to goで、夕食として。一言で説明するならば、印度・中東のビリヤニを基準すれば全てにおいてビリヤニらしく、なおかつ、旨さという点で既存のビリヤニを超越する味わい。ビリヤニとは、基本米を食うものだと思いますが、まず、米そのものの旨さ。滋味豊かな素朴で、繊細なバスマティ米をふっくらパラパラに仕上げてあります。そしてその米を彩る鮮やかで瑞々しいスパイス。チキン・野菜から滲み出た出汁。極め付けはヨーグルトソースの酸味とコク。 しかも同店のビリヤニは、野菜が生きています。肉類が旨さを閉じ込めているのは当然として、玉ねぎやマッシュルーム、その他種々の滋味に富んだ野菜が、本来の食感のまま、米に炊き込まれて隠れています。ここが同店の光るところ。スプーンで米をかき分け、野菜と肉と米を優しいスパイスでいただく。 ビリヤニというものは原則美味しいものだけれども、ここまで真剣にビリヤニと向き合っていらっしゃるのかと脱帽いたします。
完全なる印度中東料理。私、中東滞在経験があるものですから、インド・イラン・アラブの主食たるビリヤニはそれなりの摂食経験はあるのですが、度肝を抜かれました。
こちら、カレー百名店の中でも非常に評価の高い、水道橋桃の実さんの姉妹店。それだけで期待持たれます。水道橋桃の実さんは、日本米とスパイスフルな本格インド料理の融合が素晴らしいお店ですが、本郷のこちらのお店も、ビリヤニと日本的繊細さを融合して昇華したような絶品でした。
to goで、夕食として。一言で説明するならば、印度・中東のビリヤニを基準すれば全てにおいてビリヤニらしく、なおかつ、旨さという点で既存のビリヤニを超越する味わい。ビリヤニとは、基本米を食うものだと思いますが、まず、米そのものの旨さ。滋味豊かな素朴で、繊細なバスマティ米をふっくらパラパラに仕上げてあります。そしてその米を彩る鮮やかで瑞々しいスパイス。チキン・野菜から滲み出た出汁。極め付けはヨーグルトソースの酸味とコク。
しかも同店のビリヤニは、野菜が生きています。肉類が旨さを閉じ込めているのは当然として、玉ねぎやマッシュルーム、その他種々の滋味に富んだ野菜が、本来の食感のまま、米に炊き込まれて隠れています。ここが同店の光るところ。スプーンで米をかき分け、野菜と肉と米を優しいスパイスでいただく。
ビリヤニというものは原則美味しいものだけれども、ここまで真剣にビリヤニと向き合っていらっしゃるのかと脱帽いたします。
添付写真に、僭越ながら、私がサウジアラビアで食べた山羊が丸ごと入ったビリヤニ(アラビア語ではカブサといいます)も載せました。米と出汁。このシンプルさがビリヤニの美学。しかし、それを再現してもそれはただのビリヤニです。本品はそこに新鮮で繊細な野菜の旨さも溶け込み、花園の中で薔薇の花弁でも撒き散らしているかのような、芳醇な野菜の旨味が食感と共に料理から湧き立つ。まさに超越したビリヤニです。
少なくとも、この味を日本で、気軽なテイクアウトで食べれるのは奇跡と思うような絶品です。
最近は点数の高分配が続いておりますが、自らの舌に正直に、美味しいところは美味しいと、申し上げてゆきたいと考えております次第です。