2016年11月某日。中野区は昭和新道通りにある
バカフェの前を通ると、どうも様子がおかしい。
「バカフェ」の外壁部分に即席の立ち飲みカウンターが設置され、そこが「パワースポット」という店になっているのだ。
中野にはこのように野外で飲ませる立ち飲み屋は他にもある。
しかしそれはあくまで自分の店の野外スペースを使っての事だ。
このように他店の外壁を使っての営業というのは初めてみる。
怪しいので調査してみることにすると、この野外立ち飲みカウンターの奥に本来の店が存在した。
店内には韓国人と思われる青年が一人。内装はどこか場末のスナックの廃棄品でも並べたような感じである。
とりあえず中瓶ビール(税込500円)とマカロニサラダ(税込300円)を注文したのだが、このマカロニサラダがすこぶる不味い。
西友の298円弁当に入ってるマカサラより不味いのだからビックリだ。
私としてはせかっくなのでこの珍しい店を食べログに登録したい。
そうなると店舗情報取得のために領収書を入手したいところだが、大の大人が800円で領収書をもらうもの気が引ける。
そこでビールをお代わりしウインナー炒め(税込350円)を追加した。
ウインナー炒めなら不味く作りようがないと思ったからだ。
しかし出てきたそれはイマイチ。
フライパンに油を引いて、塩さえ振っていためてくれれば、もう少しましなウインナー炒めになったろうに。
まぁこの金額なら領収書を書いてもらってもいいだろうと店員さんにお願いすると、領収書はないというではないか。
日本語能力が怪しい彼に、飲食店としての義務を説明しても理解されそうにないので退散することにした。
さてこの店をどうやって食べログに登録し、この奇妙な体験をレビューしようかと悩んでいたら、
ほんの数週間でこの店は営業を辞めてしまった。
あの体験は本当に現実だったのだろうか。