P-PROさんのマイ★ベストレストラン 2016

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マイ★ベストレストラン

レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中!

マイ★ベストレストラン

1位

食堂 おがわ (京都河原町、祇園四条、三条 / 日本料理)

2回

  • 夜の点数: 2.0

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 1.0
    • | 雰囲気 3.9
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 3.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥6,000~¥7,999 -

2017/11訪問 2023/09/02

尋常ではない人気です、食堂おがわ

誠実なお店の在り方はどのようなものか考えさせられました。。。

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半年振りの此方。
京都国立博物館での国宝展を満喫してからのご訪問。
毎回、オーダーがワンパターンになりがちなので、今回は初めてお任せでお願いしました。

頂いた品は此方。
・飯蒸しのイクラ乗せ
・オイルイカ
・ナマコ酢
・蛸の煮物
・春菊とキノコのごま和え
・鰤のたたき
・出し巻き卵
・スッポン鍋
・穴子の押し寿司

お任せには香箱ガニも組み込まれていたようですが、これからの季節、
自宅で頻繁に頂く予定なので外してもらいました。
また、締めは秋刀魚ご飯だったようですが、満腹でギブアップ。
この日も十分堪能することができました。

しかし、以前にも増して、予約の困難さが尋常ではなくなっています。
電話もパンク状態で、小川さんもこれには頭が痛そう。
心なしか、以前に比べると張り詰めた印象を受けました。

もう少し敷居が低ければ本当に完璧な「食堂」ですね。
久しぶりのご訪問。
以前のように気軽に行き難くい環境になったので、今回は思いっ切り頂きました。

付き出しの海鼠腸の茶碗蒸しに始まり、おまかせのお造りは、厚切りのてっさから。
紅葉おろしではなく、ポン酢と練り唐辛で頂きます。そして、鰹のたたき。
種類は少な目ですが、此方のタネはいずれもピンに近い。
定番の鴨ハムやだし巻きは外せませんが、此方ではお造りのお任せをお勧めします。
他に頂いた物としては、鱧の押し寿司、うどてっぱい、鶏の唐揚げ、グジご飯。
ただ、私の味覚が変わったのか、今回はグジご飯の味が強めに感じました。
個人的には、もう少しグジの良さが分かりやすい、引き気味の出汁が好みですね。
とは言うものの美味しくて完食。

今から次回の訪問が楽しみです。
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四か月ぶりの食堂おがわ、帰路途中、酔いながらのレビューです~

酔っ払うと、思考がシンプルになりますね。
やはり旨し、食堂おがわ!

今回の付き出しは飯蒸し(かな?)のイクラ乗せ。ごく控えめの塩気に
ほんのりとした柚子(と思う)と胡麻の風味。イクラは皮も薄く儚い食感。
いきなり私の食感センサーを鷲掴み。
また此方のお造りは本当に良い。種類は多くないものの、いずれもえらく旨い。
お造りは今回、鰤が良かった。
また鱧は繊細な骨切りに加えて、ほんの少し炙ることによって、
ふわっとした絶妙な食感となっています。
そして何度頂いても旨い鴨ハム。節分に巻き寿司の代わりに一本恵方巻きで
頂きたくなります(言い過ぎか^^;)。
定期訪問には外せない此方です。

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初訪問以来、たびたび伺っていますが、最近ますます予約が取れ
難くなったこちらのお店。予約待ちの期間も随分長くなってきました。

こちらでは定番の鴨ハムやぐじは外せませんが、いずれもえらく美味しい。
最近では、お造りの赤貝と鰤が出色。赤貝はその場でさばいているだけに
鮮やかな色、また肉厚で今まで頂いた中では一番美味かった。また軽く
炙った鰤も絶品でした。

しかしながら、私としては敢えて出汁巻き卵を推したい。
こちらの出汁は一級品でそれを使っているわけですが、普通、一流割烹で
出汁巻き卵などはほとんど供されません。そのためこちらの出汁巻き卵は
他店では滅多に頂けない代物と思っています。
「今まで食べた出汁巻き卵の中では最強」、今回も一人そう思いながら
ありがたく頂きました。

ただ時折気になることが…
最近、予約が取りにくいだけに、中には常連であることをステータスのように
思っているのか、やたら常連アピールが強い方が見受けられます。
常連としては一見さんも含めた周囲にも気を遣いたいところです。

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料理の見た目は至って普通ですし、奇をてらっているわけでもありません。
でも、どの料理にもさりげなく一手間も二手間もかけられていて、
思わずにんまり「美味い…」とつぶやいてしまう。
どれもじっくり噛みしめて、ゆっくり楽しみたくなる品々。

特に鴨ハムはジューシーで柚子胡椒と実山椒の相性も抜群。
また、出汁がとても美味しく、出しゃばりすぎない上品なお味。
故にだし巻き、グジご飯、いずれも間違いない。
大将も含めスタッフもきびきびした動きで気持ちいい。

常連さんが多いけど、初対面の客同士で話が盛り上がるのもしばしば。
これも美味い料理とこじんまりしたカウンター席のおかげでしょうか。

いつも予約でいっぱいでなかなか入れませんが、美味い酒と料理で、
仕事帰りのストレス解消に一人でふらっと立ち寄るのにもってこい。
疲れていても、また、明日から頑張ろうと思わせてくれる数少ない店です。

  • (説明なし)
  • (説明なし)
  • (説明なし)

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2位

CAFFE VITA (松江 / カフェ)

1回

  • 昼の点数: 4.2

    • [ 料理・味 4.2
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 3.0
    • | CP 3.4
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ~¥999

2016/07訪問 2016/07/09

此方のエスプレッソ、今まで頂いてきたモノとは全くの別物です

どうしてもエスプレッソが気になって再訪。

結論、此方のエスプレッソは圧倒的。もちろん良い意味で。

これまでエスプレッソを飲むことは少なかったものの、その中のエスプレッソとは
全く別物。
当然、苦味は強いんですが、甘味・旨味が半端なく凝縮されています。
コーヒーの旨味成分が、ぎゅっと抽出され、とてもクリーミー。
砂糖を入れてみると、上質なビターチョコレートのような艶と、果実の種とわかるような
華やかさも感じられます。

お茶やコーヒーの類でこれ程驚いたことは初めてかも知れません。

確認の為、その日の内に某店でエスプレッソを頂きましたが、やっぱり今までの
イメージのそれでした。
そもそも本物のエスプレッソを飲んだことがなかったようです。

コーヒーが好きな方には、個人的にはカプチーノより是非エスプレッソをお勧めします。

いい体験をさせて頂きました。


【2016年6月】
カフェ・ロッソとどちらに行くか迷った末、近い方の此方に訪問。

お店の雰囲気は機能的で、焙煎機もあり本気度が伺えます。
BGMはアップテンポで当たり障りが無く、音楽にはさほど拘りは無さそうです。

椅子は簡素な感じで長居するというよりは、コーヒーをじっくり楽しんでから、
さっと帰るような印象。
コーヒーで勝負するお店と言った感じです。

エスプレッソと迷いましたが、少し色気を出して可愛らしく今回はカプチーノと
ティラミスをオーダー。

ラテアートはあまり関心が無い方ですが、女性のバリスタの方に上手に仕上げて
頂けました。
カプチーノは比較的軽めですっきりしているけど、物足りない訳ではない。
苦い・濃い=コクがある=美味いと思いがちですが、こちらはコーヒー豆そのものの
旨味を活かすことに注力されているようです。
今まで認識していなかった自分の好みを発見したようで嬉しいですね。

流石に著名なバリスタのお店だけあって、相当なこだわりを感じます。
とてもいいアプローチのカフェです。
このお店の真価はエスプレッソを頂かないとわからないかもしれません。
追加で頂こうかと思いましたが、次回にとっておきたいと思います。

  • エスプレッソ
  • (説明なし)
  • (説明なし)
  • (説明なし)

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3位

徳山鮓 (余呉 / 郷土料理、オーベルジュ)

2回

  • 夜の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.7
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 昼の点数: 3.7

    • [ 料理・味 3.8
    • | サービス 3.5
    • | 雰囲気 3.8
    • | CP 3.8
    • | 酒・ドリンク 3.5 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥15,000~¥19,999 ¥10,000~¥14,999

2021/02訪問 2021/02/16

素材感が抑え目になり、洗練されたお料理に

数年ぶりの訪問で、楽しみにしてきました。
内装がかなり変わり、食事スペースが細かく分かれて、とても小綺麗に。
畳の大広間も無くなり、時の経過を感じます。

さて今回、頂いた品々はこちら。

【猪・鹿・熊のテリーヌ、子持ち鮎など】
 ・ ジビエの野性味を残しながら品良くまとまっています。

【鯉のお造り】

【氷魚と琵琶マスの卵】
 ・琵琶マスの卵は初めて。プチプチとした食感も相まって美味しいなぁ。
  今回、一番印象に残りました。

【余呉湖プレート】
 ・猪のハム、鯉の皮、インゲン豆と荏胡麻、茄子、飯のソース
  上手にまとまっています。

【月鍋】
 これを頂きたくて伺いましたが後述。

【鮒鮓と鯖のなれ鮨】
 ・徳山鮓と言ったら、やはり鮒鮓ですよね。これも後述。

【麺】
 ・お鍋の出汁で少し色の付いた麺を頂きます。個人的には、麺よりお出汁を余すことなく頂ける
  雑炊の方が嬉しいです。

【飯のアイス】

率直なところ、かなり変わったなぁという印象です。

まず、月鍋
以前はかなり抑え目のお出汁で、熊肉や天然キノコから出る旨味が相まった素晴らしいものでしたが、
今回は出汁自体の味が強め。以前よりお肉の脂身が少なく、天然キノコがなかったので、それを補うために
出汁を変えられたのかな…
以前は沁み入るようなお出汁でしたが、今回は少し味疲れしました。

それから鮒鮓。
元々、クセがあまりない鮒鮓でしたが、以前よりさらマイルドになったようです。
食べやすくなったかもしれませんが、個人的には物足りない…
それに子持ちの部分は一切れだけで残念。

この方向性で進まれるのでしょうか、もしかすると新旧の過渡期なのかも、と思いました。
どのように変わられるか、また同じ時期に伺いたいです。
<2016年1月>

此方の月鍋が、我が家の冬の風物詩になっています。
今年も訪れることができたことに感謝。

【茶碗蒸し】香茸の餡、ビワマスの卵にすっぽん
【鹿肉のロースト 香茸】
【鯖のなれ鮨】
ここまでいつも通りの良い感じです。

【猪のロースト 黒胡椒の塩漬け
熊の燻製、猪・熊・鹿肉のテリーヌ 】
此方は初めて頂く品で、異色を放っていました。まずはフレンチのようなビジュアル。
テリーヌは脂っこさがなく、端整な味ながら滋味深い。

【ワカサギの天ぷら】
塩加減が絶妙。かつ量もたっぷり。

【月鍋】
今年は暖冬だったせいでしょうか、例年より脂身が少なかったように感じました。
私としては熊肉については脂身が多い方が好みです。
これが他の肉ですと反対なんですけどね。
それから肉の量もいつもより、かなり多かったように感じ、十二分に満喫。
この鍋については灰汁も旨味です。

【いいのアイス】
これまでの物より、あっさりしており塩気も抑えめ。

今回はこれまでと趣向が少し変わった感がしましたが、発展性が感じられ
嬉しくなりました。

娘さんの気遣い・気働きもとても良いです。
これからも益々楽しみな此方です。

<2015年6月>
初めて冬季以外の訪問。
今回のお目当は鰻。
ご主人自ら獲ってきた余呉湖の鰻は小ぶりながら、品のいい脂が適度にのっていて、
すこぶる美味い。
蒲焼は焼き加減・タレとも実にいい。実山椒もいい仕事をしています。

次に今回印象に残った品は、山菜の天婦羅。山菜は、雪の下、根曲がり竹、岩タバコ、
ウド、山葡萄。
お塩で頂きますが程よい苦味でカラッと揚がった薄い衣とよく合います。
名残り熊肉を使った鼈だしの雑炊も滋味深く、締めに相応しいお味。
此方では毎度のことながら心が満たされます。
今回も手を合わせたくなる、大満足のお食事でした。

<2014年12月>
9ヶ月ぶりの来訪。
やはりこちらは素晴らしい。筆不精の私が久方ぶりに書き込みたくなりました。

今回は定番メニューもさることながら、すっぽんの茶碗蒸しと、ビワマスと鮎の卵と
葱に熊の脂をかけた品は、素晴らしかった。
特に後者は食材の最高のコラボ。熊の脂が上品な深みを出しており素晴らしいお味、
悶絶ものです。
茶碗蒸しもしっかりしたお味にほのかに香る生姜がすっきりとバランスをとっています。

熊鍋の美味しさ言わずもがな。今のところ、地球最後の日に食べたい物は何かと聞かれたら、
真っ先に挙げたい一品(^_^)

いつもながら素朴さ繊細さが絶妙なバランスです。

また、大将の食材集めの裏話は、楽しくお茶目でほっこりします。

まだ、こちらで鰻を頂いたことがないので、次回は鰻と熊の雑炊を頂ける6月に伺いたいと思います。


<2014年3月>
12月に頂いた熊鍋の美味しさが忘れられず3月に再訪。
是非、朝食も頂いてみたかったので泊まりで伺いました。

定番のメニューは押さえつつも、今回、印象に残ったのは稚鮎のてんぷら。
さっくりと揚げられたホクホクの身と肝のほのかな苦みが癖になります。
一皿でも十分な量でしたが、揚げたてを2回に分けて供して頂き十分に
堪能しました。
また、今回の発酵カラスミは、天ぷらにしたものも頂きました。
これはこれでとても美味しいのですが、酸味が飛んでいて、そのままの
カラスミの方が私的には好み。
そして、こちらでは外せない熊鍋に入っていた椎茸は天然物とのこと。
普段いただいている椎茸とは味、香り、食感の全てにおいて別物で非常に美味。
この熊鍋は、遠方からでも頂きに来る価値があります。
改めて、少なくとも年に一回はこちら熊鍋を頂きに来ようと思いました。

さて期待していた朝食ですが、いずれも美味しいのですが、
佃煮の類がさほど好きではない私としては、期待していた程
ではありませんでした。
ただ、これは趣向の問題で、好きな人には堪らないと思います。

今回は宿泊でしたが、事前情報で覚悟はしていたものの、
家庭風呂を少し大きくしたものが一つしかなく、他の宿泊者に配慮すると、
のんびりと入ることができません。
また、朝食が8時から始まりチェックアウトが10時でしたので慌ただしい。
宿泊は酒を飲んで、そのまま床に着く利点はあるものの、次回以降は日帰りで
十分かなと思いました。

次回は鰻の季節に行きたいですね。


<2013年12月>
発酵とジビエで誉れ高い徳山鮓さんで熊鍋が食べてみたくて、シーズン到来を待って、
ようやく伺うことができました。

自動車で行くか迷いましたが、きっと日本酒を飲まないと、楽しみが半減するかと思い、
電車で行き、結果、大正解。

余呉駅まで奥様に車で迎えに来て頂き、行きすがら余呉湖のことなど色々とご説明してくださり、
ちょっとした観光気分です。

通して頂いた部屋は、余呉湖が一望できで、すっきりしない天気ではありましたが、
刻々と変わる湖面や空が見えて気持ちいい。

食事はジビエと発酵させたお品のオンパレード。

その中で特に印象に残ったものは…

【なれ鮓】
たっぷりとすりおろしたチーズと、すっきりしたトマトソースと一緒に。それぞれの酸味とアミノ酸の相乗効果。
こんな組み合わせがあるんだと新たな発見。

【猪の炙り】
お塩かバルサミコ酢で頂きます。脂身が多いのに、赤身がしっかりしていて、全くくどくない。
ずっと噛みしめていたい一品。

【熊鍋】
具材は熊肉と葱のみ、お出汁も昆布と醤油とのこと。
それなのに、この旨味はなんでしょう。シンプルなのに深い味わい。秀逸です!
もちろん、この後の雑炊も絶品した。

その他、お出汁のジュレがかかった鼈、鹿肉のたたき、炙ったモロコ、発酵させたからすみ、
子持ち鮎、そして初めての鮒ずし、いずれも滋味深い品々。

素朴でいて洗練されている、素材は力強いけど繊細…
珍しいから、貴重な食材だからということと関係なく、純粋に美味しかった。

今度は泊まりで行って、朝食も頂きたいです。

  • (説明なし)
  • (説明なし)
  • (説明なし)

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4位

しのはら (三雲、甲西 / 日本料理)

1回

  • 夜の点数: 4.8

    • [ 料理・味 4.8
    • | サービス 4.2
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 4.8
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 昼の点数: 4.6

    • [ 料理・味 4.7
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 3.2
    • | CP 4.8
    • | 酒・ドリンク 3.5 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥10,000~¥14,999 ¥10,000~¥14,999

2016/08訪問 2017/01/01

食の素晴らしさを教えて頂いたお店の一つでした

銀座に移転され、既に予約が難しくなってきている同店、移転前にカウンター席で
頂くことが出来ました。
今更ながらの感がありますが、備忘録として。

滋賀での最後の訪問で、美味しい料理もさることながら、移転についても色々と
お話しをお聞きし、楽しい時間を過ごすことができました。

数年前に伺い始めた頃は「これでもか」というパワフルな内容でしたが、ここ1〜2年は
その力強さを秘めながら、洗練度がどんどん高まってきたように感じていました。
また、築地などの卸業者とのパイプを構築されてきた成果もあってか、タネのレベルアップが顕著。
そんなこともあり、更に大きな舞台で、ご自身のやりたいことを存分に試されたいとの
思いが益々強くなられたのではないでしょうか。

日々、進化し続けている大将ですので、それに応えられる舞台としては東京が相応しいの
かもしれませんね。

銀座への移転により、きっとその進化・変化が格段にスピードアップしていくと思います。

今から銀座のお店に伺うことが、楽しみで仕方がありません。

<2016年3月 訪問>

昨年12月訪問時のレビューをすっ飛ばしてしまいましたが、
3ヶ月振りのしのはらさん。
今回は懐と何度も相談しつつ、奮発して初めて2万円のコースを頂きました。
かつ、VIPカウンター席。否が応でも期待が高まります。
結果としては思い切って大正解。
素晴らしい品の数々、怒涛の3時間でした。

【先付け】
北海道の毛ガニのジュレがけ。大原のとこぶしと車海老、ごま豆腐。
ごま豆腐はこれまでも何度か頂いていますが、むっちりとした弾力があり、
これまでに無い食感。
そう言えば、此方で初めて訪れた際に頂いた物もごま豆腐。その美味しさに
いきなりびっくりしたことを思い出します。

【余市のあん肝ソテー 】
ホアグラよりも軽くて、適度に濃厚。敷いている赤酢のシャリのお陰で
よりすっきりと頂けます。

【お椀】
琵琶湖のすっぽんと玉子豆腐。
すっぽんは、ほとんど此方でしか頂いたことが無いので、他との比較が出来ませんが、
相変わらずすっぽんの旨味が強く鮪出汁との相性も抜群。

【お造り】
千葉の鰹を玉葱と松前醤油で。太刀魚、銚子の金目鯛、メイタガレイ、山口の赤貝、
これらをチリ酢、醤油、塩で頂きます。
金目鯛は熟成が進んで美味。 メイタガレイは今朝まで泳いでいたもので強い弾力。
欲を言えば、赤貝の味にもう一超え力強さと、太刀魚の脂がのっていれば完璧でした。

【八寸】
うすいえんどう、ぬた和えの蛍烏賊、ユリ根の団子(中にはクリームチーズ)、
小鰻とウドの八幡巻、菜の花と白魚の釜揚げ、明石のタコの柔らか煮、
帆立真薯の揚げ物、卵真薯、伊勢海老のかき揚げ、喉黒の酒粕焼き
いつにも増しては華があり、楽しいですね。

【丸秘メニュー】
自己判断で何かは伏せますが、この時季にこれを頂けるとは思ってもみませんでした。
旨味・甘味ともに十分。

【焼き物】
宍道湖鰻の白焼き、これが凄かった。
鰻自体の脂で表面が揚げ焼きのようになりながら、中はふっくら、そして皮は
しっかりした食感。
焼きの技術が素晴らしく、同じ物でも他店ではこのようにはならないでしょうね。
これまでに頂いた鰻の中で一番迫力を感じる逸品でした。

【焚き合わせ】
ぜんまいとフキ、京都の筍、ひろうす。
春らしくさっぱりと。

【葉ワサビの蕎麦】
大将が自ら作った氷の器で。
流石によく締まってます。葉ワサビでさらにスッキリ。

【九十九里浜の蛤】
8センチ位の特大サイズ。6〜7年物とのこと。4つで鍋が一杯です。
貝の濃厚さが半端なく、強烈です。旨味の塊。キングオブ貝かと思ったほど。
テンションが上がりすぎて、写真撮影を失念。
大きさの記録として貝殻だけ写真に収めました^^;

【お菓子】
・黒豆の金団
・晩柑、古都華苺

一級品の食材ながら、それに頼らず素材を活かしきる技術、またその姿勢や
信念が素晴らしい。
やはり、ぐいぐいと攻める姿勢が此方の真骨頂ですね。
一方で、以前と比較すると多少引き算的な要素が加わり洗練度も増している
ように感じます。

カウンターということで大将とも色々お話しできて楽しかった。

金額を厭わず、大将にお任せしたらどんなことになるんでしょうね。
USJの年間パスポートを買うよりテンションが上がる、とまたまたピント外れな
ことが頭によぎった3時間でした。

<2015年10月 訪問>
何処で耳にしたか忘れましたが、とある国の人は、鮨を生の魚介類をただ単に切って米に乗せた
だけの物で料理ではないと言っていました。その国々によって食文化や価値観は様々なので
決して否定はできません。
しかしながら、私見としては、鮨を始め和食は、素材を活かしきる、あるいは昇華するための
様々な技や、さらには徹底した衛生管理がなせる物であると考えています。そのことを理解して
もらえていないようで、残念に感じたことを記憶しています。

今回、10カ月振りに此方に伺い、ふとそのようなエピソードを思い出しました。
恐らく、素晴らしい食材の本来の良さを活かし切る方向性にかなり特化してきた印象を受けた
ためと思われます。
このような方向性は、ともすれば面白くなくなることもありますが、此方は非凡な技術や発想
が感じられ、またエッジも効いています。

今回、特に印象に残ったのは…
【信楽朝宮の松茸を使った土瓶蒸し】
自分にとっては、香・味ともに十分な水準。とあるお店で頂いた丹波の松茸の天ぷらより松茸
としての美味しさを感じました。大将としては、これでも満足のいく食材ではなかったようで、
それも驚きです。

【宍道湖の鰻】
肉厚で程よい脂、また皮のパリッとした食感もとても良かったです。

その他としては…
・大原の黒アワビ
・福岡の平目、金目鯛 、太刀魚、鯖のお造り
・穴子 と栗のつと蒸し
・八寸 琵琶湖の鮎、平目手毬寿司、水口干瓢、甲賀無花果、薩摩芋のきんとん、湯葉とイクラ
・天然舞茸 の天ぷら
・近江牛
・葛餅
これらいずれも素晴らしかったのですが、特にお造りの質が更に良くなったように
感じました。

うまく例えられませんが、高性能なスポーツエンジンを搭載しているラグジュアリーカーと
言ったところでしょうか(うーん、やっぱり変な例え^^;)。
このような印象を受けるお店は今のところ、此方しか思い付きません。

今から12月の訪問が楽しみです。


<2014年12月 訪問>
今年も何度かお世話になった、しのはらさんで今年の食べ収めです。

徳山鮓さんで熊肉に開眼し、以来、篠原さんなら熊肉がどんな一品を出して頂けるか関心がありました。
そんなことで今回は月の輪熊をリクエストし、小鍋で登場。
こちらの一品は美味しかったものの、肉の量が少なかったためか、吸地に熊肉の旨味が弱かったように感じました。
今回の主役となった間人蟹が相当の高値だったため、あまり量が使えなかったご様子。
そのため、いつもに比べると全体的にも控えめ印象。

しかしながら、幻の蟹と言われるだけに、間人蟹は甘味が強く、繊維も太くプリプリとしっかりした食感でとても美味。
そして、いつにも増してすっぽんのお椀の吸地に深みが感じられ、とても満足させて頂きました。
また、これまで最後に出して頂けるコーヒーやお薄が、個人的にとても残念感がありましたが、今回は美味しい煎茶を出して頂き、きっちり締めて頂けたと感じました。

総じて素晴らしく、2014年の締めくくりに相応しいものでした。来年もお世話になりたいと思っています。


<2013年9月 再訪>

以前から素晴らしいお料理内容ではありましたが、さらに素晴らしくなってました。
これまでの勢いと力強さに加えて、繊細さが増したように感じます。

際立って感じたのは、八寸の手の込みようと上品さ。
また、鱧の吸い物の上品な味と、鼈鍋の濃厚な味のコントラストでそれぞれが際立ってたりと
組み合わせの妙もあったように思います。

また、お造りは、いつもながら美味しいものでしたが、特に驚いたのは鮪の赤身。
ねっとりしていて上品、私のあまり得意としない鮪のクセが全くなく、個人的にはトロよりも好み。

ただ、いつもながら最後の飲み物(この時は、お薄)は、もうひと頑張りして頂きたい
ところです。

とは言うものの、パフォーマンス、流れの強弱などなど、また、一段進化されたように感じました。
今後がますます楽しみです。


2012年6月に初訪問してから、4回ほど利用させて頂いています。

初めての食事は昼6000円のコース。天然鰻をリクエストしましたが、しっかりコースに組み込んでもらえました。
その他、伊勢海老、すっぽんの鍋など、価格帯には考えられないほどの、質・ボリューム・味に感激。
大将の料理の説明も丁寧で感じ良く、すっかりファンになりました。

ただ、毎回、素晴らしいCP、お出汁は変わりませんが、初回訪問以降、「なかひがし」や「山玄茶」など色々と
素晴らしい店に伺っているうちに目や舌が肥えてきたせいか、最近に利用させて頂いた時は何か物足りなく
感じました。
相変わらず素材は素晴らしく、勢いのある品々ですが、地味な食材でも唸ってしまうような引き算的な要素が
あると、メリハリがつくように感じます。
もっともこれは好みの問題とお店のコンセプトに違いのせいでもあると思います。
また、たまたまなのか、直近に2回は大将に会うこともできず、会話を楽しむことができなかったことも
あるかもしれません。

あとこれは毎回感じることですが、最後のコーヒーなどが全く美味しくなく残念です。

色々、書かせて頂きましたが、今まで伺ったお店の中ではトップクラスであることは間違いなく、
これからも末永く利用したいお店です。
まだまだ、お若い大将ですし、更ななる高みに登られることを期待しています。

  •  穴子と栗のつと蒸し
  • 大原の黒鮑
  • 宍道湖の鰻

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5位

美加登家 (日原 / 日本料理、すっぽん)

1回

  • 昼の点数: 4.3

    • [ 料理・味 4.4
    • | サービス 4.1
    • | 雰囲気 3.9
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥10,000~¥14,999

2016/07訪問 2016/07/22

清冽な高津川の恵みを頂きました

多くのお店の大将が良かったと仰る此方、場所的になかなか行きにくい所ですが、
念願叶って訪問できました。
自家用車で行きましたが、とにかく遠い…
ともあれ無事に到着。

お店の方は、趣があるとまではいきませんが、昔ながらの建て付けで、どこかホッと
した気持ちになれます。
こじんまりした和室で料理を待ちます。

頂いた品は此方。
【子うるか】
【背ごし】
【白味噌仕立てのお椀】
【鮎の塩焼き】
【うるか茄子】
【味噌包み焼き】
【鮎昆布締め】
【鮎ご飯】
【青梅甘露煮】

見事に鮎尽くしでしたが、飽きることなく全て美味しく頂きました。

特に素晴らしかったのは、やはり塩焼き。
内蔵はもちろん苦さはありますが、これまで感じたことがない爽やかさと甘みを
感じます。
皮は芳ばしいのに、身はとてもしっとりとしており絶妙な焼き加減。
身の質、焼きの技術ともに、これまでの鮎の塩焼きでベスト。
時間をかけて訪れた甲斐があったと思える一品です。
今回はラッキーなことに、いずれの鮎も高津川で採れたもの。
前日は他の川から採れたものを含んでいたとのことですが、こればかりは運とのこと。

それから、うるか茄子。
うるかと酒で 砂糖は入っていないのに、とても甘くて不思議です。
残ったうるかに少量のご飯を入れて頂きましたが、これも美味しかった。お客さんの
リクエストでお出しするようになったそう。

鮎の身はもちろんですが、今回は内臓やうるかの美味しさが強く印象に残りました。

また、若女将さんや仲居さんがとてもお話が上手。
特に若女将さんとは関西のご出身とのことで、地元のかなりディープな話で盛り上がりました。

座敷に居ながらにして、高津川の清冽さや、川辺で涼を感じさせる料理と空間でした。

次に機会があれば、落ち鮎の時季に行ってみたいと思います。

  • 塩焼き
  • 昆布締め
  • 背ごし

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