10回
2023/08 訪問
豊島・駒込、「麺屋 ごとう」。【3rd】
四半世紀の付き合いになった「麺屋ごとう」。
思い起こす。
あの頃、僕は、・・・という部分。
池袋西口の立教通り裏のマンションの半地下。
中2階にも、人気のラーメン屋があったが、とある問題でその後閉店。
並びには「麺屋 海神」があった頃も・・・。
池袋西口では、「えるびす」や「光麺」も大行列だった。
「なんつッ亭」にもハマった時代があった。
多くの人気店が、消費されなくなっていった。
そんな中で、移転したとは言え、25年間、着実に続いている。
僕と同じように長年のファンも多い。
そういう部分もあるのかも知れない。最近は、若者を見るコトが少なくなった。
白髪の御仁や、無髪の御仁・・・、あぁそう言えば、僕のトップも心許なくなってきた。(笑)
*写真は、外が完全に真っ暗になってからの撮影でやや暗め。
「わんたんメン」(1,000円) ーー 写真の通り。
何度もレビューしている、と言ってサボってばかりいるが、上手く説明できないのだ。
ごとうの味は、ごとうの味で、あの店の味でもあり、あの店のあの頃の味なのである。
母親のみそ汁を解説しろと言われているようで、分析機能が働かないのだ。
どう説明したトコロで、ホントに伝えたい部分は、言葉にできない。
そう、小田和正状態である。
♪あなたに会えて 本当によかった
嬉しくて 嬉しくて 言葉にできない
lalala lalala lala lala lalala・・・
ごちそうさまでした。
(文責:京夏終空、2023.8.28)
(521件/3.71)
2023/08/28 更新
2023/04 訪問
豊島・駒込、「麺屋 ごとう」。【3rd】
「池袋大勝軒」の系譜の中で、僕にとって味においての最愛の「麺屋ごとう」である。
見栄えの良い一杯や、旨みに過剰に高級食材や稀少食材を使う一杯や、複雑怪奇な一杯が巷では溢れている。
そんな時にフト思うのだ。
「偉大なる故Y氏を感じたい。」
身体の奥底から湧き出てくる感覚である。
雰囲気や接客なら、ダントツに「滝野川大勝軒」である。
あの店の初期の味を辿るなら「サニー」かも知れない。
味の中でも、年齢とともに、もっと淡めを目指すなら「大勝軒富士見台」、「おはこ」になるであろう。
終盤戦の味であれば、そのまま「東池袋大勝軒」という手もある。
しかし、僕が通っていた頃のド真ん中の味なら・・・。
やはり、この店なのである。
長年、いろいろな店で食べてきたので、多少のブレが、どんどん大きくなってきたという側面もあるかも知れない。
しかし、・・・なのである。
「ワンタンメン」(1,000円)+「ねぎ多め」(80円) ーー 写真の通り。
味や、ああだこうだについては、今までさんざん書いているので割愛する。
繰り返しになるのだが、ただ1つだけ言えば、池袋大勝軒の味を思い出し、そして強く意識できる一杯である。
ごちそうさまでした。
以上。
(文責:京夏終空、2023.4.28)
(497件/3.71)
2023/04/28 更新
2023/03 訪問
豊島・駒込、「麺屋 ごとう」。【3rd】
1年半ほど期間を空けて訪問しても、やっぱりイイ感じ。
ちょうど10年ほど前にも、同様に期間が空いたときがあった。
1年半だったか、2年だったか、期間を開けて訪問した。
もちろん、地元・池袋にあった頃の話である。
やっぱり美味しい、と思うのと同時に、ほっとする、と言うか安心するのである。
久々に帰郷した際に、母親のみそ汁の味が変わっていなかったことのように、無意識に近い状態かも知れないのだが、心の底から落ち着く感覚。
「チャーシューメン」(1,050円)+「ねぎ多め」(80円) ーー 写真の通り。
味や、ああだこうだについては、今までさんざん書いているので割愛する。
ただ1つだけ言えば、池袋大勝軒の味を思い出し、そして強く意識できる一杯である。
ごちそうさまでした。
以上。
(文責:京夏終空、2023.4.22)
(496件/3.71)
2023/04/22 更新
2021/07 訪問
豊島・駒込、「麺屋 ごとう」。【3rd】
「好きという気持ち、また香る」
優里「ドライフラワー」的、考察…。
をしようとしているわけではない。
ただ、どうしてもコレが食べたいと強く思って、食べている感じではないのである。
食後に、多分「ごとう」じゃなくてもよかった、と思うときすらある。
ココ最近、「わんたん」に流れる傾向があったので、「チャーシュー」1本に、戻してみた。
「もりチャーシュー」(1,000円) ―― 写真の通り。
麺屋ごとうの、美味しいもりチャーシューである。
いつも、味わいの構成などああだこうだと他店のレビューでは書いているが、この店に関しては、なかなか書けないのである。
母親のみそ汁に意見するような、常食性と畏怖感(笑)が交差し、きっと書いたトコロで他人には伝わらないであろう想いもある。
ちょっと濃いとか薄いとか、そんなのは、その日の許容できるブレの範疇であり、大したコトではない。
過去にも書いたと思うのだが、その時々の、自分自身の「食の流れ」のようなモノには左右されるとは思う。
やはり、大勝軒系を多く食べている頃なら比較論もあるったりする。
また、魚系のダシのコトについても、煮干・サバ節・カツオ節などの配分に、その感じ方の違いを気付くときもある。
こんなコトを言い出したら、食べログレビュアーとして失格なんだろうが、きっと僕にとって、麺屋ごとうの「ラーメン」も「もりそば」も、ソレであってくれたら、イイのである。
だから、逆に言えば、今日のラーメンは、「麺屋ごとう」のラーメンでない、と思ったときにしか、書くコトはないような気がする。
愛すべき味、愛すべき人。
だって、…いろいろあるじゃない。
良いトコロもあれば、悪いトコロもある。
でも、全体として、かけがえがなく、大好きな味、大好きな人。
声も、顔も、不器用なとこも…。
(文責:京夏終空、2021.7.13)
(226件/3.70)
2021/07/13 更新
2020/10 訪問
豊島・駒込、「麺屋 ごとう」。【3rd】
いろいろな想いが交錯する中で、味わう。
想いは、想いのままで…。
と、書き始めて半年以上が過ぎた。
写真データを貼り付けたまま眠ってしまっていたので、今回の訪問と同時に過去の訪問分をアップする。
「チャーシューわんたんメン」(1,200円)+「ねぎ多め」(50円) ―― 写真の通り。
麺屋ごとうの、美味しいチャーシューわんたんメンである。
何故、こんな書き出しをしたのか、それなりに覚えている。
池袋で約16年、駒込でちょうど7年。
間違いなく、僕が東京で食べた回数が一番多いラーメン屋である。
期間が空くときもあるが、ほぼコンスタントに通っている。
この日、駒込の地元のお客さんらしき家族が入店してきて、店主であるG氏と親しげに会話をされていた。
多くを語る方ではないと、ずっと思っていた。
だから、僕も、ほとんどお話したコトはない。
いや、逆に、これだけ通っている店の方と、話をしないケースも珍しい。
ご存知の方々も多いと思うが、寡黙な印象であろう。
あっ、…もう池袋の店じゃないんだ。
そう、自分には、言い聞かせているし、事実、そうなのだ。
でも、その日、全く池袋色が消えてしまったように、感じた。
きっと、僕が書きたかったのは、ただ、ソレだけのコトを、肯定する想いと否定する想い、である。
(文責:京夏終空、2021.7.13)
(226件/3.70)
2021/07/13 更新
2020/03 訪問
豊島・駒込、「麺屋 ごとう」。【3rd】
ホントに今さらなのだが、「麺屋 ごとう」の「わんたん」にハマりつつある。
と、書き始めて1年以上が過ぎた。
写真データを貼り付けたまま眠ってしまっていたので、今回の訪問と同時に過去の訪問分をアップする。
その頃、マイブームのような感じだったのだろう。
「わんたんメン」や「もりわんたん」を続けていた時期があった。
「わんたんメン」(950円)+「ねぎ多め」(50円) ―― 写真の通り。
麺屋ごとうの、美味しい「わんたんメン」である。
「もりわんたん」(950円)+「ねぎ多め」(50円) ―― 写真の通り。
麺屋ごとうの、美味しい「もりわんたん」である。
通常の「わんたんメン」や「もりわんたん」は、「わんたん」が4コである。
前回レビューの注文品、「ねぎわんたん」というモノにすると、「わんたん」が5コになる。
そもそも「ラーメン」(750円)と「わんたんメン」(950円)を考えれば、「わんたん」1コが50円相当だと判断ができる。
そう考えると、おつまみメニューではあるが、「ねぎわんたん」(300円)は、僕がいつも行っている「ねぎ多め」(50円)のネギ量分まで無いとしても、お得な感じを受ける。
(文責:京夏終空、2021.7.13)
(226件/3.70)
2021/07/13 更新
2019/09 訪問
豊島・駒込、「麺屋 ごとう」。【3rd】
昔の普通が、今の極上だったりする件。
人は、愚かだ。
無くして初めて、その大切さに気付いたりする。
何気ない毎日、日常に、感謝できているだろうか?
他愛も無い会話だったり、口喧嘩だったり…。
こういうコトバは、よくある切り口であり、何らの目新しさも無い。
そして、皆がわかりすぎるほどわかっていると言う。
そりゃそうだ。空気だって水だって、大事なのはよくわかっている。
もちろん、家族だって、友人だって…。
でも、ホントにそうであろうか?
いや、ホントにそういう行動や言動をとっているであろうか?
あらためて問いたいのである。
誰にでもなく、自分自身に…。
池袋で約16年、駒込で約5年半、この店に通っている。
間違いなく、僕が東京で食べた回数が一番多いラーメン屋である。
僕は、このラーメンに極上は求めていなかった。
確かにY氏の大勝軒の味わいの「憧憬」もあったが、池袋西口の身近にあった「手軽さ」もあった。
日常の一コマだと言えば、そうであったろう。
「ごとう」でラーメンを食べたコトを、特別に語るコトすらなかったと思う。
そもそも、今でこそ、その歴史を感じるコトができるが、池袋西口では、例えば「君塚」であり、「天丼ふじ」であり、「キッチンチェック」であり、「美松」であり、「千登利」であり、何気ない大御所がたくさん存在していた中では新参者のラーメン屋でしかなかったのだ。
「麺屋 ごとう」ができて間もなくは、「えるびす」や「光麺」の時代だったし、「なんつッ亭」や「空海」の別ブランド店なども一世を風靡した。
池袋はラーメンの激戦区で、西口だけでも、札幌純連の「香純」も瞬く間に撤退、「山岡家」「味源」「七志」「桂花ラーメン」「大島ラーメン」「神座」「康龍」「むつみ屋」「前略っ。まるきゅう」「あ・うん」「椿」「オリきん」「ドリルマン」などなど、チェーン店系ですら定着できなかった店は多くある。
(「えるびす」は現存、「桂花」はその後別の場所にできたが。)
さて、この店、駒込の「麺屋 ごとう」である。
池袋の、と言えなくなったのが寂しい…。
かと言って、僕は、この店に、必要以上に、重い荷を背負わせるつもりもないし、そういう立場でもない。
単なる、片思いである。
そう、僕らが好きな店は、ある意味、片思いなのである。
勝手に好きになって、勝手に通っているのである。
よほど、お店側が、良い客だと選んでくれない限り、片思いでしかない。
従業員たちとメシを食いに行ったり、大将と仲良くなったり、店長とプライベートで出かけたり、社長と飲み歩いたり、そんなコトがあったとしても、お店と僕の関係は、いつも片思いであるような気がする…。
「せー。」と迎え入れられ、「たー。」と送り出される、その刹那…、
僕は、何度も涙するのである。
「チャーシューメン・ねぎ多め」(1,050円)だったり、「チャーシューメン」(1,000円)に「ねぎわんたん」(300円)を追加して、ややアレンジして食べたり…。
きっと、昔は、普通に美味しいと思って食べていた。
でも、今は、極上に美味しいと思って食べている。
おそらく、味は変わっていない。
変わったのは、まぎれもなく、僕の方だ。
(文責:京夏終空、2020.1.26)
(187件/3.68)
2020/01/26 更新
2019/06 訪問
豊島・駒込、「麺屋 ごとう」。【3rd】
「2回目」と表示されるが、池袋時代から通算すれば、きっと202回目ぐらいであろう。(笑)
間隔が空く時は空く。
続けざまに行く時は行く。
まったく不定的だが、20年以上通っている。
月1回平均だとすると、12ヶ月×20年=240回。
でも、途中、大きく空いた時期もあった。
いちいち数えてないからよくわからない…。
「チャーシューメン・ねぎ多め」(1,050円)、「もりチャーシュー・ねぎ多め」(1,050円)のどちらかが、ほとんである。
大勝軒の確かな味わいを継承しているし、新しさもある。
いや、新しさもあった。…そして、ソレを続けている。
「真っ直ぐに芯の通った、淡いが深い味わい」も基本的には変わらない。
自分自身、直近の流行りで、大勝軒の中でもやや特殊な濃いめ甘めの「滝野川 大勝軒」に激通いしているので、久々に行くと、どう感じるかやや不安になる時もあるが、食べれば安心する。
僕にとっては、ある意味、そういった類の食べ物なのである。
大勝軒のラーメンや、もりそばを語る時、かつてのあの店もそうであるが、季節によって、また、日によって、さらに、時間によって、若干の違いはある。
そこから受ける印象は、人によっては大きく変るだろう。
配分や、単なる濃度の問題では無い。
「旬」の問題である。
何の旬かと言えば、食材の旬と、店主の体調の旬である。
ラーメン一杯を、自分で作り続ければわかるコトである。
いくら節だとは言え、旬がある。野菜などは、もっと顕著だ。
そして、自分がどう感じるかを知り抜くコトが一番難しい。
一人ではムリでも、協力者がいれば、近づけるコトは可能である。
毎日、何年もずっと、全く同じ体調の人なんて、そうザラにはいない。
つくる方がつくる方なら、食べる方も食べる方である。
その範疇、その狭間で、満足するのである。
ごちそうさまでした。
この店、いわゆる東池袋に在った大勝軒系の店の中で間違いなく一番通っている店である。
もちろん、池袋西口の立教通り裏にあって、棲家から近かったセイもある。
きっと、食べログを始める前は、こういう評価の感覚ではなかった。
僕にとって、当たり前の美味しいラーメンであり、当たり前のつけ麺(もりそばでなくあえて)だったのだろうと思う。
上から目線な書き方をするつもりはないのだが、ただ、食べログという土俵で書く以上、それなりの評価を与えるべきだと考えた結果、こうなった。
食べログは、基本的に、ランク付けするサイトである。
無評価では意味が無い。
いや、少数人数だけなら、ソレもアリだが、極論を言えば、その考え方を全員がしたとすれば、食べログは成り立たなくなる。
つまり、少ない人数だから主張できる方法であって、決して食べログの趣旨に則った方法だとは言えないのではないかと考える。
僕自身も、その店の利用が2年以上前になる場合のみ「想い出の店シリーズ」として、10店舗ほど無評価で投稿したコトはある。しかし、すべて「通常利用外」にもした。
単なる回想録の様なモノだったが、その店の投稿をするコトによって、同時にアップする別の店の意味合いを補うつもりだった場合がほとんどだったと思う。
ただ、前回の投稿システム改定によって、その度に、レビューアップするシステムになった。
ならば、昨日は、美味だったが、今日は今一つであると判断した場合、ソレを反映させるべきなのだろうと考える。
長々と説明から入ったが、僕については、この2回、総合、料理・味、CPの評価を「0.1」づつ下げた。
この店の大ファンでもあるが、いたしかたない。
偽善的だとか、そういう問題でなく、食べログの評価は、多くの人間の、全くの好き勝手な、全くの主観で成り立っているのだから、正しいとか正しくないとかでなく、少なくとも、感じたままを表明するコトが、何より健全であると思う。
(文責:京夏終空、2019.7.18)
(178件/3.67)
2019/07/18 更新
2016/12 訪問
★駒込の『麺屋 ごとう』。【3rd】~池袋時代からの訪問100回以上。
ラーメンを食べるということ。
朝起きてから、そわそわする。
今、食べたいモノは、自分でわかっている。
いい季節になった。
自転車で駒込まで飛ばす。
いや、飛ばしすぎたら早く着き過ぎててしまう。
こんな時に限って知り合いに会ってしまう。もどかしい。
着いたのは、11時を少しまわっていた。
ラーメンが出来上がるのを待つ。
この時間が、何ともいい。
いきなり、食らいつく。
途中からは、どんぶりをテーブルに置くことなく、抱きかかえるようにして。
途中何度も、うなずく。
知らぬ間に、笑顔になっている。
あぁ、幸せだ。と、しみじみ思う。
後藤さんの笑顔で見送られる。
今日は、いい日になりそうだ。
(文責:京夏終空、2015.9.29)
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【伝言欄】
2015年6月20日(土)、7月11日(土)は臨時休業します。
久々になった。3月下旬の訪問から、4月早々の大師匠の訃報に接し、49日は空けようと自分の中で決めていた。後藤さんも、いろいろな想いがあったろう。
「ラーメン」(¥730)+「ネギ多め」(¥50) ―― 今さらレビューはしない。しかし、期間を空けたからか、ちょっとした変化と思うコトのみ書く。
1.以前よりも麺の表面にツヤがでたように思った。
2.煮玉子の味が、以前より濃くなった。塩気か?
3.ネギが、よりウマくなった。
1.の麺のコトはよくわからない。夕刻で、外からの明かりと、電気の灯りのセイかも知れない。ただ、ツヤが出たコトにより、いつもより硬めであった気がした。
2.の煮玉子の件は、明らかに塩気を伴う味が濃くなったので、スープと同時に口に含むと、スープの味が負ける気がした。コレは、たまたまかも知れないし、どちらでもアリだと思う。
3.のネギの件は、偶然だろうと思われる。
まぁ、いずれにしろ、ウマい。ベタ褒めしかできない店である。
(文責:京夏終空、2015.6.15)
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【伝言欄】
2015年3月30日(月)は都合により臨時休業します。
2015年3月28日(土)、4月4日(土)は、土曜日ですが、夜の部を営業します。
久々に「もりそば」を食べた。チャーシュー5枚トッピング。
ウマい。ウマすぎる。年明けに2度ほど行ったが、前回訪問から2ヶ月近く空けてしまった。
池袋でなく、駒込だという事実に、今さらながら、戸惑いを感じる。以前であれば、家で腹減ったと思い、歩いても約5分後には辿り着けた「麺屋 ごとう」が、今、あらためて遠いと感じてしまう。
池袋⇔駒込のJR代金300円超をかけて、この店に来るためだけに駒込に行った。
(文責:京夏終空、2015.3.20)
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この店には、何度泣かされるんだろう。
昔、昔、東池袋に一軒のラーメン屋があった。
そのラーメン屋をこよなく愛していた男のエレジーとして読んでいただければ幸いである。
「麺屋 ごとう」、駒込にあるという事実が、ようやく僕の中で消化されるようになってきた。池袋西口から移転して、はや4ヶ月。この店も、コンスタントに通っている。
ホントは毎回感動しているのだが、特筆すべきコトが無い場合は基本的には更新しない。
しかし、今回ばかりは、書かせていただきたい。実は、また、泣かされたのだ。
夜の訪問となった。駒込に着くなり、ココへ向かった。店内カウンターがすべて埋まっている。この店で始めてテーブル席に座ることとなった。何気なく出来上がるまで座っているが、どこか落ち着かない。カウンターの中の後藤氏の動きが気になる。でも、それだけではない、何かがある。
あれ?こういう感覚、昔もあったよな。でも、ココでテーブル席に座るのは初めてのハズなのに。
そして、ラーメンが到着。無心に食べ始める。いつもの「麺屋 ごとう」のラーメンだ。しかし、カウンターとテーブルでは、食べる姿勢、自分の肘の角度、うつむき加減が決定的に相違している。
食べている途中から、その漠然とした、カウンター席では感じ得なかった、ある感覚が甦ってきたのだ。このテーブルの高さ、そして椅子の高さ、身体が覚えている。自分の首や肘の角度などを慎重に確かめてみる。
間違いない、あの店だ。あの、店の高さだ。あの店では、カウンター席もテーブル席も経験があるが、何故かテーブル席の相席が多かったように思う。懐かしい高さ...。
そう思うと、ラーメンをすすっているのか、鼻水をすすっているのかわからなくなってきた。そして、ラーメン丼ぶりに顔をうずめるようにして食べているのだが、ホントに食べているのか泣いているのか自分でもわからない。
「ごとうさん、今夜は、泣いてもいいですか?」
「そして、ちょっとだけ、あの店のことを思いだしてもいいですか?」
僕が20歳になる前、池袋に生まれて初めて降り立った。昭和50年代末頃、東池袋の雑然とした街並の向こうに、そのラーメン屋はあった。東口から怪しげな人世横丁などという横丁を横目に向かったラーメン屋。そう、あの「大勝軒」。
僕は、その店を、こよなく愛した。安くてウマくて、そして何よりも腹一杯になる、あのラーメンが好きだった。『量も味のうち』
貧乏学生から社会人になりたての身には、ホントにありがたい店だった。今では、すっかり馴染みきっている池袋西口も、その当時は、何故東口に住まなかったのかと後悔し、何度も東口に引っ越そうとまで思った。再開発で無くなると知ってからは、あの大行列に違和感を感じ、行くコトは出来なかったが、僕なりに見送ったつもりだ。
何なんだ、このテーブルの高さは! 泣けるじゃないか!
エゴイスティックな懐古主義などは、他人にとっては反吐が出るほどかも知れない。許していただきたい。僕にとっては、この駒込にある「麺屋 ごとう」で、まさかこんな体験をするとは思ってもいなかった。僕にとっては、かけがえのない体験となった。
再び、テーブル席に座るコトが無いようにしたい。ラーメンの味がしなくなるから。
(文責:京夏終空、2014.11.18)
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まる2週間あいた。前回は、感激のあまり、勢い余ったレビューをした。
「特製もりそば」(¥730) ―― 「トッピングチャーシュー5枚」(¥200)。「もりチャーシュー」でなく、トッピングにする。この意味は、わかる人にはわかるだろう。前回、ラーメンだったので、今回は「もり」にした。コレも、前回同様、ウマい。その一言でいい。だが、決定的な違いを書く。最初から入れられている調味料の配分。池袋時代は、主にご兄弟の役割だった、つけ汁への調味料の投入作業が、後藤氏本人一人によるモノに変わった時、微妙な差かも知れないが、より完成形に近づく。繰り返す。ウマい。
スープもいただく。すべて飲み干し、ごちそうさまでした。
実は、その違いは、厨房に2~3人いた池袋時代と決定的に違うコトが他にもある。まず、後藤氏本人が器を手渡しする。当然、接客行為にも及ぶ。笑顔だ。そして、やけに近い。今までは、ほぼカウンターから遠い場所での調理行為のみだったので、あまり後藤氏本人の笑顔にふれるケースは少なかったように思う。それが、前回、今回と来て、後藤さんが微笑むと、こんなにも雰囲気が変わるんだというコトに気づかされている。
いやぁ~、それにしても、ニヤニヤしながら、もりそばをすする姿は、はた迷惑かもしれない。
店を出て、階段を上がる。池袋時代よりも、お腹が楽だ。階段の段数が7段と短い。地上に上がるまでの階段は、食後スグはキツい。ちなみに池袋時代の階段は10段であった。3段少ない。(笑)
ココに書くべきか迷ったが、池袋人として報告する。池袋の「麺屋 ごとう」跡地は、8月8日に次の店がオープンする。もう既に掲示されている看板には、店名が『GaGanaラーメン』と書かれていて、キャッチコピーが『なにこれ!?めちゃ旨い! 究極の炙りホルモンつけ麺』と続いている。
そして、『麺屋ごとう 移転のお知らせ』の立て看板も出ている。このお知らせを、1日でも早く、どれほど見たかったことか。 今更ながら、再び感慨に耽る。
あと、この店の店名の件で、食べログサイドとやり取りした。『ごとう』のみの登録となったので、『麺屋』を付けていただけるかという質問に対し、回答が来た。
『ご報告いただきました内容をもとに弊社で確認致しましたが、食べログでは、店舗のジャンルや特徴を表す表記につきましては、店名に含まない運用を行っております。「麺屋」部分につきましては、上記に該当すると判断したため、店名につきましては、現在の表示のままとさせていただいております。』というモノだった。
長年、「麺屋 ごとう」で親しんだ者からすれば、若干寂しい気持ちもあるが、いたしかたない。それにしても、食べログで、「麺屋」のキーワードで検索すると、1305件ヒットし、総合ランキング20位までの19件で「麺屋」が付けられている。何故かは知らないし、「麺屋 武蔵」など、「武蔵」だけでは、何の店かわからなくなりそうだが...。看板も暖簾もすべてに「麺屋」が付されているのに...。僕は、これからも「麺屋 ごとう」と表記するし、恥ずかしい想いはしたくない。
「そば処~」「とんかつ~」「寿司~」「ビストロ~」「オステリア~」いっぱいありそうだが???
何を「弊社で確認」し、誰がどういう「判断した」のかは知る由もない。
(文責:京夏終空、2014.7.22)
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旧タイトル『祝!復活!駒込での新店。麺屋ごとう!~この日を、心待ちに。』
※麺屋ごとうのコトのみ見知りたい方は、中段「チャーシューメン~」以下へお飛び下さい。
何から書いていいのか、わからない。
今も、冷静さを失っているが、やや落ち着いてきた。
気が付いたら、家を出て、山手線に乗っていた。
いや、まず、お礼からだ。
マイレビュアーのR氏には、何とお礼をしていいのかわからない。
前回の「ミンミン」の件も含め、重ね重ね御礼申し上げる。
誠に、誠にありがとうございます。
この日、あさ10時位に起きた。自宅でのちょっとした用を済ませ、11時位に何気に食べログチェックを始めると、一通のメッセージが舞い込んでいた。
R氏からのものだ。そして、そこには僕の眠気を一気にフッとばす文字が...。
「麺屋ごとう、復活」...???
そこからの僕は早かった。まるで、サラリーマン時代に遅刻しそうになった朝のように、洗面所に駆け込むスピードといい、着替えるスピードといい、まるで最近の僕とは別人だった。とりあえず、R氏にお礼のメッセージだけ入れ、家を飛び出していた。
雨が降っていたので、愛用のC6からエチカに入り、JRの改札に向かう。土日の駅構内は、普段と違って、人の流れが悪い。そんなコトにももどかしさを感じながら、改札を入り、階段を駆け上がり、ホームに出る。11:28発のドアが閉まった瞬間だった。残念。次の電車11:31発まで3分ある。ホームを一番目白よりに移動する。駒込駅で階段ダッシュをかけるからだ。
道中、僕のコトを見た人がいたら、さぞや気持ち悪かっただろう。知らぬ間に笑みが...。いや、止められなかった感情。池袋を出て、大塚、巣鴨、駒込とたった3駅がこれほど遠く感じたのも初めてかも知れない。
駒込に着いた。場所だけはシッカリ確認してきたし、大体あの辺りだという見当もついていたので迷わない。JR駒込駅南口ロータリーから、999の看板が見えるビルの左裏あたり。ロータリーを左方向へ進むと、行列が!まさか、ココまで!と、思ったら、バス乗り場の列だった。驚かされた。ロータリーから路地を入ると、「夢客舟」の三日月の看板が見える。そのビルの半地下にあった。
どうやら、並んでいる様子は無い。ここまで早かったのに怖気づいたか、急に足が止まった。麺屋ごとうと書かれた看板をしみじみ舐め回すように見て、感慨に耽る。胸に手を当て、気持ちを静める。ん?胸のあたりのシャツが濡れている。傘を閉じる時に滴がとんだんだろう。まさか、よだれを垂らしていたわけではあるまい。(考えられないことも無いが)
そして、階段を1段1段踏みしめるようにして店内に入る。後藤さんと目が合う。笑顔で迎えられた。僕は、おめでとうございますと一言言おうと思っていたが、コトバにならない。待ち客が3人右側の椅子に掛けていた。左側に券売機があり、食券を購入。お次の方と呼ばれ、カウンターに座る。カウンター8席、4人掛けテーブルが1席。水を出されたが、何だか他のものは口にしたくない感覚。たとえ水でも。今の僕には、ごとうのラーメンしか頭に無い。
「チャーシューメン+ワンタン+ねぎ多め」(¥930+¥200+¥50) ―― 涙が出てきた。たかが、2ヶ月ちょっとではあったが、この日を待ち焦がれていた。実際に、ラーメンを目の前にして、我慢していた感情が抑えられなかった。でも、他の客のそれぞれの想いも壊してはイケないので、グッと嗚咽をこらえる。ラーメンをすする。ウマい。その一言でいい。だから、ホントは、これ以上書きたくない。けど、食べログのレビュアーとして、池袋時代との相違点だけ書き留める。
まず、麺がやや白く艶が増したようだ。しかし、池袋の店の照明(ダウンライト8コというのも覚えているが)に比べ、座る席により照明がオレンジでは無く、白色灯に近い場所があるのでそのセイかも知れない。
照明つながりで言えば、スープもごくわずかではあるが、アッサリした感がある。薄くなったと言うよりは、純粋に近くなったと言うか、洗練されたと言うか、そんな感じが強くした。コレは、明るさによる視覚からの味覚にも影響しているのかと思われる。
一番の変化は、チャーシュー。池袋時代は、赤身オンリーだったと思われるが、チャーシューメンにしたからなのか、よくわからないが、約半分のチャーシューが脂身の多いバラ肉に近い見た目と味わいだった。僕は、このチャーシューも好みなので、思わぬ歓迎ムードでかじりついた。
あと、煮玉子が半分入っているが、この半分にする後藤さんの技、見る人が見れば、懐かしいと思うだろうし、初めて見る方は、新鮮に映るかも知れない。(行かれる方の楽しみが減るとイケないので詳しくは書かない。)
根幹を成す部分には、それほど大きな変化は無いと思われる。まぁ、僕には、ごとうのラーメンなど語る資格は無いのだが...。
何故かと言えば、池袋時代の麺屋ごとうのレビューで、具体的な味のレビューを一度も行わず、10回以上も更新した悪人だからである。確かに、主観では書いたが、具体的では無く、いつも客観的で感覚的なレビューばかり行ってきたからだ。
最初は、ガッついて食べ始めたが、スグに慎重になり、ゆっくり時間をかけて味わい深く食べた。麺も、スープも、チャーシューもワンタンもネギも、煮玉子もメンマも海苔も、すべてお腹の中に入れ、大満足で食べ終えた。
ちなみに、僕は、池袋時代も含め、スープを残したことが無いし、レンゲも使わないし、コショーも含め調味料に頼ったコトが無い。出されたまま、そのままを、ただひたすら黙々と食べる。そして、全部キレイに平らげ、器のみをお返しする。
器を返すときに、もう一度、開店祝いのコトバをかけようと思っていたのだが、ちょうど横の席の方の器を片付けるタイミングと重なってしまい、おめでとうございますの一言が言えなかった。でも、後藤さんと目が再び合い、かろうじて、ごちそうさまでした、また来ますというコトバだけ口から出た。東池袋大勝軒時代から、何だか、特別な方だと自分の中で思っているので、やけに緊張する。でも、後藤さんと目が合い微笑み合ったコトで、わかっていただけてると勝手に解釈して、店をあとにした。
ごちそうさまでした。
ホントは、書きたいコトは、もっといっぱい山ほどある。気が付いたコトだけでも、メニューのコト、中盛のコト、製麺のコト、ネギのコト、釜のコト、冷蔵庫のコト、空調のコト、テーブル席のコト、後藤さん以外の店員のコト、そして暖簾のコト...。キリが無い。
きっと、短編小説並みになるだろうし、これから行く方の未知の楽しみをすべて奪ってはイケないので、今回はここで止める。
また、近々再訪するのは間違いないし、徐々に補っていくつもりだ。
最後に、繰り返しではあるが、【Special Thanks "my reviewer Mr.R".】
※追記、このレビューをアップして早々に、池袋西口の地元の商工会関連の方から、地元のオープン店をないがしろにするなというお叱りを受けたので、とりあえず、池袋西口の最近のオープン店をピックアップして、付加する。
(僕の「ごとう」好きに、やきもち焼いているとしか思えない。)
★ 池袋西口、新店オープンラッシュ情報。
・名古屋うどん跡地⇒「首里城」沖縄そば、居酒屋?
・東京チカラめし池袋西口2号店跡地⇒鶏白湯スープのラーメン店
・光陽楼跡地⇒「BORSA」ピッツエリア
・幸咲き亭の表通り側⇒「グリル幸咲き」、訪問済み、1,000円ランチがウマい!
すべて、オープン済みの店。
(文責:京夏終空、2014.7.5)
2016/12/24 更新
続・四半世紀の付き合いになった「麺屋ごとう」。
揺るぎ無い「池袋ラーメンの雄」だった、「麺屋ごとう」。
こうして駒込に移転しても、やはり度々訪れる。
別に何かを見て来ているわけではない。
山手線内回り電車で、池袋に帰るときに、急に降りたくなるときがある。
だから、圧倒的に夜の訪問が多い。
ただ、降りたはイイが、やっていないコトもある。
駅前から灯りが見えると安心するのである。
「チャーシューメン」(1,050円)+「ねぎ多め」(80円) ーー 写真の通り。
最近は、ワンタンメンにするコトが多かったが、初心に返った。
おそらく、僕の一番多いパターンである。
かなり良心的な価格設定である。
「東池袋大勝軒」や「滝野川大勝軒」で同じ注文をすると、1,600円、1,650円する。
まぁ、「滝野川大勝軒」の僕の訪問の場合は、プラストッピングのサービスも多いので、一概に高いとは言えないのだが・・・。
「麺屋ごとう」の「チャーシューメンねぎ多め」である。
移転当初と異なり、完全に赤身中心のチャーシューになっているか。
通っている常連の年齢層から、極力、脂身部分は排除しているのかも知れない。
ネギもブレずに、合うネギをいつも使っている。
今まで通り、具体的な味わいについては書けないのであるが、あえて、一番「麺屋ごとう」を感じる瞬間を取り上げて書けば、麺を多少すすって、その後に器に口をつけて初めてスープを飲むときである。
麺屋ごとうのラーメンは、あの大勝軒と同様に、食べ方によって感じが違うんだと思う。
スープをことさら拾い上げる性質の麺では無い。
麺を食べながら、いかにスープを良きタイミングで飲むかにかかっている。
そんなのは、本来、人それぞれの好みなのだろうが、長年通っている僕でも、焦って食べたり、逆にダラダラ食べたりすると、味わいの感じ方が違うコト気付く。
煮干し・サバ節の風味を、麺屋ごとうの小麦と融合させる醍醐味こそが、「麺屋ごとう」の味わいなのだと、僕は思っている。
うん、今回も満足。
ごちそうさまでした。
本文途中で、器にくちをつけて・・・飲むスープ、と書いたが、僕は、きっと、この「麺屋ごとう」で、テーブルアイテムの箸以外に手を出したコトが、ほとんど無いかも知れない。
レンゲを使った記憶は、池袋時代を通じて一度も無い。
ましてや、基本的に調味料系に手を出すのはおこがましい。
ただ、ワンタントッピングの場合に、ホワイトペッパーを合わせてみたコトは、数回あるような気がする。
どう食べようが、各人の自由なのだが、今までも書いているように、僕にとっては、漠然と母親のみそ汁のような存在だと思っているフシもある。
調味料などに手を出そうモノなら、「あんた、何してんの?」と、・・・なる。(笑)
(文責:京夏終空、2023.11.24)
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