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1回
夜の点数:4.3
2009/05 訪問
夜の点数:4.3
お手軽フレンチと評するにはあまりにも格が高いか
2009/05/21 更新
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以前江坂に勤めていた頃、通勤で毎日歩いた通りから僅か十数メートル入った先である。南北に延びる広い通りからは一見しただけではその存在を認識できないかもしれないが、こんなところに有名店があろうとは夢にも思わなかった。当時の自分にはそれだけ余裕がなかったのか、それともまだここにオープンしていなかっただけなのか。今となってはもうどちらでも良いことだ。
近づくにつれ垢抜けた印象が強くなる外観である。店内も小粋ではあるが、巧みに使われた木が突然視界に広がるアプローチにに比べれば少しかすんでしまうほどだ。
料理の前に、まずワインを注文する。値段の手頃なものが多いが、その割にはどれも良さそうだ。実際私が口にしたものは当たりだったと思う。
前菜はスモークサーモンと25分卵のサラダ。サーモンは軽く炙った程度で、素材の持つ風味、食感を活かしつつ、香ばしさだけをプラスしている。正直なところ、これだけでこの店が気に入ったくらいだ。ピザは薄くて硬めの生地。残念ながら個人的には好みではなく、トッピングされたハモンセラーノがもったいないくらいに感じた。パスタはアルデンテの半歩手前で出してくれる。つい急いで取り分けて一口目を口に運んでしまったが、それよりも二回目に取った方が美味しかった。大勢でゆっくり取り分けても充分間に合うようにという配慮だろうか。それから、そのパスタについてきた三元豚が絶品だったことも忘れてはならない。強めの塩味もこんがり焼き上げたその歯応えも、すべてが見事に調和していた。メインに頂いたホロホロチョウも、その素材はもとよりソースが非常に美味しかった。
フレンチに関してこれほどまでに味を形容できない自分がもどかしく感じるが、総じて実感したのは、フレンチというものは和食のように素材の味を最大限に活かそうというのではなく味を創り出す料理なのではないかということだ。ソースひとつで受ける印象がまったく変わってくるのだから、本当に繊細なものである。
ともかく、今回は自分メモの占める割合が大きすぎて見苦しい点も多々見受けられたことだろう。どうか御容赦のほどを。