3回
2019/07 訪問
特製鶏の中華そば 950円
先日、こちらのお店へ訪問してきた。昨年11月以来と久しぶり。
前回訪問時は少し残念に思うことがあり、今後の改善を期待しつつ評価点を低めに付けた。改善する実力があるお店だと思ったし、大口駅周辺は私が上京して最初に暮らした土地で思い入れがあるからだ。
今回訪問したら、とても良いお店に変貌を遂げていた。ということで、敢えて普段のレビューとは異なるフォーマットで記事を書く。ココが改善した、ココが良好点っていうのを明示した方が分かりやすいかと思って。
あしからず、ご承知置き願う。
■訪問日時など
2019年7月21日(日曜)
13:30 現地到着、中待ち4名、外待ち10名、後客多数
13:52 入店、券売機で食券を購入して中待ち
14:07 カウンター席へ着席、食券を渡す
14:13 商品の提供
14:27 退店
■同行者
愛しい嫁さん
■移動手段など
・ウチからクルマで約30分
・お店近くのコインパーキングを利用(15分100円)
・コインパ停車時間は約60分で支払い額は400円
■食べたもの
「特製鶏の中華そば」950円
愛しい嫁さんは「味玉鶏つけそば」900円+「和え玉」300円 ※実際には二人でシェア
■基礎評価
「特製鶏の中華そば」
・スープ
油分多めで熱々なのが好印象。後半ややクドく感じたものの、深いコクと鶏の甘み旨みが主張する飲ませるタイプのスープ。醤油感もしっかりある。
・麺
はるゆたかブレンドのたおやかな中細麺、後半ややダレ気味になるので早めに食すのが得策。上記の様なスープならば、私的にはツルパツ系のが好き。これは好みの問題だが。
・具
良く炙られているが焦げ臭さとは無縁の鶏ももチャーシュー1枚。シットリした食感の鶏むねチャーシュー2枚。
味が濃くて半熟さ加減も丁度良い味玉。柔らかくて味付けも程良い穂先メンマ。わけぎと三つ葉は見た目のチャームポイント。単価が高くなると思うが私的には九条ネギの方が好きかも。鶏ワンタンは皮が柔らかい。
・コスパ
上記の内容で950円という価格設定は良心的。
■前回訪問時からの改善点
・スープ温度
前回はスープ温度が温かったけど 、今回は熱々。油分が多いせいか後述の湯切りのせいか。油分だとしてクドさとのトレードオフで好みはあると思うが、私は熱々な方が好き。
・湯切り
前回は湯切りが甘かった様に思うが、今回はきっちり湯切りしているのも確認済み。
・醤油ダレ
ちゃんとスープに混ざっており味の層が分離していない。前回は表面から中ほどが薄めで下はショッパかった。
・盛り付け
見栄えも意識した具の盛り付けで、丁寧な所作で穂先メンマを回すように入れていた。
・チャーシュー
下処理を丁寧にしたと思われる鶏ももチャーシューは前回の様にナマっぽくない。また、バーナーでの炙り方も上手で焦げ臭く感じない。
■主にサービス面の良好点
・行列時に麦茶のサービスあり
・並びは変則的だが、きちんと並び方を明示している
・券売機に特徴等をポップで示しており選択しやすい
・店内空調が冷えすぎていない
・清潔に保たれた店内
・BGMでジャズが流れる落ち着いた雰囲気
・連携の取れた調理と接客対応(客の回転がはやい)
・入店時、退店時の挨拶がキッチリ
味は勿論のことサービス面も良好。前回訪問時は閑古鳥が鳴いていたけれど、今回は大行列なのも頷ける。客層は若者が中心の様だが、家族連れも見受けられた。大行列を忌避する方もいると思うが、基本的には万人受けしそう。
ちなみに、嫁さんの「味玉鶏つけそば」を食べるのを手伝ったが、めっちゃ好みだった。昆布水に浸かった麺が固めでシコシコしてムチムチで凄くイイ感じ。「和え玉」も良かった。今回は私が主に食べた「特製鶏の中華そば」を味の評価対象として点数付けしたが、「味玉鶏つけそば」ならばもっと高評価にすると思う。
退店時に私から『ご馳走様!美味しかったです!』と言った時、店主さんの『ありがとうございます!』の声と笑顔が自信に満ち溢れていた。ほんと良いお店になったと思う。総合的な評価点も上方修正。
ご馳走様。
2019/07/23 更新
2018/11 訪問
特製鶏の中華そば 950円
先日、大口にあるこちらのお店へ行ってきた。大口といえば、最近は例の通り魔やら病院騒ぎなど暗い話題が思い浮かんでしまうが、私自身にとっても思い出深い土地だ。田舎から上京してきて横浜市に住民票を移した時、初めて暮らした場所がこの大口なのだ。B'zが初のオリコンチャート1位を獲得したくらいの時代で、当時の愛車はカワサキの真っ赤なバイクだった。学生の分際で無理して買ったバイクのおかげで生活費が圧迫され、大口商店街のパン屋さんでパンの耳を無料で貰ったこともある。数年ほどで相鉄沿線の辺鄙な土地へ引っ越したのだが、大口の方が庶民的な街で暮らしやすかったっけか。
閑話休題。
平日の仕事帰りに愛しい嫁さんと横浜中央郵便局前で待ち合わせ。夕方の青木橋は渋滞するので、東神奈川駅手前の抜け道で国道1号に抜けた。浦島丘の先、七島町の交差点を左折して大口仲町の交差点を右折、大口駅の近くでお店の看板を発見。クルマはお店近くのコインパーキングへ停めた。15分100円。
お店は通りから少し奥まったところにあり、店内の明かりが煌々としていた。お店に入ってすぐ左手にある券売機で食券を購入、私は「特製鶏の中華そば」950円と「小ライス」100円にした。嫁さんも「特製鶏の中華そば」950円。食券を店員さんに渡してカウンター席へと座る。
厨房を囲うようにしたL字型のカウンター席で、椅子と椅子の間隔が結構広い。嫁さんとの距離が遠くなってしまい少し寂しい(笑)。もっとも、パーソナルスペースの確保という意味で一人客向けに良いと思う。そして、この椅子は360℃回転する。座り心地はどうかと思うが、面白い椅子だ。明るい照明の店内は清潔感もあった。雰囲気は悪くないと思う。
色白で若い男性(この方が店主の高野さん?)と、もっと若い学生っぽい男性店員の2人体制。丁寧に調理しているのは見て取れた。湯切りの音はしなかったが、味玉は糸で半分に切断していた。
食券を渡してから10分ほどで出来上がってきた。
「特製鶏の中華そば」、見た目は流行りの新淡麗系ちっく。醤油の香りが穏やかにふんわり漂う。
しかし、スープを啜ってみると少し温い。あれ?っと思ってもう少し飲んでみると、下の層はそこそこ熱い。嫁さんも同意見。まあ、食べ進むと気にならなくなったので大した問題ではないか。
鶏ガラに加えて野菜や昆布を使っているというスープ、そのお味はマイルドで飲みやすく万人受けしそう。醤油をいくつかブレンドして塩も加えているそうだが、ダシもタレもどれかが突出する感じではなくバランス型。荒々しく踏み込んでくるわけではなく上品にまとまっており、穏やかな甘みというか旨みを感じる。RO浄水器による超軟水もウリにしているようだが、確かに滑らかさというか口触りの良さを感じた。
麺は、正直に言うと私の好みではない。柔らかくてソーメンみたいで苦手な感じだ。でも、好みの問題はさておき、上述のマイルドで上品なスープには合っていると思うし、この手の麺を好む人も多いと思う。
具は、少し残念な点があった。鶏モモ肉のチャーシューが炙りすぎ。表面が明らかに黒く焦げておりその苦みが気になった。それに加え、中身がちょっとレア過ぎに見えて私にしては珍しく食べるのを躊躇した。単なるブレだと思うが気になってしまったのだ。仮に低温調理ならばその旨を掲示して欲しいと思う。しかし、鶏ムネ肉の方はシットリさと肉感の良さが際立っておりとても美味しかった。
店主さんは優しそうな方で勉強家にも見受けられたので、色々と試行錯誤しているのかもしれない。冒頭、大口の暗い話題を書いてしまったが、こちらのお店がこの地に根付き繁盛して明るい話題を提供して欲しいものだ。
ご馳走様。
2018/11/27 更新
『TAKANO WATER』をご存じだろうか?
こちらのお店が提供する「鶏つけそば」は麺が昆布水に浸かっているのだが、その昆布水を『TAKANO WATER』と称しているのだ。
立秋もお盆も過ぎて暦上は秋なのだが、日中はまだまだ蒸し暑い日が続いている。日射病や熱射病には要注意だ。水分は勿論のこと昆布に含まれるミネラルをも摂取できる『TAKANO WATER』は、暑い日にピッタリかもしれない。
ということで、先日こちらのお店へ『TAKANO WATER』を補給しに行ってきた。
愛しい嫁さんからのリクエスト。前回訪問時に「味玉鶏つけそば」を食べた嫁さん、めっちゃツボにハマったらしい。私もほんの少し味見させて貰ったが、確かに美味しかった。つけ麺マイスターのマイレビュア様も強くオススメされている。思う存分食べてみたい欲求に駆られたので、あ・うんの呼吸で大口へGO!だ。
前回同様にお店近くのコインパーキングへクルマを停めた。15分100円(土日祝)。お店へ行ってみると、開店15分前到着で10数名の開店待ち。開店時には30人近くいたと思う。凄い人気だ。客層は若い人が多い様に思える。女性客も然り。
開店後1巡目では入りきれず20分程の外待ち。その間、麦茶の提供サービスもあった。暑い日に嬉しい冷えた麦茶だ。この飲み物サービス、今思えば修業先でも似たようなコトやってたっけな(修業先は非公開)。この日は、イケメン店主さんと女性スタッフ2名の合計3名体制。
その後、スタッフから指示があり券売機で食券を購入、私は「特製鶏つけそば」1000円と「和え玉」300円、嫁さんは「鶏つけそば」800円と「中華鶏おこわ(小)」100円にした。
食券購入後は中待ち席で待ち。前回訪問時も感じたのだが、意外と回転がはやい。10分程でカウンター席の一番奥に座ることが出来た。座ってからは5分ちょっとでの提供となった。
「特製鶏つけそば」、正直に言うと見た目は特製?って感じだ。しかし、標準の「鶏つけそば」800円にプラス200円で味玉とチャーシューとワンタンが追加されるので、お得なことは間違いない。この辺りのコスト感は後述する。
卓上の割り箸入れに貼られた「つけそば」の【召し上がり方】に従って、まずは麺だけを啜って食べてみた。冷たい昆布水に浸かった中細麺はシコシコでしっかりしたコシ。硬い食感、ここまで硬いのは珍しい。柔らかいのが好きな方は拒否反応を示すかもしれない。私は硬いのが好きなのでウェルカムだが。使っている小麦は「春よ恋」とかブレンドしているらしいけど、風味は殆ど感じない。しかし、麺自体に塩味を感じた。面白い。
そして、冷たい昆布水=『TAKANO WATER』なのだが、これまたキリっとして結構な冷たさ。粘度は低くサラっとしているが旨みは沢山溢れている。麺自体が『TAKANO WATER』と合わさり一つの食べ物として成り立っている感がある。端的に言うならば、コシがあってキリっとして旨みドバっ!だ。こりゃ、これだけでも十分に美味いわ。麺と『TAKANO WATER』も良く絡むんだよね。
冷たい『TAKANO WATER』と対比するがのごとく、つけ汁は油分が多めで熱々。油も凄いけど醤油も強くてパンチがある。この熱いつけ汁にキリっと冷えた麺をぶち込んで征服する感覚・・・、どこかのお店に似ている様で似ていない。個性を感じる。
具はメンマ、チャーシュー(モモ1枚、ムネ2枚)、鶏わんたん、わけぎ、三つ葉。それぞれ下処理もバッチリで上質なのだが、麺と『TAKANO WATER』の印象が強くて具の存在が霞んでしまう。や、でも、味玉は確かに濃厚で好みだったし、穂先メンマも『TAKANO WATER』と良く合う。これらを鑑みると、私的には「味玉鶏つけそば」で十分楽しめると思う。
さて、〆は基本的に『TAKANO WATER』でつけ汁を割って飲むことを推奨している。しかし、実はスープ割りも可能だった。裏メニューなのかどうかは不明だが、店主さんにその旨を告げると快く引き受けてくれた。スープ割りをして、更に温めた上で提供してくれる(なので提供時は器が2つ重ね)。魚介感が増してマイルドでホっとする様な味わいだった。寒い冬場はスープ割りの方がイイかも?でも、個性も薄まってしまった気がする。
私は『TAKANO WATER』で割って飲む方が好きだな。こちらの「鶏つけそば」を初めて食べるならば、お店の推奨通り『TAKANO WATER』で割った方が個性を楽しめると思う。
尚、マイレビュア様も書いていたが「和え玉」は単体で完成している感じ。「鶏つけそば」とは別物だ。「和え玉」の麺とタレは相性も良く、麺量も具の鶏モモ肉も多くて食べ応えもある。レモンの酸味も程良いアクセント。これが300円とはバーゲン価格だ。鶏油も含めて味付けが少々濃いめなので若い人の方がよりウケそうだが、「和え玉」は「和え玉」だけで楽しむことで、お腹いっぱい幸せな気分になれると思う。
総じて言うと個性が溢れる一杯だった。評価を上方修正した。私は普段つけ麺の類を敬遠しがちだが、こちらのお店だったら「鶏つけそば」をオススメする。勿論、修業先のことを考えさせられる「中華そば」も美味しいのだが、個性をよりビンビン感じたいなら「鶏つけそば」だ。特に昆布好きならば、行列覚悟で『TAKANO WATER』を飲みに行く価値があると思う。百聞は一見に如かず、百読は一食に如かずだ。
ご馳走様。