『美しい場所のひとつ…一ノ倉沢の壮絶な岩壁。』まいうぜさんの日記

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日記詳細

 我が国にある美しくも壮絶な風景。
谷川岳一ノ倉沢に連なる岩壁はその一つだ。
この山には、数知れぬ程の登山者の魂が眠っている。
無名の初心者から、有名な登山家の命まで呑込んだ魔性の山。
その象徴が一ノ倉沢の岩壁で、まるで地獄へ誘う巨大な門のようだ。
 この秋の晴れた日、沢山の観光客と共に紅葉見物をする。
見物客で賑わう錦秋の頃は和やかに見えるこの地獄門も、厳冬期には氷雪の鎧をまとい、沢筋は雪崩の巣となり険悪な登山を強いられる。
毎日のように猛吹雪が続く陰鬱な冬だが、時折見せる晴れ間に魔の壁は純白の姿を現す。それはまるで穢れなき花嫁のベールのように美しく魅力的だ。
 この大岩壁を眺めると、情熱を燃やした様々な登攀を思い出す。氷壁に魅せられた若き日の私も、危く命を落とすところであった。
あれから25年…貴重な余生を大切に生きていきたいと誓った。


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