くろぶた通信さんが投稿した薫 HIROO(東京/広尾)の口コミ詳細

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くろぶた通信 (東京都) 認証済

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薫 HIROO広尾/イノベーティブ、フレンチ、イタリアン

1

  • 夜の点数:5.0

    • ¥30,000~¥39,999 / 1人
      • 料理・味 5.0
      • |サービス 4.5
      • |雰囲気 4.5
      • |CP 5.0
      • |酒・ドリンク 4.3
1回目

2019/11 訪問

  • 夜の点数:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス4.5
    • | 雰囲気4.5
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク4.3
    ¥30,000~¥39,999
    / 1人

命を紡ぐ第二ステージ

今となってはほぼ予約の取れない”長谷川稔”ですが、常連さん達の為に少し門戸を広げた形で同じ場所で夜遅くに(20時半~)始まる”薫”に有難いお誘いを頂き訪れました。”薫”というのは北海道江別時代と同じ店名であり、その意図が何となく見え隠れしている様であります。

今回は1階の個室、厨房の様子をガラス越しに窺えるシェフズテーブルでの宴でありました。「コース」(15000円)は通常の長谷川稔仕様より2皿少ない8皿の料理コースでしたが、料理内容は変わらないとの事であります。量的にも十分だし価格が半分なら十分に納得でありました。「ワインペアリング」(12000円かな)と共に頂いた当日の料理内容は以下の通りです。尚( )内は合わせたワインであります。

ノドグロと鹿(シャンパーニュ)」 ◎・・・のどぐろは徳島県産の活け締め。熟成後に蒸気で保湿させ炭火で仕上げ。鹿はネックショットで狩猟したものだけ使用。それをスモークし54.5度で30分、レアに仕上げたカルパッチョ仕立て。25年熟成のバルサミコソースとシーザーソース添え。みかんと茄子マリネも添えられている。単体では鹿が絶品、合わせると雑味なき上品な脂ののどぐろがスモーキーな余韻を残し美味。魚と肉の旨みを融合させるシェフらしい作品。

鮑とポルチーニ(ブルゴーニュ白) ◎・・75度で水と塩だけで4時間火入れした三陸産の鮑と、バターソテーしたポルチーニのベニエ。24ヶ月熟成のパルマ産生ハムとベルーガキャビアがのせられている。旨みの重ね着だが互いを邪魔しないのが素晴らしい。

とうもろこし(アルザス白)」 ◎・・・北海道産の白いとうもろこし”雪の妖精”を牛乳と塩だけでピューレにしたもの。別にバゲットにブラウンマッシュルームのソース・ゴルゴンゾーラ・フォアグラのテリーヌをのせ焼いたものが添えられる。コーンの甘みに一同顔を見合わせる程で、甘口のアルザスワインとの相性が抜群。

豚と牡蠣(南ア ピノN)」 ◎・・・阿蘇の梅山豚ロースとバラ肉の炭火焼。それに厚岸の牡蠣を酒蒸しにし出汁に漬け込んだものが添えられる。ソースは白胡麻と黒胡麻のソースで上に玉葱スライスがかかる。イメージとしては豚しゃぶではあるが、牡蠣と一緒に頂くとアミノ酸の相乗効果により一段と旨みが増す。

白子パスタ(南仏の白)」 ◎・・・スペシャリテである。根室産の白子を59.5度で湯がき、同じ温度の白出汁に浸し味を含ませる。そこに柚子胡椒と酢橘を落とす。パスタは鱧の身だけを使った出汁と合わせ柚子胡椒を絡めたもの。濃厚でまろやかなのに飽きの来ないスッキリとした絶品である。

まながつお('05 シャルドネ)」 ○・・・今治の神経締めのスペシャリスト、藤本氏より仕入れる。炭火焼きにし、レンコンと牛蒡を添える。ソースは鮑の出汁に葛粉で留めたもの。ほろほろとしたマナガツオに塩を極限まで控えたソース。これらが実に滋味で、懐石の椀を彷彿とさせる。樽香の高いシェリーの如きシャルドネとのマリアージュが秀逸。

松茸のリゾット(ロゼシャンパーニュ)」 ○・・・米は福井の”いちほまれ”。飛騨高山の松茸と一緒に炊き上げ、土鍋ごとプレゼンしてくれた。それを蛤の出汁と生姜をアクセントにしてリゾットに仕立てる。別添えで北海道産の筋子をほぐし、自家製味噌に一晩漬け込んだものが用意される。これをリゾットに掛けると得もいわれぬ快感が口中を駆け巡る。

シャラン鴨('11 バルバレスコ」 ○・・・4時間かけてオーブンと室温で交互に出し入れしたものを炭火で仕上げる。ソースは刻みポルチーニにフォンドボーとマルサラを合わせたもの。ジャガイモとチーズのグラタンも添えられる。鴨は噛み応えはあるもののジューシーで野趣ある作品。量もたっぷりで満腹至極。

みかん」 ○・・・和歌山の由良みかんをジュースにしジュレ状に。キャラメリゼした実と蜂蜜とレモン入りのヨーグルトを添えて供される。
栗のティラミス」 ○・・・きび砂糖を使用し焼き上げたスポンジにラム酒入りマスカルポーネクリームをかけ、上に栗のジェラートをのせたもの。黒イチジクと栗のコンポートを添えて。
お茶」 ○・・・ダージリン、カモミール、ローズを合わせた茶葉を使用。香り高いし雑味なき味わい。

凄まじい程の手間と素材への拘り。その火入れとシェフの素材、いや生産者への尊敬の想いを目の当たりにしたようであります。シェフの料理理念「命を絶つ瞬間から料理は始まる」というのも納得であります。そしてCPの高さはオープン当初の”長谷川稔”とほぼ同じで、この料理内容で1.5万円なら驚異的としか言いようがありません。

ホール担当の接客は非常にフレンドリーでありながら適度な距離感、そして料理説明は懇切丁寧、これまた非の打ちどころがありませんね。大好きなレストランであります。一日のキャパが少なく稼働日数も少ないのだけは残念ポイントではありますが、このクオリティを保つためには致し方ないところでしょう。てな事で、命を紡ぐ料理、確と脳裏と皮下に刻ませて頂きました(笑)
ごちそうさまでした♪

  • のどぐろ焼きと鹿のカルパッチョ

  • 鮑とポルチーニのベニエ キャビアと生ハム添え

  • とうもろこしのピュレ フォアグラバゲット添え

  • 梅山豚と牡蠣 胡麻ソース

  • 鱧出汁の白子パスタ

  • 白子パスタに南仏の白

  • まながつお 煮鮑のソース

  • 松茸ご飯と思いきや

  • 蛤出汁のリゾット 松茸といくら

  • リゾットにロゼ泡

  • シャラン鴨 白トリュフ ポルチーニソース

  • 鴨にバルバレスコ

  • みかんとヨーグルト

  • 栗のティラミス

  • 1階 シェフズテーブル

  • ごちそうさまでした

2019/11/22 更新

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