2回
2018/02 訪問
逢いたくて八戸
ご尊敬申し上げるレビュアー様のご投稿で一目惚れ。
拝見していたお写真から立ちのぼる魅力……あのお料理に逢いたい。
恐れ知らずにも、ご常連の超大物レビュアー様にご一緒をお願いし,とうとう新幹線に飛び乗ってしまいました。
レビュアー様とは八戸で合流いただき,お店まで。
満席の店内の一つだけ空けてあるシェフズテーブルへといざなっていただきました。
ソムリエールの奥様の笑顔に迎えていただきドキドキ。またまたシェフがイケメンでドキドキ。
おりしも「八戸ブイヤベースフェスタ」の最中とのこと。
一押しのブイヤベースを含む,スペシャルメニューを頂きます。
それもホスト様がシェフと事前にご相談くださり、私が頂いたことのない青森の食材を随所にちりばめ、おもてなし頂くという,光栄すぎるひと時でした。
また長くなってしまうので、先ずは……
比喩ではなくて、お料理を口にして鳥肌がたったのは初めてでした。
孤高と言われる、食に対する頑固さと、神の手をあわせ持った池見シェフに魅了された3時間になりました。
頂いたメニューです
◇八戸産とげくり蟹のインサラータ
剥き身を香箱蟹のように並べて饗されました。
「とげくり蟹っていただいたことが無いんです」と雑談でお話ししたのが数日前。レビュアー様がシェフにそっとお伝え下さって,まずはサプライズの一皿。
美しい身をほおばると,繊維がプリッと弾けるようです。
かつて経験のない口触りに,「蟹の特徴ですか?シェフの技術ですか?」とつい訪ねてしまうと,「腕ですよ」とレビュアー様。
甲羅に詰められたほぐし身には,大好きな独活がアクセントに。下にはバーニャカウダソース。ふ~っ,うっとり。
◇アンティパストミスト 松皮鰈・桜鱒のマリネ,オレンジのアクセント・真蛸・桜のチップで薫香をつけられた真鱈
松皮は〆て48時間とのことですが口の中で暴れるような食感。単に硬いとか,歯ごたえがいいとかではありません。
桜鱒を口にしてワインをいただくと,そのオレンジの香りと素晴らしいマリアージュ
真蛸も滑らかで甘く,
そして人生初,生の真鱈! そのジューシーな歯ごたえと旨みに驚かされます。
◇活穴子のテリーヌ 焼き茄子のピュレ
初めての食感をここでも体験。美味しさにじたばた,思わずお隣のレビュアー様を叩きそうになりました(笑)
ごく小さな小骨ぶちっと砕ける楽しさ。それに対する身の弾力。香ばしい焼き茄子のピュレ。
臭みとは全く縁のない,恐るべし八戸の活穴子。
◇自家製のパンチェッタ フランス産のホワイトアスパラ
これも大好きなフランスのホワイトアスパラ。もともと素材として食感が最高なのに,プラスして火入れの見事さ!
パンチェッタは香ばしくパリッと,そしてアスパラはサクッと歯を入れるとジュースがジュワ~~♡
カステルフランコが添えられ,チコリ大好きの私はさらに嬉しい。
◇ウンブリアの手打ちパスタ「ウンブリケッリ」に鳩のラグーとカルドンチェッリ
怒涛のお料理ラッシュに,あ,次はパスタね・・・と油断していました。
モッチモチのウンブリケッリをソースに絡めて口に入れると,フランス産ピジョンのラグー,どこまでも上品なコクが,ドンと口に広がりました。
思わずブルッと震え,シェフのお顔を眺め直してしまいます。この人は何物・・・?
◇八戸産活あわび 肝の焼きリゾット
そして畳みかけるように,鮑様が丸ごと一つ。
下には肝のソースの焼きリゾットです。
◇八戸ブイヤベース
トスカーナのリヴォルノ風に仕上げられた一皿。甲殻類の出汁が濃厚かつ上品。
いくらでも頂きたい。冷凍して持って帰りたい。
喜知次・くもこ・ナメタ鰈・つぶ貝・八角・槍烏賊・金頭・柳蛸・姫貝・北寄貝,全て八戸産のみ!まさに八戸ブイヤベース。
◇ポルチーニを練り込んだ世界最古のパスタ「テスタローリ」と追加のズッパ
一度で2度美味しい,が「フェスタ」のルールとの事。シェフは「テスタローリ」を加えることで,どことなくせんべい汁を彷彿させます。
◇青森産グラニースミスのスプーマとホワイトチョコのムース、フレッシュチーズのソルベ
ひや~~素晴らしすぎました。
さすがに最後はお腹がいっぱいになり,頂きたいやら悲しいやら,レビュアー様に助けていただいたのが悔やまれ,リベンジを誓います。
最近は各ジャンルのお料理で最高に好きなのはここ,と決まり,だんだん探す必要がなくなってきた気がします。
イタリアンならここ。
ですが,まだ一回だけ訪れたのみ,新緑の季節にまた伺うことを誓いました。
もしかしたら,その前にも・・・(笑)
今回は憧れの大物レビュアー様に素晴らしいお気遣いを学ばせていただきました。心より感謝申し上げます。
シェフ,奥様ありがとうございました。スーシェフさん,頑張ってくださいね。
本当に本当にごちそうさまでした。
2018/02/13 更新
前回の衝撃は、夢か幻か・・・もう一度確かめたくて、またまた新幹線に飛び乗りました。
ドキドキしながら、イケメンシェフと美しい奥様にご挨拶いたしました。
シェフズテーブルからは、広い窓越しにお庭がみえて、清々しい。気持ちが綺麗になっていきそうです。
そして早速、泡で乾杯!
一皿目が饗されます。
◇カワハギの肝和え
まず、鮮やかな緑に目が奪われます。ディル、フェンネル・・・
奥様が説明をして下さいます。
お魚はカワハギです。 ダイスに切られて、その肝とあえてあります。
なんと贅沢な!想像してみてください。とれとれのカワハギのダイスの歯ごたえ、甘み、肝の旨み。
◇北寄貝のコンソメ アオサ・朝捕りムール
FBで拝見して♡を送っていたコンソメ。
一口頂いたとたんに、海がパア~~~ッと広がりました。素晴らしいです!!!
シェフがニッコリ笑って、「ムールは今朝、自分で捕ってきましたっ」と。
Viva!!八戸!!
◇八戸産鮃の椎茸〆 自家製椎茸チップと唐墨
衝撃の一皿!!
青森で旬を迎えた、大きな鮃を、椎茸で〆た!!との事。
シチリア海塩とオリーブオイル、唐墨をアクセントに。自家製のパリパリの椎茸チップで食感も抜かりなく。
自分の理想のお皿に出会ってしまった・・・美味しい、美味しい、美味しいよ~
これは、この時期の定番の一皿との事、八戸の方が羨ましい。
ご同行者様と同じタイミングで悶絶、笑ってしまいました。
気の置けない方との美味体験は、お味にプラスアルファの幸せですね。
◇ホワイトアスパラ 温度玉子とサマートリュフ
大好きなホワイトアスパラ。これはさすがにイタリア産で、ジュースが溢れる火入れ。
◇八戸産白魚のカッペリーニ オレンジの香り
絶句・・・
カッペリーニが奇跡のアルデンテ。白魚の仄かな苦味とオレンジの香りが素晴らしい。
◇蝦夷鮑のトレネッテ 肝のソース
モッチリとした手打ちパスタ。小麦粉好きにはたまらない。
前回震えたパスタの技術は、やはり今回も確信しました。
カッペリーニもトレネッテも、想像する一枚上手を行きます。
モッチリ歯を押し返す大振りの鮑に、その肝ソース和え。すべてが芳醇。
◇黒ソイの鱗焼き
鱗焼きは、瞬間的に警戒警報が鳴るワタクシ。相当良いレストランでも、歯に当たったり、焦げすぎたり。
ですが、やはりこちらの火入れは完璧でした。
しかも、大好きな黒ソイ。ジューシーな身の甘さにうっとりです。
青森の特大うるい、たらの目、こごみ、一つ一つの味わいの濃いこと!
◇青森産鴨のロースト 茄子のピューレ
ナイフでツンツンすると澄んだジュースがジュワー。肉質はシルクのような滑らかさ。
この火入れを楽しむために、次回はシンプルなビステッカをお願いしてみたいと、頭の中は再訪に飛んで行きます。
◇ティラミス
フワフワ軽いエスプーマ。甘いものが苦手なのをご存じの同行者様がボリュームを心配してくださいましたが、
ペロリといただきました。
◇ハーブティ
シェフに東京への進出を恐る恐るお聞きすると、
この芳醇な食材がある限り、東京進出は無いとの事。
ワインペアリング込みでこのお値段も、東京の食バブルではありえませんしね。
「どことも違うお料理を提供したい」と仰るシェフに、激しく同意してしまいました。
遠いけれど、これからも逢いに参りますよ!!
シェフ、奥様、スタッフの皆様、本当にごちそうさまでした。
<お酒>※ご同行者様の情報ですm(__)m
●フェラーリ:スプマンテ
●トスカーナのシャルドネ:アンティノーリ
●甲州
●Gavi:ピエモンテ
●キャンティクラシコ:トスカーナ
●バローロ:ピエモンテ
●グラッパ:バルベーラ、ピエモンテ