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昼の点数:4.1
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¥8,000~¥9,999 / 1人
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料理・味 4.1
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|サービス 4.2
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|雰囲気 4.0
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|CP 3.8
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|酒・ドリンク -
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[ 料理・味4.1
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| サービス4.2
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| 雰囲気4.0
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| CP3.8
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| 酒・ドリンク- ]
サインがない隠れ家。メニューはコースのみ、上質な素材を生かし和で彩るイタリアン
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但馬牛熟成肉
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メヌケと筍、蛤のストゥファート
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カカオのタリオリーニと桜海老、フルーツトマト、ルッコラ
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コチとホワイトアスパラガス
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天然鰻、フォアグラソースの炭火焼き
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蕗の薹のフォンダンショコラ
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エントランス
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2017/05/09 更新
2008年オープン、自由が丘駅から10分程。上質の素材を生かした本場三ツ星仕込みのイタリアンで「自由が丘の隠れ家」と呼ばれるモンド。
メニューにアラカルトはなくストーリー性のあるコースのみ。
お席はテーブル5卓、全10席でお1人様でも恐縮なことにテーブル席となります。
シェフは宮木康彦氏。
青山のイタリアンで修行後、本場の三ツ星Le Calandreで研鑚を積み、アルトアディジェ州とプーリア州で郷土料理に磨きをかけ帰国。
2008年にソムリエの田村氏とモンドをオープンしました。
口コミの更新度は激しくはありませんが、行かれた方々は良い評価するのが当店。
イタリアンの美味しいお店として書籍で取り上げられ、雰囲気、接客も素晴らしいので少し遠くても行って良かったとお聞きしています。
随分前から行こうと思っていた当店、お電話をすると出られたのは田村氏のよう。
感じが良く、丁寧で明るく伺う前から期待ができます。
お店は小鳥が囀る閑静な住宅街を絵に描いたような所にあります。
付近に到着するとナビはそこを指していても、サインがどこにもなくあるのは小路のみ。
奥進めばサインがあるかなと思ったらなく、階段を降りると少し暗めのドアが見えちょっと不安でしたが田村さんが笑顔で迎えて下さいました。
店内はこじんまりとしていて白が基調、ライトを和紙のブラケットで包んだセルフインテリアでアットホームな雰囲気です。
ホールは主に田村さんお1人でこなされ、忙しくなるとシェフもいらして説明して下さいます。
接客は程よいフレンドリーさがあり、丁寧。
痩身の田村さんが素敵な雰囲気の方で、1人で来店しても楽しく過ごせます。
中には常連様もいらっしゃり、個人店でしか見られないその方々専用のお料理もあったので通う楽しさもあるお店のようです。
お料理は和が散りばめられていて、お魚を使用したお皿も多め。
ここで気になってしまうのが、イタリアンは鮮度に弱い点。
私はにおいが気になってしまうことが多いのですが、当店は質が良く火を入れずシンプルに仕上げてあっても素材の良さで勝負できていました。
セコンド以外、1皿ずつの量は少なめですが質で満足できるタイプのお店。
柚餅子を散らしたお料理やドルチェは蕗の薹のフォンダンショコラ等バランスを取りながら個性的なお皿もあり。
この日は時価の中勢似牛肉コースなので約1万円程度でしたが、満足度がある内容でした。
◆アンティパスト 天然鰻、フォアグラソースの炭火焼き
お皿の中央に置かれたのは吉野川天然鰻
フォアグラとバスサミコ酢で作ったソースを付けながら炭焼きにしたもの
敷かれるのは発酵させた大根とシチリア産ケイパー
アンティパストらしく量は少なめですが、天然ものを使用するところに拘りを感じさせます
芳ばしくパリッとした皮目、ソースは特段フォアグラのお味がする訳ではなく深みを出すポジションのよう
驚いたのは弾力、跳ね返る身質
お聞きすると脂を落とし、皮目のみ高温で火入れをして中には通さないそう
小振りでも印象深く残り、量より質を選択した良さがでていました
◆焼きたてパン5種類
普通はグリッシーニとフォカッチャ位ですが、当店は器に5種類の焼きたてが盛られてきました
お馴染みのグリッシーニから始まり、右下の丸いパンは弾力が強く、右上はラビオリフォルムのパーネカラザウで芳ばしくお酒にも合いそうなチーズテイスト、左上のパンは北イタリア地方ライ麦でクミンとコリアンダーが香る異国情緒溢れたテイスト、左下のリング状はプーリアのパンでフェンネルシードが使用された芳ばしさもあるパン
こんなに種類をいただいたのは初めてで、どれも個性的で美味しく気を付けないと止まらなくなります
◆コチとホワイトアスパラガス
鳴門で獲れたコチとフランスロアーヌのホワイトアスパラガスのタルタル仕立て
散らされているのは柚餅子です
コチは皮目が芳ばしく、身はフレッシュのまま
甘さと弾力があり、鮮度良好
ホワイトアスパラガスは瑞々しくジューシーでロアーヌ産らしい良いお味
食感的にもアクセントになっています
柚餅子は、ダイレクトに柚子×味噌の風味で優しく全体を包み込む綺麗なお味の一皿
◆メヌケと筍、蛤のストゥファート
松輪のメヌケ、筍、九十九里の地蛤をココットに入れて蒸し焼きにしたもの
右に添えられているのは蕗の薹のソースです
メヌケは皮目を予め炭火で焼いてあり、身はふわふわ
蛤はこの中ではお味をやや濃いめに仕上げてあり、全体を引っ張ります
お皿の底に見えるのは個々の水分から出た旨みがぎゅっとでたもので濃厚
蕗の薹ソースの苦味がアクセントとなり、春の余韻と共にいただきました
◆プリモ ピアット カカオのタリオリーニと桜海老、フルーツトマト、ルッコラ
ブラジル産のカカオを練り込んだタリオリーニ
味が染み込み柔かになった桜海老がふんだんに使われています
味付けはガーリックが効いたしっかりめ、プリモ ピアットらしい核となる強さがありました
フルーツトマトとお味を残した桜海老が水分をもっているのでパサつきはありません
カカオ系のパスタはお味の強いものと合わせる傾向にあるそうで、このお皿もソースが強めだったことがあり、香り立つカカオ風味ではなく全体と上手くマッチしたお味でした
◆セコンド ピアット 但馬牛熟成肉
田園調布にある熟成肉専門中勢以ブランドの但馬牛
熟成2ヵ月の内ももの部分
このお皿までは量は多くはない方ですが、セコンドの量はしっかりめ
お塩のシンプルな味付け、身質はしっかりしていて部位的に脂肪が少なく高たんぱく低脂肪
囲む様に置かれたお野菜とエディブルフラワーが華やかです
大根や人参、赤カブなどにはそれぞれの食感を残しつつ薄く味付けがされていて、食べごたえがあっても脂が溢れるものではなく、レアでも血が出たりはしないのでライトな旨みを楽しめました
◆蕗の薹のフォンダンショコラ
左はフィリングに蕗の薹が入ったフォンダンショコラ、右はバニラアイスとメレンゲ
バニラアイスはビーンズ入りでコクはあっても甘すぎません
フォンダンショコラの中はとろとろ、ショコラが溢れ出してきます
ショコラは濃厚系でコクも甘みも強い本格派
そこに蕗の薹が忍ばせることにより好相性を発揮
蕗の薹はダイレクトにお味がしますが、ショコラの糖度と濃度が高いのでよく合います
ショコラの質を伝えながらも蕗の薹が暴れすぎず抑えているドルチェ
最近はセンスが良くても上辺だけでなく素材のお味を出す冒険ができないパティスリーが多い印象
SNSの台頭で難しいのかもしれませんが、深みのある味わいを残しつつ意外性のあるスイーツを久しぶりいただきました
最後はパンをお土産でいただき田村さんにお見送りをしていただきました。
お忙しい中、笑顔が柔らかな宮木シェフも出てきて下さり恐縮です。
お料理も良かったですが、会話が楽しめリピーターになる意味のあるお店であるということも心に残りました。
近かったらリピートして楽しみを広げたいお店です。
温かい接客と静かな時、上質な素材を生かしたお皿に和が見える素敵な自由が丘の隠れ家モンドでした。