1回
2021/08 訪問
豊穣の地にて素材と向き合う、藤岡氏の信念。
・富士宮ジャンボ落花生の摺流し
・焼津産 本枯れ節と鮪節の一番出汁
・駿河湾産 メバルとじゃがいものお饅頭のお椀
・駿河湾産 ハタのお造り
・駿河湾産 イシナギの山椒焼き
・藤枝産 玉取茸
・白イチヂクの胡麻和え
・タコの柔らか煮、緑茄子と甘長唐辛子
・お食事 1杯目 削り立ての鰹節で
・お食事 2杯目 炒り胡麻と生卵
・お食事 3杯目 天然スッポンの雑炊
・お食事 4杯目 枝豆とカラスミ
・自家製わらび餅
・富士宮ジャンボ落花生の摺流し
・駿河湾産 メバルとじゃがいものお饅頭のお椀
・駿河湾産 ハタのお造り
・駿河湾産 イシナギの山椒焼き
・藤枝産 玉取茸
・白イチヂクの胡麻和え
・タコの柔らか煮、緑茄子と甘長唐辛子
・お食事 1杯目 削り立ての鰹節で
・お食事 2杯目 炒り胡麻と生卵
・お食事 4杯目 枝豆とカラスミ
・自家製わらび餅
・サントリー オールフリー 700円
目の前で削っていきます…
削り立ての節
魚の状態を見極めて火入れをするのが重要だと語る藤岡氏
目の前で作られるわらび餅
2021/09/23 更新
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本日はこちらで1人ランチ。
「ゴ・エ・ミヨ 2021」にも掲載された今話題の日本料理店。静岡市伝馬公園の程近くにひっそりと佇んでいます。駐車場は店の隣とその隣にコインパーキングがあり、1時間200円とお安い！現在まん延防止等重点阻止の対象区域もありアルコール提供が無いため、車でお邪魔しました。
店内はシックな感じでスタイリッシュなカウンター。この日は自分の他に2組と、個室に1組かな。定刻通りのスタート！予約の際、ランチコースは5,000円のみとのことで、そちらを承諾しました。お料理は以下の通り。
☆ランチコース 5,000円
・富士宮ジャンボ落花生の摺流し
→先付けはこちらからスタート。富士宮のジャンボ落花生を固形感を残しつつ摺流し、ズワイガニとその出汁を加えて味付けした先付け。濃厚で芳ばしい落花生の風味と、カニのエキスが混ざり合う絶品。めちゃくちゃ旨い。
・焼津産 本枯れ節と鮪節の一番出汁
→目の前で本枯れ節と鮪節を削りますが、またこの時の香りが堪らない。その場で削り立てから出汁を抽出、一緒に煮るのは、香深の2年熟成された利尻昆布。鰹出汁の膨よかさ、鮪出汁の力強さ、そして利尻昆布の強烈な旨み。最後の一滴まで残さず飲みたくなる、混じり気のない生粋の出汁。
・駿河湾産 メバルとじゃがいものお饅頭のお椀
→船上活〆されたメバルを軽くボイル、もっちりとしたじゃがいものお饅頭と共に、先ほどの一番出汁で。鮮魚は焼津の"サスエ前田魚店"からの仕入れ。メバルはプルプルで身がホロリと崩れていくような火入れ。じゃがいもの良い意味での土感と一番出汁の旨味のマリアージュが堪らない逸品。
・駿河湾産 ハタのお造り
→台風直撃もあり、ギリギリで仕入れることが出来たピカイチのハタ。コリッとした弾力と白身らしからぬ強い旨みはさすがの一言。出汁醤油で、お塩で、擦りたての本わさびで。
・駿河湾産 イシナギの山椒焼き
→深海魚であり、大型のスズキのような魚。珍しく、静岡だからこその魚ですね。通常、身がしっかりしているため、火を入れ過ぎると硬くなる身質のようだけれど、高温で一気に火を当てた後、徐々に余熱で火を入れていきます。中心部がほんのりピンク色で、ブリンブリンの口当たりなのに、味わっていくとしっとり消えていく。淡白な味ですが、山椒のピリッとした刺激が上手くマッチしてますね。
・藤枝産 玉取茸
→藤枝特産の分厚い椎茸。「旨みを引き出すというよりは、閉じ込める」そう藤岡氏が言う通り、芳ばしく炙っているにも関わらず、肉厚の傘はみずみずしくジューシー。旨汁が口の中で弾ける最高の椎茸ですね。
・白イチヂクの胡麻和え
→目の前で胡麻を炒ることから始まり、木鉢でスリゴマに。擦っている最中は、胡麻の芳ばしい香りが店内に充満します！そこに皮まで柔らかい白イチヂクと朧豆腐を加えて白和えのようにして完成。イチヂクの濃厚な甘みと胡麻の炒り立ての芳ばしさが器用にマッチした一皿。
・タコの柔らか煮、緑茄子と甘長唐辛子
→柔らかく煮たタコ足に、味の染みたトロトロの緑茄子と甘長唐辛子。文句の付けようがない味付け。
・お食事 1杯目
→土鍋で炊いた藤枝産のキヌムスメを最後は楽しめます。まずは削り立ての鰹節を乗せて…、美味しくない訳がないですね笑 削り立ての鰹節は本当に香り豊か。
・お食事 2杯目
→おかわりは先程の炒り立ての胡麻と生卵で…。生卵は藤枝の平飼いの有精卵を使用するこだわり。コクのある黄身は、何も付けなくともご飯の甘みと共に食べられてしまう。
・お食事 3杯目
→お腹に余裕があるか確認され、もちろん行けますと即答！大井川産の天然スッポンを雑炊で…。じんわりと広がる上品なスッポン出汁と柔らかくなったスッポンの身は、5,000円のコースで食べられる代物ではないでしょ笑
・お食事 4杯目
→3杯で終了かと思いきや、常連さんの一声でさらにもう1杯追加笑 今度は枝豆とカラスミを添えた贅沢なご飯。こんなことされたら何杯でも食べられちゃいますね…、カラスミの塩気とキヌムスメの甘みが合わさる最高の〆。
・自家製わらび餅
→目の前でわらび粉から作るわらび餅を食べるのは初めて。プルンととろけるような口溶けで、出来立てってこんなに美味しいんだ！と感動。きな粉も当然のように美味しい。
☆サントリー オールフリー 700円
ご馳走様でした。
まず、素晴らしいお店だったことは最初に言いたい。素材の質も当然ながら、それをどう最大限に持っていくか、この部分が非常にしっかりしているなと感じました。無駄な手を加えずシンプルに、ただこれが一番難しいと思います。しかも5,000円のクオリティを遥かに超えている。
接客も大変丁寧で、1人でもまず目の前のライブ感で退屈しないし、距離感も丁度良い。あと些細なことだけれど、初見の私にも都度名前を呼んで話しかける、これが出来る人ってなかなかいない気がします。終始柔らかな雰囲気で過ごせました。また必ず訪問します。次はもち鰹狙いで夜かな…。私的指折りのお店です。
※訪問時→評点 3.68