回

  • 夜の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.5
    • | 雰囲気 4.5
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥10,000~¥14,999 -

2009/10訪問 2009/10/29

流行りすぎて・・・

土曜日の午後7時。人気店とは聞いていたが、入ってびっくり。”予約なしでもいいですか?”と一応尋ねると、どうぞと2階に案内される。2階には子供を連れた6-7人の家族グループ、物静かな男性一人客、仲良し女性カップル、そして若い男女のカップルと、満席である。

最初にシャンペンを勧められ、従うことに。ロゼと普通の白。両方ともマグナム瓶でのサーブで豪快。

アラカルトでも良かったけど、初めてなのでお任せコースを。

アミューズはフルーツトマトのシロップ漬け。美味しい。

オードブルの1品目は、魚介類のタルタル。ホタテやエビが細かく刻んであり、食感を楽しめる。そうか、こんな風に食べると魚介類も美味しくなるのかという一品。

2品目はカボチャのスープ。まあ普通に美味しい。トリフに香りがなかった…。

”フォアグラと鴨の店です”というキャッチフレーズだから、フォアグラ料理はかなり期待したのだが、やっぱり7500円のコース。フォアグラの入ったテリーヌであった。パンにつけていただくと美味しいのだが、フォアグラの塊を期待していただけにやや…。

魚料理はコチ。白身がコリコリして美味しい。

メインはシャランの仔鴨のロティー。仔鴨だからか、普通の鴨のような独特の香りも少なくて柔らかく、まるで合鴨のような食べやすさである。美味しいのだが、最近、ジビエの流行で、普通の美味しいジビエでは満足できなくなっているへそ曲がりな私にはやや物足りないなあ。

デザートの1品目はフランボアーズのソルベとブドウ。フランボアーズの酸味が非常に美味しい。ブドウはなくてもいいかな。

2品目は洋ナシのミルフィーユ バニラアイス添え。焼きたてのミルフィーユはパリパリで美味しい。すばらしい逸品である。

全体的に、街のレストランとしてはすばらしいのではないでしょうか。流行っているはずです。
ただ、流行りすぎていることと、シェフが真面目すぎるのか、料理の間がやや長い。これだけのコースで約2時間半。ホテル並みである。
フロアーの男性も、サーブするたびにお客に謝っている状態。かわいそう。

流行りすぎても困りますなあ。 (本当に客ってわがまま)

  • ル・カネトン
  • アミューズ
  • (説明なし)

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9位

ラ・メール (浜の宮、加古川、尾上の松 / フレンチ)

1回

  • 夜の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 3.5
    • | 雰囲気 3.5
    • | CP 4.5
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    ¥3,000~¥3,999 -

2009/09訪問 2009/09/24

あれ~?? すごいうっちゃりだ!

昼食も食べずに加古川をドライブ。どこかに美味しいレストランはないかなあとこのブログで検索。
割と大きな道路沿いですぐにわかった。店の前の駐車場に車を置き、店内に。休日の夕方だが、うまく空いていたのでうれしかった。
奥の個室に案内され、プレフィックスのコース料理を注文。値段も安い。車で来ていることがわかっており、マダムは飲物の注文は一切聞かずにお水を運んできてくださる。やりますなあ。
マダムいわく”今日は定休日だからお店を開けるはずではなかったのですが、たまたま常連さんが予約をされたので開けたのだ”と。そうか、今日はなんと定休日だったのか。ついているなあ。
前菜はサーモンのマリネ。サーモンも野菜も普通に美味しい。自家製トマトピューレをパンにつけて食べるようにと。おお、これも美味しいじゃないですか。
運ばれてきたスープ。湯気が勢いよくでている。おいおい、こんな熱いスープは飲めないぞと思いながら飲んでみると、意外に飲めるし、美味しい。おかしいなあ。
魚料理はスズキのポアレ。しかし、見事に皮が焦げている。おいおい、プロなのにしっかりしてよと思いながら食べると、このおこげがパリパリして美味しい。グリンピースのソースによく合う。おかしいなあ。
肉はメニューに”ラメールでしか味わえない肩肉のシチュー”とあるものをいただく。そんなたいそうなもんかいなと思って食べると、これまた美味しいこと、美味しいこと。おかしいなあ。
なんかすべて文句を言いたいようなものが、みごとにうっちゃられて行く。おかしいなあ。
デザートは、イチジクをパイ生地で包んで揚げてある。添えられたアイスもワイン仕込み。これが今回、最高に美味しかった逸品である。

なんじゃあ、この店は。
料理は、どれと言ってすごいものはないんですが。 味付けが美味すぎるのか、だますのが上手すぎるのか?
これで3500円。すごいCPである。普段使いとしては最高ランク。星を4.3くらいはあげないと。
来てよかった。開いててよかった。

  • ラ・メール
  • (説明なし)
  • (説明なし)

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10位

粟餅所・澤屋 (北野白梅町 / 和菓子、甘味処)

1回

  • 昼の点数: 4.0

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 3.5
    • | 雰囲気 3.5
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ~¥999

2009/10訪問 2009/10/26

DNAの響き

北野天満宮、とようけ茶屋とミーハー観光の締めは何といっても澤屋さんでしょう。とようけ茶屋のデザートを辛抱してここへ。平日の12時前で幸いすっとお店に入れた。ご主人ご夫婦とお嬢さんと思われる若い女性が3名で出迎えてくださる。昨年末に来た時は店は閉まっており、悔しい思いをした苦い経験が。
店で食べるか、外で食べるか迷ったが、外で食べるべくお持ち帰り用にしてもらう。”1人前でもいいですか?”と尋ねると、若い女性が満面の笑みで”はい”と。
すると、やにわにご主人がお餅をちぎって丸めて出し、あんこでくるんでおりに入れてくれる。そしてその横で、奥さんがご主人がちぎって小判状になったお餅にきな粉をかけてくれる。
そして若い女性が”できたてが一番美味しいので、はよ食べておくれやす”と。いいなあ、京都弁である。
さっそく北野天満宮の境内に戻ってベンチに座っていただく。
あんこはきれいなこしあんで、何といっても粟のお餅の美味しいこと、美味しいこと。普通の米の餅とは違って、独特のこしとツブツブ感が最高。予想以上の美味しさである。
特にきな粉との相性がもう最高である。
300年以上続く老舗と。江戸時代には粟餅が庶民のお菓子の代表だったとか。
DNAが共感する。

  • 粟餅所澤屋

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