2回
2017/04 訪問
【高級インド料理店の癒し】アーンドラ・ダイニング 2017カレー140軒182食目
2017.4.26
行きたい店リストが数百軒にも及んでいて、実は本気で行きたい店もたくさんあってなかなかたどり着けない憧れの店がたくさんある。今日行ける一つ一つの店が、だからかなりの縁があって訪れるのだと思う。
銀座一丁目と京橋という銀座と京橋の境目は、実は大変なハイレベルなカレー激戦区で、特に高級インド料理店の質が高い。そして、いつか行きたいと思い続けていた一つのインド料理店に今日もたどり着いた。
アーンドラ ダイニング
未だ訪れたことのない人にも聞こえ及ぶであろう有名店だ。
表に今日のカレーが記されているボードがある。高級インド料理店の一つのスタイルで、このように表に今日の辛口、中辛、甘口それぞれのカレーを示す黒板を置く店は多い。
辛口 マトンカブ
中辛 チキンストゥー
甘口 ムング豆
普通はこれらから一つか二つを選ぶメニューを注文する。でも全部食べたい。カレー3種だけでなくてサンバルやラッサムも食べたい。バスマティライスにぐちゃぐちゃに混ぜたい。そんなことを考えながらメニューを眺めたら、選ぶものは必然的に決まるのだった。
ランチミールス1290円
メニューの表記では、日替りカリー2種類(羊肉カリー、チキンカリー、野菜カリー)、サンバル、ラッサム、ボリヤル、バスマティライス、チャパティ、ピクルス、パパド
これだけあれば満足だし、店員の説明では結局選択なしに3種のカレーがついてくるらしい。サンバルとラッサムと、バスマティライスがおかわり自由だ。
隣の席で女子2人が食べ終わったターリーを挟んで楽しそうに会話している。ミールスを前に人と会話するのは楽しそうだ。いずれ南インド料理の楽しみを知る友人を会社に作って、ここに連れてこよう。
自分のターリーが運ばれて来た。
じっくり見つめる。このミールスは美しい。
気温を表す言葉がhot, hotter, hottestしかない地方で、鄙びた南インドの風情を知る人が作った一皿に違いあるまい。
ずっと見ていたい。
美味しいカレーは美しい。
手前から右回りに
サンバル
ラッサム
ボリヤル
ムング豆のカレー 甘口
マトンとカブのカレー 辛口
チキンストゥー 中辛
まずはスプーンを持って、一つ一つのカトリから一匙ずつ掬って味見する。
おお!
ちょっと驚く。
インド料理店はある水準から上は皆同じだと長いこと思っていたのだけど、ここ銀座一丁目界隈の店はどの店ももっとハイグレードな喜びを提供してくれて、一口目に驚くことになる。普通の街のインド料理屋とは一線を画すだけの高級店としての格を舌でも感じ取ることができる。
一つ一つ、口の中に広がる芳香が喜びに変わる。下に優しく、舌に良い刺激を与えるし、舌を癒す。
チャパティを右手でバリバリと砕きながらバスマティライスに振りかけて、そこに並ぶいくつものカレーをかけ合わせて楽しむ。
サンバルの旨味がよくて、カレーとともにバスマティライスにいっぱいかけてしまう。それでおかわりをした。
ラッサムもいい。品のいい酸味が何か郷愁めいた味を与えてくれる。
ボリヤルも食べやすくて、バリバリとカレーと混ぜながら食べてしまう。
ムング豆のカレーの味の柔らかいこと。この優しさを再現できるのはやはりそれだけの腕前なのだろう。チキンとカブのカレーの刺激もほどよくそこまで辛口でもない。チキンストゥーはココナッツカレーでまた変化を与えてくれる。
黙っていても、おかわりを聞きに来てくれる。バスマティライスとサンバルをお代わりした。ここのパパドはとても粘りが強くて右手だけで千切るのはちょっと大変で後半には両手で持ち始めた。
短いランチの時間なのだけど
このミールスは癒しだ。
隣で同じミールス食べていた紳士がため息をつくように息を漏らした。美味かったのだ。
本当に美味かった。
次回は誰かを連れてこなくては。この喜びは人と分かち合うためにあると思った。
めでたしめでたし
※2017年のカレー
140軒182食目(うち★神田カレー30)
※最近のカレー履歴
(128/160) 4/14 銀座スイス 千葉かつ
(129/161) 4/14 ピワン
(129/162) 4/14 インド富士子
(129/163) 4/15 おうち CurryTree
(130/164) 4/16 カレーハンター6号 月に一度の間借り店
(131/165) 4/16 レインボウスパイス チャイカフェ
(131/166) 4/18 レトルト マジックスパイス
(132/167) 4/18 マンダラ2nd
(132/168) 4/18 咖喱人カリービト★29
(132/169) 4/19 レトルト ヤマモリのタイカレー パネーン
(133/170) 4/19 カレーは飲み物
(133/171) 4/20 銀座木村屋カレーパン
(133/172) 4/21 ベトナムフロッグ
(134/173) 4/21 神田倶楽部★30
(135/174) 4/22 京大カレー部@アナン邸
(136/175) 4/22 シバ
(136/176) 4/24 ヤマモリのマッサマン☆◆
(137/177) 4/24 ア・ヴォートル・サンテ・エンドウ
(138/178) 4/24 大一市場 くじら?豆くじら?
(138/179) 4/25 ヤマモリ レッドカレー☆◆
(139/180) 4/25 タージマハール
(139/181) 4/26 ヤマモリ タイカレー イエロー
(140/182) 4/26 アーンドラ・ダイニング
★は神田カレー扱いのカウント、☆お家カレー、◆レトルトor缶
(軒数/食数) 日付 店名
2017/04/26 更新
Andhra Dining アーンドラ・ダイニング【南インド料理アーンドラファミリーの一角】2024カレー037店054食目
2024/2/16, 2017年以来カレーの記録3855食
■ランチミールズ 1390円
八重洲のオフィスから歩いてきましたけど、銀座一丁目ってこんなに近いのかと、来てみれば呆気なかったのでした。アーンドラのファミリーが大好きです。アーンドラダイニング、アーンドラダバ、アーンドラキッチン。アーンドラダイニングもいまや銀座だけではなく、渋谷や大門にもあります。ラーメンや蕎麦に流派や系譜があるように、インド料理にもそうした系譜があります。ミシュランにも2回選ばれた日本の南インド料理店先駆者たちの一つです。
それで、銀座のアーンドラキッチンには随分と久しぶりに来ました。ランチに気軽に来れる距離にあるというのがだいぶ嬉しいです。
ランチミールスを注文、王道の選択です。マトンカレー、チキンカレー、野菜カレーの3種類のカレーが揃って、南インドではなくてはならぬラッサムとサンバルが並び、野菜と炒め蒸し料理であるポリヤルがつきます。辛み調味料的なチャツネもありますね。
そして、バスマティライスに、パパドとチャパティ。いいラインナップです。チャパティは、いんどの全粒粉アタ粉で作るので、ナンを焼くような小麦粉よりも、タンパク質もミネラルも豊富です。栄養素のみならず独特の深い旨みが好きです。
各カレーなどのカトリ(容器)をターリーの外側に出して、全部バスマティライスにかけながら混ぜつつ食べます。混ぜながら変化していく楽しみもミールスの喜びです。
ラッサムがとても美味しいです。ラッサムは、トマトと胡椒とニンニクと豆の辛いスープですけど、美味しい南インド料理店はラッサムがおいしいものです。
いいミールスでした。
ランチメニューを見て少し首を傾げます。日本人の不理解ゆえに、アーンドラダイニングですらもナン、チーズナンといった北インド的小麦粉メニューを並べるようになっていました。周りを見てもナンを食べてる人が多くいます。米文化の店に来て小麦粉を食べるわけですから、外人が寿司屋に来てうどんを食べるようなものだと感じるのですけど、これは日本人の他国食文化に対する不理解ゆえ。インド料理屋なのにナンがないのかと文句を言う客がいるんです。自国の食文化を認めてもらえない彼らが不憫ではあるのですけど、それが日本の現実なんですよね。
とはいえ、大いに楽しんだランチでした。
めでたしめでたし
#ゴーグル仮面
#アチャールIKEDA
#アーンドラダイニング
#南インド料理店 #ミールス
#銀座 #銀座一丁目