『趣味の果樹栽培、最新のお話。』A-2野郎さんの日記

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皆さんこんにちは、今回も前回に引き続き私の趣味の果樹栽培に関する内容にてお送りさせて頂きたく思います。




では、早速、内容に参らせて頂きたく思います。




今回の内容は私が力を入れて採用導入並びに育成していますリンゴに関する内容のみの情報発信になります。




さて、私自身、私の果樹栽培に関する事を主体として仲良くさせて頂いております複数の友人知人から「お前と言ったら、、、やっぱりリンゴとアンズっていうイメージが有るんだよな」と言った御言葉を頂く機会が今も昔も多々ありまして、私自身も「俺のトレードマークと言えば、、やはりリンゴとアンズであり、今後も今まで以上にこの2種に力を入れてやりたい」という意欲や気持ちが以前よりも大幅に増大して来ました事が起因し、最近になって山形県天童市に在ります「イシドウ」さんと、青森県青森市に本社が在ります「原田種苗」さんの2社様より計4本の果樹苗木をオーダーし、私の手元に到着しました次第であるのです。




今回はイシドウさんより「祝(いわい)スパー」を購入し、原田種苗さんより「HFF33(美紅)の丸葉台苗木」・「千雪のHTS台苗木」・「アンズの八助」の計3本の苗木を購入、、、、そして私のリンゴ栽培に関する様々なプロとしての知識と技術を伝授して下さっております長野県在住の現役リンゴ農家の師匠様より、事前連絡なしの突発にて原田種苗さん製の「紅の夢」のM26台苗木が突然送られて来まして、今回だけでも計4本の新たなリンゴの木が私の元にやって来たのです。




今回の私の手元に来ました各種リンゴ品種の簡単な御説明をさせて頂きたく思います。



●祝スパー、、、祝スパーとは、そもそも「祝」と呼称されるリンゴは今現在の日本国内でのリンゴの果実の流通に於いて、なんやかんや言っても、今も昔も国内での主力流通品種として二本柱とされる「ふじ・つがる」の2品種が国内に普及定着する以前の時代に日本国内にて主に昭和30年代に生産流通が行われていた、いわゆる「古典リンゴ」として扱われる品種であり、収穫期が8月頃と言う極早生の品種であり、この祝の苗木をスパータイプに加工して作った苗木であるのです。




尚、スパータイプとは、、従来の最終的にしだれ桜の様な容姿になるリンゴの成木ではなく生涯に渡って細長く真っすぐに主幹が伸び、横に延びる枝が非常に短く、枝と枝の間隔が従来樹よりも大幅に狭く、短い節間に沢山の実を付けるという、、、大玉種のリンゴでありながら「バレリーナツリー」と呼称されるメイちゃんの瞳やワルツ等のミニリンゴ品種に近い樹形をずっと保ち、それなのに大玉の実がたくさん生る、、、要は「狭いスペースでも容易に育てられる祝の木」と言った性質の苗木なのです。




祝は今現在では数少ない「甘みがほんのかすかにしかないサッパリ味のリンゴ」の上に、S遺伝子型が国内にて出回っている他のリンゴ品種との被り(ダブり)が全く存在しないので受粉樹としても非常に有用な品種であり、この度、新規導入を決めました次第です。




●HFF33(美紅)&紅の夢、、、、次はこの2品種についてなのですが、、、この2品種、、、特定の人ですと瞬時に共通点を窺い知る事が出来ると思いますが、HFF33と紅の夢は「果肉が赤くなる品種のリンゴ」であるのです。




ここから先の文章は私個人の私的考察も多分に含まれますが、果肉が赤くなるリンゴの品種は2000年代に入ってから徐々に出現する様になり、私個人の考察&独自の呼称では赤果肉品種の「第1期」または「創世記&最初期」と呼んでいます赤い果肉リンゴの出始め頃の品種として「ルビースイート」・「ローズパール」・「シャイニーガール」・ミニリンゴの「メイちゃんの瞳」等があるのですが、最初期の赤果肉品種は「適正に育てても果肉が赤くならず通常の乳白色の果実が生る場合やパターンが割と多く見受けられる」・「生食が非常に困難な酸味が強すぎる100%加工向け用途での果実」と言った部分があり、果肉が赤くなるという事を大々的にアピールして世に出た品種ではあったのですが、、、、実際の実情では「果肉が赤くなる」という事以外は殆んど利点が無い実態が目立ち、新発売当初は物珍しさが手伝ってそこそこに苗木が売れましたが、継続的な売れ行き良好の事実は叶わず爆発的なヒットや普及には至らなかったのです。




そして近年になり、青森県に在ります弘前大学さんにて最初期赤果肉品種の欠点を大幅に克服して世に放たれた次世代赤果肉品種=「第2期」と私が呼んでいます「紅の夢・HFF33(美紅)・HFF60(きみと)」の3品種は最初期の赤果肉品種よりも酸含有量が大幅に抑えられ、最初期品種に比べますと生食も何とか出来るレベルになり、収穫まで持って行ければほぼ確実に赤い果肉の果実が収穫出来る事も確認され、今現在(2021年)の時点にて赤果肉品種&食味良好という事実を求めるのであれば、間違いなく上記3種の第2期の赤果肉品種をセレクトすべきであると私は強く感じているのです。




但し、上記の第2期の現時点で最新の赤果肉品種の苗木販売を独占にて行っています原田種苗さんに「紅の夢とHFF33では、同じ赤い果皮&赤果肉品種としてトータル的に見てどちらの方が優れているのか?、、、紅の夢とHFF33とではS遺伝子型以外で何が具体的に異なるのか?、、、この2品種のどちらかを購入したいと考えています。」と質問をしました所、、原田種苗さんより迷う事無く「どちらかを選ぶのであればHFF33を絶対におススメします」との御返答があったのです。




これに関して原田種苗さん側の御意見をお聞きしますと「紅の夢は最初期の赤果肉品種よりは幾分か生食に向く様に改善はされてはいるが、、、正直言って従来の生食用に向くの乳白色果肉品種と同等レベルでの生食は酸味がやや強くて難しいので紅の夢も加工向け用途に回される事が多く、、、他にも無袋栽培では生理障害が出易く有袋栽培が必須であったりと最初期の赤果肉品種よりも、多少は改善された程度というのが実際の本音です」と紅の夢に対しての御意見を伺いました。





しかし、同じ弘前大学さんが開発作出したHFF33こと美紅(みく)は紅の夢を上回る酸含有量の少なさ&糖度の高さが実現し、紅の夢より大幅に生食に向く特性を持つリンゴの為、原田種苗さん曰く「赤果肉品種にて生食重視で紅の夢orHFF33のどちらかを決めかねているのであれば、間違いなくHFF33こと美紅をおススメします」と御回答があった為、私はこの度、HFF33の苗木を原田種苗さんより購入する事を決めたのです。




尚、HFF33美紅は無袋栽培が可能な上に日持ち性も紅の夢より若干、、優れているのだそうです。




ところが、、、原田種苗さんにてHFF33美紅を購入した直後に私の師匠より「お前用に青森から紅の夢の苗木を取り寄せたのでくれてやる、、、育ててみろ」と言われて私の元に送られて来ましたので、結果的には紅の夢&HFF33美紅、、両方の最新版である赤果皮&赤果肉品種の苗木がやって来る事になりましたので、、、これはこれで大事に育てようと思っています。




●千雪(HTS台木)、、、、次は同じ原田種苗さんより購入しました千雪と呼ばれる品種についてなのですが、千雪は青森県が開発作出した品種であり、日本国内にて栽培されているリンゴの品種に於いて唯一無二の「カットした果肉が茶色く酸化変色しない」と言った非常に珍しい特性&体質の果実が収穫出来る品種の為に導入を決めました。




そして今回、私が非常に興味を持って購入&初採用しましたHTS台木についてなのですが、HTSとは「ハイブリッド・テクニカル・システム」の3語の頭文字を取って命名され、2017年より原田種苗さんが国内初の新台木商品として発売を開始し、HTS台木は原田種苗さんが完全オリジナルにて開発に成功した、それまでは一切存在しなかった超画期的なリンゴ台木であるのです。




そもそも、今現在のリンゴ苗木の台木は「丸葉台」・「矮性台(わいせいだい・Y台)」と呼称される大きく分けて2種の台木が存在し、矮性台木は「M9・M26」等の多少の種類の枝分かれは御座いますが、、、早い話が「丸葉台は根の張りが強烈で将来的に巨木になる・矮性台木より果実の収穫実現までに相当な年数を要するが、成木に達すると1本の木から採れる果実の数が矮性台木の木よりも相当に多くなる」、、、これに対し矮性台木は「矮性台木は根の張りが丸葉台よりも少な目で木が余り大きくならずコンパクトに育つ・管理がし易い小さ目な木の大きさで成長が止まる・丸葉台よりも結実が早い・台風等の暴風が来ると屋外での地植えの場合は丸葉台よりも木が倒れやすい」といった双方に特徴があるのです。




近年の日本国内に於ける営利でのリンゴ栽培は後者の矮性台木が歓迎される風潮が大幅に強くなってきており、矮性台木ですと狭いスペースにて沢山&多品種のリンゴの木の栽培が可能=御客様に幅広い様々な品種のリンゴ果実の販売が実現出来る上に、育成者が高齢になった時に木自体が小さいサイズですと管理が楽であるという事が重視され、昔ながらの将来的に木が大きくなる丸葉台のリンゴ苗を木と木の間隔を数メートル空けてでの植樹でない、、、木が生涯に渡って大きくならない矮性台木の性質を利用して、、、いわゆる「高密植栽培」と呼称される狭い間隔にて木を植える栽培方法にシフトチェンジが今現在の日本でのリンゴ栽培では急速に加速進行しているのが実情であるのです。




そして、今回のHTS台木とは「丸葉台と矮性台木の長所のみを採用した台木」であり、最下部の根元の部分に根を多く張る丸葉台を用い、その真上に穂木ではなく矮性台木を接ぎ、そしてその上の部分に品種の穂木を接いで3段階にて異なる木を接いで「丸葉台並みに強靭な根の張りを持ち、矮性台木の性質を利用して巨木にならない」という画期的な他社が一切やっていない新システムでのリンゴ苗を世に送り出し、私は前々より今回のHTS台木に強い興味が有りましたので今回、初の購入を行わせて頂いた次第であるのです。




尚、HTS台のリンゴ苗は植樹時から支柱の施工が要らないとされているのですが、今回の私の農地へのHTS台の千雪の植樹時は一応、念の為に暴風対策として支柱を一緒に取り付けて植樹しましたが、1~2ヶ月程様子を見て、明らかに根の張りが他の矮性台木の木よりも強靭であるとの確認が出来ましたら支柱は取り外そうと考えています。




今回は久々にリンゴのみに特化した内容にてお送りさせて頂きました。




今後も私の自農園内にて発生した各種のリンゴ育成に関する様々な情報を、この場にて発信して行く予定です。









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