レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中!
1位
2回
2017/11訪問 2018/05/12
既に数回訪問してますが、まずは記念すべきファーストコンタクトの記録を。
ランチ激戦区の日本橋・人形町エリアにあるイタリア居酒屋(昼はパスタ食堂)。サローネグループの樋口敬洋シェフが、浅草開化楼・不死鳥カラス氏と開発した、ぶっとくて歯切れのいい低加水パスタフレスカ(別名カラヒグパスタ)が話題になっていた時期に行ってみました。うわさどおり“食べたことない物体”が出てきましたよ。そして美味かった。
ランチメニューは3種類。
ドルチェ、フォカッチャ付きで1,200円(税抜)
①辛めのアラビアータ
②シチリア流ペッシュラグー
③牛みっちりラグー
勝手が分からないときは、イチバン上に限ります。出てきた「辛めのアラビアータ」は、トマトの爽やかさ溢れるピリ辛ソースに、ストレート形状だけどうねりが力強いパスタ。
樋口シェフによると、イタリアで食べられているパスタは①乾麺、②製麺所が作る生パスタ、③自分で作る自家製生パスタの3種類。修行中にシチリアで食べていた、歯切れのよい低加水の生パスタは製麺所でしか作れず、日本で手に入らなくて困っていたんだとか。それを再現したのが低加水パスタフレスカ(別名カラヒグパスタ)。
おいしかったのでその後ディナーでも3回訪問しましたが、その話はいずれ。
(東京都エリア100軒目の記念投稿でした)
2位
2回
2017/08訪問 2018/10/03
隠し味はトリュフと醤油。日替わりランチから「チキンのホワイトソース」
赤城亭の平日10食限定、日替わりサービスランチ1188円は、13時前に完売することも少なくありません。
1月19日の献立は、隠し味にトリュフと醤油を使ったホワイトソースで食べる「チキンソテー」。デザートとコーヒーも付けて1512円のプチ贅沢を楽しんできました。
オードブルは、一口サイズ7品の盛り合わせ。上から時計回りに
・タマネギのケーキ
・野菜のテリーヌ
・紅茶で燻製したゆで卵
・鶏ハム
・紅茶燻製チーズときゅうり
・里芋のテリーヌ
・まん中は、にんじんのムース
日替わりスープは、タマネギのスープ。
これも定番、あぶでん味噌が隠し味のひと口ムース。
鶏むね肉のソテーは、パンチェッタや、野菜チップ状のレンコン・ゴボウで彩りを演出。
チーズたっぷりのホワイトソースには、トリュフや醤油を隠し味に加えたそうで、いかにも飯沼シェフらしい仕上がり。しつこくないけど重厚さとうま味が分かりやすく、ライスがどんどんすすみました。
ひと口サイズ3〜5品盛り合わせなので、女性に大好評のデザート。
・グレープフルーツのムース
・そば入りシフォンケーキ
・チョコレートケーキ(甘く煮たレモンとキウイ添え)
コーヒーまで1時間、のんびりランチが楽しめました。
「蔵のまち大通り」から1本横にそれた路地で営業中の洋食レストランです。
メインが選べるランチは1080円から(デザート付1380円)、夜は黒毛和牛の牛鍋(3000円、2人前から)がイチオシメニュー。
ランチで「和風おろしとんかつ」「ハンバーグステーキ」を頂きました。鍬をかたどったアツアツの鉄板に、しゃばしゃばの和風ソースをかけて食べます。
看板にも「箸で切れるおろしとんかつ」と書いてあるトンカツは、和風ソースが染み込まないよう衣は硬めの揚げ加減。外カリカリですが、肉はたしかに柔らかい食感。白ごはんにあうソースで、食欲が湧きます。
「ハンバーグステーキ」は、荒挽き肉をふわふわにまとめたもの。箸を入れると肉汁があふれだすタイプですが、和風ソースでさっぱりした後味になっています。
ご家族3人がフル回転なので、厨房が混むと時間がかかります。昼休みの1時間に収まり切らない危険性があるので、時間のある日にどうぞ。
4位
2回
2017/03訪問 2018/01/10
B-1グランプリin厚木でみなさまの縁をとりもつ隊が優勝した翌日、甲府の街は「鳥もつ煮」を求めてさまようお客であふれ返ったそうです。問題は…市場が休みの敬老の日、甲府市内のもつがなくなり、材料切れが続出だったと電話がありました。それ以前に、とりもつ隊が厚木に1トン以上運んで行っちゃったのも原因らしい(^^;ゞ
甲府鳥もつ煮の「標準原器」を守っている「とんかつ力」も開店1時間前からお客が並び始め、地下1Fから地上に続く階段が行列で埋まったそうです。いつもの数倍用意したのに、お客全員が鳥もつ煮を頼んだため、ランチタイム終了を待たず午後1時であえなく閉店。すンごいことになりました。
生の鳥もつは、塩水で洗って臭みを取るのと、砂肝の固い部分を捨てるのが重要。その後、ペーパータオルで水気をしっかり切って調理。砂糖を醤油で溶かし、泡立ってきたらもつを入れて煮る。
もつに火が通ったらが、プロはここで余分なタレを捨てるんですね。「もつから出たアクをタレと一緒に除いていったら、少し残ったタレが煮詰まって飴が出来始めた」と言うのは、レシピ考案者・塩見力造さんのコメント。
鍋に残ったわずかなタレがプクプクと泡立ってきたら、焦げる前に電光石火の早業でくるりと回す。飴状態になったタレをしっかりモツにまとわせます。一般家庭は火力が弱いから、ここで差が出てしまうのです(写真のモデルは、とんかつ力・塩見順造さん)。
これは「鳥もつ煮丼」のアップ写真。汁が単にくっついてるだけなら徐々に流れ落ちてしまいますが、飴状態にコーティングされているので、タレがしっかりくっついて落ちません。タレ焼きの焼きとりみたいな香ばしい香りもします。ここがプロの技。
とりもつ煮は500円。鳥もつ丼900円。とりもつ定食900円もあります。ただしメインはあくまで「とんかつ」ですからね。
6位
2回
2018/06訪問 2018/09/28
天然岩ガキ、飛島塩辛、いかとんびマヨ焼串。今夜は珍味まつりだ!
旬の岩ガキが美味だった、酒田駅前の「居酒屋 哲平」を再訪問しました。
生ビールと一緒に出てきたのは、そうめんを使ったオリジナルの突き出し。昆布など粘りがあるもの、シャキシャキ野菜の歯ごたえ、ひんやりツルリのそうめん。突き出しからハイレベル、期待が膨らみます。
6月から8月中旬が食べごろの天然岩ガキ600円(前年比+100円)。
庄内地域の岩牡蠣はすべてが天然物。レモンを絞って、大きく口をあけてツルリッ! ぷっくり膨れたカキをガブリとかじり、細かくなったぷにぷにを舌で転がし、でも温まるとおいしさ半減だから名残惜しいけど飲み込んで…。
岩ガキをおかわりしたかったけど、オススメボードに珍味がたくさん…。ならば珍味まつりだ!! 日頃はお目にかかれないものばかりだ。
イナダ刺600円。
きゅうりのツマも見事。目で楽しんで、舌でも楽しむ。
これも盛りつけが繊細な飛島塩辛350円。
「飛島塩辛ってなんだろ?」と聞いてみたら、酒田からフェリーで1時間強の飛島で作ってる独特な塩辛でした。魚醤ダレを使っているので若干癖はあるし、しょっぱいけど、酒が進む味。
いかとんびマヨ焼串1本130円。
イカのくちばしって呼ばれてる部位ですね。火を通さないと硬いとんびを、軽く塩して串焼きにしました。歯ごたえ強いけど旨い。
庄内浜産の黒バイ貝煮500円。
「水から煮ないと固くなる。最初は下ゆで、2度目は1時間半以上煮る。味付けは煮た後であらためて…」と、手間のかかる料理だそうです。
青森県産にんにく揚600円。
青森県(特に十和田付近)のにんにくって、揚げるとホクホクで甘いんだよね。
メニュー名不明・値段もわかんないけど、たぶん青森産ごぼう揚。
ごぼ天うどん好きの福岡県で、初めて酒のツマミにごぼう揚げを食べて「うまい!」と感激しましたが、それに匹敵するうまさ。
哲平は串焼きが自慢です。シメはつくね串200円。崩した黄身に、焼きとりのタレが混ざって…。あ〜、思い出すだけでヨダレが…。
日本酒は2〜3杯ずつ飲んで、2人で8500円(1人4250円)。いい店だな〜。
『孤独のグルメ』ごっこは2種類ある。
1つ目は、ドラマに登場した店に行き、井之頭五郎が食べたセレクションを体験してくるもの。
もう1つは、店探しから自分で行い、初めて入った店でうまいメシが食べられるか、自分の物語で五郎さんになりきる方法。
初めて訪れた酒田駅前で、私の目に飛び込んできたのは居酒屋・哲平だった。
店構えからオーラが出てるが、手掛かりは入り口のお品書きだけ。窓もなく、中の様子は伺えない。カンだけを頼りに勝負してみるか。
寒さと雪対策の大きな扉を開けると、中は照明おさえめの古民家風。奥に20人以上入れる座敷があるが、常連客は厨房を囲むカウンターに陣取っている。にこやかに迎えてくれた店主と物静かな女性、そしてフロアの男性の3人体制だ。
生ビールと一緒に出てきたお通しは、ヒメタケが主役。歯ごたえがいい。
お薦めメニューにあった「天然岩ガキ」500円。
「庄内地方の岩牡蠣は夏にたっぷりと体に栄養を蓄えます。そして8月下旬ごろになると産卵のため徐々に身がやせていくので、6月から8月中旬くらいまでが一番の食べ頃」だそうな。ぷっくりグラマーちゃんだが、歯がすんなり入っていく。瑞々しさをゆっくり味わう暇もあたえず、ツルリと喉を通り過ぎていった。
名前が気になった「ばんけみそ焼き」。
ふきのとうやクルミを味噌とあわせた郷土食「ばんけ味噌」を、しゃもじに塗って炙ったもの。箸の先につけてちびちび嘗める。少し砂糖も入った味噌の甘みと、フキノトウのほろ苦さが広がる。そこへ冷酒でくぴっと追いかける。
写真の許可をもらう口実に、「初めて庄内に来た。地元の味が食べたい」という問いかけで出てきた「赤エビのから揚げ」。
「から揚げといえばカワエビ」な海ナシ県人は、ぷりぷりな身が詰まった赤エビ(甘エビ)の食感だけでノックアウト。450円で昇天できるのだから、我ながら安上がり。
コメ粒もちょっと欲しい。ホワイトボードに、謎のメニューがある。この店なら、何を頼んでも後悔はないだろう。
「弁けい飯、1つください」
「………あの、味噌を塗った焼きおにぎりなんですが、よろしいですか?」
なんだ、あっさり謎解きしちゃうのか。焼きおにぎりも、味噌にぎりも大好物。大好物がお手手つないでやってくるなら大歓迎だ。
これだけ楽しませてもらって、御勘定3670円。酒田ラーメン探訪第2回もしたいし、それより何より、この店はまた行きたい。
7位
2回
2017/12訪問 2018/05/12
秋葉原「ジャイヒンド」で腕を振るっていたシェフ、アミットさんが立ち上げた「アロマズ オブ インディア」で、本格インドカレーのランチを食べてきました。
仕事納めが終わった12月29日の訪問でしたが、テイクアウト弁当を買う人、まだ仕事中のOLグループでにぎわってました。
平日ランチは4種類。
Aセット:800円=カレー1つ・ナン・ミニライス・サラダ・フルーツライタ(ヨーグルト)
Cセット:1100円=カレー2つ(以下は同じ)
Aセット+チキンティッカなど=Bセット1100円
Cセット+チキンティッカなど=Dセット1350円
5種類から選べるカレーは、毎日twitterで紹介されています。
相棒の注文は、5種類の豆カレー。サラリとした中にほどよい辛さ。
私は定番チキンバターマサラ。ピリ辛だけど、ベースのトマトの甘味がどどーんと前面に出た仕上がり。
「味見してください」と、小皿でキーマカレーも出していただきました。甘さ控え目で、それも美味しかったです。
9位
1回
2017/02訪問 2017/03/18
人形町のとんかつ屋・三友は、冬は「カキフライ」しかメニューがありません。
カキフライ2個1080円、3個1280円。高いか安いか?
実物を見れば絶対安い!と思うはず。カキ約10粒をひとかたまりにして揚げた“手榴弾サイズ”のカキフライ定食。
去年2016年暮れの『出没!アド街ック天国~人形町』で紹介され、売り切れ時間が早くなったとか。三度目の正直で行ってみたら、正午前に手渡された札はNo.48でギリギリ(最後がNo.50)。
この整理札は「片側が2、裏面3」で、席に着いたら食べたい数を上にして注文するのがお約束。店主が揚げる時間、客が食べる時間は一定ペースなので、行列最後の人(50番目)が入店できるのは、いつも午後1時前後だとか。
爆弾カキフライの誕生秘話は、ぐるなび(コチラ)
(略)最初からこのサイズだったわけではない。偶然、客として訪れた広島の牡蠣業者の申し出を快諾したら、毎日5kgの牡蠣が直送されてきたという。「最初は1個ずつ揚げていたが捌ききれなくてね。それで何個かまとめて揚げるようにした」のだという。今では毎日10kgほどの牡蠣を揚げている。
大きなボウルに入った生の牡蠣、これを日に4杯使う。1個の基準は、店主伊藤氏の一掴み。牡蠣が出回るシーズン当初は粒が小さいので10個前後くらい。少しずつ大きくなるにつれて5個程度になっていく。軽く粉を付け、卵液、パン粉と作業が進むうちに、複数の牡蠣が1個に纏まり、手の上で転がる。まさに職人の技なのだ(以下略)。
取材に答えたのは初代さんだが、現在厨房を仕切っているのは若旦那。
回りはリピーターばかりなので、お手並み拝見。ソースを少量かける人、塩を皿に準備する人。
ここは先輩方に習って、1つ目はソース少量、2つ目は塩をパラパラと。
生地薄手のカレーパンみたいに、カリカリと軽快な歯ごたえの衣。蒸し焼きされたカキは、自然の甘さを引き出されてフワフワ〜と。まさに「これまでのカキフライはなんだったんだ?」級のコペルニクス的転回。
満腹しました。満足しました。また食べたい逸品でした。
2017年はいつもより広範囲、青森県から兵庫県まで訪問することができました。
「孤独のグルメ」に登場したから…というわけじゃありませんが、仙台牛たん・ 萃萃は、予想を上回る味で感激しました。