紅茶の情報がレビューの中に散逸してしまっていますので、少しまとめてみようと思いましたw
気が向いたときにお好きなところだけでも読んでいただければ幸いですw
尚、個人的な解釈や好みが入っていますので、あまりあてにされませぬよう・・・ (^^;;
○ 世界で一番多く飲まれているのは、おそらく、チャイを含むミルクティーかとおもわれますw
すなわち、世界的に見ると、紅茶をミルクティーでいただくのが、
最も正統派ということになるかと思いますw
ミルクティーにするなら、香りはさほど重要ではなく、
色と味がしっかりした紅茶が向きますので、
アッサムティーやセイロンティー(やアフリカ)等のしっかりした茶葉の、
ストレートかブレンドあたりが適役で、要するに、しっかりと濃く出る紅茶が向きますねw
というわけで、一番要求量が多い紅茶は、
しっかりと味が出る高くない紅茶ということになります(’’b
さらに、水の硬度が高い地域では、紅茶の成分が出にくいので、
しっかり味の出る紅茶が必要になってきますw
○ 日本の喫茶店でも、もちろんミルクティーを飲むことが出来ることはありますが、
外国と比べると、ミルクティーが中心ではないですし、紅茶の消費量自体もかなり少ないので
紅茶専門店は別格として、日本の茶店で多く見かける紅茶といったら、
ブレンド紅茶・ダージリン・アッサム・セイロン・アールグレイ・ミルクティーあたりでしょうかw
○ さて、ここまでの間でにもいろいろな固有名詞や用語が出てきて、
何のことやらと思われることもあるでしょう。
自分の備忘録のために、以下に言葉の意味を紐解いていきたいと思いますw
● <主な紅茶の生産地域について>
(インド):
1、ダージリン地方:
インドの北東部にある標高が最高2000mにも達する地域で、お茶が育つ上限といわれています
昼夜の寒暖の差が大きく、霧が発生しやすいために、
茶葉が独特のフレーバーを纏うと言われていますw
(マスカテルフレーバーに関しては別の説があります。)
独特の香りが高いお茶で、色はオレンジ色に近い薄い色で、味やコクは強くありません。
(BOPクラスの場合はきれいな紅茶色になることもあります。)
一般に香りのお茶といわれ、香りを楽しむお茶といわれます。
高級茶葉で、ストレートで飲まれることが多いため、
あまり砕かない葉のままの形で出荷されることが多く、
もっとも高価な紅茶の一つですw
普通に抽出すれば、薫りの高い味や色が控えめのお茶ですあ、
時間をかけたりして過ぎた抽出にすると、独特の渋みが増してきて、お茶の性格が変わります(’’!
(この渋みがダージリンの特徴と考える方もあります。)
問題が一つあって、ダージリンと名がついただけで価格が跳ね上がるため、ダージリンティーが含まれたブレンドティーをダージリンティーとして販売していたりします。それでも価格は異様に高いですw
そのため、価格は高くなりますがシングルエステートのダージリンティーが本来の味を楽しめることになりますw
でも、農園や季節によって味がかなり異なるのも事実で、SELECTがかなり難しいお茶となります。
実際に働いている方はネパール系の方が多いようで、
2017年夏には民族紛争系のストライキが起こり生産がストップしていたりします。
2017年9月末にストライキが解除されて、生産に向かうそうですw
2018年現在ストライキは収束し、おおむね回復しているようですw
2、アッサム地方:
インド北東部の標高が高くない地域で、お茶の生産量は世界でも多い方ですw
標高が低い地域のお茶の特徴で、香りはあまり強くなく、味と色がしっかり出ますw
ミルクティーやブレンドに向いている、しっかりとしたお茶ですw
抽出効率をよくするために、砕いた葉(BOP)や砕いて丸めた葉(CTC)の形が多いようですw
最近は、シングルエステートの1stや2ndのアッサムティーも手に入るようになりましたw
それらはアッサムらしい味の強さを持ちつつ、渋みや雑味の少ないきれいな味が楽しめます。
ただしミルクを入れるのはちょっともったいない価格帯ですが・・・
3、ニルギリ:
インド南部の高地で、セイロンに近いため特徴が少し似ると言われていますw
わりとすっきりした味わいで、癖が少ないため、果物などのアレンジティーにも向くと言われます。
個人的には、風味も味も弱く感じるので、この茶葉にお金を使うなら、ダージリンやセイロンの紅茶を買うかなぁと思います。
全インド的には、アッサムが生産量の半分近く占めますが、あまり名の知られていない地域での生産も多く、主としてブレンド用に出荷されているようですw
(スリランカ(セイロン)):
1、ディンブラ:
セイロン島の中央高地の西斜面で、海抜が高い地域の産で、ハイグロウンのお茶になりますw
クオリティシーズンは1~3月で、セイロン茶にしてはやや薄めの色で、
すっきりとした軽やかな味わいで、植物的な香りと、
ほのかなバラの香りの様な爽やかな香りがありますw
適度な渋みもありますw
ストレートでよし、アイスティーでよし、ミルクティーにもできますw
個人的には普段使いにはディンブラが好きですw
等級の高くないディンブラの紅茶は、ブレンドのカサ増しに使われたり、安価な紅茶に利用されているようですw
2、UVA:(ウヴァ)
セイロン島の中央高地の東斜面で、ミディアム~ハイグロウンのお茶になりますw
メントールに例えられる香り、濃いめの色で、味が良く出る傾向があると思いますw
クオリティーシーズンは7~9月で、その時期の高品質茶はストレートで飲めるもので、
世界3大紅茶にも数えられていますw
ストレートでもいけますが、ミルクティーに向くと言われますw
現地の方の中にはウヴァの紅茶はあまり知らない方もいるようで、外国等への出荷用になっているという話もありますw
最近はUVAの特有の香りが弱いのが増えているみたいです。
3、ヌワラエリヤ:
セイロン島の中央高地で2000m級の高い場所でお茶が生産されますw
野生のミントやイトスギの香りが移って、独特の風味があるといわれますが、
ハイグロウンのお茶らしく、比較的淡い色で、爽やかで飲みやすいお茶だと思いますw
茶葉によってはほんのりと柑橘のような香りが感じられることもありますw
典型的なハイグロウン茶ですw
4、キャンディ:
セイロン島の中央高地より北側で、ミディアムグロウンのお茶ですw
セイロンでもっとも早い時期にお茶が植えられたといわれる場所で、
紅茶らしい色・味のある、しっかりしたお茶だといわれていますw
ただし、紅茶の等級や淹れる人のテクニックにより風味がかなり変わってくる難しいお茶でもありますw
5、ルフナ:
セイロン島の南部で、セイロンの地にしては低地にあたり、ロウグロウンのお茶ですw
黒みがかった濃厚な味の紅茶で、ほのかな甘みがあると言われますw
主にミルクティーに向くものが生産されていますw
以前のルフナの地域は、現在は北側がサバラガムワ、南がルフナと分けられており、サバラガムワの方がやや標高が高く紅茶の味が少し違うといわれていますが、現時点において私にはあまり違いが判りません。
そのほかの地域でもたくさんの紅茶が生産されていますが、
品質や味に強い特徴がなく、ブレンド用などの用途で利用されているようです。
(中国):
1、キームン:
中国の紅茶では最も知られていて、世界三大紅茶に数えられていますw
渋みが少なくまろやかな味で、蘭の花のような香りとか、スモーキーな香りとか言われていますw
品質がピンきりで、等級の名前も統一性がないので、選ぶのが難しいかもしれません。
質がいいものは本当に美味しいらしいですが、私は普通の物しか飲んだことがありません(^^;
2、雲南紅茶:
あまり飲んだことがないので、よくわかりませんが、
中国の品種にしては葉が大きく、しっかりとした味が出るので、
中国紅茶にしてはめずらしく、ミルクティーにも向くそうですw
少ない経験からすると、ゴールデンチップの多く入るお茶でもちょっと変わった風味がしたような記憶があります。
3、ラプサンスーチョン:
松を燃やしてスモーキーな香りを付けたものが多いです。
正露丸の様な強い香りがあって、好みが分かれます。
本当に品質がいいものは、香りを漬けなくても、
自然ないい香りがあるのだとか(’’?
ラプサンスーチョンのとても良いものが、アールグレイの原点だったという説もあります。
(その他):
1、アフリカ:
イギリス人の技術者が新天地としてケニヤで新しくお茶の栽培を始め、軌道に乗っているようです。
アフリカ茶の生産量は現在かなりの量だそうです。
ケニヤの紅茶生産量は、世界第2~3位でセイロンを上回るとのことですw
ケニヤの紅茶輸出量は、世界第1位とのことですw
ケニヤのストレートティーを少しだけ飲んだことがありますが、独特の変わった風味で、濃さがあり、ストレートよりはミルクに向く気がします。
イギリスやフランスのティーメーカーのブレンド茶にこの風味が含まれています。
2、ネパール:
広く紅茶が生産されているようですが、日本にはあまり入ってこないようですw
ダージリンに近いイラムでは、独特のいい香りの紅茶が生産されていますw
ダージリンの紅茶とは異なる香りで、渋みの質も違いますが、イラムの高級茶葉はなかなか美味しい紅茶ですw
価格は全体的に安めのようですw
先日、ネパールの白茶をいただく機会がありましたw
(紅茶ではありません)
地域柄、ダージリンに近いので、ダージリン1st Flushからダージリン独特の風味を引いたような印象を受けましたw
ハイグロウンのお茶が好きな私的には、大変おいしいお茶でしたw
紅茶の生産量としては、インド・アフリカ・スリランカ(セイロン)の生産が多く、インドネシアが次ぐようです。
和紅茶:
和紅茶は、千葉県出身の旧幕臣多田元吉翁が明治2年に第15代将軍から払い下げられた、
丸子に茶園を開いたことが一つの転機であったといわれていますw
主に、インドのダージリンやアッサムで技術を学び、紅茶を導入していますw
東京・京都・兵庫・三重・静岡・千葉・愛知・滋賀・高知・九州などで作られたそうです。
現在は、九州・静岡での生産が多く、関東・近畿・山陰等でも作られていますw
鹿児島で作られたといわれるべにふうきが比較的新しい登録で、日本で昔から作られているアッサム種に中国系ダージリン系のお茶を交配したものです。
一般的には渋みの少ないやや淡い綺麗な色の紅茶で、少し甘味のある飲みやすい紅茶ですw
そのほかに、数種類の紅茶用品種が登録されていますw
量的にいうと、緑茶の在来種を使った紅茶が結構多く作られており、日本茶の香りが少し混在した面白い紅茶もありますw
基本的な和紅茶の特徴は、少し淡い紅色の水色、渋みが少ない、味はダージリンより強くアッサムより弱いということで、マイルドで飲みやすいのが共通となるかと思いますw
同じ茶葉を使っても、茶園によって、紅茶っぽかったり、緑茶の風味が混ざったり、甘みが出ていたり、酸っぱい味が混在したり、フルーティーであったり、花のような香りがあったりとかなりいろいろな風味・味になっていて、結構楽しめますw
現在は何百もの茶園で和紅茶が作られるようになっており、和紅茶ブームがきつつありますw
オーガニックの紅茶がとてもお求めやすい価格で販売されていたりしますw
かならずしも紅茶専用種で作っているとは限らないようで、緑茶用種で作っている場合も結構多いとおもいますw
商用のために規格があるわけではないので、各茶園が自由に作っている面もあり、茶園によってかなり味が違うのが和紅茶の面白いところですw
最近は、量的・味の個性的に、静岡と九州の茶園が頑張っているような気がしますw
やはり、和紅茶生産の歴史が長い地域で優良な輪紅茶が生産されているようですw
インドやセイロンの紅茶の高級なものと汎用のものの味の傾向がだいたいわかってしまったら、和紅茶に移行するとさらに楽しい世界が広がると思いますw
最近は和紅茶のレベルがぐんと上がっており、緑茶品種を使って、まるでダージリンやネパールの紅茶のような風味の紅茶を作ってしまう茶園も出現しています。
和紅茶の世界はかなり奥深いものになっていますw
和紅茶については、別途和紅茶の日記をアップしていますので、そちらもご覧いただければ幸いですw
アールグレイとは?:
アールグレイとはグレイ伯爵という意味で、一説には、この方が飲んだとてもいい中国茶がとてもおいしく、
それに似せた味を作るために、普通にある紅茶にベルガモット(ネロリとも)の香りをつけたら、
この味になったという噂がありますw
要点は、ベルガモットという名の柑橘の風味をつけたお茶は全部アールグレイと名がつきますw
ベースに使うお茶は、キームンが多いと言われていますが、
UVAやダージリンやその他ブレンドをベースにすることもありますw
また、ベルガモットだけでなくほかの柑橘の香りを混合することもあるようですw
お茶屋さんによって、アールグレイの香りは全然違うので、好みに合うものを探すのは
結構大変で、しかも楽しい作業かもしれませんw
アールグレイはストレートでもいいですが、アイスティーが美味しいので、夏にはすごく需要が増すらしいですw
その他、ミルクティーでもいいですし、紅茶を使ったお菓子にもよく使われますw
イングリッシュブレックファーストとは?:
アイリッシュブレックファーストとかイングリッシュブレックファーストなどの名前がついた紅茶が、
イギリスやフランスの各社から発売されています。
会社によってブレンドは違いますが、朝の目覚めのために、
濃いミルクティーを作るためのお茶であることが多いので、
アッサムやセイロンの混合が適していて、ケニヤ等のお茶もブレンドに入れることがあるようですw
ミルクティー用ですから、あまり等級が高くて薫り高い必要はなく、
ストレートに使わない様なお茶で、味や色や香りを調整したものが適するようですw
●<紅茶の製造工程> 紅茶製造工程の途中の段階で止めたのが、緑茶や烏龍茶ですw
萎凋:新鮮な茶葉の半分程度の水分を飛ばしてフルーティな香りを凝縮します。
揉捻:茶葉を揉み、細胞を破壊して、カテキンの酸化反応を進みやすくします。
発酵:細菌発酵ではなく、茶葉の酵素による酸化発酵です。
紅茶の色と香り・味が生成されます。
乾燥:水分を3~5%程度まで減少させて、安定させます。
●<お茶の発酵段階> 緑茶も烏龍茶も紅茶も基本的に茶葉は一緒ですw
緑茶:無発酵茶。茶葉を詰んだ後に加熱して酸化発酵を停めたもの。
白茶:わずかに萎凋して乾燥させたもの。少しだけ発酵している。
黄茶:加熱した茶葉を高温多湿の環境下で少し発酵させたもの。
青茶:ある程度の発酵まで行って、加熱処理したもの。
発酵の程度は様々。
烏龍茶はこの分類に含まれる。
紅茶:↑の製造工程を経たもの。
黒茶:緑茶をコウジカビで発酵させたもの。本当の発酵茶。
プーアール茶が含まれる。
●<紅茶のゴールデンルール>
シンプルにいきますれば、
1、良質の茶葉を使いましょう。
2、ティーポットを温めましょう。
3、茶の分量を量り、ポットのためにもう一杯。
4、新鮮な沸騰したお湯を使いましょう。
5、茶葉を蒸らす時間を待ちましょう。
golden ruleの解説ですw
1、各人のお気に入りの茶葉を使うのが一番だと思いますw
2、紅茶は一部を除いて熱湯で抽出しないと性能が発揮されません。
ポットが冷えていて温度が下がっただけでも風味などが違ってきます。
ポットは温度が下がりにくい陶磁器製がいいと言われています。
ティーサーバーなるガラス製の縦長の珈琲の道具や金属性のポットを使うくらいなら、
緑茶の急須を使ったほうがよいと言われています。
一流の紅茶専門店では、ポットにティーコゼーという名のお帽子をかぶせて蒸らしますw
必須ではありませんが、ティーカップも温めたほうがいいと言われていますw
蛇足ですが、ティーバッグを使うときも、温めたポットにティーバッグを入れて
熱湯で抽出するのが正式作法ですw
カップにティーバッグをいれてお湯を入れたのでは、ティーバッグの性能が発揮されません。
3、茶葉はたいていの場合、150ccの一人前で3g程度使用しますw
ただし、紅茶によって違ってきますので、紅茶の説明書に従うのがいいと思いますw
硬度の高い水を使う地域では、ポットのために茶葉を3g追加しますが、
普通は軟水で紅茶を淹れますし、日本は軟水が多いので、ポットのための1杯は必要ないと思いますw
4、紅茶を淹れるには、グツグツと沸騰したてのお湯が必要です。
タンクに長い時間ためていたお湯は、たとえ100℃でも、酸素が抜けてしまっていますので、
味が十分でないと言われています。
水道から新しくやかんに水を汲んで、沸かしたお湯がbestですw
出汁もそうですが、水は軟水の方が、あきらかに紅茶の成分が良く出て、お茶が変化しないので、
理想的なのは、浄水器でイオンなどを取り除いた超軟水が適すると思いますw
ミネラルウォーターは硬度が高いものが多いので注意が必要です。
ただし、ミルクティー用の抽出の濃い茶葉で、しっかり抽出して、ミルクティーを作る場合は、
そこまで神経質になる必要はないかもしれませんw
5、FOPのようなあまり砕かれていない大きな茶葉は、一般に4分程度の抽出時間が多いようですw
ミルクティー用やセイロン茶に多いBOPのような細かい茶葉は、1~2分程度が多いようですw
抽出温度と時間は、茶葉の説明書に従うのがいいと思いますw
6、長々と書きましたが、ポイントは、極力100℃に近い温度で、抽出時間を過ごすことですw
90℃と95℃では、風味の出方も味も違うと考えると間違いはないと思いますw
一流の紅茶専門店で、雰囲気作りのために金属ポットを使うところがありますが、
金属ポットが熱すぎて、手で持てないです(笑
● <傾向>
生産地の高度:
一般的に高地で栽培された紅茶は、薫りが高く、色は淡目の色で、味は強くなく、
スッキリ系のお茶が多いと言われていますw
それに対し、低地の紅茶は、色が濃く、ボディがしっかりした濃い味で、
ミルクに負けない強さがあるという傾向がありますw
品種:
古来は葉っぱの小さい中国種(チャノキ・基本変種)しかありませんでした。
この品種はすっきりして色が淡目で薫り高いものが多いと言われます。
1820年代にインドで発見されたアッサムチャは葉っぱが大きくて、
タンニンなどの成分が強く、色と味が強い傾向がありますw
ただし、今は交雑が進んでおり、一概にはいえないようで、
アッサムチャの品種でも、とてもすっきりしたものもあるようですw
昔、ダージリン紅茶は、中国種が主流でしたが、
現在は交雑種がだいぶ多くなっているそうです。
尚、中国でも、雲南だけは、かなり昔から大型のアッサムチャに近いものが自生してたらしいですw
● <等級>
紅茶の等級は生産地によってさまざまで、同じ国内でも統一されていなかったりします。
また、時代によって変わっているらしいので、目安程度に考えておくのが無難かもしれません。
それらのなかで、インドの等級はある程度までは公共機関が決めているらしいので、
一番あてになるかもしれません。
以下に、主としてインドのダージリン茶で使われる等級を示しますw
紅茶の摘み方:
一番先端の新芽を”芯”とよび、それより近位の葉を”葉”と呼びます。
紅茶の場合、芯+芯に近い2枚の葉を摘む、一芯二葉が普通です。
最近は一芯三葉も多いそうです。
(OP:オレンジペコ)
あまり砕かれていない大きな茶葉を意味しますw
(FOP:フラワリー オレンジペコ)
オレンジペコの中で、芯や若葉を多く含むものw
大きさに規定はなく、会社によって解釈が違うみたいです。
(BOP:ブロークン オレンジペコ)
オレンジペコの茶葉を細かく砕いたもの。
おおむね5mm程度の大きさのものが多いような気がしますw
出荷量はこのタイプが多いかもしれません。
(ファニングス)
BOPより細かい茶葉
(ダスト)
もっとも細かい茶葉で、ティーバッグなどに使われる。
(GFOP:Golden Flowery Orange Peko)
FOPのうちで、金色のチップを含むかもしくはお茶の色が黄金色の物。
(TGFOP:Golden Flowery Orange Peko)
GFOPのうち、チップの量あ多いもの。
インドの品質表示はこのレベルまではある程度公認されているらしいですw
(FTGFOP:Fine Tippy Golden Flowery Orange Pekoe)
ほとんどゴールデンチップで構成されるTGFOP
(それ以上:お茶屋さんが決めているのでばらつきあり)
シルバーチップの多い、STGFOP
その上、SFTGFOP
その上、SFTGFOP1
など、いろいろあるようですw
●<ダージリン紅茶の時期による味の特徴>
1st Flush:3~4月に摘んだ、春摘みの紅茶ですw
発酵度は高くなく、特に早期に摘んだものは、緑色の葉が多く、
紅茶を淹れてみても、緑~ややオレンジがかった緑色の水色が多い。
味も緑茶に似た紅茶の味w
緑茶と違って、落ち着いた紅茶の渋みや、果物もしくは花に例えられる芳香があります。
2nd Flush:5~7月に摘んだ、夏摘みの紅茶ですw
色も香りも味も、ダージリンティーらしい紅茶に仕上がりますw
オレンジがかった紅色の水色で、透明感がありますw
品種によって、花に近い香りだったり、果物に近い香りだったりします。
一番特徴的なのは、マスカテルフレーバーといわれる香りで、
果物のような甘い香りを発するものが一部にあります。
この甘い香りの成因は諸説ありますが、
限界に近い生育状況で茶木ががんばって栄養を蓄えるという説が有力でしたが、
同じ畑でも場所によってマスカテルフレーバーの強い所と弱い所があったりして、
最近は、ウンカによる影響の説が浮上しているようですw
Autumnal Flush:10~11月に摘んだ、秋摘みの紅茶ですw
渋みと香りが少し落ち着いた感じで、色はやや濃いめで、
紅茶らしい紅茶になりますw
ダージリンティーのなかでは、
唯一ミルクに合わせることが出来るお茶といわれていますw
一般的には、1stや2ndより安くて風味が落ちることが多いんですが、
まれに極上品の超高価なAutumnalが出ることがあって、
その場合は、2ndの上級品に負けない香りと味が出た上で、
さらに紅茶の重厚感が楽しめることもあるようですw
一般的に、
1st Flushのごく初期のロットと、
2nd Flushのマスカテルフレーバーがはっきり出た紅茶は珍重されて、
超高値になることがありますw
尚、この時期による分類は、ダージリンティーだけではなく、
アッサムティーやそのほかの紅茶にも流用される場合がありますw