4回
2018/10 訪問
やっぱり大好き、鶴八さん
久しぶりの鶴八さん、分店の名が取れて初めての訪問、いったいどれだけご無沙汰してるんでしょう。
でも五十嵐親方はちゃんと覚えていて下さって一気に和みました。
「1年ぶりくらいですかね~」と言われて「そんなもんですね~」と答えて、でも今見たら1年と3か月ぶりでした(汗)
新たに新橋鶴八を背負った親方はにこやかさは相変わらずですがなんだか貫禄がついちゃって一回り大きくなられた感じです。
最近は無理してぎゅうぎゅうにやらないって仰ってました、それが良いですね。
●まずはいつものように好きなつまみから
*塩むし
あわびの噛む楽しさを残した柔らかさは絶妙、幸せの入り口に立ちます
*はまぐり
大振りで優しい味です
*しまあじ
脂の乗りは優しめでその分しまあじの香りが強く感じられるような気がしました
*赤貝
めちゃこりっこり、幸せいっぱい
*こはだ
好みの〆ぎりぎり、なかなか好みのコハダと出会えないので嬉しいです
●にぎりは10貫ほどと親方におまかせしました。
*すみいか
ねっとりと
*ひらめ
思いのほか弾力ある仕上がりでとっても好みです
*ぶり
嬉しい腹身、今の季節は北海道、大好きなブリトロは香りが高いです
*づけ
さっぱりと
*中とろ
*こはだ
はい、すぐとろけてなくなります
*さば
〆具合がストライクど真ん中
*いくら
*うに
ちょっとだけくずれ目、でも美味しい
*あなご
テッパン
*鉄火巻
絶対外せません、大トロと赤身がお口の中でマリアージュ
何も言わないのに小ぶりに握ってくださいます、嬉しいなぁ。
毎度最初はビールです、赤星クンか麒麟チャンか、今日は麒麟で。
あとでお酒に替えようと思いつつ結構ふらっと来たので失言して親方に嫌われたら大変となんと1本で打ち止め、後はお茶でいただいた不良客です。
イケるクチの人と一緒だともうちょっと飲むんですけどね。
あの独特の柔和な眼差しで、そういえばこの前伊勢に行ってきてね~・・・と、さり気に地元の話題を出して下さるし、あ~あ、もっと来なきゃ。
実はこの日は鶴八初訪問の娘と一緒でした。
娘ももちろん鶴八&五十嵐親方のファンになったようで、仕事がきつかった時自分へのご褒美にこういうお店に来れるように頑張らなきゃと言ってました。
本当にいつお邪魔しても優しく接して下さるので居心地抜群、でもますますの人気で予約が取りにくくなりそうです。
本当に美味しくて気分最高でした。
どうもごちそうさまでした。
2018/10/18 更新
2017/07 訪問
分店時代の最後の写真
今年4月から新しく新橋鶴八となられ、分店ではなく文字通り鶴八を背負って行かれることになった五十嵐親方、その分店時代最後の訪問の写真がありました。
その時はまだお昼のおきまりをされていた頃なのでずいぶん前ですし料金も参考にはなりません、スミマセン。
夜には伺ったことがありますがお昼も営業されるようになったと聞き訪問のチャンスが増えたと早速電話すると今はお昼はおきまり的に限定客数でされているとのこと、この日は歌舞伎座が夜の部なのでお昼にお伺いして相変わらず優しい親方の笑顔や語り口に癒されながらお鮨を楽しみました。
おきまりと言ってもありきたりではなく親方がその日の良いネタをお値打ちに提供してくれる、まぁおまかせとの合いの子みたいなひととおりです。
お鮨屋さんではおススメを聞きながら次は何にしようかなと考える楽しみもありますが私はおまかせの方が楽で好きです。
そんなツウでもないのでプロである職人さんが食べさせてあげよう、食べてもらいたいと考えるネタと組み立てが一番だと思うし次は何が出て来るかのお楽しみもあります。
この日のネタは
*スミイカ
*カレイ
*コハダ
*赤身
*中トロ
*小柱
*ウニ
*鉄火
*河童
*エンガワ
*シャコ
*タコ
おきまりは河童で〆、後の3貫は追加でいただきました。
お昼だからっておきまりだからってネタ種は限りはあれど絶対に質は変えない心意気がすごいです。
誇りを持った職人なら当たり前のことですが、それがなかなかできない利益主義とかお客を舐めてるとしか思えないお店も少なくはないですから。
あれからお昼も夜と同じスタイルで限定日営業に変更されて、そして春には新しい暖簾を引き継がれたというお噂は耳にしながらもなかなか伺えないでいましたがあらためて写真を見て早速電話をと思った次第、またあの巨大鉄火や雲丹タワーに出会えるかと思とワクワクします。
2018/06/23 更新
2017/03 訪問
新橋の名店、おこのみでいただく
*****2017年3月訪問*****
今日の歌舞伎座、昼の部のメインは義経千本桜、素晴らしい舞台でした。
愛してやまない15代目仁左衛門さま、数か月前の名古屋で寺子屋松王丸を最前列かぶり付きで観た時は動きや目力、声の張りにやや衰えが?などと感じたものでしたが杞憂に過ぎず、今回の知盛、特に満身創痍の大物浦は圧巻でした。
息を凝らして観るというのはこういうことを言うんですね、花粉症の症状を忘れていましたから。
私の文楽師匠の某ツウ人に「夜の部・助六は1等席最前列、今回は3等席3階、なのに100倍良かった」って言ったら「1000倍やろ」って言われました、ご尤も。
さすがに1000倍桜・・・違うか(^^;
海老蔵さんファンの方が読まれてたらごめんなさい。
年齢・経験による役者としての器が違うということでご容赦を。
さて興奮冷めやらぬもお腹は空くもの、今日は待ちに待った鶴八分店初訪問です。
ニュー新橋ビルは知っていますが1階と地下しか歩いたことなく2階は初めて、時間があったのでフロアを一回り・・・実にディープな空間でした。
ここに天下の名店、新橋鶴八と鶴八分店が存在するとは、まさにカオスです。
新橋辺りでの「おまかせ」でも「おきまり」でもない憧れの「おこのみ」、私は鮨素人なのでちょっと緊張しながら暖簾が掛るのを待ち入店、カウンター奥の席を勧められました。
えっ、ここは常連さんのお席じゃないの?
まだ開店早々で常連さん達の出足には時間が早いそう、日脚が延びると訪問時間も延びるとのこと、そうですよねまだまだ陽は高いから。
ということで最初は店内貸切、大将独り占めできました、大大幸運!
「鮨素人なのでよろしくお願いします」とご挨拶すると「どうぞお気楽に」と柔和な目の大将、一挙に緊張がほぐれます。
まずは加賀鳶をいただき本日おススメのとり貝、そしてあか貝、はまぐりをつまみでお願いしました。
貝ばっかり(貝好きなんです)で無粋なやっちゃなと思われるだろうと思いきやお好きなものをお好きなようにとの優しいお言葉。
しかも3種一度にお出ししますか?1品ずつにしますか?とそこまで訊いて下さる、ええお人やなぁ。
お通しは【ほたるいか】の山葵添え、何も付けずそのままいただくと海の香りがふうわりと。
おつまみ、まずは【あか貝】から。
むっちりかつ強烈な磯の香り、あ、これこれ、この香り最高。
海の香りと磯の香りは違うのです、独断ですけど。
続いて【とり貝】ピッカピカに光っています。
あ~~なにこれ、こんなの初めて
とり貝ってこんなに美味しかったっけ
普段は茹でモノだし、生は丹後で食せるけどバカ高いし・・・
こちらのとり貝、グニュリとサクッのコラボ、喉を通すのが惜しいくらいです。
あとでもう一度お願いしました。
【はまぐり】
さっと煮たハマグリはプリッとかなり大振りです
レアっぽいからそんなには縮んでいないだろうけれど火を通してもこれだけ大きいのは豪華ですね。
貝の風味を損なわないあっさり目の味付けです
この辺りでお酒の追加、加賀鳶とは違うものをお願いしましたが大将との話に夢中で銘柄聞いてません(汗)
ついでにつまみも握りも何点か話に夢中で撮ってません、悪しからず。
【しゃこ】
プリッとした身厚の蝦蛄はもういうことありません
ここでもう一度とり貝をいただいてからいよいよ握ってもらいました。
シャリは少し小振りでとおチビな私を気遣ってくださいます、感謝。
【こはだ】
まずはコハダ、大好物ですがここのところ銀座で何軒か頂きましたがどストライクのコハダに当たっていません
美しい銀色に艶光りしたモノを写真では見ますが、こういう細工物(酢〆)は好みが別れますね
こちらのは酢の具合が甘くなくて好きです
でも好みよりは〆が強かった、もうほとんど生みたいなのが好きです、これは私が無粋なんでしょうね
因みに大きかったからか尾の方は切り離され、飾り包丁は横目でした
他の方の写真では縦目が多かったのですが今回は身が厚いからかなと素人は考えました
何にせよコハダは美味しい、光モノの酢〆は鮨に限らず南欧のビネガーものも大好きです
このコハダで初めてシャリとのご対面ですが味付け自体は甘味なしのどストライク、最近赤酢が続いたので白い酢飯が新鮮に感じます
細工物以外はネタに味を付けず好みで山葵と醤油を付けさせるのも久し振り、やっぱりこういうのも良いなぁ
そしてこのお醤油がさらりとしていてまさに好みです
なんかカエシみたいな醤油は好きじゃなありません
ついでに言うとガリも甘くなく嬉しいです
【中とろ】
素人です、何マグロかわかりません
でも新橋だからミナミやインドではなくクロなのだろうと素人脳は考えます
この一貫は感覚的には(視覚的にも)やや赤身寄りです
私は生粋の高級赤身は鉄の味が深いのでやや苦手、でもこれはさらっとしていてしかしトロ感はあったので美味しく頂きました
【うに】
さぁ有名な「てんこ盛りうに」の登場です
私のような一見にも本当にてんこ盛りにしてくださいました
ウニの箱からお箸でさぁっと何列も掬い巻きの上に載せていきます
どうやら下がバフンで上がムラサキっぽいです
素人なので違っていたらすみません
こうして「素人」を連発して無知による恥を容赦してもらおうという作戦なのでご容赦を
上はやや白く下は黄味が強い、そして上はふうわりと優しい味で下はシャリと合わさっても濃厚さが半端なかった、これは緻密な計算だ・・・・かように思います(汗)
【あなご】
すごい穴子、口に入って一噛みしたら溶けてなくなりました
食感を感じる方が好きと言いつつもこのトロリ感は別もの、最近では最も出色のような気がします
ただ惜しむらくは口内からすぐ消えてしまって寂しいこと、矛盾してますが正直な気持ちです
【鉄火巻き】
てんこ盛りウニと同様、写真で見た夢のような鉄火巻き、実際目の当りにしたら感動です
これ1貫の中身だけでつまみのマグロ刺しが1人前取れますよ
シャリ少なくてマグロが海苔とドッキングしているというこれ以上はない贅沢さ、これが2巻きも出されます
このマグロは赤もトロもバランスよく配されていてマグロのマグロくささとトロくささが口内で絶妙に混じります
まだまだ目は口は欲していますがそろそろお腹の限界、泣く泣くここで打ち止め(涙)
大将が本日の自慢ネタを繰り出してくれる「おまかせ」は次に何が出るかのワクワク感がたまりませんが、やはりこうして好きなものを好きな順番にいただける「おこのみ」にはかないません。
ただ値段表記のない世界、それが怖くてなかなかできませんけどね。
こうして手練れ職人の多い鮨のメッカ新橋での「おこのみ」初体験は天にも昇る心地の大満足のうちに終わりました。
ここ鶴八分店さんは、ネタ以外に鮨を構成する大切な要素、シャリ・ガリ・醤油(ついでに山葵も)がすべて甘味の少ない私の大好きなモノでした。
そしてもっと大切なもの、大将のお人柄、これが合わないとカウンターでは一挙に気まずく、したがって鮨自体も美味しさが半減し、逆にリラックスさせてくれると本当に美味しく思えるものですが、これが大ヒットでした。
素人の私を気安くさせてくれ伊勢志摩をはじめとする地元三重の魚介談義にも快く付き合って下さりありがとうございました。
お酒2合のほろ酔い気分で余計なことも言ったかも、言ったような、いえ絶対言ってる、はずですがご勘弁ください。
お隣のお師匠のお店新橋鶴八さんや兄弟子のしみずさんにも行ってみるようにお勧めいただきました。
お師匠の石丸親方は実は優しいお人で私のような素人でもはなっから舐めては掛からない、それはしみずさんも同じだそうです、良かったぁ~
食べログでは頻回にお鮨を食べ歩き、系譜がどうのネタがどうのと職業批評家さながらのレビュアーさん達が列をなしています。
もちろん食べログに参加されていない達人はその何倍もいらっしゃるわけで、そうなるには莫大なお金、そこまで行かなくてもまだまだ投資は必要でしょうが無理はできません。
私は私の身の丈に合った歩調で鮨なるものを味わって行こうと思います。
そのうちきっと何かが見えてくるのでしょう。
最後になりましたがこちらの若い女性の店員さんは素人にはありがたい存在でした。
手練れの仲居さんも良いですが、あまりに玄人で固めたお店では何となくの気詰まり感、更に言えば「はぁ?勘違い」的な傲慢感でモヤっとすることがありますよね。
そのマイナス要素が一切ない彼女の素人感が何とも言えず良い感じでした。
訪ねたいお店は星の数ほど、なかなかリピートの機会がない、でもここは気の置けない間柄の人間を誘ってぜひ再訪したいお店です。
2017/11/18 更新
いつも美味しいお鮨を食べさせて下さる鶴八さんに今宵は大好きな美女とお伺いしました。
この美女さま、鶴八のあるニュー新橋ビルにはしょっちゅう出没されているにもかかわらず、しかもすぐお隣の居酒屋さんにはつい最近訪問されているにもかかわらず鶴八さんは初めてとのことです。
「こんばんは」と暖簾をくぐると「いらっしゃい」といつものようにこちらをご覧になった五十嵐大将の顔が一瞬固まります。
「誰?この綺麗な人?」口に出さないまでも目がそう言ってます。
内心、予想通りムフフと思いながら素知らぬ顔で席に着き、まずは二人でビールで乾杯、そして適当につまめる肴をお願いします。
まずはヒラメ、素晴らしい透明感で食感はしっかりしているのに旨味がすごいです。
そして話に夢中の私たちに大将はお酒が進む肴をいろいろと出して下さいました。
以下頂いたもの
≪肴≫
ヒラメ
中トロ
茹でたてのタコ
ヤリイカ
≪握り≫
小肌
ミル貝
車エビ(美女さまのみ)
はしら(私のみ)
蛤
雲丹
いつもながらの安定の美味しさなのでもう説明も要りませんね。
この日はオンナ同士のあんな話こんな話に花が咲いて、いつもは何くれと話しかけて下さる大将もただ見守って絶妙のタイミングで肴、続いてお寿司と出して下さいました。
ビール何本飲んだかなぁ、途中もう1本と言ったら「赤星、終わっちゃいました」に大爆笑。
え?そんなに飲んだっけ?もうスパドラでも何でもいいですよ~って更に飲み続ける私たち。
そろそろお腹いっぱいになってきた美女さまは雲丹が苦手、でも鉄火と並んでこちらの看板の雲丹はぜひ食べてみてほしいところ、ドキドキしながら見ていると美味しそうにパクパク、ホッとしました。
帰りがけ、大将に「申し遅れたけど妹なんです」と言ってみたら大将の目が泳ぐ泳ぐ。
「え?こんな姉にこんな綺麗な妹さん?」と目が語っている正直な大将。
連れて来ている私が鼻高々です。
(スミマセン、連れて来たなんて偉そうに言ってますが美女さまにもお財布を出させてますのでこんな風に言えたギリでもありませんケド)
今回よ~くわかりました、これが美女連れの醍醐味なんですね。
美女同伴でザギン(新橋だけど・・・汗)でスーシー、世の殿方の夢を叶えた一夜でした。
可愛い妹分ちゃん、今度は絶対に鉄火まで辿り着こうね~。
どうもどうもごちそうさまでした。