sophia703さんのマイ★ベストレストラン 2017

sophia703 私のグルメ日記

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sophia703 (女性・神奈川県) 認証済

マイ★ベストレストラン

レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中!

コメント

うーん…2017年のレストランは、チョット地味めで数も少なかったですねぇ~。
夏の近江路の旅に尽きる…という感想。
「かまくらいち」サンは、新店なので、応援の気持ちを込めて。
温かいサービス、忘れられません。
今年もまた、新旧良い出逢いが出来ますように…。

マイ★ベストレストラン

1位

湖里庵 (マキノ / 日本料理、郷土料理)

1回

  • 昼の点数: 4.8

    • [ 料理・味 4.8
    • | サービス 4.2
    • | 雰囲気 4.6
    • | CP 4.2
    • | 酒・ドリンク 4.4 ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥10,000~¥14,999

2017/08訪問 2021/12/27

さざ波を聞きながら鮒寿し懐石を味わう、至福の静寂。

2018年9月。
先の台風21号で、湖里庵の歴史ある建物が全壊したとのニュースに
心を痛めています。
幸い「魚治」の建物と鮒寿しの蔵は無事、とのことですが
再建は大変なご苦労を伴うことでしょう。
どうかまた、さざ波を聞きながら「鮒寿し懐石」をいただく至福の時間を
過ごせる日が、再来しますように。


2017年、夏。美濃・関ヶ原~近江・琵琶湖畔をめぐる旅の目的の1つは、
こちらを訪問すること、でもありました。
「湖里庵」=こりあん の名付け親は、「狐狸庵」先生と名乗り
こちらの風物と味覚を深く愛した、小説家 遠藤周作氏であるということ。
もはや琵琶湖岸の郷土料理というワクにとどまらず、
日本の古来食文化を代表する発酵食品「鮒ずし」を
懐石に仕立てて供するという、ユニークな一軒宿(宿泊も可)であること。
私にとって、憧れ続けてきた魅惑の料亭です。
列車は琵琶湖を右に湖西をゆっくりと北へ上り、「マキノ」駅に降り立つと
お店のワゴンに出迎えられて、江戸時代まで琵琶湖の湖上交通・輸送の拠点だった
旧・海津港跡に建つ「湖里庵」へ。
二階へ、と通された部屋からは、青く拡がる穏やかな琵琶湖の水面だけが見えます。
聞こえるのは、ざぁっざぁっと打ち寄せるさざ波の音だけ。なんという静けさ…。

歓迎の意の和菓子と抹茶をいただいた後、
いよいよ昼の「鮒寿し懐石」10,000円の始まりです。
「鮒寿しのとも和え」と食前酒「竹生嶋」大吟醸。
 「鮒寿しのとも和え」は
 鮒寿しと、鮒寿しの漬け込みに使った飯(いい)を和えたもの。
 乳酸発酵の酸味と、魚の身の熟成が醸し出す絶妙な旨味。
 慌てて食べず、ちびちび舐めながら日本酒をいただくのにピッタリです。
 (あまりにステキだったので、「魚治」でお土産に買い求めました(^_^)v )
 お酒は、同じ海津・吉田酒造の「竹生嶋」大吟醸。
 この後も、食事中を通して同じお酒をいただきました。
 土地の美味は、その土地のお酒でいただくのが、最上ですから(^_-)-☆。
・「八寸」は
 「鮒寿しの甘露漬」「ごり山椒」「ビワマスの卵」「若鮎の南蛮漬」「サーモンロール」etc.
 琵琶湖固有種「ビワマス」の小さな卵のプチプチ感は素晴らしい珍味、
 山椒の薫り高い「ごり山椒」に感動。(→これも「魚治」でお土産に購入。)
「鱸と冬瓜のお椀」
 若狭で捕れた肉厚のスズキと、優しい冬瓜の組み合わせ。
「ビワマスのお造り」
 琵琶湖固有種の「ビワマス」は、エビをたくさん食べた個体ほど
 肉の赤味が増すのだとか。ねっとりと脂がのって、今が旬。
「鮒寿しのチーズ包み」
 鮒寿しを、薄切りにしたカマンベールチーズで包んだもの。
 以前伺った「徳山鮓」では鯖の熟れ寿司にカチョカバロを合わせていましたが
 発酵食品同士の熟成の相性が、イイのですね~。
・「鮒寿しのはさみ揚げ
 スライスした鮒寿しの、ハラコの部分と飯(いい)の詰まった部分を、それぞれ天ぷらに。
 カラリとした揚げ油のコクに鮒寿しの酸味と旨味が、溶け合って行きます。
 付け合せは、オクラの天ぷら。
・「鱧とキュウリの酢の物
 夏、ですから…(*^_^*)
・「鮒寿しとトマトの冷製パスタ
 これ、なんともユニーク(笑)。トマトとバジルとモッツァレラの冷製パスタの
 モッツァレラを鮒寿しに差し替えたような…。
 季節が違うとクリームソースの温かいパスタが出るようですが
 個人的には冷製トマトよりは、クリーミーなソース&鮒寿しの方が好きかも。
・「鮒寿しの小吸い物
 おそらくスライスした鮒寿しに出汁を足しただけ、なのでは。
 でも、そのシンプルな中に鮒寿しの持つ円熟した旨味が出汁に溶け出す…。
 贅沢な小品です。
・「鮎の塩焼き
 昨夜「滋味康月」でやはり「鮎の塩焼き」を食べましたが、
 こちらのは何も足さず、塩のみで焼き上げた王道の鮎。
 香ばしさ、熱さ、ふくよかさ、ホロ苦さ…あぁ、幸せ…。
・「鮒寿し茶漬け
 〆はお茶漬けを文字通りサラリと。
 さまざまな形で鮒寿しを味わってきた最後
 まるで文章の句読点のような、落ち着きと安らぎ。
・「自家製白玉宇治金時
 冷たい自家製かき氷のデザート。深呼吸。

以上、2時間かけてゆっくりと
鮒寿しのめくるめくような味わいのバリエーションと
琵琶湖の恵みを、心ゆくまで堪能しました。
3年前の「徳山鮓」での体験はやっぱりスゴかったですが
比べてみると以前「吉兆」におられたという大将の繰り出す鮒寿し尽くしには、
洗練と冒険の中に、「鮒寿し」の魅力を最大限に引き出すための懐石
という確固たる主題が、しっかりした柱のように一本通っています。
さらに湖畔に建つ穏やかな静寂が、料理の主題に見事に呼応しているのですね。
感動しました。
ご馳走様でした。

※ なお一人客の予約は、当日の他の予約との兼ね合いによっては
お断りせざるを得ない場合がありますので
予定が決まったら早めに電話でお問い合わせください、とのことです。

  • 八寸。鮒寿しの甘露漬、ビワマスの卵、ごり山椒、若鮎の南蛮漬けなど。
  • 到着時の菓子。
  • 和菓子。

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2位

横浜うかい亭 (つきみ野、中央林間 / 鉄板焼き、ステーキ)

3回

  • 夜の点数: 4.7

    • [ 料理・味 4.7
    • | サービス 4.5
    • | 雰囲気 4.9
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 4.2 ]
  • 昼の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.5
    • | 雰囲気 4.7
    • | CP 3.8
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥15,000~¥19,999 ¥10,000~¥14,999

2018/08訪問 2018/08/21

往く夏を惜しむ、昼餐。

盛夏のランチ訪問。
娘の夏休み、最後のお楽しみです。
百日紅の色が青空に映える、午後。
カウンター席、私はシャンパーニュ、娘は白ぶどうジュース。
私は真ん中のランチコース、娘は子供用のステーキコースにして
魚料理は半分コすることにします。

前菜   才巻き海老のマリネ
スープ  とうもろこしの冷製スープ
魚料理  イサキと万願寺唐辛子のナージュ
ステーキ うかい特選牛ステーキ
ご飯   ガーリックライス、あおさの赤だし、香の物
デザート 桃のジュレ
コーヒー 小菓子(フィナンシェとナッツチョコレート)

娘のステーキコースは
前菜   太刀魚のフリット
スープ、ステーキは私と同じメニュー
ご飯は白いご飯
デザート パイナップルシャーベットを、
メニューには載っていないメロンシャーベットに差し替えていただきました。

以前にも食べた「冷製とうもろこしのスープ」の甘さが
旬の美味そのもので、言葉を失います。
アサリで取ったスープで煮た、イサキの旨み。
前回の「甘鯛」以来、娘はステーキだけでなく
こちらの季節ごとの魚料理も、楽しみにしているようです。
特選牛(今日は栃木産)ステーキには、焦がしネギを浸した生醤油が添えられました。
ブラックペッパーやガーリックチップでシンプルに食べても美味しいステーキですが
醤油を合わせても互いを引き立て合う、実にイイ関係です。
ふくよかで瑞々しい白桃に、シャンパーニュのジュレと桃のシャーベットを合わせたデザート。
盛夏の美味を楽しみました!

ワインなどを含め、価格は数年前より全体的に上がっていますが
気取らずに特別な時間を過ごせるコチラの良さは、変わっていません。
夏の良い想い出になりました。
ごちそうさまでした。


2年ぶりに、娘の誕生日祝いをこちらで。
今回はカウンター席ではなく、個室予約でゆったりと。
秋はやっぱり季節が良く、食材が特に美味であることと、
お祝いやイベントに適しているのでしょう
土・日・祝はランチもディナーも予約がギッシリでした。
ピカピカに磨き上げられた鉄板を囲む、重厚な個室。
大人は真ん中のディナーコース、娘は子供用の一番上のコースにしました。

アミューズ ずわい蟹のゼリー寄せ キャビア添え
前菜    北寄貝と木の子のソテー
スープ   栗のスープ
魚料理   甘鯛のナージュ
肉料理   うかい特選牛のサーロインステーキ
      ガーリックライス とろろ昆布の赤出汁 香の物
デザート  うかい亭モンブラン
      紅茶 焼き菓子(いちごジャムのクッキーとフルーツパウンド)

子供用のコース
  オマール海老のソテー
  とうもろこしのスープ
  うかい特選牛のサーロインステーキ
  ご飯 味噌汁
  バニラアイスクリーム フルーツ添え

ワインはグラスで、白は山梨・勝沼産のヌーヴォー
後からフランスの赤((^-^; 銘柄は失念)を。
娘はお気に入りの「有機葡萄ジュース(赤)」で乾杯。
バターソテーされた北寄貝の、プリンプリンの身と舞茸の香ばしさ。
娘のオマール海老も「すご~く美味しかった!」そうです。
秋のメニューでは大人気という栗のスープの、豊かでナチュラルな甘味。
今回、忘れられない味となったのは「甘鯛のナージュ」。
皮目から焼き上げ、小さなウロコが松かさのように立ち上がったら
蓋をして、水菜の水分で蒸し上げます。
身の側には火を当てず、ふっくら、ふんわりと仕上げ、
甘鯛から出汁を取ったスープをかけて、阿波のスダチをキュッと搾る…。
サックサクのウロコと、ふんわり軟らかい身、
スダチの薫りと酸味がアクセントになったスープ、なんとも絶妙。
季節ごとに、新しいメニューを皆で意見を出し合いながら「研究」するという
このチェーンならではの逸品。
今日は鹿児島産の黒毛和牛、というサーロインステーキの極上の旨さは
言わずもがな。今回は、たっぷりと添えられた「山わさび」で食べるのが
私の中でのヒットでした。
ガーリックライスに舌鼓を打った後は、階上のサロンでティータイム。
娘のコースは、バニラアイスクリームとフルーツの盛り合わせ(Happy Birthdayのメッセージ入り)
が付きますが、娘はお目当ての「うかい亭モンブラン」も別注で(^_^;)。
濃厚な和栗のペーストと冷たいバニラアイスクリームのコンビネーションには
今日も感嘆!!いたしました。
やっぱり、いつ来ても底力を感じる料理とサービスです。
ごちそうさまでしたm(_ _)m。

2015.10 再訪

娘の9歳の誕生日祝いには、娘のたっての希望で
こちらを再訪することになりました(笑)。
私も、春・初夏・盛夏と訪れていますが秋にぜひ、来てみたかったのです。
素晴らしいモンブランがある、と読んでいたし(≡^∇^≡)。
遅めのランチ予約、カウンター席です。
シャンパーニュ Gosset と有機葡萄ジュースで、乾杯!!
先ずは「タスマニアサーモンといちじくのサラダ」。
肉厚のサーモンに、いちじくとナッツが香ばしいソース。秋、ですねェ~(*^^*)。
「栗のスープ」は、栗の甘さとバターの薫りがいっぱい。底に栗が沈んでいます。
鉄板の前にシェフが登場し、山盛りのキノコを見せてくれます。
丹波の舞茸(白・黒)、ひらたけ、しめじ(共に産地失念)、大きな平戸椎茸。
鉄板の上に岩塩を撒き、その上で丁寧に焼かれてゆきます。
いい薫り~(*´∀`)。調味は塩と油だけですが、天然の美味そのものですね。
素晴らしいサシの但馬産サーロインが目の前で焼かれ始めたら、
赤ワイン(グラス)にシフト。
肉塊には、最初に両面を焼いたら、時に鉄板の低温の部分で寝かせながら
ゆっくりと火を通してゆきます。
添えられたのは、ややトロミを感じる濃厚なポン酢と、山葵ソース。
美しい有田焼の大皿に配された、スライスオニオン、
ガーリックチップや粗挽き胡椒とも組合せながら、肉の旨みを余すことなく堪能します。
香ばしいガーリックライスに、茄子の赤だしで〆。
秋のお料理は、本当に薫りが多彩で変化に富んでいました。
娘は最後にシェフから赤い薔薇を贈られ、照れ笑い(*^^*)。
午後の日だまりとなった、デザートコーナーに移ります。
私のお目当ては「うかい亭モンブラン」。
サックリしたメレンゲ台の上に、バニラビーンズたっぷりのバニラアイスクリームが乗り、
その上をマロンクリームで覆ってから、濃厚なマロンペーストが豊かに絞ってあります。
ライブな美味しさ満喫の、ココでしか味わえない贅沢なデザートです(*≧∀≦*)。
娘にも味見させたら、もっと食べたかった様子。
ヤバい、来年のお祝いもココ!って指名されそう(^_^;)。
秋の西陽が透けるサロンを出て、ゆっくりと三人で散歩しながら帰りました。
娘の9歳は、素敵な秋の一日から始めることができました。
ご馳走さまでした。

2014.6 再訪

うかいグループの最初の店舗「うかい鳥山」が高尾山にオープンしたのは
1964年12月。今年でちょうど50周年なのだそうです。
以後着々と評価を高めながら、鉄板焼きレストラン、豆腐料理レストラン、
デセールショップ、割烹と展開を拡大してきました。
いずれも、お料理の内容はもちろん、接客サービス、建物、庭、調度品、など
総合的な顧客満足度が非常に高い評価を得ているお店ばかりです。
(「箱根ガラスの森美術館」を‘うかいグループ’が経営しているなんて、
ココで調べるまで、まったく知りませんでした!!)

小学校に通う娘が毎日毎日こちらの裏口前を通っていることもあり、
「せっかくご近所なんだから、1年に一度ぐらいはこちらで贅沢したいよね~」と
再訪の機会を窺っておりました。

今年は、父と妹のダブル誕生日祝いの名目で、ディナーを(*^。^*)。
予約は17:00から。
まだ外が明るいので、到着後も美しい庭園で遊んだり、
大きなガラス戸越しに緑を眺めながら食事ができます。

4人以上だと、内装も豪華な個室でいただくことができます。
お願いしたのは10,800円のステーキコース。
グラスのシャンパーニュ(ルイ・ロデレール)←こちらも50周年記念ラベル!!
と、ワインの原料有機ぶどうのジュース(白)で乾杯です。
オクラ、ヤングコーンなど初夏の野菜と濃厚な雲丹を取りあわせたジュレ、
歯ごたえが素晴らしい分厚い牛タンのグリエ
牛タンがダメな人には、さばいたばかりプリップリの穴子の白焼き。
スープは、じゃがいもの薫りとザラつき感が舌に楽しいヴィシソワーズ。
野菜料理は、トロ~リアッツアツの賀茂茄子に甘辛いソースとトリュフをかけて…。
メインは、うかい牛のランプステーキ(腰から尻にかけての部位)。
娘の分として100gを追加していただきます。
塊りのまま、塩胡椒で焼き上げ、食べやすい大きさに細長くカットされたステーキ。
適度な硬さと脂の乗りがあって、美味ですね~。
本山葵と、ガーリックチップ、それに大きな山葵の葉が添えられた肉は、
別添えの小豆島の醤油と淡路島の刻みタマネギ、山葵の葉や茎(辛味はなく薫りが素晴らしい!)
も含めて、いろいろな組み合わせで楽しみながら、食べます♡
〆はこんがりガーリックライスと、じゅん菜の赤出汁に茗荷と白瓜の漬物。
以上、初夏の美味を150%満喫です!!!!

貴族の館にご招待された気分で(娘はホントにすっかりプリンセス気分(^O^)
赤絨毯の階段を昇り、食後のお茶&デザートの席へ。
すっかり暮れた窓の外と、ランプの優しい明かりの中、
ジノリのカップでいただくコーヒー。
そして冷たくて仄かに甘い、季節のデザートと焼き菓子。

到着した時からここまですべての時間が、美味しく心地よく過ぎてゆきました。
やっぱりスゴイ。名店です。
余韻に浸りたくて買った美しいクッキー詰め合わせは、
「アトリエうかい」の方にレビューアップすることにします。


2013.7 再訪 (画像は27枚目まで)

3月の初訪問から4カ月。
念願のディナー訪問を果たすべく、‘夫の誕生日祝い’という名目で再訪。
夕方、自宅からトコトコ徒歩で豪華な玄関先に…。
今回は3人なので個室ではなく、2階のカウンター奥に案内されました。
大人は12,600円のディナーコース、
娘は前回グラタンなどには手をつけなかったことを伝えたら、
「それでしたら、ステーキ単品にして、他のお料理はお取分けでいかがでしょう。」
と勧められ、うかい牛サーロインステーキ100g4,200円を別注。
まずはグラス・シャンパーニュ「ルイ・ロデレール」1,890円と
ワイン用のオーガニック葡萄を使ったグレープジュース(赤)1,050円で乾杯です。
今日のアミューズは「雲丹とじゅん菜のジュレ」。
前菜は冷菜「石鰈のカルパッチョ」か温菜「オマール海老」のどちらか。
ハーブを多用した夏らしいカルパッチョと、
プリプリのオマールにバターソースのかかった幸せな一品。
付け合せのズッキーニのフリットの、ゴリッとした歯触りも新鮮です。
感動の「冷製とうもろこしのスープ」。
トロけるようなとうもろこしの甘味と、粒のシャキシャキした感覚に、言葉を失います…。
(ちなみに娘は、夫から譲られたスープの器を飲み終わるまで幸せそうに放しませんでした…。)
季節の魚、スズキとともに若手のシェフが登場。
穏やかな会話を挟みながら、丁寧に鉄板でスズキをソテーし、ソースを作って蒸しあげます。
「スズキのマリニエール」は、皮はパリパリ、
身はふっくらしたスズキに、季節野菜たっぷりのソースがかかって、さっぱりと…。
飲み物は大人が赤のグラスワイン「ムーラン・ド・シトラン」1,260円、
娘はこんどは葡萄ジュース(白)を、いっちょまえにワイングラスに注いでもらい、
気取った仕草でグラスを傾けています(^_-)-☆。
さて、いよいよ‘うかい牛’の登場です。
今回は3人ともサーロインでお願いしましたので、300gの塊が目の前に…。
焼き方はお任せすることにしました。
にんにくチップを作った後、ステーキが目の前で焼かれていきます。
今回は露草の柄の大皿に、付け合せとしてたっぷりのオニオンスライス、
薬味には山葵、黒胡椒、塩、別添えで醤油とポン酢。
キレイに切り分けられた肉が、皿に積まれてゆきます。
肉の脂は別に醤油味で十分に炒めた後、皿へ。
口に入れると、肉の甘みと旨みが脂にのってじわ~っと拡がってゆきます。
普段はフィレが好きな私ですが、「ステーキはサーロインが最高」というのが
よくわかる、至福の旨さですねエ…。
このぐらい脂があると、塩・胡椒よりも山葵醤油のほうがピッタリかもしれません。
食事ものは柚子風味の効いたサッパリ素麺。鷺草の器が美しいですネ。
席を移してのお楽しみ、デザートと珈琲の時間。
誕生日祝いと伝えておいたら、スタッフの方から夫に一輪のバラの花のプレゼント、
さらにはこちらのソファで記念写真を撮って、すぐにバースデーカードに仕立てて下さいます。
さり気ないけれど、嬉しいサービスですね。
次の記念日にまた来たくなっちゃいますよネ(^O^)。
デザートには夫は「マンゴーのムース」、娘は大好きな「メロンのシャーベット」、
私は「白桃のスープ仕立て」を選びました。(デザートの追加1,260円。)
この白桃が素晴らしかった…。
大きなグラスにミントの薫るふるふるのゼリーと白桃の果肉、
中央にトロリと濃厚でとびきり薫り高い白桃のソルベ。
味見させた娘の目も真ん丸に…!!
焼き菓子としてマドレーヌとメープルクッキーもサービスされました。
なんとも美味なる、幸せな時間を過ごしました…。

サービスの質の高さは変わりませんが、
やっぱり、全体の雰囲気もお料理のクオリティも、
ランチよりもディナーの方がさらに素晴らしいですネ。
記念日のご利用が、絶対オススメです。
次のウチの記念日は何だったかナ…(*^。^*)。
ご馳走さまでした…!!!


2013.3 のレビュー ↓

自宅から徒歩圏にありながら、なかなか機会がなかったこちら、
ついにランチで訪問することができました。

うかい牛のステーキがいただきたかったので、
スペシャルランチコース8,400円、娘はお子様コース6,300円を。
まずはシャンパーニュをグラスで。
桜の季節に合わせて、「テタンジェ キュヴェ プレスティージュ ロゼ」1,890円。
シャンパーニュ大好き、特にテタンジェには思い入れがありますが、
ロゼをいただくのは初めてです。美しい桜色。すっきりと軽やかながら深い味わい。
アミューズは雲丹のフラン。料理名はフランス料理ですが、
だしの効いたあんかけに雲丹の乗った洋風茶わん蒸しそのものです。美味!
桜鯛のマリネも、お造りにほんの少し季節のソースをつけていただいているよう。
季節の素材の良さを最大限に活かすお料理、とでも言うのでしょうか。
このあたりで、飲み物はグラスの白ワイン「コート・デュ・ローヌ」1,050円を。
飲み物のメニューにも、すべて明朗に値段が記載されているので、
頼むにも余計な心配がありません。
ホワイトアスパラに、卵黄を使ったオランデーズソースで春らしく。
筍と大あさりは、目の前で調理してサービスされます。
えぐみのない柔らかい筍と、プリッと大きなあさりの食感。
旬の素材を活かす若緑色の香草とあさりの旨みがスープ仕立てになっています。
そして、うかい牛のステーキ。
私はフィレを、他の連れはみんなサーロインでお願いしました。
鉄板の上で焼かれるステーキの見事な手さばきには、見惚れるばかり。
焼きあがる肉を見て「よだれが出そう…。」とつぶやいた娘は、
直後に本当によだれを垂らしてしまい、自分で爆笑していました(笑)。
こちらではステーキには塩は供されず、
「黒七味と、刻み玉ねぎ&醤油で食べ比べてみてください」とのこと。
黒七味は独特の薫りとピリリとした余韻がお肉にぴったり。
春玉ねぎ&醤油で食べるのも、あっさりしていて美味でした。
娘はよほどおいしかったのか、ただ黙って真剣に肉を食べ続けています。
最後はお決まりの香ばしいガーリックライス。
これには母が、まるでTVの紀行番組レポーターのように
「美味しい~~!」を連発していました。
席を替えてゆっくりいただくコーヒーとデザートは、それだけでも食べに来たいぐらい。
こちらも季節感満点です。

お店は加賀の古い庄屋屋敷の建材(欅の柱は210年前のものだとか…)を使い、
重厚かつ豪華に建てられた明治時代の洋館で、
日常とは隔絶した空間であるばかりでなく、
内装、調度など洋館としての意匠の中に、欄間の彫刻など至る所に和の技術が見事に活かされています。
お料理もまさに同様で、洋の中に和のエッセンスが窺われ、
どれも素材を最大限に活かしながら、
季節感にあふれ、さり気ない優しさや繊細さを感じさせるものばかりでした。

このお店の本領が発揮されるのは、やはりディナーなのかもしれませんね。
次の機会には、ディナータイムにこちらの真髄に触れに伺いたいと思います。
御馳走さまでした。

  • うかい特選牛ステーキ。
  • うかい特選牛ステーキ、ミディアムレア。
  • (説明なし)

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3位

滋味 康月 (草津 / 日本料理)

1回

  • 夜の点数: 4.2

    • [ 料理・味 4.2
    • | サービス 3.8
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 4.3
    • | 酒・ドリンク 4.2 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥6,000~¥7,999 -

2017/08訪問 2017/08/07

近江の滋味をいただく割烹。

京都の名店「草喰なかひがし」で修業された方が、
ここ近江・草津で独立されたという「滋味康月」。
近江・草津は私にとって懐かしい街でもあり、今年 関ヶ原~琵琶湖探訪に絡めて
初めての訪問が叶いました。
予約を入れたのは3ヶ月ぐらい前。
大将の所作を間近に観察できる、カウンター席の端っこです(^_^)v。
まな板に向かう大将を斜めから望み、さらに大将の背後には炭火焼き用の焼き台、
その右には飯炊き用の土鍋を並べた「おくどはん」(竃)。
これが「草喰なかひがし」(私は未訪ですが)のスタイル、なんですね?
懐石コースもありますが、今夜はアラカルトでいただきます。
そういう使い方が出来るのも、こちらの良さ。
懐かしい方と、まずは生ビールでカンパーイ!!
大将が丁寧に盛り付けた「八寸」が、まずは供されます。
旬の野菜を中心に、少しずつオリジナルなひと手間を加えた美しい品々。
次に「ゆばのサラダ」。
水なすや玉ねぎ、トマトなどをたっぷり使った和風サラダに
揚げ湯葉をちりばめています。
そして「鮎の塩焼き」。
炭火焼きの香ばしい鮎の、腹の下にはゴーヤと玉ねぎのマリネ、
背の上には鮮やかな苔色をしたハーブのペーストと松の実。
このハーブのペーストの薫り高さと言ったら!
炭火でじっくり炙られた鮎はもちろん、頭から尻尾までぜーんぶいただけます。
ワタの苦味も、白い身の芳しさも…。絶品です(#^^#)。
「胡麻豆腐の揚げ出し」。
胡麻豆腐の甘味やねっとり感が衣を纏い、
おろしとネギたっぷりの温かい出汁に浸されて。
こういうの、初めて食べました。
「近江牛と野菜の天ぷら」。
牛肉の天ぷらも初めていただきましたが
揚げ立てでは天ぷららしいサックリ感が
やや冷めると牛肉の旨みが前面に出てきます。
野菜は、新鮮なアスパラガスの天ぷら。
どちらもレモンと塩で、甘味が活きます。
ここまで、最初にダーッとまとめてオーダーした料理ですが
大将、満席のお客サンの料理を丁寧に調理しつつ
ちゃんと私たちの食べるペースを見ているんですね。

最初のビールの後はずっと、近江の地酒をいただきました。
「七本槍」(長浜市 富田酒造)
「松の司」(蒲生郡 松頼酒造)
「喜楽長」(東近江市 喜多酒造)
「萩の露」(高島市 福井弥平商店)
お酒が変わる度に、好みのお猪口を選ぶことが出来ます。

日本酒に合わせて、この後は酒肴を。
「へしこ」
大好きな、若狭の名物。こんがり炙られ、大根が添えられています。
この塩気に、堪らずお酒が進みます~(^^♪
「蘇」
蘇(そ)=日本古代の乳製品(牛乳を煮詰めたもの、製法は不明な部分もアリ)ですが
オリジナルで再現されたものをそのままと、軽く炙ったもの。
蜂蜜が添えられています。

夜は炭水化物を控えるようにしていますが
他のお客サンに出されている薫りにガマンできず(^-^;、
白いご飯を少しだけ、いただくことにしました。
竈の土鍋から軽くよそった「煮えばな」のご飯。
ピカピカのツヤツヤで、ふわ~~んと甘い薫りが鼻をくすぐります。
口に入れると…感動的。私、こんなに美味しいご飯は初めていただきました。
こんなご飯を食べられる、幸せ…。
日本って素晴らしい国だなぁ…と心から思う瞬間でした。
これだけ食べて飲んで、1人7,500円ぐらい。CPも実に魅力的。
さらにCPが抜群というランチコースは、
なんと2年先まで予約が埋まっているという話も聞こえてきます(*'▽')。
スゴイですね~。
カウンター7席、4人テーブルの半個室、最大10名までの小座敷。
あくまでも大将の目が届く空間で仕事を…というコトなのでしょう。
イイ仕事、イイ料理、イイお酒、イイ時間でした。
また、来られたらいいなぁ。
ご馳走様でした。


  • 八寸。
  • 揚げゆばのサラダ。
  • 鮎の塩焼き。

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4位

五代目 野田岩 麻布飯倉本店 (赤羽橋、神谷町、麻布十番 / うなぎ、どじょう)

1回

  • 昼の点数: 4.1

    • [ 料理・味 4.1
    • | サービス 3.4
    • | 雰囲気 3.7
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥3,000~¥3,999

2017/12訪問 2018/01/11

寛政年間創業の老舗の鰻は、アッサリ&ふっくら。

師走の東麻布で、念願叶って老舗うなぎ店を初訪問。
丼の「竹 2,200円」から「桂 5,400円」まで、6ランクに分かれる鰻重。
上から3番目の「萩 3,800円」あたりが、私にはちょうど良さそうかな、と(^_^;)。
江戸・寛政年間に創業という鰻専門店は、
火事や戦火で焼け、何度か改築したとのことですが
内装の重厚さは、文化財の中で食事をしているかのよう。
配膳された鰻重に、香の物、肝吸い、箸休めの大根おろし。
軽めにお重に詰められたご飯を、ほぼ覆うほどのボリュームの、輝く鰻!
ふっくらとした鰻は、サラリと上品なタレを纏って
いかにも江戸の老舗鰻といった風情。
卓上の「粉山椒」の薫り高さが、やっぱり並みじゃぁありません。
香の物、肝吸い、箸休めの大根おろしも、全てがきっちりと存在感があって
かつ優しい。お茶に至るまで、手抜きナシ。
“ご馳走”としての鰻は、こうじゃなくちゃ…ね。
2Fのお座敷には、外国人観光客の団体サンが上がって行きます。
こういうお店なら、団体用でも決して手抜きのナイ
ホンモノの鰻が味わえるのだろうと思いました。
ご馳走様でした。


  • 「鰻重」萩 3,800円。
  • 鰻、ズームアップ。
  • 鰻、山椒をたっぷりと。

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5位

純手打ち十割そば 蕎澤 (東林間 / そば、豆腐料理)

3回

  • 夜の点数: 4.1

    • [ 料理・味 4.1
    • | サービス 3.4
    • | 雰囲気 3.3
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク 3.4 ]
  • 昼の点数: 4.1

    • [ 料理・味 4.1
    • | サービス 3.6
    • | 雰囲気 3.4
    • | CP 3.7
    • | 酒・ドリンク 3.5 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥4,000~¥4,999 ¥1,000~¥1,999

2018/06訪問 2018/07/05

蕎麦会席コース、内容は相談OK(^-^)v。

父の誕生日祝いに平日の夜、「蕎麦会席コース」で貸切利用させていただきました。
3,500円のコースを4名分に、娘の「合わせ天もり」でギリギリながら15,000円超。
プラス飲み物と、追加天ぷら(娘の海老天)(^_^;)。
平日の夜は、基本営業していないのですが
総額で15,000円~のコース予約なら、貸切り利用ができます。

今日の内容は
前菜三種 出汁巻き玉子の蕎麦の実あんかけ
     発芽田舎そばの白酢和え 
     自家製凍み豆腐の蕎麦味噌田楽
蕎麦の実の料理  蕎麦の実のタルタル風
蕎麦粉の料理   抹茶そばがき かぼちゃ味噌すり流し
蕎麦生地の料理  広打ちそばのお造り 大根漬け巻き
揚げ物  海老の天ぷら
     ズッキーニの味噌挟み天ぷら
種ものそば  鴨なんばん(発芽田舎そば)
盛りそば 粗挽き細打ちもりそば
デザート 自家製豆腐の黒蜜がけ ドライフルーツ&はるかマーマレード添え 

なかなか独創的な蕎麦料理コース、でした。
アツアツの出汁巻き玉子と蕎麦の実のあんかけは
ふんわり感に香ばしさのマッチング。
もっちりとして、抹茶が香る「抹茶そばがき」のふくよかな美味しさ。
ユニークな、「大根漬けの蕎麦生地巻き」。
ズッキーニの天ぷらにも、甘辛い自家製味噌が
効果的に使われています。
でも、やっぱり真打ちは温そばともりそば。
甘みのある発芽田舎そばに絡みつく、穏やかな出汁と
濃厚な鴨の旨みと脂、ネギ。
蕎麦の恵みを余さず生かした細打ちそばを、でしゃばり過ぎずに引き立てる、
もり汁の優しさ。
とっても好きです、こちらの蕎麦。
蕎麦の命を、感じます。
ごちそうさまでした。
久しぶりに、昼酒を楽しみに♡
「野菜天ぷら」のセット950円を、細打ちせいろから
お気に入りの「発芽田舎蕎麦」に差し替えてもらい、蕎麦は後から声かけに
「そば焼き味噌」と「七田」の冷酒を追加で。
セットの「おからサラダ」と「野菜天ぷら(玉ねぎ、ピーマン、にんじん、南瓜、茄子、さつまいも)」
それに「そば焼き味噌」をつまみながら、ゆっくり昼酒ヽ(^o^)丿。
“十二種類の素材を使った”というそば焼き味噌は、蕎麦の実の香ばしさに
練り込まれたネギや青紫蘇の薫りが濃厚で、甘味は少ない、野趣あふれる一品です。
野菜の天ぷらも、凝っている感じはなくて
どれも厚めの切り方に揃え、素材そのものの甘さを味わえるようにしてあります。
さて、声かけで出てきた「十割発芽田舎蕎麦」。
今日の発芽蕎麦は、栃木県・日光市産です。
細打ちと発芽田舎で、蕎麦の産地も変えているのですね。
甘味のある、穀物らしい蕎麦の旨味が前面に出てくる田舎蕎麦。
私、単純に【十割の蕎麦切り】だけで言うと「玉笑」の粗挽きせいろの次に、
こちらの「発芽田舎蕎麦」が好きです。
もちろん、蕎麦の打ちだけが全てではないので、評価そのものは
他のいろいろが加算・減算されての結果になるのですが。
穏やかさに溢れた、秋の午後の陽だまりみたいな田舎蕎麦。
店主ご夫妻と店内の雰囲気と共に、素朴な感じがココの良さ、ですね。
美味しい昼酒と蕎麦でした。
ごちそうさまでした。
2016.12 再訪

両親を連れて、念願の「そば会席」をいただく機会を得ました。

冬の2,000円「そば会席」
(平成28年12月1日~29年2月28日まで)【要予約】
内容は
前菜二種 発芽田舎そばの白酢和え 自家製凍み豆腐の蕎麦味噌田楽
そばがき 鴨のつくね汁そばがき
揚げ物  お豆の飛竜頭 ほうれん草の塩麹餡
温そば  切干大根のすり流し 梅肉添え 発芽田舎そば
盛りそば 粗挽き細打ちもりそば
デザート 自家製柚子ジャムそばがき 福豊甘辛煮 小豆あん添え 

発芽田舎そばを、胡麻・味噌・崩した自家製豆腐を使った
オリジナルのタレ「ごまみ」と酢で和えたもの、そして
アッツアツの凍み豆腐の上に、香ばしい蕎麦味噌。
これは飲まずにいらりょうか~!?と、ヱビスの中瓶の後は
「旭若松」(徳島)をぬる燗でいただくことにしました(*^^)v。
オリジナリティあふれる“創作そばがき”は
鴨つくねと葱汁に浸ったそばがき。冬らしい味覚、ですね。
揚げ物は、中に大豆が入ったふんわり自家製飛竜頭。
濃い緑色のほうれん草の餡が、優しい味。
コースはこの後「温そば」が出るのですが
まだお酒が残っているので、「天ぷら盛り合わせ」を追加オーダー。
大きな海老天3本、軟らかなアオリイカ4切れ、
野菜は 南瓜、ピーマン、紫芋、さつま芋、にんじん。
ケンカせずに3人で食べ切れる、ちょうどイイ組み合わせでしたネ(^^♪
衣はしっかり堅めで、塩で食べるよりは
つゆに馴染ませて食べる方がしっくりとくるタイプでしょうか。
さて、いよいよ真打「温 発芽田舎そば 切干大根のすり流し 梅肉添え」の登場。
これまで、発芽田舎そばは「冷そば」でいただいたことしかありませんでしたが、
穏やかな温かいつゆに、旨みのある切干大根のすり流し、
そして梅肉の酸味が爽やかなアクセントになり、
発芽田舎そばの甘みや薫りを、決して消すことなく
すべてが見事な「調和」を造り出しています。
〆は、あたかも文章の「句読点」のような役割を担った、粗挽き細打ち蕎麦。
デザートがまたユニークで、
自家製柚子ジャムが入った、甘酸っぱいそばがき、です。面白いですね。
添えられた豆の甘さも優しい…。
薫り高い蕎麦茶をゆっくりといただいて、大満足でご馳走様。

蕎麦の実、蕎麦粉、蕎麦生地、蕎麦切り…そして、豆ふ、豆。
どこまでも「そば」と「豆」にこだわり抜いた、滋味あふれるそば会席でした。
2,000円で、これだけヴァラエティ豊かな蕎麦メニューを楽しめるのもスゴイし、
独創性と探求心も、お見事です。
3,000円・4,000円の会席は、予約の都度献立を考えて下さるそうで、
好みや相談にも応じてもらえそうですヨ。
次はどんなチャンスに来られるかな???
早くも楽しみになってきました~\(^o^)/

2016.2 再訪

久しぶりに、一人で訪ねてみました。
休日の昼過ぎはやっぱり満席ですが、しばらく店内で待たせてもらい、
やがて空いた席に案内されました。
厳選純米酒のメニューから、今日は「七田」(佐賀)を冷酒でもらい、
「豆ふづくし」950円の細打ち蕎麦を、+100円で田舎蕎麦に変更してもらいました。
「でしたら、蕎麦以外のお膳を先に、お持ちしますね。」と奥様。
せっかく日本酒いただくので、追加で「そば味噌焼き」380円も
お願いしちゃいました(*^^)v。
ふくよかな味わいの「七田」を手酌でちびちびやりつつ(オヤジっぽい…(^_^;)
「豆ふづくし」の膳と「そば味噌焼き」をいただきます。
とろりと優しい「自家製おぼろ豆腐」、
穏やかな味わいの「おからサラダ」、
酸味が程よい「ごまみ和え」、
やや後から揚げ立ての「卯の花春巻き」が来ます。
こちらでは初めていただく「そば味噌焼き」、
豆腐料理の優しさとは異なり、甘みの少ない野趣に溢れた焼き味噌です。
練り込まれた蕎麦米が、ふっくらしながら香ばしい。
蕎麦前をゆっくり楽しんだ後、声掛けして、蕎麦をお願いします。
久々にいただく、発芽蕎麦十割で打たれた「田舎そば」。
さほど太くはないのですが、粗挽き蕎麦のカラフルな星が散りばめられ、
コシは強くないですが、とにかく甘くてもっちりとした歯ごたえ。
そのまま食べてもホントに甘いんです。
つゆに漬けると、表情が少し変わって品格のようなものが生まれます。
豆腐と蕎麦…どちらも滋味に溢れ、カラダに優しくて
シンプルながら様々な表情を見せてくれる、実に奥が深い食べ物ですね~(*^。^*)。

なお、来月(2016年3月)からは、
平日(月~金)は12:00~15:00の昼営業のみ。
土日は12:00~15:00と18:00~20:00の2部制となるそうです。
蕎麦会席などの貸切予約の場合は、上記時間帯以外でも応じてもらえるそうです。
土日の夜も営業する(予約も可)ので、使いやすくなりそうですね??
こちらの蕎麦会席、ずっと憧れているんです。
ご馳走様でした。

2014.7 再訪

またまた一人で昼に再訪です(*^^)v。
家から歩いて行きましたが、13:30頃着くと、店内満席。
汗だくになりつつ、店内の椅子で待たせてもらううちに、
「これは今日は、昼から飲むしかないでしょ。」という気分になりました(^○^)。
残念ながら「田舎そば」は今日はもうお仕舞い、とのこと。
今日は初めから「細打ち・田舎・温そば」の3種が食べ比べできる
「伊呂波セット」1,700円のつもりだったのに、がっかり…(;_:)。
「田舎がなければ、細打ち盛りそば×2でもいいんですが。」と申し出たところ、
「「伊呂波セット」は3種の食べ比べをしていただくためのセットなので…」と
奥サンも残念そう。
それならムリなお願いをせず、「野菜天ぷら」ご膳にして、「揚げ出しそばがき」を蕎麦前に
滋賀のお酒「松の司」をいただこうと思ったら、奥サンが
「それでしたら、伊呂波セットで田舎ナシの分、お値段をお安くしましょう。」と提案下さり、
セットの中から、蕎麦前になるように先に「自家製おぼろ豆腐」と
お通しと思われる「野菜のピクルス」を、日本酒と一緒に出して下さいました。
酒呑みに嬉しい心遣い、ありがとうございます!!
滋賀の「松の司」は、まろやかでフルーティーなお酒です。
ふわふわで仄かに温かい自家製おぼろ豆腐には、一味と塩と梅塩が。
ピクルスも野菜の味が活きてて美味しい。
そして「細打ち盛りそば」が。汁は普通の「盛り汁」と、特製の「ごま汁」の2種。
ザラリとした食感の細打ち盛りそばは、そのまま食べても美味ですが、
盛り汁」というだけあって、鰹の薫るつゆに付けると絶妙ですネ。まさにピッタリ(^○^)。
オリジナルの「ごま汁」は、豆腐・ごま・味噌・味醂を使ったマイルドな味わい。
スッキリした盛り汁とは対照的に、とても優しいんです。
その後、なんと諦めていた「発芽田舎そば」がやって来ました!!
「1枚分には足りないけれど、「伊呂波セット」用の小盛りなら、なんとかありましたので…。」
というコトで、ラッキーにも完全なセットをいただけることになりました\(^o^)/。
こちらの「十割発芽田舎そば」は、おひさまを浴びた穀物の薫りがします。
味も歯ごたえもしっかり。以前と同じく、「盛り汁」と合わせるとちょっとそばが強すぎ。
ところが、カドのない優しい「ごま汁」に付けると、
思いがけず田舎そばの粗野な感じが鎮まって、まーるい感じになりました。
このあたりも、実に面白いですネ~(*^。^*)。
温かい「海老天そば」には、細い隠元とオクラが散らしてあります。
海老天の衣は硬めでしっかり。かけ汁を吸って軟らかくなることが、きちんと計算されています。
そばは先ほどと同じ「細打ち」。でも、つゆに使われている醤油が違います。
盛り汁には地元町田市や相模原市の醤油屋サンの濃口を複数ブレンド、
温そばのつゆには、ヒガシマル醤油(兵庫)の薄口醤油を使っているとのことです。
穏やかなつゆは、そのままゴクゴクいただいちゃいました。
デザートには、もちっとしたそばがきに仄かに甘い小豆を合わせた「そばがきぜんざい」。
冷たいそば茶(コレがまた美味!!)でいただくと、ホッとします。

ご夫婦だけで丁寧に仕事しているので、
待つ時間が長いときもありますが、
やっぱりこちら、食材のひとつひとつも探しぬいて、
「ホントにイイ!」と思ったものだけを提供していることが窺われます。
時間がない時に掻き込む蕎麦、ではなく、
ゆっくりと、美味しいお料理とお酒、そして心のこもった蕎麦を食べたい時、
この界隈ではイチオシの蕎麦店です。

2014.3 のレビュー ↓

以前からBMしていたこちら。
春の休日、ウォーキングを兼ねて一人で訪問してみました。
バンダナ姿のご夫婦が営む、住宅街の小さな手打ち蕎麦屋サン。
細打ちと田舎、天ぷら蕎麦(温)の三種を味わえる「伊呂波」1,700円が
初めてには絶対イイ!とは思いましたが、ちょっとボリュームが多いかな…と、
自家製豆腐料理と盛り蕎麦の「豆ふづくし」950円にして、
蕎麦を粗挽きの「細打ち」から、発芽させた玄蕎麦を殻ごと挽いたという
「中太発芽田舎蕎麦」に変更で+100円。
純米酒のメニューを眺めても、
佐賀・徳島・滋賀県産が並び、とっても個性的。
画像撮りませんでしたが、そばがきメニューも美味しそうです。
店内にも、信条と拘りが垣間見えていますヨ。
今日の蕎麦は福井県大野市産、とホワイトボードに書いてあります。
「豆ふづくし」がやって来ました。
まず、星がいっぱいで一見無骨そうな中太田舎蕎麦を
そのまま食べてみます。
薫りは感じないけれど、もっちりとした歯ごたえのある田舎蕎麦が
口の中で強く主張します。「玉笑」の粗挽きを思い出す佇まい。イイですね~。
つゆは見た目は濃い口に見えますが、蕎麦をつけてみると
予想外に穏やかで、田舎蕎麦だとやや蕎麦の方が強く感じます。
山葵を加えた方が、味が引き締まりました。
ふんわり甘い自家製おぼろ豆腐。
優しい味のおからサラダ。
卯の花春巻きも、卯の花の薫りが豊かで、ユニークな春巻きですネ。
ごまみとは胡麻・味噌・崩した自家製豆腐を使ったオリジナルのタレらしく、
そのタレに蕎麦を付ける「ごまみそば」もこちらのオリジナル。
ごまみと酢で春野菜を和えたのが「ごまみ和え」で、
白和えのように野菜と豆腐を味わえる、カラダに優しい一品です。
蕎麦湯は陶器で供されました。
ゆっくり味わいながらいただきます。
春の午後、美味しいだけじゃなく、とってもヘルシーなランチをいただきました。
トイレの個室に飾ってあるフレーム等を拝見すると、
どうやらご主人はツーリング&写真がご趣味と想像。
「そば会席」もやっていて、季節限定『春のそば会席』2,000円は
価格もさることながら、お品書きを見ると
「ああ、食べてみたい!」と思わせる魅力がいっぱい。
通年のそば会席も2,800円~4,800円まで、
蕎麦と豆腐を使ったオリジナル料理が並び、こちらも興味津々ですネ~。
平日しか対応していないようなので、そのつもりでチャンスを作らなくては
食べられないですね。
臨時休業も多いようなので、
行かれる際には事前に確認した方が無難かもしれません。
いずれにしても、「ごまみ蕎麦」や天麩羅、そばがきをいただきに、
再訪決定です。
ごちそうさまでした~\(^o^)/

  • 細打ちもりそば。
  • 前菜三品。
  • 出汁巻き玉子の蕎麦の実あんかけ。

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6位

かまくら いち (鎌倉 / イノベーティブ、フレンチ、海鮮)

1回

  • 昼の点数: 3.8

    • [ 料理・味 3.8
    • | サービス 3.6
    • | 雰囲気 3.5
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク 3.5 ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥6,000~¥7,999

2017/12訪問 2017/12/03

鎌倉・二階堂で和魂洋才をいただく、隠れ家レストラン。

昨年9月に、鎌倉宮から覚園寺に向かう通り沿いにオープンした創作料理のお店です。
フランス料理・イタリア料理・和食を勉強されたシェフが
鎌倉・瑞泉寺の近くで開業ののち、東京・白金に移転
昨年、再び鎌倉でこちらをオープンされました。
完全予約制。なので、鎌倉歩きついでにフラリと入れるお店ではありません。
その代り予約の際に好みや目的をお伝えし、「私達のためだけの」会食にすることが出来ます。
庭のテラス席を見ながら玄関に向かうと、
美しい奥様がにこやかに迎えてくれます。
靴を脱いで上がり、通されたダイニングルームには、4人掛けテーブルが2卓。
正に知人宅に招かれた雰囲気、そのものです。

私たちのために今日、用意していただいた
ランチ5,000円コース。

久々の友人たちとの語らいは、まずはシャンパーニュ(ボトル)で乾杯を…。
「ムラサキイモの和風ポタージュ」
 初冬の寒さの午後、仄かに甘く温かい和風ポタージュが
 なんとも優しく…。
「腰越産アジとカマスのカダイフ焼き」
 腰越港で揚がったアジとカマスの肉厚な身を
 細いトルコの麺「カダイフ」で巻き上げ、香ばしく焼いた一品。
 添えられたトマトソースがよく合います。
「和風コンソメスープ ギンナン入りムース、キノコ」
 出汁の効いた温かいお吸い物風コンソメスープ。
 ふわっふわのヒラメのすり身の中にギンナン。キノコの歯ごたえも豊かな。
「佐島産ヒラメの昆布〆サラダ 梅肉風味」
 プリプリのヒラメ刺身に、新鮮な鎌倉野菜。色合いも美しい。

ワインは赤のグラスにシフト。

「ヒラメのポワレ ズワイガニのソース」
 皮はカリリと、身はふんわりと焼かれたヒラメに、濃厚なズワイガニのソース。
 トッピングのポテトチップス(芋の名前は失念)も薫りがイイ。
 ここまで3品がヒラメ…なのですが(^.^)
 モトモト淡白なヒラメを最初はすり身、次は刺身、そして焼きと
 味わいにも変化を付けてあり、何よりとれとれなヒラメなので
 飽きたりするコトはありません。むしろ、ヒラメの変わり身が面白い。
「岩手産カモのロースト 八丁味噌風味」
 鴨、嬉しい~(^O^)。鴨に八丁味噌…って結構重たいかと思いきや
 味噌は薫り程度で、鴨肉の軟らかさと旨味がしっかり前に出ています。
 トッピングはカブのロースト。
「サンマの和風ピラフ 香の物」
 サンマのほぐし身がたっぷり入って出汁が効いたピラフ。美味しい(^^♪。
「栗の渋皮煮のモンブラン」
 丁寧に仕込まれた渋皮栗が乗った、自家製キャラメルアイスクリーム。
 甘味控え目なオトナのモンブラン。
「コーヒー又は無農薬紅茶」
 無農薬紅茶は穏やかで、食後の寛ぎにピッタリでした。

「自分も年になってくると、フランス料理は重すぎて…(笑)」とおっしゃる
オーナーシェフ。
修行されたフランス料理・イタリア料理に、和食の基礎を学び、
和魂洋才 を掲げたお料理を、ここ鎌倉で再び「いち」から…という想いが
店名に込められています。
今はまだ、以前の白金時代からの常連サンが多く予約されているようですが
丁寧に、心を籠めてもてなされる創作料理と温かい雰囲気は
この界隈でも少しずつ、知られてゆくようになるのではないかな…と思います。
ご馳走様でした。


  • ムラサキイモの和風ポタージュ。
  • 腰越産アジとカマスのカダイフ焼き。
  • 和風コンソメスープ 銀杏入りヒラメのムース。

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7位

魚治 (マキノ / 惣菜・デリ)

1回

  • 昼の点数: 3.8

    • [ 料理・味 3.8
    • | サービス 3.4
    • | 雰囲気 3.3
    • | CP 3.4
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥2,000~¥2,999

2017/08訪問 2017/08/10

旧海津港・湖国の郷土料理「鮒寿し」の専門店。

先日、感動の時間を過ごした「湖里庵」は
もともとお向かいにある鮒寿し・湖魚佃煮専門店の「魚治」が始めた旅館&料亭
という位置づけだったのです。
豊かな午餐の後、「マキノ」駅までの送迎を少し待っていただき、
こちらでお土産を買い求めました。
看板商品の「鮒寿し」は、一本モノからお手頃バージョン
アレンジものまでいろいろありますが、
一人で食べ切るにはお手頃な方が…と思い、6切れ入りの
「おためし鮒寿し」1,600円+税を買うことにしました。
本当は、鮒寿しは食べる直前にスライスするのが一番美味しいそうですが
薄く切るにはコツが要りそうで、私にはとてもとても…(^_^;)
日保ちは未開封・冷蔵で2カ月ほど。
家に戻ってから、新橋の地酒専門店で高島市・上原酒造の「不老泉」を買い、
合わせて「おためし鮒寿し」を開けてみます。
こちらの鮒寿しは、「湖里庵」で食べた時にも感じたのですが
徳山鮓」の自家製鮒鮓に比べると、酸味がかなり強く
その酸味のパンチの後に、熟成した鮒の身の旨みがじわじわ~と迫って来る感じです。
この、乳酸発酵のなせる熟れた味わいが、なんともクセになるんですね。
湖里庵」の懐石には、3軒先の「吉田酒造」の「竹生嶋」
(仕込みの水が同じなのだそう。)を合わせましたが
同じ湖西の「不老泉」は、重さと深みのあるお酒で
鮒寿しの強い個性と互いに引き立て合う感じがします。
鮒寿しはやっぱり、地酒との相性が一番ですね♡
水と塩と米、そして乳酸菌が
魚をこんなにふくよかで奥深い味わいに、変化させるんですね。

「とも和え」はまだ開けていませんが
美味しさは既に経験済みなので、もう少し時間をおいて、
大事にいただくことにしましょう。

同じく「湖里庵」でいただいて、その美味に驚いた「ごり山椒」。
北陸・金沢でいう「ごり」は川に棲むカジカの仲間のことですが
琵琶湖の「ごり」は、ハゼの仲間「ヨシノボリ」の稚魚、のことなのだそうです。
そのヨシノボリの稚魚を、実山椒と一緒に甘辛く炊いた「ごり山椒」。
身の軟らかさと甘く優しい味わい、そして
実山椒が弾ける時のツンと抜ける薫り高さが素晴らしい!!
白いご飯に乗せるのも贅沢な美味しさですが、
そのままお酒のアテにいただくのも、やめられない止まらない(笑)。

お店のHPを見ると、日本橋高島屋の味百選コーナーで取り扱いがあるようなので
ぜーんぶ食べ終わってしまったら、
次は日本橋を覗きに行ってみましょうか(^_-)-☆。

ご馳走様でした。

  • 鮒寿し。
  • 鮒寿し。
  • 「おためし鮒寿し」1,600円。

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