5回
2022/11 訪問
輝と輝姫に匹敵する加能蟹コース♡
七尾にある全国的にも有名になった一本杉川嶋さんに今年三度目の訪問。
今回は時期的に蟹祭りであり蟹星人の私はより嬉しい訪問となりました。
蟹が主役となりますが、それ以外の食材も川嶋さんの手にかかれば2倍にも3倍にも美味しく仕立てられるところにも魅力を感じている次第であり生産者さんとの信頼関係あっての良き食材を仕入れられる面も素晴らしいと感じています。
今年の1月、初訪問時の興奮と感動は今でも忘れられなく私の心に深く刻み込まれました。
それでは素晴らしい川嶋さんの世界観を堪能しましょう♪
今回は時期的にスペシャルな蟹を含むコースとなってます。
お酒は可能な限りで大将にお任せしお料理に合わせて戴きました。
○中の小町蕎麦菓子とほうじ茶
まずはさくとろの素朴な揚げ蕎麦饅頭とほうじ茶で一服し酒坏を戴き食事のスタートです。
○奥能登の白菊 無濾過生原酒
フレッシュでジューシーでとろっとした甘みにキレもあり、クリーミーな白子に負けないパワーがありシャープなポン酢に甘みの濃くが加わったイメージ。
○中島菜胡麻和え、鱈の白子ポン酢 土佐酢ジュレ 穂紫蘇
フレッシュでぷりぷりクリーミーな白子は見た目にもクリアな薄ピンク色で粒が大きい!!
咀嚼すればクリーミーな白子ワールドが広がり香ばしい香りと苦味ある胡麻和えや甘酸っぱさい土佐酢と見事にあいまり五味の整う一品でスタートからスイッチの入る食材のパワーと組み合わせを感じる先付でした。
○なまこ粥
磯の香り満載のナマコを合わせ自然特別無農薬コシシカリと一番出汁でたいたお粥に振りゆずのアクセント。
もっちりさらっとした粥とフレッシュな磯の香りあるクニュこりのナマコが奏でるミネラル感満載の粥で甘みある白菊の甘みがまたふくよかさを出したイメージ。
なまこ粥なんて初めてですしフレッシュでないとこの一品は出せませんね。
○ノト純米 88
フレッシュで低精米とは思えない芳醇さと力強い旨味にクリアでキレもある最高のお酒であり数馬酒造さんの竹葉に続きブランド酒ですね。
蟹の旨味甘みに負けないパワーで蟹真丈のポテンシャルをよりアップさせ、みぞれ出汁をさらにふくよかにしてくれたイメージ♪
にゃんと!!
今日使われる加能蟹1.5キロ越えの輝きに匹敵する蟹のお披露目があり一同興奮状態!!
とても大きく立派ですね。
○蟹真丈 蕪のみぞれ仕立て
フワフワの飲める蟹真丈を蟹と蕪が奏でる絶妙な旨味あるみぞれ出汁とともに、鶯菜、柚子とで戴く椀物。
おおおおおお!!!!!!!!!!
無茶苦茶蟹&蕪が出汁ってる!!!!!
初め蟹の旨味や甘み、香りを感じた後に追ってくる蕪の優しい甘みと香りが鼻から抜けとろっと余韻が長い吸い地に悶絶です。
ぐっとくる旨味は昆布出汁も利いているからですね♪
そして主役なる繋ぎがほぼないフワッフワの飲める蟹真丈のパワーがまた物凄く吸い地にその旨味が溶け込むとより一層強烈な蟹ワールドが口内に広がり脳が銀河系にぶっ飛ぶ美味しさに(人*´∀`)。*゚+
美味しいもの!ぐっとくるものを戴くと目を瞑って上を向く行為を自然としてしまいますがこの日何度したことか♪
間違いなく今年のマイベストフードにランクインの椀物です。
○千代鶴 特別純米
辛口でミネラル感と旨味あるお酒でお造りと合わせると口内をさっぱりさせてくれるイメージ。
○お造り
作り土佐醤油 ちり酢ポン酢 能登塩と山葵 酢橘をお好みで。
川嶋さんの10年ものの山葵大好き!!
ちり酢ポン酢のみが美味しくこれはツマミになりますね(笑)
○クエ5日寝かせ
サクプリュで旨味あり塩山葵とちょい酢橘が一番
○コウイカ
もっちりきめ細かな包丁が入った甘み引き立つ烏賊で塩山葵が一番。
○田酒 純米吟醸 百四拾 紅葉
芳醇で甘みとキレあるクリアなお酒で鰤の脂にキレを出したイメージ。
○15キロ鰤藁炙り トロの部位 一日寝かせ 鬼大根おろしポン酢
立派なブリはこだわりの藁で炙られ高貴な香りを纏います。
そしてぶりタワーなるぶり大根のお造りかが♪
甘酸っぱい鬼おろしのみでもつまみになる美味しさ!!
鰤はブリュブリュした食感とサクサクした食感の部位違いも楽しめ、シルキーな脂と心地よい藁の香りの余韻が堪らないお造りで鬼おろしとの相性も抜群!!
やはり調味料無しで鬼おろしのみで美味しく戴けるお造りでした!!
お造り二種を戴きやはり能登の食材のパワーを感じましたね♪
鮮度と香りがまるで違います!!
○上喜元 仕込第44号 純米吟醸無濾過生原酒
芳醇でパワーありで甘みと旨味にキレもあり香箱のポテンシャルを高め餡に濃くを加えたようなイメージで最高に合う!!
正に上機嫌になる酒(笑)
○加能蟹 輝姫匹敵 香箱 蟹餡
正に度肝を抜かれる美味しさで悶絶級!!
蟹餡が決め手なところもありますが、温かい香箱はより香りと甘みを放ち、内子や外子の旨味と共に口内で奏でる蟹ワールドが華を咲かせ脳が銀河系にぶっ飛び暫く帰ってこれなくなる感覚に陥ります。
椀物に続いて二度目の銀河系に飛び立ちましたよ♪
香箱もお店により仕立てや温度帯が左右されますが、あきらかにまず温度帯が重要でありある程度の温かさがないとせっかくの蟹の甘みや香りを堪能することができませんし一番はやはりゲストに提供する時間を逆算して調理することにより最大のポテンシャルが引き出されたベストな時間で戴くのが醍醐味に繋がることを改めて感じました。
食べるのは簡単ですが剥くのは一苦労の蟹。
美味しい蟹はよりゆっくりじっくり一口ずつ口に運びます。
今回の香箱は輝姫に匹敵する♀蟹でありその稀少性でも面食らう思いでしたがそれを差し置いてもやはり川嶋さんの香箱の餡仕立てには深くぐっとくる感動を与え余韻がを長くさせてくれるものを感じましたね♪
今までに味わった私の中での香箱ベストスリーに間違いなくランクイン。
もう2店はやはりドシンプル提供の片折さん、そして繊細な仕事をしてある吉いさんの香箱ですね。
蟹星人、香箱におぼれる(笑)一品となりました。
○甲羅酒
少し身を残した甲羅に熱々の酒を入れ煮立てた香ばしく旨味とキレある蟹酒で一気に冷え対策身体が温まりました。
○八寸
○焼きワタ塩辛
○鯵の棒寿司
○ムカゴ、銀杏、百合根コロッケ
○山芋とカラスミ磯辺揚げ
○春菊蒟蒻椎茸白和え 松の実
仕立てが美しく晩秋を感じますね♪
紅葉狩りをしながら手元に並べて戴きます。
どれも一品一品丁寧に作られており特に珍味なる烏賊の焼きワタ塩辛の円やかな旨味が最高!!
鯵の棒寿司も甘めなシャリと肉厚な鯵のバランスがグッドでした。
何気に乙な白和えは無限おつまみなるイメージでもありました。
○烈 純米大吟醸
すっきりとミネラル感あるキレが脂ののったカマスにキレを加えたイメージ。
○鉄砲カマス焼き 酢橘大根 能登椎茸
ミディアムレアに焼かれた脂ノリノリのしっとりもっちりしたカマスの幽庵焼きで鬼おろしの甘酸っぱさが中和し、椎茸もジューシーで箸休めにグッド。
○加能蟹脚
86度で2分加熱された脚身は味噌無しでもはっきりした甘旨みをしっかり感じ、自身が持つナチュラルなミネラル感=塩味のみで美味しい蟹身で美味すぎる脚身でした。
このままが最高食べ方!!と言わんばかりの味わい!!
○カニ味噌和え
美味な旨味ある味噌と甘みある蟹身ほぐしを和えたカニ味噌和えは美味しいとしか言いようがありませんね。
正に蒸したてホヤホヤのシンプルな脚身を味わった後の♂蟹の醍醐味を味わう一品でもあります。
この日は雄雌の最高潮なる加能蟹を両方堪能でき鼻血がでそう(笑)になるくらいの思いですね(笑)
○大盃 マッチョ 低精米80
芳醇で旨味の力強さにパワーありキレもしっかりあり正にマッチョだぜ!!
低精米とは思えないクリアな旨味の余韻でほっこりした煮物椀や〆ご飯にも最高の相性!!
米✕米パワーをあらわに感じます。
○澤野牛蒡 里芋揚出し ゆず
クタクタに煮込まれたほんのり酸味ある独特な香りの澤野牛蒡とねっとり出汁の旨味ある里芋の揚出しにシンプルな銀餡が絡む乙な一品にほっこり。
柚子の香りが心地よいですね。
そして〆ご飯なるプレゼンが♪
無農薬能登のこしひかりを使用した白米でご飯祭り♡
○蟹飯
悶絶級の蟹飯で蟹出汁が白米に染み高級蟹のおじやを戴くイメージ
○川嶋ですよ(笑) 海苔と紫蘇佃煮
これ販売してほしい川嶋さんのご飯のお供なる佃煮
○能登平飼い烏骨鶏卵ご飯
嫌味な鉄臭さなどまるでない卵黄は平飼いならでは!!
○わさびご飯
10年ものの山葵パワーが際立つ涙飯(笑)でシンプルながらに甘み、香り、旨味、ミネラルのバランスが素晴らしく最強に美味しい!
○香の物
○ごま豆腐天然なめこ赤出汁
○能登ブリュレ
○にっこり能登梨とシャインマスカット
濃くあるブリュレにさっぱりした甘みのフルーツが合います。
○能登栗金飩
かなりクリーミー滑らかできめ細かな舌触りは川嶋さんの技術を感じますしナチュラルな甘みがまた素晴らしい栗金飩で溶けるような味わい。
3度ほど裏ごしされたそう♪
お薄ともに超絶ほっこりしました。
今回も素晴らしい感動の体験を味わうことができた川嶋さん。
しかも加能蟹の最高潮である輝と輝姫に匹敵する加能蟹をとり入れたコースが戴けるとはびっくりであり嬉しい体験にもなりましたねラブ
ブランド蟹を食べれたという優越感も当然(笑)つきものかと思いますが♪
とても美味でクリアな旨味や甘みがあり、特に♂の脚身は立派な太さであり肉質の繊維質が太く繊細できめ細かな食感も新しかったです。
川嶋さんのお料理は地産地消をもとに、生産者さんとの信頼関係も大切にされ仕入れられた素晴らしいき食材を使いシェフのセンスと感性あるお料理に仕立てられた魅力満載の和食コースが戴けるお店としてやはり素晴らしく石川の七尾でも誇り高い和食かと染み染み痛感させれる思いでしたし、何よりご夫婦のお人柄も素晴らしく瘉され食事できる空間がまたとても心地よいですね。
今年は3回お邪魔でき、来年も何度かお世話になりますがこれからの川嶋さんもまた楽しみでなりません♪
ごちそうさまでした。
来年はまず3月。
ちょっと早い?春の能登の風を堪能しにお邪魔したいと思います。
ごちそうさまでした♪
2022/12/08 更新
2022/02 訪問
お料理も感動域!!そして日本酒ペアリングも素晴らしいお店♡
2020年夏にオープンし一気に石川の和食の名店とも言える程話題になった和食、能登の七尾にある一本杉川嶋さんにようやく初訪問。
ずっとお邪魔できる日を待ちに待ってました。
今は既にかなり予約困難店となってます。
一日一回転、カウンター7席という席数もハードルが高くなる訳ですね。
石川と言えば片折さんも超予約困難ですが川嶋さんも片折さんに匹敵するくらいの素晴らしいお店だと今回の初訪問で感じましたので片折さんレベルで予約が更に困難になるのも時間の問題なのかなぁと感じました。
大将は能登出身でお父様も料理人だったそう。
京都(桜田)や大阪(割烹錦水、老松喜多川、居酒屋ながほり)の有名店でも修行された後和倉温泉の割烹宵侍の料理長を経て独立されたようです。
とても気さくで丁寧なお人柄、人のコミュニケーションが大好きだとおっしゃる大将は地の食材にこだわり自ら生産者の元へ足を運び交流を経ての信頼関係を築き上げた上での仕入れをされるようで、私の大好きな片折さんとも同じ要素を感じるとともに素晴らしい方だなと感じました。
やはり良い食材あっての料理!!は間違いないですからね。
また和食店には珍しいお料理事にお猪口で少しずつ日本酒をペアリングして下さるのは嬉しいポイントであり中々そのようなお店がないのもインパクト大です。
そして日本酒のラインナップがまた凄過ぎて激レア品までもが出てきたりと日本酒のみでも印象に残るものが幾つかありました。
量が飲めない私にとっては神のようなペアリングでしたね。
この日もお料理に合わせ11種楽しむことができましたから。
結果的には私の中での最高潮の和食、片折さんに匹敵するくらいの衝撃を受けたお店となりました。
それでは大興奮、大感動した川嶋さんを堪能しましょう。
まずは玄米茶と酢昆布でこころを落ち着かせます。
☆酒づき 富山満寿泉純米吟醸酒
☆胡麻豆腐とはば海苔の粕汁
○千代乃花 しぼりたて
能登鶴野酒造の酒粕を使った魚介ペーストを合わせた粕汁に揚げごま豆腐とごたのりが入り、アクセントに焦がしキノトを添えた粕汁。
魚介ペーストは7種の食材が使われています。
白菜、人参、春菊、白ネギ、椎茸、能登豚、蟹の7種。
一口お出汁をすすると物凄い旨味にびっくり。
ここで既に心を鷲掴みにされた感覚です!!
粕汁仕立てはよく戴くものの魚介ペーストを加えたものは初めての味わいで当然旨味が加わるのでより美味しくなるのは解りますが深いんです!!
7種の素材それぞれがいいバランスで合わさってるからこそだと感じます!!
仄かにナチュラルな苦味を感じたのは春菊だったこともなるほどザワールド!!
旨味マックスのお出汁はまったりした味わいでおわることなくこの春菊の苦味が余韻にキレを醸し出していたと感じましたよ。
旨味のバランスも絶対大切なポイントになってくるんだと印象に残りました。
揚ゴマ豆腐も香ばしくお出汁と戴いた時の香りの余韻を長くさせてくれましたよ。
合わせた千代乃花の旨味が更に濃くとキレを加えてくれたイメージ。
スタートから一気にテンション上がりました。
☆真鱈の白子ポン酢のスダチ出汁ジュレ仕立て
○吉田蔵u 石川門 微発泡
鱈白子ポン酢に青菜のお浸し、いしる醤油を塗って炙った能登椎茸にすっきり旨味えるスダチ出汁ジュレとで戴きます。
まずそれぞれの食材が味付けが違い美味しい!!
大将は五味のバランスをとった一品とおっしゃいましたが、私の解釈では、椎茸と青菜は塩味と旨味、鱈白子は甘みと旨味に酸味。
そして決め手となる旨味と酸味あるスダチ出汁ジュレが全てを纏め上げて一体感を醸し出していると感じる一品に思いましたね。
合わせた微発泡の吉田蔵がまた後味をすっきりさせてくれたイメージ。
☆蟹真丈 紅白 うす葛仕立て
○紀土 あごらの田で育てた山田錦低精米80%
輪島塗椀が素敵ですね♡
七尾と言えば輪島塗り!!
大将は器にもお詳しく拘りがあるようでお料理ごとに説明も加えてくださいました。
飲めるくらいの蟹真丈はふわとろというよりやわトロという表現が適すると感じるくらいの緩い蟹真丈で旨味と香りも強く、お出汁は蟹出汁と一番出汁を合わせ軽く葛でとろみをつけた吸い地でこりゃまたグッとくるお出汁に脳が刺激されました。
良き蟹の香りの余韻が長く一番出汁の旨味も舌に残る余韻が堪りません!!
椀種であるやわトロの蟹真丈との一体感も素晴らしく、紅白をあしらった大根と人参、鶯菜のアクセントも良き。
金箔がまた見た目も綺麗な仕立てに感じます!!
この椀物に合わせた紀土とのマリアージュがまた猛烈なインパクトある椀物に変化させてくれました!
紀土の酸味が蟹の香りと甘みの余韻をよりアップさせてくれ輪郭が余韻をグッと長くさせてくれたのです!!
このとき私は思いました!!
下戸じゃなくて良かった!!
間違いなく川嶋さんのコース料理に日本酒ペアリングして戴くことにより2倍にも3倍にも楽しめ印象が強くなり満足感もアップすること間違いないと(*´ω`*)
ずーっと椀の余韻、蟹の余韻に浸れフワフワしていた私です♪
☆お造り 氷見トロ鰤14キロ 伝助穴子焼霜
10年物山葵 出汁スダチ大根
○農口尚彦研究所 米寿記念限定品
まず薬味である山葵と大根おろしが無茶苦茶美味しい!!
10年物の山葵は辛味の中に円やかさある旨味と甘みも感じる山葵でかなりインパクト大でしたよ。
これで日本酒進みます(笑)
鰤は脂のってシルキー、大根おろしと山葵とで戴くのが醍醐味。
印象だったのは伝助穴子の焼霜!!
プリコリッとした食感と香ばしい香りに脂の甘み=旨味を幾分にも感じる穴子で軽く塩をしてあるためそのまま戴いても輪郭がはっきりしているためダイレクトに旨味が舌にのっかってきました!!
淡白な食材は調理段階で振り塩一つでまた味わいが変わるとも感じますね。
素晴らしい仕事を感じた穴子でした。
合わせた農口がまた旨味と酸のキレがありすっきりしているので脂ののるお造り二種にキレを出汁お造りの旨味の余韻を長くさせてくれたイメージです。
☆メジマグロ 砂ずりトロ 自然薯 鳥居醤油の土佐醤油 山葵
個体の小さいメジマグロの砂ずりトロの部位は筋があるため口内でクニュクニュしないように細かい包丁が入っておりその効果で繊細な肉質でシルキー滑らかな食感になっていて旨味の伝わり方がアップしたように感じました。
ここにも大将の仕事を感じますね♪
粘り気ある自然薯と海苔、山葵との相性もバッチリで軽くお醬油が馴染んでいましたのでそのままで戴きました。
こちらにも農口の酸がきれになり後味をすっきりさせてくれましたよ。
☆鯨ベーコン(藁炙り) アゴの部位 生姜 塩
○勝駒 純米酒
藁にも拘る大将は厨房向こうでキャンプファイヤー(笑)的な鯨の藁炙りを披露して下さり一同一目瞭然!!の瞬間でした!!
物凄い炎で鯨の表面に良き藁の香りが纏い鯨ベーコンが出来上がりました。
生姜醤油や山葵をお好みで付けて戴きますが、食感はクニュクニュしますが噛めばカムほどに旨味が口内広がり驚く程に脂が綺麗なので全く後味が気持ち悪くなりません。
甘く旨味ある鯨ベーコンは珍味なる一品だとも!!
合わせた勝駒のすっきり辛口純米が脂を綺麗に洗い流してくれたイメージです。
☆お稲荷さん 山葵
○NOTO 純米酒 低精米88%
幻のもち米と呼ばれる奥能登でほぼ消費されてしまう稀少な新大正糯という品種のもち米を使用したシャリに加賀蓮根と胡麻を混ぜジューシーすぎるお揚げがポイントのお稲荷さんに山葵のアクセント。
ほんのり温かいお稲荷さんは何これ!!というくらい甘辛ジューシーなお揚げの中にもち米??かと思うくらいサラッとしていて一粒一粒のもっちりした食感、存在を感じる餅米シャリにびっくりしましたが、咀嚼していくとお揚げとナチュラルに馴染み飲めるようなお稲荷さんに仕立ててありました。
このお稲荷さんに合わせたNOTOが超稀少価値の高い限定品で単体でも物凄くインパクトあるお酒でびっくり。
低精米88%というのにも関わらず一切雑味がなく良い部分だけの旨味と香りをドスコイ並みに感じる飲み心地のお酒だったのです!!
これは素晴らしすぎるお酒であり飲めたことに私はラッキー過ぎました!!
酒米自体が無茶苦茶良い物!!であるからこそ醸し出された日本酒かと感じます。
流石この旨味と香りマックスの日本酒はお稲荷さんにも負けないくらいの味わいで合わさることにより他にない神のお稲荷さんを戴いた感覚に浸れました。
☆八寸
○生湯葉
○煮豆昆布
○海鼠酢
○海老芋唐揚げ
○梅鰯煮と烏骨鶏卵とたたき澤野牛蒡
○平目の昆布締め
○IWA 岩5
季節感を感じる八寸はこの時期は節分を意識したあしらいに♪
それぞれ甘みあるもの、酸味あるもの、旨味あり塩味あるものなどバラバラよく仕立てられていて暫くこの八寸とお酒で楽しめました。
合わせたお酒はあのドンペリニヨンを造った偉大な醸造家ルジョフロワのIWA。
甘みと酸味が綺麗に調和された味わいで伸びのある余韻が後をひき八寸通してどの品にもキレとして比較的味の濃いもにピッタリ合う日本酒のイメージでした。
ここでご立派な島根の松葉蟹がご登場♪
☆松葉蟹しゃぶ かに味噌
○香住鶴 山廃吟醸純米
もう脳が銀河系にぶっ飛ぶような旨味の蟹ワールドが口内充満して大変なことに!!
極めつけはしゃぶしゃぶされた身のもっちり甘い食感と香り!そして味噌の旨味!!
2つが合わさった蟹しゃぶは私の中で人生で一番の蟹しゃぶと出会ったと言っても過言でないくらいの美味しさでした。
個人的にはズワイカニで一番美味しいと思うのは山陰で捕れる松葉蟹かもと最近思い始めています。
有名なかに吉さんの松葉蟹は未知ですが私が今までにいろんな和食で戴いた経験値から出た結論です。
今回の川嶋さんの蟹も越前でも加能でもなく松葉。
何でしょう、私の経験によると松葉のほうが身の甘みや香りが高く特に味噌の旨味が強い気がします。
円熟味あるというか。
越前や加能のほうがシャープな味噌に感じるなとも。
これは私個人の感想ですのでそれが正論か否かはわかりませんが私はそう感じています。
グッとこみ上げてくるような美味しさの蟹しゃぶで余韻も長く合わせた香住鶴がまた物凄いマリアージュでより蟹の甘みと香りの余韻を長くさせてくれたイメージでまたまた脳が痺れました。
☆新大正糯仕様のかに味噌リゾット
最高の旨味と濃くのあるかに味噌にお稲荷さんのシャリと同じ大正糯を使用したリゾットはもっちり一粒一粒の弾力感もある歯ごたえで抜群に美味しく最高過ぎました。
リゾットにも香住鶴が大活躍!!
蟹と米のあまみの余韻が後をひくイメージでした。
川嶋さんの蟹料理は間違いなく蟹革命が私の中で起きましたよ♪
☆目鯛の酒粕焼き
○伯楽星 純米吟醸雄町
10キロの脂ノリノリの目鯛は珍しい。
粕漬にし皮目にお焦げを付け、パリパリに、身はふわっとジューシーで噛んだ時にジュがじゅわっと染み出る火入れがされていて激ウマ!!
噛んだ時におぉ!!と一瞬感嘆の声を上げてしまうほどの食感でした。
☆澤野牛蒡と春菊、クエの揚出しのたきもの
七日間じっくりコトコト甘辛くたかれた牛蒡と春菊の組み合わせが丸でヘルシーなすき焼きを戴くようなイメージで牛蒡の香りや土っぽさのパワーも感じるたきものでした。
クエの揚出しとそのお出汁がまたほっこりさせられますね♪
力強い米の旨味と香りが目鯛の脂にキレを、甘辛い牛蒡に更に濃くを加えたイメージ。
そして〆はカニ雑炊。
食べる前から美味しさが伝わってきますね♪
☆松葉蟹雑炊
☆無農薬能登米
☆おかかご飯
☆カワハギ肝味噌汁
カワハギの肝の入る味噌汁は大将の子供の頃の朝飯(笑)だったそうで猫まんまような感覚で戴いていたそうです。
カワハギのよき脂がたっぷりのお出汁は旨味マックス味噌は極控えめな味わいで染み渡る美味しさでお代わりもらっちゃいました(笑)
蟹雑炊もお代わりしたのでどこまでも出汁星人絶好調(笑)な私でしたよ。
○天美 純米大吟醸
米×米のマリアージュを存分に味わえるイメージ♪
デザート酒に大好きな鳳凰美田の日光も♪
☆苺 キウイ 金柑 黒豆のレモンジュレ
さっぱり戴ける果物。
☆つばき餅
できたてのつばき餅が無茶苦茶美味しい!!
お餅の香りと甘みが引き立ち滑らかなこし餡の程よい甘さとのバランスもバッチリでした。
☆お薄
オカメの抹茶茶碗がかわいい♡
初訪問の川嶋さん♪
大感動連発の和食コースが堪能できました!!
ここまで感動する和食に出会えたのは片折さん以来であり片折さんと同じ位大好きで通い続けたい和食のトップレベル店になりましたよ。
地の素晴らしい食材たちを自ら足を運び仕入れ調理する過程は片折さんと同じお料理に対する思いを感じますがコースの流れや仕立てはまたそれぞれの個性や光るものが別にありますね。
ただ食べ手としてはその大将方のお料理から感じるおりの味わいの深みにグッとくるものがある!!身震いするような衝撃が走るお料理であることに変わりはありません。
本当に感慨深く食後の幸せな余韻に浸れる時間が長い思いで胸が一杯になりました。
お見送りの際も見えなくなるまで寒い中ずっと見届けて下さったことやお土産に気持ちでお握りを持たせて下さったご厚意にも感謝致します♪
ごちそうさまでした。
次回の訪問も楽しみにしています。
2022/02/23 更新
お気に入りの七尾の和食の名店、一本杉川嶋さんにお邪魔しました。
今回お初のスペシャルゲスト様方との会に少々緊張した私ですが皆さん、大変満足されたようでとても良かったと感じています。
川嶋さんは年々常連予約するにも一苦労となるくらいの人気ぶりに胸が痛みますが仕方のないことですね。
そんな中お邪魔でき幸せを噛み締めて訪問させて戴いてます。
それでは初めての真夏の貸し切り川嶋さんを堪能しましょう♪
お酒はいつもの日本酒ペアリングで♪
☆青梅蜜煮 緑茶
甘酸っぱい青梅の蜜煮は梅酒を思わす香りと味わいがして緑茶がすっきりさせてくれる食事前の夏らしい一品で胃にスイッチが入りました。
○夏越酒 純米 にごり 白藤酒造
芳醇でキリッとした喉越しでミネラルがきってくれる夏のにごり酒で食前酒に。
○梅酒ソーダ割り
○濃口直彦
きりっとしたミネラル感のキレに甘みもすっきり
☆桃スリながし 赤ウニ 出汁ジュレ 酢橘
しっかり旨味とミネラル感のある紫雲丹を優しい桃スリながしと塩気と旨味ある出汁ジュレが纏め上げてくれ五味を整えるスタートの一品。
酢橘の爽やかさも◎
桃と雲丹ってとても新しい組み合わせであり斬新かつきちんと纏まりを感じたことに驚きました!
塩梅がばっちりなこともですが桃の甘みに雲丹のミネラル感が合うということも勉強になりましたね。
スタートからスイッチが入りました。
☆鯵 土佐酢ジュレ 梅おろし
ぷりっとしたさっぱり気味な真鯵を金時草お浸しとそうめんカボチャのブロック、甘酸っぱい土佐酢ジュレと梅おろしで戴く全てを含むと五味が整う御料理の一品。
夏仕様を感じる酸が利いたジュレとおろしが決め手となり纏め上げてくれる一品でしたね。
○早瀬裏 山廃純米 盛夏
和なしっぽく、旨味がしっかりありミネラル感のキレあり
☆柳八目 能登胡瓜 白髪ネギ つるむらさき
香ばしくカリフワの柳八目の旨味に能登胡瓜の青味、白髪ネギのシャキシャキ感とつるむらさきのしゃくっとした食感を昆布の旨味の利いたクリアな一番出汁で戴く椀物。
青ゆずの爽やかさも。
夏仕立てらしくお出汁はすっきり、香ばしくカリフワのバチメの脂が溶けてふくよかになりお野菜の爽やかさがまた味わいをきってくれる椀物として纏まりがありました。
☆お造り
お好みでちり酢ポン酢醤油、醤油、蜜柑、10年物山葵
川嶋さんの10年ものの山葵がいつも本当に美味しくて印象。
○オオアラ
2時間昆布締めにしたアラはさくっとしっとり脂のりのりで旨い!塩と山葵が合う!
○赤いか
もっちりねっとり塩とわさびが合う!
○竹葉 ジビエ
ふくよかで甘みあって旨味あり酸とミネラル感のキレ
○鰆藁焼き
チリぽん酢、醤油、鬼おろし、和辛子をお好みで戴きます。
藁の嫌味ない香りが心地よくしっとり旨味ある鰆にジビエのふくよかな日本酒がばっちり!
○磯自慢 純米吟醸
芳醇でしっとりした旨味とミネラル感のキレ
☆鮑とその肝青角そうめん
つるしこのそうめんに旨味と甘みある鮑出汁つゆとジュレ、更に鮑の肝ソースが決め手となり、しこっと柔らかく旨味の香りある鮑の身の食感と味わいが実に美味でありそうめんともうまく纏まっていました。
肝は苦みいうよりは円やかな濃くとなっている感じでしたね。
☆八寸
○岩もずく たこ
○甘エビ 万願寺唐辛子おかか和え
○バイ貝辛子味噌
岩もずくの鮮度抜群の歯ごたえとたこの瞬間蒸しにしたものの包丁の入れ方が蛇腹切りになっているため食感はしこぷりっときちんと噛み切れ半レアで印象。
バイ貝のコリコリ感も心地よかったですが辛子味噌がちょっと甘く強かったですかね。
全体的に甘辛い味付けでしたが食材にパワーがあるため負けていないところが素晴らしかったですしお酒とも合いましたね。
○メロー 純米酒
とろっとした甘みとミネラル感のキレあるデザート感覚の酒
☆能登岩牡蠣
5、6キロの沖合いに水深15メートル程で採れた立派な岩牡蠣をおろし、アサツキ、ミョウガ、ぽん酢で戴きます。
初め大将がお披露目してくださいましたが何とも大きくぷっくりした牡蠣に皆さん感嘆の声が。
戴けば脳が痺れるくらいのミルキーな旨味に鮮度の良さを感じれられる香りとぷりゅんとした食感に追ってミネラリーさもあるご立派な牡蠣のパワーにインパクト大!!
こんなにもパワーのある岩牡蠣は初めてかもしれません。
牡蠣好きには堪らなくここ川嶋さんでしか食べれないとも感じ素晴らしく印象に残りましたね。
また合わせたメローの甘みがこんなにも牡蠣と合うという意表を突く組み合わせに一同も驚きでしたね。
ワインで甘いものを合わせたら間違いなく臭くなります(笑)
○寶劍 湧き水仕込み
すっきりした甘みとミネラル感のキレ
☆能登鰻 骨付きせんべい
皮目が分厚い養殖1.3キロの鰻。
川嶋さん専用に確保して戴いているんだそうで牡蠣に続きこのポテンシャルの鰻も川嶋さんならではかと!!
胡瓜とミョウガ、わさびをお好みで。
骨せんべいはガリッガリくらい固く歯が弱い方にはオススメしませんが堪らない食感と旨味でした。
肝心の鰻ですが、皮の分厚さに特徴のある能登鰻は大将の匠な火入れにより、身はしっとり、そして極めつけは分厚い皮がまるでお煎餅のようなクリスピーさを醸しており、しっかりとしたゼラチン質の旨味も感じる食感に驚くばかり!!
過去とある和食で皮目の分厚い天然鰻を食したことがありますが見事に皮が噛み切れず前歯が皮目で止まり噛み切れなかった経験があったことを比較すると川嶋さんの火入れ技術あってこそ産まれる食感だと物語っていますね。
普段鰻に執着のない私でもハッとさせれるものを感じるくらいの衝撃でした!
☆能登賀茂茄子 白味噌 実山椒たたき フリ柚子
とろっとやわらかく火入れされた賀茂茄子を甘み控えめのお出汁で合わせた白味噌と香りよい実山椒とふり柚子のアクセントで戴きます。
この仕立ては京料理の煮物椀にも出会うことがありますね。
シメ前の温かい煮物の一品は地味ながらにもほっこりさせられます。
○ノト 直汲み
芳醇でとろっと旨味ありミネラル感のキレ
☆お食事
○玉蜀黍ご飯 済ましバター
○烏骨鶏卵かけおかかご飯
○川嶋ですよご飯
○塩わさびご飯
○塩わさびのりご飯
○胡麻豆腐赤だし
○香の物
しめの炭水化物祭りはまずは季節柄玉蜀黍ご飯!
無類の玉蜀黍好き(笑)なので嬉しい!
澄ましバターの濃くも加わり美味しいに決まってますね♪
続いて美味しい白米と共に海苔の佃煮載せやクリアな卵黄の卵かけご飯、そして毎回楽しみなのはドシンプルな塩山葵ご飯。
大好きな10年ものの山葵と塩が大活躍し銀シャリとのハーモニィーが堪らない地味に美味しいご飯で大好きなんです♡
海苔佃煮と山葵とでもおかわりで戴き合計5杯ほど少しずつ戴きました。
香の物に赤だしも申し分なかったです。
☆能登ミルク ブルーべリー 抹茶ソース
ミルクシャーベットのようなテイストのミルキーであっさりしたアイスとブルーベリーの酸味に抹茶の苦みをプラスした〆のさっぱり食べられるデザート。
☆能登小豆生水ようかん
☆お薄
溶けて飲める水ようかんにお薄でしめ。
真夏の川嶋さんワールドは私も初めてでしたが、やはり川嶋さんでしか堪能できない能登の食材のパワー、テロワールを感じる地産地消の御料理コースと寄り添うお酒のマリアージュをその時々により季節感も感じながら戴ける最高のお店だと思います。
そして居心地のよさとおもてなしにも癒やされるお店であるからこそ七尾の地という不便な場所柄であっても全国から人を呼び寄せる魅力があるんだと強く感じます。
ごちそうさまでした。
この日もお世話になり感謝致しますm(__)m
次回も楽しみにしています(*´ω`*)