3回
2019/06 訪問
限定5食 富士幻豚の和えそば 1800円
昨日の夕飯はこちらのお店で。愛しい嫁さんからのリクエスト。約2年ぶりとご無沙汰してしまった。
皆さんご存じかと思うが、こちらのお店は食べログ評価点3.96(2019.6.9現在)と高評価。百名店にも選出され、ビブグルマンにも掲載されている有名店。レギュラーメニューでは「塩そば」が有名。それと、店主さん自ら全国各地の生産者を訪ねて旬な食材を仕入れ、卓越したセンスと調理技術で様々な季節限定メニューを考案して提供する。それはもう意識高い系どころかラーメンの域を超えており、創作料理と呼べる感じ。
ちなみに、私は食べログに載せていないのも含め数える程しか伺ったことはないが、嫁さんは以前この界隈で仕事をしていた時に常連だった。
最も安い価格設定の「塩そば」が1000円。賛否両論あると思うが、決してボっている訳ではなく相応の価値がある。あとは、客(消費者)がそのお金を快く払えるか?でこちらのお店の好き嫌いがハッキリすると思う。現にマイレビュアー様も多くの方が行かれているが、評価は大きく二分している。
あえて持論を展開すると、もともとラーメンは好みがわかれる食べ物。色々な意見があって然るべきだ(クレーマーを除く)。だから他者の意見は参考まで。あくまでも自分自身が好きなら(嫌いなら)それでイイじゃんって感じだ。それ故に、自分自身の意見を他者に押し付けることはしたくない。例え自分自身が好きなお店でも、他者には合わないことだってある。その逆もしかり。
前置きが長くなった。
昨日は諸事情で少し出遅れてしまいウチを17時頃に出発。横浜公園ICから首都高に乗り上野線の本町ICで降りた。目立った渋滞は無く割とスムーズだったせいか30分程で到着。クルマはお店前のパーキングメーターへ停めた。60分300円。
17:35くらいで開店待ち10名。後客が続々と来てすぐ20名オーバーになった。さすがビブグルマン掲載店、外国人観光客も多数。
開店前だったが並びの順番で食券を購入、嫁さんはお目当ての季節限定「ヤングコーンとトマトの汁なし担々麺」1300円。私は限定5食「富士幻豚の和えそば」1800円と「卵かけご飯」200円にした。食券を回収しにきた店員さんへ渡した。尚、店員さんが並び人数を確認しにきた時点で全員揃っていないと、最後尾から並び直しになるので要注意だ。
17:50過ぎ頃、行列が長く伸びてきたところでお店側の配慮によって早開け。本来は18時ちょうどの開店だ。順番に席へと座る。我々は入口手前のカウンター席角へと案内された。
厨房を囲うようにしたL字型のカウンター席と、その奥のテーブル席という構成。
厨房には大将さんが。ひときわ目立つので、初訪の方でもすぐわかると思う。常連だった嫁さんのことを覚えていてくれたようで、退店時に声をかけて頂いた。
あらかじめ食券を渡していたせいか、座ってからはさほど待たずに出来上がってきた。
「富士幻豚の和えそば」、ローストトマトが載って胡椒が盛大に振りかけられた見た目は多少インパクトあるけれど、これが1800円という価格設定に見合うものか?は外観だけでは判断できない。
和えそばってことで、まずは混ぜ混ぜしてみる。そして、おもむろに麺を持ち上げて口の中へ・・・、
おお!美味い!
太くて縮れた太麺にタレがまとわりついてきて、一瞬で口の中が至福な状態になった。このタレ、思ったほどしょっぱくない。過度な旨みは無く自然な味わいというか。
背脂による滑らかさも手伝ってか、ズルズルっと麺を啜る速度が落ちない。麺自体はコシがあって噛めばモチモチ食感と好きな感じ。
そして九条ネギだ。このネギ、この上品なタレにめっちゃ合うわ。シャキシャキした食感でアクセントを与えつつ、麺と一緒に食べた時の爽快感すら演出している様に思う。ネギだけ食べてみても風味が良かった。
メニュー名にもなっている富士幻豚のチャーシューは言うことなしの絶品だ。分厚いのにとても柔らかい。ムニュっとした食感だが歯で噛めばサクっと切れる。素材を活かした味付けで豚の旨みを堪能することが出来た。
「卵かけご飯」の生卵は黄身の色も濃いが味わいも良かった。つーか、ご飯の炊き加減が抜群で粒だっていた。お米自体の素性も良いものだべな。上記の和えそばにぶっこんで食べたかったげっちょ、こちらのお店でそれをやったら似合わないかな?と思って遠慮してしまった。私らしくない。ちょっと反省。
和えそばって、ともすればジャンクな印象のもあるけれど、こちらのお店のはとても上品に仕上がっていた。後味の余韻に浸りたい感じ。
嫁さんも「ヤングコーンとトマトの汁なし担々麺」を堪能していたので良かった。私も少し味見させて貰ったが、ヒゲを食すことになるとは思わなかった。面白い趣向。それもこれも素材が良いから出来ることだべか。
前置きが長文になってしまったのは記事を書き終えた時の結論の布石なのだが、私は総じて満足できた。確かに高い価格設定だが、コスパが悪いとは思わない。皆々様の意見は色々あると思うが、私的にはこれでイイかなと思う。
ご馳走様。
2019/06/09 更新
2017/07 訪問
特製塩そば 1250円
2017年7月22日(土曜)
今日のお昼は、浅草橋にあるこちらのお店で。昨年秋に紫の終わりかけに来て以来か。間が空いてしまったな。
勿論、今日もクルマで来たのだが、横羽線からC1に接続したら浜崎橋で緊急工事やってて渋滞してた。ちょうどジャンクションの真ん中。そりゃ混むわ。。
C1から上野線の本町まではガラガラだった。駐車場はお店近くのコインパーキングへ停めた。開店20分前到着で並び15人くらい。さすがに日向は暑かった。お店の人が団扇や日傘を配ってた。気配りが素晴らしい。
結局、45分ほどで入店。席についてさほど待たずに出来上がってきた。まず、見た目が美しい。ラーメンというより和食の佇まいというか。そして無化調のスープは塩ダレも含めて優しく染み入るようだ。まさに素材本来の味を楽しむというか。美味い。麺は平打ちをチョイスしたが、ちゅるんとして滑らかな舌触り。具は彩りが良い。なにせトマトも浮いてたりする。鶏チャーも一工夫してあって面白い。味玉も豚も美味しい。すごいな。お値段は高いけど満足度も高い。限定めし200円の鮭の皮も自然な味付けで美味しかった。
相方は限定夏麺の冷やし担々麺1000円を食べた。少し味見させて貰ったが、こちらも美味しかった。大将は入院して少し痩せたようだったが、相方のことを覚えてくれていた。ありがたいことだ。無理せず頑張って下さい。
ご馳走様。
2017/08/19 更新
昨日の夕飯はこちらのお店で。愛しい嫁さんからのリクエスト。狙いは勿論「くろ喜の夏麺 2019 第2弾 とうもろこしと羅臼昆布のつけそば」だ。7月16日~20日までの期間限定。すなわち、昨日7/20が最終日だったのだ。
横浜公園ICから首都高に乗ったら羽田付近で事故渋滞にハマった。リカバリしたが、お店に着いたのは開店時間の40分前で既に行列が出来ていた。本当は開店1時間前で1巡目を狙っていたのに・・・。
クルマをお店前のパーキングメーターへ停めようとしたら、何やら工事中で作動していない様子。やむを得ず、お店から少し離れた場所にあったコインパーキングへ停めた。この辺りの相場は10分100円と少し高いのだが仕方ない。
開店待ちの行列に接続。ちゃんと数えていないが、10~13人くらい並んでいた。後続も凄くて開店後には40人以上並んでいたと思う。相変わらずの人気だ。
並び途中で順番に食券を購入するようスタッフさんから指示あり、私も嫁さんも「くろ喜の夏麺 2019 第2弾 とうもろこしと羅臼昆布のつけそば」1300円にした。せっかくだから限定飯「とうもろこしご飯」300円と「味玉」100円も。
17:50過ぎに早開けしてくれたので順次入店、残念ながら1巡目では入店叶わず2巡目の先頭だった。それでも、18:10頃には入店することが出来て奥のテーブル席へ案内された。
料亭の様に清潔感がある雰囲気は変わらず、厨房内は大将さんを筆頭に4名でまわしていた。きちんと丁寧に調理している所作が好印象。
着席後はさほど待たずに提供となった。
「とうもろこしと羅臼昆布のつけそば」、なんかもう見た目からして美しいな。
間違いの無いようにこちらのお店の大将さんブログから引用すると、山梨県甲府市中道地区の旬果市場の小林さんが育てる糖度19度のとうもろこし「きみひめ」を使用とのこと。
糖度19度って・・・、そりゃかなり甘いべな。その「きみひめ」は生でも食べることが可能ということで、麺が入った器の縁に生「きみひめ」が刺さっていた。食後のデザートってことらしい。
麺は羅臼昆布の出汁に浸かっており、まずはそれを箸で持ち上げて啜る。ん!このままでもイケるぞ。噛めばモチモチした食感の平打ち麺で、仄かな小麦の風味と羅臼昆布の濃厚な出汁が口の中で混ざり合う。美味い。
麺の上には、玉ねぎ、ズッキーニ、甘海老が載っており色鮮やか。玉ねぎはその甘辛さがアクセントになっており、真骨頂は後述のつけ汁と一緒に食べたら発揮される。ズッキーニは揚げ浸しだそうで、そのまま食べてもシットリして素材本来の旨みを楽しめる。甘海老の濃厚な甘みと旨みに感動した。臭みなど皆無で美味しいところだけを抽出したような感じ。大将さんブログによると、この甘海老は塩だれと生姜汁で洗っているそうだ。客が食べた時の感動は、下処理も丁寧にやっている証だな。
そしていよいよつけ汁だ。上述の「きみひめ」を主体としたスープで、鶏や牛乳、生クリームまで使っているらしい。表面にはガラムマサラと粗挽き黒胡椒が振りかけられており、独特のスパイシーさを演出している。
このつけ汁に麺を漬けて啜ると、濃厚な甘みを伴った旨みが口の中を駆け巡る。こりゃ堪らん。美味い。甘さだけではなくコクというか奥深さも感じる。それでいてクドく感じないから不思議なものだ。
具は燻製にした鶏むね肉が入っており、やや硬めの噛み応えと燻製の香りも相まって存在感をアピールする。とはいえ、それはメインのつけ汁に反発するのではなく、むしろ「きみひめ」の甘みを引き立たせるかのようだ。それはガラムマサラと黒胡椒にも言える。あくまでも、主役は「きみひめ」なのだ。
「きみひめ」に醤油を塗って炙ったのもつけ汁に入っており(浮見というそうだ)、これでもか!って感じでダメ押し。ノックダウンだ。
本当は「とうもろこしご飯」につけ汁をかけて食べたかったのだが、麺だけで堪能してしまった。でも、「とうもろこしご飯」はそれだけでも上等な品だった。出汁が良いのか、素材のとうもろこしが良いのか、炊き加減か、それともそれら全てが調和しているのか。大将さんが和食の料理人だったという証か。めちゃ美味しい「味玉」を載せて一緒に食べて完食。
〆は器の縁に刺さっていた生「きみひめ」をカジカジ。甘い。すごく甘い。でも、作られた甘さではなく自然な感じの味わいでとても美味しい。こりゃ確かにデザート代わりになるわ。
糖度19度の「きみひめ」を堪能した。嫁さんも大満足。お値段1300円?それ以上の価値があると思う。これを作り上げたお店の大将さんも凄いが、やはり生産者様の弛まぬ努力もあってこそだろう。
ご馳走様。
帰り際、麺友さんが外待ちしているのに遭遇。麺友さんはギリギリ最後の一杯にありつけたようだ。持ってる男だ。
ちなみに次の「くろ喜の夏麺 第3弾」は、1年に1日しか漁をしない北海道大樹町の蜆を使った創作麺になるらしい。気になる方は要チェックだ。