4回
2020/11 訪問
池袋2丁目、「銘柄とんかつ 梟」。【17th】
長年、ずっとロース派だと言ってきたが、そろそろヒレ派に変わる年頃。(笑)
なのかも知れない…。
好みの問題という感じではなく、自然の成り行きの問題なんだと思う。
スキヤキでも、霜降り肉から、赤身中心の肉へ。
本マグロでも、大トロから赤身へ。
僕にとって、最後の砦であったトンカツも、とうとうロースからヒレに移ろうとしている。
巡り合わせと言うか、縁とかタイミングってあると思う。
初訪から失礼極まりない態度で臨んでいる店である。
地元過ぎるが故、気が緩んでいるのかも知れない。
いきなりデュロック種のコトを尋ねたり、たかが2回目の訪問で、常連ぶっていたかも知れない。
3回目の訪問である。
さんざん、その日の3種のロース肉のコトを聞きだした挙句、今日は選べるモノが無いなどと言い出した。
北海道産の「神威豚」の特上ロースが切れていたのだ。
訪問時間が遅かったセイもある。
で、さんざん迷った上に、僕のわがままを満足させてくれた店長さんに感謝する。
「北海道産神威豚・宮崎県産霜降り高原豚・岩手県産岩中豚、銘柄豚3種ヒレカツ盛り合わせ」(?????円) ―― 写真の通り。
あれ?書いちゃイケなかったのかも知れない。
最低限、価格は、一応伏せておく。
3,000円~3,999円の間である。
うん、違いは、わかる。
どれも、それぞれの味わいがあり美味しい。
でも、さんざん我がままで申し訳なかったのだが、至極個人的に感想を言えば、ヒレカツとして美味しいと感じた。
何故、今まで、ロース肉にこだわり過ぎていたのかわからなくなるぐらいに…。
所詮、赤身の肉質がああだこうだと言いながら、脂身の甘さや旨みにこだわっていたのではないのか?
これからは、ヒレにしよう。
何だか、自然に、素直に、そう思えた。
何も浸けずに食べられるトンカツ屋として、僕の大事な店になりつつある。
肉の銘柄については、まだまだ未熟だ。
もう少し勉強して、いや、経験してから、言い放ちたいと思う。
大満足。
ごちそうさまでした。
(文責:京夏終空、2021.1.2)
(17件/3.25)
2021/01/02 更新
2020/08 訪問
池袋2丁目、「銘柄とんかつ 梟」。【17th】
地元で気に入った店には、再訪するのが当然の成り行き。
トンカツを毎週食べられるほど若くはなくなったコトを自己認識している。
専ら、魚食がメインの人間である。
でも、トンカツの誘惑は、トンカツでしか解決できないコトも知っている。
初訪から、約2ヶ月近く経ってからの訪問である。
前回同様、店主にああだこうだと聞いて決める。
全く無礼な客人である。
「宮崎県産あじ豚・上ロース」(2,860円)+「特製メンチカツ」(550円) ―― 写真の通り。
肉の脂身度合いを減らしたコトにより、赤身の強さをと思ったが、そもそも銘柄の違う肉の繊細な違いをわかるのか?という思いはあった。
でも、前回よりも、衣、つまり揚げ方に強く気持ちを持っていかれた。
フワサクッとした、タッチが、コトの外、気持ち良い。
肉自体の甘さや旨みも、前回以上に感じる。
この肉の持つ特性なのか、何も浸けずに、そのままでも結構イケる感じだった。
ケモノ臭さというより、上質な肉感。
塩を合わせれば、より味わい深くなるだろうが、そもそも論だと思ってしまう。
ソースを回避して、塩の方が、素材の味がわかると豪語するなら、何もつけない方が、よりわかるであろう。
好みの問題のではない。化学の正論の問題である。
浸透圧的に、塩が何かの成分を引き出すというなら、理解はできるが、口の中の世界観の問題は、そう簡単ではないだろう。
メンチカツは、ファーストタッチの衣が同様にサクフワで心地良い。
脂感を感じ続けるのだが、重くない。
こういうメンチカツなら、数を食べても平気だろうという雰囲気。
うん、今回も美味しかった。
満足。ごちそうさまでした。
(文責:京夏終空、2021.1.2)
(17件/3.25)
2021/01/02 更新
2020/07 訪問
池袋2丁目、「銘柄とんかつ 梟」。【17th】
スグに「成蔵」を思い出す感じの出で立ちだと思った。
初めて入るとんかつ屋。
メニューを眺め、それなりのレベルの店なんだろうと僕も思った。
池袋2丁目、まさにの地元でもあるので、それなりの噂も耳に入ってはいた。
とある地元の知り合いから、強く勧められ訪問した。
「デュロックの交配比率の高いのはどれですか?」
こんな僕の質問からこの店の店長との会話は始まった。
極めて失礼な客であったかも知れない。
その日、3種用意されていた銘柄豚の中から、一番赤身部分の味わいが強いモノを教えてもらい、ソレを選んだ。
「岩中豚・特上ロース」(3,080円) ―― 写真の通り。
低温で揚げられた白っぽい衣のトンカツ。
何もつけずに、脂身の少ない方からそのままかじる。
うん、美味しい。
ケモノっぽい強さに品があるような味わい。
ソースなどをつけても食べるが、肉の味わいはやはり強い。
きっと、ホントに良い肉、高価な肉なんだろうと思う。
僕は、常々、高い高級な肉を買って自宅で作れるレベルなのかどうかを判断基準の一つにしている。
この店の場合は、3千円のトンカツ定食としてどうかである。
僕は、銀座だろうが、高級ホテルのレストランだろうが、いくら高級な店でも、食材の素材感におんぶに抱っこのようなモノには、必要以上の評価をしようとは思わない。
焼肉店などは、僕にしてみれば愚の骨頂で、高い肉を自ら焼いて高評価をするなんて、自宅で高い肉を買って焼いているのとどう違うのかがわからないと思っている人間である。
ただ、タレの漬け込みの奥深さや、炭火の炭のこだわりや火力という部分を評価するならわかるのであるのだが…。
焼肉同様、トンカツ用の銘柄豚などもネットでいとも簡単に手に入る世の中である。
衣であり、揚げ方であり、用意されている調味料での判断を優先すべきではないのかと思う。
この白っぽい衣の揚げ方は、馬場の「成蔵」をはじめとして何度か経験している。
やや柔らかめのサクッと、フワっとが共存するような揚げ方。
この店の場合、さらに余熱揚げの時間が少ないのか、赤身部分は、どちらかと言えば、レアに近く、肉のケモノ感を残している揚げ方だと思う。
こういう部分は、好みだろう。
良い意味での豚臭さを求める性分の僕としては、かなり好きな状態で提供される。
その相性も含めて、美味なるトンカツだと思った。
満足。
ごちそうさまでした。
(文責:京夏終空、2021.1.2)
(16件/3.25)
2021/01/02 更新
「北海道産・神威豚」編。
この店に関しては、あくまでも銘柄豚の取り扱いがあり、選ぶモノによって味わいが異なるので、何を選んで食べたのかが、ある意味重要な気がする。
地元・池袋2丁目の、ちょっと高い「ごちそうトンカツ屋」である。
昨年の夏、初めて訪問してから、4回目である。
歳とともに、あまりトンカツ気分にならなくなったが、ソレでもたまに食べたくなる。
若い頃は、週に2,3度の頃もあったが、今は、せいぜい月に2,3度程度であろう。
どうしてもトンカツが食べたいと思うのは。
さて、「長年、ずっとロース派だと言ってきたが、そろそろヒレ派に変わる年頃」だと、前回書いたのだが、久々に「美味しいトンカツが食べたい」と思う気持ちは、やはりロースだった。
ヒレは、比較的トンカツ摂取の間隔が短いときに有効で、期間が空くと、どうしてもロースの方の気持ちが優位に立つ。
まだ、トンカツについての、自分自身の好みの変遷のコトがよくわかっていないのかも知れない。
前言撤回である。
「神威豚・上ロースかつ定食」(2,640円)+「天使の海老フライ」(715円) ―― 写真の通り。
神威豚の上ロースかつ、何となく、その名称から、もっとケモノっぽい味わいかと思えば、むしろ上品な雰囲気さえ湛えている感じがした。
でも、かなり美味しい。
僕は、この店のトンカツは、基本的に何もつけずに食べられる肉だと思っているので、そのまま食べ始めたのだが、肉の甘みや旨みも、はんなりしていて、じんわりと美味しさが来る感じ。
でも、ソレは赤身部分であり、脂身部分の味わいは相対的に強い。
脂身の方に、ケモノっぽさを感じる。
この肉、食べ方も重要になってくる。
1切れを2口で食べちゃダメなヤツだ。
脂身部分も含め、一気に食べないと、この肉をホントに味わったとは言えない感じだと思った。
悲しいかな、白メシ食らいの人間には向いていないのかも知れない。
美味しいのだが、メシをお代わりする勢いで訪問したのに、肉が早くなくなる。
天使の海老フライも、似た傾向があったのかも知れない。
いや、肉と海老だから、全く別物なのだが、どちらも、味わいが、はんなりしていて、品があって美味な感じなのだと思った。
天使の海老自体は、初めてではないが、今まで食べた中で一番に品を感じる。
衣の雰囲気もあるだろう。
そう、衣である。
4度目なので、今まで書いてこなかったが、この店は、初訪時に書いたように、「成蔵」タイプの、白っぽい出で立ちの衣なのである。
僕自身は、ソレも気に入って訪問するようになった。
トンカツは、衣だとの自論も変わらない。
銘柄豚のコトから書き始めて矛盾するようだが、トンカツがトンカツたる所以は、やはり衣だからである。
高い肉買ってきて、自宅でも味わえるような、肉質のコトのみに始終するような食事なら、わざわざ外食という形式で、倍以上の料金を払うのが、どうかと思ってしまうのである。
この店の初回のレビューではこう書いた。
『僕は、銀座だろうが、高級ホテルのレストランだろうが、いくら高級な店でも、食材の素材感におんぶに抱っこのようなモノには、必要以上の評価をしようとは思わない。
焼肉店などは、僕にしてみれば愚の骨頂で、高い肉を自ら焼いて高評価をするなんて、自宅で高い肉を買って焼いているのとどう違うのかがわからないと思っている人間である。
ただ、タレの漬け込みの奥深さや、炭火の炭のこだわりや火力という部分を評価するならわかるのであるのだが…。
焼肉同様、トンカツ用の銘柄豚などもネットでいとも簡単に手に入る世の中である。
衣であり、揚げ方であり、用意されている調味料での判断を優先すべきではないのかと思う。』
その想いは、変わらない。
今回も、満足。
ごちそうさまでした。
こういう店、頻繁に通おうとは思わない。
たまに、食べる、ごちそうトンカツ。
そんな感じの付き合い方がイイ。
(文責:京夏終空、2021.5.26)
(19件/3.36)