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まだ暑さの残る9月に堺町丸太町下ルにある、木山さんにランチで伺ってきました。本当、和久傳出身者に外れなしですよね。 新イクラとかますの酢締め、茄子、蓮根を添えた一皿からスタート。酸味と塩味が絶妙。ひんやりした温度が体を冷やしてくれます。 無花果の天ぷら、丸いもと大根おろし、帆立の揚げ団子を胡麻ソースで。これまた手のかかり方が伝わる一品。今年も幾度となく食べた無花果の天ぷらですが、胡麻ソースが新鮮。旨味が口に広がります。 炭で炙った鰆は玉葱、糸瓜、茗荷を添えて、とろみ醤油で。鰆は最も好きな魚の一つです。皮目の華やかな炭香りと旨味、玉葱の甘味と薬味全体の食感がたまりません。香りのしっかりした山葵が全体をまとめ、最後にまた炭の風味が鼻に抜けます。刺身もこうして一工夫しているものが大好きです。 地内で採っているという湧水と3種類の節を目の前で削ってとった出汁は、まずはお出汁のみで。豊かな香りが咽喉に広がります。これをお椀に。鯛と焼き舞茸、冬瓜、刻んだ柚子で風味付け。これまた衝撃的な美味さ。舞茸の旨いこと。 真魚鰹は味噌幽庵焼きで。大徳寺納豆をふっています。炭で低温でじっくり火入れしており、旨みが最大限引き出されています。添えているのは水茄子昆布締め。これがまた口を休めるのに丁度いい。 湯がいた北寄貝、白芋、椎茸は黄身酢ソースで。これも素晴らしい貝の甘味でした。が、痛恨の写真撮り忘れ。 鱧は白木耳とともに。木耳に出汁が染みてこれまた美味い。 締めは全種類。ローストビーフの玉子丼、鰤漬け丼、ちりめん山椒ご飯黄身載せ、鱧しゃぶの出汁ラーメンネギオイルかけ。どれも絶品かつおかわり自由という天国。特に鰤漬け丼は絶品でした。あちゃら漬けという漬物もこれまた激うま。 甘味は梨の氷と、きな粉と山椒、和三盆のお菓子に抹茶で終了。 素晴らしいクオリティでした。大将やお弟子さんの感じもとても良かったです。お弟子さんを何人も抱えているからこそできる、手間のかかった料理。それでいて、弟子任せではない高いクオリティ。 また是非お伺いしたいと思います。
2020/10訪問
1回
フォーシーズンズ近くにある、東山吉寿さんに伺ってきました。緒乃さんのご友人だそうで、以前から行きたかったお店でした。月替りでコンセプトが変わるのですが、今月は大好物のジビエ(月輪熊×丹波猪)。 結論から言うと素晴らしかったです。京都らしく、お出汁の味や香りを大事にしつつも、優しいだけの味ではなくしっかりはっきりくっきり美味しい。魚節の製造機も二階に備え、何種類ものお出汁を引いているとのことでした。 一品目は筍から。ストレートな鮪節の香りがシャキシャキ筍に絡みます。そして丹波蟹。カニの味は勿論、長芋素麺が食感に彩りを加えます。 そして序盤で早くも月輪熊。味噌煮ではなくお出汁で。勿論臭みゼロ。混じり気のないジビエの甘い脂が口いっぱいに広がります。 次にお造り。熊の後にお造り?と一瞬思ったが、熊があっさりしてたのに加え、お造りの味が凄く濃厚で完全に杞憂に終わりました。4種類出ましたが、やはり品数が多いと嬉しいですね。フグはここでも厚切り。フグは絶対薄造りより厚い方が美味い。ナマコはこんなにしゃくしゃくして臭みのないナマコは初めて。甘鯛は締めた上で子持ち昆布と一緒に。身のグズりは皆無で、味は濃厚。子持ち昆布と一緒にっていうのが良い。こういう組み合わせの妙みたいなのは嬉しくなります。そしてなんといってもマグロ漬け。ねっとりとした濃厚な身が卵黄と酒盗のソースと絡んで、悶絶しました。 お次は白子リゾット唐墨掛け。贅沢に白子が一個乗ります。唐墨の塩味も丁度いい。 そして青首鴨のロースト。HUNTERさんでも以前頂きましたが、野性味溢れる鴨です。これが激旨でした。溢れる肉汁と香り。山葵菜がいい塩梅で口の脂をリセットしてくれますので、無限に食べられそう。 そして燻製チーズ。山崎ウイスキーとの相性はヤバかった。一緒に口に入れた時、昇天しそうになった。 そして琵琶湖の活モロコ。これも骨の旨味が抜群で衝撃を受けました。 メインは猪。超厚切りで肉と脂のパンチが響きます。フキノトウ(だったかな?)の苦味がまた合います。 締めは氷魚と一寸豆のご飯。これまた絶妙な塩味。三杯お代わりしてしまいました。そして嬉しいことに締めもう一品。青首鴨骨と抱き身のつくねが入った鴨蕎麦。甘味と旨味が凝縮してました。 そしてデザート。金柑のカクテルと激甘苺(日光条件の揃った物だけを仕入れているとのこと)。 大将の軽妙なトークはまさに劇場型でしたが、一見から常連まで気さくに話しかけておられ、大満足の夜となりました。 是非、定期的にお伺いしたいお店となりました。
2020/01訪問
1回
北大路にある鮨かわのさんに伺ってきました。京都の中心部から少し離れた静かな場所です。 鮨に対する数々の良い意味でのこだわりがありました。 シャリはやや硬めに炊かれ、後から米の旨さが追いかけてきます。そしてシャリの温度はネタによって変えています。どのネタに対しても、温度アベレージかなり高め。関西寿司に慣れた人は少し驚くかも。特にイカや白身は関西の一般人には好みが分かれそう。マグロは暖かいシャリのおかげでいい口溶けでした。 全体的に少し濃い目のお味。お酒が進みます。 一品のクオリティは高いです。特にサワラの漬けはインパクト大。焼魚も良かった。いくらの下には卵の味の濃い茶碗蒸しが隠れています。 この日のハイライトは喉黒と鰻ですね。脂の多い喉黒はかなりしっかり目の火入れで皮はパリパリ。喉黒ってどこで食べても旨いですが、中でもしっかりした火入れでのアプローチがベストだと思いました。また、鰻も素晴らしい火入れと味付け。いずれもシャリ温度はかなり高めで、これはネタとの相性抜群でした。 一品6品、鮨10貫、玉で終了。ご馳走さまでした。 支払額(アルコールあり)15000 /人 自己評価(食べログ投稿) 3.8-3.9
2019/10訪問
1回
五条柳馬場にある、杦 SENさんに伺ってきました。和久傳出身の大将のお店です。この日のコースは13000円のものをお願いしました。 まず、店の佇まいが素敵です。カウンターも含めて美しい内装。板場と焼き場はカウンターから見えるところにあり、その他の設備は奥にあります。ここらへんの良い意味での拘りも素敵。勿論器も素晴らしい。そして店内は凛とした雰囲気が漂います。なぁなぁな雰囲気も嫌いじゃないですが、やはり高級店は一本筋の入った雰囲気があるのも良いですね。 お料理は一品目のスッポンのジュレから掴まれました。素晴らしい出汁と酸味のバランス。蓮の葉にいれているのも、スッポンとの相性良しですね。こういうあしらいは嬉しくなります。喉黒のお椀も、喉黒の脂と出汁が綺麗に合わさっています。お刺身も口触り良し。鰻の火入れもパリッとしていて丁度いい塩梅。 そしてこの日のハイライトはグジの鱗焼。食感と火入れもさることながら、唐墨との相性が抜群でした。塩辛すぎることもなく、グジの脂がとろけました。 その後の牛冷しゃぶも、酸味強めのポン酢のおかげでしつこすぎず。また、締めご飯は三種類(牛玉、鯛ご飯、鯖寿司)のいずれもがハイクオリティでした。 今回は一番安いコースでお願いしましたが、隣の方の高い方(20000円)の食材を見ると羨ましくなってしまいました。牛の代わりにアワビと蟹。やはり割烹では魚介が良いですよね。今度はそちらでお願いすることとします(ただそうすると、我が家の財政的にそんなに頻回に来れなくなってしまいますが、年数回の楽しみということで、、、)。
2019/08訪問
1回
堀川御池近くの、日本料理と日本酒 惠史さんにお伺いしてきました。和久傳で料理長を務められた経歴の大将。和久傳出身店にハズレ無しと思ってますので、期待してお伺いしましたが、やはり素晴らしいクオリティでした。 5000円のランチコースを注文。 先付けは大黒しめじ、舞茸と味噌漬けの卵黄、いくらに雲子。どれも丁寧で味わい深い仕事。しみじみ美味しい。お刺身は北海道の雲丹と明石の鯛。上に乗るは莫大海。伯樹という樹の実を乾燥させて水で干したもの。食感のアクセントとなります。 お椀は白味噌。海老芋、根パセリ、金時人参、小蕪。野菜の旨味と味噌がとろけます。口当たりも滑らか。焼き物はかますの幽庵焼き。一口で旨味が弾けます。火入れも丁度いい。 牛蒡と椎茸の胡麻和え、鯖寿司、味噌汁で終了。和久傳出身のお店の鯖寿司はいくつも頂いていますが、それぞれ違ってなかなか面白いですね。勿論どこも美味しいです。 水物はゼリーのようなとろけ方の代白柿。 お料理が素晴らしいのは勿論、色々なことを大将から教えてもらいました。素材や調理法、予約の札の書き方(多羅葉の葉)まで、豊富な知識とホスピタリティで大変に楽しい時間を過ごせました。比較的お安い価格帯でこのクオリティは本当に素晴らしいと思いました。
2020/11訪問
1回
全ての食材が厳選されている
2018/08訪問
1回
祇園にしかわさんにランチでお伺いしました。 朧湯葉、蕨、蛍烏賊からスタート。しみじみ美味しい。ピリッと山葵がアクセントになるのが良いです。お椀はぐじにクレソンと柚の花。これも丁寧な味だが、僅かに塩味が強いか。初鰹は唐墨で。これがこの日のベスト。最後の一切れだけ、海苔の風味の強い七味が掛かっていました。この明確な意図ある味変は私の好みです。焼き物は海の鱒の木の芽焼き。八寸は碓井豌豆のすり流しに馬糞雲丹、絹糸水雲、鯛の子の旨煮、蛸の早煮、鯖寿司。水雲は生姜の香りが素晴らしいですが、やはりどれも味はしっかり目。鱈の目こごみ、ホワイトアスパラの天ぷら。淡雪塩で。そして若竹煮。これは明確に塩味が濃い。締めは鯛茶漬け。このご飯も感銘を受けるほどに美味しかったです。 ランチはお弟子さんだけで回しているようで、やはり一度夜にお伺いしたいな、という感想でした。特に塩味。これがここの味だとすると、私の好みよりはやや塩分強めだな、という印象。ただサービスや店内の雰囲気も含め、全体的には流石のミシュラン2つ星だなと思いました。
2021/04訪問
1回
河原町二条の割烹やましたさんに伺って来ました。蒼太の包丁に出てくる富み久のような昔ながらの良い雰囲気の割烹でした。 お料理はどれも一工夫、二工夫されたものでした。例えば秋刀魚の作りはバルサミコ酢の効いたソースで。また骨せんべいも付いてきます。秋刀魚の骨せんべいって初めて食べたな。。鱧は目の前で炭火で一つ一つ焼き霜にして頂きます。これも美味しい。牡蠣のバター焼きは、敢えて冷ましてのサーブ。少し固まったバターがコク深いです。 太刀魚の焼きはチーズが巻いてありました。太刀魚の甘さとチーズのコクが非常に合います。白エビのかき揚げは勿論中までサクサク。受け継がれ、進化してきたお味と居心地の良さがある素晴らしいお店でした。元から、自分ごときが点付けて評価するなんかおこがましいという気持ちはあるのですが、こういうお店に対しては特にそう感じます。その上で、点数はあくまで私の好みを元につけた完全主観のものです。
2019/09訪問
1回
目にも美味しい懐石
2018/12訪問
1回
今年新たにミシュランの一つ星を獲得された鮓はやしさんにランチでお伺いしてきました。大将は長年海外のホテルで勤務され、その後フォーシーズンズ京都の和魂さんの立ち上げをなされた方です。凛とした店内。 摘みは一皿。かますの炙りからスタートです。綺麗な仕事でいきなりエンジンがかかります。 握りは墨烏賊から。高めのシャリ温度が心地良く、墨烏賊の食感とともに満足感を高めます。勘八、北寄貝、いさき、平貝、イクラの小丼ときて、鮪。惜しむらくは、握りが進むにつれてシャリ温度がどんどん低下していった事。この鮪は初めの温度で食べたかったです。小肌の締め具合は好みの感じ。車海老、鰆、雲丹、穴子、追加の干瓢巻を挟んで玉と水物で終了。 シャリ温度以外は全体的に隙のないお寿司でした。個人的な好みかどうかの視点で言えば、もう少しシャリのハッキリしたモノが好みでしょうか。 接客も凛として、良い空気感のお店でした。
2020/10訪問
1回
ラグビー観戦のついでに名古屋名物ひつまぶしを頂いてきました。あつた蓬莱軒松坂屋店さんです。本店も大行列ですが、ここもワンフロア殆どがあつた蓬莱軒さんの行列で埋まります。この日は14時半頃に伺いましたが、それでも30分近く並びました。ただ、座って待てるのは良いですね。 お味は期待以上でした。パリッと焼かれたテクスチャー、甘辛いタレがご飯に絡んでお箸が止まりませんでした。鰻の味もしっかり。 また、この3ステップの食べ方というプレゼンテーションも上手ですよね。「薬味を入れる」なんて違うステップと言えるのかとも思いますが笑 お出汁を入れても、皮目のパリッと感が失われず、これまた美味い。 行列ができるのも頷けます。 名古屋に来たらまた食べたいですね。
2019/10訪問
1回
The ritz carlton kyotoさんにディナーで伺ってきました。水明という、オリジナルブランドのスパークリング日本酒のお披露目を兼ねたディナーです。 まずこの水明、リッツ京都のスタッフさんが山梨まで出向き、お米から作っています。そしてサントリー山崎蒸留所のウィスキー樽を借り受け、熟成されたもの。スパークリングですが重みがあり、それでいて純。スカッと飲むというよりちびちび飲むに適している印象。仄かにウィスキー樽の香り漂う絶品の日本酒でした。 これに合わせる料理は、リッツ京都さんの天ぷら、鉄板焼き、お寿司のコラボコース。正直、お料理はそれぞれの専門店に比べれば多少見劣りする(天ぷらはやはりこの日の昼に行った圓堂さんに軍配。特に海老。ただし、白身の大葉巻きは火入れ抜群でした。お肉はまぁ普通に美味しかったです。鮨はちょっとリッツで出すクオリティではなかったように私には感じました。残念。去年はもっと美味しかった気がしたんすけどね。。)ものの、勿論美味しく、このバリエーションに富んだお料理を一度に頂けるというのは流石でした。そして何よりピエールエルメのスイーツ。これは圧倒的でした。レモンシャーベットとチーズ、クッキー生地が絶妙なバランスで食感も完璧。これは他所では頂けぬ一品ですね。あとはお皿。これについても普通の個人店ではちょっと味わえぬ素晴らしいクオリティでした。 京都に住んでいて、普通にディナーを頂きに行くには難しいですが、接客も超一流なので、イベント事で利用するにはもってこいだと思います。
2019/08訪問
1回
タクシーから降りたら何人もの仲居さんが傘を差してくれてお出迎え。ウェイティングルームでほんのひと時過ごしてからお部屋へ。河豚白子と碓井えんどうの茶碗蒸しからスタート。初っ端から河豚の旨味と出汁の絶妙さに衝撃を受けます。敢えて言えば二皿目の鯨のお寿司は普通でした。続いて白甘鯛のお椀。蕗のとうの苦味と甘鯛の脂が絶妙なハーモニーで震えます。お造りは石垣鯛と氷見鰤。ただのお造りと侮るなかれ。こんなにももっちり旨味の強い石垣鯛は初めてですし、鰤も絶妙な熟成と塩味。口に入れる毎に仰け反ります。 炭火での火入れは目の前でやってくださいます。唐墨餅も丁度いい火加減で餅の甘みと粘り気、唐墨の溶け方が過去一。そして平井牛。火入も勿論ですが、塩加減が本当にビッタリ。塩味だけの牛で初めて感動したかもしれません。一つはそのまま、一つは山吹酢とハラペーニョのソースで頂きました。このソースも美味。 丁度この日良い本諸子が入ったとのことで追加で頂きましたがこれまた香ばしさと仄かな苦味がたまりません。 そしてここに来てこの日の白眉。熊の炊き合わせ。人生トップクラスの感動でした。炙られた脂の香ばしさ、絶妙な塩味、お出汁と脂の融合。そのままでもお味噌をつけても劇的に美味しい。 そして締めは4種類。牛玉丼、岩海苔饂飩、かき揚げ丼、鰻丼。何度でもおかわり自由。全て普通サイズで貰った上に鰻丼をお代わりしました。この鰻丼がまたパリッパリに焼かれていて、これまた初めて関東風じゃない鰻で感動しました。 苺、酒粕汁粉、お薄で終わり。この汁粉まで抜かりなし。 お味、接客、雰囲気、全てに於いて本当に感動しました。接客は本当に居心地の良い空間を提供頂き、またお料理も私の好みでした。寡聞にして存じ上げなかったのですが、和久傳さんは所謂京料理ではないとのことです。確かに八寸もなければ牛も出てきました。元は京丹後の方にあったお店なんだそうです。勿論所謂京料理も大好きなのですが、これくらいのパンチがある方が今は好みだなと思いました。 決して気軽にお伺いできる額のお店ではありませんが、また仕事を頑張って定期的にお伺いさせて頂きたいと思いました。