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昼の点数：-
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￥1,000～￥1,999 / 1人
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激戦区千歳烏山エリアで発生した台風の目
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塩わんたんめん+味玉
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スープ
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麺
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揚げ玉
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吉実円のTKG
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同行者の醤油らーめん
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券売機
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故浅野陽氏の陶板
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外観
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2022/09/04 更新
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店主の梶原氏は某中国料理店に勤務したあと、人形町「麺やまらぁ」→国分寺「ムタヒロ」グループにて勤務。
このほど独立オープンを果たした。
「ムタヒロ」の牟田氏がたくさんのラーメン店主と交流を持っているため、名だたるラーメン店主が訪れ、そのうちの一人が、お隣の芦花公園の代表格が「きつね」なら、こちらは「たぬき」で行けば？とアドバイスしたらしく、スープに揚げ玉を浮かべることにしたという。
何とも遊び心のある話だが、それがお遊びでなく結果的にラーメンに高い効果をもたらしていた。
”醤油らーめん”は同行者のものを味見したが、万人ウケする中華そばなスタイルながら梶原氏ならではの拘りと自家製麺の妙で、唯一無二の実にハイレベルな一杯に昇華されていた。
2つの出身店のお店のエッセンスを全く感じさせない、明らかなるオリジナリティ。
そもそも彼は調理師免許を持っており、食材に対する造詣もあるし、技術力もある。
それを武器にラーメン店で働く傍らで様々な有名ラーメン店を巡って引出しをたくさん積んだ結果が実に良いカタチで顕れている。
私が最も興味を掻き立てられた”塩わんたんめん”+味玉を一杯まるまる堪能。
塩ダレの塩は、旨味を厚くするには天然の海塩などを使うのも有効な手立てのひとつだが、梶原氏は敢えて精製塩の比率を上げることで天然塩のミネラル分などの旨味に邪魔されることなく、塩ダレに使用している鮎焼干しや元スープの出汁感を前面に出したいと語っていた。
果たして実食してみれば、彼の言葉通りのものになっていた。
余計な雑味がなく、ひとつひとつの素材の持ち味を、じんわりとした優しさの中にきっちりと輪郭を浮かび上がらせている。
更にこの優しく繊細なスープに合わせた麺がやや加水高めの中太ストレートというところが非凡。
滑らかな麺肌で、風味のキレイな中太麺とスープの相性は抜群。
最近もち小麦や低アミロース小麦を使うラーメン店が増えているが、ここでは”春よ恋”、”きたほなみ”と、低アミの”あやひかり”をブレンドしている。
”醤油らーめん”に使う手もみの麺とは加水率も替え、麺帯自体を変えているというこだわりよう。
かなり攻めた一杯に仕上げてあって、相当にハイレベルだ。
万人ウケしそうな”醤油らーめん”とは対極で、食べ手を選ぶものになっているが、梶原氏の”技”を見せつけられたような気分になった”塩らーめん”だった。
非常に旨味の強いあんをつるっつるの皮で包んだワンタンも、しっとりと仕上げたチャーシューも穴無し。
庄内産「つや姫」をガス釜で炊いたご飯にチャーシューの端切れと、注文を受けてから削る本枯れ鰹節が乗せられた吉実園のTKGも抜群に美味しい。
ところでこちらのお店で使われている食器は店主梶原氏の実弟で陶芸家の梶原慶治氏の手によるもの。
氏は日本橋三越で個展を開くほどに高名な陶芸家。
そして、彼等の祖父、故浅野陽氏も高名な陶芸家なのだが、その浅野氏作の貴重な陶板も店内の壁面に一点飾られている。
値段を聞いたらビックリな作品なのでここに訪れたら是非そちらも要チェックだ。