『「あれ女性ですよ女性」発言について』kasuganomichiさんの日記

kasuganomichi 嚐味隨想                           メインテーマは「京都の好きな店を再訪」

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麻生太郎という政治家は、いろいろと毀誉褒貶がある人物ではあります。

私は特に、総理大臣として結局解散権をタイミングよく使えず、結果としてあの民主党政権という冗談を作りだした責任は大きいと思っています。かの田中角栄が、「一度でも落選したことのある奴はトップにしてはいけない」と言っていたのが思い出されます。

しかし、先日有名になった某T代議士を評した「学歴だけ見たら一点の非もつけようのないほど立派だったけど。あれ女性ですよ女性」とのコメントについていろいろと非難されているが、それは全く筋違いのような気がしてなりません。
あるネットニュースによりますと、

今回の麻生副総理の発言に関しても、識者らから批判が相次いでいる。フェミニズムを専門とする東京大学の清水晶子准教授は「ありえない性差別発言」と批判した。

東北学院大の小宮友根准教授(ジェンダー論)も同様の批判を展開。

評論家の勝部元気さんは「失言じゃなく差別」と述べた。

国際政治学者の三浦瑠麗氏は「変な候補者を選んでおいて、女性一般の問題にするのは勘弁してほしい」。自民党に「カウンセリング室が必要」との痛烈な批判を繰り広げた。

小説家の中沢けいさんは「パワハラをセクハラで迎え打つ麻生副大臣(→副総理 筆者注)」とばっさり。

著述家の菅野完さんは「セクハラ発言でしかなくて、ど真ん中の失言」と述べた。

引用終わり。


うーんそうかなあ。

男性と女性は法の下では平等です。でも、それは男性という人間の集まりと、女性という集まりが、まったく同じであるということではないでしょう。

で、ここでの麻生氏の発言は、そこを突いているのです。

どの国においても、犯罪統計において、殺人や強盗などの暴力事犯で有罪となって刑務所に服役している者の数は、圧倒的に男性が多い。日本の場合平成27年度犯罪白書によれば服役者の性別構成は以下の通りです。

罪名 総数 男性 女性
殺人 214 180 34
強盗 603 588 15
傷害 996 970 26
暴行 146 145   1

これはどこの国でも共通している現象です。またこの圧倒的な差ですから、いわゆる暗数の問題(つかまらない人もいること)は発生しません。

つまり、女性は男性より暴力的な行為をする可能性が目に見えて低いのです。この点、明らかに女性が男性より優れているといえるでしょう。

そういえば、アメリカでのスポーツ愛好者の割合、もっとも暴力性の強いアメリカンフットボールは、野球などと比べても女性は少ないですね。

例えば、連続殺人犯、ということばを聞けば、多くの人が男性だろうと決めてかかるでしょう。例外的に女性だったら、新聞報道でもテレビでも「女連続殺人犯」とわざわざ言うはずです。

麻生氏の発言は、三浦氏のいう「女性一般の問題にする」どころか、その逆なんです。

フェミニスト的な批判者たちは「あいつは、女性は本来おしとやかであるべきだという古い価値観とステレオタイプを押し付けている」というように解釈して金切声を上げているわけですが、そうではなく、「女性という本来暴力的な行為をしない傾向がある性なのに、珍しいよね」と言っているにすぎません。

いろいろと政治家や有名人の失言が取り上げられて、またかよ、と思うこともありますが、なんとなくやりすごすことなく慎重に考えてみる必要があるのではないでしょうか。
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