しろくま1124さんが投稿した花生食堂(千葉/京成船橋)の口コミ詳細

リーズナブルで美味しいものが好き!

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しろくま1124 (男性・千葉県) 認証済

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花生食堂京成船橋、船橋、大神宮下/食堂、居酒屋

1

  • 夜の点数:4.4

    • ¥1,000~¥1,999 / 1人
      • 料理・味 4.2
      • |サービス 4.2
      • |雰囲気 4.2
      • |CP 5.0
      • |酒・ドリンク 4.2
  • 昼の点数:4.4

    • ¥1,000~¥1,999 / 1人
      • 料理・味 4.2
      • |サービス 4.2
      • |雰囲気 4.2
      • |CP 5.0
      • |酒・ドリンク 4.2
1回目

2014/01 訪問

  • 夜の点数:4.4

    • [ 料理・味4.2
    • | サービス4.2
    • | 雰囲気4.2
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク4.2
    ¥1,000~¥1,999
    / 1人
  • 昼の点数:4.4

    • [ 料理・味4.2
    • | サービス4.2
    • | 雰囲気4.2
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク4.2
    ¥1,000~¥1,999
    / 1人

映画のセットかと見まごうホンモノのレトロ! 半世紀を超えて、愛情溢れる料理を丁寧に供されてきた温かき人柄のお母さん・・・

 
こちらのお店のお母さん、美代子さんの朝は早い。

毎朝、7時頃にはお店に入り、
さまざまな準備をされてから、
船橋の中央市場へと、自転車をこいで買い出しに行く。

市場へと向かう海老川沿いの道は、
70歳を越えた美代子さんの脚力では、
自転車でも15分くらいかかるし、
豆腐やお魚・肉などの、
生鮮食料品の荷物は、重くてかさばる。

だけど、今まで半世紀以上、
こうやって、雨の日も風の日も、買い出しをしてきた。

お店は、昔は、一階のすべて、
お座敷まで広く使っていたが、
近頃では、カウンター5席、テーブル一卓4席の、
こじんまりとした佇まい。

営業時間は、10時半開店の19時終い。
午後の中休みは、原則としてはとらないし、
定休日も、一応、「不定休」とはなっているが、
実際には、ほとんどお休みはしていない。

そして、昔ながらに、
旨味調味料は、しっかり使われているけれど、
冷凍モノやインスタント食品は、一切、使わない。

ひとつひとつの料理は、
すべてが、美代子さんが、素材からキチンと手をかけて、
心をこめて、造り上げられた料理だ。

美代子さんが、二十歳そこそこで、
山形県の新庄から、このお店にお嫁にこられて、
早いもので、50星霜が過ぎた。

このお店の、さまざまな流儀とは、
戦前にお店を興された、先代の義理のご両親から、
そして、お店を受け継ぎ、見守ってくれた、
今は亡き、笑顔が素敵で、いつも優しかったご主人とともに、
ずっと一緒に守ってきた、ごく当たり前のことだから・・・

「私の料理は、結局は見よう見まね。
専門の修行などしていない素人の料理なんですよ・・・
ですから、皆さんに申し訳なくて・・・」

美代子さんは、心持ち頬を赤らめて、謙遜をされる。

だけど、懐かしいパイプ印の箱マッチで一回一回火をつける、
昔ながらのドッシリとした鋳物の一口ガスコンロや、
年季の入ったお鍋から生み出されるお料理の数々は、
実にやさしく、どこにも無理がないお味なのだ・・・

そう、毎日でも食べ続けられる、いわば母親の味のように・・・

「こんな素人料理でも、
ほとんどの皆さんが残さず召し上がって下さるのは、
本当に、ありがたく思っているんですよ・・・」

絶品のヌカ漬けは、
戦前から受け継がれてきたヌカ床から出してくるし、
お米は、
美代子さんの郷里である、山形から取り寄せている。

常連さんに人気の、ホットウーロンハイ。

とても香りが良いのに驚いたら、ペットボトルではなく、
ヤカンで茶葉から淹れて、ウーロン茶を作られていた・・・

その、酎ハイやウーロンハイに入れる、
キンミヤ焼酎がタップリと濃いのも、
永年、お店に受け継がれてきた流儀のひとつ。

「キンミヤは上質な焼酎ですから、
悪酔いしにくいんですよ・・・」

また、マグロのブツは、
よくある赤身の切れ端しではなく、
とても程度の良い中トロだし・・

それぞれの定食には、
ホウレンソウのオヒタシや、厚揚げの煮物など、
これもキチンと手間をかけられた一品がついてくる・・・

で、掲示してある、懐かしい黒地板に白書きした、
メニューの数それ自体は限られてはいるが、

「できるモノは、おっしゃって下されば作りますからね・・・」

なんだかまるで、ドラマの「深夜食堂」みたい・・・(笑)


これらを、優しい美代子お母さんが
一人で、奮闘されている毎日なのだ・・・


この食堂の建物を初めて見た方は、驚かれるかと思う。

そう、なんだか昭和30年代から、
そのまんま抜け出してきたかのような、ペンキ看板と、
白地に黒く、店名を染め抜いたノレンがはためき、
ほとんどまるで映画のセットのよう・・・

でも、昔からこのまんま。
ほとんど、手を加えられてはいないそうだ。

実は、この建物は借家だそうで、
借家だからこそ、ビルに建て替える事もままならず、
結果として、当時のままの建物なのだとか・・・

美代子さんの義理のご両親が、
既に建っていた、この建物を借りられたのは、
どうやら、大正12年(1923年)9月の
関東大震災の直後の事らしい。

だから、この建物の骨格はおよそ100年くらい前、
もしかすると、明治の御代の建築かも知れない由。


こちらのお手洗い(実はご婦人用らしい)は、家の奥。

上がらせていただいた廊下は、一世紀を経て、
永い年月の日々の丹精に磨かれたかのよう。
ムク材は黒光りし、木目が浮き出され、美しかった・・・


戦後の時代、船橋の駅の近くには、
こういった食堂が少なくて、
昼時ともなれば、多くのお客様が行列をなし、
一階はお座敷まですべて、お客様であふれた・・・

特大の飯釜が、フル回転し、
一日に一俵~一俵半(60キロ~90キロ!)
ものお米を炊いたそうだ。

そんな、このお店で、
子供たちを育て、学校へと送り出し、
ご家族の歴史も育んできた。

今は立派に成長され、他所に住んでおられる
息子さんや娘さんからは、
もうそろそろ、店を閉めて、体を休めてほしい、
と、言われてはいるし・・・

このところ、病気をしたりして、
若い頃のようには、体も動かなくなっては来ている。

だけど、本当に有難い事に、
永年の多くの常連さんたちが、大切にして下さる。

皆さん、中には、包丁を研いでくれたり、
お店の什器を手直ししてくれたり、
さまざまな技量と心意気で、
このお店を支えてくれている。

また、最近は、まだ年若いお客さんたちが、
はじめは物珍しさからか、来てくれて、
そのまま気に入って、よく来てくれるのだ。

「こんな古いお店なのに、
本当にありがたいと思っているんですよ・・・」

お母さん、お礼を申し上げるのは、
この、真心そのもののお店に
うかがわさせていただいている、
僕たちのほうです。

どうか、いつまでも、
健やかにお過ごしになられて下さいね・・・

  • まさに昭和30年代そのままの外観です

  • 白地に黒く染め抜いたノレンがはためきます

  • お外のメニューです

  • マグロブツ。とても上質な中トロを使っています。

  • ヌカ漬け。絶品!カブ・ダイコン・キュウリ。開店(戦前)以来のヌカ床から・・・

  • 湯豆腐。中の茶碗に薬味とタレが。具は豆腐、ネギ、タラ、春菊です。

  • で、湯豆腐のお鍋です。年季が入ってますよね・・・

  • 親子丼。ていねいに作られています。常連さんオススメです。

  • 鶏モツの煮付。ハツ・レバです。針ショウガがアクセント。これも優しいお味です。

  • 肉豆腐です。お豆腐と鶏肉がやさしい味で煮てあります。

  • チューハイ。キンミヤが濃いです!

  • ホットウーロンハイ。ウーロン茶はヤカンで茶葉から作っています。

  • ニラいためです。シャキシャキ!

  • モツ煮込み。シロモツや大根、コンニャクを丁寧に煮込んでいます。

  • 冷奴。絹なんですけど、とてもシッカリしたお豆腐です。タップリ半丁分。美味しいです。

  • 納豆。・・・なぜかコレがウマい。我が家の定番なんです(笑)

  • 店内のメニュー。懐かしい黒地板に白書きです。

  • パイプ印の箱マッチ。懐かしいですね・・ココでは大現役なんです。

  • で、その箱マッチで、鋳物の一口コンロに火をつけて・・・

  • 美代子お母さんがお料理を作られるトコロです。(撮影ご了解済です)

  • 店内に活けられた花瓶です。

  • 卓上の調味料など。

  • 夜のノレンです。

  • もうすぐ19時で今日も看板。お疲れ様でした・・・

2014/10/08 更新

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