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ふらままのフラフラ気ままに食べあるき
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ふらまま (女性・北海道) 認証済
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1回
夜の点数：4.8
2016/11 訪問
京都市内から２時間超えでも足を運ぶ価値がある「縄屋」さん
気に入ったお店でも行きにくい場所だとなかなか足が向かず、地元でも１時間を超えるとかなりハードルが上がるところ、旅先なら尚のこと。そんな訳で行きたいと思ってから数年超えで、ようやく伺うことができた「縄屋」さんは、距離のハンディをものともしない極上のお店でした。高速を降りてからもしばらく暗い山道や住宅地を通り抜け見つけたこの店は、暗い中では店名が確認できないほどひっそりと佇み、扉を開けるまでドキドキしたくらいでした。そんな思いを覆したのは和モダンの内装に凝った照明や、ライトアップされた池のあるお庭が見える窓など、洗練されているけど落ち着く空間と、朴訥としながらもこだわりのある大将と、感じの良い素朴な青年がかもしだす優しい雰囲気からくるものでした。そのお料理の数々は、各地から取り寄せたこだわりの食材と、自家菜園の新鮮なお野菜の魅力を存分に引き出す見事なもので、我々をうならすものでした。11000円のコースのはじめは鯖の燻製で、高級なハムのようにも感じるもので、たっぶり振りかけられた薫り高い胡麻とその上下にはお野菜が絶妙なバランスで、お酒に合う一皿。蛤の茶碗蒸しは酒粕を使ったお汁の中で、貝の味がたまらないものでした。お造りは２皿に分かれ、赤身の皿には寿司飯から作ったたれ代わりのなれ鮓的なもの、白身と烏賊の更にはポン酢のジュレがかかっていて、素材を十分にいかしつつ、その辺の刺身とは隔絶された贅沢な一品でした。焼き物は皮目が香ばしく焼き上げられた鰆と、驚くほど旨みがある脂ののったマナガツオで、今まで食べてきた焼き魚の中で最も美味しいと思ったほどでしたし、添えられたお野菜も抜群でした。次は海老芋と揚げた大海老を煮びたし＆揚げびたしにしたもので、白みそ仕立ての上品なお出汁に皮のまま引いた和辛子がアクセントになったものでした。おしのぎは手打ちの十割蕎麦で、原木なめこが最高に合う極細の蕎麦は香り高く、いくらでもいただけそうな美味しさです。ご飯は土鍋ごと運ばれたせこ蟹の炊き込みご飯で、蟹は最後に混ぜるため風味が良く、内子のコクと食感が素晴らしく、お腹いっぱいでも食べたくなる極上のご飯でした。香の物も薄味で、デザートは蓮根餅と粒あんを抹茶でいただくものでした。京都からも遠く天橋立からも40分ほどかかる立地で車でないと行きにくく、駐車場も広めのこの店では、大きめのボトルで自家製の麦茶を注文できるところも気が利いていると思いました。何よりこだわりぬいた食材を全国から集め、それをやりすぎずに最大限に生かす料理は見事なもので、大将の実直なお人柄のなせる技に尽きるものでしょう。京都市内なら2倍はするであろうコースは、惜しまない手間とご自身で育てたお野菜とのハーモニーで素晴らしいものでした。頻繁にとはいかなくても、また必ず伺いたいお店です。ごちそうさまでした。
2016/12/03 更新
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気に入ったお店でも行きにくい場所だとなかなか足が向かず、地元でも１時間を超えるとかなりハードルが上がるところ、旅先なら尚のこと。
そんな訳で行きたいと思ってから数年超えで、ようやく伺うことができた「縄屋」さんは、距離のハンディをものともしない極上のお店でした。
高速を降りてからもしばらく暗い山道や住宅地を通り抜け見つけたこの店は、暗い中では店名が確認できないほどひっそりと佇み、扉を開けるまでドキドキしたくらいでした。
そんな思いを覆したのは和モダンの内装に凝った照明や、ライトアップされた池のあるお庭が見える窓など、洗練されているけど落ち着く空間と、朴訥としながらもこだわりのある大将と、感じの良い素朴な青年がかもしだす優しい雰囲気からくるものでした。
そのお料理の数々は、各地から取り寄せたこだわりの食材と、自家菜園の新鮮なお野菜の魅力を存分に引き出す見事なもので、我々をうならすものでした。
11000円のコースのはじめは鯖の燻製で、高級なハムのようにも感じるもので、たっぶり振りかけられた薫り高い胡麻とその上下にはお野菜が絶妙なバランスで、お酒に合う一皿。
蛤の茶碗蒸しは酒粕を使ったお汁の中で、貝の味がたまらないものでした。
お造りは２皿に分かれ、赤身の皿には寿司飯から作ったたれ代わりのなれ鮓的なもの、白身と烏賊の更にはポン酢のジュレがかかっていて、素材を十分にいかしつつ、その辺の刺身とは隔絶された贅沢な一品でした。
焼き物は皮目が香ばしく焼き上げられた鰆と、驚くほど旨みがある脂ののったマナガツオで、今まで食べてきた焼き魚の中で最も美味しいと思ったほどでしたし、添えられたお野菜も抜群でした。
次は海老芋と揚げた大海老を煮びたし＆揚げびたしにしたもので、白みそ仕立ての上品なお出汁に皮のまま引いた和辛子がアクセントになったものでした。
おしのぎは手打ちの十割蕎麦で、原木なめこが最高に合う極細の蕎麦は香り高く、いくらでもいただけそうな美味しさです。
ご飯は土鍋ごと運ばれたせこ蟹の炊き込みご飯で、蟹は最後に混ぜるため風味が良く、内子のコクと食感が素晴らしく、お腹いっぱいでも食べたくなる極上のご飯でした。
香の物も薄味で、デザートは蓮根餅と粒あんを抹茶でいただくものでした。
京都からも遠く天橋立からも40分ほどかかる立地で車でないと行きにくく、駐車場も広めのこの店では、大きめのボトルで自家製の麦茶を注文できるところも気が利いていると思いました。
何よりこだわりぬいた食材を全国から集め、それをやりすぎずに最大限に生かす料理は見事なもので、大将の実直なお人柄のなせる技に尽きるものでしょう。
京都市内なら2倍はするであろうコースは、惜しまない手間とご自身で育てたお野菜とのハーモニーで素晴らしいものでした。
頻繁にとはいかなくても、また必ず伺いたいお店です。
ごちそうさまでした。