おおはらさんのマイ★ベストレストラン 2018

今夜もおお腹いっぱい

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おおはら (50代前半・男性・東京都) 認証済

マイ★ベストレストラン

レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中!

コメント

 数年前に「食べられログ」というのがネットを賑わわせていたけど、平成30年の飲食業界はますます増えるドタキャン・ノーショー問題に対して、店側が「客を選ぶ」傾向が強まった年でした。表向きは「毎月×日に×月の予約開始」を謳いながら、実際にはその前に常連客の予約で固めており、一見客はその空いた日しか選べないといった現実が、店側の自衛策として密かに増えてきました。すると一部の常連客たちが、予約を優先的に受けて欲しい、料理とくに出される肉のグレードを上げてほしい、と店やオーナーに媚び諂って心神をすり減らす様子を傍観できた一年でした。筆者が/を贔屓にしてくれる店も少なくはないとはいえ、筆者は一切店には媚びず、少しでも不備や理不尽や忘恩の態度を示した店は容赦なく「切って」きましたので、店にすり寄って三跪九叩頭してまで優先的に予約や料理グレードアップを望む一部の常連客たちの姿は、今後の飲食業界を象徴する予兆なのか?異文化理解に苦しむ一年でした。
 他方で、有名店やミシュラン星つきの店や「食べログ」高得点の店ならとにかく無批判に通い無限にカネを落とす富裕客と、店をより厳正に選びよりコスパの高い店に流れる庶民客とに二極化が進んだ一年でした。クラウド・ファウンディングなどで店に投資して「店を育てる」高い志を標榜する客も増えてくる一方で、現実にそんな余裕のない庶民客はなけなしの収入をどの店に振り分けるかに悩み研究する、、、そんな中で「食べログ」のデーターやレビューを無批判に受容するだけでなく、自分なりの読み方や自分なりの使い方ができるかどうか?――客の側にも店を使う能力を鍛えることが求められるようになった一年でもありました。
 日本経済を取り巻く厳しい状態は我々勤め人の食生活にも影響を及ぼし、筆者も食べ歩きが減った一年でもありました。そうなるとやはり、食べ友さん達やレビュアーさん達からのリクエストに導かれるままに慣れた店に再訪を繰り返すようになり、今回ベストテンを選出できるか?悩みましたが、幸い開店時から定期来店している「にくがとう」の会員制個室を使う資格を与えられたこと、旧知のオーナーが「unico-co」「oliva-va」といった特定分野に焦点をあてて他店との差別化をはかろうとする専門店を開店したことから、何とか?10店揃えられました。
 「会員制」「専門特化」というこの両者は、ポスト平成の御代を彩るであろう飲食業界の特徴を表しています。「会員制」は先述の通り、「専門特化」はこれだけ飲食店と店情報が溢れ客側の店選択の自由度が増した結果、他店との差別化で生き残るための強力な方策になります。現に、「筍亭」「unico-co」「しみづ」「あわび亭」「oliva-va」と、他店にはない料理と店のアイデンティティを強く築き上げた店が、筆者の今年のベストテンにも入ってきました。
 時代が変わったからといって飲食業界が急変することはないでしょうけど、むしろ東京オリンピック後に日本経済や飲食業界の激変が確実視される中で、2019年はオリンピックの前の年として「変化の胎動の年」となるでしょう。来年の「マイベストラン」で一年を振り返って何と書いているか?が現時点で予測できないほど、現代はすでに先の見えない時代なってしまったと言えるでしょう。

マイ★ベストレストラン

1位

筍亭 (桂、洛西口 / 日本料理、野菜料理)

1回

  • 昼の点数: 4.6

    • [ 料理・味 4.6
    • | サービス 4.6
    • | 雰囲気 4.2
    • | CP 5.0
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥6,000~¥7,999

2018/04訪問 2018/05/05

日本一のブランドの筍を桜を眺めながら堪能

 阪急桂駅に着き、いよいよ日本最高級の筍を食べに、、、行く人はバスへ、行かない人はどこかその辺で時間潰しに。「筍亭」ではHPでも「桂駅からタクシー」と書いていますが、そこは貧乏人の筆者。タクシーなんて乗らずに節約すべく、「三ノ宮街道」バス停まで市バスに乗り、そこから20分かけて歩きます。途中、天鏡院と天宝弁財天で桜撮影。「筍亭」は天鏡院の隣でした。
 「料亭は、当然座敷」とfacebookのグルメグループ管理人さんに言われたことがありますが、「脚が悪いので、椅子席を用意して下さい」と伝えて案内されてみると、カウンター席形式で横並び。さらに、目の前に巨大な?枝垂桜が。う~ん、初来店でいきなりプレミアムシートとは!
 料理は身の程を弁えてランチの「筍懐石」にしたけど、筍のお造りを追加。これが一皿2000円くらいだったようです。なんせ筍の最高ブランド塚原産の白子ですから、妥当なところでしょう。窓外の桜がちょうど満開で、筍料理の良い<゜)))彡となりました。
 食後は来た道を戻りますが、往路に比べてスムーズでバスもすぐ来て、桂駅で再合流。我々の花見オフ会は次の行程に向かいました。

  • (説明なし)
  • 先付
  • お造り(甘海老、ヒラメ)

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2位

カンテサンス (北品川、大崎、品川 / フレンチ)

2回

  • 夜の点数: 4.2

    • [ 料理・味 -
    • | サービス -
    • | 雰囲気 -
    • | CP -
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 昼の点数: 4.6

    • [ 料理・味 4.2
    • | サービス 5.0
    • | 雰囲気 5.0
    • | CP 4.2
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥10,000~¥14,999

2018/03訪問 2018/03/15

ホワイトデーに真っ白なメニュー★★★5年ぶりの「カンテサンス」

 数年前にBBCのニュースで、ロンドンの有名百貨店チェーン「Marks & Spencer」を指して“quintessentially British”と表現しているのを聴いた時には、“quintessentially”なんて音節の多い長い単語をRP(標準イギリス英語)で使うのはさすがに不自然だと思ったけど、発言したBBCパリ特派員は、来日してこの店でも食べていたのか?何かの符牒か?と思ったりもしました。

 春先にランチオフ会に呼んでいただき、移転直後以来5年ぶりの来店となりました。この5年間に街場のレストランに多く遭遇してきたせいか?サービスはさすが「3っ星」。そつなく、目配りがきき、機知にも富み、臨機応変の対応も卓越していました。前回までにはそういう感想を持たなかったということは、この5年間で日本の飲食業界の「民度」ならぬ“店度”が急落したのか?とにかく、出した金額に値する快適なランチオフ会だったのは僥倖でした。
 5年もたつと、品川駅からの送迎バスの乗り場が変わっていて、探している間に20分に1本のバスを乗り過ごしましたが、そこは早めに来ていたので、店に着き個室に入室した時点で定刻でした。個室なので、料理などの撮影可、、、ですが過去の記録を見ると、旧店舗時代はダイニングでも撮影されています。謎だ!
 まずは恒例の儀式。メニューを開くと、、、
 まさに「ホワイトデーに真っ白なメニュー」でした。
 まずは熊野地鶏と山菜とシャントレルのスープから。出席者の中から、「シャントレルって何?」という質問が出て、店員が茸の概略を説明します。店員が退出したので筆者が、通勤経路にあるミシュラン1っ星「シャントレル」の話をすると、「最近では検索すると、茸よりもそのお店の方が上位にヒットするんですよね」といつの間にか背後にソムリエが!www その後も、説明員としての役割はしっかり果たしてました。
 次にシェフのスペシャリテ「ヤギのミルクをかためたババロア」。ん?これは今までとは違う! これまでは、味が薄くて無味乾燥だったけど、今日のはやたらコクがあって美味しい! さすがにシェフのスペシャリテだけに、グレードアップしているんだなぁ!
 次の「冷製フォアグラにイベリコ豚のハムでクレープ包み」。あの「魔法のフォアグラ」に匹敵するのはこの店のフォアグラくらい。ただ今回、ナッツやハムなど「との相性が絶妙で素晴らしいわ」と無批判に感動している同席者達とは違って、筆者は、フォアグラだけで充分美味しいのにと感じました。「マリアージュ」は相性が難しい、料理も男女も、、、
 魚料理は徳島産鰆をレアで。この厚みがいいですね。内部のレア感も美味しい。この後の肉料理がイマイチ(といっても、コース内での比較で)だったので、この魚料理は一層美味しく感じました。
 その肉料理は、ラムドック産乳飲み仔牛のカジドヴォーに落花生とセロリのつけ合わせ。厚味が鰆に比べてイマイチなのは高望みし過ぎとしても、肉がややパサパサ乾燥気味。とはいえ、その辺の他店のメインに比べればレベルは段違いに違いますけど。
 デザートその1は、「シェフのショートケーキ」。とちおとめを使った創意豊かな発想が、、、吉と出るか?凶と出るか?は主観的判断もあって運命が分かれますが、これは肯定的に受容できました。やはり昼ディナーは少食な筆者には重いので、軽いものに好意的になるのでしょう。続く「焼き立てパイナップルのタルトとマスカルポーネのアイスクリーム」がやや重く感じたくらい。
 飲物は1杯目はノンアルコールの葡萄ジュース、以後はミネラルウォーターをシェア。以上でお会計は13200円。「諸々の理由で」20000円越えるのでは?と常連のマイミクさんと懸念していましたが、幸い懸念していたような「事態」にはならず、店側が速やかに個別会計にしてくれました。
 キャンセルメールがよく届くけど、自分で予約を入れても集客の自信はないので、ご縁があった時に参加させていただければ嬉しいですね。こうして、来店ペースが「5年に一度」になってしまい、今回が平成最後の来店?になるかどうかは「神のみぞ知る」ことでしょう。

  • (説明なし)
  • (説明なし)
  • (説明なし)

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3位

トゥールダルジャン 東京 (永田町、赤坂見附、麹町 / フレンチ)

2回

  • 夜の点数: 4.1

    • [ 料理・味 3.8
    • | サービス 4.2
    • | 雰囲気 4.6
    • | CP 3.6
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 昼の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.4
    • | サービス 4.6
    • | 雰囲気 4.8
    • | CP 4.2
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    ¥20,000~¥29,999 ¥20,000~¥29,999

2021/03訪問 2021/03/29

初めてディナーへ

 ご招待いただき「トゥール・ダルジャン」に3年ぶり5回目の来店。ディナーでは初めて。
 今でこそミシュラン1っ星で、昨日今日できた人気店の後塵を拝してますが、パリ本店は1582年にヴァロア朝最後のフランス国王アンリ三世を迎えた歴史と伝統を受け継ぎ、東京店は1984年開店。インターネットや「ぐるなび」や「食べログ」で飲食店情報が氾濫する前の20世紀には、食通誰しもが仰ぐは同じき理想の《銀の塔》でした。
 飲物は前回同様、世界最高級ノンアルコールワイン《1688. Grand Rose》を注文。コースはすでに「アンリ三世コース」を注文してくれていました。メインは乳飲み仔羊か幼鴨か悩んだけど、ホワイトアスパラガスに引きずられて幼鴨に。厚切りで噛み応えあり良かったけど、ホワイトアスパラガスは筆者が毎年食べている「500円硬貨と同じ太さの~」に比べると、見劣り感(^^ゞ
 デザート前のチーズは、チーズワゴンを近くに寄せてもらい、《ロックホール》《ブリア=サヴァラン》ほかヤギ1種を注文。でも前回は7種だったから、もっと注文しても良かった。最後のプチフールまで満足でした。これを機にこれまでの来店記録をmixi極私的コミュにまとめましたけど、こう見比べるとこの店のメニューの変化と栄枯盛衰が分かります。
 現在は金土日しか営業してないこともあり店内満席。近所の大学が卒業式だったそうで、ホテル内に袴姿の女子学生が散見されました。帰りには大学前の外堀堤の夜桜を見ながら帰りました。徳高い誰かにお招きいただけたらグランメゾンに再訪したいです。
 
 誕生月に入り、今年最初の誕生祝は9年ぶり&本店は開業436年の「トゥール・ダルジャン」東京店になりました。社内が使えないので“レストラン会議”としての来店でした。既に仕事関係の全役職からは引退して悠々自適なレビュアー生活(^^ゞ のはずですが、出版助成金の取扱いに関する規定づくりのため、複数の社の担当者たちが押しかけて来たのです。法規作成の際には必ず条文チェックに呼び出される《業界の内閣法制局》の筆者が今回も全条文をチェック・修正。だから、メシくらいおごってもらって当然だよね(^^ゞ 
 まずは飲物。ノンアルコールのページを開けてもらうと、前にFBFさんのホームパーティーに持ち込んだ「世界最高級ノンアルコールワイン」≪1688.GrandRose≫があった! ソムリエが説明を始める前に、「知っているから。これにして」と注文。当然、ボトルも写させてもらいました。
 ここはランチでしか来たことがないから【一度ディナーで来てみたいなぁ!】と思いつつ、ランチは量の少なさが手頃でかえって少食なσ(^^)には嬉しい。アミューズは「姫サザエのマリネールと軽やかなカリフラワーのムース」。見ての通りなので、可もなく不可もなく、味の本質まで味わうには量が少な過ぎます。続いて前菜に「イトヨリ 根菜のブレゼとポワローのグリエ シヴリー風」。 
 これも目立った感想なく、スープもこの店定番の「滋味豊かな幼鴨のコンソメスープ」。持って来られた時からコンソメの強い芳香が鼻の悪いσ(^^)でも感得できる辺りは、さすがの年季です。とはいえ、濃厚なポタージュじゃないから、あっさりし過ぎ感は否めず。この店以外で出されていたら評価低いだろうなぁ。 
 メインは438年前から同じ味(ってホントか?)の「幼鴨のロースト マルコポーロ」。 前回よりも美味しく感じられるのは、この9年間に、結構鴨料理を食べる経験は積み重ねてきたからか。鴨肉の地味と低温調理顔負けの柔らかな食感、堪能させていただきました。 
 ここでチーズを勧められたので、【どうせオゴリだし】と持って来させます。 全品説明させて結局、やはり外せないロックホールとミモレットにカマンベールの食べ比べで2種、ヤギと羊も各2品ともで計7品盛らせました。この間、店員と筆者とのチーズをめぐるやり取りに全員驚嘆、「やっぱおおはらって、あっちの世界(グルメの世界)に行ってしまったんだぁ」と目を見張りながら、一人筆者だけが悠然とチーズを食べている姿を見守っていました。これが初老の男どもとではなくて、美女とディナーで一緒だったらチーズの味もより映えたことでしょうにwww  
 デザートは「マロンとココナッツのバヴァロア ベルガモットクリーム」。やはりデザートはなかなか外れないのでいいですね。もちろん、バースデープレートつき。 
 なんせ「貸切」でしたので、食後に料理器具などを説明してもらいました。  
 まだ早いのでお茶でも、と皿に、もとい更にタダメシを狙ったのですが、皆さん残務があるとかで急ぎ帰路に。そんなにマジメに仕事すればするほど過労死して損するのがこの業界なのに、まだまだ「割り切り」のできない諸君ばかりでした。

  • (説明なし)
  • (説明なし)
  • (説明なし)

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4位

にくがとう 六本木ヒルズ店 (六本木、乃木坂、麻布十番 / 焼肉、創作料理、ホルモン)

1回

  • 夜の点数: 4.7

    • [ 料理・味 4.6
    • | サービス 5.0
    • | 雰囲気 4.6
    • | CP 4.4
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    ¥15,000~¥19,999 -

2018/11訪問 2019/01/04

誕生日当夜の祝宴は六本木ヒルズ会員制個室で

 筆者の誕生日当日は、六本木ヒルズタワーの会員制レストランでの誕生会へ。「にくがとう」初の会員制個室「肉風呂」は、本当に常連客のみの「会員制」。これに続く会員制個室をクラウドファウンディングで募集して先月末、六本木ヒルズ内に開店しました。この会員権は募集開始後1時間で完売しましたが、筆者は募集開始前に店主からメールで知らされていたので、会員権を落札。
 ただ店の概要が発表されると、募集開始時に「7000~15000円」と書かれていたコース料金が15000円に。mixi側では応募が僅かだったものの、facebook側では早くも10月末に起案されたイベントではキャンセル待ちがトピを連ねる盛況ぶり。食いついてきたレビュアーと日程を調整、当初の希望日程が「先約あり」などで店側から拒まれたため、誕生日ゆえ空白だった15日に予約が入りました。今でこそ数店の支店を青森県から名古屋まで全国展開している「にくがとう」グループながら、1号店の人形町本店開業以来通っている筆者の誕生日当日とあって、「心してあい務めます」と店主からの決意表明も。
 税サ込み飲み放題付きとはいえ一人15000円の会費ではmixiからはほとんど集まらず、facebookからの参加で満席を得られた今回の肉会、集合場所となった「にくがとう」六本木ヒルズ店入口前には、定刻前にすでに全員集合。今夜担当の店員に導かれて、「会員制隠れ部屋 にくがとうin六本木ヒルズ」へ。
 料理はコースで、店員が肉を焼いてくれます。前菜の後の「ウニの押し寿司」は「濃厚なウニの味わいと香りが・・・」と言われていたけど、筆者的にはむしろウニの味が控えめ。ただその「控えめ」さのバランスが良くて気に入りました。コンソメスープの後は、厚切り特上タンとハラミ。
 すでに先月開催されてネット上に登載されたこの個室での肉会写真に比べるとイマイチですが、厚みばかり追求しても仕方ないので、まぁ良しとしましょう。
 マッシュルームは加熱して出汁を抽出して飲みながら食べる趣向。最近、椎茸など大きめの茸を加熱して出汁を抽出して飲む趣向が増えてきています。この後は、「特選肉(世界初の育て方をした Gミウラビーフ 飲める社長ロース)」という、一般開放されている「にくがとう」六本木ヒルズ支店では100g10000円で売られているという庄内牛のシャトーブリアンが出される手はずでした。この時、これまで流れていた柔らかめのクラシックのBGMの曲調が突然変わり、、、
 
“肉ケーキ”を持ったオーナーが ♪ハッピバースデートゥーユー♪ の鼻歌を口ずさみながら入室。再度「おめでとう!」の乾杯をしてから、肉を解体して焼いてくれます。「そういえば今夜は、オーナーが自ら肉を焼くって言ってなかったっけ?」とは、ここに書くにとどめましょう。単に肉の柔らかさと甘みだけではなく、仕込みの巧みさがタレと肉の持ち味のバランスをよく活かしています。参加者たちにも絶賛で迎えられ、帰宅後にもfacebookへの書き込みで高い評価を記してくれていました。
 サラダの後は、すき焼き、しゃぶしゃぶと進みます。しゃぶしゃぶは松茸と絡めて甜茶で加熱する趣向。これも大いに盛り上がり、サラダや〆のかき氷まで興奮冷めやらぬ宴席でした。
 しかし、そんな皆さんの盛り上がりが一気に冷めたのは、終了時間。20時開始は店の指定で、事前確認でも「食事時間は2時間半」と言われていたのに、案の定伸びて3時間半に及び、結局終電を落としてタクシーでの帰宅を強いられた参加者も多々。
 今回は筆者の誕生日でコースがこの会員制個室の通常メニューよりも若干グレードアップされていたそうで、15000円に見合う内容だったとは思います。今回参加できなかったFBFさんやレビュアーさん達から「第2回」開催の要望も届いており、せっかくの会員権、有効期限までに有効活用したいところです。

  • (六本木ヒルズ店の前に集合してから、店員が秘密の個室に案内してくれます)
  • (説明なし)
  • 淡路島の玉ねぎムースとイクラとキャビアのせ、霜降り和牛イチボのカルパッチョ、フォアグラのテリーヌ

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5位

ウニ専門レストラン unico-co (四ツ谷、麹町、四谷三丁目 / イタリアン、イノベーティブ、シーフード)

1回

  • 夜の点数: 4.4

    • [ 料理・味 4.6
    • | サービス 4.6
    • | 雰囲気 4.2
    • | CP 4.4
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    ¥20,000~¥29,999 -

2018/12訪問 2019/01/01

ウニの食べ比べ!常時30種近い品揃えでウニの蘊奥を究められます

 大晦日には、ウニ食べ比べでした。四谷荒木町「オステリアT」時代にもこっそりやっていたらしいウニの食べ比べスペシャルコースがウニ専門店「unico-co」として独立開業してから1ヶ月。年末の多忙な中を日程のやりくりがなかなかつかず困っていたところ、「おおはらさんがいらっしゃるなら、大晦日でも元日でも店を開けます!」とのオーナーの一声で、大晦日来店が決まりました。この5年余、迷う状況に直面するといつも臨機応変の即断力で道を切り開いてここまで事業を拡張したオーナーだけのことはあります。
 大晦日の今夜、四ツ谷駅前は「草木も眠る丑三つ時~」的な閑散とした酉の刻、分かりやすい電光看板に導かれて入店すると、すでに外国人客たちが。オーナーが撮影したYoutubeのプロモーションビデオのお蔭で、海外からの来客も多いようです。
 まずアミューズには、本鮪にウニとキャビアのせ、キャロットソースとオリーブオイルパウダー。鮪とウニやキャビアが良く合っているだけに、鮪肉がもう少し大きければ、と思ってみたり。この5倍くらいの大きさで出すアラカルトメニューがほしい(とここに書くと、オーナーは実現してくれるでしょうwww)
 続いて、白子のフリットにマルケ産白トリュフと神奈川県産黒トリュフにサフランのスープ。白子が本当に揚げてある! 衣が薄くて分かりませんでした。こんなによく薄く揚げられるものよと感心。この白子を崩しながら、白い方♪黒い方♪に絡めて食べるのも美味しい。
 さていよいよ、ウニ食べ比べ。今回は12種のウニが出されましたが、在庫は常に30種前後あるそうです。ホント?と疑ったわけではないけど、他の外国人客たちに乗せられたのか?食後にオーナーが全在庫ウニを並べさせて撮影タイム♪ 他の客達は、ウニとオーナーとシェフとで記念撮影して楽しんでいました。筆者はウニだけ撮影。ちゃんと説明カードが添えられ、これが会員カードになっており、ポイントが溜まると「ウニ検定」を受験、ブラインドテストなどで「合格」すると「ウニ・マイスター」となり、さらにランクアップとともに特典が増す仕組みだそうです。最近多いですね。でも射幸心をくすぐられます。札幌出張の折、各地の銘柄牛を食べ比べてブラインドテストで当てるというコンテストに、飛び入り参加して、松阪牛・米沢牛・飛騨牛・十勝牛を筆者が食べ当てて「肉のソムリエ」の称号を授かった十年ほど前を思い出します。さすがに今夜、ウニを食べ当てるのは難しかったけど、オーナー曰く、「何度か来店されて召し上がれば、分かるようになりますよ」 そうでしょうねwww
 パスタには、ウニとキャビアとオマール海老のパスタ。オマール海老を三日ほど煮込んだ出汁を使って麺に味付け、ウニも絡めています。ウニを使ったパスタや肉は最近急増していますが、ウニ独特の酸味や苦味がパスタと合わないことが多く、他ではウニのパスタを自分から注文することは最近なくなりました。でも、今夜のウニのパスタは、ウニの持ち味の主張が弱くてかえてパスタとのバランスが取れている。添えられたオマール海老は低温調理だそうですが、身が大ぶりで柔らかく、ガッツリ味わえました。さらに、オーナーが来て、「今夜大晦日だし~ サービス!」と白トリュフと黒トリュフを交互に削る!削る!www パスタがトリュフにすっかり埋もれてしまいましたよ。他店でこんなにトリュフ削られたら、何万取られるんだろう?(^_^;)
 メインには、ウニの「ロッシーニ越え」。牛ヒレ肉を独自のミディアムレアで仕上げて今回はウニ以外にキャビアや黒トリュフもふんだんに乗せた一品。肉の火入れが巧みなシェフだけに、レアに近い柔らかな肉とウニやキャビアを合わせて食べるのも、味が変わって食欲をそそります。
 デザートはティラミス。シェフが来て、チョコの蓋の上からシロップをかけてくれました。イタリア人シェフの作だけあって、巷のティラミスとは全然違う落ち着いた味わい。ハーブティーが熱いので冷ましがてらにウニの写真を撮りまくって、すっかり満腹になりました。
 ウニの食べ比べという独特のアプローチは客の支持を得ているようで、定期的に通う常連客も増えているそうです。季節ごと・月ごとに入荷するウニも変わって来るので、定期的な来店が望ましい。ただ、これだけの種類を揃えれば品質相応に価格が高くなるのも仕方ないので、懐が許す間隔で無理なく通ってみたいところです。

  • (在庫ウニ披露―撮影タイム♪)
  • (説明なし)
  • (説明なし)

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6位

焼肉赤身にくがとう33895 (三田、田町、芝公園 / 焼肉、ホルモン、居酒屋)

1回

  • 夜の点数: 4.6

    • [ 料理・味 4.4
    • | サービス 5.0
    • | 雰囲気 4.6
    • | CP 4.4
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    ¥8,000~¥9,999 -

2018/05訪問 2018/05/14

会員制「肉風呂」で自催肉会

 三田/田町といえば、、「ラーメン二郎」本店や日本料理「晴山」なども有名ですが、今年2月、肉欲を堪能できる会員制肉料理店「肉風呂」が開業しました。命名の由来が実は「お風呂に入ったように、リラックスしてゆっくり焼肉を味わってもらいたいというオーナーのコンセプト」だったとは!思いもよりませんでしたぁ!www
 というわけで、「にくがとう」が本店2Fに続いて開業したVIP個室「肉風呂」。噂が聞こえ肉会開催が伝えられて以来、当方でも試してみたいと本店店長に交渉。

  「日曜定休」「8人より欠けると予約取消」という過酷な条件

をクリアすべく僅か2週間前にイベント告知がmixiとfacebookで立ちました。さらに、「食べログ」レビュアーに一本釣りで声をかけたり、facebookの肉コミュに掟破りの募集記事を書きまくったりして、何とか9名を確保、開催に至りました。今後暫くは、この弊主催肉会に参加して下さったレビュアーさん達のレビューが「食べログ」で次々と上がることでしょう。

 なんせ「肉風呂」なので、銭湯の暖簾のようなのが入口にかかっています。  

 入室すると、銭湯のように富士山の絵が。日本に3人しか現存していない「銭湯絵師」にわざわざ発注したそうです。  
 肉のラインナップはこんな感じ。本店2Fにもあるものや、三田独自のメニューがあります。  
 食事直前にオーナーがわざわざ来店、挨拶に。実は山形県酒田市出身で、出身地で肉牛転用目的でホルスタインの飼育に勤しんでいるとのこと。屠畜の際には「食事会にも是非お呼びします」と嬉しいお話。今後「にくがとう」側との一層の友好関係強化が期待できます。酒田といえば江戸時代には日本で五本の指に入る港湾都市であり、東回り航路と西回り航路の分岐点として日本海の要衝でした。また、日本海に面しフクシマの悪影響はほとんどなく、産品は安心して食べられます。
 なお今夜はオーナーから、VIP会員証の授与もありました。オーナーからはσ(^^)ほか二人だけ授与されましたが、三人ともお酒が飲めませんwww  
 本店とは違って?初めての今回だけ?美人店員が配されて全肉を焼いてくれました。今後も店員が全肉焼いてくれると、客側の好感度はさらにアップするでしょう。コースは「時価」と聞いていましたが、今夜は税別6500円。さらに飲物代などで、ノンアルコール組8500円、お酒組10200円の会計となり、やはり人形町本店よりは高い。しかし、皿数も多いので、一長一短あります。
 とはいえ、「肉風呂」開催のために人形町本店開催を減らすのは仁義にもとるため、「肉風呂」は3ヶ月ペースで開くか?今後の来店をよく相談して検討していきたいと思います。筆者と面識のあるレビュアーさんからのリクエストはお受けいたしますので(集客動員力次第でwww)お気軽にメール下さい。

  • (説明なし)
  • (説明なし)
  • (店名入りグラスが2種)

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7位

新ばし しみづ (新橋、内幸町、汐留 / 寿司)

1回

  • 夜の点数: 4.6

    • [ 料理・味 4.6
    • | サービス 5.0
    • | 雰囲気 4.2
    • | CP 4.4
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    ¥15,000~¥19,999 -

2018/05訪問 2018/05/04

満腹満足な赤酢鮨

 この店には常連客の方に連れて行ってもらいました。早めに着くと、なんと!同じ白い看板ながら、親しい食べ友さんが経営する店の真ん前の店でした!
 店内撮影禁止なので(といっても、他の客で撮影しまくっている人もいたけど)、メニューのみ控えながら食べました。最初に出された「つまみ」は、以下の通り。

・つまみ…ホタルイカのオイル漬け・沖漬け、蝦蛄のオス・メス、甘海老の昆布締め、とり貝。

 旬の食材ホタルイカは、冲漬けならよくありますが、オイル漬けは初めて。オリーブオイルに漬けた感じで、新鮮な味でした。蝦蛄もオスとメスとを食べ比べたのは初めて。メスには卵が詰まっており、美味しかった。甘海老も昆布締めは、甘さ控えめな甘海老も初めて。つまみながら、他店では出遭わない初めてづくしでした。

・握り…かれい、あおりいか、いさき、赤身、中とろ、こはだ、はまぐり、あじ、うに軍艦、かすご、赤貝、小柱、えび、穴子、穴子たれ、海老そぼろ巻。椀物。

 握りの最初カレイを食べて愕然。酢飯の酢が強過ぎる! 後で知ったけど、「しみづ」は赤酢の酢飯をウリにしており、握りを口にすると酢が先に来るのが、鮨通の評価を高めているそうです。途中に出てくる「甘いつめ」とこの酢味が調和し、酸っぱさと甘さのバランスが抜群に良いそうです。赤酢の鮨は4年前に京都祇園でミシュラン鮨店に入ったことがありますが、この時同様に強い酢味でした。確かに、最初のうちは酢味の強さが気になりましたが、同じ酢締めのこはだ辺りからバランスが取れて来て、後半は酢の強さが馴染み全然気になりませんでした。
 かくて握りの中では、、こはだ、はまぐり、かすご、赤貝、えび、穴子、穴子たれが優れもの、中でも「穴子」は抜きん出て良かった。「穴子」といっても、たれに対する塩ではなく、純粋に穴子の持ち味で食べさせる仕様、となると酢飯が邪魔しそうなのだけど、穴子の持ち味が酢飯の酢味を包み込んでバランスの良いこと、初めて口にした一品でした。次点で、いさき、あじも良かった。椀物は薄味の蛤出汁で、酢飯の酸味を押し流してくれて締めには最適でした。
 以上ですっかり満腹に。帰りにケーキを食べるとか、「リーベル」に寄るとか、とてもできない腹九分目でした。次回があれば、その辺りも含めて今度はリクエストもしてみようかと思います。

  • (説明なし)
  • (説明なし)

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8位

あわび亭 (練馬、豊島園、桜台 / 日本料理、海鮮)

1回

  • 夜の点数: 4.4

    • [ 料理・味 4.6
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 3.9
    • | CP 5.0
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    ¥5,000~¥5,999 -

2018/02訪問 2018/02/20

何度も行きたい!鮑づくし

 先週末にはレビュアーさん主催オフ会で練馬「あわび亭」でした。といっても、店を見つけて提案したのは筆者。高級食材のアワビが大振りで「づくし」で出され、5000円前後で食べられるなんて滅多にない! 『おとなの週末』で昨年11月に見つけたこの店、実は一部食通の間では有名だったと、オフ会日程を決めてから知りました。
 コースは7種類くらいあったけど、どれが一番得で高コスパか?で厳選して、新5000円コースに。お通しの刺身も、何だか大振りで、よい掴み。サラダの次には速攻アワビの刺身。これのみ、アワビ一匹を3人で分けましたけど、この後の皿は中くらいのアワビが皿ごとに丸一匹出されます。この気前の良さは、松茸の季節の「鳥茂」並み!www
 天ぷらも絶妙な火加減でまだ汁気を残しており、さらにまる一匹なので口当たり良い。本体と肝とを別々に揚げて出すので、目と舌とで二度楽しめます。この後にいよいよ、アワビの踊り食いに。
 できあがりを待っていると、炎に苦しみ悶えて動き回るアワビ。そのあまりの激しい苦悶に「かわいそう~」と我々は涙を禁じ得ず、無意識のうちについつい、、、動画を撮ってしまいます(^^;☆\(▼▼#)))
 踊り食いの後はステーキ。他店では大振りのステーキが、この店では小さく見える程、どのアワビも大きい。さらに、アワビと大根の餡かけも、身体が温まり冬には嬉しい一品。もうアンコウ鍋なんか要らないよね!と思っていたら、これも身が大振りで出汁もなかなか美味しい。雑炊を思わずおかわりしてしまいましたよ。
 店が手狭とか減点ポイントもあるけれど、これだけの内容で税・飲物代加算6000円台はお得♪ 今回は食べられなかったブリしゃぶや伊勢海老などを食べに、「再訪あり!あり!あり!」 特に、上掲『おとなの週末』記事の「あわびのしゃぶしゃぶ」は今回食べていないので、近いうちに是非再訪したいものです。

  • 鮑おどり食い
  • (説明なし)
  • https://ameblo.jp/armarius/entry-12354273263.html

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9位

オリヴァヴァ (四ツ谷、麹町、四谷三丁目 / イタリアン、ワインバー、パスタ)

2回

  • 夜の点数: 4.2

    • [ 料理・味 4.4
    • | サービス 4.6
    • | 雰囲気 3.8
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    ¥15,000~¥19,999 -

2018/12訪問 2018/12/30

「オリーブオイルのペアリング」の成否は?

 先月開店のプレオープンに招待されたままだった四谷駅前「Oliva-va」へ。プレオープンでさんざん無銭飲食させてもらいながら、開店後に来店しないのも「食い逃げ」だし~(^^ゞ 通常メニューとしての「オリーヴオイルとのペアリングコース」にも興味がありました。 
 電話して入店。ただ、コースメニューが3種、金額しか書いていないので、店主を呼ぶと、「じゃぁ、おおはらさんの食べたい(アラカルトの)料理を指定してください」とアラカルトメニューを見せてきました。パスタで「オーナー在店時限定」の《玉ねぎの濃いパスタ》、メインで《アワビとウニのヴァポーレ》《イタリア産ロバのロースト》《スペイン産鴨肉ののロースト》を指定、メイン3品の分前菜を1皿減らして、あとはまかせると伝えた所、店主はメイン3種ともお出しして「9500円コース」で対応しますと答えて、注文がまとまりました。 
 前菜には、マルタ島の本鮪に厚岸産バフンウニとキャビア、にんじんのソース。インスタ映えする一品で、味も良かったけど、小さいので判断材料にはならず。これに合わせるようにとシチリア産オリーブオイルをグラスで渡されたけど、かけるには具が小さ過ぎるので、嗅いだり飲んだり。
 もう一つの前菜には、神奈川県産トリュフにプッラータとモンサンミッシェル産ムール貝にサフランのスープ。このトリュフは芳香強く、国産それも神奈川県産と聞いてビックリ。国産トリュフの発見は十年ほど前にNHKでも報じられていたけど、主に京都北部の丹波産などでした。神奈川県でも獲れるとはねえ。プッラータと同じプーリア州産オリーブオイルが合わせるようにと出されました。ここでフォカッチャが出されたのでオリーブオイルに付けて(浸けて?)みたけど、フォカッチャが美味し過ぎるので、別の味を付けるのがもったいない。 
 最初のパスタは、自家製カラスミとイクラのパスタ。サルディニア産オリーブオイルと合わせます。次に、玉ねぎの濃いパスタ。これはオリーブオイルとよく合って、「合わせがい」がありました。このパスタ自体でも、充分美味しい。 
 さてメイン。アワビはやわらかくウニとも良く合って美味しい。ロバ肉は、低温調理ではないけど火入れが良いのか硬さがちょうど良くて美味しかった。鴨は当初予定のスペイン産がハンガリー産マグレカナルの胸肉ローストに差し替えられ、これがあの(フォアグラを作る)鴨!と出来ばえを堪能。オリーブオイルは「2018年ダブル金賞受賞」というピエモンテ産のものでした。  

 食べ終わったところで店主が来て、「どうですか?」「シェフ、料理上手いねえ」「そうですか! ありがとうございます。イタリアでは、何の料理にもオリーブオイルをじゃぶじゃぶかけて食べるんですよ!」 
 「どうです。お腹いっぱいにはなったでしょ?」「う~ん、もう1皿くらい(追加注文で)何か食べたいなぁって、メニュー見ていたんだよね」 
 驚く店主。「まだ、オリーブオイルも残っているし」と言うと、多少機嫌を直しながら、前菜の画面を見せようとするので、「いや、まだ肉食べたい」 
 結局、オリーブオイルの味比べ用に、フランス産仔牛バベットステーキを追加注文。もっとも、この皿が最も安かったというのもありますけど(^^ゞ 
 この店も前身の四谷荒木町時代は、店主と女優志望の超美人店員だけだったけど、今やイタリア人シェフにホールの女性店員が3人も。それでも店主は謙虚に、サービスから皿洗いまで全て自分でこなしています。バベットステーキもシェフから受け取った店主が運んできて、「チンタネーゼとカツレツ、サービスしておきました。」 この皿も、なかなか美味しかった。すでにメイン3種食べた後のタイミングだけに、バベットステーキの物足りなさは逆に「あっさり感」となってタイムリー。カツレツも中にチーズやフォアグラが仕込んであり、食べでがありました。 
 デザートは、蜂蜜のセミフレッドとチョコレートのムース。付け合わせ?にハーブティーを注文。

 シェフの腕が良いのか、料理は味わいといい火入れといいよくできていました。「オリーブオイルのペアリング」がどこまで成功するか?は未知数。「ペアリング」というとワインがすぐ思い浮かぶけど、ワインとオリーブオイルとでは、料理におけるステータスが全然違うし。この店が「オリーブオイルのペアリング」レストランとして江湖の理解を得られ、イタリア料理の新分野を切り開けるよう願っています。
 四谷荒木町のイタリアン「オステリアT」といえば、自然食材にこだわり都心に自前の農園を所有して食材を賄い、ウニ食べ比べや白トリュフ食べ比べなど他店に類を見ない稀少なイベントで、通好みの隠れ家イタリアンとして個性的成長を遂げてきました。
 このほど、オリーブオイルと塩にこだわってイタリア全土から30種類以上のオリーブオイルを取り寄せ、 料理に合わせてオリーブオイルを使い分けて、その違いを楽しめるオリーブにこだわったイタリアレストランを新たに四ッ谷駅前に出店、店内披露宴(いわゆる「プレオープン」)に招待されたので、行ってみました。
 店主は従来から、筆者の京都滞在中にもやってきて、「徳山鮓」で発酵食品を学び、「比良山荘」で郷土料理の生かし方を学ぶなど、常に向上心をもち研究熱心でした。そうした経験からオリーブオイルに目をつけたのでしょう。オリーブオイルを工夫するだけなら他店にも類例があるとはいえ、店内に入ると、店主が日本オリーブオイルソムリエ協会会長の指南を受けて一緒に飲み比べてランク付けしたオリーブオイルがずらりと数十種類並び、早速ティスティングを試されました。店内全てのオリーブオイルをグレード分けし、コースの種類や料理の種類に従って合わせていくそうで、軌道に乗ったらイタリア料理の一分野としての部ランディングをかち得られる店となりそうです。
 この夜は店内のプロジェクターで店の理念や方針を説明、食事は軽く4皿出してもらいましたが、自家農園のサラダはさすがに産地直送で野菜のみずみずしさが違いました。また、筆者のジビエ隙を知る店主が盛り付けさせたチンタセネーゼと鶉と兎のローストも口当たり良かった。モンサンミッシェル産ムール貝のパスタも、巧みな塩加減とそれにより引き出されるムール貝の出汁が美味しく、堪能いたしました。
 本日正式開店ですが、折を見て通常メニューを食べに是非訪ねたいと思っています

  • (説明なし)
  • (説明なし)
  • (説明なし)

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10位

黒豚しゃぶしゃぶ 銀座てらやま (新橋、内幸町、銀座 / しゃぶしゃぶ、日本料理)

1回

  • 夜の点数: 4.4

    • [ 料理・味 4.2
    • | サービス 4.6
    • | 雰囲気 4.4
    • | CP 4.2
    • | 酒・ドリンク 4.6 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥8,000~¥9,999 -

2018/08訪問 2018/08/02

「銀座てらやま」のしゃぶしゃぶ部門

 「銀座てらやま」という料亭のカジュアル版のような割烹があるとは耳にしていたけど、最近は用途別に支店も出しており、しゃぶしゃぶ店も出しましたと紹介されたので行って見ることに。予定を入れた時にはまだ「食べログ」に店のページすらなく、では来店後に筆者が自分で作るかと思っていたら、来店日までにできあがっていました。
 店は金春通りを入ってすぐのビル7階。地下には春に訪ねた会員制フレンチもあります。新橋駅から近くで分かりやすい。寿司屋を居抜きにして今週開店したそうで、つやつやに磨かれた壁やカウンターが目をひきます。鹿児島黒豚しゃぶしゃぶのコースが2つ、しゃぶしゃぶは店員が作って出してくれるのが嬉しい。今夜は店主が開店の話などをしながら全て作ってくれました。
 しゃぶしゃぶの出汁は秘伝(笑)のようですが、出汁の濃さがちょうど良く、豚肉の持ち味を引き立てるから美味しい。この出汁で充分しゃぶしゃぶがいけるのに、味を変えるための塩が12種類用意され、6種選択。トリュフ塩・柚子塩など、よくこれだけ揃えたと感心。これでは味を変えるために肉をおかわりしてしまうでしょう。
 締めは、出汁が美味しいので雑炊を選びました。米飯が出汁の持ち味をよく吸収して美味しかった。
 コース以外のアラカルトメニューではずせないのは、カツサンド。よくTV取材を受ける本店のメニューだそうですが、ミルフィーユのようなカツが、他店のカツみたいにパサパサ乾燥しておらずジューシーで、ソースのパンへの染み込み具合もバランス良く、味の変化を楽しめます。同行した大食なレビュアーさんが注文したので、筆者は持ち帰って明日の昼食にするつもりだったのに、食が進んで一気に食べ切ってしまいましたよ(^^ゞ
 しゃぶしゃぶを店の方に上げ膳据え膳してもらって(コース料理のみなら)10000円以内で済むなんて、銀座ではなかなかお値打ちな店。店主も店員たちもよく訓練されているのか?よく気がつき、快適に食事できました。まだ開店後間もなく混雑していない今の時期が、来店のチャンスかも。口コミが広まれば高コスパゆえすぐ予約難になりそうです。

  • 前菜
  • 刺身(鮪のづけ)
  • しゃぶしゃぶの塩12種

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