key-keyさんのマイ★ベストレストラン 2017

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マイ★ベストレストラン

レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中!

コメント

とにかく精力的に食べ通した一年。
美味しくて楽しい思い出がいっぱいです。
私にとってのベストレストランとは料理の味は勿論、リピートしたくなったか、作り手やサーブしてくれる人との交流の楽しさ、そして、お客を喜ばせるための探求精神の継続が感じさせてくれるお店。
こうやって並べてみると、それぞれのお店の人達の顔が目に浮かぶ。
感動と感激に感謝。

マイ★ベストレストラン

1位

ラディーチェ (生田 / イタリアン、パスタ)

62回

  • 夜の点数: 4.6

    • [ 料理・味 4.6
    • | サービス 4.2
    • | 雰囲気 4.2
    • | CP 4.2
    • | 酒・ドリンク 4.4 ]
  • 昼の点数: 4.4

    • [ 料理・味 4.6
    • | サービス 4.5
    • | 雰囲気 4.3
    • | CP 3.4
    • | 酒・ドリンク 4.1 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥15,000~¥19,999 ¥2,000~¥2,999

2023/12訪問 2024/02/07

不変なる創造力と美味の追求と @生田

家族でお世話になって10年だ経つ。
恒例のクリスマスディナーだ。
年中行事みたいな機会だが、シェフが趣向を凝らした料理は「美味く」「美しく」「新しく」。
所々にサプライズや韻を踏んだ仕掛けをしたりで、知性や感性を刺激してくれる。
平常時は地元の人達のライフスタイルに密着したイタリアンレストランだが、この時は特別なのだ。

[前菜-1]
・シフォンケーキ
と聞いて、いきなりデザートかと錯覚。
しかし、食べて納得。
これはシェフが趣向を凝らした。ユニークな仕掛け。
生ハムの芳醇な甘味と塩味、燻製したホイップチーズクリームの風味が甘さを消したシフォンケーキによって広がる。そしてナッツの食感が楽しい。
細部に行き渡る気合いと心配り。
最初の一品目のインパクトがこれからの展開に期待を誘う。

[前菜-2]
・白子と白身魚の紙包み
謎の紙包み登場。
目の絵前でハサミで開封された瞬間に広がる湯気と磯の香り。
「クリスマスに和?」の驚きと美味の感心。

[パスタ-1]
・墨イカのパスタ
イカ墨を練り込んだフィットチーネ
力強いイカ墨の芳醇さに負けないゲソの軽快でパワフルな食感。
自然の塩味で引き立つ素材の美味さは見た目よりもシャープだ。

[パスタ-2]
・ずわい蟹のラビオリ
白い丸皿にクリーム色から黄色、ベージュまでの色合いはナチュラルで品がある。
フレッシュなマッシュルームはとても香り高く、その健気な食感がとても心地よい。
ラビオリの中にはたっぷりのズワイガニの身が。
その下味の美味さは絶品。
それを蟹味噌ソースに絡めて頂くのがとても贅沢だった。

[メイン]
・牛の赤身のグリル
網目の焼き跡と赤身の美しさが食欲をそそる。
安定感あるな。

[ドルチェ]
美しい立体造形に脱帽。
ホイップクリームもシフォンケーキも今度は甘い。
わざわざ手間をかけた前菜との対比にドキリとさせられる。
韻を踏んだ展開に脱帽感服だ。
半年ぶりに伺う。
秋は深まって、訪れた開店時には辺りは真っ暗だ。
ブラケットライトが店名サインを優しく照らし、その影をベンガラ色の外壁に柔らかく落としていた。いいね。
いつ来ても店内は明るく温かく清潔だ。
そんな居心地の良さを思い出しながらメニューを確認。
さてさて、

◆前菜盛り合わせ
大きなガラスの丸皿に色とりどりの前菜が並ぶ。
それは、いつもと同じ配列。
スープやキッシュの具材に旬のものを取り入れて変化をつけている感じだ。
賑やかで、長い歴史を経て生み出された美しい彩り。
もちろん、それぞれが美味。スパークリングワインから白ワインへ、この盛り合わせで宴の前半をしっかり楽しめる。
・鶏ハムのサラダ特製ドレッシング
・生ハムときのこのマリネ
・ビーツの冷静スープ
・鳥リエットをバゲットに乗せて
・カポナータ
・サーモンとキャロットラペ
・トウモロコシのキッシュ

◆サルシッチャを詰めた椎茸のグリル【絶品】
和製ポルチーニと言われるこの原木椎茸は大きくて肉厚な傘に濃厚な味を蓄えている。
このお店では随分と昔から栃木の生産者さんとコラボしていて、この季節になると上質な椎茸料理が堪能できる。
この料理もその原木椎茸の特徴を上手く引き出したもの。
椎茸のエキスとサルシッチャの肉汁が融合して
とても味わい深い。
ほのかに感じるハーブの香がそれをとても上質にしているように感じた。


◆原木椎茸ラグーソース タリアテッレ【絶品】
鶏のブイヨンで炊き上げた原木椎茸のラグーソースは重厚感あり。
平打ちのタリアテッレがそれに良くバランスしていた。
贅沢に盛られた椎茸はブイヨンを吸って旨み深く食感はしなやかで少しトロみあり。
フルボディーの赤と一緒に美味しく頂いた。

◆ラムのグリル
なんと美しい赤。
そのヘルシーが嬉しい。
このお店では珍しくガーリックが乗せられている。
ラムでありながら羊独特の旨みあり。それを噛み締め絞り出して味わう感覚だ。
付け合わせの野菜も楽しい。
さつまいものほっくり感と大人な甘さが印象に残った。


10年ひと昔。
それは10年という年月で区切って振り返ると激しい世情の変化や自分自身の変化が思い起こされて、それ以前を昔と感じること。
創業10周年を迎えるこのお店には自分や家族の大事な局面で必ず伺ってきた。地元の友人達と随分と楽しい宴を重ねたり。思い返すと昔は若かったんだな。
料理やサービスを高いレベルで維持すること、新しいメニューを創り出すことを10年に渡り続けていることには尊敬と感謝の念を抱く。
当日はそんな思い出と共に美酒と料理に酔う。

◆蕪の冷製スープ
品のある冷製スープだ。
微かに潜むほろ苦さと甘さに大地のパワーを感じたり。

◆前菜盛り合わせ
いつも通り、楽しい盛り合わせ。
当日のキッシュはほうれん草だ。
中央の鶏ハムのサラダにかかっているものは「食べるドレッシング」と言われる特製ドレッシング。美味さ健在。

◆ホワイトアスパラのグリル【超絶】
オランダ産の特大ホワイトアスパラガスをゴルゴンゾーラソースで頂く。
パリッとした噛み応え。その後で甘みのある汁がシュワっと滲み出て来る。それが濃厚なソースと相まって美味。
しっかり焼きの目玉焼きが添えてあり、それがとてもよくマッチ。白身の焦げ目が香ばしく、芳醇なソースに対してとても良いアクセントになっていた。
黄身の混じったソースはバゲットで。皮が柔らかくキメの細かいバゲットだ。微かな塩味が良かった。これにソースを絡めて、美味さ広がる。

◆たっぷり野菜のレモンクリームパスタ
初めて頂く。
スナップえんどうにグリーンアスパラ、えんどう豆、カリフラワーと新鮮な彩りの野菜が沢山。
その食感と旨みを味わいつつ、クリームの充実したコクの奥に感じるレモンの爽やかさを楽しむ。
帆立のしっかりとした旨みと弾力のある食感が流れに変化をつけて引き締まった印象に。
パスタは手打ちのタリアテッレだ。しっかりとした食感が力強いソースととてもよくマッチしている印象。

◆牛ほほ肉の赤ワイン煮込み【絶品】
全体的にホロリ。繊維を感じさせない滑らかな食感がリッチだ。
筋は透明感があってトロリ、こりゃたまらん。
煮込まれたソースは絶品。
ベタつきなく、焦げによる苦味なく、とても深い味わいなのだ。
肉を切ってこの珠玉のソースに絡めて食べ進める。
感服満腹。

◇ザ・プリズナー 赤ワイン
大好きなカルフォルニアのブレンドワインだ。
カベルネ・ソーヴィニオンにジンファンデルやシラーなどをブレンドして造られている。
完熟の葡萄のふくよかな旨みは甘すぎず、充実した後味。
当日の後半はこれ。

◇ベルヴァア
珍しいフレンチウイスキー。
3つのシングルモルトをプレンドしたものらしい。食後酒にストレートで。

新春に 心新たに 美味鑑賞 @生田

正月に集まった家族と共に新年のご挨拶を兼ねて。
クリスマスディナーの疲れはどこへ?
シェフとマダムが新しい年の始まりを感じるようなフレッシュな雰囲気で迎えてくれた。

◆洋梨とブラッターチーズのカプレーゼ【絶品】
冴えた瑠璃色のお皿にチーズの白色のコントラストが神々しい。
ブラッターチーズにナイフを入れると中から生クリームと細かなモッツァレラが溢れ出す。それを洋梨に乗せて頂く。
洋梨の品のある甘味と初々しいモッツァレラチーズのコク、振り掛けられたチーズの塩味が相まって素晴らしい美味さに。

◆前菜の盛り合わせ
・ローストポークのサラダ
いまや名物となったの一品。冷静故の美味さだ。「食べるドレッシング」とも言われる絶品のドレッシングにクルミのアクセントが冴える。
・キッシュはバターの香り豊か。
・サーモンマリネとキャロットラペ
安定感のある美味さ。そこにレッドペッパーのピリッとした刺激。
・生ハムと蓮根のマリネ
密かに初体験。
・リエット
いつも楽しませてもらっている伝統的な前菜。臭みなく品のある旨味。
・カポナータ

◆カリフラワーのポタージュ
おー、シンプルイズベストな外観。

◆駿河湾産桜エビと九条ネギのタリオリーニ
年に2回しか漁れないという希少な桜エビ。
その香りは料理の到着した瞬間から漂う。
九条ネギの甘さを伴ったオイルの旨みがタリオリーニにカ絡む。しっかりとした歯応えで充実感満載。

◆大山鶏のロースト【超絶】
油を引かずに丁寧にローストしたチキン。
焼き加減や塩加減の絶妙なコントロールからなのか、食感の充実さと素材の特徴を引き出した旨みに感動。このお店のグランドメニューの中で一番好きなのだ。
食べやすい大きさにカットしてくれているのが嬉しい。食べる側のナイフの使い方によるとどうしても皮と肉が分かれてしまう

◆ドルチェ
チョコと赤い網状のチュールを乗せたジェラート。
当日はクリスマスコースディナー。
シェフが心身を削りなが創出する超絶美味な料理。
毎年毎年、食べる側の想像を超えるこの斬新な発想と精緻な手技を楽しにやってくるリピーターは多い。
料理が運ばれるとテーブルからは歓声が。そしてマダムからの料理の解説に感心の声。食べて唸る声。そして「美味しい」の声が。あちこちのテーブルの楽しげな会話の合間にそれが繰り返される。
これこそがディナーの極意。

今年のメニューには奇を衒うことなく正面から上質さを訴える迫力みたいなものを強く感じた。
ありがたい。

[前菜]
・蕪のスープ
落ち着きのある白を基調にした盛り合わせにイタリアンパセリが上品に映える。
そして、器のカクテルグラスが特別なパーティーの雰囲気を醸し出すのだ。
北海道産の帆立は少しだけ炙られ、その甘みを引き立てている。出汁を吸った冬瓜はこれだけでも美味。それらを蕪のポタージュに浸して甘鯛のコンソメジュレを乗せて頂く。いいね。
山海の幸が融合したその美味に思わず目を細める。

[魚料理]
・三重県産真ハタのポアレ
皮の焼き目に美しい包丁のストライプ。
しっかり目のポアレ。身が締まったような食感だ。
皮目のカリッときた食感とジュワッと滲み出る脂の旨味を予想したが、それは控えめで白身を主役に美味しく頂く。
ソースは3種。
ブラックオリーブのタプナードとパプリカ、ジェノベーゼソースだ。
選んで味変を楽しみながら食べ進める。
付け合わせの蓮根餅の仕掛けに驚く。
見た目は輪切の蓮根。シャキッとした食感を予想しつつ噛んでみると、こらが心地よいモチモチ食感。練り上げた蓮根饅頭に薄くスライスされた蓮根を乗せて一体化させていたのだ。なるほど。

[リゾット]
・墨イカのリゾット【超絶】
大好きなリゾットの登場にテンションが上がる。
イカ墨の中に見える米は丸みを帯びた形。秋田産のリゾット用の米だとか。
墨色の上に乗るイカのソテーの白がとても対比的。
金色にかる粒々はカラスミだろうか。
トッピングの緑はまさかのワケギ。
料理のジャンルの壁を越える試みか。
ソテーされた墨イカはブリットした潔い歯応えと深い旨みを感じさせる塩加減。
リゾットは絶妙な滝具合で、米の芯の噛み心地を感じながらもモチモチした食感だ。
上品な芳醇さを味わいで、それがワケギの爽やかな苦味とマッチ。白ワインによく合った。

[パスタ]
・原木椎茸のクレマを敷いた手打ちパスタ リングィーネ
きのこはフランス産ジロール茸と黒舞茸、しめじの3種。シャキシャキの歯応えが楽しい。
手打ちのリングィーネの深い歯応えとしなやかさを楽しみつつ、クリーミーで椎茸の香り豊かなソースに絡める。美味だ。
更に、サルシッチャの風味も素晴ばらしく。
重層的な味わいを楽しめる贅沢なパスタ。

[肉料理]
・蝦夷鹿のグリル 赤ワインカシスソース
鮮やかな赤身は柔らかでとてもキメが細かく上質な美味さだ。
微かにチャコール香りが効いているよう感じた。
付け合わせは菊芋のソテーとカボチャのラビオリに蝦夷鹿のラグーソースを乗せたもの。
冬野菜に蝦夷の鹿、冬をテーマにした野趣のある一皿。

[ドルチェ]
・青森県産の葉取らずりんごのタルトタタン
見事なフォルムは西洋建築に見られる三層構成を連想させる。むむむ。
基壇は円柱形で2色のアールグレイパンナコッタ。
中層は白色の生姜ジェラート。
頂部にはビーツの赤い網状のウエハースが乗る。
それぞれの味を楽しみながら楽しい会話が進む。
ヘーゼルナッツが食感のアクセントになっていた。

思い出に残るクリスマスディナーになった。


スマートとはスラリとした体型だけを意味するものではない。洗練された様子とか、高機能などと意訳されることが増えてきた。
このお店よ料理もサービスも、とてもスマートだ。完璧さを追求しつつ、それをさりげなく出してくる感じ。
だが、それを成しているのは我々が目にしない弛まぬ努力や気遣いのおかげ。
当日の料理を味わうに、そんなスマートさの奥にある匠の粋を感じ、大いに楽しませて頂いた。
脱帽。

◆ジャガイモのポタージュ
きめの細かいポタージュ。そのクリーミーさはあくまでも上品、そして充実感を感じさせるの濃厚さを感じさせる。

◆前菜盛り合わせ【名物】
・鶏ハムサラダ、リエットを乗せたバゲット、ローストポーク、生ハム、とうもろこしのキッシュ、カポナータ

◆ごくきみとうもろこしのペペロンチーノ【絶品】
青森の名産「嶽きみ」を丸ごと一本、贅沢に使ったパスタ。の都合なのでパスタはタリアテッレだ。どこまでも甘く深く。爽やかな唐辛子の辛さがそれを更に効果的に感じさせてくれる。

◆門﨑丑のグリル【絶品】
肉汁をしっかり保った門﨑丑は鮮やかな赤。その赤身
はキメが細かく旨味が深い。そのパワーに応じるように付け合わせの野菜たちも元気だ。

◆チョコのテリーヌ
フランスの名門、カカオバリー社のカカオを使用したテリーヌ。甘さは控えめで濃厚、美味。
グラッパを合わせて頂いた。
やや大袈裟に聞こえるかもしれないが。
うちの家族の大事な集まりは必ずここでお世話になっている。夫婦2人で伺うこともあれば法事の後の会食で親族10人以上が集まることも。いつでもとびきりの料理と温かいサービスで迎えてくれる。ここは家族の歴史の一場面に必ず登場する場なのだ。
当日は家族に新しいメンバーが加わったことのお祝いと、3人の誕生祝い。
このお店の料理はシェフの閃きや完成を実現すべく、仮説と検証を研究や実験によりひたすらに繰り返して完成度を高めた先にあるもの。
その場の思いつきや即興で出すものとは全く違う。
だからこそ、特別料理は嬉しい。

◆ソワール・ド・イクタ【絶倒】
涼しげなカクテルグラスで登場したのは、「生田の夕方」と名付けられたアミューズ。
新ジャガの冷製ポタージュに琥珀色のジュレと黄色のオリーブオイルで彩られている。
具材のアサリで炊いた冬瓜の歯応えと味わいが素晴らしい。塩と出汁の加減が絶妙で、スープと併せてドンピシャだ。ムール貝は瑞々しい食感を残すレアな炊き具合。
そこに甘鯛のジュレを少しずつ乗せたり混ぜたり。
広がる世界、変化する美味さがとても楽しい。

◆鮎のコンフィ【超絶】
7時間かけて作られたもの。
見事な姿だ。
箸でほろっと切れる柔らかさ。この形を保つには相当な気遣いと根気が必要だったはず。
「土佐酢代わりにどうぞ」と、きゅうりと押し麦をマリネが敷いてある。
それを少し乗せながら。熱々が嬉しい。そして頭から尻尾まで全て頂ける。
頭の香ばしさ、肝の品のあるほろ苦さ、身の美味さと舌触り。その変化を存分に味わえる。
鮎一匹をこんなに丁寧に味わえたのはこれが初めてかもしれないな。

◆帆立と青海苔のカッペリーニ
冷静のパスタだ。
生青海苔のジュレは磯感を残しながら、とても上品な香り。炙った生帆立は甘味と歯応えが素晴らしい。
それらを合わせ食べると口の中に海の旨さが立体的に広がってくる。
カッペリーニの繊細な舌触り、絶妙茹で加減の枝豆こコリコリが楽しみに更なる刺激を。
振りかけられたカラスミのパウダーはさりげなく全体に味の豪華さを与えてくれているように感じた。

◆和牛煮込みのラグーソス
ここで好物のナパの赤ワイン「プリズナー」を開けてもらった。
このソースの味の深みは無限だ。深くて複雑なのに雑味というものが無い。良質な素材を選んで丁寧に丁寧に仕込んだ結果がこう現れるんだろうな。自家製のタリアテッレに絡めて頂く。歯応えを加えて楽しみながらワインを合わせる。至福の時間。
生胡椒の鋭いアクセントとイタリアンパセリの香りで飽きずにペロリ。

◆鴨胸肉のグリル・ド・アオモリ
新しくい家族のメンバーは青森の出身。それを知っているシェフが工夫を凝らしてくれたのだ。
青森の鴨胸肉は臭みなく肉の旨味がギッシリ。そして歯応えがとてもリッチなのだ。皮目に入ったクロスの隠し包丁が実に芸術的だ。
副菜の青森ネギは甘く、微かなとろみを残す。いいね。
黒ニンニクのパテ、りんごのソース、黒トリュフとマッシュルームで変化を味わいながら、会話も進む。

◆2種類のメロンのパンナコッタ
カクテルグラスの再登場に思わず本日のデザートの驚きを思い出す。なるほど。
メロンの果汁をこれほど贅沢に味わえる機会は無い。
それを後押ししてくれるパナコッタの素直な旨さ。
後味もとても爽やか。
ソーヴィニオンブランの果汁で作ったボルドー産のジン「ソルシン」を頂きながら。
開店して10年目。
その料理やサービスには落ち着きや風格が漂う。
一方で、呑気にそれを楽しませてもらっている自分は果たして相応に成長したのだろうか。床屋の帰り。このお店での数々の出来事を思い出しながらお店に向かう。
いつもと変わらずにはためくトリコローレを横目に扉を開ける。

◆前菜盛り合わせ
・ローストポークのサラダ
最近加わったメニューだ。冷えた脂が口の中で溶け出して旨味増大。「食べるドレッシング」とも言われる絶品のドレッシングにクルミのアクセントが冴える。
・ほうれん草のキッシュ
・サーモンマリネとキャロットラペ
安定感、安心感。そこにレッドペッパーのピリッとした刺激。
・トマトのブルスケッタ
バゲットの焼き加減が絶妙で、トマトのジューシーさと共に軽快。
・リエット
何年も楽しませてもらっている歴史的前菜。臭みなく品のある旨味。
・カポナータ
・ポタージュ

◆トリッパのトマトソース煮【絶品】
別名ハチノスと言われる牛の第二の胃袋。もちろん、素材の質も高いのだか、煮込みの加減が最高だと感じた。
艶のある舌触りにしなやかな噛み心地。噛み締めると染み出す深みのある味わい。抑え気味の酸味、コクのあるトマトとの一体感も絶妙だ。

◆チーズときのこのオレキエッテ
大好きな赤ワイン「プリズナー」を開けてもらった。
それを飲みながらチーズを絡めたオレキエッテをつまみに。何という贅沢。
永遠に続けたい。

最後はジェラートにコーヒーを。
相変わらずの暴飲暴食に成長は自覚できず。
それでもご機嫌に帰路に着く。

店名の「radice」とはイタリア語で「根」を意味する。
この土地にしっかり根づきますようにと名付けられたと聞く。
この日は常連の友人と二人、自分にとってはとても久しぶりの訪問。早く行きたい、早く行かなきゃと、焦りのような気持ちにずっと駆られていた。
真白なベンチシートに座って店内を見廻して、シェフとマダムの顔を見て天井を見上げる。変わらない居心地の良さに安堵。
初めてお世話になったのは6年前のこと。いつの間にか自分の心底にまで根が張っていたんだろうな。
さてさて、思い出したがすっかり腹ペコだぞ。
コロナ対応後、オーダーは全てアラカルトに。新しい楽しみ方が出来そうだ。

◆牛蒡のポタージュ
大地の味って言うのかな。
シックな面持ちの後ろにある強いパワーのような。新鮮だが懐かしいような、本能を刺激する味だった
そう、これもラディーチェね。  

◆ローストポークサラダ【新作・美味】
冷えた豚の脂の旨味が引き立つ。
その全体感は、なぜ今までメニーになかったのが不思議なほどにシックリ。

◆えんどう豆のキッシュ
バターの香り豊か。相変わらずをの美味さにため息が漏れる。
この料理の密かな楽しみ方がある。食べ進める順序は中心から外周へ。まずは中身の舌触りと旨味、そしてえんどう豆の歯触りを楽しんで、次に底部のパイ生地のしっとり感香ばしさと中身を重ねて頂く。赤ワインを飲みながらバターと生地を感じながら。最後に残すのは外周の立ち上がり部分。これを指で摘んでサクッと。こりゃたまらん。

◆金目鯛のポアレ 春野菜のソースで【絶品】
鮮烈な彩りが印象的だ。若々しい緑の野菜達の中で輝く金目鯛の朱。それは微かに濃淡のグラデーションを伴い、メタリック感のある反射を帯びている。
新鮮さを活かすためか、ポワレの具合はとても優しい。ミディアムレアで感じるプリッとした食感と皮下の旨味。
それがそら豆とグリンピースの青味や舌触り、コクと対比的。それらをソースがとても良い具合で束ねているようだった。計算し尽くされた一皿だ。

◆黒毛和牛のグリル
もも肉の中心部。
レアな肉色が美しい。よーく見ると繊細なサシの跡が見える。それが柔らかい噛み心地と程よい脂味の美味さに感じたり。更に根菜類との食べ合わせは抜群だった。

◆ゴルゴンゾーラのオレキエッテ【定番・美味】
赤ワインが何杯も飲める定番のパスタ。
歯応えをしっかり残した茹で加減が好きだ。
コロナ禍における酒類提供の自粛期間はあまりにも長かった。
フレンチやイタリンの宴はワインがあってこそ楽しめるもの。それは美味しさだけけでなく、間合いだったり、話題の盛り上がりであったり。
このお店は地元に根付くイタリアン。通い始めて5年半、数えれるだけで52回もお世話になっている。
大切な生活習慣の一つであったこのお店通いが、コロナ禍の自粛のおかげで、数ヶ月も途絶えてしまっていた。
いよいよ伺えると思うと、少々照れくさかったり。
それでも明るく優しく迎えてくれたシェフとマダムに感謝。
新鮮さと懐かしさが織り混ざった宴。大いに和み、大いに楽しみ、料理を堪能させて頂いた。


◆前菜盛り合わせ
・鶏ハムサラダ、青豆のキッシュ、炙りノドグロのカルパッチョ、リエット、ポタージュ

◆原木椎茸のサルシッチャ

◆うずらのローストキノコのリゾットを詰めて【超絶】

◆帆立とジャガイモのジェノベーゼ
マンボウ延期で営業時間短縮は続くものの酒類の提供が許されるようになり、食の楽しみは格段に回復した。
安心できるお店で他のお客さんへの迷惑に配慮しながら美味を体験し続けたいものだ。
早速、地元のお店に伺う。
定番のメニューにワインを合わせて美味を再発見したく。

◆前菜盛り合わせ
・ジャガイモの冷製ポタージュ
・インゲンのキッシュ
・リエット
・自家製鳥ハムサラダ
・フルーツトマトとリコッタチーズのカプレーゼ
・ローストビーフとキノコのマリネ
・カポナータ

◆ボロネーゼ タリアテッレ【定番・美味】
ミートソースによく似た料理度が、肉々しさの印象やタリアテッレに合わせるところがその違いなのだろうか。
このお店のボロネーゼは比較的に繊細な舌触りとコクだ。腰を感じるアルデンテのタリアテッレのパスタ自身の味を感じられるほどに。
チーズの香りと赤ワインのタンニンの渋みと相まって、全体感としてとても美味。

◆SPF豚白王のグリル【定番・美味】
このお店のスペシャリテ。
盛り付けはシェフの気分で変化するようた。当日は彩り豊かな付け合わせのグリル野菜やインゲンで囲むようなレイアウト。森の中の白王を葉の間から覗いているような感覚。
丁寧に低温で調理された肉は深みのある甘さで、特製のソースで深みを帯びていた。それを元気のある野菜と合わせ食べる。
久しぶりに窓側の席に。
網戸の着いた入口からは爽やかな風が通る。
窓の外には五月晴れの空にイタリアの国旗がはためいていた。
そう、イタリアでは「キロメトルゼロ」と言う言葉が流行っているらしい。産地と消費地の距離を限りなくゼロに近づける思いから作られた言葉だ。
このお店はここの地元ではそのお手本になる事を普通にやっているところがスマートだ。自家菜園で安全に育てた野菜や、地元農家の産物を料理に出している。お客の口に入るものにはとことん責任を持ちたいとの意らしい。
さて、スタート。
いつもと違うのは、悲しきノンアルコールビール、だ。

◆前菜盛り合わせ
・ジャガイモの冷製ポタージュ
・キャロットラペとサーモン
歯応えを残したニンジンがいい。そしてケッパーが効いいて美味。
・本日のキッシュ
シャンパーニュと言う絹さやの緑が美しい。バターの香りとパイのコク。
・カポナータ
黒オリーブの深みのあるコクが印象的だ。
・生ハムとキノコのマリネ
セロリの爽やかな香り 

◆鱈とトマトのタリアテッレ【絶品】
グッと締まって旨味が凝縮した鱈、爽やかさと深みのある甘さのセミドライのトマト。これらの味が滲み出たオイルでタリアテッレを和える。
完璧な美味さって、これかも。

◆大山鳥のロースト
彩豊かな盛り付け定評の名物料理。
サクサクとした皮としっとり旨味の深い肉。
何度食べても美味いんだな。
(神奈川県まん延防止等特別措置発令の前の訪問です)


このお店を初めて訪れたのは6年ほど前だろうか。
回数で言えば50回以上お世話になっていると思う。
親身なサービスもありがたいし料理もとても美味。
自家農園で採れた季節の野菜達やや旬の肉や魚達。
そんな変化や定番メニューのアレンジを感じたり。


◆前菜盛り合わせ
いつもながら、盛り付けの美しさに息を呑む。定番の美味な前菜に季節のアレンジが加わって、一年中楽しく食べられる。ワインを飲りながら、気の向くままの順番でつまむ贅沢な時間。
・キッシュ
香ばしいバターの香り。スティックセニョールは歯応え楽し。
・若竹とみょうがのピクルス
旬の若竹は新鮮で軽快な歯応え。山椒の実の香気の加わった上品な酸味が絶妙だ。

◆ボッタルガのアリオーリオ【絶品】
インスタグラムで見た瞬間から狙っていた一皿。残数少なくギリギリセーフ。
ラディーチェ畑のかき菜のパワフルな緑色とカラスミのオレンジが彩り鮮やかだ。
そしてイタリアのカラスミの芳醇さは半端ない。それがかき菜のしっかりとした歯応えとよくマッチ。
旨味の出たオイルがエッジのある手打ちパスタに絡んで美味。

◆フィレンツェ風トリッパのトマト煮
初めて食べる。鮮やかな赤と綺麗な蜂の巣模様がとても美しい。
しっかりとしたコクと深みがありながら、爽やかな酸味後味を残してトマトソース。
トリッパのシャキッとした歯触りとしなやかな舌触りがとても楽しい。
コロナ禍の営業ということで、このお店ではコース料理からアラカルトに切り替えられている。アラカルトのメニューも豊富になり季節の素材を取り入れた変化も。
この日は楽しい前菜8品を盛り合わせ、メインを一皿お願いした。
そして、大好物のナパバレーの赤ワイン。
ワインを飲みながら美味しい料理を楽しむのにちょうど良いボリューム。

◆前菜盛り合わせ
・鶏ハムのサラダ【定番・美味】
定番の美味さ。しっとりとした鶏ハムは奥深い味わいだ。安定感のある前菜の定番メニューだ。コリコリとしたクルミの食感が楽しい。
・ポタージュ
・生ハム
・ローストビーフ
噛み締めるごとに広がる旨味は絶品の味。特製の黄色いドレッシングはコクと深い味わい。クミンの効いた紫キャベツがアクセントに。
・サーモンのマリネとキャロットラペ
・ちりめんキャベツのキッシュ
・タリアータ
・プチトマトのカプレーゼ

◆シャラン鴨のロースト【絶品】
大きな紅色の丸皿に立派な鴨ローストが、堂々とした出立ち。こんがりローストされた皮目がの色が食欲を誘う。トッピングの素揚げされたヒダヒダのほうれん草が流れるようなデザインアクセントに。
鴨は皮がサクッとした歯触りで、肉の部分はしなやかでジューシー。特別なハーブでマリネされた様子、素材自身の旨味に上品なアレンジが楽しい。
付け合わせの野菜も深い甘味が。トッピングのほうれん草は大人の苦味が印象的。
食感と香り、味わいに変化のある豪華な一皿。

◇プリズナー 2018年
果実みと味の深みのあるフルボディー。鴨のローストにとてもよくマッチ。
引き寄せという現象は本当にあるんだな。
昼時に近くを運転中にふと閃いてハンドルを切って駐車場へ。
一人でランチを楽しもうと思ったら昔仲良くしていただいていた知人が二人入って来た。それぞれ示し合わせた訳でもなく。
昔話や近況話に花を咲かせて楽しい時間を過ごすことが出来た。
不思議だね、不思議だね、と言いながらとびきりの料理を堪能す。

◆クラムチャウダー
来た。今日はこれ狙いだったのだ。
白色のクリームに、細かくカットされた色とりどりの野菜が宝石のように散りばめられる。
その鮮やかさに思わず手が止まってしまう。
ひと口啜ると印象は変化する。充実した美味が味覚の中枢神経をドンと刺激する。多様な素材の旨味の広がりとコクの深さが立体感のある味わい。
ワインを飲みたいところだが、今日は車で来てたんだな。

◆牛蒡のパスタ
立体的な造形美を放つ佇まいはどこか凛とした雰囲気。神社の屋根飾りに似てるかな。
平打ちのパスタに牛蒡のクリームソースがマッチ。
牛蒡の土感が大地の力強さを感じさせる。そんな特徴を活かしたパスタだった。
コロナ禍における自粛営業が続く。
平日の夜にゆっくりとワインを嗜みながら美味を楽しむには厳しい世の中となった。ディナータイムの不調や経営の効率を理由に、休業したり営業日を限定するお店も増えてきた。時短営業による協力金でなんとか生き延びなければならない状況なのだ。
そんな中、このお店は時短を守りながらもお店を開けていてくれる。例え一人でも温かく迎えて全力でもてなしてくれる。ありがたし。
真に地元に根付いたお店。
こんな時にこそ確認できるお客とお店の深い信頼関係が、その根を更に太く深いものにするのかも知れない。

◆前菜盛り合わせ
素晴らしく見事な盛り合わせ。登場した瞬間に、思わずオーっと歓声を上げてしまう。
・牛蒡のポタージュ
牛蒡特有の大地の香りとバターのコクがバランスした温製濃厚ポタージュ。
・生ハム
・ローストビーフ【絶品】
噛み締めるごとに広がる和牛の旨味は絶品の味。クミンの効いた紫キャベツがアクセントか。
パルメジャーノ
・サーモンのマリネとキャロットラペ
オレンジon オレンジの装い。進化したキャロットラペが美味。
・ちりめんキャベツのキッシュ
・タリアータ
・リエット
・鶏ハムのサラダ【定番・美味】
しっとりとした安定感のある鶏ハムは奥深い。安定感のある前菜の定番メニューだ。コリコリとしたクルミの食感が楽しい。?

◆リゾットを包んだウズラのグリル【超絶】
まるで武士の兜のような威風堂々とした出立ち。
パールを散りばめた黒い丸皿にその輪郭が綺麗に浮いていた。
フランス産のウズラを丸ごと。皮を傷つけないように丁寧に骨を抜いてたウズラの腹にチーズの風味が効いたリゾットを詰めてグリル。
厚みのある胸肉が最高に美味だ。これがフランス産の特徴で、香りのある独特の旨味なのか。リゾットにもそれが沁みていて、味の複雑さと深みを増しているようだった。小さなモモ肉や手羽も凝縮した立派な旨味。
彩り豊かなラディーチェ畑の野菜のグリルも甘みが強く、しっかりとその素材の味を引き出されていた。
希少な素材故に入荷した時にしか味わえないメニュー。運を感じさせる至福の体験だった。
もう5年連続かな。クリスマスは家族でお世話になっている。
シェフの独特な発想が光る特別なコースメニューに毎年驚かされ、その美味さを噛み締めるのだ。
予想をしても絶対に当たることのないそのアイデアが楽しみ。
今年はコースメニューの構成事態にも趣向が凝らされ、小席を含む毎年来店のお客達を驚かせた。
いつもと違うのは店内の様子。
新型コロナの対策として透明な厚手のビニールカーテンが席の間に下ろされている。これは安心。閉鎖感もなくそこにゆらゆらと反射する蝋燭の灯りがクリスマスの雰囲気を醸し出していた。
さてさて、

[前菜]
・鯛と野菜のコンソメ【絶品】
琥珀色が実に美しい。深い味わい、そしてこの澄みきった具合からすると相当な時間と手間をかけて煮込んだものだと想像出来る。
小生は某和製ホテルのフレンチで出されるコンソメが一番と感じていたが。その認識を改める上質さに思えた。
・甘鯛のうろこ焼き
息を飲む。こらは昨年のメインディッシュだ。それを前菜に登場させるとは。その驚きがこれからの展開の期待を膨らませてくれる。
ハーブソルトで頂く。パリパリのウロコは香ばしく、白身は上品な旨味だ。

[魚料理]
・サルティンボッカ じゃがいもとトリュフのソース
目を見張る艶やかさ。色彩の美をテーマにしたような。緑の皿に純白のソース、中央にはエレルギッシュなオレンジのサルティンボッカが配されている。その周囲には紫や白、濃い緑の副菜が。
鱈に生ハムを巻いてソテーしたサルティンボッカはとてもユニーク。プリッとした食感と淡白な味わいの鱈と旨味の深い生ハムの合体はとても美味。薄いハムに透けて見えるのは香草だろうか。白トリュフとジャガイモのソースは滑らかでとてもクリーミーで、サルティンボッカの美味に濃厚さと広がりを与えていた。付け合わせの紫キャベツにはクミンが効かせてあり、気分転換に。

[パスタ]
・イカ墨を練り込んだタリオリーニ 墨イカと九条ネギ、ウニを乗せて
イカのゲソはコリコリ、ぷりぷりの食感で新鮮な甘みを残している。なんとなんと、このソールの味付けはアサリの出汁と塩だけだとか。それに九条ネギの甘味がよく馴染む。パスタのイカ墨にはコクを感じ。ウニを合わせ食べる味の変化が楽しい。
大胆に見え、繊細に味覚を刺激する一品だ。

[パスタ]
・ポルチーニと大山鶏のラグーソース カバテッリ
ポルティーニと大山鶏を鶏のブイヨンで煮込んだソースは力強い香りと旨味。それが細い貝殻のような形のカバテッリに良く絡む。

[肉料理]
・シャラン鴨のロースト 黒にんにくソース【超絶】
小生の求める鴨料理の最高級品が、出た。フランス産のとても大きなシャラン鴨。大きなサイズで焼いて肉汁と旨味を閉じ込めてから切り分けるのだとか。なるほど大胆な。更に、よく見ると皮目に細かな隠し包丁が縦横に入っている。焼いたときに形を整えるためだろうか、脂の量を調整するものだろうか。そんな繊細な秘技が施されていた。噛み心地は充実感を保ちながらも柔らかな印象。臭みは全くなく脂と身の味が一緒に溶け伝わってくるリッチな感じだ。青森県産の熟成黒にんにくはペースト状になっていて、プルーンのような深い甘さだ。これを肉に乗せて食すと赤ワインがものすごく美味くなる。いいね。
つけあわせの野菜はたっぷり。葉野菜の新鮮な口当たりに素揚げごぼうのサクサク感が気持ちよし。蕪の素直な甘さが記憶に残る。

[ドルチェ]
・はとらず林檎と胡桃を入れたチーズケーキ ベリーソース
葉を取らずに成熟させた林檎で普通の林檎よりも甘味が増しているとのこと。
コクのあるボトムの生地にシロップ漬けの林檎と桃のペースト、そしてチーズケーキ。この三層構成は平行を保った綺麗な断面だ。
周囲には深い赤色のベリーと緑色が鮮やかなミントの葉が散り、シュガーパウダーが振られる。なんともクリスマスな配色。更にはスライスした林檎を焼いたものがランダムに刺さっている。それがトナカイの角を連想させる楽しい造形だ。

朝晩の澄んだ空気とその冷え込みを感じつつ、秋の終わりの近さを知る。そんな、そこはかとないもの寂しさは不思議な食欲を生み出すものだ。しみじみと料理の美を楽しみ、ひたすらと食べ続ける。

◆前菜盛り合わせ
・バターかぼちゃのポタージュ
サラリとした口当たりから広がりのある旨味、追いかける上品な甘味が大人の感覚か。
・サーモンマリネととキャロットラペ
・自家製リエットをのせたバゲット
・ローストビーフ
・鳥ハムのサラダ
噛み締める度に旨味が染み出す鳥ハムは定番の美味さ。
・キッシュ
・柿と自家製のクリームチーズ
甘くトロリとした柿に爽やかな酸味のチーズ。

◆豚ほほ肉と栗のラグーソース【絶品】
この秋の新メニュー。
赤ワインで煮込まれだ頬肉は繊維を感じさせない滑らかな舌触りでしっかりと肉の旨味を残している。恐らくこの芳醇で深い味わいのソースとは別に煮込まれたものだろう。しかし、それらは見事な一体感を表していた。
この力強いソースに合わせたタリアテッレが絶妙にマッチしている。
食べ進むうちに身体の芯から温まるようなそんなエネルギーさえ感じたり。
嬉しい驚きはこの栗のコリコリとした歯応えだ。ホクホクでもモコモコでもないこの感覚がこの料理の全体印象に締まりを与えていた。
「栗の季節も終わりですね」マダムのコメントで哀愁に浸りつつ、美味さの余韻を楽しむ。

◆大山鶏のロースト【定番】
皮がパリパリ、肉はジューシー。油を使わずにゆっくりと丁寧にローストしたもの。安定美味のグランドメニューだ。



定番とは流行に左右されない基本的なもの。誰もが知る代表的なもの。
料理に例えるならば、いつ見ても魅力的で、いつ食べても自分が納得する味のもの。
今回の訪問で感じたのはその定番の底力。
発想、研究、試行、実践、フィードバック、継続、アレンジ。様々な職種にも当てはまるプロセスたが、ここには普通じゃない更に上等な常套がある。

◆前菜盛り合わせ
・獄きみトウモロコシのポタージュ
甘~い。
・鶏ハムとサラダ【名物】
低温調理された鶏ハムはしっとり。そして味わい深いのだ。クルミが絶妙なアクセントに。
・獄きみのキッシュ
季節によって具材が変化。旨味が染みた自家製のパイ生地はサクッと。
・キノコのマリネと生ハム
ワインビネガーでマリネしたキノコは軽快な酸味と甘味。
・椎茸とサルシッチャ
・ローストビーフ
黒毛和牛を用いたローストビーフ。
・リエット
臭みは全くない。鳥肉や豚肉のコクと旨味が凝縮。それがバゲットで広がる感覚。

◆帆立とズッキーニのジェノベーゼ【絶品】
まず、バジルのソースの美味さが嬉しい。帆立に合う出汁でフレッシュなバジルを丁寧に延ばしたのだろう。
帆立は絶妙な塩加減で旨みがしっかり引き出されていた。自家菜園のズッキーニはコリッとした歯応えと爽やかな果肉。そして手打ちのタリアテッレ。
帆立をソースに絡めて食べたり、ズッキーニを合わせて食感の変化を楽しんだり、もっちりパスタの充実感を味わったり。
一皿を食べ進むプロセスに物語を思う。

◆甘鯛のうろこ焼き蕪のソース【名品】
売り切れになる事が多い人気メニューだ。
サクサクした繊細なうろこの食感に唸る。白身はフワプリで甘鯛の旨みが引き出される。大人らしく品のある蕪のソースがそれに広がりと奥行きを加える効果があるようだ。
グランドメニューの名品。
この日は法事の後の会食で、大人10名でコース仕立てでお願いした。ストーリー性のある展開と料理の美味しさに一同大喜び。ご機嫌な中で話も弾み、久しぶり顔を合わすの親族の宴は大成功。こういう時にしっかりと応えてくれる、心強いお店。

このお店のシェフは美味い料理を作るために一切の妥協は許さない。吟味した最良質の材料を仕入れ、何度も試作を繰り返して納得のいった物をメニューに出している。
そんな高高度に安定したメニューを楽しませてもらって4年半。伺った回数も40回を越えたかな。
そして、たまに訪れる至福の新作との出会い。

◆前菜盛り合わせ
・アンデスレッドの冷製ポタージュ
サラサラとした舌触り。コクと爽やかさが同居した印象。塩味はやや強めだ。
・原木椎茸とサルシッチャ
特定の農家さんから取り寄せている椎茸は肉厚。そのジュースはサルシッチャの肉汁と合わさり深みを増していた。
・サーモンマリネとキャロットラペ
夏みかんの果肉が加わり爽やかさを増したキャロットラペは名物。
・ゴルゴンゾーラのムース
クルミの軽快な歯応えとクリーミーな食感、鼻の奥から柔らかく立ち上る芳醇さ。
・サラダ
トマトが生き生き。
・トウモロコシのキッシュ
季節の具材が入った定番のキッシュ。この季節は青森の 嶽きみ という名のフルーツコーンだ。それがたっぷり。コーンの甘味とバターが効いた生地の香ばしさ。

◆青海苔とアオリイカの冷製パスタ【絶品】
驚きの絶品新作。
青海苔のペーストの上に透明感のあるアオリイカとオクラが乗る。清涼感のあるとても綺麗な外観だ。
これらを絡めて食べる。冷え冷えのタリアテッレの下にはスープのジュレか。想像を超えた仕掛けに感動す。
青海苔の上品な磯感はスープと一体となって細いパスタに均等に絡み、広がりのある美味さを楽しめた。舌先にパスタの角を心地良く感じる茹で加減も最高。冷製ならではの食感と味わいだ。

◆原木椎茸とラグーソース【季節の絶品】
秋を感じる深い褐色をした皿に盛られた野趣のあるこの料理を目にした瞬間に先程のパスタとの対比の妙を感じる。
鳥のブイヨンに原木椎茸を加えて3日間もかけて煮込んだラグーソースは絶品。微かなとろみがリッチなこの椎茸はその食感と味の深みから和製ポルチーニ茸とも言われる。ベーコンの燻感と舌触りの変化も加わり力強くて味わい深い絶品ソースだ。
平打ちのタリアテッレはこのソースを絡みとりながら、しっかりとパスタの主張を貫く。

◆ムール貝の白ワイン蒸し【絶品】
鉄鍋でドーン登場。シェフが蓋を開ける度に歓声が湧く。
大ぶりのムール貝がギッシリ。美味そうな香りを伴った湯気が湧く。トングで豪快に取り分けて素手で貝殻をかき分けて頂く。その身はとても大ぶりで水々しく、味も濃い。底にはたっぷりとスープが溜まっている。なるほど玉ねぎを一緒に蒸したんだな。このスープは後ほど持ち帰ってカレーにして楽しむ。
三陸のムール貝の素晴らしさを知る。

◆白王豚のグリル
ハオウと呼ばれる最高級のSPF豚を低温で5時間かけた調理されたもの。鮮やかなピンク色がとても美しい。
豚の旨味として脂を楽しむことが多いが、この料理は肉自体の旨味を堪能。しなやかな食感がたまらない。

◆シャインマスカットと紅茶のパンナコッタ
ブーケのような綺麗な盛り付け。
爽やかな酸味と濃厚で深い甘みの深いシャインマスカットは冷え冷え。それがクリーミーなパンナコッタとよく合う。

生活や仕事のスタイルはコロナを超えても元には戻らないと言われている。アフターコロナおける美食の探究とは如何に。
キーワードは「安全・安心に裏づけされた美味」だろう。いくら味が良くても、感染に対する恐怖が漂えば美味さを感じ取りにくくなる。この半年の間に本能に植え付けられたこと。

このお店では数分に一度、入口の扉を開放して網戸をし、客席エリアの空気を厨房のフードから強力に排気し、新鮮な空気を入口から取り入れているようだ。マダムがこっそりとタイマーを見ながら入口の扉を開けたり閉めたりを繰り返している。真夏のランチタイムに蒸し暑い外気でお客が不快に感じないように。
そんなお店の心遣いがあってこそ、思う存分、美味い料理を美味しく味わえるのだ。
当日も自家菜園で採れた新鮮で安全な野菜を用いた料理を堪能。

◆アンデスレッドの冷静ポタージュ
サラサラととてもキメの細かいポタージュ。暑い日だからかな。やや塩はきつめに調整されていた。

◆鶏ハムの野菜サラダ 特製のシーザードレッシング
低温調理された鶏ハムは上品な舌触りと芳醇さ。
クルミの入ったドレッシングは香ばしく食感も豊か。

◆とうもろこしのキッシュ
バターのコクとベーコンの香りがマッチ。獄きみトウモロコシのリッチな甘み。
最後に耳を食べる。これが楽しい。

◆富山湾産白海老と九条葱のタリオリー【絶品】
なんと食べても美味さに新鮮味がある。白海老は全てが細かなヒゲまで綺麗な姿を残す。そして一匹一匹に食感があり旨味がある。九条葱は柔らかでオイルによく馴染んでいた。
何事が起こっても動じぬ安定感。それは人に対して高い信頼感を抱かせる大事なファクターだ。いつ行って、何を食べても素直に美味しさの感動を与えてくれる。変化はあれど奇を衒うことなく。
自らの感性に満足を得るために地元の人達が長く通い続けるのはそんな魅力を本能的に求めているからではないか。
当日の店内は夫婦客3組。余裕の距離感を保つ。通常営業のようなコース料理は無いが、前菜を盛り合わせてもらい、パスタ、メイン、ドルチェを頼めば同じような構成に。組み合わせの選択肢が増えるので、これはこれで楽しい。
パスタとメインを2人でシェアしながら食べたいと伝えると、その組み合わせをアドバイスしてくれる。それは後で食べてみて納得するプロのアイデア。ありがたし。
さて、今日も猛暑日だ。
まずはキンキンに冷えたシャンパンから。

◆ アンデスレッドの冷製ポタージュ【絶品】
赤い皮のじゃがいも。中はクリーム色。特筆すべきはこの木目の細かさだろう。ジャガイモ特有の細かな粒つぶ感は全くなく、限りなくクリーミーだ。
◆前菜盛り合わせ
カットガラスの大きな丸皿に7種の前菜が彩りよく盛り付けられる。これよこれこれ。充実した前菜の盛り合わせはこのお店のアイデンティティだ。
・紫キャベツの酢漬け
・リエットとバゲット
・ラディーチェ野菜たっぷりサラダ
・茶豆のキッシュ
・サーモンマリネ
◆大山鶏のロースト【絶品】
皮の軽快なパリパリ感と肉のジューシーさのコントラストがとても贅沢。いつもならの最上質の美味さだ。
付け合わせの夏野菜は生き生きと甘み深し。アンデスレッドの赤さに驚く。
◆万願寺唐辛子のしらすのオレキエッテ
直菜園の新鮮な万願寺とうがらしは特製のオイルソースと良く合う。艶やかでプリプリしたオレキエッテとのユニークな絡まり。この季節の代表的な料理だ。
◆帆立とインゲンのジェノベーゼソース 手打ちリングィーネ
香り高いジェノベーゼソースに魚介の出汁、旨味が残る貝柱。和洋が完璧に一体となる。日本人が愛して止まない美味さがここに。リングィーネの歯応えは手打ちならではのシコシコ感あり。これらバランス感覚は秀逸だ。
ニュースを聞いてさっそく参上。
コースではなくアラカルトの注文だが、人数が多かったので前菜は盛り合わせて頂いた。それでもなんか、懐かしい。
ちょうど良いタイミングで、完璧のコンディションで料理が出てくるサービスは健在。
予約しておいたナパバレーの赤ワイン、プリズナーも堪能。
おかげさまで、楽しく美味しく充実した宴となりました。

◆前菜7種の盛り合わせ
・キャロットラペ、豚のリエット、新玉ねぎのポタージュ、カポナータ、生ハム、とうもろこしのキッシュ、サーモンマリネのサラダ
◆大人のカルボナーラ【絶品】
◆鴨のロースト赤ワインのソース
◆白桃とアイスクリーム
テイクアウトの限界を感じつつランチタイムに伺った。前回はテラスで日光と風を感じながら楽しく過ごさせて頂いたか、今回は1卓限定の貴重な室内で。
テイクアウト出来るものをイートインするのが基本だが、やはり作り立てを綺麗に盛り付けてもらったものをいただく感覚は格別だ。さらに食べ進み具合に合わせて料理をや飲み物を出してもらえるそのサービスのありがたさを再認。イートインの場合は生パスタが味わえるのも魅力だ。

◆鶏肉を入れたラディーチェ畑のたっぷりサラダ 
旨味広がるシーザードレッシングでパリパリシャキシャキの新鮮野菜を。自家菜園の無農薬野菜は元気で味が濃い。

◆生ハムとヤーコンのサラダ
風味高いフワッとした生ハム。シャキシャキ歯応えの細切りヤーコンに夏みかんの果肉がとても爽やか。

◆リエット
自家製のパテは臭みなく旨味が深い。とても繊細な舌触りバゲットとよくマッチ。

◆夏みかんを入れたキャロットラペ
この人参の美しい発色と水々しさには思わず見惚れる。この酸味の具合は絶妙。

◆アメーラと自家製リコッタチーズのカプレーゼ
綺麗だな。今日はやけに料理の見栄えに感動する。アメーラトマトの味の濃さはその濃色さを裏切らない。

◆白海老とかき菜のタリオリーニ【絶品】
白海老は繊細な甲羅の舌触りと香ばしさ、身の美味さが最高のコンディション。それらがオイルに乗って全体に広がっていた。自家菜園で採れたかき菜は茎がしっかり。その歯応えとジューシーさを感じつつ、しなやかで心地よい反発力を持つパスタを楽しむ。シンプルに見えて、様々な技が凝らされた料理。

◆チキンとポークのグリル
これよこれこれ。
ハーブ薫るチキンはパリッとした皮目の歯応えと充実感のある噛み心地、そこから繋がる肉の旨味。
ピンクのポークは脂身の美味さとプルンとした肉の食感。網の焼き目が美しい。
翼のようにピンと広がるトッピングは黒キャベツの素揚げだ。

◇ソルギン
食後に出して頂いた珍しいフランスのお酒。
ワイン用のブドウ、ソービニオンブランで作られた2種の蒸留酒をブレンドしたものだとか。
ハードなアルコールを感じつつ、後味にキレがある。これでイチコロになりました。

テイクアウト主体の営業ながら室内とテラスと2卓だけイートイン出来るところがありがたい。
日差しが気持ち良いお昼過ぎに伺って、時節による引き篭りからの開放感を楽しみたいなと。
狙いはもちろん日当たりの良いテラスだ。お惣菜やスープに続いて自家製の生パスタを頂いた。
太陽の光、自然の風。そして自家菜園の安全な野菜を用いた美味しい料理に心身ともに癒される。
皿の上にタンポポの綿毛がフワリ。気づかないうちに春が深まっていたんだな。見上げると、イタリアの畑が誇らしくはためいていた。

◆えんどう豆のポタージュ
冷製で頂いた。品のある綺麗なパステルグリーンがイイ。豆のコクとサラリとした舌触り、後に残る味の残響が素朴な贅沢感。

◆紫キャベツのマリネ
鮮やかな彩りと心地よい歯応え。さっぱりとした酸味の後にクミンの刺激。いける。

◆スナップえんどうバーニャカウダソース
島か菜園でその朝に収穫したスナップえんどうはパリッと軽快な食感。そして程よくジューシーだ。
コクと広がりのあるバーニャカウダソースで。

◆ホタルイカとかき菜のタリオリーニ【絶品】
小さいながらプックリしたホタルイカの旨みが極まっていた。そのミソの深い旨味はただものではない。心地よい歯応えを残したかき菜との相性が抜群。懐かしい旨味の出たオイル。それをタリオリーニに絡めて。繊細で元気さを感じさせる舌触りが楽しい。
「エール飯」という単語が飛び交う。
総して意味するのはお店を応援しよう。エールを送る意味で注文して売り上げに貢献しよう。とか、そんな風な意だろう。
小生の捉え方は少々違っている。食べる側の我々もストレスが溜まり弱っているのだ。本当に信頼出来るお店、頼れるお店に食で癒してもらいたい、活力をもらいたい。そんな思いで注文する。言ってみれば、エールをもらう、逆エール飯的な感覚だ。
今回は6年くらい前からお世話になっているこの店がテイクアウトを始めたと聞き、予約をさせて頂いた。
特筆すべきはパスタのソースや煮込み料理を真空パックにして冷凍しているところだ。(作り方については説明書付)自宅で湯煎して熱々を頂くのだが、食感や香り、味わいがリッチでかなり本格的だ。冷めたソースをレンジで温めるのとも違い、もちろん既製の冷凍パスタとも雲底の差だった。
日持ちもするしハイクオリティだし。これはありがたい。

◆ラディーチェ畑の野菜のサラダ
◆特製ピクルス
控えめな酸味にパリッとした食感。
◆夏みかん入りのキャロットラペ
こんな爽やかやキャロットラペはなかなか食べれない。赤ワインやオレンジジュースなどの下味の存在はかなり控えめで、ニンジンの甘味を美味しく食べられる。
◆スティックセニョールを入れたキッシュ【絶品】
ホールで注文。直径22cmのこの形でテーブルに置くとメイン料理さながらの堂々とした存在感。
記事はサクッとサクッとしたクッキーのような食感でバターの香りが食欲をそそる。
中身はチーズのコクを感じさせるクリーミーな玉子。柔らかな食感と小粒なスティックセニョールの舌触り楽しい。
お店では前菜盛り合わせの中の一品として小さなピースを食していたが、こうやって頂くと丁寧に作り上げられたその手技や上品な旨さに気付く。
◆ゴルゴンゾーラチーズ スパゲティ
普段、お店ではオレキエッテで食べていたもので、赤ワインととてもよく合う一品。懐かしのゴルゴンのソースの旨味だが、ロングパスタではやや絡み過ぎな感じ。ペンネでも良かったかな。
◆プッタネスカ スパゲティ
湯煎後もオリーブとケッパーの香りがしっかりと再現されていた。
◆牛ホホ肉の赤ワイン煮【絶品】
我慢強く湯煎すること30分。ホロホロのホホ肉が完成。しっかりした筋の舌触りはお店で食べるのと同じコンディションだが、ソースがたっぷりなところが嬉しい。上質なシチューのように楽しんだ。
◆ラディーチェ畑のかき菜
直菜園の無農薬野菜。春の元気を感じさせる。
シェフからはお浸しか炒めて。と教わり、オリーブオイルで炒めることに。軽く塩をして最低限の味付けで、若々しい食感と爽やかな苦味を楽しむ。
身体が浄化する感じ。
季節限定のカッチュッコの日。
2日のみの企画だ。当日は家族で伺ったのだが店内は既に満席。早めに予約しておいてホントに良かった。

◆前菜盛合せ
・青海苔のツェッポリーニ
モチモチ感のある生地にほんのり磯の香り。
・生ハムのサラダ
ピンクの生ハムと艶やかな麦と白インゲン豆の取り合わせかフレッシュな印象。芳醇な香りと水々しさのマッチ。
・さやインゲンとクリームチーズのブルスケッタ
緑がとても鮮やかだ。サクッとしたバゲットにソースとクリームチーズがよく絡んでいた。

◆カッチュッコ【絶品】
・鱈、ヤリイカ、海老
・ムール貝、マテ貝、アサリ、ホタテ
・蕪、ジャガイモ、トマト、芽キャベツ
2人に一つの鉄鍋がドーン。蓋を開けると立ち昇る湯気と香りの奥にギッシリと詰まった魚介か出現する。これよこれこれ。この豪快さを期待してたんだ。今年はヤリイカとホタテの存在感が際立つ。ユニークな形をしたマテ貝も新入りだ。
海老は事前に焼いてある様子でその香ばしさと共にミソの部分まで楽しめる。大きめにカットされた鱈はプリッとした食感で美味い出汁を吸っている。大きめのヤリイカはパリッとした歯応えが楽しい。そして、ホタテは立派なサイズ。貝柱の舌触りの良さと深い甘みは絶品だ。
4種の野菜もそれぞれの個性を残しながら魚介の味を纏っている。特に半透明になった大きな蕪は煮込み具合が絶妙。
数えただけで12種の素材。特筆すべきはそれら全てがそれぞれが旨味を出す丁度良い状態に煮込まれていること。そして驚かされるの、かこんなに豪快な盛り付けにも関わらず崩れた身やカスなような物がスープに一切入っていないことだ。
ベースになるスープは食べる魚介と違うものや血合いを完全に取り除いた魚の骨も加えて何時間もかけてとり、具材毎にそのスープで煮込むらしい。最後に全ての具材を鍋に入れて前述のベーススープを入れて仕上げの煮込みを行い味を総合するとのこと。その手間のかけ方が半端でない。
食べている間にスープをスプーンですくってみた。去年よりもやや淡い褐色をしている。純で上質はコンソメのような本当に綺麗なスープだ。
飽きることなく食べ進め具材は空に。ホカッチャを一口大にちぎって皿に入れたスープに入れてみる。しっかり浸されたところを食べてみる。口の中いっぱいにスープの旨みが広がるような感覚。口内のより広い面積でその味を感じることが出来る。発見だ。
食べきれなかったスープは丈夫なビニールに入れて持ち帰る。翌日、リゾットにして美味しく頂いた。

◆夏みかんのグラニテ
爽やかな酸味と繊細な舌触りが豪快な料理の後の口直しに。

◆パスタ
スティックセニョールはブロッコリーを細長く品種改良したもので、その茎が美味。滲みいったカッチュッコのスープの旨味に青味と甘みと相まって美味。
パスタは好きなものをリクエストできる。昨年の経験を基に平打ちのタリアテッレをお願いした。大成功だ。しっかりとしたスープに負けないパスタの歯応えと旨味がベストバランス。スティックセニョールの茎とパスタの腰の歯応えの違いが楽しめるのも良かった。


今年で創業7年を迎える小さなイタリアン。
ここを訪れる度に感じるのはお店を営なむご夫婦の絶え間なく注ぐ料理への愛情だ。当日たまたま頂いた懐かしいショップカード。そうそう、Radiceはイタリア語で「根」を意味するんだっけな。この小さなお店はいつしか地域の人々に受け入れられ、周囲のライバル店がその姿勢を学ぶ程の存在になっている。そういう意味を含めて少しずつ伸ばしてきた根が今や立派な根となりお店の存在を証明しているように思えた。

◆前菜盛り合せ
久々に目の当たりにするこの前菜の盛り付けにはため息が出る。大きなガラスの丸い皿に広がる造形と色彩の美しさの表現は地域の他店に明らかに影響している。それを再認識。
・蕪の冷製ポタージュ
サラリとしているが、クリーミーでコクの深いポタージュだ。全体に蕪の若々しい味わいに包まれながら、玉ねぎの甘さが効いているように感じた。
・メバルのカルパッチョ
肉厚で歯応えのあるメバルは皮目が炙られている。透明感のある断面のピンク色とその焦げ目のコントラストが美。
パリッと弾けるレッドペッパーと焦がし胡椒が色と味のアクセントに。
・パネッレ
ひよこ豆をきんとんのようにこねて焼いたものだとか。豆の旨みを引き出す塩加減が絶妙で。油と塩で言えば前菜全体の味の引き締め役を果たしているようにも感じた。
・空豆のカプレーゼ
空豆が市場に出てきたので作ってみましたと。白いサワークリームに黄緑の空豆がとても鮮やか。立体的な盛り付けが造形的にも美しい。上品な酸味と軽快な歯応えの取り合わせが楽しい。
・椎茸とサルシッチャ
しっかりと合体して見た目も味も見事な一体感を醸し出している。サルシッチャの熟成感のある肉の旨味とジューシーな椎茸の汁のコンビネーションは日本人に嬉しい美味さ。
・里芋のオムレツ
冷製で頂く。サイコロ状に切られた里芋が断面に綺麗に浮き出ており、素直な玉子のコクの中に現れる滑らかな里芋の舌触りが味にユニークさを与えている。
・ラディーチェ農園のサラダ
色とりどりの野菜がとてもカラフル。ワクワク元気にコースがスタートするような印象。

◆蛸のラグーソスのタリアテッレ
細かく刻まれた蛸などを煮込んだラガーソースにはほうれん草や里芋がミックスされている。そのトロっとした食感とコリコリした吸盤の歯応え、そして海を感じさせる味わいの深さは一級だ。このしっかりとしたソースをプリッとしたタリアテッレでしっかり絡めて食す。パスタの麦の旨味の存在感とソースのパワーがとても上手くバランスしているように思えた。

◆SPF豚のグリル
上昇感のある黒キャベツの盛り付けが特徴。天を意識したこのような盛り付けに贅沢な気分になる。SPF豚はきめが細かく柔らかな歯応えで癖のない旨味。それをコクのあるソースで頂く。この季節にも関わらずこの山椒のソースの香りはしっかりと立っている。付け合わせの温野菜と一緒に肉を食すとその味に広がりが出る感じだ。ちなみに、前述の黒キャベツの素揚げは目をつぶって食べるとポテチの海苔塩のような味わいと軽快な歯応え。

◆りんごのセミフレッタ 金柑とキウィのスフレ
クリスマスディナーで伺った。
とても久しぶりだ。何せ人気店。予約をするも満席で入れなかったりすること数回。やっと入れたという感じ。
店内は変わらず明るく、そこに温かく迎えいれてくれる。そして、料理を一つ口にしただけで感じる不思議な懐かしさと安堵感。
Facebookで海老のコンソメを作る風景がアップされていた。とても丁寧に、根気のいる作業だ。そんな下ごしらえをした材料を用いながら粋で繊細な盛り付けを披露する。そして、その造形は美しく時にダイナミックだ。皿の形や色彩、ソースの鮮やかなレイアウトと併せた演出も。
京料理やフレンチの精神が宿るイタリアンと言うとこの雰囲気が伝わるかもしれない。
さてさて、

◆海老と彩野菜のスープ仕立て
色彩豊かなブーケのような仕立てに感激。白色の冷製ポタージュの上に海老コンソメのジュレ。トッピングに低温調理の海老と鮮やかな色とりどりの小さな野菜が綺麗に並ぶ。カットされた赤とオレンジのトマトが風車の羽のよう。
ポタージュはクリーミーで上品な広がり。そこに海老コンソメのジュレが加わると味に深みと重みが。絶妙な加減に茹でられた野菜はコリコリと心地良い歯触り。
惜しみなく手間をかけて繊細かつ大胆なセンスで飾る。スタートからアクセル全開。後が楽しみ。そして、老婆心ながら息切れしないだろうかと心配になる。
・白いサイコロパンとカレーパウダー
そこに、スッと添えられた小さな白い皿と白いキューブ。パンは軽くトーストされた感じ。これを器の底まで入れてスープを最後まで楽しむという仕掛け。カレーパウダーで味の変化を楽しんだ。

◆鹿児島の甘鯛のウロコ焼き
光沢のある大皿に天井の白が映る。薄いクリーム色の蕪のソースに白いウロコ焼き。艶のある薄緑のオリーブオイルがさり気なくアクセントに弧を描いていた。「静」を想わせる、この柔らかで上品な色調のバランスが知性的だ。
ナイフを入れる潰れずにサクサクと切れる。そして嬉しいくらいに熱々だ。身は肉厚でその旨味を引き出す絶妙な下味が施されている。お約束のウロコはパリパリでとても香り高い。蕪のソースは柔らかでクリーミーで、その奥底に上質な出汁を感じ取れた。

◆蟹とポワローのタリオリーニ
若草色の器にパステルカラーの具材が馴染み健康的な印象を与える盛り付け。
本ズワイガニの身が贅沢に入る。出汁がオイルに出て西洋ネギに染みている。深いコクがありながら驚くほど円やかなソース。
パスタはエッジの舌触り楽しく、ソースや具を上手く絡める。腰を感じる歯応えに元気と活きの良さを感じる。

◆4種のチーズを包んだラビオリ
高さのある2つのラビオリの上に焼きカマンベールチーズのブリッジが乗っている。シンガポールの名所、マリーナホテルサンズの様な立体感と浮遊感のある外観だ。
黄色いラビオリの中には4種ものチーズがミックスされているのだとか。それぞれの特徴がジャガイモを介して一体となったような、とてもバランスの取れた味の主張をしている。
原木椎茸のソースはグアニル酸の旨味がしっかり出ている。流石の存在感。これがチーズの酸味と物凄く良く合っていた。

◆和牛ランプ肉のグリル
黒キャベツ
鳥のブイヨンで炊いた大根の上に鮮やかなランプが乗り、その上に素揚げされた黒キャベツが浮遊する。「動」を感じるそのグラマラスで自由な造形に岡本太郎の芸術世界を想起する。
ランプ肉はレアで、そのトロみのある食感が贅沢。やはり牛の脂は熱を通し過ぎないほうが美味と思う。
大根には縦横に細かな隠し包丁が入り、ブイヨンをよく吸っていた。
3種のソースは、ゴボウ、ビーツ、山椒。味と色の変化が楽しい。乾燥オリーブがアクセントに。
炊いたもの、焼いたもの、揚げたもの。全てが最高のコンディションで合体していた。

◆金柑と紅茶のジュレのパンナコッタ
出てきた瞬間にアッと思う。最初のブーケのような前菜の外観を見事にドルチェで再現しているのだ。去年もそのトリックに驚かされたが、またまた、凝っている。
前菜の2種のトマトは金柑とみかんに代わり、コンソメのジュレは紅茶のジュレに。
単なる遊びではなく、これがしっかり美味い。様々な小さなフルーツをジュレとパンナコッタと一緒に楽しんだ。
・落花生のシューアイス
前菜と同じ白い小さな皿に小さなシュー。香ばしいピーナツを楽しみつつ。さっきは白いキューブだったが流石にそこまで再現する事は諦めたのかな。
実はこれ、去年のドルチェの終わりと同じにして韻を踏んだものだとか。後で聞いた話。
気付けなかったなー。

◇ 赤ワイン
ドメーヌモンローズ サラマンドル 2015(コートドゥトング/フランス)
料理店にはそのお店のコンセプトを表す名物メニューと言われる料理があるものだ。しかし、1年に1度、たった2日しか提供されない名物料理を出すお店はそう多くないはずだ。このお店のカッチュッコはまさにその名物料理。家族や仲間が集まって鍋を囲んで熱々の魚介を楽しむ。丁寧に調理された上質さと豪快さを併せ持っているところがこのお店のカッチュッコの特徴だ。それを知る人達にとっては年に一度の大切なお祭りのようなもの。冬になるとfacebookにアップされるので速攻で予約する。
さてさて、急ぎ足で入店しよう。店内は賑やか。既に我々以外の席は満席だ。

◆前菜盛り合わせ
・アスパラの冷製スープ
シックなパステルグリーンのスープはきめが細かく舌ざわりまろやか。鉛筆みたいにピンとしたアスパラは丁寧に繊維の処理がなされ上品な歯応えだ。色合いの良いベーコンで巻いてある。
・青魚のマリネ
塩加減とマリネが上品であるが故に魚の青味の方が強く出た感じだ。
・ひよこ豆のクラッカー
とても可愛らしく健康的な彩。

◆カッチュッコ【名物・絶品】
2人に一つずつ深い鋳鉄鍋が運ばれる。シェフが自ら蓋を開ける。あちこちで歓声が上がる。
湯気の下には11種の具材がズッシリ。素朴で力強い魚介の香りが立ち昇り、まるで活気のあるトスカーナの漁師街にいるような雰囲気だ。(行ったことないけれど)各自トングで取り分ける。
どの具材も絶妙な煮込み加減で、深みのあるスープの味を吸いつつも素材の旨味をしっかりと残している。柔らかいが煮崩れしないギリギリの状態を保っていた。驚いたのはスープの綺麗さだ。多くの素材を長い時間かけて煮込んだはずだが素材の細かいカスや濁りが無い。まるで濃色のコンソメのようだった。恐らくスープをとるための具材と食べるための具材を分けている。とても手の込んだ贅沢な料理なのだ。印象に強く残った具材は大きく分厚い鱈の切り身と旨味のあるジャガイモか。
気づいた具材は以下の通り。
・魚介 : 牡蠣/白貝/アサリ/ムール貝/鱈/ヤリイカ/車海老
・野菜 : 大正メークイン/蕪/トマト/春キャベツ

◆ソルベ
柑橘系のソルベを頂いてリセット。

◆パスタ
カッチュッコのスープを用いたロングパスタ。
魚介の旨味がとても濃厚。その塩味が食後に口の中の乾きに変化する。太めのパスタをお願いすれば良かったな。
今年は花粉が穏やかで助かるな。料理の美味さは鼻がつまったら感じられないからと。2月の冷たい空気を切り早足でお店に向かう。
通い慣れたお店、温かく迎えてもらえて居心地が良い。初めて伺ったのは3年くらい前。毎回、料理自体の上質さに感動しつつ、それを創り出すご夫婦のの姿勢に胸を打たれたものだ。
自家菜園で採れた野菜と自家製の生パスタをベースに様々なメニューを展開し、前菜・パスタ・メインのそれぞれがどんどん修練され、グランドメニューが構築されたように見える。
ここ最近はメニューボードに連なる完成度の高いグランドメニューの間に新メニューを探すのが楽しい。シェフの挑戦魂がこもった料理を堪能した時の感覚は今でも忘れ得ないからだ。

◆前菜盛り合わせ【名物】
・ワラサの炙りマリネ
・フリッタータ
・牡蠣を乗せた焼きリゾット
・サルシッチャを詰めたヤリイカ
・アミーラトマトとクリームチーズ
・小さなシューにエンドウ豆のソースと生ハム
・サラダ

◆蝦夷鹿とカーボロネロのタリアテッレ【絶品】
油で揚げ炒めてパリパリにしたたカーボロネロ(黒キャベツ)に覆われた謎めいたパスタ。ソースは鹿肉のボロネーゼのよう。微かにフルーティな香りあり、とても深い味わいだ。黒キャベツを崩して混ぜ合わせるとそれがとても香り高いスパイスに。そんな仕掛けに唸る。自家製の生パスタ、タリアテッレはソースをよく絡めていた。そして、残ったソースをホカッチャに乗せて食べるのがまた美味い。
因みにこのカーボロネロはシェフが農園でもらってきた種を自家菜園で育てたものらしい。


◆仔羊のグリル(2本)
臭みは無いがラムの味わいがしっかり。艶のある舌触りと柔らかくしなやかなな噛み心地。相変わらず完成度が高いグランドメニューだ。鮮やかな山椒のソースで気分転換しながら2本で200gはペロリと食べられる。副菜の野菜達は綺麗な網の焼き目が付いている。歯応えに新鮮さを残した焼き具合にセンスを感じる。

◆大人のドルチェ
まだまだワインが飲みたい人にはドルチェの代わりにチーズを出してくれる。
薄くスライスしたパンは香りのある油で焼かれ、ゴルゴンゾーラと合わせて美味。

正月に伺うのは初めて。店内は満卓だが、地元の夫婦客や家族連れで温かく落ち着いた賑やかムードが漂っている。かしこまらず、そして、ガヤガヤしない雰囲気がこのお店の嬉しいところ。
年末から和食ばかり食べていた自分にとって、当日の料理はとても爽やかな気分になれる見た目と味わいだった。お正月のイタリアンで晴れやかな気分に。
今年はイタリアの伝統料理とシェフの独創性をテーマにしたディナーイベントを沢山企画しているとのこと。楽しみだ。

◆前菜盛り合わせ【名物】
・蕪のポタージュ冷製
明るくてパステルな色合いが爽やか。サラリとした感じのポタージュに濃厚な魚介ジュレというコントラスト。
・さらわのカルパッチョ
鮮度のある歯応え。
・里芋とほうれん草のキッシュ【要注目】
毎度、さり気なくこの大皿に配される一品だが、相当念入りに手間を掛けた調理が施され、季節によって具材が変化する。当日の里芋は上品な旨味で炊かれたもの。口の中でトゥルンと滑る食感が面白い。
・蕪と柿の生ハム乗せ
・ゴルゴンゾーラチーズの蒸し鶏巻き
ゴルゴンゾーラにクルミと甘く煮た金柑がトッピングされ、それをスライスした蒸し鶏で巻いてある。
どうしてもゴルゴンゾーラが強く、合わせて一体としての味が理解できず。
・ラディーチェサラダ
◆パスタ 万願寺唐辛子とシラスのカッペリーニ【絶品】
あっさりとした見た目だが、味にとても深みがある。香味オイルに秘密があるのか?
周囲に振られたパン粉のようなものが食感に変化を与え、それに浸みたソースの味を口の中で広げたり長持ちさせたりさせているように感じる。
大ぶりで上等なシラスだ。不思議と目が合う。
◆メイン 舞台バラ肉の白ワイン煮
柔らかな角煮のようだが、脂っこくない。むしろ、脂が美味いと感じる調理だ。ワインの風味がとても上品に全体に染み渡っていた。
付け合せの野菜をソースに絡めて食べると、野菜自体の食感や微かな苦味と相まって楽しい。
◆ドルチェ
グラッパに変更してもらいました。


ここぞという時に最高のパフォーマンスを発揮出来る人は多くない。それは火事場の馬鹿力とは全く違うもの。計算をし尽くして、試しに試して本番に臨んだとしてもそれは簡単ではない。そして、それは失敗してもやり直しが効かないものなのだ。
その点で料理をアートで例えるならば絵画よりは音楽や舞踊に近い。
2019のクリスマスにここラディーチェで、最上質のパフォーマンスを体験した。
前菜とデザートのシンクロ、メインは去年の一皿の残像を今年に重ねるトリック。知的でユニークなストーリーには感動。
一つ一つに込められた思いや努力に感謝。
思い出に残るクリスマスディナーになりました。

25日の夜は残席があるようです。
お時間のある方は是非。お勧めです。

◆冷たい前菜
・蕪のムース 釧路の雲丹
フワッとしながら濃厚な味わい。
・自家製リコッタチーズのクレープ巻き
サーモンとアボガドがトッピングされた精巧な料理。
・ゴルゴンゾーラ シュー
ワインとよく合う一品。胡桃と甘く煮たリンゴが上手くマッチ。

◆温かい前菜【絶品】
・サワラと魚介スープの紙包み
目の前で紙切って開けてくれる。その演出はまるでクリスマスプレゼント。中には香草が乗ったサワラ。そして、透明感のある金色のスープで満たされている 。
このスープは多種の魚な貝、野菜をベースに長い時間を掛けて作られたらしい。この透明感を保つためには相当な神経を使っただろう。あのホテルオークラのダブルコンソメに似た、とても贅沢なものだった。
サワラは煮崩れせず旨味をしっかり残した絶妙の煮加減。血合いの酸味も無くスープに負けないしっかりとしたサワラ自身の味が感じられる。素材自体もかなり上等なものだったのだろう。

◆パスタ
ブロッコリー、スティックセロリ、ヤリイカ、からすみのソースが食欲を誘う。

◆メイン(魚)
・アーモンド、カシューナッツ、クルミを乗せたスズキのグリル
去年のメインは白甘鯛のムニエルだった。香ばしく褐色になった鱗の香ばしさと、生ピスタチオの緑色のソースが瞼に残っているだけにこの料理を見てハッとした。
スズキの皮の部分に砕いたナッツ類がビッシリと乗せられ、一体となってグリルされている。ソースはえんどう豆のソース。
思わずこの佇まいが去年の記憶と重なる。そんな思い出をくすぐるような仕掛けに驚く。
ナッツの油を伴った褐色の香ばしさはスズキの上品な旨味を引き立て、緑色のソースが円やかに全体をまとめてくれている。

◆ドルチェ
・柚子のソルベ
・キンカンとキウイを乗せたクレープ
・落花生のクリーム シュー
出てきた瞬間にアッと驚く。他の席からもあちこちから驚きの声が上がる。
前菜と全く同じ出で立ちのドルチェなのだ。構成から色合いまでがそっくり。
細部に至る細工のこだわりからユニークなシェフのメッセージを感じる。
左から順に食べることを勧められる。ならほど、右の落花生のクリームは濃厚な旨味でコーヒーをより楽しく感じさせてくれた。
蝦夷鹿が入荷したとの情報を聞いて伺った。
このお店では取り扱う材料の選定にかなりのこだわりがある。「安全第一」工事現場に掲げられるようなこのスローガンが、いつもシェフが口にしている言葉だ。自家菜園で育てた安全な有機野菜を用いつつ、その他は長年の付き合いで信用のおける特定の業者から仕入れているらしい。例年では11月に手に入っていた上質な鹿が、今年は何故かひと月遅れでやっと届いたとか。待った甲斐があって、幾重ものプロの目で厳選された鹿肉はさすがの特級品。今年も冬の名物を贅沢に頂くことが出来た。

◆前菜盛り合わせ
妥協を許さず手を尽くした前菜が沢山。これを少しずつつまんでワインを頂く。思わず一人、目を細めてため息をつく。メインの前のとても贅沢な時間。
・鶏肉のごぼう巻き 赤ワインソース
・豚のテリーヌ 各種きのこ乗せ
・炙りさわら 生海苔とポテトのソース
・きのこと青菜のキッシュ
・アオリイカの肉詰め 山椒のソース
・柿の生ハム乗せ
・ラディーチェのサラダ

◆蝦夷鹿のグリル プルーンソース
外はしっかり焼き色。中は堂々のレアだ。鹿の赤身は柔らかな歯応え、しなやかな舌触りだ。旨味は上品でその背後にある微かな獣味が野生の贅沢さを感じさせる。
最初は塩を付けてシンプルに。そして、プルーンソースで頂く。深くて甘く香り高いソースが先の獣味を見事に御しているような雰囲気。飲み込んだあとでソースのワイン感が熱く鼻から抜けるような雰囲気。最後にプルーンの固体を一口で。これだけでワインが2杯飲めそうな充実さだ。
野生の鹿を上質なソースで頂く。超高級なフレンチの一皿みたいだ。

◇ワイン
チリのカベルネソーヴィニヨン、ミラマンを選んでもらった。
地元に根ざした誠実、丁寧な上質イタリアン。
クリスマス料理の準備の前に、メニューの衣替えが行われつつある。自家菜園で収穫されたオーガニックな野菜やハーブなどが一息つく頃合いらしい。
メニューはいつも店内と店頭の黒板に掲示されている。パスタとメインに安定したグランドメニューを置き、前菜からパスタ、メインにその季節、その日の素材を活かしたメニューを加えて変化をつけている。
上質で安定感のある料理を味わいながら、予測をはるかに超えた時々の変化に驚いて。これがこのお店の楽しみ方だ。

◆前菜盛合せ
・バターかぼちゃのポタージュ
甘くて濃厚
・貝とキノコのサラダ
シャキッとしたマテ貝の食感が気持ちよし
・白子のソテー
芳醇さと香ばしさの同居。クリスマスっぽい彩
・柿とリコッタチーズ
完熟の柿の甘さとチーズの酸味のマッチング良し
・原木椎茸のサルシッチャ乗せ
ナイフを入れても崩れない。味も形もその一体感を楽しめる
・里芋のフリッタータ
里芋の下味が味わい深し
◆ジェノベーゼ【絶品】
夏にラディーチェ菜園で収穫されたバジルのソース。バジルの風味は新鮮というよりは円熟してまろやかだ。枝豆とポテトが和えられていて、その取り合わせは色彩や食感にもとてもとても効果的。
シコシコ感のある噛みごこちのパスタは手打ちの妙。
◆仔羊のグリル
仔羊の骨でとったソースが絶妙な美味さ。焼き加減はレア。臭みなく柔らかく肉の美味さの後からソースの香りが追いかける。
秋味を楽しみに伺いました。
今や名物となった前菜は安定した美味さと新鮮な驚きに満ち大満足。サーブされる際のさりげない説明でシェフの施した匠の技と料理に向かう真摯さが窺える。
目的のもう1つは原木椎茸。イタリアのポルチーニに負けず劣らずの香りと食感はとても贅沢。ベーコンと合わせたソースでタリアテッレに。美味。!
ワインはとっておきのナパを頂いた。大火災前の希少なもの。素直に大好きだなと思えるワインだったので、次の訪問用に一本キープしてもらいました。

◆前菜盛り合わせ
・イサキのカルパッチョ
・里芋のフリッタータ
アサリから取った出汁で炊いた里芋が上品な旨味。
・原木椎茸のサルシッチャ載せ
・生ハムと洋梨
・スルメイカと蓮根
食感と旨味の対比。パリッとシャキッ。
・ホタテの貝柱
美しい彩。マスカットとクルミが乗っている。
・元気野菜サラダ
◆原木椎茸のパスタ
前述の通り、秋のパスタの王様という風格のある旨味。
◆鴨のモモ肉のコンフィ

◇赤ワイン
プリズナー (アメリカ ナパバレー2016)
今年一番美味いと感じた赤。
その名の通り囚人が描かれたインパクトのあるラベル。ナパを襲った山火事の前の年のモノ。
深み、重み、果実味、甘み 全てのバランスが自分好み。
日本の文化を説明する際に「日本料理は目で食べる」と表現する外国人が多い。
このお店の料理は日本料理ではないが、日本人が古来から培ってきた料理を愉しむその精神を感じさせてくれる。
盛り付けの造形が美的。そして、土台や装飾のような道具を用いず食材だけで盛り付けて、それらを食べ合わせて味わうのだ。
様々な野菜を同じ太さ、同じ厚さに切り揃えてバランスのとれた立体的に積み上げてみたり。メインの食材の色に対比的な色彩のソースを添えたり。もちろんそれは素材そのものの色でだ。
この日はそんな事を思いながら、美味さだけではなく、日本的美学精神を視覚でも味わえたような気がする。

◆前菜盛り合わせ
・トウモロコシの冷製ポタージュ
・スモーク鯖のカルパッチョ
・椎茸とサルシッチャ
・豚のテリーヌ
・ほうれん草のオムレツ
・クリームチーズとトマトのクレープ巻き
◆ゴルゴンゾーラチーズときのこのオレキエッテ【名物・絶品】
◆SPF部隊のグリル 山椒ソース
◆ドルチェは自家製のカボスチェッロ
健康的なライトグリーン。冷えたグラスで爽やかな苦味とトロリとした甘さ。真夏の最上の食後酒だ。
Radiceとはイタリア語で木の根を意味する。その名の通り、地元にしっかり根付き愛されているお店だ。
ここのお店の前菜盛り合わせには毎回感動させられる。大きなガラスの皿に6〜7品の珠玉の前菜が芸術的に盛り付けられる。全てに手を抜かず、細かな心配りと調理技術が施されている。温かいものは熱々で、冷たいものはヒンヤリと、全てが美味い状態で同時に出てくる。
自家製の生パスタ、新鮮で安全な肉や魚を用いたメインも絶品な美味さだが、今回は特にこの前菜盛り合わせをご紹介したい。

◆前菜盛り合わせ【名物】
・ジャガイモの冷製ポタージュ
旨味のあるジャガイモ。さり気なく入れられた芳醇な魚のコンソメジュレが食欲を唆る。
・真子鰈のカルパッチョ
皮目を見せる魚のカルパッチョは珍しい。切れ目を入れて染みやすく、炙って香味と舌触りを調節しているようだ。刺身では得られない美味さ。
コリコリした元気な野菜との組み合わせが楽しい。土台になっていたナスのペーストも夏を感じさせる。
・万願寺唐辛子の肉詰め
温かい。そしてハーブの香り豊か。肉のジューシーさと唐辛子の元気な苦味が絶妙だ。
・カプレーゼカナッペ
カリッと焼かれた小さめなバゲットにサッパリとしたクリームチーズ。自家菜園で育てられたプチトマトは甘くて濃い味。果肉を味わう中央のトマトと周囲のそれとは違う種類なのだろう。2種のトマトで食感、酸味、甘みをバランスさせているのか。
・イカとアスパラ炒め
丁寧な焼き加減によるプリッた食感と旨味。焼き色がとても綺麗でパワーのあるアスパラの緑と良く合っていた。温かく食べられる。
・ホタテと焼きポレンタ
絶妙な焼き加減のホタテの貝柱は甘く、そして香ばしい。ポレンタとトマトソースは彩り、味わい共に絶妙な組み合わせだ。
・オクラのオムレツ
◆駿河湾産生桜海老のタリオリーニ【絶品】
この時期になると作られる期間限定のパスタ。香ばしく芳醇な海老のソースが細めのパスタによく絡む。ワインがすすむ。
◆子羊のロースト(2ピース)
熱々で柔らかく、羊の味がしっかり。そして不思議なくらい上品だ。食べやすく切り分けてくれている。そんな心配りも嬉しい。
自家菜園で収穫された野菜は丁寧に調理されそれぞれの個性が引き出されている。それらの盛り付けは立体感があり皿上のデザインの完成度を高めている。山椒のソースがビビッド。
◇赤ワイン 14HANDS 2014
アメリカのブレンドワイン。様々な果実味が繰り返し口の中で感じられる。タンニンは控えめ。良い意味で複雑、そして奥の深い味わい。
◇グラッパ
ドルチェの代わりに。消化を助けるグラッパを頂けるのが嬉しい。
優しく誠実なご夫婦が営む地元愛溢れるイタリアン。
オープンして5年。週末は高感度な夫婦や家族連れで上品な賑わい。しっかりと根を張ったように見える。
そんなこのお店が『コモレバ』という雑誌に掲載されたとのこと。早速拝見しました。昭和の生きた男のための雑誌だとか。強面なコンセプトながらとても爽やかな記事だった。
俳優の迫田孝也さんが散歩人の役。生田の駅前商店街を抜けると洋食の風が吹いた?との設定だ。
写真綺麗。お店の特徴やその日の様子を上手に表現してある。
ご覧あれ。

http://conex-eco.co.jp/food/17920/

ウイークデイの会社帰りに一人ブラリ。
■蛤の白ワイン蒸し
新鮮な蛤。ガーリックの香り控えめで貝の旨味を引き出す塩とハーブの加減が絶妙だ。ワインで蒸された貝のスープにはホカッチャを付けて。
トッピングには自家菜園で育てた緑の濃い春野菜が。
■鴨のロースト
ハンガリー産の鴨を輸入。疫病などで流通が滞るフランス産よりも安定しているし、良質な物がリーズナブルに入荷できるとシェフが語る。
鴨の味がしっかり感じられる。もちろん臭みもないし、縮こまっていない。歯ざわりも舌触りも上質だ。そして、酸味を抑えたワインソースは格別。これだけ舐めても良し。深い旨味の向こう側から反射してくる爽やかさみたいな。これが鴨と合わさった時の立体感のある美味さは言葉に表せないものがある。
付け合せの野菜達。可愛らしい蓮根の若さのあるコリコリ感が印象的だった。
8人のパーティーで伺った。事前に相談すると予算に応じたコースメニューを提案してくれる。
このお店の特徴は楽しさと洗練さを併せ持つところだろう。素朴で力強いイタリアンというよりは、周到に準備をして緻密に仕上げる緊張感があり、優しくてカジュアルなサービスと一緒に格調をも感じさせる。
自家菜園で採れた新鮮で安全な野菜、旬の魚や肉、手打ちパスタで嬉しい驚きの溢れる時間を過ごさせてもらった。

■魚の出汁のジュレに蕪のムースを乗せて【絶品】
沢山の色々な魚から丁寧抽出した出汁は臭みがなくとても深い味わいだ。蕪のムースはキメが細かく上品だ。ジュレとムースを口の中で合わせたときの感動は忘れられない。動物系と植物系、海の幸と山の幸が織りなす立体的な旨味に皆から歓声が上がっていた。アクセントのキャビアが高級感を演出している。
■前菜
・メヒカリのフリットとキャロットラペ
熱々のフリット。プリッとした白身の適度な熟成感を上手に引き出す塩加減が絶妙。骨まで食べられる。
・ゴボウの赤ワイン煮
・蛸のカルパッチョ
・ほうれん草のキッシュ
■きのことゴルゴンゾーラソースのニョッキ
薄くてパリパリの焼きチーズの蓋を破ると中から芳醇なゴルゴンゾーラとキノコのの香りが立ち昇る。サプライズ性のある粋な仕掛けだ。赤ワインが進む。パスタを楽しみながら、砕いた香ばしい焼きチーズをつまむ。とても楽しい料理だ。
■大山鶏の丸焼き
4.3kgの巨大な塊の登場に場が盛り上がる。その迫力もさることながら、焼き色の美しさに目が奪われる。全体が万遍なく淡い小麦色に。表面には細かいハーブ、中にはニンニクなどが入っている。焼いて休ませての作業を何度も繰り返してこの焼き具合に持っていったとのこと。この繊細で丁寧な仕上げがこのお店の特徴だ。
各部位を切り分けて一人一人に盛り付けてくれる。とても綺麗なレイアウトだ。柔らかく旨味を残した絶妙な焼き加減。バサつかずしなやか歯応えが心地よい。
付け合わせのホワイトアスパラはジューシーで甘く、シャキッとした歯応え。蓮根はパリッとした感覚を残した焼き加減。
パーティーならではの醍醐味と肉と野菜の上等な味わいのコラボ。

素材の種類も多く複雑なコース料理の一つ一つの要素に手を抜かず、それぞれの料理の流れや合わせて食べた時の感覚まで想像しながら仕掛けをつくる感性と努力に感動。
クリスマスディナーで伺った。
「気持ちのこもった物を食べると幸せになれる」昔、本で読んだ事がある。
このお店の料理とサービスにはそれを感じさせられることが多い。
当日の料理も前菜からドルチェまで、全ての一品一品が気迫と技と思いやりのこもった物で、驚きと感心を頂きながら家族の団欒を楽しませてもらいました。

■前菜
・白身魚の蕪のムース
真白のムースは上品な蕪の風味の奥に特別なブロードによるコクがありそうだ。白身魚の刺身を型枠にして形作られている様も面白い。
・車海老 パプリカと海老のジュレ
パエリアの爽やかさと海老の濃厚な出汁による芳醇なジュレ。温かな車海老の身は浜茹でのような絶妙な塩加減。ジュレを乗せて食べると物凄くリッチなアジに。
・ホワグラとりんご 青森のとうもろこしのパンにはさんで
立体的な盛付けから上質なフレンチを連想するが、独創的な味。濃厚なホアグラと甘酸っぱいりんごを交互に食べる。口の中一杯に広がる贅沢なハーモニーに唸る。そのソースをトウモロコシのパンに浸して食べる。
・やりいかの肉詰め、ジェノベーゼソース 焼きトマトを添えて
熱々だった。パリッとした食感のやりいかの皮は香ばしく、ハーブを感じる肉も美味し。ジェノベーゼソースとの相性は抜群でハーブの爽やかさが口に残る。焼きトマトは酸味控えめでとても甘い。

■パスタ 赤のトルネッティ/鱈のムニエル/スモークしたじゃがいものソース【絶品】
とても手の込んだパスタだ。ビートを練りこんだパスタはなんとなくクリスマス。鱈のムニエルは旨味と香りが贅沢。じゃがいもソースは燻製の香りとブロードで上品な芳醇さ。少しづつ全てを合わせて食べると、相乗的な味わいが感じられる。トッピングの青菜は炙られた焦げ目がほろ苦く、アクセント効果あり。この辺りのセンスには感心というか感動を覚える。

■メイン 白甘鯛のポアレ スーパーグリーンピスタチオソース【絶品】
赤ワインに合う魚料理をいうテーマで生み出された料理だとか。かなりの肉厚の立派な白甘鯛だ。鱗が香ばしく総立ちになっているのは丁寧にポアレされた証。旨味を引き出す塩加減は絶妙。そして、この最上の白甘鯛と赤ワインを繋ぐ役を果たしたのが、この鮮やかな緑色のソースだった。その素材はなんと。生でも食べられるという、スーパーグリーンピスタチオだった。コクのあるナッツ感とオイル感。白甘鯛に着けて食べるだ瞬間から押し寄せる美味しさの洪水に驚愕。赤ワインとの相性はもちろん。

■ドルチェ ホワイトチョコレートのアイスクリームとビートのシャーベット
ビートの酸味で我に帰る感じ。アイスクリームは上部が炙られていて、カラメルのようなほろ苦甘さ。様々な味覚を刺激するドルチェだった。

地元が誇る、地域No.1の実力店。
前菜からドルチェまで、全てを手打ちパスタで表現するというイベントに伺った。
一皿一皿が手の込んだ料理で構成されたとても充実したコースだった。作り手の技術や知識、そして、何よりも料理に打ち込む強い気迫を感じる。
5皿の料理に合わせ、グラスで5種のワインを勧めてくれる。心配りの行き届いた一流のサービスを味わえる有り難い体験だった。

<スペシャルパスタディナー>
■温かい前菜
・イカ墨を練りこんだ漆黒のタヤリン(細いパスタ)
香味野菜とイカすみだけを煮込んだソースは臭みなくとても芳醇だ。
三陸のアオリイカはパリッとした歯ざわりの後から旨味が追いかける。
北海道のウニのオレンジは上品な色彩のアクセント。イカ墨を絡めて食べるとそれぞれのコクが相乗した旨味を醸し出す。
トップのキャビアはなんとも豪華。今日のコースの行方を期待させる。
■パスタ1
・ニョケッティのアメリケーヌソース
濃厚で深い甘みのあるソースにニョッキより小さな艶のあるパスタ。味の染みこんだズッキーニ。パスタはスプーンですくって食べる。合わせてくれたしっかりめのナパの白ワインとの相性も抜群。
海老は脚と肝の部分の旨味、尻尾の甘みのそれぞれがしっかり引き出されていた。
■パスタ2
・ハンカチパスタのゴルゴンゾーラソース
彩り豊かなハーブや花びらを極薄の生地に散りばめて挟んだハンカチパスタ。それを敷布団と掛け布団のように使う。半熟玉子と生ハム、熱々シャキシャキのホワイトアスパラとジューシーなグリーンアスパラが中に。そして、上から濃厚なゴルゴンゾーラチーズのソースが掛けられている。
めくって半熟玉子にナイフを入れる。鮮やかな黄身が溢れてソースと混ざる。それにそれぞれを絡めて食べる。弾力のあるパスタの食感が心地よく、多彩な味わいが楽しめるとても贅沢な料理。

■メイン
・ジャガイモとトリュフのラビオリ蝦夷鹿のラグーソース
・蝦夷鹿の赤身のロースト
ラビオリにナイフを入れた瞬間にトリュフの香りが広がる。4皿目にしてまた食欲が蘇る感じだ。プリッとしたパスタの食感と深みのあるソースとよく合っていた。
蝦夷鹿は引き締まった感じだが、しなやかで柔らかな噛み心地で全く臭みのない上品な赤身の味がした。
■ドルチェ
・温かいヌーディー 紅茶のソース
自家製ラムレーズンが入ったパスタ。皮のない中身だけの粉感のあるパスタ。汁気のある柔らかな団子のような、生まれて初めての食感。これもパスタなのかと驚き。
冷たいアイスクリームと中央に置かれた梨で仕切られていた。


上質で本格的な料理と心温まる一流のサービスが楽しめる小さなイタリアン。秋の平日の夜に、一人で伺った。

■鰆のソテー じゃがいもの燻製ソース
脂が乗り切った3kg超えの上物を仕入れた聞き、迷わずお願いした。鰆は回遊魚なので地方によって旬が違うのだとか。関東では10/中旬の今が旬だ。
まず、今日飲みたいワインの種類を聞いてくれる。それによって調理の仕方やソースを変えてくれるという。なんて贅沢な。
選んでもらったワインはボルドーのドゥルト2014。酸味が少なくシャープで重い、好みの味。
いよいよ、鰆が登場。大きな濃茶の皿の中央に堂々と鎮座するサワラは肉厚で迫力がある。それに応じるように長茄子や大きなズッキーニなどの野菜達が力強く囲むレイアウトだ。ソテーした際に使われたものか、カリッとしたガーリックがそれぞれの野菜の上に乗せられており、少しユニークだ。鰆の周囲にはじゃがいものソースが。燻製の風味が乗ったこのソースは、脂ののった鰆によくマッチするし、なによりこのワインによく合っていた。大きな鰆は背、腹、皮と部位によっての味の違いが楽しめる。皮はしっかりソテーされて香ばく、噛み締めると脂身の旨味が染み出てきて美味い。

■椎茸に乗せたサルシッチャ
よく見ると、スマイルみたいなレイアウト。
イタリアンソーセージの中身のようなハーブ入りの肉団子。それがプリッとした椎茸と一体化したボールに。肉汁とジューシーな椎茸の汁が混ざり合う。なんとも言えぬ芳醇さが口の中に広がる。トマトソースを着けると爽やかな風味が。

■万願寺唐辛子を入れたパルメザンチーズのチェスティーノ
自らの農園で育った万願寺唐辛子がチーズの籠に入れられている。このチェスチィーノの形が芸術的。その場の感覚で溶けたチーズで造形するらしい。これを崩してチビチビと。心地よい苦味の唐辛子と合わせて食べるとワインのツマミに最適だ。


平日、仕事帰りの20時。晩ご飯に伺う。
ディナーのコースはお腹に重いので、こういうアレンジは嬉しい。
厳選されたグラスワインを飲りらながら至福の晩ご飯。地元民だけに許される贅沢な体験だ。

■のどぐろカルパッチョ【絶品】
下関ののどぐろ。皮目を焼いて香ばしさアップ。その皮下の脂と身の脂の旨味がそれぞれ感じられる繊細かつ芳醇な一品。細かく刻まれた野菜やハーブ、スパイスは大人の歯ごたえと香り。魚のカルパッチョはそもそも日本で生まれ、イタリアに逆輸入された経緯がある。このような日本のシェフの弛まない創作努力により発祥したに違いない。
中央には茄子のタルタルとたっぷりのジュレ。このジュレが秀逸だ。たっぷりの魚の骨や内臓から長い時間を掛けて抽出したものだとか。少しずつ口の中で溶かしながら味わう。上品で芳醇で贅沢な世界が広がる。白ワインによく合う。茄子のタルタルと一緒に食べると味の立体感が増すようだ。そして、また、白ワインが進む。
■トリッパのトマトソース煮込み
特筆すべきはトリッパの質と煮込み具合だろう。臭みのない弾力感のあるトリッパ。人それぞれ好みはあれど、噛み切る瞬間のシャキッとした歯応えが自分は好きだ。少しでも煮込みすぎるとこの感触は失われ、一気にその緊張感が失われてしまうはずだ。赤ワインと。
■嶽きみと野菜のロースト
青森のブランドとうもろこし。甘みと旨みあり。
■嶽きみとシラスのパスタ
とうもろこしの甘みとプチプチ感、シラスの旨みと柔らかな舌触りがオイルでよく絡めてある。そんな贅沢なソースと具はショートパスタのトゥロフィエと共に食べやすく味わいやすかった。

結局のところ、料理の美味さに惹かれ、晩ご飯どころか立派な飲み会になってしまった。
ピンクの豚キングに守られた、気軽に利用できる本格イタリアン。
記念日の利用、親戚や友達の集まり、そして会社帰りの一人飲みまで。今では完全に生活の一部にしてしまっている人も少なくないと言う。
今日は久々の一人利用で伺った。

■ニュージーランド産仔羊のロースト【絶品】
幅40cmの大きな皿に盛られたこの一品は強烈なインパクトだ。その立体的な盛り付けは生花や日本庭園の構成に似ており、シェフの造形的センスと知識を窺わせる。
中央にとられたラムチョップは厚めにカットされたもので贅沢な噛み応え。脂身は甘く赤身は美味み深い。ニュージーランドは今が冬。脂をしっかり蓄えていて、これからが旬だとか。なるほどの美味さ。香草や独自のソースでその旨味は引き出され高められているように感じた。
左には大きな茄子。ガーリックの旨味油がしっかりと染みるよう細かく包丁が入っている。クミンの実が口の中でパチッと弾け、爽やで楽しい。しし唐は艶やかな緑で甘い。
右にはズッキーニ、じゃがいも、にんじん、蕪のロースト。一つ一つが丁寧に仕上げられている印象。仔羊の骨と調和するようにピンと立つオクラは見た目、歯応えの両方にアクセントとしての効果。
写真を拡大すると解るが、可憐なうす紫をした花が散られていた。ローズマリーの花だとか。この花の存在が全体に和を漂わせていたのだろうか。こんな繊細な演出も料理を深く楽しむ上でとても嬉しい。
■チーズ盛合せ
■ルビーグレープフルーツのシャーベット
甘みを抑えた大人のシャーベット。仔羊の脂をしっかりリセットしてくれた。
地元の食通が足繁く通うイタリアン。自家菜園で育てた安全で美味い野菜を使った創作料理が楽しめるお店。見た目も美しいその料理は楽しい驚きとと共に安心感ある説得力を持ち合わせる。厨房ではシェフが寡黙に調理に取り組んでいる。キッチンの窓から、その作業の様子を覗いてみるのも面白い。

■今日の前菜6種
・ジャガイモと新タマネギのポタージュ
キャビアのアクセントが視覚的にも味覚的にも効いている。
・ヤリイカのソテー
アンチョビの香りか。パリッとした食感とともに上品で芳醇な香りが楽しめる。
・豚足のテリーヌ紫キャベツ添え
豚足のまったりとした舌触りとツルンとしたテリーヌの食感のコントラストが面白い。脂感が気になりそうなところに紫キャベツのマリネをあてがっている。
・サワラのカルパッチョ
厚く切られたサワラはしっかりとした食感で、細かく切りそろえられた野菜のコリコリ感とよく合っていた。潜んでいるレッドペッパーを噛んだ瞬間に爽やかなスパイス感が。
・トリッパ
絶妙な柔らかさ。臭みがなくとても上品な仕上がり。
・自家栽培野菜のグリル
旨味と甘味が引き出された長茄子とズッキーニ。
■蟹と冬瓜のパスタ
蟹や魚介のスープがしっかりと染みた冬瓜は心地よい歯応えを残す。食べ進めると舌のあちこちに蟹肉を感じ、所々にトマトの風味を感じる。コクのあるソースなのに後味がサッパリした、夏にありがたいパスタ。
■大山鷄のロースト
自家栽培のタイムは元気の出る香り。ガーリックは香ばしくも臭みなく上品だ。パリッとした皮とプリッとした中身のコントラストが嬉しい。
■ポルティーニ茸のリゾット【絶品】
イタリアではキノコの王様という異名を持つポルティーニは香り高く、ブロードやチーズとよくバランスしている。米の粒感を楽しみながら思わず目を細めてしまう一品。
□赤ワイン
・MOMAロッソ
□グラッパ
小田急線沿線の神奈川エリアでNO1のお勧めイタリアン。夫婦で営む小粋な店だ。技巧派シェフによる創作的な料理と、ホスピタリティ豊かな奥様が選んでくれる自分にピッタリのワインで贅沢で楽しい時間を過ごす。
傾向として、一つの皿に芸術的に盛り付けられた前菜の盛り合わせが好評で、出てくるとかならず歓声が上がる。だが、特筆すべき特徴が全てを貫いているように思える。
それは料理道の精神のようなところに。一品一品丁寧に調理された材料を別々に食べたり、溶かして食べたり載せたり。食べる人にその食べ方を委ね、試す楽しみや発見を与えてくれる。決して押し付けることなく、食べる人の知性や感性をくすぐるような様々な工夫がなされている。
そんな事を感じながら丁寧に味わうと、また一つ深い料理の楽しさを感じることが出来そうだ。

■前菜盛り合わせ
・ジャガイモと玉ねぎのポタージュ
さらりとしたポタージュに琥珀色の魚介の煮汁のジュレを少しずつ口の中で溶かして頂く。贅沢なキャビアがアクセントに。
・大山鶏のササミに小麦粉をまぶたもの。素揚げしてあるのかな?薄っすらと味が染みた衣と控え目なササミの味が上品にマッチ。バルサミコ酢が爽やかなアクセントに。下に敷かれたレンズ豆はコクがあって芳醇で、ササミに載せて食べるとまた違った味わい。
・ヒラメとイナダのカルパッチョ
小さはサイコロ状のコリコリ野菜とモサモサのディルと共に食感が楽しい。イナダの上品な甘みが後から湧いてくる。
・豚足のテリーヌ
細かな直方体と立方体にカットされた豚足が綺麗に並んでいるところがこのお店のシェフの感性なのだろう。煮汁は驚くほどに上品でコクのある豚足とのバランスが絶妙だ。赤いキャベツの酢漬と合わせて気分転換出来るのも嬉しい。
・網焼き野菜
長い茄子と太いズッキーニと分厚い蓮根。素材の味をしっかりと引き出す匠の焼き方には感動させられる。綺麗な網目状の焼き痕は見た目だけの効果だけでではない。香ばしくアミノ酸のような旨味をにじみ出させていて、深みのある味わいを楽しませてくれる。この効果はメイラード反応と呼ばれているらしいが、シンプルな料理故にそれを実現するシェフのテクニックを素直に感じることができる。
・生ハムとマンゴー
■蛸のラグーパスタ
細かく切った蛸が入ったトマトソースはコクがありとても深い味わいだ。自家製のフェットチーネは腰がありシコシコでソースの力強さと良く合う。
■SPFポークのグリル
引き締まったアスリートのような肉の美味み。豚肉とは思えない鮮やかなピンク色だ。皿の端にさりげなく盛られた塩胡椒と自家製山椒のソースで好きなように調味して頂く。そんな楽しみ方の選択が出来る気遣いがありがたい。
当日は特別にトウモロコシのリゾットを添えてくれた。濃厚な甘味の後に米の粒感とコクが追いついて口の中が至福の渦に包まれる。感謝!
高感度で気さくな夫婦が2人で営む小さなイタリアン。「知る人ぞ知る」ではなく、「知る人しか知らない」名店だ。ポリシーが強く出た料理と優しい気配りのサービスが地元民にはたまらない。厳選されたシャンパンやワインはバリエーション豊富でどれも美味い。
当日は蒸し暑さの中、キンキンに冷えたシャンパンを口火にして昼飲みを楽しませてもらいました。

■前菜盛り合わせ
ランチョンマットに納まりきらないガラスの皿。その上には彩り豊かな元気な野菜達が。センスを感じさせる、なんとも華やかな盛り付けだ。
・ジャガイモの冷製ポタージュ
こくまろ。小さな器に旨味が詰まっている感じ。オリーブオイルの香りが爽やかなアクセントに。
・ガーリックトーストに乗せた豚肉のリエット
・鶏ハム
長い時間低温で調理されたものだろう。絶妙な塩加減により引き出された上質な旨味と艶やかな舌触りに目が細まる。
・元気な野菜のバーニャカウダ
それぞれの野菜が最適の食感で食べられるようにコントロールされていた。見た目では分からないシェフのテクニックと感性がそこにあったのだと、後から気づく。
・レタスのサラダ
■ゴルゴンゾーラチーズのオレキエッテ【定番】
このお店の定番といっても良い大人気のパスタだ。臭みは無い。その特徴を活かしながら上品な香りにブレンドされたようなソースだ。オレキエッテを一つ一つ絡め、ワインをちびちびやる。永遠に続けていたいサイクルだ。
■チキンローストと真鯛のポアレ
皮がパリッとしたチキンは温かい蕪と共に。真鯛はトマトを乗せてバルサミコソースで。融合の美味か。それぞれがそれぞれに楽しいコンビネーションを味あわせてくれる。


最上級の料理を最高のホスピタリティで。上質なディナーをカジュアルに。職人魂と思いやりのある心配りを夫婦二人で協業する小さなイタリアン。

◾️前菜盛り合わせ
・冷たい野菜カクテル トマトのジュレ
・ジャガイモのジェノベーゼとマダコの燻製
・イカとスナップえんどうのソテー
・鶏肉と蕗アサリのスープ煮浸し
・豚のリエットを炒めたキャベツに乗せて
・生ハムを乗せたマンゴー
どれもこれも。
一つ一つに特別な世界感のある前菜盛り合わせだ。温かいもの、冷たいもの、それぞれが一番美味しい状態で一皿に盛られている、写真を拡大すると、きめの細かい手業が見てとれる。普通のお店なら2-3皿に分けて出される位の密度とボリュームだ。
◾️ホタルイカと春キャベツのパスタ【絶品】
ホタルイカの肝のコクがしっかりとソースに伝わって、爽やかな青味を感じる春キャベツと絶妙なマッチング。
◾️ローストポーク 山椒ソース
綺麗なピンクのポークは柔らかく肉の味がしっかりと出ている感じ。ベースのソースに加え、お店の菜園で採れた山椒のソースを。これが、絶品。強い刺激を抑えつつ、独特の香りをしっかりと残している。個人的には去年の山椒ソースよりも、こちらが好きだ。これが豚の脂と物凄く良く合う。
◾️ドルチェ
・苺のアイスクリーム
・チョコレートケーキ
特別ディナーをいただきに。
カッチュッコはイタリアのトスカーナ地方の漁師料理だとか。地元が誇る新進気鋭の日本人シェフのアレンジによる伝統料理の味は、醍醐味ありの上品な仕上がり。

■前菜
・フライ3種:きびなご/モッツァレラチーズを包んだふきのとう/ウド
揚げたてのサクサク。それぞれ、素材の特徴が良く出ていて、食べ比べるのがたのしい。自家栽培のふきのとうは上品な苦味。モッツァレラチーズと不思議に相性が良い。
・タコのマリネ マスタード風味

■カッチュッコ
シェフ自らが鍋を運んでくれる。フタを開けると湯気の向こうから魚介と野菜がギッシリ。
エビやイイダコ、鱈、ムール貝、アサリの魚介。じゃがいも、玉ねぎ、トマト、芽キャベツの野菜達。
まず感心するのは、その見た目だ。それぞれの形を残しながら変化のある色合い。自然の食材でこれだけの変化とバランスを表現できるとは。
スープはヒラメや鯛、海老をベースにしているとか。鍋の下層にはムール貝とアサリがごっそり。ここからも出汁が出ているんだろうな。この醍醐味はさすが漁師料理だが、シェフにより実に上手に調和されている。
全ての具材を食べるのは不可能に近い、くらい具沢山だ。

■パスタ
カッチュッコのスープを使ってパスタを作ってもらえる。どのパスタを選ぶがは自由だ。スープの力強さを考えてタリアテツッレに。
これは美味し。だが、先ほどの鍋料理の味が記憶に残っているまま食べるのと少々飽きを感じる人もいるだろう。懐石料理の箸休め的なものを少しだけ挟むと格別に感じただろう。

■ドルチェ
イチゴとホワイトチョコレートのアイスとチョコレートケーキ
イチゴがいちごであり、本当に幸せだと訳の分からぬ感動を覚えるほどにフレッシュな甘みと酸味を引き出している。今宵の〆にふさわしいドルチェだ。


クリスマスディナーに伺った。
素材を厳選し丁寧に仕込まれた、シェフの魂の料理に感動。

■前菜盛り合わせ
・カリフラワーのスープ、ズワイガニのジュレ
・エビのグリル
ラルドというイベリコ豚の脂身を巻いた海老のグリル。脂身には豚と海老の旨味が染み込み、その焦げめも加わり芳醇で香り高い。高度で完成度の高い一品だ。
・鴨のロースト、茸のマリネ添え
・ヒラメとアボカドのタルタル
バジルを効かせたアボカドソースと新鮮なヒラメ。レッドペッパーとハーブの飾りがクリスマスらしい。
■生桜海老とスティックセニョールのパッパルデッレ
香ばしい桜エビ。その香りを移したオイルで和えた平たいパスタ。その絡み合いが絶妙。スティックセニョールと呼ばれる茎プロッコリーはとても甘く味がこい。
■魚貝のカルトッチョ【絶品】
キンキと沢山のアサリ。自家菜園で育てた野菜たちが密封された紙包みの中で調理されている味わい深い贅沢な一品。沢山の魚で取ったスープは琥珀色。まるで上等なコンソメのようだ。
■チョコレートとバナナのケーキ
甘さ控えめ、大人の味だ。少し遅れてバナナの後味。

---2016年12月---

クリスマスディナーに伺った。
素材を厳選し丁寧に仕込まれた、シェフの魂の料理に感動。

■前菜盛り合わせ
・カリフラワーのスープ、ズワイガニのジュレ
・エビのグリル
ラルドというイベリコ豚の脂身を巻いた海老のグリル。脂身には豚と海老の旨味が染み込み、その焦げめも加わり芳醇で香り高い。高度で完成度の高い一品だ。
・鴨のロースト、茸のマリネ添え
・ヒラメとアボカドのタルタル
バジルを効かせたアボカドソースと新鮮なヒラメ。レッドペッパーとハーブの飾りがクリスマスらしい。
■生桜海老とスティックセニョールのパッパルデッレ
香ばしい桜エビ。その香りを移したオイルで和えた平たいパスタ。その絡み合いが絶妙。スティックセニョールと呼ばれる茎プロッコリーはとても甘く味がこい。
■魚貝のカルトッチョ【絶品】
キンキと沢山のアサリ。自家菜園で育てた野菜たちが密封された紙包みの中で調理されている味わい深い贅沢な一品。沢山の魚で取ったスープは琥珀色。まるで上等なコンソメのようだ。
■チョコレートとバナナのケーキ
甘さ控えめ、大人の味だ。少し遅れてバナナの後味。

---2016年11月---

初めて一人で訪問してみた。
丁寧に作られた多彩なオードブルをチビチビやりながらゆっくりとワインを楽しみ、最後に珠玉の肉料理を頂く。
本を読みながら、音楽を聴きながら、とても贅沢なひと時でした。

■蕪の冷静スープ
芳醇でありながらサラリとしたスープ。炒った海老の殻で出汁をとったソースと混ぜるととても芳醇で香り高い。大きなサイコロ状の蕪はしっかり出汁が染みている。そしてボイルした海老も一つ。スプーンを入れるのが楽しくなる。
■オードブル
・大タコのカルパッチョ
・豚のリエット
・椎茸とハーブ鶏のグリル
・きのこのマリネに乗った蒸し鶏
・生ハムを乗せたラフランス
■蝦夷鹿のしんたまのグリル【絶品】
それは珍しい。柔らかく、そして、きめの細かい赤身の肉は上品な舌触り。初めは塩で、次に特製のソースをつけて。丁寧に仕立てられたこのソースは艶やかなワインの香りを残したもので、肉の味を更に引き出していた。これは立派なフレンチの一皿だ。

---2016年10月---

完成度の高い定番メニューの間に挿入される季節の食材達。秋もの深まりを料理で楽しむのも贅沢。

■前菜盛合せ
・バターカボチャのスープ
意外とサラサラした口通り。ややきつめの塩味。
・秋刀魚のスモーク
きのこのマリネに乗せた秋刀魚は新鮮で程よくスモークされていて、そのコンビネーションの完成度に脱帽。
・豚肉のリエット
・ハーブの効いた鳥
温かい前菜。何度か頂いたが、このハーブの利かせ方はハイセンス。
・生ハムを柿に乗せて
■原木しいたけのラグーソースパスタ【絶品】
・原木しいたけの香りは普通じゃない!肉厚で歯ざわりも力強く、普通との違いを思い知らされる。それをしっかりコクのあるラグーソースに仕立ててある。 滅多に出会えない熟度の高い一流の料理だ。
■牛ほほ肉のワイン煮【定番】
ホークで簡単にほぐれてしまうくらいに柔らかく煮込まれたほほ肉は口の中でも直ぐに溶けて消える。その一瞬を楽しみたい定番料理だ。

---2016年9月---

数年前、住宅地の中に突如現れた本格イタリアン。今や夫婦で営む小さな名店に。
都会と比べて環境の変化や刺激の少ない場所でこのクオリティを維持するには想像を絶する忍耐力と創造欲が必要だろう。

今回は夜のパーティーでお邪魔しました。
■前菜盛り合わせ
・ムール貝の入った麦サラダ【絶品】
・嶽きみのテリーヌ生ハム乗せ【絶品】
・イワシのフリット
・トリッパ
・豚のリエット
・低温調理の鶏肉ゴルゴンゾーラソース
一品一品が丁寧に仕込まれた珠玉の料理だ。
ムール貝はプルプルで濃厚。カレー風味で仕上げられていて食欲をそそる。
嶽きみという糖度の高いトウモロコシは円柱状のテリーヌに。濃くて甘い。その甘さとバランスさせるように生ハムが乗せられていた。
■海老と冬瓜の冷製カペリーニ
大きな海老はとても新鮮で歯応えしっかり。アサリの出汁を染み込ませた冬瓜がとても味わい深い。パスタは腰がしっかり、独特の噛みごこち。味の仕掛けにどこか和の心を感じた。
■宮古島牛と栗のラグーソースのタリアテッレ
ホロホロの牛、シコシコの栗。その食感の対比をグレービーソースの深い味わいでバランスしている。
■SPF豚白王のグリル山椒ソース
豚なのに赤々と!しっかりとした食感と肉の旨味が楽しい。気分転換に自家の山椒のソースを。

---2016年8月---

ランチパーティーにも快く応じてくれる思いやりのお店。
心のこもったサービスと昼でも真剣勝負の料理に出席者も大満足。幹事として鼻高々だ。

■前菜盛合せ
・たっぷり海産のジャガイモの冷製スープ(絶品)
・香草を和えた豚ミンチ椎茸乗せ
・同上の鳥の皮包み(珍味)
・豚リエットガーリックトースト
・生ハムを桃に乗せて
・新鮮な鰯のカルパッチョ
・夏野菜のトマト煮
■肉料理 豚の香草焼き(絶品)
4時間の低温真空調理の後にハーブとニンニクでグリルしたとのこと。
全体像は物凄い迫力!断面は繊細なピンクだ。
特徴は臭みのない上品な肉の旨み。そして弾力ありながらシャクシャクとした歯応えだ。
この感覚は生まれて初めて。
ミネラル感のある粗塩を振ると旨みが最前面に現われ、飽きが来ないのも嬉しい。
■魚料理
イサキ
■パスタ ゴルゴンゾーラソースのオレキエッテ
いつもよりサラサラとしたソース。夏だからか?
■ドルチェ
クレームブリュレ

今回もシェフの精魂込めた料理を堪能。
何度か伺っていると自分達の嗜好に合ったワインを揃えておいてくれる。
こちらから細かく要求しなくても、先回りした心配りをしてくれる。一流を知ったお店なのだ。

---2016年7月---

ここでの食事は何度目だろうか。キッチンの中で調理に勤しむ寡黙なシェフのセンスや技巧には毎度感心させられる。
そして、ホールの奥方の誠実で丁寧な料理の解説は美味しさや楽しみを高めてくれる。ワインのチョイスも全てお任せだ。

さて、本日のご馳走は5000円のコース。

■前菜盛合せ
・蕪の冷製スープ
・白バイ貝ペペロンチーノ風
歯応えのある新鮮なバイ貝を上品なペペロンチーノソースで和えてある。コリコリするシメジと一緒に。
・アボカドとバイ貝の肝とドライトマトのパテ
・生ハムを宮古島マンゴーに乗せて
マンゴーの甘さが半端じゃない。生ハムとは別に食べたほうがいいかも。
・夏野菜を乗せたサバのスモーク【絶品】
上品にスモークされたキラキラ鯖にフレッシュな野菜が絶妙。
・豚肉のリエット【定番】
・ラディーチェ菜園のサニーレタス

■ジェノベーゼソースのトロフィレ
これは美味い。
炒ったナッツとバジルのソースは芳醇な味わいにフレッシュな香り。
手打ちのトロフィレはシコシコした食感。全く同じ形をしたインゲンの歯応えとの対比が楽しい。ジャガイモのホクホク感も交じって飽きのこない工夫が。

■大山鶏のロースト ゴルゴンゾーラソースで【絶品】
パリパリ皮のモモ肉のローストは絶妙な塩胡椒の加減だ。これだけで美味し。更に珠玉のゴルゴンゾーラソースはとても上品で、鶏の脂とよく合う。
付け合わせの自家製野菜は自身の旨味を引き出される絶妙な焼き具合だ。長茄子はトロトロ。小さな玉ねぎは甘くてシャキシャキ。
ゴルゴンゾーラソースに浮く可愛らしいオリーブオイルの粒や肉の脇に配された塩胡椒、野菜に着いた網の焼き目は視覚的にも美しく、正に効能を備えたアートのよう。

■ドルチェ
恥ずかしながら誕生日月だったので。飾りの風花は全て自家菜園で採れたものだとか。手作りの思い遣りが温かく嬉しい。

---2016年6月---

久々に夜。
すっかりメジャーになって、予約が取れなともある地元人気店。

いつものコース5000円+1300円
■前菜盛合せ
・ジャガイモの冷製スープトリュフソース
・稚鮎のフリット
・バイ貝とジャガイモのジェノベーゼ
・自家製のハムとサラダ
・ボラのスモーク杏ソースとカラスミを乗せて【絶品】
■ズワイガニとズッキーニのカペリーニ【名物】
蟹のスープがしっかりで、濃厚なソース。細くて四角い断面の手打ち生パスタとよく絡む。
■仔羊のグリル【名物】
琥珀色のソースはなんと、この仔羊の骨や筋から取ったソースだとか。全く臭みのない上質な肉の味に深みとコクを与えてくれる。

すべての料理でその技とセンスに感動。サービスも親しみやすく、そして上品。久々にその実力を再確認した。
「地元民のための本格イタリアン」かなり高いレベルでそのイメージを定着させたのではないか。


---2016.1月---

ランチ再訪

■前菜
この時期の温かいミネストローネはありがたい。
鳥胸肉のヴィポーレは定番。艶やかでバサつかず食感、味ともに安心感。
色とりどりで賑やかな新鮮野菜は自家菜園のもの。よく考えたらこの季節にこれだけ多くの活きのいい野菜が食べれるなんて。
■トマトソースのタリアテッレ
アマトリチアーナだったかな?
フレッシュなトマトソースに菜の花のかすかな苦みが絶妙な取り合わせ。
■豚肩肉のロースト
脂身がない肩肉は心地よい歯ごたえ。肉の旨味がしっかりしていてとても美味だ。
付け合せの野菜達の焼き具合に関心。皮がパリッと焦げており、苦みなく香ばしい。特に蕪はその甘味と香ばしさのバランスにシェフの力量の高さを感じる。
マスタードのソースは個人的に苦手だった。ソースが無くても十分なので付けずに食す。
■黒糖のプリン
大人の甘さ。この甘さ加減にセンスあり。

太陽の光が射す店内でカジュアルに。
奇抜な料理ではなく、それ故に材料と調理の上質さを楽しめるランチでした。

---2015.12月---

年末の挨拶を兼ねてディナーを。
今日はとっておきのメニューに感動した。
▪️前菜
大アサリはその名の通り口の中いっぱいに。しかも味が濃い〜
小さなイカの中には美味しい具がぎっしりです。
▪️サボイキャベツとベーコンのタッリアテッレ
試行錯誤しながら自己栽培されたこのキャベツは味わい深くとても甘い。このパスタ、このキャベツとベーコンだけで味付けされているらしい。
素材を楽しむ究極の楽しみ方だ。
▪️白甘鯛のポアレ
美味し!
今年一番美味かった魚料理と断言できる。
白甘鯛は珍しい魚。よく仕入れたものだ。
手間をかけてポワレした鱗がパリパリ香ばしく、肉は旨味たっぷり。
▪️ドルチェ
メインが強烈すぎて、記憶がおぼろげです。

自家菜園で美味しい野菜を追求する研究心、良いものを逃さない仕入れの目利き、そして料理の発想や腕。その全てに頑張ってるなーときつも感心させられる。
これは、高いレベルのプロ意識がある証拠。
地域のNo1イタリアン店の地位を確実にしたと思う。
来年もまた、楽しく驚かせて欲しいです!


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夜に久々に行ってみた。
基本5000のコース。
今回も、真心と技術の融合に満足です。

◾️前菜5種
・ブタのテリーヌ
・ゴルゴンゾーラのプリン
・タラのそぼろみたいな
・豚肉のリエット
・焼きイカの乗ったサラダ
香り良し、味良し!ワインのアテには最高の品々、会話とお酒が進みます。

◾️小柱とキャベツのパスタ
イタリア語で布と言う名のパスタはパセリが練りこまれてるらしい。キャベツの葉と見た目にマッチ。貝柱とガーリックの風味のあっさりクリームと、もっちりパスタの絶妙な取り合わせに高いセンスを感じる。

◾️仔羊のグリル(+1000円)
柔らかくて臭みのないラムチョップは200gとボリューミー。
ハーブ、アンチョビのソースで飽きずに楽しめそうたが、何もつけずに食べるのが一番。その物の味が引き出されてるからだ。

◾️ドルチェ
純粋な苺と牛乳の味。シンプルに美味し。

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久々に。

5000円のコース
◾️前菜5種
・メジマグロ、タコ、焼きイカのカルパッチョ
・新鮮野菜のサラダ
・新鮮スズキ
・冷製スープ、エビのジュレ乗せ
・豚リエットを乗せたガーリックトースト
◾️ゴルゴンゾーラとキノコのオレキエッテ
◾️仔羊のグリル(+800円)
◾️ドルチェ
・フレッシュオレンジソースの牛乳プリン?
・マンゴーのソフトアイス

いつもながら、丁寧な仕事。
自家製の新鮮野菜も味わい深い。
だだ、パスタとメインのバリエーションは定番化しており、印象としての新鮮味はない。
素材や仕込みにもこだわった料理だ。もう少し詳しく料理の説明をしてもらえると嬉しいし楽しめるのだが。
一流の味、心のこもった接客。定着してきただけに、新たなサプライズを期待したい。


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ランチに伺う。
2,800円のコースをお願いした。

◾️スープ
・自家製ジャガイモの冷製スープ
ジャガイモの味は癖が無く上品。

◾️前菜
・鶏胸肉のサラダ
艶やかな胸肉⁈プリプリした食感、しっかりした味。パサパサ感は無く、まるで上質なハムの風味と食感。

◾️パスタ
・リッチーナとしらすのオレキエッテ
しらすの風味乗ったオイルで絡める塩味パスタ。味加減と野菜の歯触りが絶妙だった。

◾️魚
・白身魚魚のポアレ魚介スープ仕立て
厚肉の魚はホロホロで上品な味わい。しっかりした魚介のスープと絡めると最高のコンビだ。

◾️ドルチェ
・クリームカラメル
クリームは甘さ控えめで大人味。カラメルの膜が厚く、割るのに苦労する。上品なクリームと一緒に感じたい苦甘い味が楽しめないのが少し残念だ。

手作りのパスタ、自家菜園の新鮮野菜をベースに安心できる旬の素材を取り込んだ丁寧な料理。
ランチも手を抜かない気迫が感じられる。
ただし、サラダのボリュームが大きく、女性には完食が難しいかも。コースごとに前菜の量を調整した方がかえって親切かもしれない。

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期待を込めて夜に再訪。
素材、料理とも最高でした。
このお店の規模だから、こんなに丁寧な仕掛けが出来るのだろうか?

5000円のコース
◾️前菜
・タコとトマトと夏野菜のガスパチョ
・ゴルゴンゾーラ
・豚肉のリエット
・ご飯に乗せた炙り帆立貝柱
・スモークサーモンのサラダ
一番印象深かったのが、ガスパチョだ。爽やかなトマトの酸味、細かく刻んだ夏野菜の食感が冷え冷えで気持ち良い。塩が効いたタコが絶妙なアクセントに。

◾️パスタ
・新鮮バジルのジェノベーゼ
新鮮なバジルが如何に香り高いか実感できる。インゲンがパスタと同じ形をしていて口に入れたときにどちらか判明。楽しいな。ポテトは特徴あるソースの中でもしっかりとした味わいを出してくれる。クルミのトッピングが全体を豪華に見せているようで、歯応えの気分転換にもなる。

◾️メイン
・無菌豚「白王」のグリル山椒ソース
この鮮やかなピンクを見よ!
とばかりに迫ってくる色彩には驚かされる。筋がなくとても柔らかい。
付け合わせの野菜達も網焼きされ、丁度良い焼き具合。それぞれの歯応えを楽しめる。

◾️ドルチェ
この、チョコムースは今まで食べたことがない美味さだ。カカオ控えめ、甘さ控えめで柔らかくもしっかりとしたコクがある。上質な洋風羊羹?
これは、違いの分かる大人たちを唸らせること間違いなしだ。

前述したが、とにかく丁寧な料理。
そして、思いやり溢れるサービスには感服。
なんと野菜は自家製だと!ここで出すために安全で美味い野菜を作るところから始めているのだ。

ボリュームが多いのも思いやりなのだが、満腹を超えると自らの貪欲さを責める心が芽生えてきて苦しくなる。結果、もったいないことに有り難さが目減りしてしまうのだ。
次回はひとつ大人になって、ボリューム控えめにしてもらおうかな。


生田に出来た小さなイタリアン。
家の近くで上質なサービスと本格的な美味さがが堪能できる。待ちに待った? 嘘みたいな本当の話だ。

夜はコースメニュー2種。
5000円のコースを選んだ。
◾️前菜盛合せ
・大正メークインの冷製ポタージュ
・豚ロースの自家製プロシュート
・豚肉のリエットガーリックトースト乗せ
・牛タンの入ったテリーヌ
・サーモン香草のせ
・新鮮野菜のサラダ

それぞれがとても丁寧でオリジナリティーを感じさせる。絶妙な塩加減で素材の特徴が活き活きとしている印象だ。
種類とボリュームには満足。こんなに盛り合わせないで分けて出してくれてもいいのにな。

◾️パスタ
・ゴルゴンゾーラと茸のオレキエッテ

これは絶品。ゴルゴンゾーラのコクとパスタのモチモチ感がバランスしてる。赤ワインが進む。

◾️メイン(肉)
・白王無菌豚と野菜のロースト 山椒ソース

信じられない食感だ。バサバサしない脂っこくない、まるで高級な地鶏のような歯応え。味わい深い肉の味はしっかりと口の中に広がってくる。気分転換に山椒のソースを着ける
ととても爽やかで、とても楽しくなる。
付け合わせの野菜達は鮮度を活かした浅い焼き加減。パリパリとした食感が肉と対比的。
肉と野菜、ソースとそれぞれの色彩のバランスも美しい。
五感で楽しめるよう工夫されているような、これが匠の仕掛けなのか。

◾️ドルチェ
・チョコレートムース
・半分凍ったクリーム カラメルアーモンド
・林檎の赤ワイン漬け

甘さを抑えたチョコレートも良かったが、半分凍ったクリームのような食べ物は生まれて初めて食べた。カラメルの甘さとほろ苦さ、アーモンドのカリカリ感、半分凍った状態のクリームのジュワッとした感じ。これが一つに合わさった時、驚きと戸惑いが混ざったような感動が起こる。

ワインは3000円超のものからラインナップされ、5000円弱の物が多く揃ってる。どれもこだわって仕入れたようで、説明を受けるとかえって悩むかもしれない。

店内は明るく清潔。装飾品が少ないが飾れそうなところはいたる所にある。これから少しずつ増えるといいな。
客席はベンチシート一本で合わせて16席位か。

ご夫婦でやっているようだ。旦那さんが厨房で料理を。前述の印象から察するに、何処かの有力店で修行を重ねてきたに違いない。奥さんがホール対応とお酒の相談。料理のタイミングも客の様子を見ながら夫婦で目配せしているようだ。
二人とも誠実そうで、我々庶民に対してもとてもフレンドリーだ。

生田の駅から離れたこの場所に、よくぞお店を出してくれた!
その志を絶やさぬように、是非とも地元の食通庶民で応援したい。


初めて一人で訪問してみた。
丁寧に作られた多彩なオードブルをチビチビやりながらゆっくりとワインを楽しみ、最後に珠玉の肉料理を頂く。
本を読みながら、音楽を聴きながら、とても贅沢なひと時でした。

■蕪の冷静スープ
芳醇でありながらサラリとしたスープ。炒った海老の殻で出汁をとったソースと混ぜるととても芳醇で香り高い。大きなサイコロ状の蕪はしっかり出汁が染みている。そしてボイルした海老も一つ。スプーンを入れるのが楽しくなる。
■オードブル
・大タコのカルパッチョ
・豚のリエット
・椎茸とハーブ鶏のグリル
・きのこのマリネに乗った蒸し鶏
・生ハムを乗せたラフランス
■蝦夷鹿のしんたまのグリル【絶品】
それは珍しい。柔らかく、そして、きめの細かい赤身の肉は上品な舌触り。初めは塩で、次に特製のソースをつけて。丁寧に仕立てられたこのソースは艶やかなワインの香りを残したもので、肉の味を更に引き出していた。これは立派なフレンチの一皿だ。
完成度の高い定番メニューの間に挿入される季節の食材達。秋もの深まりを料理で楽しむのも贅沢。

■前菜盛合せ
・バターカボチャのスープ
意外とサラサラした口通り。ややきつめの塩味。
・秋刀魚のスモーク
きのこのマリネに乗せた秋刀魚は新鮮で程よくスモークされていて、そのコンビネーションの完成度に脱帽。
・豚肉のリエット
・ハーブの効いた鳥
温かい前菜。何度か頂いたが、このハーブの利かせ方はハイセンス。
・生ハムを柿に乗せて
■原木しいたけのラグーソースパスタ【絶品】
・原木しいたけの香りは普通じゃない!肉厚で歯ざわりも力強く、普通との違いを思い知らされる。それをしっかりコクのあるラグーソースに仕立ててある。 滅多に出会えない熟度の高い一流の料理だ。
■牛ほほ肉のワイン煮【定番】
ホークで簡単にほぐれてしまうくらいに柔らかく煮込まれたほほ肉は口の中でも直ぐに溶けて消える。その一瞬を楽しみたい定番料理だ。
数年前、住宅地の中に突如現れた本格イタリアン。今や夫婦で営む小さな名店に。
都会と比べて環境の変化や刺激の少ない場所でこのクオリティを維持するには想像を絶する忍耐力と創造欲が必要だろう。

今回は夜のパーティーでお邪魔しました。
■前菜盛り合わせ
・ムール貝の入った麦サラダ【絶品】
・嶽きみのテリーヌ生ハム乗せ【絶品】
・イワシのフリット
・トリッパ
・豚のリエット
・低温調理の鶏肉ゴルゴンゾーラソース
一品一品が丁寧に仕込まれた珠玉の料理だ。
ムール貝はプルプルで濃厚。カレー風味で仕上げられていて食欲をそそる。
嶽きみという糖度の高いトウモロコシは円柱状のテリーヌに。濃くて甘い。その甘さとバランスさせるように生ハムが乗せられていた。
■海老と冬瓜の冷製カペリーニ
大きな海老はとても新鮮で歯応えしっかり。アサリの出汁を染み込ませた冬瓜がとても味わい深い。パスタは腰がしっかり、独特の噛みごこち。味の仕掛けにどこか和の心を感じた。
■宮古島牛と栗のラグーソースのタリアテッレ
ホロホロの牛、シコシコの栗。その食感の対比をグレービーソースの深い味わいでバランスしている。
■SPF豚白王のグリル山椒ソース
豚なのに赤々と!しっかりとした食感と肉の旨味が楽しい。気分転換に自家の山椒のソースを。
ランチパーティーにも快く応じてくれる思いやりのお店。
心のこもったサービスと昼でも真剣勝負の料理に出席者も大満足。幹事として鼻高々だ。

■前菜盛合せ
・たっぷり海産のジャガイモの冷製スープ(絶品)
・香草を和えた豚ミンチ椎茸乗せ
・同上の鳥の皮包み(珍味)
・豚リエットガーリックトースト
・生ハムを桃に乗せて
・新鮮な鰯のカルパッチョ
・夏野菜のトマト煮
■肉料理 豚の香草焼き(絶品)
4時間の低温真空調理の後にハーブとニンニクでグリルしたとのこと。
全体像は物凄い迫力!断面は繊細なピンクだ。
特徴は臭みのない上品な肉の旨み。そして弾力ありながらシャクシャクとした歯応えだ。
この感覚は生まれて初めて。
ミネラル感のある粗塩を振ると旨みが最前面に現われ、飽きが来ないのも嬉しい。
■魚料理
イサキ
■パスタ ゴルゴンゾーラソースのオレキエッテ
いつもよりサラサラとしたソース。夏だからか?
■ドルチェ
クレームブリュレ

今回もシェフの精魂込めた料理を堪能。
何度か伺っていると自分達の嗜好に合ったワインを揃えておいてくれる。
こちらから細かく要求しなくても、先回りした心配りをしてくれる。一流を知ったお店なのだ。
ここでの食事は何度目だろうか。キッチンの中で調理に勤しむ寡黙なシェフのセンスや技巧には毎度感心させられる。
そして、ホールの奥方の誠実で丁寧な料理の解説は美味しさや楽しみを高めてくれる。ワインのチョイスも全てお任せだ。

さて、本日のご馳走は5000円のコース。

■前菜盛合せ
・蕪の冷製スープ
・白バイ貝ペペロンチーノ風
歯応えのある新鮮なバイ貝を上品なペペロンチーノソースで和えてある。コリコリするシメジと一緒に。
・アボカドとバイ貝の肝とドライトマトのパテ
・生ハムを宮古島マンゴーに乗せて
マンゴーの甘さが半端じゃない。生ハムとは別に食べたほうがいいかも。
・夏野菜を乗せたサバのスモーク【絶品】
上品にスモークされたキラキラ鯖にフレッシュな野菜が絶妙。
・豚肉のリエット【定番】
・ラディーチェ菜園のサニーレタス

■ジェノベーゼソースのトロフィレ
これは美味い。
炒ったナッツとバジルのソースは芳醇な味わいにフレッシュな香り。
手打ちのトロフィレはシコシコした食感。全く同じ形をしたインゲンの歯応えとの対比が楽しい。ジャガイモのホクホク感も交じって飽きのこない工夫が。

■大山鶏のロースト ゴルゴンゾーラソースで【絶品】
パリパリ皮のモモ肉のローストは絶妙な塩胡椒の加減だ。これだけで美味し。更に珠玉のゴルゴンゾーラソースはとても上品で、鶏の脂とよく合う。
付け合わせの自家製野菜は自身の旨味を引き出される絶妙な焼き具合だ。長茄子はトロトロ。小さな玉ねぎは甘くてシャキシャキ。
ゴルゴンゾーラソースに浮く可愛らしいオリーブオイルの粒や肉の脇に配された塩胡椒、野菜に着いた網の焼き目は視覚的にも美しく、正に効能を備えたアートのよう。

■ドルチェ
恥ずかしながら誕生日月だったので。飾りの風花は全て自家菜園で採れたものだとか。手作りの思い遣りが温かく嬉しい。

久々に夜。
すっかりメジャーになって、予約が取れなともある地元人気店。

いつものコース5000円+1300円
■前菜盛合せ
・ジャガイモの冷製スープトリュフソース
・稚鮎のフリット
・バイ貝とジャガイモのジェノベーゼ
・自家製のハムとサラダ
・ボラのスモーク杏ソースとカラスミを乗せて【絶品】
■ズワイガニとズッキーニのカペリーニ【名物】
蟹のスープがしっかりで、濃厚なソース。細くて四角い断面の手打ち生パスタとよく絡む。
■仔羊のグリル【名物】
琥珀色のソースはなんと、この仔羊の骨や筋から取ったソースだとか。全く臭みのない上質な肉の味に深みとコクを与えてくれる。

すべての料理でその技とセンスに感動。サービスも親しみやすく、そして上品。久々にその実力を再確認した。
「地元民のための本格イタリアン」かなり高いレベルでそのイメージを定着させたのではないか。

---2016.1月---

ランチ再訪

■前菜
この時期の温かいミネストローネはありがたい。
鳥胸肉のヴィポーレは定番。艶やかでバサつかず食感、味ともに安心感。
色とりどりで賑やかな新鮮野菜は自家菜園のもの。よく考えたらこの季節にこれだけ多くの活きのいい野菜が食べれるなんて。
■トマトソースのタリアテッレ
アマトリチアーナだったかな?
フレッシュなトマトソースに菜の花のかすかな苦みが絶妙な取り合わせ。
■豚肩肉のロースト
脂身がない肩肉は心地よい歯ごたえ。肉の旨味がしっかりしていてとても美味だ。
付け合せの野菜達の焼き具合に関心。皮がパリッと焦げており、苦みなく香ばしい。特に蕪はその甘味と香ばしさのバランスにシェフの力量の高さを感じる。
マスタードのソースは個人的に苦手だった。ソースが無くても十分なので付けずに食す。
■黒糖のプリン
大人の甘さ。この甘さ加減にセンスあり。

太陽の光が射す店内でカジュアルに。
奇抜な料理ではなく、それ故に材料と調理の上質さを楽しめるランチでした

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2位

(代々木上原、代々木八幡、代々木公園 / 寿司、日本料理、海鮮)

8回

  • 夜の点数: 4.4

    • [ 料理・味 4.6
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.4
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 4.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥20,000~¥29,999 -

2020/01訪問 2020/01/26

贅沢な大間と龍飛の鮪食べ比べ @代々木上原

最近はテレビ露出が頻繁に。
なんだか敷居が高くてしまったな。カウンターはもちろん一杯なので、友人と二人でなんとか小上がりに滑り込む。個人的には結構好きです。この空間。
さて、よろしくお願いします。

◆芽キャベツのすり流し
まずはこれで身体にスタートを告げる。思いのほか濃厚で、黒胡椒が粋にピリッと効いていた。
●ヒラメ
たまらない、この艶と照りと透け感が。
◆香箱蟹 三杯酢のジュレを乗せて
この序盤で出現するには勿体ない重鎮。外子のコリコリ感が良かった。
●スミイカ
竹炭塩で頂く。柚子の香りが爽やか。
●カスゴ鯛の昆布〆め
塩味と甘味のバランスが冴える
◆海老芋の揚げ出し
ホクホクで甘い芋に香ばしい衣。そこに甘旨の出汁が染みている。添えられた菜の花に春待ち遠し。
●鮪赤身のヅケ
出ました、大間。印象的だったのは木目の細かい舌触り。粒マスタードの酸味が爽やかだった。
●ホッキ貝の低温ボイル
シャキシャキ感のあとから溢れる甘味。
◆牡蠣の茶わん蒸し
出汁を混ぜながら頂く。いつまでも続く芳醇な旨味。
●鮪のヅケ
今度は龍飛。不思議な新鮮感が宿った握りだ。微かなお茶のような渋みがリッチ。
◆鰆焼き
熱々をフキ味噌で頂く。和の旨味。
◆柚子大根
爽やかな苦み。パリッとした食感を残した炊き具合。
◆蛸の桜煮【名物】
佐島の蛸。このお店の名物と言わせてもらっても良いだろう。安定感のある美味さ。トロける舌触りと深い味わいながら後味のさっぱり感が特徴だ。美味。
●カワハギの肝和え【超絶】
これはサプライズ。細かく刻まれた身を肝で和え、握りにしている。その発想とその技に感心しつつ、新鮮さと芳醇さが均一性を持って長く楽しめることに感動。小葱が舌触りの変化とアクセントに。
●イクラ
明るい色合いだ。内圧の高いイクラが勢いよく弾ける感覚が気持ち良い。ほのかに柚子の香りがした。
●煮蛤
旨味をしっかり残した蛤は温かくジューシーで、タレの甘みを口の中いっぱいに広めてくれる。
◆出汁
とてもシンプルな出汁。さ、味覚をリセットしよう。
●紫ウニ
溢れんばかりのたっぷりのウニ。広がる芳醇さと磯感。幸福度高し。
●鰆のたたき
炙りを入れた皮目の香ばしさとおろし玉ネギの旨味。
●マナガツオの炙り
大根おろしと炙りの香ばしさのマッチ。
●大間鮪のわかれ身【絶品】
大間再び。口の中でとろける速さに驚く。味わ意を記憶するのに慌ててしまうほどだ。
●ばふんウニ
なんと握りで。しっかりとした重さ。贅沢な旨味は絶妙な深みを持っていた。
●コハダ 〆め
重ね方が美しい。脂の乗りが良い。
◆釣りキンキごはん【絶品】
脂が乗ったキンキの旨味は素晴らしい広がりを。ご飯には肝が和えてあり芳醇さと甘みでキンキを支える。コハダの〆めでさっぱりした後にいきなりやって来る衝撃のクライマックス。
◆蟹の椀
クラマックスの後に温かい蟹の出汁で味覚を落ち着かせる。
●穴子【名物】
握りの最後は安定した旨味の穴子。このトロトロ感が名物。甘さが上品なタレがイイ。
◆玉【名物】
キメの細かなカステラのような肌をもつこの玉は適度に冷やされている。程よいジューシーさと甘み。
◆リンゴの梅酒煮
弾力性と張りのある食感。梅酒のほろ苦感はリンゴの甘みと合わさり、上質なブランデーのようだった。
何事にもチームワークが大事である。
その成否を占うのは指揮を執る者のキャスティングと構成のセンスに他ならない。
味の激戦区、代々木上原のナンバーワン寿司店のここでそれを想起する体験をした。
一流店だ。主役となる素材が上質であることは想像出来るのだが、それと共演する絶好の脇役と合わせることで一つの料理として昇華するようだ。
当日の名助演社はネギだ。青ネギ、細ネギ、芽ネギ
と使い分けられているようだが絶妙な相乗効果を発揮していた。

◆ユリ根すりおろし
◆のれそれ
◯大間大トロ
◆仙鳳趾の牡蠣コロッケ【絶品】
綺麗な球形に愛嬌を感じる。熱々で牡蠣がタップリ。生海苔ソースが上品な磯感とコクを添えて深みのある味わいに。
◯江戸前サヨリの昆布〆
とても上品な〆具合。赤酢のシャリで。
◆茶碗蒸し
透明感のある餡の中に漂う鮮やかな色彩の具材が立体感のあるアートのようだ。ずわい蟹、ホタテ、ウニの美味さ。
◯鮪ヅケ 柚子辛子で
◯コハダ
立派なコハダは鮮度が抜群。包丁の入った跡のエッジが立っていた。
◆サワラふき香り味噌焼き
深みのある旨味のサワラに冬の終わりを感じさせる微かな青味。新筍のキメの細かい歯応え心地よし。
◯閖上赤貝
◯肝乗せカワハギ【絶品】
丁度良い濃厚さ。上品な小ネギのシャキシャキ感じが感覚を複雑に刺激してくる楽しさ。
◯〆鯖
勝浦の大きな鯖。熟成を感じる味の深み。酢を表に出さない〆加減。
◆焼き蓮根饅頭
スッポンの出汁はとても上品。蓮根の薄い焦げ目が香ばしい。青ネギのシャキシャキがまたまた良し。
◯サワラのたたき
脂が乗ったサワラの芳醇さは、おろし玉ねぎのサッパリとした甘みと相性良し。
◆菜花のお浸し
歯応えを残した炊き加減。繊細な感覚の中に鰹の風味が冴える。
◆子持ち煮ヤリイカ
艶々の卵が満帆の断面、ゲソを綺麗に詰めた断面の視覚的なコントラスト。ゲソのパリパリとした歯応えと柚子の香り爽やか。
◆カレイの縁側【絶品】
ゼラチンのプリプリ感がとても綺麗で美味。上質なネタと匠の技を感じる。ここでもワケギが効果的に使われていた。
◯車海老 黄身おぼろ
焼き入れ絶妙。肉厚感がとても贅沢だ。
◆茹で蛸
ほうじ茶と大根で煮たらしい。とても優しい味わいで皮目がトロッとしている。
◯北海道のウニ
◆車海老の頭揚げ
◯煮ハマ【名物】
◆子持ち昆布
上品な出汁だけに、微かに感じるえぐみに似た苦さが気になった。
◯別れ身のトロ【絶品】
トロトロのホロホロ。最上のにぎり。
◆ノドグロご飯
香りが豊か。脂が口の中で一瞬にして馴染む快感。
◆つみれ椀
◯煮穴子 合わせ
ツメはゼラチン状で広がる甘み。塩は原点の美味さを感じる。
◆玉子焼【名物】
ケーキのような食感、上品な甘さは不変の美味。
◯ネギトロ細巻き
◯ウニ
◆甘味 イチゴの梅酒煮

◇蔵太鼓 純米辛口
残念ながら辛口を超え風味が抜けた感あり。最初にこれを出されることに驚き。
◇七本鎗 搾りたて生原酒
◇伯楽星 特別純米
◇黒龍 純米吟醸
◇早瀬浦 新酒槽搾り純米
◇飛露喜 大吟醸
◇花垣 超辛純米
プロフェッショナルとは…。
どこかのテレビ番組で出演者が斜め前方を向きながら感動の一言を発するシーンを想像する。
目の前で寿司を握るこのの対象は、その時何を語るだろうか。
カウンター8席と小上がり4席。そのお客の様子に気を配りながら、時に語りかけ、お勧めの酒を選び、そして、気を込めてネタをさばき、寿司を握る。
その全てに感じるのは、決して押し付けでない「もてなし」の心だろう。

当日も、旬のネタと定番の品々で温められました。感謝。
今や成熟域に達した代々木上原の佳店。なかなか予約が取れないお店、運良くカウンターが取れたので急行。
大将の手技を観られるこの席が最高に楽しい。それにしても丁寧でスピーディだ。見事な包丁技に加え、目立たぬように小まめに消毒しているのも見られる。最上の素材を巧みの技で安全に頂く贅沢。
焼物、揚物、蒸物は背面の厨房で作られる。その質がまたまたアップしたように思える。焼きと香りの加減、握りの間に最高の状態で出て来るところも嬉しい。

■焼きとうもろこしのすり流し【絶品】
■イカの南蛮漬
■岩牡蠣
■石川の鮪 中トロ
■キス
■貝柱のクリームコロッケ ウニソースで
■コチ
■じゅん菜
■イカ
■銚子の金目鯛【絶品】
■鱧の香味焼き
■鮪
■コハダ
■万願寺とうがらしとジャコの焼物
■とり貝
■鱧の茶碗蒸し【絶品】
■鰺
■煮ダコ
■鮪 大トロ
■ウニ
■海老頭の揚物【絶品】
■車海老
■のど黒
■鮑
■穴子
■玉
■ネギトロの細巻き
■鰯のつみれの味噌汁
■塩水ウニ【絶品】
■白桃の白ワイン煮
今や渋谷区No.1の実力派人気寿司店。
人気の秘訣はネタの良さだけではない。センスやアイデア、技術は勿論だ。しかし、ここで注目すべきは料理に向き合う真摯な姿勢、自らを支える弟子達への信頼だ。当日は運良くカウンターの真ん中の席に座らせてもらったので、それが良く見える。店内はカウンター4組9名、小上がり3名。タイミングや層の異なる5組の客を休みなく見事な手際でもてなしている。そして、あちこちから感嘆の声や唸り声が聞こえるのだ。
今回も珠玉の料理を堪能しつつ、自分の襟を正すきっかけをもらったような、そんな体験が出来た。

■くわいの擂り流し
丸く、とろみがあって、体の中から優しく温まる。
■香箱蟹 三杯酢のジュレを乗せて【絶品】
目の前で作業を見せてもらった。獲れたての蟹を浜茹でして最高の美味さのまま店まで輸送されて来ると言う。それを丁寧にバラしていく技に目が釘付け。繊細な作業と力技の両者の使い分け。綺麗に洗った甲羅に蟹の子、肝から順に詰めていく。最後にピンクの脚の肉を平行に並べて完了。これ、ほんと、芸術的。宝箱みたいだ。
もちろん食べて美味し。蟹の子はコリコリ、肝は口の中で芳醇にトロける。脚は張っていて味が濃い。これらに三杯酢のジュレを少しづつ乗せなら食べると爽やかさが加わった上質な味に。
■天王寺蕪のふろふき
出汁を上品に吸った蕪とコクのあるくるみのソースが絶妙にマッチ。
①大間の鮪中トロ にぎり
上等な旨味ときめの細かい柔らかな脂感。
②のどぐろ炙り にぎり
最強の脂、香ばしさ。
■鱈の肝炙り
単に炙っただけのシンプル且つ硬派な一品。素材の良さと炙り技の上手さによる。
③白いか にぎり
竹墨塩で。
■生湯葉の茶碗蒸し
豆乳ベースの茶碗蒸しは癒しの出汁。これに雲丹が
良く合う。
■鮪のづけ 和がらしで
酸を感じさせない最強の赤身の美味さが感じられる一品。
④かわはぎの肝乗せ にぎり
丁寧にこした肝はとても円やか。シンプルながら高級フレンチのソースを超えると思われる味わい。
■揚げた仙鳳趾牡蠣の入った生海苔の汁
これは知恵と技を感じる料理。サクサク感残した薄い衣に包まれた牡蠣は臭みなく程よい磯感とクリーム感、それが旨味たっぷりの生海苔の出汁と合わさった時、口の中で、頭の中で何か起こった。気がした。
⑤かすご鯛黄身酢乗せ にぎり
真鯛の稚魚であるかすご。黄身酢の効果は絶大で、見た目も味も食感も、フワッと爽やか。後から追いかけるかすごの微かな甘みも感じ逃さないように。味覚が研ぎ澄まされる一貫。
■さわら大根
さわらは煮締まらず絶妙な柔らかさ。たれの甘みと上手く合体して芳醇にも感じたり。更にそれらが大根のほろ苦さと合流する。知的な旨味を感じさせる。
⑥ゆり上赤貝 にぎり
快感のコリコリ感。臭みが無く、シャリの旨味が再確認できる。
■鰊と大根の麹漬け
温かい漬物のような、鰊の癖を個性に変えて大根に移動させる。上手に麹菌に仕事をさせる匠の仕掛けを感じさせる。大将の故郷、福井の郷土料理だとか。
⑦鹿児島出水の鰺 にぎり
天然の逞しさを想像したが、しなやかな歯ざわりで脂は偏らず全体に行き渡った感あり。濃い味で上品だ。
⑧〆鯖の白板昆布乗せ にぎり
キラッとした鯖の上に極薄昆布の透明なベールが。控え目な〆具合、昆布の風味。
⑨車海老 にぎり
茹でたてを握ってくれる。歯応えをギリギリ残しながら海老の甘みを最大に引き出した緊張感のある一貫。
■車海老の胴の素揚げ
さっきの海老の脚。香ばしさの後から肝のほろ苦さ。
⑩さわらの網焼き にぎり
おろし玉ねぎの甘み、脂の乗った芳醇なさわら。この組み合わせ、どうやって発明したのだろう、不思議、感心。
■水蛸の桜煮 竹墨塩で【名物】
お楽しみの一品。フワフワでウマウマ。
⑪生いくら 軍艦
ゴールドのいくらは一粒一粒がパンパン。醤油や塩は控え目でいくら味が楽しめる。海苔はパリパリで丸まらないくらいピンとして、主役の座を脅かさない味の濃さだ。
⑫煮はまぐり にぎり
とてもジューシー。柑橘系の香りが蛤のクリーミーさを再確認させる。
⑬えぞ馬ふん雲丹 軍艦
北海道、浜中の馬ふん雲丹は新鮮、濃厚。
■蟹椀
蟹を煮出した磯感と塩味に控え目な味噌。未体験の絶妙バランスに唸る。
⑭大間鮪の大トロはがし にぎり
筋に沿って剥がすように切られた大トロ。目の前で見る素材の見事さと包丁の鮮やかさに納得。食べる前にやられた感じだ。筋を全く感じず大トロの旨味を最大限に楽しめる贅沢な一貫だ。
⑮煮穴子 にぎり
フワフワでアマアマ。これを食べるといよいよ〆だなと身体が反応し、無言のうちに本日の経験を頭で振り返る不思議。
■玉【名物】
とどめ。まるで高級なケーキのスポンジのようなきめの細かさと甘さ。
■柿
梅酒でサッと煮たらしい。シャキシャキした歯応えと冷えた感じが爽快。色々な体験をして混乱しつつある舌が一瞬にて落ち着くのが分かる。最後まで手を尽くす究極の料理人のこだわりに感謝。

お酒は全て冷やで。
□流輝 45% 純米吟醸
□成政 60% 純米/富山
□王緑 40% 無濾過生原酒/島根
□花垣 究極 35% 大吟醸/福井【希少】
□黒龍 55% 純米吟醸/福井
□花垣 65% 純米にごり/福井

代々木上原の寿司店の最高峰。登りつめたその地位にあぐらをかくこと無く常に全力で板に向かう。そんな大将の殺気のような気合いを感じながら優雅に珠玉の料理を味わう。
この日も店内は満席。賑やかな会話や美味さへの感嘆の声が寿司の味を更に高めてくれている。

■ホワイトアスパラのすり流し
■中トロ 和歌山の本マグロ
■モズク酢/ホタルイカのオイル漬け/琵琶湖の稚鮎の天ぷら
■江戸前キスの昆布締め
■ずわい蟹のコロッケ
■づけ
■スミイカを墨塩で
■カスコ鯛 黄味酢乗せ
■ツブ貝を墨塩で
■姫筍/シュガートマト/そら豆/新ジャガ/新タマ のバーニャカウダ
■タチウオ木の芽焼き
■タコの桜煮【名物】
■淡路のアジ
■蒸しアワビ 肝ソースで
■大トロの漬け
■生トリ貝
■カマスの炙り
■干貝柱の茶碗蒸し 生海苔乗せ
■金目鯛昆布〆めの炙り
■車海老
■北海道のウニの軍艦
■鮪のつみれ汁
■穴子
■玉
■鮪の漬の細巻き
■イチゴのムース

代々木上原駅の界隈でぶっちぎりの人気店だ。その料理の展開はまるで上等なオペラのよう。当日もその感動の渦の中にドップリと浸ってしまった。
だがしかし、大きな油断が見えた瞬間にその熱も一気に冷めてしまうのである。
小さな小上がり、その床の間に飾られる可愛い置物。綺麗に飾っているなとよく見ると、凄い埃。出入口の白木の格子戸には蜘蛛の巣。この惨状に、とても苦い後味となった。
腕も立つ、ネタも良い、常に新しい驚きを提供してくれる憧れの店だが、客を迎える為の一番大事な心配りを忘れてしまっているのでは?
油断は大敵となる。

■ブロッコリーのすり流し
■穴子の稚魚ののれそれ
■タコの桜煮
■春のテーマのバーニャカウダ
うるい/芽キャベツ/菜の花
■鱈の白子
■[焼物]鰯の明太子巻き
とろろ
■[酢の物]毛蟹と塩水ウニ
トリュフソースで
■[握り]キスの昆布締め
■[蒸物]鰆の蕪蒸し
■[握り]春子鯛
■[蒸し物]生海苔と帆立の茶碗蒸し
■[握り]本ミル貝
シャキシャキした歯応え楽し
■[焼物]子持ちヤリイカの印籠焼き
■[握り]コハダ/閖上の赤貝/鯵/勝浦の鮪のヅケ/鰆/鮪中トロ/ノドグロ/車海老/ウニ
■あら汁
■穴子
■[細巻]ひもキュウ
■玉
■[甘味]杏仁豆腐

お酒
■伯楽星 特別純米
■早瀬浦 新酒槽搾り純米酒
■飛露喜 特別純米
■奥播磨 純米吟醸
■隆 生酒
---2016.2月再訪---

160204 カイ

ジャズを聴きながら創意工夫に満ちた料理を楽しむ至福のひと時。手際よく切り盛りする店主はいつもクリエイティブ。合間合間での会話は洗練された料理とは対比的にとても素朴であり、それがまた新鮮だ。このお店を楽しむならやはりカウンターがいい。

(コース)
■金時人参のすり流し
■白海老にセリとカラスミを乗せて/ワカサギの唐揚げ/たらこの曙巻/あんこ柿/絹モズクの蒸ウニ乗せ
■毛蟹の塩水ウニ、キャビア乗せ
■タコの桜煮と蒸あわび
■タラの白子の茶わん蒸し
■寒さわらのスモーク
■海老しんじょうの蓮根はさみ揚げ
■にぎり 15種
・昆布で〆たヒラメの酒盗乗せ
・ゆりあげ赤貝
・槍イカを竹炭で
・こはだ
・下田のマグロ
・カワハギ 裏ごしした肝とともに
・下田のトロ別れ身 筋が無く舌触りやわらか
・鯖 〆具合はとても上品
・サワラの炙り玉ねぎ乗せ
・煮ハマ 柚子の香り
・金目の昆布〆の炙り
・ボタンエビ 裏ごしした海老みそ乗せ
・ノドグロの炙り
・あなご 小骨を処理して柔らかく炊いた
・ウニ
■玉 まるでフワフラのケーキのような触感。デザートか?
■シジミの椀物

(お酒)
■飛露喜 大吟醸
■飛露喜 無ろ過生原酒
■楯野川 美山錦
■竹泉醇辛 樽の香り
■需今 八反錦無ろ過生 甘味深く舌先がわずかにピリリ


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代々木上原に凄腕の寿司職人が登場した!
季節の変化の一瞬も逃さないぞ、と言わんばかり。食材選びやその味付けに強いポリシーを感じる。

◾️おまかせ
◻︎つまみ(8皿くらい)
旬のもの、珍味、季節
少量多種のつまみにはそれぞれ細かい工夫が施されている。
〔胡麻豆腐、竹炭塩で食べる新鮮アワビとタコ、カニのコロッケ、秋刀魚の肝焼き、白子のフライ、クリームチーズの酒盗乗せ、自家製イカの塩辛、蟹味噌で食べるバーニャカウダ、生シシャモ焼、そして松茸土瓶蒸し〕
どれもこれも、口に入れる度に唸るくらいに美味い。食材そのままではなく、全てが匠の手が加えられたものだ。
常識に捉われ創作のセンスも伺える。

◻︎握り(7貫)
醤油をつける必要はない。絶妙に味付けされている、江戸前のスタイルだ。
一瞬間も緊張を途絶えさせない姿勢が続く。
当日は大間の鮪があった。中トロと赤身を握ってもらったが、舌触り、歯触り、そして旨味がグッと押し寄せる。ネタの大きさは普通、シャリはやや少なめ。とても上品だ。
〔鮪赤身、中トロ、カワハギ肝乗せ、赤貝、竹炭塩を乗せたイカ、炙り鯛、鯖〕

店内は新装で明るい。カウンター6席に小上がり1卓のキャパシティだ。
客相手や魚のさばきは店主が、つまみや椀ものは厨房の弟子が担当しているようだ。
手間をかけた少量多種の料理を提供するにはギリギリの線だろう。

店を出る時には店主の顔に少しの疲労が見えた。
それでも大きな声で挨拶をしてくれる。
久しぶりに「粋」を味わった。

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3位

礼讃 (代々木八幡、代々木公園、代々木上原 / 日本料理)

30回

  • 夜の点数: 4.8

    • [ 料理・味 4.8
    • | サービス 4.3
    • | 雰囲気 4.2
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 4.8 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥15,000~¥19,999 -

2023/06訪問 2023/08/09

おまかせの極意ここにあり @代々木八幡

ザッザッザッ。
涼しげでリズム感のある音が聞こえる。
見上げると、神経を集中して鱧の骨切りをする大将の真剣な顔が見える。
今宵の宴の始まりだ。
匠の所作を見ながら料理や酒の話、そして世間話を。カウンター越しのこの楽しみこそが おまかせ の極意。
しとしとと小雨の降る梅雨の夜。
猛暑の夏を乗り越えるべく、上品にしてパワフルな料理を堪能させていただく。
 
[先付]賀茂茄子 田楽 
自家製の玉味噌と上賀茂の大茄子。
カランカランと賀茂茄子を揚げる音に続いてパタパタとそれを焼くのに炭を仰ぐ音。
風情あるな。
山椒の香り共に夏の贅を頂く。

[前菜]潤菜 キウイ
広島のスーパー潤菜。

[小吸い物]ながれこ 夏かぶ
下田の床節と東北の夏かぶ、吉野の葛で。
ことぶしだけで取った出汁が素晴らしい。
品のあるコクとボリューム感のある旨み。
この時期の蕪は小ぶりで甘くないので素直に出汁が沁みるんですよと大将の解説。
なるほど、その通り。

[向付]鱧焼き霜 梅肉
天草の鱧を自家製の梅肉で。
燃えた骨を丁寧にハサミで切っている。
淡白な味のイメージを持つ鱧だが、香ばしさと共にしっかりとした旨み。
やはり上物は違う。

[椀]葉隠すっぽん
日光の水とすっぽんのみの汁。
ミニマルさを極めた最上等の料理だ。
身体に沁みる出汁。
プリプリの皮、骨まわりの筋肉。味わいと食感の変化も楽しい。

[箸休め]万願寺唐辛子 
茗荷とじゃこ山椒。

[焼物]四万十鮎
バジル酢とはじかみで。
まるで泳いでいるような景。
頭から尻尾まで全部食べられる。
ほろ苦さとバジル酢のマッチが斬新だった。

[小鍋]葱鍋 トマト
恐竜のスープ。
グツグツと煮立った状態で到着。
爽やかなトマトの酸味と軽快なネギの苦味。

[食事]
・まずは白米
ぬか漬け、きんぴら、味噌汁 と共に。
・中川牛のカルビ肉じゃが
家庭料理の王様がこう化けるのか。豪華なる独創性を感じる料理。
・焼きトウモロコシご飯
ピュアホワイト。
・TKG
黄金の玉子で〆る。

[水菓子]春日居の夢桃香(ゆめとうか)

◇黒龍(福井)純米大吟醸
◇夏どぶろく(青森)
◇田酒(青森)火入れ 純米吟醸 山田錦
◇而今(三重)純米大吟醸 白鶴錦2022
◇十四代(山形)秘伝玉返し 本丸

塩を使わずに、出汁と素材が持つ自然の味だけで究極の美味を追求する。
しかも、最上等な京料理のレベルで。

毎日市場に通って得る情報の確度や目利きの素晴らしさもある。だが、捌いてみないと分からない素材のコンディションもあるだろう。出汁についても、同じように作っても出来が異なる博打性がつきまとう。
開店時間が迫る中、究極の判断に迫られ続ける。それは自分との戦い。それを毎日毎日繰り返している。
まるで楽しんでいるような、大将の笑顔に刻まれた皺にはそんな相が見える。
当日の献立も、後述するこしあぶらとフグの白子以外、全く塩を使っていないそうだ。

随分と酒を飲んでも次の日に辛くない。
懐石の流れを疲れずに、胃もたれせずに楽しむことが出来る。もちろん、それは高血圧や動脈硬化、腎臓病の予防にも繋がる。
そして、作り手の気合いがこもった料理を食べることで食べた側に伝わってくるものがあるように思える。それこそが人の心を豊かにする栄養なのかも。
 
[先付]こしあぶら精進揚げ(山形 最上)
季節を先取りする粋。
山菜の女王を頂く。若々しい青さを極寒の時期に頂く贅沢。

[前菜]根芋吉野煮(出汁と薄口、吉野の葛を引いて)
綺麗な白色は徹底した管理をして育てられた証。
潔い食感と心地よいとろみそして、抵抗なく体に沁みる出汁。

[前菜]メジマグロ叩き(新玉葱と自家製ポン酢)
綺麗なピンク。
トロけるような脂の美味さに新玉葱の軽快な食感がバランス。

[椀]川千鳥(長崎)
脂の乗ったすっぽんの椀。
急いで食べて、と大将から注意され、写真を撮り忘れたが、透き通る汁にスッポンの肉がしっかり。
しなやかな食感と力強い旨味が印象的。
それにしても、塩を一切使っていないとは思えない旨味のバランス。
なんて贅沢な。

[向付]鰯(能登)
このお店で鰯の刺身は意外。だが、なるほど。食べてみて分かる他では食べられない最高級品。

[焼き物]桜鱒蕗味噌焼き はじかみ
自家製の蕗味噌を塗った桜鱒。仕上げに真っ赤な炭を上から当てて焼く。
刀鍛冶みたいな真剣な大将の表情。

[肴]独活の2種盛り
ウドを2種の食べ方で頂く。中は酒盗で炊き、皮はきんぴらに。

[肴]田芹の焼き浸し
炭で焼いた芹に切り胡麻。それを目の前でカツオ醤油でお浸しに。
今までに体験した事のない歯応えの心地よさ。力強い胡麻の香り。

[焼き物]長崎天然トラフグ白子
この時期の1番旨い食材。ですよね。
一気に広がる芳醇さとクリーミーさ。旨みが凝縮した表皮のおかげで美味が何度も反復する。

[小鍋]うるいと鍵蕨の小鍋
このスープは名古屋コーチンのガラと肩ロースを4時間半炊いたもの。

[ご飯]徳島産あわみのり
・白ご飯
・もち豚と九条葱のカツ煮
・おにぎり
・自家製千枚漬け 赤出汁

[裏メニュー]すっぽん 肝
卸したその日だけ食べれる生の肝。胡麻油、生姜醤油で頂く。
生まれて初めて体験。
弾力と潔さを兼ね備えた歯応え。冷んやり艶を感じる舌触り。品の良い芳醇さとコク。
レバーを含めて肉の内臓として、一番美味かった。

[甘味]愛媛の甘平、高知のさくらんぼ

[お酒]
・信州亀齢 シルバーラベル(長野)美山錦大吟醸 
・寒菊 ocean99凪(千葉)吟醸うすにごり
・〆張鶴(新潟)山田錦純米吟醸
・而今(三重)無濾過生 特別純米
・十四代 (山形)無濾過生 中取り純生



秋の終わりに訪れると店構えがバージョンアップしていた。
暖簾を止めて、しめ縄の形の美しさを強調。
行燈に書かれた店名の書体がより高貴な雰囲気を漂わせていた。
盛り塩に乗せられたカボチャの顔やお化けは、粋なハロウィン仕様の表現だ。
引き戸を開けると現れる大将の笑顔は、変わっていなかった。
当日はカウンターが鈴なり。初めての6人並びだ。
そう、このお店にはカウンター越しに料理人の所作を観たり大将との会話を楽しむところに魅力を感じるお客が集まるのだ。大将もそのコミュニケーションを大事にしている様子。なので、狭くても文句を言うお客は皆無だ。
上品に、そして、賑やかに料理が進む。
店内ごがサッパリしているなと思ったら、いつも壁の上に飾られていた大きな熊手が無い。それを見て新鮮な決意を改めて感じたのだった。

[先付]くわいチップ 焼き獅子唐
一杯目のビールに合わせて作ってくれる先付。
揚げたてのクワイは軽快でありながら深さのある噛み応え。繊細な塩加減と香ばしさを感じつつ、この先の期待感が高まる。 

[前菜]小蕪風呂ふき
フーフー言いながら。舌先を刺激するしなやかな繊維と甘みの後から追いかけるほのかな苦味に自然を感じる。それを自家製の柚子味噌が包み込み、その融合がとてもリッチ。

[前菜]柿なます
石和の柿はシャキッとしてほのかに甘い。なますの歯応えも軽快で、気持ちが引き締まり味覚が敏感になってくる。

[椀]湯葉汁 山葵【超絶・名物】
大将が京都の修行時代に作っていた名物料理だとか。
味覚を研ぎ澄まして感じてみる。非常に繊細な美味さ。味わえば味わうほど深さを感じるこの出汁は何だろう。
海老や蟹の甲羅を焼いたような香ばしさに似た風味がかすかにかんじられるが、そんな単純では無いはず。
繊細な湯葉が主役。それに甲殻類は強すぎるような。大豆などの豆類を煎って根菜の干物と炊いたような…。素人の推理は続くばかり。
結局、教えてもらえなかった。

[向付]関アジ アオリイカ 針生姜
大分の関アジに佐島のアオリイカという一流の素材。肉厚の関アジはクロスに入った隠し包丁によってとても食べやすく。身が引き締まりながら脂の甘みあり。
アオリイカも鮮度抜群でコリコリした歯応えを残しつつ品のある甘みを放つ。

[焼き物]黒むつ レモン
内房の黒むつは肉厚。その切り身はコロッとした形で食欲を唆る焼き色が付いている。
その白身は極薄味で、レモンの効果が抜群だった。

[揚げ物]焼き海老芋
25cmもありそうな大きな京都の海老芋。
その長さを生かしてカットされたシルエットだ。

[蒸し物]
シラカワ丹波蒸し
京の魚、シラカワは白甘鯛のこと。それに丹波栗とは。素晴らしく雅な京の風情を纏った一皿だ。
黒の椀の中のシラカワは繊細な肌を見せて

[小鍋]白子みぞれ鍋
本日のクライマックスは鍋。土鍋でグツグツした状態で提供される。
熱々の白子は北海道浦河町産。衣の香ばしさと白子のクリーミーで芳醇な味わいが最高。
最後は匙で全ての旨みを纏ったしぐれを頂く。

[ご飯]あわみのり 新米 赤出し
・炊きたての柔らかいところ
香り豊かな炊き汁を纏った新米。若々しい芯を感じながら楽しむ。
・蒸らした白米を浅漬けと共に
ふっくら甘味のある上質なご飯。
・新筍すき焼き【絶品】
10月に筍を食べられる感動。近江牛の贅沢な旨みと新筍のコリコリ感。それがご飯で広がっていく。
・いくら醤油漬け
粒が揃った上質ないくらはとても品のある漬け具合。プチプチが心地よく、ベタベタにならないところが普通と違う。
・蕪の葉とジャコの炒め
油を吸った蕪の葉は心地よい苦味と香ばしさ有り。ジャコの塩味と旨味が合わさり充実感のある味わいに。
ここで満腹満足。

[甘味]有の実 クイーンルージュ
もぎたてを予感させる歯応えとジューシーさ。
後味がとても爽快。

[お酒]
・加賀錦 荷札酒(新潟)朝日 純米大吟醸
・天美(山口)特別純米
・田酒(青森)山田錦100% 純米大吟醸
・而今(三重)火入れ 特別純米
・十四代 本丸 秘伝玉返し(山形)特別本醸造


初めてこのお店を訪ねたのは7年前の10月。
仕入れは築地から豊洲へ変わったが、大将は必ず自ら出向いて漁の状況をや魚の状態の変化を肌で感じ続けている。
「京料理は出汁料理」と。その日の其々の料理専用の出汁を取る。その出来が良いと気持ちが上がったり。
それを毎日毎日。
荒業をひたすらに継続する精神力。一瞬の味の変化を見逃さぬ集中力。それらを持ち合わせながらお客とも付き合う。
敬服。

さて、当日は蒸し暑い真夏の日。
爽やかな秋、実りの秋がやって来る。そんな期待を胸に抱かせる料理と美酒に酔った。
正に礼讃を礼讃したくなる日になった。

[先付]
・無果花 田楽
自家製の練った味噌を焼いたいちぢくに。

[前菜]
・新生姜と枝豆のかき揚げ
新生姜は千切りに、沼田の枝豆は生のまま皮を剥いてカリカリに揚げます。

[前菜]
・芋、蛸、南京の冷やし鉢
遠州の小芋、佐島の蛸、牛窓のそうめんカボチャ。女性が好みそうな3点の炊き合わせ。柚子を振って涼やかに。

[向付]
・尾鷲の大鯵
夏用のポン酢で、薬味をたっぷり。

[椀]
・冬瓜と黒鮑
冬瓜は鳥出汁で炊き、鮑の出汁と合わせて吉野の葛で溶
隠し新生姜。

[焼き物]
・天草の海うなぎ
炭を回しながら焼き切った鰻。塩と山葵で頂く。

[焼き物]
・京都の田辺茄子
茄子のみで勝負した料理。この出汁が実は1番難しい仕事だったと大将。

[小鍋]
・富良野の松茸と近江牛鍋
超高級食材で…圧倒的な最高の出汁。

[食事] 徳島あわみのり 
・カツカツオ
自家製ソースで。
・雑炊
・胡瓜浅漬け 山椒昆布

[止め椀]
・味噌汁 

[水菓子]
・岡山の白桃

  
「脂が乗る」それは良い言葉。
それは中高年の一般人以外にとってね。
久しぶりの訪問。人の服装も街中の景色もすっかり秋の様相だ。
葉野菜の変化を楽しんだ後のこれからの季節は、やはり魚が良い。
寒さを覚える早朝に大将が見定めて手に入れた魚介は格別。それらは脂が乗り始めたこの時期にこそ味わい深いもの。そして、珠玉の食材達には巧みな調理が施され官能的なストーリーが構成される。
お客にも上流な方が増えていると聞く。
新進気鋭の若い大将に脂が乗ってきている。
自分も一緒に成長しないとな。そんな心地よい緊張が走るのだった。

[先付]
・丸十 銀杏
[前菜]
・柿なます
・黒舞茸 車海老 信田煮
[向付]
・鯛(淡路)ボタン海老(増毛)
[椀]
・白甘鯛 焼茄子
[焼き物]
・太刀魚 丹波松茸 京春菊 鬼灯
[小鍋]
・牡蠣みぞれ鍋 壬生菜 近江かぶ
[食事]
新米 
・味噌カツ(もち豚)
・とろろ じゃこ 卵
[止め椀]
・胡瓜ぬか漬け 昆布
[水菓子]
・香川のシャインマスカット

「料理は自然を素材にし、人間の一番原始的な本能を充たしながら、その技術をほとんど芸術にまで高めている」
かの、北大路魯山人が残した言葉だ。
新型コロナもなんのその。
コツコツと、ひたすらに、それを実践してくれている。

[先付]わくわくコーンかき揚げ

[前菜一]赤みずお浸し ふり柚子

[前菜二]淡路の鯵砧巻き

[椀]夏かぶ 床節 露生姜 星柚子

[向]鯒(コチ) 洗い茗荷 山葵

[焼き物]四万十川鮎  バジル酢

[酢の物]壱岐岩牡蠣 ポンすだち酢

[揚げ物]甘鯛フライ(レアで) 自家製タルタルソース

[赤楽小鍋]夏鴨 アメーラ 賀茂茄子 粟生
九条ねぎ

[食事]
・白米 胡瓜かくや 赤出し
・とろろごはん
・チャーハン
・近江牛卵かけ
・鴨だし煮麺

[水菓子]夕張メロン


美味を楽しむこと、とても元気が出る。
美しい器に美しい盛り付けを見ること、感性が磨かれる。
そんな体験をさせてもらえるお店。
心から礼讃したい。

[先付]新筍 慈姑

[前菜一]壬生菜浸し

[前菜二]細魚寿司 千社唐 子持ち鮎

[椀]丸餅 海老芋 辛子

[向]鯛 ビーツ 山葵

[凌ぎ]ヨコワ炙り 出汁ポン酢 河豚葱

[焼き物一]新鱒 蕗味噌 編笠柚子

[焼き物二]河豚白子 

[蒸し物]玉地蒸し すだち

[煮物]淀大根 鴨 葱 山椒

[揚げ物]カキフライ タルタルソース

[和え物]京春菊 松の実和え

[食事]あわみのり 千枚漬け 赤出汁

[フルーツ]紅まどんな
京都、その歴史によって培われた文化からコンサバティブなイメージを持つ。
料理の世界も然り。
本場京都でも、イタリアンと合わせてみたり、メキシカンと合わせてみたり。そんなチャレンジをされている京料理のお店を見かけるが、どうも奇をてらったというか話題作りが先行していると言うか。関東の人間である小生もついつい横目で見てしまうのだ。
ここ、代々木八幡の小さな京料理のお店で、この日、正しい道理から外れない見事なサプライズを味わうことが出来た。
京料理の道を磨きながらも常識に囚われずに挑戦を続ける大将には素直に頭が下がる。

[先付]藤九郎銀杏 慈姑チップス
これほど深い味わいの銀杏を他に知らない。煎りたて、揚げたての贅沢なおつまみだ。

[前菜一]鯵棒寿司 針生姜
ピンと張った針生姜が透き通る鯖の上に乗る。実に粋だ。

[前菜ニ]雲子玉地蒸し 黒トリュフ【絶品】
椀の蓋を開けた瞬間に放たれる森の香り。湯気の中から姿を現したのは、まさかの黒トリュフ。
玉地の出汁はあくまで繊細。そこに秘められた熱々の雲子は艶かでしなやかな食感。とても上品な芳醇さだ。
山海の珍味が出会う繊細の極み。

[前菜三]海老芋 磯部揚げ
深黄の器に黒緑色の塊が3つ。まるで投げ入れられた石ころのような景に驚く。恐る恐る箸で摘まみ上げると磯の香りが立ち昇る。それを一口。滑らかな歯応えと上手に出汁の浸みた海老芋が、細かな粒子となった海苔の旨味を広げていく。その繰り返しがとても楽しく、思わず目を細めた。
山海の幸協業による美味、第2弾だ。

[椀]ハマグリ 松茸 
今シーズン最後の松茸をここで食べられて幸せ。
耳かきの先ほどの塩。それだけしか調味をしない超高質料理だ。ハマグリの力強く上品な磯感のある出汁に松茸の森の香りが見事に一体化する。
山海の幸協業による美味、第3弾。

[向付]鰤藁叩き
フワッと燃え上がる藁の炎に鰹をくぐらせて香りづけ。四国出身の慣れた手つきが心強い。
脂が満遍なくのった上等な鰹はそれだけで美味。その所作は贅沢でダイナミック印象だが、辛味大根の爽やかな絡みと極細のチャイブの香りを添えることでその味は上品で繊細な美味さに変化する。

[焼物一]甘鯛若狭焼き
シンプルに見せる匠の料理が出てきましたよ。若い甘鯛なのか、白身は甘く引き締まった感じが残る。それに香ばしく焼かれた細かなウロコ。その両者が実に繊細な美味として味覚に入ってくる。噛み締めた時に皮から染み出る脂の旨味も忘れ得ぬ。酢橘で味の変化を楽しんだり。京料理らしい甘鯛の楽しみ方。

[焼物ニ]焼き茄子 白味噌
黒の椀に白味噌。そこに焼き那須の島。赤軸法蓮草の色彩、細かく削られた鰹節のふんわりとしたシルエットが美しい。
上品な青味のある茄子に濃厚で甘辛な白味噌が良く絡む。
前の料理のシンプルさとの対比的な味覚の効果を感じる。

[煮物]丸大根 鶉丸 唐草大根 針葱
料理の最後は出汁で煮込まれた大根の優しい美味、舌触りの楽しいウズラの肉団子。ここまでの展開で味覚神経が大満足状態。そこで味わうこの料理の美味さのパワーが絶頂を超えた更なる満足の域へ誘ってくれるのだった。
そして、肉団子の中に仕掛けられたウズラの卵。最後のサプライズはまさかのド直球。そのユーモアに、やられた。

[ご飯]栗ごはん、イクラ、松茸すき焼き、玉子かけごはん
秋の贅沢極みご飯に腹づつみを打つ。今夜も粋な仕掛けと美味い料理をありがとう。
・牛蒡山椒金平と胡瓜ぬか漬け
・根芋の赤出汁

[果物]山形ラフランス
この楓の葉の器を目に焼き付けてつつ今年の秋と別れを思う。

[お酒]
・加茂錦 荷札酒(新潟)槽場汲み生原酒 美山錦
・鳳凰美田 碧判(栃木)純米吟醸無濾過生原酒 山田錦
・田酒(青森)純米吟醸 辨慶
・而今(三重)無濾過特別純米
・十四代(山形) 中取り純生吟醸
・十四代(山形) 大吟醸 播州山田錦

アフターコロナで口数が少なくなる。話す相手の数も減らさねば。周りへの気配りや心配り気から、いつしかそれが自然とエチケットになった。抵抗無く美味ものが身体に滲み入った時、知らず知らずに溜まっていたストレスがため息となってフーッと出る。今宵、初めてそんな感覚に。感謝。

[前菜1]湯葉チップス
最初のビールに合わせて作って頂いた。極薄で軽快な歯応えに絶妙な塩加減。

[先付]小豆ハタ昆布〆 新生姜
キラキラと輝くクリスタルの皿に宝石のように載せられている。紫の小さな花弁や大葉、ゴマがちりばまれたハタらまるで宝石のよう。
序盤は舌の感覚が冴えている。その上品な締め具合と微かなハタの甘みを楽しむ。

[前菜2]琵琶の精進揚げ(長崎)
背の高い六角の磁器を覗き込む。香を焚く器らしい。緑の器に美しいオレンジ色が映える。
熱々で甘い琵琶。揚げたその衣には全く卵を使わない、精進のこだわり。

[前菜3]蛤(鹿島)本三つ葉 浸し
切子細工を施した透明のガラスに淡い白色の出汁。上品なピンクをした蛤は肉厚でこの上なく深い旨味。添えられた本三つ葉が色彩と食感、味わいに変化をつけていた。最後に出汁を啜る。ため息が出た。

[お椀]白甘鯛のくずうち 青柚子
漆黒の椀に白銀の白甘鯛の鱗が静かな光を放っている。松の葉のように細く切られた青柚子がその上に橋をかけ、天井のダウンライトがまるで満月のように水面に映る。霊験の景、か。
出汁は昆布と鯛のだけ。塩は耳かき一サジだけだとか。箸を入れるとくず粉に封印された甘鯛の味が冴える。ハラミの皮の旨味は特筆ものだ。

[お向]初鰹
深い赤と黄。キメの細かな素直な歯応えにエネルギッシュな赤身の旨味。辛子と薬味が爽やか。

[揚物]ヤングコーン
ちびマルコちゃんの花輪くんのヘアスタイルのように髭がなびいている。それがさっくり甘く、素朴に贅沢。本体もコリコリで楽しい。

[焼物1]本モロコ 木の芽酢【希少・絶品】
琵琶湖の天然モロコは京料理の超高級食材。それを長時間かけて遠い炭で焼いたもの。小生が入店した時から焼き始めているとか。最後は網の目に頭を指し込んだ状態で、それはまるで剣山のよう。
噛むごとに滲み出る深い熟成感。淡水魚故に旨味が凝縮しても塩辛くない。なるほど。

[焼物2]加茂茄子 田楽
立派な加茂茄子。京都洛北農業の特産だ。そして香ばしい焼き目のついた美味い味噌。木の芽の香りとともに夏を味わん。

[凌ぎ]白瓜雷干し このこ和え
焼き場の上にぶら下がっていた螺旋状の細いやつ。まさかハエとり紙じゃないよな、と思っていたやつ。
それがこんな風に出てくるとは。

[煮物]巻海老 板オクラ 黄ニラ餡

[小吸物]うすい豆すり流し【絶品】
青味とコク、満遍なく広がる上質でサラサラの舌触りが贅沢。

[食事]今宵もしっかり頂きました。
・まずは、白米
・カルビ新ペコロス新じゃが
・じゃこ万願寺実山椒
・とろろ
・TKG
・鯵なめろう
・まご茶漬け

[デザート]桃(長野)

◇智則(島根)純米吟醸
◇日高見(宮城)吟醸
◇みむろ杉(奈良)純米吟醸 山田錦
◇北島(滋賀)純米吟醸
◇而今(三重)純米吟醸 山田錦火入れ
◇写楽(福島)夏吟うすにごり、

時節に合わせて早めに訪問。
日のあるうちにこの引戸を開けるのは初めてだ。
この時間、当たり前だが先客はいない。カウンターの真ん中に漆の盆一つと綺麗に畳まれた真白のナプキンが置かれている。その様に親しい亭主から茶事に招かれたような厳かな気持ちになる。
ビールを一口飲んで世間話をしながら料理が始まる。調理する大将の後ろでお弟子さんがキビキビと動く。当日は、いつもよりも指示が多く、こまめだ。話の内容や小生の飲み具合、食べる様子を見ながらその場でメニューをアレンジしてくれているようだ。嗚呼なんという贅沢。
そして、ありがたい発見が。一人心澄まして頂く一皿一皿には美しさや美味しさの奥に込められたメッセージが感じられる。つい反応して、いつもと違う観点から深く考え事をしてみたり。うむ、店内がまるで茶室のような小宇宙的空間に、そんな感覚になる。酒に酔ったかこの感覚に酔ったか解らぬが、料理には更なる深さがあることを知った。
そう、京都の有名な文人が「茶道の哲学」を説いていた。Stay Home Week に読んでみようかな。

[先付]うるいのお浸し
蓋付きの透明な器の中にジオラマのような綺麗な世界がある。鹿島の蛤の身は優しい肌色。繊細な葉脈が浮くうるいの葉の淡い緑。それらが淡い白色の海に小さな島を形成している。
うるいは若く優しい食感。蛤の出汁は冷やしてもこんなに美味いのか。サラッとしながら深い旨味は素直に身体に滲みて。
新酢橘が爽やかで、健康を楽しもうと、そんな気になった。

[前菜1]平貝のフライ
知多半島の篠島で採れた大きな平貝。まだビールが残っていたので、その様子を見てアレンジしてくれた。衣の香ばしさと貝の甘み、それだけ。全く調味していないのだとか。リッチな歯応えと研ぎ澄まされた旨味。噛み締めつつ、つい無言になる。
添えられていたのは、可愛らしいたらの芽だ。

[前菜2]ホタルイカの辛子酢味噌和え 京菜花と独活を添えて
富山のホタルイカはその大きさに驚かされる。パリッとした歯応え。ワタはタップリで上品な芳醇さと広がりのある味わい。目玉やくちばし、軟骨が念入りに取り除かれているからだろう。一杯の存在を感じながらこんなにも充実した味わいを楽しむのは初めての経験だ。
辛子酢味噌の効果も加わり、美しい緑の京菜花はそのほろ苦さがシャープに感じる。
ホタルイカの旨味の広がりと京菜花のシャープ感の対比を楽しのに、思わず目蓋を閉じていた。

[お椀]沢煮椀 胡椒
見よ、髪の毛と同じくらいの細さに切られ野菜達を。それらが椀の中に流れを表わしている。沢の流れ、か。椀の蓋にも松葉で流れが描かれていた。
微かなトロみの中で舌先に感じる極細の野菜の食感が気持ち良い。同じく細切りにされた豚の出汁と脂は全体的な印象に力強さを与えている。

[お向]マコカレイ(佐島)白烏賊、馬糞ウニ和え(長崎) 
まるで満開の桜のよう。今年はゆっくりと楽しめなかったから、魚見て花見だ。マカガレイがこんなにも色鮮やかだったとは。軽く酢橘を振って塩と山葵で頂いた。味覚が研ぎ澄まさせる感覚だ。

[焼物1]那須牛サーロイン ポン酢おろし
上質なサーロインを炭焼きに。これは元気が出るな。おろしたての大根は舌先が楽しくなる粒感で水々しく適度な辛味だ。それとタップリの浅月を乗せて口に運ぶ。冷んやりしたおろしと熱々の肉のコントラスト。広がる肉汁の旨味。爽やかさで抑えられた脂感。中年にも安心美味な元気補充の仕掛け。
天豆のホクホクは歯触りと舌触りの変化に。

[焼物2]京都物集女の筍
皮ごとの炭焼きで真っ黒になった熱々の筍を躊躇なく剥いていく。勿体ないなと思ってしまうほど。そしてその中心から取り出した真っ白な芯だけを切って。その身を覆う木の芽はタップリ。旬の香りが店内に広がる。
キメの細かい歯応えと甘みをしっかりと残した素晴らしい焼き具合だった。滲み出る筍汁に広がる木の芽の風味にStayHomeで失いかけた季節感を取り戻す。ため息が漏れる。

[酢の物]淡路鯵を新生姜で巻いて
器の上で咲く美しい花弁。脂の乗った鯵に旨苦い薄切り新生姜の取り合わせが絶妙。微かな胡麻の香ばしさも合流。サッパリとした後味だ。
木の芽の後に生姜の流れ。特徴のある嬉しい刺激で味覚自体が満たされてゆく。

[凌ぎ]薄い豆浸し
実に優しい凌ぎだった。確かに味覚もボリュームもしっかりと楽しんだ状況。それを乗り越えるための一品として絶好のアレンジ。お凌ぎと言えば、ついつい小さなお寿司やうどんみたいな腹持ちの良いものを想像するが、そんな我々素人の発想は軽く裏切られるのだ。
薄い豆の青味とコクを引き立てる、極々繊細な出汁が積み重ねていた美味さの物語をリセットしてくれる。これから始まるクライマックスを最大に楽しめるように。

[煮物]淡路鯛と2色のニラ餡
新緑を表すような器の蓋を開けると豊かな香りとともに湯気が立ち昇る。中央にお香のように置かれた小さな白い塊はおろし生姜だ。その効果かな。
白と緑のニラの下から堂々と顔と出したのが見事な鯛。その鮮やかな縞模様は丁寧に皮引きされた証。その身は崩れずにしっかりと形を残す。更に口の中にリッチなボリューム感を与えてくれる。出汁の餡を纏った力強い身の旨味をニラの青味と苦味が立体的に感じさせる。満足度が絶頂になる瞬間だ。

[食事]筍ご飯 赤出汁 胡瓜ぬか漬け
・白ごはん カラスミ、ジャコ唐辛子
・車海老の天丼 本三つ葉【絶品】
平らなかき揚げのように整えられた天ぷらはパリッとした後からプリッとしたエビの歯応え。香ばしいタレは海老の頭で出汁を取ったもの。
満腹中枢を麻痺させる美味。これでまたペロリと一杯。

[水菓子]琵琶(長崎)
上品な甘み。

[お帰り]出汁に貝割れ大根
最後に一杯だけ出汁を飲んで帰りたいと、わがままを言わせていただいた。
出汁に始まり出汁に終わる至福の会食だった。

◇みむろ杉(奈良)無濾過 純米吟醸雄町
◇日高見(宮城)純米 短稈渡船
◇高砂(三重)松喰鶴 純米大吟醸 山田錦
◇写楽(福島)純米吟醸 赤磐雄町
◇田酒(青森)純米 山田錦
◇花陽浴(埼玉)無濾過 純米大吟醸
仕事のない日の17時に伺った。無理を言って早めにお店を開けてもらったのはCOVID-19による緊急事態宣言からの休業要請がある中で20時までに退店する計算だ。
お客同士の距離を保つ為に完全予約制で1日2組限定としながらも営業を継続している。
皆のために感染拡大と闘ってくれている人達やウイルス被害から会社や家族を守ろうとしている人達にここでゆっくりと美味しいものを食べてもらいたい。精魂込めた料理が明日への活力や癒しに繋がれば。そんな大将の思いによるものらしい。
ハートが熱くなる中で、今日の会席がスタートした。

[先付]ミニ青梗菜(静岡)のお浸し
春の息吹を感じさせる青菜に白糸のような新生姜が乗る。青菜の初々しい歯応えの後を由比の桜海老の香りが追いかける。
冷えた出汁が爽やかに胃に染みる。

[前菜1]アオリイカ(淡路)と筍(やましろ)木の芽和え
落ち着きのある薄緑。白味噌と和えた木の芽の風味は上品で深い。しっかりとしたアオリイカとサクッと軽快な筍の歯応えの違いを楽しむ。

[前菜2]コシアブラ(山形)の天婦羅 
女王さまの登場。芽が開かない状態で頂く贅沢。生まれたばかりの繊細な歯触りと蕾の皮のほろ苦さ。これを楽しめるのが和食の妙。

[お椀]天然蛤(鹿島)
蛤だけで採った出汁はしっかりとした濃さを残す。一啜りしただけで一気に広がる洗練された天然の味わいに感動。蛤の身は厚く噛み締めるごとに更なる旨味が滲む。美味さ無限大。
蛤の上で美しい葉脈を見せているのはウルイだ。

[向付1]明石鯛 菜花昆布締め【超絶】
なんとも美しい盛り合わせ。深い器の立ち上がりには満開の桜が描かれている。中央に配された淡路の天然の鯛の身の美しさが見事に映える。
朝〆とは思えない深い甘みは今でも忘れられない。初めて感じる美味さだった。

[向付2]松輪鯵
蓮の花弁の全てに福の字が記されたありがたいお皿。そこに松輪のアジが輝いていた。黄金の胡麻を纏うように。見た目の美しさがその美味さにそのまま乗り移った印象。舌触りに艶、脂に爽やかさ。

[焼物]あかむつ
むむむ、さりげなく出てくる高級魚。その一番脂が乗るところを頂く。パリパリした皮と共に官能的なハラミを楽しむ。
添えられた蕗味噌の淡い苦味がノドグロの濃厚さを飽きさせない効果に。

[小吸物]碓井豆(京都)すり流し
雅で鮮やかな緑にうっとり。そこに浮いているのは針うど。そして銀箔(後で気づいた)。上等で粋な演出だ。豆のコクと出汁の旨み。

[酢の物]たいら貝、タラの芽、わらび、こごみ 
透明な切子ガラスの器に瑞々しい山菜が盛り付けられている。中でもこごみの立断面を見せる包丁は見事。眩しく愛らしい。新すだちをギュッと絞って頂く。

[煮物]若芽(大槌町) 筍(やましろ)
待ってました。この季節の名物、若竹煮だ。汚れのない真っ白な竹の子と浅湯でのワカメ。出汁が美味しく入っていて、定番ながら新鮮で嬉しい驚きがある。

[揚げ物]車海老のフライ
天然物は丸くなるんですよとからかわれたが、なるほど自然な形で自然に美味さを感じるかも。ボリュームのある身の部分だけ粗挽きの衣を纏う。その香ばしさとジューシーさが美味。足を摘んで甲羅の中にある味噌を頂く。隠された上等な珍味。

[凌ぎ]鯛出汁ご飯
鯛の骨で取った出汁の炊き込み。時折弾ける小柱の旨味と爽やかな三つ葉の青味が楽しい。

[焚き物]新じゃが(長崎)新玉葱(淡路)牛カルビ
これ以上豪華な顔ぶれはないだろう、の肉シャガ。一緒に煮込まれたはずだがそれぞれの主張がしっかりしていた。中でも長崎の新ジャガは小さいながらもジャガイモの旨味がしっかり。これをおかずに絶品のご飯を頂く贅沢。

[食事]あわみのり 胡瓜ぬか漬け 赤出し
・まずは白ごはんで
・雲丹と海苔を乗せて
・葉ごぼうとじゃこを乗せて
・トドメの卵かけご飯
よく食べました。

[水菓子]デコポン(和歌山)
酸味よりも甘味が勝ったジューシーなデコポン。驚くほど後味が爽やか。

◇くどき上手 亀仙人(山形)純米大吟醸
◇澤屋まつもと 守破離(京都)山田錦 純米大吟醸
◇酔鯨 花ごろも(高知)純米大吟醸
◇黒龍 春しぼり(福井)吟醸原酒2回火入れ
◇みむろ杉(奈良)純米大吟醸 山田錦火入れ
◇而今(三重)純米大吟醸 雄町無濾過
よく呑みました。
立春が過ぎても厳しい寒さが続く。そんな折に温かな雰囲気に包まれて春を感じさせる上質な山海の幸を堪能す。
なんて、大人を気取りたくなるお店。
毎週通うわけにはいかないが、季節の変わり目にふと思いたち伺うこと4年。日本の料理、京都の料理の粋を間近に体験できる貴重な空間だ。
さてさて、

[先付]京菜花のバチコ浸し
バチコとはナマコの卵巣の干物。手間と時間が費やされた珍味中の珍味だ。それと新鮮な菜花を合わせたと思うと感慨深い。季節の梅柄があしらわれた器に鮮やかな緑な京菜花にバチコのだオレンジ色が冴える。上品な苦味と深みのある出汁。日本の大人の贅。この塩味はバチコをもどして出したものだけだとか。

[前菜]栃木の新アスパラのかき揚げと雲丹の磯辺揚げ
アスパラの切口をこれだけ一度に見れる料理はそう多くない。沢山の切断面から滲み出る甘み。なるほど。
同じ皿に揚げたての磯辺揚げが載せられる。三角に三角の磯辺揚げという、幾何学的な装いがユニーク。上品な芳醇さを醸し出す雲丹とこだわり抜いた上等な海苔。贅沢な磯の香りの美味。

[椀]桜鱒 粕汁仕たて
粕汁の海に肉厚の噴火湾の桜鱒が島のように隆起している。そこに小葱とミョウガ、カラスミがトッピングされている。しなやかさを残す桜鱒の歯応えは心地よく、その脂の旨味が粕汁によって広がる感じだ。汁はしっかりとボリュームがあり、体の芯から温まる感じだった。

[向付け]めじ鮪(山口)鯛(淡路)関鯵(大分)
関アジの皮の輝きとその断面から垣間見る身の美しさ。鯛の身はその筋肉の断面がよく見える。土佐醤油で頂く。程よく残った歯応えが新鮮な天然物の逞しさを感じさせる。そして、シャキッとした歯触りの浜防風が粋だ。

[焚き物]聖護院蕪
湯気の奥、安土桃山の狩野派による絵画のような色彩にうっとり。先ほどの粕漬けと対比的な透明感のある汁は鯛の骨からとった出汁だとか。無限なまでに純粋な汁に蕪の繊細な甘みと菊菜の青味が引き立っていた。鼻の奥をくすぐる柚子が楽しい。

[酢の物]生牡蠣
ガラスの器の中、蓋て封印されたオイスターホワイトと琥珀色の世界。蓋を閉じたまま外から眺める美しさ、蓋を開け香りが広がる一瞬を楽しんで。佐賀の牡蠣の磯感とクリーム感の加減は深過ぎずもしっかりと旨味の神経に届き、ポン酢の餡が爽やかさを誘う。

[焼き物]白甘鯛 ふく白子
食欲を唆る香ばしい香りが漂う。カウンターの中で真剣に包丁仕事をする大将のその所作に安心感と緊張感が相まった独特な雰囲気が。
カリッとした大きな鱗の食感と深みのある旨味がにじむ白甘鯛は長崎から、シワの無い純白の河豚の白子は下関の天然物らしい。
クライマックスに相応しい美味エネルギーの強さに贅を感じる。少しずつ
春の訪れを告げる蕗の味噌はそれだけでも酒が進む。酢橘で味の変化を楽しむ。

[炊き合わせ]新筍とわらびの信太巻
春を代表する山の幸、竹の子を2月に食べれるとは。この新筍は九州の八女産らしい。木目の細かい食感が素晴らしい。そしてその奥に感じる上品な出汁はえぐみや酸味を全く感じさせることなく滲みていた。揚げで巻かれたワラビの断面が綺麗。
力強い緑の木の芽が山の趣きを漂わせている。

[和え物]芹の胡麻和え
秋田の三関芹は白い根が沢山ついた上物。潔い歯応えが心地よく、口内の奥から湧き上がる胡麻の香りと青味を含んだ汁のコンビネーションに贅沢な野趣を感じる。

[食事]徳島産 あわみのり
・白ごはん
・芹ごはん
・牛九条葱山椒煮
・卵かけご飯
・葉ごぼう雑魚

・赤出汁
・千枚漬け

[フルーツ]甘平
愛媛の甘平は瑞々しく甘さと酸味のバランスが上品。

◇東洋美人 おりがらみ
◇黒龍 垂れ口 純米吟醸
◇加茂錦 荷札酒 山田錦 無濾過生原酒
◇田酒 山田錦 純米吟醸
◇而今 千本錦無濾過生 純米吟醸
◇十四代 山田錦 大吟醸

冬の味覚を楽しみに。お店へ向かう足取りはついつい速まる。
最上質の食材を繊細かつ美しく仕上げるための調理場の風景は思いの外、大胆で力強い。カウンター越しにその様子をかなりの範囲望むことができる京料理のお店は極少ないのではないか。
テキパキと働く弟子たちの前で腕を振るう大将との会話を楽しめるのも魅力の一つだ。
このお店に通わせてもらうようになって、4年が経つ。その巡る季節の変化も楽しいが、昨年の同じ季節との変化を確認するのもまた愉しい。
今年もまた去年より深くなった、美味を堪能した。
感謝。

[先付]ムカゴと新生姜のかき揚げ
ビールのお供にと。ムカゴは栄養たっぷりの秋の食べ物。新生姜と合わせることで、土っぽさや酸味が薄れて旨味が際立っていた。

[前菜]秋鯖の棒寿司
首折れ鯖をギリ〆で。生で食べらるくらい新鮮な鯖を旨味を引き出すために最短の時間で〆たのだとか。透けるようなピンク。これほどの生感覚で鯖を楽しめる機会は少ない。

[お椀]川千鳥の腕【絶品】
スッポンだけでとった出汁は透明感あり、とても上品。ワイルドなスッポンを丁寧に調理された証。芽葱の緑と柚皮の黄が爽やかさを与えて綺麗だ。スッポンの肉は弾力性に富み旨味が深い。餅に出汁がよく絡んで美味し。ほのかに香る忍び生姜香りが京を感じさせた。

[向付け]鯛(明石)アオリイカ(長崎)縞鯵(和歌山)
銀杏の葉を模した器の曲線が優雅だ。色は上品な変化を持つ鬱金色だ。その器の中に三種の魚が慎ましく寄り添うように盛られていた。

[焼き物]松葉蟹(浜坂)【絶品】
最高級ブランドの松葉蟹。その証に浜坂の松竹丸のタグが付いている。焼いた脚は瑞々しくも濃い旨味。茹でたハサミの部分はボリューミーで身の繊維がしっかりした食感。解した身と蟹のミソを和えたものは芳醇でありながら新鮮なしなやかさが。そこにさっと酢橘を振って、絶品の珍味。
いけないいけない、お酒が進んでしまう。

[凌ぎ]江戸川春菊浸し
黒い器に深い緑の一色。春菊の味を引き出す上品な出汁。調味は酢橘だけだとか。だだ、ひたすらに春菊の美味さを楽しむ。爽やかな青味と苦味に酸味。そしてその食感は活きいきとしている。生命感を感じるポリシーの効いた一品。

[蒸し物]香箱蟹玉地蒸し
先程の春菊が「静」ならこの茶碗蒸しは明らかな「動」だ。内子の鮮やかな橙がビビッドだ。味の方も多彩で深い旨味。この連鎖攻撃で、味覚中枢が心地よく混乱する。
大将が雄雌の甲羅を見せてくれた。こんなに違うんだな。雄は脱皮の回数が多い分だけ大きく成長するらしい。

[揚げ物]江戸前太刀魚 煮おろし
出た、和製京風のトリック。感じすぎだろうか。色彩豊かな皿に鎮座するオレンジの切り身。サーモンだと思わせて、実は太刀魚なのだ。実に肉厚。ハラスの美味さと上品さはサーモンもはるかに及ばないだろう。衣の香ばしさとおろしの清涼感。三次元の旨味を感じる。

[煮物]京蕪と雲子
繊細な白とクリームの色合いに見惚れてしまう。鱈の白子は艶のある食感と上品なコク。そして、鯛の骨でとった出汁を品よく吸った蕪は円やか。それらを三河みりんでキリッとした仕上げられた白味噌の出汁に絡めて頂く。ジワッと身体の内側から美味と温もりが染みる。

[スペシャリテ]京都の海老芋
絶妙の加減で炊かれた海老芋をスライス。この厚みが絶妙だったモコモコせずに出汁の美味さと芋の旨味を口の中に広げることができる。アクセントのふり柚子が効いていた。

[食事]
・丹波栗ご飯
丹波の栗はその風土や気候の特徴から最上質と言われる。なるほど、ムラのない深い甘み。こんなに美味い栗ご飯は他にない。ハズ。
・仙台牛と九条葱すき焼きごはん
大きな一枚の仙台牛でご飯が見えない。しなやかで柔らかな食感、肉の旨味はとても深い。そこに九条葱の甘苦感が加わり贅沢なすき焼きご飯に。
・玉子かけご飯
・赤出汁、胡瓜の古漬け

[水菓子]石和の柿 長野のシャインマスカット


日本中から最上質な旬の食材を集めること。それは名の通った店にしかできないこと。でも、それだけではない。料理人が毎日のように市場に足を運び目利きをしてこそ本物が手に入る。そして、培った人脈と信頼によって食材が集められたりもする。このお店は、小さいながらそんな弛まぬ努力と熱意が溢れ、その賜物のような料理を頂くことが出来る。よく考えたらお客として、とてもありがたいこと。
前回は夏と秋の変わり目を鱧松の土瓶蒸しで楽しんだ。当日は日本全国の最上質な食と共に、秋真っただ中の松茸尽くしを豪快かつ上品に堪能。和食って、いいな。


[先付け]白ダツの吉野煮
白ダツとは海老芋の茎のこと。真っ白で艶やかな様相は入念な下ごしらえによるものだろう。しなやかながら潔い歯応えが心地よく、いりこ出汁の上品さと生姜の粋が身体に浸みる。

[精進]丹波栗と銀杏の白和え
滑らかな口当たりのあとで、コリッとした歯ごたえ。具材が全く見えないのでそのちょっとした驚きが楽しい。丹波栗のコクの深さはとても上質なものだった。

[お碗]鹿島の天然蛤 【絶品】
立派な蛤は口の中が一杯になる充実感。その出汁は旨味が深く、松茸の香りと相まって超絶な贅沢さを味わせてくれる。松茸の食感はシャキシャキと心地よく、それがとても長続きする幸せ。
この苫小牧産。

[向付]明石鯛
小振りに切られた明石の鯛は最上質。その上品な甘さは他では体験できないのではないか。面白かったのは生の松茸の柄の部分を解したものが付け合わせに。上品な海の味覚に山の香りが加わり贅沢な自然の美味の演出となった。この松茸は 岩手産。

[焼物]房州のかます松茸巻き 【絶品】
身の締まったカマスが松茸にしっかりと巻き付いて焼かれていた。この見た目、なかなかの迫力。やや熟成感のあるカマスの旨味とそれを吸った松茸を食べ合わせる。美味。
付け合わせのじゃこ万願寺は色合い美しく、味のアクセントにも。

[強肴]甘海老 【絶品】
橙の器に朱とピンクの大きな甘えび。目が覚めるような鮮やかさに暫く見とれてしまう。これだけ大きな甘海老にはめったにお目にかかれない。充実した噛み心地と広がる甘味と旨味。足の付け根や甲羅の中の味噌までの全てが楽しめる。
北海道の島牧で採れたものだとか。

[酢の物 ]山形のおばこ鰆
山形のプライドフィッシュであるおばこ鰆は独自の〆方や神経抜きが施された日本一の鰆だとか。なるほど、高熟成を感じさせる甘味だ。
ミョウガを中心に様々な野菜を細く切りそろえた錦野菜の透けたり反射したりする様相は繊細で上品。ポン酢ゼリーで食べやすく。

[煮物]里芋 菊菜 粟麩
入間の里芋が綺麗な白色の六角を描いている。菊菜の緑は深く、歯応えに変化を与えてくれている。香ばしく焼かれた麩は出汁を吸って旨味を倍増か。そこに乗せられた針柚子が爽やかなアクセントに。素材自身の味わいや歯応えの特長をとても楽しませてくれる料理。

[スペシャリテ]松茸フライ【絶品】
大きな傘の苫小牧産松茸は傘の部分の包丁を入れ、柄の部分は手で裂かれている。衣は薄く一定の厚み。その香ばしさと旨味が熱々の松茸をコーティングしている。目を細めながらその旨味の相乗と香りを楽しむ。あまりの美味さにお代わりを頂いてしまった。途中途中で酢橘を振って気分転換。

[食事]
・まずは白飯
新米の香り、旨味。赤出汁には焼き茄子がはいり、上品で深みのあるほろ苦さ。
・新筋子と海苔を乗せて
芳醇な筋子の旨味。
・松茸ご飯に新筋子を乗せて
山海の幸が出会う贅沢の極み。
・しぐれ煮に玉子
安定の美味さ。これでノックアウト。

[水菓子]有りの実
新高という品種の梨。甘みのある果汁がたっぷりで自然の美味さをそのまま頂く感じ。

猛暑のピークは越えたある小雨の夜に伺った。
このお店を訪れるたびに、感じ入ることや学ばせてもらうことが多い。
ついさっきまで自然の中で悠々と逞しく生きていたものの命を頂く贅沢さとありがたさ。それをこの日は憶えた。大将は料理を出す時に必ずどこで獲れたものか、どこで育ったものかを教えてくれる。調理されたそれを見ながら味わいながらその生い立ちを想う。正解は不明ながらその想像は不思議とリアルだ。結構楽しい。

[先付] 焼き無花果田楽
この時期がベストコンディションの京都のイチジクは立派なサイズ。それを炭焼きに。果肉の綺麗な朱色の上に白味噌が乗る。最後に上からバーナーで炙って、おろした酢橘の皮を振りかけてある。乗っけから嬉しい気合いを頂く。
アツアツで頂く。上品で深みのある甘さが口の中に広がる。お弟子さんが丁寧に練ったという白味噌は舌触りがとても滑らかで、イチジクの甘みに洗練さを与えていた。

[前菜] アスパラのかき揚げ
グリーンアスパラを2cm弱に切って綺麗に縦横ランダムに並べてかき揚げに。この季節はオーストラリア産のアスパラが旬なのだとか。確かに。心地よい歯応えを残しながらジューシー。その甘い汁が口の中で衣に浸みてその香ばしさと一体となった時の充実感は口に表せない。

[吸物]ハモマツ土瓶蒸し 【季節・名物】
日本料理の世界の季節は前のめりだ。夏の終わりと秋の始まりのこの時期の名物、ハモと松茸の土瓶蒸しだ。最初はお猪口に注いでその出汁を楽しむ。この所作が実に楽しい。絶妙な濃さの加減の旨味はとても品があり、松茸の香りはしっかり。次は酢橘を絞って松茸を頂く。コリっとした歯応え心地よく、噛むごとに野山の香りが立つ。鱧は繊細な骨切りが施されていて花が咲いたような出で立ちだ。その味の奥に感じた不思議。鱧は極めて凶暴な性格で強い生命力を持つと言われる。その海の強者のエネルギーのような味わいが微かながら確かに感じられた。正に山海の自然の贅沢。

[向付] 明石の鯛 余市のボタン海老【絶品】
涼しげなガラスの器だ。二品を自家製の煎り酒で頂く。
鯛は透き通るようなピンクで、照明により細かな細胞の一粒一粒が虹色に反射していた。激しい潮流にもまれたことによる身の締り具合は明らかだ。それでいて凛とした旨味もあり。しっかりと餌にありついた上等な鯛であることに違いない。
それに比してボタン海老はとろみのある柔らかな舌触りで深い甘みがある。それでいて臭みは全くない。

[焼物] 秋田の鱸とじゃこ満願寺
蓼酢で頂く。スズキの筋肉質な白身はパサつかず。噛みしめると充実した旨味が口内に滲む。皮目は香ばしく脂の旨味深し。
付け合わせのじゃこ満願寺唐辛子は彩の赤と緑。

[小吸物] もやしの信太巻きの吸物【絶句】
一口啜って、ため息が出る。鯛の骨だけでとった出汁は超絶繊細な旨味。それを最高度に感じさせる塩の加減が素晴らしい。そこにほのかな酢橘の香りが。
油揚げに巻かれたもやしの断面は一本一本が均等な円形。もやしを見て美しいと感じたのは生まれて初めての体験だ。

[酢の物] 鰯の砧巻き
今度は蓋を開けると、わーと小さな声が漏れる。鰯をキュウリで巻いたもの。トッピングの土佐酢ゼリーの艶が加わりその様相は芸術品のよう。清かな青味と鰯の脂の味わいを土佐酢が包む。

[強肴] 子持ち鮎の有馬煮【絶品】
縁の高い六角の器の中心に、艶のある琥珀色の鮎の顔が見える。この立派な顎は水中の石の表面に生えた苔を剥ぎとり食べ続けることにより発達したものだろう。
潔い歯応え、卵を抱いた鮎全身の複雑な味わいに上等な甘みが絡む。そして、山椒の香りは夏の香り。
味、技、思いの全てが凝縮したような料理だ。

[煮物]長芋梅煮と蛸 オクラ餡
サクッとした長芋、柔らかな蛸の歯応えの対比が楽しい。品のある出汁が効いたオクラの餡は微細な泡が立ち、その香りを膨らませていた。

[食事]徳島の米の土鍋炊き 赤出汁 千枚漬け
・白ご飯
何も付けずにそのまま一杯。粒、コク、甘み。まずはデフォルトの美味さを確認。
・淡島カメチャブ
淡路島の玉ねぎに、淡島通りの肉店の牛、それを礼讃出汁で。肉の美味さの感じさせ方が実に上品。ペロリ。
・サマートリュフ卵かけ【絶品】
さりげなくトリュフ。その香りはこのお店において全く違和感が無い。広がりとコクのある上等な玉子。その黄身が熱々のご飯に触れて甘みを増している。そこにトリュフの芳醇な香りと歯応えが加わり絶品のTKGに。
・佐賀の海苔と礼文島の雲丹
この島ウニは濃い色。オレンジや黄色と言うよりは少し茶が入ったような。さては利尻昆布を沢山食べて育った超贅沢ウニか。それを丁寧にちぎった海苔に乗せてご飯と頂く超贅沢。これでTNOだ。

[水菓子] 有の実
塩水にさらした梨は酸味なく素直な甘み。シャキシャキした歯応えとこの水々しさで、興奮が絶頂に達した味覚中枢神経をクールダウン。

本日も匠工と美味に感謝。

◇亀齢(長野)兵庫山田錦 純米吟醸
◇而今 火入れ(三重)
◇十四代(山形)白鶴錦 純米大吟醸【希少・超絶】

梅雨が明けて夏本番だ。こういう時には鰻や肉を食べてスタミナをつけるか、はんなりと京料理で涼を楽しむか。迷った末の後者の選択。
前回訪問時に大将が発した「京料理は出汁料理」とのフレーズが未だ心に残る。当日の献立は汁物が6種。それぞれの美味さをダイレクトに楽しむことが出来た。
一方で美味い料理には美味い酒。と、いつも飲みすぎてしまう。当日は最後まで味覚を保ちながら料理を楽しもうと、お酒は控えめを目指す。

[先付]賀茂茄子の揚げ浸し ~黄交足止
冷製。素揚げされた京の賀茂茄子は心地良い歯応えを残す。ほのかに感じる油の香りが芍薬を唆る。艶やかで生命力を感じさせる緑は枝豆。コリッコリだ。爽やかな茗荷の歯ざわりと苦味と感じながらふり柚子の香りを楽しむ。さて、最後の一滴まで出汁を啜り、最上の物語のスタートだ。

[前菜]鯵とトウモロコシの天ぷら ~団扇皿
非常に繊細な衣で揚げられた淡路の鰺は歯切れよし、臭みなし。黒七味と塩だけで調味されている。なんとも硬派な一品だが、その味わいには優しさと甘さが備わる。
青森のトウモロコシは甘さに品があるな。

[椀]甘鯛と煮麺 ~紫式部
待ってましたの椀だ。紫式部の花をあしらった椀の蓋を開けて思わずため息が。なんとも幽玄な美しさ。真白な萩の煮麺は清流のような流れ。甘鯛の皮目に着いた金色の焼き目が絶妙な彩り。島原の青柚子の皮が優雅に弧を描く。大人の美だ。甘鯛は市場で捌いた瞬間に塩をしてもらうのだとか。お店では一切塩を振らない。その味わいはとても上品で贅沢な均質感がある。そして、大人の味わいほのか。限りなく繊細な鰹と昆布の出汁を感じつつ。

[向付]鯛 ~蟹絵皿
明石の鯛を自家製煎り酒で頂く。若々しい歯応えとそれを追いかける上品な甘み。軽く湯引きした皮は上品なゼラチン質でその感触を舌先で楽しむ。
彩と付け合せは加賀太胡瓜の漬物と石川の花穂だ。淡い緑と桃色が品を感じさせる。

[汁物]鯛出汁 信太巻き ~そば猪口
本日、3つ目の汁物の登場に歓喜。塩をした明石の鯛と昆布だけで丁寧にとった出汁は心身に浸みる。輪切りにされた酢橘と全く同じ太さに整えられた信太巻きは上品な香ばしさと旨味の中に夏もやしのシャキッとした歯応えが。仕掛けお手業の妙は感動ものだ。そしてまた、最後の一滴まで出汁を楽しむ。飲みやすいそば猪口に感謝。

[焼物]真魚鰹の味噌幽庵焼き ~鮑型織部
「西に鮭なく東にマナガツオなし」これは京都の料理人が皮肉を込めて使う言葉だそうだ。その昔、夏の時期に新鮮な鰹が手に入らなかった京都では瀬戸内で取れたこの魚を鰹に見立てそう呼んだとか。その味がとても良かったことから料亭では珍重され、これこそが真の鰹(真魚鰹)だと言われるようになったらしい。京都で修行を積んだこのお店の大将の当時の親方がそう言葉するのをよく聞いていたとか。なるほど奥が深い。
東京ではあまり知られない、西国の最高級魚を味噌幽庵焼きで頂く。瀬戸内は淡路で獲れた真魚鰹だ。
焼き目に照りのあるふっくらとした出で立ち。味噌の漬かり具合は上品で、皮目のコラーゲン的な舌触りと旨味が引き立っていた。
葉唐辛子の金平が味のアクセント。

[酢の物]冷やしトマト ~ガラス蓋物
平泉のトマトをそのままで。これは見た目も味も涼し。トマトの爽やかな酸味を感じる冷たい出汁も美味。4つ目の出汁。

[煮物]冬瓜 ~有田山水画
鶏のボンジリの強さが冬瓜にしっかりと浸みていた。その餡と新生姜の爽やかさのコントラストが良かった。5つ目の出汁。
伏見唐辛子はピリッと鋭い辛さで美味さに陶酔していたところから我に返った。

[強肴]黒鮑の白雲丹和え ~京焼波型
房州の黒鮑と奥尻の白雲丹の出会いはドラマチックだ。厚みのある鮑はとても柔らかく炊かれていて、上品な磯感と共に自身の深い味わいを残す。さっぱりとした雲丹と粒感を残しこってりとした肝が融合し、広がりと深さのあるペーストに。大将から一口で行ってくださいと言われて躊躇しながらやってみた。柔らかく深い歯応えと艶のあるしなやかな舌触り、その後の爆発的な美味さ。それがとても長続きする幸せ。

[食事]土鍋炊きご飯
・まずはそのまま
充実の料理の後のシンプルな白飯はこの上なく美味い。
いつもなら、ここから始まるエンドレスゲーム。上質なTKGから牛しぐれ煮、イクラやコノワタ、牛肉焼きにカラスミなどなど、ギブアップを告げるまで出し続けてくれるのだが…。
・鱧かつ丼
ドーンと出て来たこれには驚いた。淡白な鱧は衣を纏って揚げられて特製のタレにくぐらせてある。それをとき過ぎない上質な玉子でとじてある。その黄身のオレンジが鮮やかで、九条ネギの緑との色合いがパワフル。
それらが極上の旨味となって口の中に飛び込んでくる。それに炊きたてのご飯の食感と甘みが合流。
勿論、この一杯で気持ちよくギブアップだ。
・千枚漬け
上品な酸味と歯応えが効果的な気分転換に。
・赤出汁
これが6つ目の出汁。安心と懐かしさを感じる美味さだ。

[水菓子]夕張メロン ~三角吹き墨
小生の脳内にある味覚中枢はこの辺りで、幸せの混乱状態に陥った。それを水々しいメロンが優しくクールダウンしてくれた。

◇東洋美人 ippo 千本錦 純米大吟醸(山口)
◇磯自慢 山田錦 純米吟醸(静岡)
◇まつもと 守破離 五百万石(京都)
◇写楽 純米(福島)
◇而今 火入れ(三重)
◇田酒 古城錦 純米吟醸(青森)
5月の終わり、正に小満のタイミングだ。
京料理の修行を積んだ若い大将が腕を振るう小さなお店。料理に対するその直向きな姿勢とその料理の美味さが口コミで広がり、今やその人気は地域のトップクラスだ。大将の「京料理は出汁料理」との言葉通りその日の一品一品それぞれの専用の出汁を準備するのだとか。本当にありがたい。
さて。早速。

[先付]三つ葉のお浸し
繊細な出汁にほ海老の香りがほのかに香る。三つ葉の食感は極新鮮で繊細だ。だからこそ、極細に切られた新生姜の香りが生きたように感じた。味覚を研ぎ澄ます、大切な最初の一品だ。

[揚げ物]伊良湖ヒラメのフライと南会津コシアブラの天ぷら
笹雪の器に込められた粋。旬の山海の品をそれぞれに合わせた揚げ方で頂く贅沢。

[前菜]マコガレイ手まり寿司、うすい豆のお浸し、信太巻
特筆すべきは出汁とともに頂くうすい豆の繊細さだ。蒸し暑い梅雨も爽やかに乗り切りましょうと。そして、名前を聞き忘れた小さな魚の揚げ物が美味。その大きさは山椒の葉で隠れてしまうほど。にじみ出る肝の苦味と香ばしさを衣が捕らえていた。

[椀]グジの椀
贅沢な夏の椀。具を覆うよう配されたアスパラソバージュと青柚子が鮮やかだ。

[向付]ハタ/アオリイカ/ウニ
ハタは松輪のもので、艶のある舌触りと甘さがとても良かった。洋野のウニは水々しく滑らかでありながら、深い旨味だ。お見事。

[焼き物]四万十の鮎【超絶】
鮎は香魚とも言われ、四万十川の鮎は最高級とされる。それは豊かな森林から放出されたミネラルを含む清流と上質な藻が豊富だかららしい。そんな最上の鮎は焼き姿も美しい。水流を思わせる器の上で背をこちらに向けて配された。そして、力強く口を開けた様子に天然の力強さを感じる。頭からカプリ。サクッとした心地よい歯触りの後から感じる旨味は超絶に美味い。これが四万十の藻の味香。苦味よりもはるかに勝った旨味に万歳。
白ゴーヤの漬物が鮎の贅沢な後味に爽やかさを加える。

[焼き物]内房のカマス塩焼き
カマスは肉厚で身が締まった感じだ。レモンを絞り、脂と言うよりは白身の味をシンプルに味わう。粗めの大根おろしはこれだけでも美味し。焼イチジクの深い甘みはプチデザートの存在感。

[強肴]アワビの肝和え【絶品】
なんと贅沢な!三重のアワビがドカンと。熱々の茄子を土台に、肝の海に浮いている。幾重にも重なるヒダのように切られたその身はとても柔らかく、しなやかな食感。肝は実に上品に出汁で延ばされていて、これはもはや食べ物では無く最上質な飲み物であるような。

[煮物]豚の角煮【絶品・感動】
弾力があって旨味深い肉だ。絶妙な脂の残し方、筋を感じさせない煮加減。一口食べたその瞬間に、我が半世紀の人生で一番美味い豚の角煮だと心に刻んだ。
そして、新メークイーンは舌触り滑らかで、超絶な甘さだ。それもそのはず。三度も丁寧に濾したのだとか。感謝。
アスパラと木の芽の若々しい緑がアクセントに。

[ご飯]徳島のお米の土鍋炊きご飯
・白飯→とろろ→牛しぐれ→玉子→ウニ

[甘味]本わらび餅
全粒わらび粉餅をその場で練って出してくれる。その様子には迫力あり。その熱々のわらび餅にかけられた香り高い粗挽きのきな粉もまた美味し。

[お酒]
・東洋美人 西都の雫
・飛露喜 (福島)特別純米
・北島(滋賀)純米 雄町
・山形正宗(山形) 夏ノ純米
・田酒(青森) 純米吟醸 短稈渡船


己を殺して料理に向き合うストイックさ。見えないところで手間を惜しまず施す最高の仕込み。そして何よりも、表出する孤高なる謙虚さこそがお客の心を動かしているのだろう。
登りつめる超一流店への道。実るほどこうべを垂れる稲穂であれ。

このお店は自分にとって人間道の学びの場。
1つの道を極めた様を観るに、料理はそれを楽しむことで最も身近な共感をもってその極みを記憶することが出来るからだ。
新年度の当日は生憎の雨。珍しくカウンターのみの営業。贅沢な夜になりそうだ。

[先付1]菜花のお浸し 由比の桜海老を乗せて
ガラスの椀の中に春の風景が見える。新緑の丘に満開の桜だ。「ただいま」と言いたくなるこのお店の美味い出汁。菜花は若い食感、由比浦原沖で採れた桜海老は香り豊かだ。外国産とは比べ物にならないと大将が熱く語っていた。ガラスの蓋を開いた瞬間に広がる爽やかな香りは不思議に花の香りに感じた。

[先付2]たらの芽と漉油の天ぷら
山菜の女王と呼ばれるコシアブラと王者のたらの芽。それぞれの小さな芽が発する自然の香りをありがたく頂く。

[前菜]桜鯛の手毬寿司/わらび信太巻き/花びらゆりね/からすみ/ホタルイカのぬた和え
とても彩り鮮やかな一皿。桜の花が散る様を表したよう。ホタルイカは丁寧な下ごしらえのお蔭でとても舌触りが良く上品な芳醇さ。信田巻きのお揚げは出汁が浸みて美味い。キリッと結ばれたあさつきが引き締まった印象に。

[椀]沢煮椀
豚の出汁が加わり流れに変化が。細く切られたタップリの野菜とともにその汁を楽しむ。
鮮やかな緑の葉の上に散る黒胡椒が繊細なアクセントに。

[向付]真子鰈(江戸前)/ウニ(浜中)/鰆(三重)
アスパラ
鮮度高く引き締まった身に舌先で甘みや脂身を探る。

[焼き物]太刀魚(竹岡)の照り焼き
「焼き物は堂々と」との対象の言葉通り、立派な太刀魚だ。照り、炙り加減が絶妙で程よい脂とタレのバランスが引き立つ感じだ。食べ応えあり、ふき味噌やはじかみで変化を楽しむ。

[煮物]若竹煮 ウドの梅煮を添えて
短い旬のタイミングを捉えた一品。日本料理店におけるこの季節の定番メニューではあるが、伏見の筍は均等の取れた歯応え、鳴門のワカメは薄くとも力強く、それらが最上の出汁に浸る。見慣れた若竹煮に対して敢えて見た目に変化をつけず。他の追従を許さぬ作り手の自信と気合いが見える。

[食事]
・ホタルいかの土鍋炊きご飯
今年は不漁で手に入りにくいと言われるホタルイカがぎっしり。
・白ご飯
徳島のあわみのりはバランスのとれた米だと感じる。贅沢な粒感、しっかりとした腰に適度な甘み。このまま、2杯は行けそうだが止めておいた。
・このわた
熱々のご飯の上に立ち昇る磯感と爽やかな芳醇さ。
・かつ丼
まさかのかつ丼に心中は狂喜乱舞だ。カツでご飯が見えない贅沢。クライマックスに相応しい甘から出汁のパワーに目が醒める。
・カラスミご飯
宝石を散りばめたような煌めき、鼻に抜ける豊かな香り。
本日はこれにて大満足。に相応しい感じだった。

[甘味]マンゴー

[お酒]
・亀齢(長野): 純米吟醸 無濾過生原酒 山田錦
・雨後の月(広島): 十三夜おりがらみ生酒
・奈良萬(福島): 純米吟醸生酒 酒未来
・巌(群馬): 直汲 特別純米
・東洋美人(山口): 一歩 純米大吟醸 山田錦
立春が聴こえて寒さが一瞬だけ緩んだ気がして。
そんな朝に予約の連絡をしたところ、その時に豊洲にいた大将がその場で極上の松葉蟹を仕入れてくれた。
日本料理は季節や暦を表現する風習がある。素材だけでなく見た目にもそれらをより具現的に厳格に表現することが京料理特徴の一つだ。
江戸の職人のような気っ風の良さ、京料理のしきたりを備えた厳かさ、両方を持ち合わせる若き大将には毎回心が動かされる。

[先付精進]菜の花の辛子和え、丹波栗の渋皮煮
正に甘辛精進料理。丹波栗は昨年仕込んで漬けてあったもの。渋皮に甘みが浸みて美味い。この鬼皮を剥いた状態から、鬼はぎ として節分に掛けてあるらしい。

[先付]白魚の天ぷら
宍道湖の白魚は見た事もない大きさだ。上品な油の香りが浸みサクッとした食感の衣。それと共にフワッとした白身の食感、絶妙な塩加減で引き出される繊細な旨味。シンプルながら深い味わいの一品。

[前菜]蕗の田舎煮、鯛柚香寿司、
シャキシャキした蕗の歯応えと微かに感じる爽やかな苦味が野生のエネルギーを連想させる。
皿には梅を形取った人参に香ばしく煎られた大豆が散らされている。春の訪れと節分の表現がとても美しい。

[椀]粕汁仕立て 秋田の桜鱒の炭焼き、芽蕪、仙台の芹
1月は白味噌仕立て、2月は粕汁仕立てとの決まりがあるのだとか。優しい白色に若々しい緑の色合い。なんと、新潟の田酒の粕を用いているとのこと。北国でまとめた料理。桜鱒は炭焼きによる焦げ目が付いて香ばしく、ハラスの部分は柔らかく味わい深い。可愛らしい芽蕪の炊き加減も素晴らしい。

[向付]尾鷲の鯖、京都のメジマグロ、余市のぼたん海老、小柴の平目
新鮮な鯖は獲ったその場で血を抜く首折れ鯖。〆具合はかなり薄く、鮮度の自信が表れている。ぼたん海老は大振りで口の中がその甘みで一杯になる贅沢さ。

[焼物]浜坂の松葉蟹の焼物【絶品】
待ってました。生きていた時は透き通るような綺麗なピンク色だった足が鮮やかな赤色に。身をほぐすと、艶やかで弾力性のあるしっかりとした繊維に別れる。それを山にして纏めてサッと酢橘を振って箸で掴んで口の中へ。広がる甘さと舌先に感じる太くしなやかな蟹肉繊維。蟹味噌を和えた繊維は新鮮な芳醇さを帯びていた。そして、最後は熱々の甲羅酒。贅沢の極み。

[強肴]ふくの白子 蕗味噌【絶品】
特大の白子。これを切り分けて塩を振って炭で焼く。とても新鮮なのだろう。形は崩れずしっかりとしている。薄皮は香ばしく、中は熱々。上品でコクのある深みのある味わい。
色合いも味わいも対比的な蕗味噌との相性も抜群だ。

[煮物]鴨と聖護院大根の煮物
刻み春菊の鮮やかな緑。とろみのついた出汁には重層的な旨味が感じられる。聖護院大根は炊き具合良く、繊維と微かな辛味を残した感じだ。海老芋の甘みとねっとり感。贅沢な野菜の旨味の中で鴨の食感と脂味が効果的なアクセントになっていた。知的な料理だ。

[食事]
・松葉蟹炊き込みご飯【絶品】
松葉蟹の旨味が良く出ている。トッピングの蟹味噌が上品なコク。
・すじこを乗せた松葉蟹ご飯
贅沢に贅沢を掛け合わせた、2乗の効果のある美味さ。
・白ご飯
リセット。
・牛のしぐれ煮を乗せて
・玉子かけご飯
・イカの塩辛を乗せて

・自家製のカラスミ【絶品珍味】
・キュウリのぬか漬け
・自家製の千枚漬け
・すくい豆腐の赤出汁

[甘味]大将季 だいまさきと読み、デコポンのことだとか
一粒一粒が瑞々しく深い甘みのデコポンだ。

◇亀鈴 無濾過生原酒(長野)
◇雨後の月 元平 搾りたて生酒(広島)【絶品】
相原酒造と望月商店がコラボして創り出したお酒だとか。料理をより美味しく食べるためのお酒だ。感心。
◇奈良萬 純米吟醸生酒(奈良)
◇而今 特別純米 火入れ(三重)
◇而今 特別純米 無濾過生原酒(三重)
◇而今 純米吟醸 千本錦無濾過生原酒(三重)
寒風吹き荒む中、京の正月料理を楽しみに伺った。
シンプルな見た目の奥に複雑で手の込んだ下拵えの技が潜む。気持ちと手間と時間が込められた料理には見栄えや美味に加えて何かを感じる、ような気がする。その有り難さに感覚を研ぐことも一つの料理の楽しみ方かもしれない。感心、感動。
それを信じて手間や謙虚さを惜しまないことは料理以外ににも通ずる事と思い、頂いた自らが年始めに意を固めるきっかけとなった。感謝。

[先付]このわた蒸し【絶品】
凍えた身体にしみる温かさ。そして、口の中いっぱいに広がる芳醇で新鮮な磯感。このわたの風味は熱を加えても不変なのかと感動。一口一口の合間に感じる爽やかさは酢橘によるもの。
[前菜]
・子持ち鮎の甘露煮【絶品】
奈良の希少な子持ち天然鮎は小振りで引き締まった感じ。絶妙な加減で甘露煮されて輪切りにされ積まれている。その断面は繊細で綺麗だ。肝の上品な苦味が加わり、とても知的で官能的な味わいに。天然でないとこの味にはならないとのこと。贅沢。
・赤なまこ
能登の赤なまこの食感に感動。一噛み目はかなりな噛み心地。二回三回と繰り返す毎に歯が通りやすくなり旨味が広がってくる。中毒になりそうな感覚だ。
・鯖棒寿司
・柿のくるみ和え
・くわい煎餅
皿の上に散らされた、亀甲に形取られた薄い煎餅。軽快な歯応えと香ばしさ。
[椀]京雑煮 2019バージョン
白味噌の海の中に真っ白な丸餅の島が浮かぶ。中央にアクセントのからしが。シンプルながら伝統を感じさせる印象だ。餅の下には唯一の具材が隠れていた。なんと、これが今年の干支にちなんだ猪肉。白全体の繊細さを損なわない上品な味付けだ。広がり感のある出汁と白味噌の上品さ。
[向付]平目(江戸前)、あおりいか(淡路)、かじき鮪(油津)
器の深さには歴史的な意味があると大将に教えてもらう。
[焼物]氷見鰤
とても綺麗な焼き色。脂の旨味が全体に行き渡り美味し。菊花蕪の爽やかな酸味、丁寧に下ごしらえされた縞笠柚子の甘みがリフレッシュ効果に。
[煮物]源助大根、新筍、車海老
春菊あんの緑と針柚子の橙が加わりとても彩の豊かな一皿だ。それぞれに掛けられた下ごしらえの手間に感心。それらの旨さの特徴を優しいあんで纏めている。
[スペシャリテ]海老芋揚げ【絶品】
巨大な海老芋を数種の出汁で何度も炊いて最上の甘さを引き出すのだとか。サクッと熱々を頂く。甘さの奥に粋な旨味あり。
[食事]
・香箱蟹のご飯
外子のオレンジ色とほうれん草の鮮やかな緑色がとても艶やか。
・いくらを乗せて
・白ご飯
・卵かけご飯
・牛しぐれを乗せて
・自家製からすみ
・赤だし
・胡瓜ぬか漬け
[甘味]しんしろ苺紅ほっぺ ミルク

◇雨後の月 特別純米 十三夜 おりがらみ(広島)
◇大観 しぼりたて特別純米(茨城)
◇宮泉 純米にごり(福島)
◇正宗 純米(山形)
◇写楽 初しぼり純米吟醸(福島)
◇而今 純米吟醸(三重)
◇田酒 純米大吟醸 斗瓶取(青森)
久しぶりの訪問。
当日は女将さんがサービスを担当されていた。安心感のあるサービスもまた料理を美味しくしてくれる。
このお店にはいつ来ても驚きがある。そして料理の楽しさを学ばせてもらえる。
これから冬本番だという時に、蕗の薹や菜花を取り入れた料理。上等な日本料理は季節の先取りが特徴というが…。そして、料理の運びの合間に煙の香りで気持ちの変化を与えるなど、五感を刺激する粋な演出もあったり。
当日はフランスからのお客もみえており、その妙に感動していた。
日本料理の嗜みが得られるようで、嬉しい。

[先付]川千鳥の茶碗蒸し
スッポン100%の出汁は旨味しっかり。肉は独特の歯ごたえで、噛み締めるごとに味が出る。おろし生姜でピリッと引き締まる。先付からこの質の高さ。
[前菜]菜の花の昆布〆、茄子の蕗の薹味噌の田楽子、出水の鯵棒寿司
春? 一流の日本料理店の先取り
[椀]めかぶ、大黒しめじ、山口の甘鯛、黄茄子
大黒しめじは太って見えて歯切れよくプリプリだ。甘鯛は舌先でとろけてその旨さが身体に沁みる。
[向付]淡路のヒラメ、つぶ貝、羅臼のブリ、根室のウニ
完璧な美味さってこういう事?ヒラメは甘く舌に残る。つぶ貝はコリッコリ。ブリは血合いの酸味全くなく直接旨味を感じる。ブリの芳醇さは大人な感じ。
[焼き物]オバコとカマス焼、干し柿の白衣和え
杉の薄板に火をつけて、お香のような効果。身の美味さ、脂の美味さ両方を交互に味わう。素揚げのくわいは香ばしくも心地よい歯ごたえを残す。甘い干し柿で気分転換。楽しい。
[煮物]鴨ネギ、源助大根、お多福春菊
鴨を口にした瞬間に広がる至福の世界。
[揚げ物]えび芋の含め揚げ
モチモチサクッとさた食感に柚子の香り新鮮。
[ご飯]土鍋炊きご飯 徳島の「あわみのり」を堪能
・そのまま
・いくらご飯
・しぐれ乗せ
・玉子かけ
・自家製のこのわた
・海苔巻き
・焼肉乗せ
・梅干し乗せ
[甘味]ルレクチェ

[お酒]
・如月 九郎左衛門 雅山流(山形)
・愛山 一白水成 (秋田)純米吟醸
・亀鈴(長野) 純米吟醸 山田錦【絶品】
・奈良萬(福島)純米生酒
・而今(三重)特別純米 にごり
7月だというのに焦げるような暑さだ。
こんな時には繊細な京料理で涼を楽しみたくなるものだ。
出迎えてくれた大将は坊主頭の夏仕様。暑苦しさを見せない粋な?演出だ。
夏の魚に夏野菜、そして、果物をアレンジするきめの細かい献立にはスーッと一筋のコンセプトが通っているよう。夏に負けずに楽しもう。無言のメッセージが伝わってきた。

[先付1]賀茂茄子の南蛮煮 柚子の香り
[先付2]とうもろこしのすり流し/イカの棒鮨/枝豆/イチジクの田楽
[吸い物]鱧の吸い物
[向付]真子鰈/黒鮑/鯵/雲丹
[焼き物]赤むつ、ホワイトアスパラ、桃の甲州煮
[煮物]冬瓜と佐島の蛸、ツルムラサキ
[揚げ物]海老しんじょうと里芋、 粟麩
[ご飯]白飯/トロロメシ/牛のしぐれ煮/卵かけご飯/雲丹ご飯
[甘味]

[お酒]
・亀鈴(長野) 純米吟醸 山田錦【絶品】
今シーズンの亀鈴は完成度が最高に高いと大将が絶賛。なるほど、全ての要素のバランスが整った上質さが半端無かった。
・日高見daccha(宮城)純米大吟醸
・五凛(石川)純米大吟醸生酒 山田錦
・月山(島根)芳醇辛口純米 無濾過生原酒
・皐ロ万(福島)純米大吟醸一回 火入れ
・而今(三重)純米吟醸 雄町火入
徳島出身の粋で元気な大将が営む小さな京料理店。開業して約7年という。富裕層や文化人の食通の舌をうならせるその料理と、大将の気さくな雰囲気で
本格的な京料理店としての確固たる地位を確立したように見える。
私が伺い始めてから3年。年を重ねるほどに落ち着きと風格が増してきたような、そんな気がする。
当日も満席だったが、バタバタすることなく、手際よく調理をしながら全てのテーブルに気を配る大将の余裕が安心感を誘い、料理を深く味わうことができた。夏の味覚、四万十と徳島の鮎を使い分けて出してくれるところに独特のユニークさあり。

[先付1]イチジクの揚げだし
[先付2]とうもろこしのすり下ろし/スズキの棒鮨/京賀茂茄子
[吸い物]天草の鱧の腕
[向付]つぶ貝/京イサキ/カンパチ
[焼き物]四万十の鮎、枝豆/山梨の白桃の甲州煮
[蒸し物]車海老のしんじょう揚げ/白菜/お麩
[揚げ物]徳島の鮎の天ぷら
[ご飯]徳島のお米の土鍋炊きご飯
・白飯→とろろ→牛しぐれ→玉子→白飯→おにぎりと鱧の骨揚
[甘味]にの岡豆腐、自家製の黒蜜と粗挽ききな粉で

[お酒]
・加茂錦(新潟) しぼりたて無濾過生原酒 雄町50%
・美丈夫(高知)純麗たまラベル 純米吟醸 中取り
・而今(三重)特別純米 火入れ
・愛山(兵庫)一白水成
・田酒(青森) 純米吟醸
・十四代(山形) 中取り純生吟醸 愛山
かの魯山人の残した有名な一節に「器は料理の着物である」という言葉がある。器作りを行う者からすると謙虚な言葉だが、見方を変えると料理人にとっては相当なプレッシャーになる言葉だったろう。このように、料理と器との関係が互いに互いを高め合う。器作家と料理人が切磋琢磨し合う。そんなことに意識をしながら料理を楽しめるとすればとても贅沢だなことだ。
京料理で腕を振るうこのお店の大将は若いながらも器に対する意識が高く、季節や料理の内容に合わせた器を"着せて"見せてくれる。

[先付]桜海老と菜花のお浸し〜椿軋山写しで〜
穏やかで深く優しい出汁。海老の香ばしさが食欲を誘う、ここのお店の味の記憶を思い起こしつつ、今日の期待を感じさせる一品。
[前菜]縞鰺棒鮨、うどと白ミル貝のぬた和え、蕨のしのだ巻き、のびるの天ぷら〜三閑人で〜
大将ご自慢の器で頂く。三人に支えられた円形の平皿に墨絵のような柄。その柄に応じるように料理が盛りつけられる。
[椀]キンキ〜つぐみ〜
こごみ、柚子を添えた装いは芸術的。
[向付]鯛、墨イカ、ヒラマサ、初鰹
墨イカの包丁技は素晴らしく、キラキラとした輝きと洗練された食感を表現している。新鮮なイカと匠の技のコラボか。
[焼物]マナガツオの味噌幽庵焼き、新じゃがバターとアスパラ〜備前〜
マナガツオは熟成感あり上品な甘みあり、パサつかない。
[酢の物]稚鮎の南蛮漬け
黄橙の器に稚鮎が一匹。シンプルな構図だが説得力のあるレイアウトだ。丁寧に揚げられた稚鮎はヒレの先まで形を残しつぶらで小さな黒目が愛らしい。
[煮物]若竹煮と木の芽〜白磁〜
[揚物]鯵フライ〜九谷〜
ズバッと輪切りにしたアジフライは見た目には長方形。九谷焼の優雅な柄と幾何学的なこの形の組み合わせがモダン。
[食事]土鍋炊きの徳島米、赤出汁
・まずはそのまま炊き立てを頂く
・しぐれ煮を載せて
・とろろご飯
・今日の特別、和牛イチボの牛丼
・このわたご飯
[甘味]みねおか豆腐、紅ほっぺ、たろっこオレンジ、天豆
2017年11月に伺った。
写真のみ投稿。
山手通りに面した小宇宙 のような日本料理店。
34歳の大将の料理にかける誠意と情熱にはいつも心を打たれる。お客にも仕入先の人にも、素材にも、とにかく「対面」に拘って料理をすることをポリシーにしているとか。
残暑緩む夜にいつものカウンターで。その所作を見ながら気さくに会話を交わす、贅沢で楽しい食事になった。

■先付
・貝柱の玉地蒸し
3時間かけてとった出汁と玉子だけで作られた一品。何も足せない緊張感のある一品だが、食べる方には贅沢な癒しを与えてくれる。
■前菜
・神戸の鯖の棒寿司
控えめに〆た鯖。クロームのような反射感としっかりとした歯ごたえが超新鮮の証だろう。
・奈良の柿と菊葉の白和え
秋を先取りした一品。薄色ながら甘み深い。菊の葉の心地よい苦味がその甘みを引き立たせているように感じた。
・焼き茄子のゼリー寄せ
琥珀色のゼラチンはコクのある鴨の出汁。
・鱧の天婦羅
小葱を鱧で巻いたもの。築地で良い鱧が見つかったとのこと。顔つきから顔つきが他とは違ったとか。丁寧に骨切りされているのでフンワリ食べやすく、上品な芳醇さが味わえる。このような濃い味の鱧の身は初めて食べる。
■椀
・ボタン鱧 もろへいや 梅肉 青柚子
魯山人の目月椀で頂くお椀。湯気の向こうのもろへいやの深い緑の山に真っ白な鱧の月が出たような構図だ。梅肉と菊の花びらがアクセントに。出汁はひたすらに上品で優しい。
■向附
・江戸前の平目
熟成させた平目は柔らかで微かにモチモチ感あり。山葵と炒り酒との相性抜群。
・和歌山の鯵
新鮮でコリコリした鯵。これは醤油で美味い。
・長崎白のいか
細かく包丁が入ったイカはそのエッジを舌で感じるシャープさと身の甘さのコントラストが楽しい。
■焼物
・島根の赤むつの味噌幽庵焼き 丸十蜜煮とセロリ、酢橘を添えて
ノドグロという呼び名はややミーハー感もあり、ここでは赤むつと呼んでいるらしい。その下に立派な松茸が隠れていたりして。職人の「粋」を感じさせる一品だ。
■煮物
・鴨と海老芋 京蕪と芽キャベツ、吉野葛と共に
■揚物
・仙鳳趾の牡蠣フライ
ドロドロせず、ザラザラせず、磯の香りと濃厚さが丁度良い身の締まり具合だ。サクッとした衣の食感と香ばしさ。
■ご飯 赤だし
雲井窯の中川一辺陶さんに造ってもらった土鍋で炊いた徳島産「あわみのり」のキラキラの新米を頂く。
・まずはそのまま
・とろろご飯
・牛のしぐれ煮乗せ
・玉子かけご飯
・奈良漬を乗せて
■水菓子
・鳥取のありのみ
塩水にさらしただけの梨。丁寧に皮をむいて面取りまでしてある。素材に敬意を払ったシンプルかつポリシーのある調理だ。
感動の料理と温かいもてなし。
一流を極めた小さな小さな割烹は、今日も品のある賑わいに包まれていた。
七夕にだけ使われる貴重な器と飾り。料理とともに夏を楽しむことができました。

[先付1]イチジクの揚げ出し
和歌山のイチジク。適度な甘さ適度な柔らかさでないと出来ない料理とのこと。その巧みな加減により調理されたことがじんわり感じられ、この先の料理の進行が楽しみになる。
[先付2] アジ棒鮨/トウモロコシのすり流し/ドラゴンフルーツ、/辛子レンコンの天ぷら
七夕の象徴に、梶の葉が添えられた粋な一皿。夏を感じさせるトウモロコシのすり流しはヒンヤリ超濃厚。厚い身の鯵は新鮮で身が透き通って見えた。
[吸い物]車海老のしんじょう
上品な出汁の香りにプリッとした海老の食感。が温かく内臓に浸みいる、小さなカボスの子供がアクセントに。
[向付]マサバ/マコガレイ/赤イカ/江差のウニ/メジマグロ
短冊のような器、涼しさと美味さの共演だ。塩で食す。
[焼き物]マナガツオの幽庵焼き
アスパラやコンニャクと賑やかに。
[蒸し物]ムール貝の酒蒸しと白菜お浸し
ムール貝の出汁をよく吸った白菜はシャキシャキした食感。
[煮物]北川なす/胡麻豆腐/おかわかめ
後半のクライマックスに向けて、味わいも強く深く。
[揚げ物]いわしのフライ
シンプルに棒状のフライ。よく見ると衣の中で身と皮の間に空間が。新鮮な証拠らしい。青味と脂と香ばしさのトリオ。美味し。
[ご飯]徳島米の土鍋だきご飯
・まずはそのまま
お米が立つとは正にこの様子。適度な粒感と噛みしめるごとに追いかけてくる甘さ。
・徳島のあわみ海苔とトロロ
出汁と海苔の風味が良くマッチしている。サラサラと胃の中へ消えていった。まだまだ、食べれるぞ。
・牛のしぐれ
とどめの一品か。甘みを勝たせた牛肉にたっぷりの小ねぎ。まだ行ける。
・白玉子のTKG
色と味の濃さは別物のようだ。熱々のご飯で甘みが増している。 ここでギブアップ。
[甘味]シャインマスカット/春王/ラズベリー
激しかった美食の攻めの後の癒しのフルーツは厳選された素材をシンプルに。

[お酒]
・日高見(宮城) 夏吟
・貴(山口) 純米吟醸 雄町
・磯自慢(静岡) 特別純米 山田錦
・亀鈴(長野) 純米吟醸 山田錦
・田酒(青森) 純米吟醸 八反錦【珍】
・十四代(山形) 中取り純生吟醸 愛山

☆2〜4名くらい。夫婦、カップル、大人家族にお勧めです。

たゆまぬ研究と創意工夫。そして、その先のひらめきと匠の技。それを頂ける事に最上の喜びをおぼえる。
料理人とはアーティストと似た創作家。毎度、そんな事を思わせてくれる。

[先付1]生とり貝、ハマグリ、うるいのお浸し 徳島の新酢橘で
新鮮でみずみずしい貝、出汁が染みたうるい。上品なスタートに、この後の期待が高まる。
[先付2]和歌山のうすい豆、コシアブラ素揚げ、行者ニンニク、マコガレイ
それぞれの個性が引き出すため、それぞれ料理の仕方を替えて盛り付ける。心配りが優しい、こだわりの一品。
[吸い物]甘鯛、ウグイス菜の吸い物
可愛らしいウグイス菜が見た目で印象的。繊細な出汁の香りの後に、ほんのりと香る爽やかさは小さな小さな花柚によるもの。
[向付]桜鯛、明石のアジ、銚子のサヨリ
特にサヨリが味わい深い
[蒸し物]車海老のエビしんじょう
白味噌仕立て。まるでポタージュのような深い味わい深いだ。
[焼き物]銚子の金目鯛の照り焼き、佐賀のホワイトアスパラ
開業当時から様々な魚の骨の出汁を注ぎ足している秘伝のタレ。それを掛け焼きにした金目鯛は芳醇そのもの。
[煮物]ホタルイカ、自家製の焼豆腐、新筍。菜の花の焚き合わせ
[酢の物]きらす と しめ鯖
酢を和えて丁寧に煎ったおからとしめ鯖の酸味合わせ。優しく爽やか。
[揚げ物]アジフライ
[ご飯]徳島米の土鍋だきご飯
・まずはそのまま
・牛しぐれ煮を乗せて
・自家製のこのわたを乗せて
・玉子かけご飯
[甘味]峰岡豆腐、100%のわらび餅、桜のジュレ

[お酒]
・謙信: 山田錦 純米大吟醸 生酒
・奈良萬: 酒未来 純米吟醸 生酒
・五凛: 山田錦 純米酒
・乾坤一: 特別純米辛口
・飛露喜: 愛山 純米吟醸 生酒
・十四代: 龍の落とし子純米吟醸 生詰
[白ワイン]
・MOSSE イニシャルBB

山手通りに面する小さな京料理のお店。
妥協のない丁寧な料理とカウンター越しの大将との会話を楽しみに、立春に伺う。

[先付1]海老芋の田楽
程よいトロみとホクホク感。揚げたての熱々の香ばしさとともに。柚子の香りがこれからの展開への期待を誘う。
[先付2]鯛の棒鮨、うすい豆の御浸し、柿の巻酢の物、茎キャベツ、自家製からすみ、はな豆の甘煮
賑やかだ。それぞれがとても上品な甘さ。舌の感覚を研ぎ澄ませて食すと、味はさらに深く。
[吸い物]蛤と菜の花のしんじょう
鰹節の出汁が立った汁。小さめの蛤はあくまでも具なのか。京都の新筍はコリコリと若さを感じる歯応え。さりげなく、つくし一本。春の訪れを待ちわびる自分たちにとって、希望を感じさせる一品。
[向付]ホウボウ、スミイカ、アジ
甘〜いホウボウ肉厚で歯応えのしっかりしたアジ
この厚みのスミイカ、相当大きなものだったに違いない。細かく包丁を入れ食べやすくしてくれている。それでもコリコリとした充実感。
[焼き物]江戸太刀魚の蒲焼
厨房の中に大きな壺のようなものがある。どうやら、その中で炭を焚いているようだ。そこで焼かれた太刀魚。脂が乗り切って最高のコンディション。当日の料理の流れの中で最も訴えのかけの強い料理で、口の中で一気に広がる太刀魚の味わいには感動させられた。
[煮物]自家製のひりゅうず
焼き物で受けたインパクトを落ち着かせてくれる上品な煮物。ひりゅうずとはがんもどき。京水菜のシャキシャキ感と出汁の旨味でリセット。
[揚げ物]長崎内湾のカキフライ
第二のピークが。やや大型で臭みが無くしっかりとした身が特徴。
[ご飯]徳島米の土鍋だきご飯
・まずはそのまま。塩をかけて食べると米の甘味が強調され、ついついにほんじんにうまれてよかったと、訳の分からない感動を呼び起こす。
・牛しぐれ煮を乗せて
・自家製のこのわたを乗せて
・玉子かけご飯
[甘味]峯岡紅茶豆腐 せとか乗せ
紅茶豆腐はお茶の葉の心地よい香ばしさと苦味が。透明のゼリーを混ぜて食べるが、これが甘味で付けの役を果たしているのだろう。物凄く芳醇なミルクティーのような。せとかは愛媛産の甘いみかん。糖度の高さと後味のさっぱり感が印象的。

[お酒]
・上喜元 からくち
・山形正宗 袋絞り直汲み
・而今 八反錦無濾過生
・飛露喜 無濾過生原酒
・楯野川 清流無濾過生原酒

料理を通じて季節の旬を感じたり、その次の季節を予感したり。日本料理の楽しみ方を再確認。
次は夏。それまで我慢出来るかな?
---2016年10月再訪---

こじんまりと、楽しく、贅沢に。
そんな夢をかなえてくれる礼讃に再訪。若く純粋なこだわりを持つ大将は料理にもお客にも誠実で気持ち良い。気さくさの裏に隠れた厳しさをカウンター越しに覗けるのもこのお店の面白いところだ。
10月の後半は料理の世界ではもう秋の終わり。実ったもの、育ったもの、熟したものをまとめて頂く最高の時期かもしれない。
感心するのは一品一品の仕入れを自らで行い、その美味さだけではなく安全さまでも見抜いているところだ。味だけでなく、そんな心意気をも頂く貴重な体験に、またまた冬の再訪を心に誓った。

[先付]きのこと蟹の酢の物
とんぶりがプチプチと楽しい食感。
[お凌ぎ]ふくさ焼き、丹波栗の渋皮栗、明石のツバス棒寿司、次郎柿の山椒和え
味の彩が豊かな皿。小さな一つ一つに豊かな世界感。
[お椀]岩手の松茸の土瓶蒸し
これぞマツハモ!鱧の出汁としっかりとした香りの松茸。このコラボレーションは7月に頂いたが、秋の終盤、円熟したその変わりように感動。
[向付]メジ鮪と白いかの刺身
青森で捕れたよこわ(若いクロマグロ)だとか。イカの透明度と包丁の跡の光の反射は高価な宝石のようだ。
[焼き物]カマス焼き
巻かれて焼かれた房州のカマスの力強さ。それをまさにとろとろのトロ茄子とムカゴが秋の終わりを演出している。
[刺身]佐島のゴマ鯵
炙れの乗った鯵の身と煎り胡麻の香ばしさとの絶妙なバランスが、ついつい駄洒落を想像してしまったことに恥じらいを感じさせる一品。
[蒸し物]うずらの丹波蒸
エビ芋と丹波栗の二種の甘さは口の中に後を引く。
[揚げ物]カマスと松茸の揚げ物
歯を入れた瞬間に松茸の香りが突き上げる、絶妙なカラクリ。
[炊き込みご飯]松茸の炊き込みご飯
[ごはん]名物の土鍋炊きごはん
・いくら丼
・牛丼
・自家製なめこ飯
・白ごはん

[お酒]全て料理に合わせてお任せで
・雄町純米吟醸「大観」
・純米酒「写楽」
・雄町純米吟醸「写楽」
・純米酒「丹沢山 秀峰」
・ひやおろし「北島」
・純米大吟醸「十四代 酒未来」


---2016年7月に再訪---

金田中から独立した鉦本氏が精魂込めて造る料理には毎度唸らされる。
毎朝自らの足を運んで食材を選び、全てに妥協を許さない厳しい仕込みを続けていること尊敬してしまう。
料理を仕上げる場面では客との会話で人懐っこい一面を見せたり。その佇まいには爽やかな余裕を感じさせる。
訪問が久しぶりとなった事を後悔。

[先付]茄の揚げ浸し白ウニ乗せ
茄子はしっかりとした歯応えを残しつつ旨味のある油や出汁を吸っている。上にかかる出汁のジュレがウニと茄子の美味さを上手くまとめてくれている。
[お凌ぎ]トウモロコシのすりおろし、バイ貝の醤油煮、棒鮨、イチジク
すりおろしは超濃厚。一つ一つに込められた知恵と技を感じる。
[お椀]鱧と松茸のにゅう麺
今シーズン初松茸!菊の花のように咲いた鱧と上品な出汁と松茸の香りのマッチングは不思議な世界。
[向付]鰹、平目、ハマチ
[焼き物]天然鮎の塩焼
徳島にある究極の清流、海部川で釣られた天然の鮎。ほのかな苔の香りが上品にも野趣を感じさせる。
[口直し]梅の糖蜜漬
一つ一つ無数の穴を空けて蜜の味を染み込ませた逸品。薄っすらとした酸味の後から大人の甘みが染み出る渾身の一粒。
[揚げ物]イワシのフライ
その新鮮さをキラキラで身のしまった刺身で検証。
[炊き合わせ]車海老の炊き合わせ
[ご飯]徳島米の土鍋だきご飯
・まずはそのまま。
・とろろご飯
・牛丼
・玉子かけご飯
いつもながら最後はお米で感動させられるのも気持ち良い。
[甘味]桃と葡萄を乗せた牛乳プリン

決して安くはない。しかし、赤坂や銀座の料亭に比べればかなりお値打ちだろう。
季節の移り変わりを感じたら、必ず思い出して訪問し、自らの味覚を鍛えよう。そして、自らと一緒に成長する匠の技を礼賛したい。

---2015年10月に再来訪---

秋味を楽しみに再訪。
季節を料理で楽しめるって幸せだなと、つくずく感じることに。

◼︎柿の白あえ
◼︎鱧と松茸の土瓶蒸し
脂の乗ったハモと松茸のコンビネーションは絶妙。夏の終わりと秋の深まりを楽しめる。
◼︎釣ったイサキの刺身
かなり大きなイサキ。皮を丁寧に剥いでシャキッとした歯応え。甘くてコクのある味わい。
◼︎新ブリの杉板焼き
脂少なめの新ブリに杉板の燻製効果が楽しい。
◼︎日月椀に海老しんじょう
魯山人の日月椀の中に、日月に例えた小さめの海老しんじょうとおろし。粋な仕掛け。
◼︎鯵の棒寿司
◼︎蟹肉と蟹みその和え物
◼︎グドと野菜の煮物
◼︎牡蠣のフライ
しっかりとした身がとてもミルキーだ。
◼︎ごはんと香の物
土鍋で炊いた徳島の新米。ツヤツヤでしっかりとした歯応え。その後で追いかけてくる甘みは絶品。
◼︎赤だし
◼︎お代わりごはん 新筋子の海苔
◼︎お代わりごはん 焼き牛乗せ
◼︎お代わりごはん とろらかけ
◼︎白玉ぜんざい
◼︎抹茶

料理に正面から向かう誠実で気さくな店主との会話も気持ち良く楽しい。
今回も唸るほどに感動のひと時でした。

---2015年5月訪問---

代々木八幡のとっておきの日本料理屋。
金田中で修業を積んだ徳島出身の店主が作る珠玉の料理。
大げさではない。
何を食べても唸るくらい美味いのだ。
丁寧で優しくハイセンスな料理はまさに「礼賛」したくなる。
出汁は全般的にカツオが勝った味。塩味は控えめだ。
店主自らが仕入れる材料は季節感があってとても上質だ。
料理は基本的におまかせで1万。特別な日に静かに落ち着いて料理を楽しみたいときに是非どうぞ。

■焼き胡麻豆腐
■鯛の白子のしんじょうと鱧の炙り
■赤はたと白いか、白ウニの刺身
■喉黒の塩焼きと揚げ物
■鱒の棒寿司
■グリーンピースの出汁浸し
■鴨
■三重県愛宕産の岩牡蠣
■土鍋で炊いたご飯
■香の物
■お代わりごはん サーモンのハラス乗せ
■お代わりごはん 徳島の卵かけ
■千葉の牛乳プリンマンゴーソース
■ビール 琥珀ヱビス
■お酒 貴、写楽

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4位

ズッペリア オステリア ピティリアーノ (祖師ケ谷大蔵、成城学園前 / イタリアン、パスタ、肉料理)

2回

  • 夜の点数: 4.7

    • [ 料理・味 4.8
    • | サービス 4.4
    • | 雰囲気 4.6
    • | CP 3.4
    • | 酒・ドリンク 4.4 ]
  • 昼の点数: 4.8

    • [ 料理・味 4.8
    • | サービス 4.9
    • | 雰囲気 4.6
    • | CP 3.8
    • | 酒・ドリンク 4.6 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥10,000~¥14,999 ¥10,000~¥14,999

2017/07訪問 2017/07/19

本物のアラカルト その極意を楽しめるお店

商店街の先の別世界。素材感を強調したイタリア郷土料理で定評のあるお店。階下にあるフィオッキは同じオーナーシェフが営む姉妹店。フィオッキはコース料理を楽しむお店。こちらは好きな料理を好きなだけアラカルトで楽しむお店だ。

■自家製のパンとグリッシーニ
乾杯の後はグリッシーニをポリポリやりながら楽しく会話して料理を待つ。
■元気な野菜盛りだくさんピンツィモーニオ
その名の通り新鮮で元気な野菜をオリーブオイルと塩だけデザイン食べる。夏キャベツはバリバリ、生おくらはパリッ、小さなトマトは甘すぎず力強さあり。マグワウリは微かな甘さ。それぞれがそれぞれの持ち味を打ち出して、荒削りな自然の力強さを感じるハーモニーを奏でる。
■豚肉の色々な部位のテリーヌ
ミミガー、その他諸々。沖縄の食材を思わせる、スローでフレッシュな料理。塩加減抑えめで素材の野趣を引き出した料理。
■田舎風ミネストローネ【定番】
これを食わずして…。
20数種の野菜の絶妙なミックスでこの味を創出している。調味料は無し。天才だ…
■三種の豆の裏ごしズッパ
完成度高し。素材の形が全くわからない、前述のメニューと対角にあるもの。
■ボンゴレビアンコ
奇をてらわず。そのままストレートにアサリが飛び出してくる。
■短角牛のピーチアリアータ
コクがある短角牛の味がソースに滲み出ている。
■カチョ・エ・ぺぺ【名物】
ペコリーノチーズと胡椒だけのシンプルなパスタ。シンプルな中にものすごい強さ。これが本物。その生き様に感動する一品だ。
■十勝産どろ豚肩ロース肉の炭火焼
■牛スネ肉の赤ワイン黒胡椒煮込み
□赤ワイン:レ・ドゥエ・テッレのサクリサッシ2011
フルボディー このお店で一番自分に合うワイン
■ドルチェ、エスプレッソ

☆日本人には発想し得ない本場を思わせる味覚空間。本物の美味さを追求して好きなものを好きなだけ食べる。そんな価値観のある方にお勧めです。
新鮮な素材を最低限の調味で最上な料理に仕上げる。どの料理も余計なものを纏うことなく素朴な佇まい。しかし、一つ口にするだけでその美味さに驚き、ついつい笑みがこぼれてしまう。
素材の味を活かした…。よく使われる言葉だが、このお店は表現不可能なくらいに、遥かにそれを超える。
トスカーナで修行を積んだシェフが本場のポリシーを日本に持ち帰って再現しているような。日本ではなかなか味わえない料理を体験できるお店だ。

■野菜の一皿
鎌倉と埼玉の提携農家で収穫された野菜。それぞれが持つ特徴が最大限に引き出されるようにカットされ、温められたり冷やされたり。味付けは塩とオリーブオイルだけ。
シンプルだけに、良い意味で緊張感のある一皿。後になってみると、最初のこの一皿が、このお店のポリシーを表現しているように感じた。
■ズッパ 元気な野菜達田舎風ミネストローネ【絶品】
数えきれないくらいの種類の野菜達。水分は野菜から出たものだけか?わざとらしいトマトの色付けは無し。半分溶けたチーズが野菜の味をアシストするような役割りを。
■パスタ カチョ・エ・ぺぺ
イタリア語で、「チーズと胡椒」そのまんま。それだけで作られたパスタ。三種のチーズを絶妙な割合で配合して、その味わいを調整しているらしい。や太麺の手打ちパスタはシコシコとした歯ざわりとしっかりとした腰。
■メイン スコッティリア
子牛、豚、鶏を白ワインで煮込んだ料理。トマトソースとバジリコで仕上げ。パンの上に乗せたレイアウト。豚は柔らかだがそな味をしっかり残す煮込み具合。鳥の皮の脂の旨味は食への挑戦意欲をかき立てる。ただ、仔牛はどこの部位なのか。これまでの感覚と違う、獣の臭みが強く、違和感。
■チーズ二種
赤ワインが残っていたので、コースとは別に追加。
・クルミの葉で包んで熟成させたチーズ 中は柔らかく、皮のまわりが褐色になり固まっている。香ばしいクルミの香りを連想される。
・ゴルゴンゾーラ 青くないゴルゴンゾーラはしっかりとした塩味の後から独特の芳醇かさな香りが。ぶどうパンとの相性も抜群だ。

□白ワイン
・Simone Santini white blend 2013
さっぱり、辛口で、繊細な野菜料理やオリーブオイルの美味さを引き立てる。
□赤ワイン【絶品】
・Sacrisassi Rosso Colli Orientali del Friuli 2011
こらは、個人的に今年のベストワイン!しっかりとした深みと重み。酸味少なく大人っぽい苦味。そして、後味はサッパリ切れが良い。

  • (説明なし)
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5位

串焼き GoZZo (生田 / 居酒屋、日本料理、焼き鳥)

85回

  • 夜の点数: 4.6

    • [ 料理・味 4.6
    • | サービス 4.1
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 3.6
    • | 酒・ドリンク 4.5 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥8,000~¥9,999 -

2019/07訪問 2019/08/12

塊肉と光り物の宴 @生田

本格的な日本料理が気軽に楽しめるお店
地元の野菜と豊洲の魚
丁寧な仕込みと豊かな発想から生まれる上質な料理
名前は串焼き店だが、魚も良し、肉も良し。
旬の素材を捉えた飽きのこないメニューの構成。一品一品に丁寧で確実な仕込みと調理が施されている。
串焼き店、居酒屋の域を超えた上質な世界を十分に楽しませてもらった。感謝。

◆和牛塊肉のロースト
◆キビナゴ刺し
◆コハダ昆布締めと茄子
◆アジのたたき
◆イワシ焼き
令和元年の7月より約40年ぶりに商業捕鯨が再開された。あらゆる面で世界の国々に気を使いまくってきた我が国としては、かなり思い切った決断だっただろう。生物学者による分析や世界のパワーバランスに対する正確な見極め。そこに政治が乗っかってのことなのか。
いずれにしても、食通の方々にとってはそれこそ、味覚の世界が広がる話。礼節と節度を守った中でのオフィシャルな捕鯨は歓迎すべきものなのだろう。
そんな、広い世界の出来事の影響が目のに現れた。

◆湯あがりひめの煮浸し
◆気仙沼のミンククジラ
舌触りの柔らかさ、肉の密度、しなやかな歯応え。生の鯨の贅沢を知る。
◆新銀杏の串巻き
◆串焼き
・皮
・今日のセセリは美味い
・ モモの旨味凄い
・ハツ
◆納豆と鳥の神楽南蛮風
20年来の冷夏と日照不足が野菜の生育に大きなダメージを与えているとのニュースが街のあちこちでこだまする。その希少な現象は、我々インドア派の社会人にも悪影響を与える始めているのだ。暑くはないがジメジメと薄明るい外界の様子を室内から実に繊細に拾い上げているのだ。
こういう時は食べ物からエネルギーをもらう。これは我々人間が、古代から試行錯誤の末に習得した生き残る術である。
本能的にリカバリーの必要性を感じつつ、伺った。

◆モロヘイヤと茄子の煮浸し【絶品】
エネルギッシュな緑とハッキリと見える葉脈が生命力の強さを感じさせる。天然のトロみは餡掛けのような。香ばしさの奥に深い出汁を吸った茄子も美味だ。柚子の香りを楽しみながら、その融合した自然の恵みを
味わう。お通しとは思えない充実度だ。

◆茶豆
新潟の茶豆。粒感は頼りないが茶豆らしい力強いコクが良かった。

◆鱧の炙り刺し
新鮮な肉厚の鱧。この身、なんと美しい色合いだろう。滲みの効いた水彩画のようだ。どう猛と言われる性格からは信じられないほどの繊細さに感心。
上品で深い甘味だ。正確な骨切りのおかげで小骨は細かな粒を感じさせる心地よい歯触りに。
自家製の梅干で作った梅肉をつけて、カボスを振って、多角的な楽しみを。
付け合せのキュウリとミョウガの千切りは、その細さが職人技。繊細な舌触りと爽やかな苦味が効果的な口休めに。

◆穴子塩焼き【絶品】
鱧の後の穴子。梅雨寒の憂鬱感を吹き飛ばすエネルギーが欲しい。こういう時は旬の長尺の食べ物を食らうのだ。
意外に脂の乗りが良い穴子。それを上手く制御した焼き方だ。白身は上品で、凝縮された皮めからは芳醇な脂の味と凝縮した皮の旨味が滲む。同時に入ってくるのは適度な焦げの香り。塩加減は控えめで、とにかく穴子の素材感と調理の妙を感じる一皿。

◆蓮根と枝豆と鶏の土鍋炊き込みご飯
彩り美し。
コリッ、シャキッ、ジュワッ。食感のオンパレード、楽しい。生姜と油揚げのが効果も絶妙。
自家製の梅キュウで気分転換しながらゆっくり頂いた。

◆納豆汁
まさかの納豆で完全に元気が宿る。

感謝。

文明の進化は創造と淘汰の弛まぬ繰り返しによるものだと言われる。
料理の世界もそうだろう。誰もが思いつかない新しいメニューを開発し、それをお客が食べる。受け入れられないものは消え、感動を呼んだものは名物メニューとしてグランドメニュー残るのだ。それに近いチャレンジを目の前で見た時の印象は鮮烈であり、その驚きを禁じ得ない。そんな貴重な経験をした当日だった。

◆茶豆
新潟の茶豆は味が濃い。コリコリの茹で加減。もう少し粒が大きくなるといいな。

◆生蛸刺
艶のある生蛸だ。吸盤のコリコリと、身の甘さが良かった。

◆ウニとアスパラのわさび醤油
爽やかそと芳醇さを兼ね備えた大きなウニは型崩れせずに口の中へ。広がる豪華な海の味に満足。アスパラはシャキシャキの食感。個人的には先端の食感よりも根元のジューシーさと甘さが好みだ。

◆丸茄子と牛スジ煮込み
丸茄子の柔らかさに幸福感を覚える。スジは煮締まったのか硬く、一つの料理としての一体感に欠けていた。

◆霧島豚の味噌漬け【絶品】
これは元気が出る料理。味噌の旨味と豚の熟成、脂のワイルドさが複雑に融合している。ついつい、もう一度ビールが飲みたくなる。

◆焼鳥
・セサリ、モモ、レバー、チーズつくね

◆納豆のお好み焼【秀逸】
今回のテーマは「カリッとした納豆料理」。この外観からは想像できなかったが、一口食べて納得。カリッとサクッとした歯応えがいきなり。それを追いかけるようにフワッとしたつなぎと納豆が深い味わいを醸し出し始める。
種明かしをしてもらった。フライパンの上に豚バラを敷き詰めてその上から山芋と納豆を混ぜた生地を乗せて焼いたのだとか。もちろんゴッツォの出汁も入っている。豚バラはフライパンで焼くと脂が落ちてパリパリになる原理を応用したようだ。つなぎは見事に納豆と一体化。出汁醤油で引き出された納豆の風味と豚脂のコクの相性良し。
即興の創作料理とは思えない完成度に、立ち会った一同が鼻息を熱くしていた。
◆豚肉とトマトとキュウリの胡麻和え
キュウリの超薄切りは見事。豚肉はサッパリ、上等な胡麻しゃぶの雰囲気。

◆ハモと茄子の鱧スープ仕立て
お通しが汁物出なかったのでこれを。鱧の出汁が胃に浸みる心地よさ。軽く炙られた鱧には隠し包丁に沿った焦げ目が付く。肉厚でしっかりと、上品な噛み心地だ。茄子は立派な大きさながら柔らか。青味のある夏の味に出汁がよく浸みていた。

◆ヤングコーンの丸焼き
ヒゲをしっかり残した状態で焼くのが美味いのだとか。そうだね。

◆納豆と夏野菜の和えもの【絶品】
大将の機嫌が良い時に出る絶品の納豆料理。オクラに枝豆、茄子と和えて盛り付けられたその様相はまるで宝石を散りばめたようだ。自家製の梅干しを細かく切って和えてワサビをトッピングに。
食感の変化、味の融合が止めどなく訪れる。酒を飲みながら、その美味さを長く楽しめる逸品だ。

◆太刀魚の塩焼き
若い太刀魚だが熟成感ありとても味わい深い。側面に沿って入れられた包丁のスジが鋭い刀を連想させる。カリッとした背ビレが残されていて、これがまた美味し。嬉しい仕掛け。

◆河豚のヒレの炙り【貴重・珍品】
一年以上干した立派なヒレだ。一枚はひれ酒に、もう一枚は軽く炙ってもらった。本当にカリッカリ。粉砕されたヒレの粉が下の上で旨味に変化する楽しみ。

◆納豆チャーハン【悶絶】
店内のカウンターにお客が増えてきた。彼らが構えるスマホカメラの先で大将が大きな鉄のフライパンを振る。
強火で玉子と油を馴染ませて、土鍋で炊いた白ご飯をドカッ。そこに納豆を投入だ。木のヘラで器用に返しながら、炎が高く上がるガス台でガシガシとフライパンを振るその様子に歓声が上がる。
豪快に見えつつ、フライパンの上のチャーハンは綺麗に均一に、綺麗なキツネ色に変化している。
この珠玉のチャーハンはカウンター客とスタッフに賄われた。深い旨味と芳醇さ、心地よい粒感の米とまったりした納豆の食感。そこに焼きたての香ばしさが加わり、店内に喜びの声が沸く。

◇紀伊国屋文右衛門 辛口純米(和歌山)
◇フグのひれ酒
◇越後美人 槽しぼり純米吟醸(新潟)
◇鍋島 特別純米(佐賀)
自らの経験に基づく固定概念を他人によって覆された時、人は様々な感じ方をするものだ。時に苛立ち、時に傷ついたり。今回はその真逆の経験が出来た。新しい美味の世界を教えてくれたお店に感謝。

◆イタリア風 煮野菜
地元の農家で採れたズッキーニとトマトに魚を加えて大きなフライパンで熱入れしたもの。魚の出汁と野菜の水分だけでで仕上げた料理は充実した味の深さ。

◆枝豆
これも地元の枝豆。いつもながら茹で具合が絶妙でビールに最適。

◆イワシ刺 黄身醤油で【超絶】
新鮮な鰯は適度に脂が乗っていた。丁寧にさばいて綺麗に盛り付けられている。繰り返されるクローム、白、ピンクの曲線は幼少期のスピロデザインを想わせる幾何学的な美しさだ。極細に切られた付け合わせのキュウリ、ニンニク、ミョウガと黄身醤油を混ぜてユッケのように食す。円やかさとコクが加わり爆発的な美味さとなった。
ユッケと言えば細かく切られた具材が用いられるが、このような手間を掛け。丁寧に盛りつけられたものを頂くのは初めての経験だ。

◆牛筋と小芋の煮込み
優しい煮込み。しっかりと灰汁抜きされた筋は心地よい歯応えと旨味を残す絶妙な煮込み具合。程よく味の浸みた小芋はホクホク感があり幸せな美味さだ。

◆アジの干物
大きなアジは頭が落とされていた。大将が自ら干したもの。甘塩で新鮮感が前面に出た印象。素材は申し分ないのだが、個人的には一晩しっかり干してやや危険な熟成感のあるものが好みだ。
ワインと和色が融合した世界、随分と昔から流行っているけれど。◆豚肉とトマトとキュウリの胡麻和え
キュウリの超薄切りは見事。豚肉はサッパリ、上等な胡麻しゃぶの雰囲気。

◆ハモと茄子の鱧スープ仕立て
お通しが汁物出なかったのでこれを。鱧の出汁が胃に浸みる心地よさ。軽く炙られた鱧には隠し包丁に沿った焦げ目が付く。肉厚でしっかりと、上品な噛み心地だ。茄子は立派な大きさながら柔らか。青味のある夏の味に出汁がよく浸みていた。

◆ヤングコーンの丸焼き
ヒゲをしっかり残した状態で焼くのが美味いのだとか。そうだね。

◆納豆と夏野菜の和えもの【絶品】
大将の機嫌が良い時に出る絶品の納豆料理。オクラに枝豆、茄子と和えて盛り付けられたその様相はまるで宝石を散りばめたようだ。自家製の梅干しを細かく切って和えてワサビをトッピングに。
食感の変化、味の融合が止めどなく訪れる。酒を飲みながら、その美味さを長く楽しめる逸品だ。

◆太刀魚の塩焼き
若い太刀魚だが熟成感ありとても味わい深い。側面に沿って入れられた包丁のスジが鋭い刀を連想させる。カリッとした背ビレが残されていて、これがまた美味し。嬉しい仕掛け。

◆河豚のヒレの炙り【貴重・珍品】
一年以上干した立派なヒレだ。一枚はひれ酒に、もう一枚は軽く炙ってもらった。本当にカリッカリ。粉砕されたヒレの粉が下の上で旨味に変化する楽しみ。

◆納豆チャーハン【悶絶】
店内のカウンターにお客が増えてきた。彼らが構えるスマホカメラの先で大将が大きな鉄のフライパンを振る。
強火で玉子と油を馴染ませて、土鍋で炊いた白ご飯をドカッ。そこに納豆を投入だ。木のヘラで器用に返しながら、炎が高く上がるガス台でガシガシとフライパンを振るその様子に歓声が上がる。
豪快に見えつつ、フライパンの上のチャーハンは綺麗に均一に、綺麗なキツネ色に変化している。
この珠玉のチャーハンはカウンター客とスタッフに賄われた。深い旨味と芳醇さ、心地よい粒感の米とまったりした納豆の食感。そこに焼きたての香ばしさが加わり、店内に喜びの声が沸く。

◇紀伊国屋文右衛門 辛口純米(和歌山)
◇フグのひれ酒
◇越後美人 槽しぼり純米吟醸(新潟)
◇鍋島 特別純米(佐賀)
このお店は基本的に大将がセレクトした美味い日本酒を料理に合わせることを勧められるのだが、なかなかどうしてワインも良いな、という感じもするのである。
当日はヒルシュ エルフェーンホフというオーストリアの白を出してもらった。水分を含んだ素焼きのワインクーラーで冷え冷えの状態で頂く。いいね。

◆季節の煮野菜 ラタトゥイユ風
良く冷えた白ワインに合わせると最高に美味い。トマトの甘味と酸味のバランス良し。ニンニクの風味が効いて、色彩も味もまるでイタリアン。

◆枝豆
随分と大きくなってきた地元の枝豆。食べ応えあり。いつもながらコリッコリの絶妙な茹で加減。もうしばらくすると大将の田舎の新潟産が入ってくる
。待ち遠し。

◆せせりのニラ塩串焼き
ニラを加えたこの美味さの変化が嬉しい。

◆帆立の貝柱との串焼き
厚みのあるしっかりしたホタテだ。ミディアムレアな焼き加減で香ばしさと甘さ旨味を堪能す。

◆オカワカメのお浸し
光沢のある深い緑に見惚れてしまう。微かなトロみと苦味が大人。シャキッとした食感を残したんで加減で、上品に出汁が効き、それがまた、大人。

◆カマス竜田揚げ
老若男女が美味いと呟きそうな香りと味わい。

◆チーズつくねパルメジャーノかけ
すっかりお馴染みの一品。

◆ウニ【珍味】
程よく芳醇なウニが越後美人によくマッチした。

◆トウモロコシご飯
地元の信用出来る農家が育てた食材を用いた料理を頂くこと。そこには安心感や親近感を帯びた嬉しさがある。しかも、それが最高に美味かったら、幸せにすら感じるものだ。

◆茄子の焼き浸し
夏を感じさせる焼き茄子の風味に出汁がよく浸みていた。それがまた、自分の胃に浸みる気持ち良さ。ミョウガのさっぱり感が印象的だ。

◆高津の枝豆
地元の信用できる森さんの畑の枝豆との説明。ローカルの良さ。ゆで加減が絶妙で歯応え楽し。

◆うに
北海道内浦湾のウニは形がしっかり。みずみずしさと芳醇さを兼ね備えた美味さだ。オカワカメは独特のトロみと苦味。この深い緑とオレンジのウニの色合いがエネルギッシュで良い。

◆カマス一夜干しの塩焼き
夏だカマスだ塩焼きだ。先ほどまで厨房のフードに吊るされていた自家製の干物。

◆創作納豆料理【即興】
・納豆の鶏皮包みパルメジャーノチーズかけ
伊達鶏の胸肉の皮は広く厚く味わい深い。それを活かした創作料理。大葉とチーズで何となくイタリアン。見た目よりもボリュームあり、噛み進めるうちに鳥の旨味と納豆の芳醇感が一体化してくる。2-3つに切って食べると丁度良いかもしれない。磨きをかければ立派なグランドメニューになる逸品だ。
・同上ビスマルク風
納豆に玉子は絶好の相性。そこに鳥の旨味を合わせる。なるほどとても完成度の高い美味さ。
どこにもない、ここだけの、独創的な名料理とはこうやって生まれてくるのだろう。

◆宮前の塩トマト
これも地元、松井さんのハウストマトだとか。
それを丁寧に皮むきしていただく。自然の恵みの濃い味。
道を極めると、その上にあぐらをかく。これ、人間の性。このお店はそれに反し、異種文化にも触手を伸ばしながら新しい道を模索しているように見える。それは闇雲でなく、大人の選択によるもので。固定概念に囚われずに自らの世界感を広げようとし続ける、その謙虚さには頭が下がる。

◆鯵とアオリイカの刺身
とにかく、肉厚で立派なアジだ。細かな隠し包丁が入り、とても食べやすい。
アオリイカの名物両面隠し包丁は芸術的。見た目のキラキラ感だけでなく、食感のベトつきを抑える効果が絶大だ。
匠の気遣いに感謝。

◆鱧とトウモロコシのフライ【絶品】
嬉しい盛り合わせ。鱧のファイはカリッとした歯触りの後でフワッとした食感。白身の旨味が引き出されていた。
そして、このトウモロコシも絶品だ。熱々でジューシー、甘々なのだ。

◆ホワイトアスパラのビズルク風【挑戦】
最近、イタリア料理へのアプローチを試行する傾向が見られる。
雪山のようなチーズの下から遠慮がちに顔を出す玉子の黄身は意外にもエネルギッシュ。トロリとは行かないが甘みを感じるに十分かな。それを箸で小さく切りながらアスパラに乗せて食べる。
アリですね。

◇越後美人(新潟)槽しぼり 純米吟醸生酒
今年の越後美人は最高だ。
当日の鰹は最高に美味かった。
最低限の調理、見た目は普通に見えるそれが超絶に美味かった時、人はその料理人に感動を覚える。

◆新もずく【絶品】
青森の新もずくは綺麗な緑色。それを失わないように、お客に出す直前に酢で絡めるのだとか。そんな手間、気遣いが一流だ。

◆鰹たたき【絶品】
新鮮な脂は満遍なく身から染み出て虹色に輝く。酸味も臭みも全くなく、深い嚙み心地と滑らかな舌触りだ。

◆ふぐ白子の塩焼き
モチモチした食感楽し。火傷注意。

◆いつもの3本 皮/セセリ/ハツ
やはり、最近、皮が薄くなったような。プリプリ、ジュワッとしたあの食感と旨味懐かしい。
ハツは弾力性のある歯応えと深みのある味わい。

◆鱧と新生姜の土鍋炊き込みご飯
鱧の出汁がしっかり出ている。その旨味が揚げの香ばしさと競うように感じた。

◇鍋島(佐賀)特別純米
◇越後美人(新潟)純米吟醸
季節の変化を料理で感じ入ること贅沢。
山菜料理は春から夏にかけて週ごとに変化する。厳しい冬を超えて新しく成長を開始するその変化の様相には若々しさや希望に満ちている。水温の上昇に応じた魚介にも同様の変化が楽しめる。ジャパニーズビジネスマン特有の喧噪に埋もれてしまいそうな小生にとって、そんな季節の料理の機微に触れられるこのお店は、ある意味で自らの平常を守る為の心の安全地帯なのだ。

◆天然みずの沢煮
清らかな沢にしか生息しない山菜。新潟から直送されたものだとか。お店の出汁が体に浸みる。潔い歯応えとその奥にある微かなトロに厳格ながら優しい自然の恵みのありがたさを感じる。遠き新潟の山中を思う。清々しい初夏の清流の水音が聞こえるようだ。

◆はもの炙り刺し【絶品】
鱧の走りだ。湯引きをせずにで敢えて刺身で出すところに大将のこだわりと自信が見られる。小骨を感じさせない見事な包丁裁きは健在。カウンター客は立ち上がってその手業に見入っていた。ほんのり桜色の身は肉厚で、食感はフワッと、噛み心地は弾力に富んでいた。上品で美味。

◆メヒカリの一夜干し
前回は塩焼きを堪能。一夜干はそれとはまた違った美味さを体験できる。身の弾力性が増し、熟成が始まって味に深みが生まれていた。その美味の変化も楽し。

◆焼鳥
・皮 : やはり、最近薄くなったような。厚めの皮が懐かしい。
・砂肝 : 歯応え気持ち良し。後味さっぱり。
・ハツ : 贅沢な味わいと弾力性。
・セセリ : 脂、風味、歯応え、しなやかさ、安定のバランス。
納豆は日本を代表する発酵食品のひとつ。
健康、美容に良いだけでなく、昨今では記憶力の向上にも効果絶大とか花粉症にも効くのだとか…。テレビやネット等で拡散する情報でその信者は増加の一途をたどっている。
まあ、そこまで大袈裟に騒ぐつもりはないものの。小生にとって美味い酒を飲みながら美味い納豆料理を肴にする時は身も心も癒される至福のひと時。個人的な感覚です。
このお店でも納豆料理を提供する時が、たまにある。新鮮な素材と大将の創意工夫で納豆の新しい世界を体験することができるのだ。
ただし、料理人にとって納豆は決して扱いやすいものではないらしい。大粒の国産納豆を包丁で引き割りにして自家製のたれと混ぜて…。調理するだけで様々な道具がネバネバになるからだ。なので、リクエストをするとかなりの確率で嫌がられる。
なんと、伺った当日は大将のご機嫌がすこぶる良い状態で、一日に2品の納豆料理をまるでコース料理の如く頂くことができて大満足。
納豆好きを唸らせるこんなに美味い納豆料理を創作出来るということは、このお店の大将も潜在的な超納豆好き人間に違いない。
グランドメニューへの納豆料理導入に向けて粘り強く働きかける決意だ。

◆自家製ひじき
生ひじきをお店で炊いたもの。比較的大きな芽で舌先の充実感がありながらとても柔らかい。出汁との馴染み良く、とても上品な味わいだ。

◆カツオ納豆【絶品】
待ってました。鮮やかな赤の絨毯の如く敷き詰められたカツオの上に鎮座する納豆は丁寧に引き割りにされ、特製のタレで輝きを帯びている。辛子の黄、青菜の緑、そして、カツオの皮目の白。彩の構成も完璧だ。さて、お味の方は。舌先滑らかで臭みのないカツオの赤身と芳醇な納豆の味わいの相性は抜群だ。そこに青菜のほろ苦さと歯応えがアクセントになり、とても上質な料理となっていた。心地よい噛み心地の皮目をインターバルに食べながら、切れ味鋭い亀鈴の八九を啜る。

◆うるいの酢味噌和え
爽やかな青味。

◆メヒカリの塩焼き【絶品】
丸々と太ったメヒカリは脂が乗って美味。丁寧に下ごしらえされているので、肝の苦みは皆無だ。その脂の味わいにはノドグロのような大きな魚とはまた異った旨味あり。

◆納豆の油揚包み焼き【絶品】
アメリカやカナダでは中国料理の食後にレシート共におみくじの入ったフォーチュンクッキーが提供される事がある。退店前のユニークな風習だ。
こんがりと焼かれた油揚げを開けてみると、納豆が出てきた!幸運を約束する、ご機嫌のサプライズだった。
GWに旧友達と伺った。
年に一度しか集まらないプチ同窓会なので、予め「普段食べられないものを」とお願いしておいた。今年のGWは令和改元の10連休。豊洲市場の営業が限られるので仕入れにはとても苦労しそうだと大将が嘆いていた。しかし、そこは地元感を持ち合わせたベテラン、思い出に残る最高の料理で皆を驚かせてくれた。旧友に地元を誇れるお店。
感謝。

◆イサキの昆布締め
敷きつめられた若緑の水菜の上に盛られたイサキは、艶やかで綺麗な姿。贅沢なまったり感と甘みあり。

◆時鮭のルイベ
口の中でトロリと溶けるこの感覚がたまらない。一瞬で無くなるので、後ろ髪が引かれる一品だ。

◆ノドグロの一夜干し【絶品】
川崎市中央卸売市場の北部市場で仕入れたノドグロを一晩レンジフードにぶら下げて干したとのこと。焼く前に見せてもらったが、魚体のサイズ、厚みともに立派だ。
食欲をそそる綺麗な焼き上がり。ただ、お皿は白じゃなくても良かったかも知れない。食べてみて分かる脂の上等さは他の魚と全く異なる性質のものだ。口直しに生姜の醤油漬けを摘みながらこの贅沢さを十分に楽しませてもらった。
頭は別に塩焼きに。興奮した友人が一人でペロリとやってしまった。それくらい美味かったのだと言い訳をしていた。

◆パルメジャーノチーズつくね
大人気だけあって安定の美味さ。
料理は五感で感じるもの。
特に視覚に訴えるその彩りは食べる側の印象に強く影響を与えるものだ。
青黄赤白黒(しょうおうしゃくびゃっこく)とは日本料理の盛付けにおける色合いの基本と言われる。因みに青は緑、黒は茶と意訳されることも多いらしい。
このお店を訪れた当日は、そんな料理の彩りの妙を目の当たりにしたのだった。
さてさて、

◆トマトとインゲン、ささみの胡麻和え
若々しいインゲンの緑と艶のあるスイーツトマトの赤、ささみの白がなんとなくイタリア国旗…。それぞれの味の特徴がゴマのコクで上手にまとまる。

◆金目鯛とアオリイカの刺し盛り【絶品】
銚子の金目は朱色に輝く皮目と光沢のあるピンク色をした身が美しい。脂の乗りが絶妙。〆めた後のコンディションも良く、冷んやりしなやか、な食感と甘みの深い味わいだ。
細かな包丁が入ったイカの真白との鮮やかなコントラスト、青菜や山葵との彩色が墨色の皿の上で映えていた。

◆山うどの酢味噌がけ
かすかに緑色を帯びた新鮮な山うどは水々しく、爽やかな野趣を感じさせる。

◆山菜の天ぷら たらの芽/こしあぶら/こごみ/山うど
今だから楽しめる贅沢な季節の盛り合わせ。芽が開いていないたらの芽はコリコリ感を楽しむ。

◆納豆と行者ニンニク
コリコリした食感とひきわり納豆の充実した食感、若い緑の茎の旨味と深い発酵を感じる納豆のコクで立体的な味わいを楽しむ。

◆つくねのパルメジャーノ掛け
今やほとんどのお客が注文する定番メニュー。とろけたチーズよりもすり下ろされた方が料理に馴染むしダイレクトな味覚が楽しめる。

◆焼鳥 せせり
これは自分の定番。しなやかな筋肉の食感と深い味わいが好み。安定の美味さだ。

◆空豆の塩焼き
夏の緑の美しさ。焦げ目がダイナミックな印象。大粒ではない。自分には塩味が足らなかったか。豆のコクを感じず。香ばしさを越え、焦げの味がやや気になる。

◆だし巻き卵 納豆入り【絶品】
特別な日に日にしか食べられない貴重な一品。出汁で溶かれた中身トロリの玉子は円やかな味わい。そこに引き割り納豆の深いコクと豊かな食感が加わる。大根おろしを乗せて自家製の醤油ダレをかけると、それぞれの味の要素が見事に一体化するのだ。一口食べるだけで唸ってしまうこと請け合い。小生の心の目には金色に輝く様が映る。完成度の高いこの味わいにグランドメニュー化が期待される。

◆金目鯛と豆腐煮
鮮やかな紅白の煮物。立派なお頭は見た目からは想像できないくらい、食べるところがある。しかも、それぞれの部位で食感や味わいが異なるのでとても楽しいのだ。ちなみに小生の好みは目の周りのゼラチンとその裏の筋肉だ。

◆土鍋炊き 筍ご飯
歯応え気持ち良し。

◇鍋島 特別純米 (佐賀)
◇亀鈴 ハ九 無濾過五段仕込純米 (長野)
◇竹泉 山廃純米(兵庫)
お店を訪れると看板の上で一羽のツバメが「いらっしゃいませ」と出迎えてくれた。この季節の恒例だ。人の出入りの多い所に巣を作るツバメは商売繁昌の印とされる。なるほどね。フンの掃除には手間がかかるが大事にしなくては。
一説によると渡り鳥のツバメは日本で繁殖した後に台湾などの温かい地で越冬し、また同じ所に戻り同じ所に巣を作るのだとか。
因みに小生も国内の出張先からこのお店をめがけて迷わず帰って来た所だ。
「お久しぶりです」と挨拶を交わしてお店に入る。

◆ウニと花山葵
ウニはロシア産で適度なコクとトロみが特徴。自家製のタレを付けて豆腐に絡めて食べる。粋な感じだ。花山葵は白い花が見え菜花のお浸しのよう。小粋な辛味。

◆焼鳥 皮/ハツ/砂肝/せせり
パリパリの皮。このお店の皮は分厚くて皮下の旨味特徴だったが、最近はこのパリパリ感と脂の香ばしさを楽しむ風に変わってきている。個人的には以前の方が好みだ。

◆新生姜の醤油漬け
繊維を感じない若い生姜をやや厚めに切って頂く。

◆土鍋炊き新生姜ご飯
シンプルで、熱々ながら爽やかな風を感じるご飯だ。

◇亀鈴 八九 無濾過五段階仕込み〔広島〕【絶品】
磨きのかかった旨味がとても印象的。その甘みで円やかさを感じそうになる瞬間にピーンとシャープな感覚に引っ張られる。
お酒だけで完結できる美味さで、肴が無くても飲み続けられそうだ。
当日はこのお酒だけ、3~4杯頂いた。

日本料理は出汁が命。
なるほど、日本人なら直ぐに納得できるフレーズだろう。志の高い日本料理屋さんでは毎日欠かさず出汁を作る。その研究に研究を重ねて編み出されたレシピは秘伝とされ、その日のコンディションによって微妙に味を整えられたりもする。その出汁は店の大切な個性となり、美味しさや安心感、懐かしさのような感覚をお客に残すものだ。
当日は後述のとおり、その出汁の美味さを随所に楽しむことが出来た。
小生が初めてこのお店に伺ったのは3年半前。そして訪問回数はついに80を超えた。その度に身体の中にこの出汁が浸み続け、いつの間にかしっかり馴染んでしまっているような感覚に気付く。
食い道楽親父のお浸し の完成である。

◆沢煮
新筍の穂先の柔らかい皮の部分を綺麗に千切りに。上質な麺のようなしなやかさとシャキシャキした食感。そして名物の出汁が、浸みる。

◆あおりイカとカマスの刺身【絶品】
身の厚いあおりイカに施された隠し包丁は超一流の職人技。裏表、角度を変えて細かく平行にそして均一な深さ。ため息が出る。
軽く炙った皮目の香ばしさと脂の味に深みのあるカマスには目を細める。

◆焼鳥
・つくねパルメジャーノかけ
すっかりお馴染みのメニューとなったつくね。飽きのこない美味さだが、その儀式には少々照れる。
・皮
厚目の皮が特徴だったが、いつもより薄くなったかな。
・ハツ
ゴッツォの出汁で溶かれたタレで焼いた一本。美味。

◆タラの芽の天ぷら
まだ開いていない新芽の天ぷらはとても贅沢。コリコリとした歯応えの奥に感じる初々しい苦味ご美味。

◆蛤とのらぼう菜のシチュー【絶品】
和食屋さんのシチューはかくあるべし。ハマグリの出汁がお店の出汁に良くマッチしていた。和製のクラムチャウダーのような深みのある一品。

◆納豆汁
なぜ、メニューに載らないのか全く理解不能なくらいの美味さだ。大将の手が空いている時に、勇気を出して注文してみよう。
子を思う母親の愛情に勝るものは無い。
毎年、料理屋を営む息子のことを思い、自らが育てた大根を細かく切って干して、新潟から生田に送ってくれる大将のお母上。この切干し大根を小さい頃からおやつ代わりに食べていたと、しみじみ語っていた大将はその思い出に目を細めていたな。
そんな愛情のお裾分けの味は深く甘く。

◆切干し大根
地元の荻野豆腐で作られた油揚げとの相性抜群。
◆甘海老の刺身
丁寧に剥かれた甘海老が綺麗な束に。
花山葵と海老みそが添えられている。この海老みそが辛口の冷酒にとてもよく合っていた。
満席に近い店内は明るく賑やか。やっぱり活気のある人気店はイイもんだ。一方で、当然ながら注文が混むと料理がなかなか出てこない。そんな状況に苛立つお客も少なくはないだろう。そんね問題にいよいよ策が講じられようとしている。
「おばんざい」とはは京都の料理屋さんに多く見られるスタイル。カウンターの上に予め作られたお惣菜を並べ置くもので、それを頼むと直ちに小皿に盛って出してくれる。お造りや焼物を待ちながら、おばんざいを肴に酒をチビチビやるのもオツなもんだ。
当日のカウンターの上がいつもよりも彩り豊かだなと思っていたら、アイナメの南蛮漬けがおばんざいとして置かれていた。お客を思っての粋な計らいに感謝。

◆メジマグロ
銚子の天然マグロ。若々しくしなやかなピンクの身は、舌触りがとても贅沢に感じられる。
◆菜の花の納豆和え
小松菜の菜の花。花になる先端のツブツブの食感と引き割り納豆の食感がシンクロしていてとても楽しい。
◆タラの芽の天ぷら
地元、宮前平産のタラの芽。
◆アイナメの南蛮漬
銀杏と共に。ゴッツォの出汁の旨味と上品な酸味が浸みるたアイナメはプリッとした食感。丁寧な仕込み。
習性とは怖いものだ。
今日は素直に帰宅しようと心に決めていたのに電車を降りてテクテク歩いたらこのお店の前に立っていた。しかし、紳士たるものここで引き返すことは出来ないのだ。

◆コハダの酢じめ
眩しいくらいに反射するキラッキラのコハダ。ごっつぉの出汁を感じるくらいに繊細な〆具合。丁寧な仕込みによる上品な一品だ。
◆イカの塩辛
濃厚な塩辛とは一線を画す爽やかな塩辛。
◆穴子、山うど、たらの芽の天ぷら
この季節の贅沢、山菜楽し。
◆焼鳥
・皮/砂肝

◇越後美人
今年の越後美人はかなり いけてます。
発想を転換するには豊かな想像力に加えてちょっとした勇気が必要なものだ。
当日は正にそんな感覚の、このお店にありそうで無かった一品に感心した。


◆パルメジャーノたっぷりのチーズつくね【絶品】
このお店の定番メニューのチーズつくねにパルメジャーノチーズをトッピング。大将がその場ですりおろすというスペシャルパフォーマンス付きだ。照れながらゴシゴシやる姿に周りからは「もっと、もっと」と声が上がる。味には影響していないが、ちょっと楽しい。
◆タレつくね
比較するために注文。これにも掛けたいという衝動に駆られるも我慢だ。これで十分に美味い。
◆そら豆の塩茹で
◆蛸の塩炙り
◆鱒のカマの西京焼き
◆伊達鳥むね串 塩にんにく焼き
◆サラミ
◆鱒の炊き込みご飯
ビジネスを展開する際によく使われる用語が「マッチング」と「コラボレーション」だ。複数の異なる能力を保有する企業が力を合わせて共同作業する事で一社では成し得ない格段の成果を上げるという合理的ビジネスの常套手段だ。
だけど、それは言うほど簡単ではない…。だよな。そんな事を思う仕事の会食の後、一人で珍味でもつまみながら地酒をチビチビやろうと伺った。
そして驚いた。ここでは前述のコラボ珍味を実践しているではないか。参りましたよ。
よくもまぁ思いついたなと感心する見事なマッチングだった。

◆生うにと豆腐
形のしっかりした新鮮なウニは程よく濃厚で舌触りが心地よい。それにマッチさせられた豆腐は地元の銘店 荻野豆腐 の絹ごし。しっかりとした豆の味わいとコクが特徴だ。それらが自家製のタレで合わさすことによりウニの上品な磯感と豆腐のコクが相乗し、とても完成度の高い珍味に。

◆ヤリイカこのわた和え【珍味・絶品】
上等な包丁で細切りにされたヤリイカはエッジが白く中が透明でとても綺麗だ。それにマッチさせられたのは新鮮な このわた だ。イカの繊細な食感と甘み、このわたの爽やかな磯感が合わさる。繊細な味覚が問われる上質な珍味だ。

◇鍋島(佐賀) 春 ブロッサム・ムーン
とても希少な鍋島のムーンシリーズ。
キレのある爽やかな飲み口は春を感じさせる。ヤリイカこのわた和えととても相性が良かった。
常備食材の味に変化を与えたり、保存期間を延ばしたり、硬い食材を柔らかくしたりと。先人が永きにわたって思考錯誤してきた智慧に感謝。
そして、納豆嫌いの大将が丁寧に作り上げる納豆料理には思いやりと創意工夫が込められているようで、また感謝。
なんて贅沢な日だ。

◆鯖の味噌煮込み
大型の鯖の断面は迫力あり。身崩れしないが柔らかし。味噌の加減が絶妙で見た目以上に上品な美味さ。
◆イカ納豆【絶品】
いつ食べても美味い。とても贅沢な納豆の食べ方だ。あくまで、納豆が主役なところがとても好感が持てる。
◆牛の粕漬焼き
柔らかい歯応えと深みのある味わい。
◆ナマコ酢
和風料理屋さんのテーブル席における究極の醍醐味は何と言っても鍋だろう。気のおけない仲間達で一つの鍋を囲んでワイワイとやりたい。それも、家庭では味わえない美味い鍋で。これは恐らく日本の大人達の誰もが抱いている願望であろう。そんなお客のわがままに臨機応変に応えくれる、懐の深さに感謝。

◆鴨せり鍋【絶品】
見よ、生命力を感じる鮮やかな芹の葉、そして、栄養がしっかり詰まった根を。ここのお店の出汁は物凄く野菜を旨くする。出汁を纏った茎の美味さ、シャキシャキした根に感じる大地のエネルギーにはシンプルかつストレートな自然の恵みのありがたさを感じる。
埼玉の合鴨は臭みなく、しっとりと柔らかい食感だ。脂は多すぎず上品で最後までなべが汚れない。自分達とても行儀良くなったとの錯覚に陥るほどだ。
〆は雑炊にしてもらった。芹と鴨と牛蒡から抽出した旨味、これをお店の出汁が上手く融合させ、引き立たせていた。素材の種類は少ないがとても立体的な旨味。
◆鯖の味噌煮
1kg級の立派な鯖。煮崩れなく酸味なく。脂の旨味が味噌とがいったいとなった美味さだ。家庭で作るもの、定食屋さんで食すものとは一線を画している。
◆子持ち昆布のおひたし【珍味】
エグ味が全くない上質な味わい。しかも肉厚で、プチプチの快感が永遠に続く感じだ。
◆鯖の塩焼き
焼けた脂に塩が上手く振られていた。
◆あん肝の旨煮【珍味】
煮方の技が冴えていた。大きくカットされたあん肝は微かな甘みと深いコク。そして、絶妙な歯応え。

こだわってみたわけではないが、素直に身体が欲していたのだろう。
気がついてみたら、魚介づくしのオーダーとなった。

◆生牡蠣
磯感やクリーミーさは感じられないが、活き活きした食感。
◆白子と芹の煮物
白子は芳醇さや濃厚さが苦手な方に喜ばれそうだ。艶のあるプリプリ感が楽しい。
◆赤貝の刺身
肉厚でコリコリとした歯応え。
◆土鍋炊きご飯に生海苔を乗せて
写真のみの投稿です。
写真のみの投稿です。
年末の挨拶に伺った。

◆タラコの昆布巻き
大口径の贅沢な昆布巻き。
◆ハマグリのソテー
香ばしさと深みのある美味さ。
◆白子の椀
身体に沁みる出汁。温まる。
◆金目鯛とホッキ貝の刺身盛り合わせ
金目鯛の甘さ。ホッキの歯応え。
◆鯖の塩焼き
とても立派な鯖。
写真のみの投稿です。
◆生落花生の塩茹で
巨大だ。塩加減が絶妙。パリパリした食感が心地よい。
◆生牡蠣
貝柱コリコリの新鮮食感。
◆蛸ぶつ
ツルツルサッパリとした舌触り。甘みあり、菊の酸味とよく合っていた。
◆鱈の白子ソテー
香ばしさ。ややサッパリした味わい。
◆猪鍋
脂身は驚くほどに洗練された旨味だ。
◆自家製からすみ
◆土鍋炊きご飯 色々な食べ方で楽しく頂いた。
・山葵の手巻き
・からすみと銀杏の手巻き
・玉子かけごはん

寒さ本番。
こんな日は鍋をつつきながら杯を傾けたい。一人でも、そんな願いが叶うありがたさ。

◆白子ポン酢
菊の花をたっぷり乗せた一品。
◆えぼ鯛のぬた和え
ピリッと眼が覚めるような爽やかさ。
◆猪鍋
小鍋で頂く猪鍋はとても温まる。引き締まった脂身がとても美味。
◆自家製からすみ
・甘塩で濃厚。
この季節のこのお店の究極の贅沢はこれ。
新潟直送の新米の精米したての土鍋炊きご飯に、自家製いくらの醤油漬けをタップリ乗せて頂く。
至福のひととき。

◆イカの塩辛
◆鮭の塩焼き
◆落花生の塩茹で
◆いくら飯
写真のみの掲載です。
写真のみの掲載です。
写真のみの掲載です。
写真のみの掲載です。
時間を空けて何かを体験すると、それがとても新鮮に感じられて感動を覚えることがある。久々に伺ったこのお店で、正にそれを味わった。
お店の味を決める出汁は味わい優しく香り高い。強くもなく弱くもなくとても上品なのだ。季節の新鮮な食材は丁寧に下ごしらえされている。冷蔵庫から出し入れされる際にそれが窺えたり。そして、調理の創意工夫にはセンスを感じる。奇をてらうことなく嬉しい驚きを与えてくれる。
明らかに別格の味がここにはある。

◆生ししゃもの塩焼き【絶品】
築地で出始めた本物の生ししゃも。口の中でとろけるような上品な白身。塩加減と焼き加減が絶妙。
◆特大帆立貝のバター焼き【絶品】
大きなホタテを香ばしく焼く。スライスされているので、まるでお煎餅のような形。コリっとした歯応えと舌先に貝柱の繊維の食感。
◆牡蠣のにんにくオイル焼き
やや小ぶりだが旨味の濃い牡蠣は磯感控えめでとても上品。熱々で頂く。
◆セセリのニラ塩串【絶品】
食欲を誘うニラの香り、刻まれたにらと塩が脂を上手く中和させておる。それがセセリのしなやかな歯応えと相まってような特上な一品に
◆豚肉と銀杏の串焼き
岩手県のブランド「岩中豚」と季節の銀杏。
◆小芋の生湯葉煮
◆油揚げ焼き
◆刻み金時の納豆和え【絶品】
刻まれた金時の食感と青味。それに丁寧に刻まれた納豆と自家製のタレが合わさり、味も香りも食感も完璧なまでに融合している。納豆好きをイチコロにさせる一品だ。
◆ムカゴと鳥の炊き込みご飯
ムカゴの香りが立ち昇る。栄養たっぷり、旬の炊き込みご飯。
写真のみの投稿です。
写真のみの投稿です。
シンプル イズ ベストとは、実は軽々しく使えかえない言葉。 それは、十分な経験があって鋭い感覚を持つ人が全てを研ぎ澄まして取り組まないと成しえない物だから。
料理の世界でのそれは、一層に難しくなるのだろう。素材の良し悪しが結果を大きく左右するだろうし、やり直しが効かないからだ。
そんな緊張感が漂う厨房を覗きながらその珠玉の一品を頂くのは、これまた贅沢。

◆新潟の枝豆
大将の実家の菜園から直送される枝豆。お母上が息子のために気持ちを込めた育てたものだとか。子供の頃から何十年も食べてきた大将本人による塩加減や茹で加減は絶対。茶豆のようなコクとアルデンテな噛み応え。
◆穴子の白焼き
淡白と言われる穴子だが、その旨味がしっかり出ている料理。塩の振り方、焼き加減?まるでマジック。
◆新蓮根焼
これも、そのまま焼いただけみたいだが、歯茎で感じるコリコリ感。微かな甘みを感じたり。
◆せせり/新銀杏
◆野菜カレー
今や隠れ名物料理となった特製カレー。今日は野菜カレー。常連客の予約殺到。
日本料理店季節の変化は前のめり。
秋に憧れるメニューに惹かれて伺った。
だがしかし、全く別の、滅多にお目にかかれない、絶品メニューを頂くことが出来た。

◆鰹のたたき
酸味、臭みの全くない上等な鰹。
◆白レバーの味噌漬け【絶品】
これこれ!新鮮な鳥の白レバーが入った時にしか作らない絶品メニュー。特製の味噌ペーストで漬けたレバーは芳醇の極み。歯ごたえも適度にしっかりしていて食べ進みやすい。勿論、臭みはまったくない。口の中で広がる芳醇さと旨味は一気に広がり、スーッと引いていく。後味は意外なほどにスッキリだ。白ワインにも合いそう。
◆松茸の天ぷら
◆砂肝/せせり/新銀杏
繊細な季節の変化を味わえるのが日本料理の楽しいところ。今日瞬間の素材による夏メニューを楽しむ。

◆枝豆
コリコリとした絶妙の茹で加減。大将が惚れ込んだ地元の農家さんで丁寧に育てられた上質な枝豆。今シーズン最後だとか。
◆真ハタ刺し
綺麗なピンクは幸せの美味さ。甘くてモチモチ、それでいて切り口はシャープ。
◆もも肉の塩ニンニク串
これは食欲とお酒を誘う。
◆霧島豚とゴーヤの串焼き
深い緑のゴーヤの苦味と豚の脂がよくあっていた。
◆太刀魚の干物
肉厚で迫力あり。中央に入れられた一筋の包丁が更に力強く見せている。パサつかず旨味が強い。丁寧な塩加減がそれを成す決めてなのだろうか。
7月だというのに茹だるような暑さ。この調子で8月になったら一体どうなってしまうのだろうか?
そんな夜にピットインの意を込めて伺った。
美味しいものを頂く喜びと料理のスタミナ感で復活!

◆生しらす
新鮮でなければ食べられない貴重な料理。 ミョウガやネギ、大根おろしにゴッツォ特製のタレを混ぜて頂く。ツルッとした舌触りと一匹一匹を感じる食感。かすかに感じる苦味とまったり感に薬味が絶妙なバランス。下に敷かれたワカメが気分転換に。
生命感と健康雰囲気を頂く贅沢。
◆鯨ユッケ【絶品】
生のナガス鯨が手に入ったと。特製のタレでユッケにしてくれた。これが絶品の美味さ。柔らかく芳醇な赤身を卵黄と薬味と合わせて。肉でもない魚でもない鯨の旨味をダイレクトに感じられる料理。
これはスタミナがつきそう。
◆地元焼きトウモロコシ
地元の提携農家から仕入れたトウモロコシは最高に甘いコンディション。
◆だき見焼き
自家製のハイブリッド串はバランス最高。皮とササミのそれぞれの良さが相乗。
◆地元茹でトウモロコシ
今シーズンこれが最後だというので、素茹でしたトウモロコシを一本そのまま頂いた。このままが一番甘く感じられる。
◆特製納豆ご飯
家庭の味とは全く違う納豆がけご飯。秘訣はタレとネギだろうか?
このお店の納豆料理は他店と比較にならないほど、格別に美味い。大満足だ。

◇白ワインLAVA
溶岩と言う名のイタリアワイン。これが火山土壌のミネラル感なのか。適度な酸味とかすかな感じる桃のような香り。このお店の料理にとても合っていた。
一本飲みきりなので、日本酒に比べるとCPの点で注意を要す。
猛暑、熱帯夜の暴飲暴食が続いて内臓が悲鳴をあげていた。
そんな夜は大将に頼んで内臓いたわり料理を作ってもらった。

◆賀茂茄子の揚げ浸し
常温で食べる。ゴッツォの出汁に滲み出た油が食欲をそそる。
賀茂茄子は歯ごたえ残し楽し。適度な脂の染み具合に目を細める。
◆アイナメの炙り刺
香ばしさ甘さ、しっかりとした歯ごたえ。相当立派なアイナメだったのだろうな。
◆アイナメの酒蒸し【絶品】
不覚にも写真撮影を忘れてしまった。地元の荻野屋の高級豆腐に大きなアイナメのカマ。大きなヒレはコラーゲンたっぷり。味付けはごく優しく、素材と出汁の繊細な旨味を堪能。
◆雑炊
帆立の貝柱の入った優しい卵雑炊。美味し。大将の思いやりとともに体に染みる味だ。
毎日築地ので仕入れる新鮮な魚、地元農家が丁寧に育てた野菜達。素材の個性を活かして旬を感じさせる料理を提供してくれる。美食家の常連客も多いことから毎日のメニューは変化に富み多彩だ。
当日は蒸し暑い梅雨の季節。大将の匠の技と熱意のこもった料理を頂き、体力と気力をリセットさせてもらった。
機嫌の良い時にしか体験できない、もはや隠れた名物となった納豆アレンジ料理は地域随一の味。勇気のある方は是非チャレンジを。

■朝獲れ鰺のたたき
新鮮な鰺は適度な脂ののりだ。最初はこれだけで楽しんで、後は全部混ぜ。オクラ、玉ねぎ、ミョウガ、水菜と織りなす妙義に酔う。
■枝豆
心地よい歯応えを残した絶妙な茹で加減。塩は控えめで豆の味を繊細に感じる。
■ヤングコーンの丸焼き
■塩トマト
地元、生田の甘~いトマト。丁寧に皮むきされていて食べやすし。
■霧島豚の生姜焼き【絶品】
マヨネーズ不要の独自の美味さ。生姜味の上等な焼肉のような味わいだ。
■納豆の海苔巻き揚げ【絶品】
長年の経験と斬新なアイデアから生まれた即興料理。芳醇な発酵感を磯香り立つ海苔で包んで優しく衣や付けて揚げたもの。特製のタレと半熟玉子のソースを絡めて食べる驚きの美味さ。
■金目鯛の天ぷら
■肉巻きご飯
前述の霧島豚で巻いたおにぎり。肉汁がご飯に染みて美味さが倍増。
■金目鯛のあら汁
丁寧にほぐすと旨味のある魚肉が沢山。目玉の裏がまた美味し。出汁が出た汁が胃にしみる。
毎日通っても飽きない料理の変化がある。毎日行っていないけれど、そうらしい。
伝統の調理の知識と技術に新たな閃き。開業3年を超えてもまだまだ新鮮。
夏バテしないでね。
■つぶ貝、イカ、帆立のサラダ
色々味わえて楽しいサラダ。オクラに春菊に玉ねぎと、食感と風味の賑やかなミックス。楽しい。
■キビナゴともずく酢
目の覚める酸味。青森産のもずくは細く舌触り心地よし。
■鱧の天ぷら
フワッと広がる上品な鱧の味わい。
■牛肩ロースの味噌漬け焼け
噛みしめるごとに深まる芳醇な味わい。肉の熟成と味噌のコク。
■キュウリの一本漬
若い生命力を感じるキュウリの肌はゴウヤみたいだ。
□鍋島 生原酒
間違いない。洗練されたキレを伴う生酒の味わい。
この店の大将は築地での仕入れ、仕込み、調理の全てを一人でこなす。今や生田駅周辺のNo1日本料理店だ。料理に誠実に一日一日を積み重ね続ける信念がその地位を得る大きな要因なのだろう。
お客さんからお祝いの花やケーキが届く、賑やかな3周年の日となった。
これからも、匠の技をつくして、新しい世界の料理の素晴らしさを教えて欲しい。

■味噌キュー
■帆立の貝柱のクリームコロッケ
■河豚の白子のフライ
■北海道じゃがバター
新鮮な鱧をしゃぶしゃぶで頂いた。
淡白な白身を優しい出汁で食す繊細な料理だ。

もう一つ、この季節の名物料理が白トウモロコシ。
正式には天ぷらで出されるが、軽い塩で茹でて冷やされたところをそのまま食べると、純粋にその美味さが味わえる。皮は薄めで信じられないくらいに甘い。お酒でまったりした時に、キュッと我に帰らせてくれる。
写真の追加掲載まで。
和食屋さんのカレーは、カレー屋さんのそれとは一味違って面白いとよく言われる。
ご多聞にもれず、生田を代表する和食の名店、ゴッツォのカレーは格別に美味し。
カレーのルー(秘密)をお店の出汁で伸ばし、豚のスペアリブを煮込んだスープと合わせたもの。馴染みの出汁とコクのある肉がカレーで見事に一体に繋がった感あり。
元々はまかない料理だったのだが、築地の河岸が休みの水曜日のメニュー不足を補うために出すようになったらしい。
fbやInstagram でメニューがアップされると常連さんたちが争うように予約する程の人気ぶりだ。
一人で来たり、家族で来たり、会社の同僚を連れて来たり、常連さんと交わったり。はや2年半。このお店に通うことが生活の一部になってしまっている。
そんな通い慣れたお店で大きな新たな発見があった。未知の世界がまだまだあるようで、嬉しくなった。

■白魚とふきのとうのかき揚げ
山海の季節の味を一度に味わえる贅沢。全く油っこくないサクッとした歯ざわりの後からほろ苦さが追いかけてくる。
■油揚げ納豆焼き
パリッと香ばしい油揚げの中に納豆が詰まっている。この納豆は大粒で程よい発酵加減。ネギを入れて絶妙な塩加減を。この完成度の高い一品を納豆が苦手な人が作っているとは誰も思わない。
■焼き鳥 砂肝/せせり
このお店には何年も伺っているのだが、タレを注文したのは初めて。
驚愕の美味さ。肉眼柔らかく表面積が大きいネタの方がその美味さがよく分かる。独自のタレを開店以来、ずっと注ぎ足して来たとのこと。食欲をそそる上質な甘みと照り、肉の味を失わないコク。
本当の焼き鳥の美味さは塩で分かる。と勝手に決めつけていたのだが、焼き鳥をつくるワザに独自のタレを加えた方がそのお店の持ち味を感じることができるのかもしれない。
ここに来て、新たな発見に感動。
年度末の〆に伺った。
土曜日なのに店内はとても賑やか。入れないで諦めて帰るお客は3組ほど。人気上昇に伴い事前電話での空き確認は必須となってしまった。
だが、忙しくても料理に手を抜かないところが信頼の証。随分と待たされたが、最高の料理を食べさせてもらえば結局、大満足なのだ。

■真鯛と春菊のサラダ
熟成した真鯛は柔らかで甘く、歯ごたえのある春菊との対比が面白い。薄くスライスされたネギは爽やかさを引き立たせ、葉わさびの駆け抜ける辛さが楽しく飽きさせない。計算された料理という感じだ。
■焼鳥 つくね/せせり
この焼き加減、他のお店と全然違う。焦げに頼らないところが好きだ。
■新生姜の醤油漬け
脂のある料理の間のこれはリフレッシュになるし、酒も進む。
■黒毛和牛ランプの塩焼き【絶品】
これが食べられるのを待ち焦がれていた。最上質な和牛を丁寧に塩焼きに。何もつけない。それが最高の味。口ざわりは柔らかだが充実した歯ごたえを残す。高級素材を扱うのに慣れている人の技。堪能しました。
■この子の塩辛
滅多に食べれない香りの高い希少な珍味。ラッキーでした。
■鱒の炊き込みご飯
鱒の骨で取った出汁で土鍋だき。おコゲと混ぜて食べると香ばしさが加わり最高に美味い。
■金目鯛の味噌汁
脂の乗った金目はハラスの部分が贅沢な味わい。アラを使いながら全く曇りのない味に丁寧な仕込みを感じる。

2018年2月に来訪
写真のみ投稿。
料理の変化で季節の移ろい知る楽しみ。これを繊細に感じとることは四季のある日本独特の贅沢なのかもしれない。

■ふきのとう
地元で採れたふきのとう。お浸しで頂く。とてもジューシーだ。しみ出る新鮮なほろ苦さが冬の終わりを感じさせる。山菜をはじめ新鮮な野菜が美味い季節の始まりだ。
■太刀魚の炙り刺と春菊
脂の乗った太刀魚は炙ってから氷水で冷やされて、引き締まった新鮮な食感に香ばしさと芳醇さが加わる美味さに。今回シーズンよく見かけたこの料理は、ここのお店の冬の定番メニューなりつつある。
■イカ塩辛
浅漬け状態で頂く。柚子の香りも加わり爽やかさの後から芳醇さを感じる。塩加減は控えめなヘルシー感が嬉しい。
■ネギの肉巻き
九条ネギが売りきれたので普通のネギで作ってもらっだが、それでも立派な太さで甘みあり。肉の脂との相性も良かった。
■生田トマト【絶品】
身が締まった小さなトマトだが、とても綺麗な赤。そして、とても甘い。酸味は抑えられていて、冷やして塩を振って食べると爽やかで上品な旨味が広がる。地元民が自慢するトマト。
■鯵のせごし?
■鯛ごはん
鯛の切り身が贅沢に入った炊き込みご飯。生姜を効かせた上品な味わい。余りはおにぎりにしてもらいお土産に。

美味いものを求める我がままなお客の欲求と対応するお店の挑戦意欲が噛み合った時、その間に絶大な信頼関係が生まれるという。日々そんな事を考えながら食事をしているが、この日はまた、それを上回る面白い体験をした。
それは「見えないニーズを探れ」こんな無理難題を常に突きつけられているサラリーマンには目から鱗の体験だった。
積もった雪がなかなか溶けない寒い夜。

[贅沢一人しゃぶしゃぶ]
カウンターの自分の席の前に小さなカセットコンロを置いて、その上の小さな深い鉄鍋を覗き込む。この季節、目に鮮やかに写るのは芹だ。行儀が悪いが中を探ってみると、贅沢にも根が入っている。そして、出汁をとった後のトロトロになった鴨肉が沈んでいる。
■鴨しゃぶ
少し煮立ったところで、芹の根を食べてみる。爽やかな苦さに目が覚める。スープをすすってみる。鴨の出汁がいつも味わっているこのお店の出汁に上手く融合した贅沢な味がスーッと体に染み込む。これで全消化器系の準備体操は終了だ。
いよいよ、主役の鴨を一枚ずつ投入。白色に変化する様子を確認して一口で頂く。しっかりとした噛み心地と追いかける独特な野性の香り。脂身が甘くプルリとした舌触りが心地よい。適度な野生の感覚を味わい楽しむことは難しい。これ以上だと臭みとして感じるし、これ以下だと何を食しているのか分からなくなる。
理屈はさておき、とても上等な鴨しゃぶだった。
さて、この後は雑炊で〆にしたいところだが中途半端に食べ足りない状況だし、その間の目の前のコンロのやり場にも悩みそうだ。そこで大将が発した「牛しゃぶやりますか?」の言葉に喜びの驚愕。
■牛しゃぶ
自宅の焼肉用に仕入れていた牛カルビがとても上質だったので持ってきたとか。切り落としみたいな形だがそれを薄くスライスしてしゃぶしゃぶ出来る形にしてくれた。細かな刺しが全域に広がった上質な肉。軽く鍋を泳がせて口に運ぶ。牛特有の旨みのある脂感が肉全体に絡んだ贅沢な美味さだ。先の鴨の野性感の後にこの相対的な旨みの強さがたまらない。
鴨しゃぶからの牛しゃぶの流れがこんなにもマッチするものだと教えてもらった。
■つなぎの串1本 せせり
雑炊が出来るまでの間を繋ぐためにせせりを塩で一本。歯ごたえと焼かれた岩塩の感触が心地よし。
■雑炊
鴨と牛の出汁が出た汁に卵を落として刻みネギを。
旨みの複合がこんなにも完成度の高い味わいになるのかなと、感動。
4年ぶりの大雪。残雪も溶けずに凍る寒い夜は帰宅する前にホッコリと温まりたいとの欲望に駆られる人も多いはず。
そんな今宵はここ。
閉店も近かったし、大将の機嫌もよっかたし、その日の材料をアレンジした特別な料理で温かな気持ちにさせてもらいました。感謝。
■ヒラメの昆布じめ
まったりとした舌触りと微かに香る昆布の風味が上品だ。付け合せの葉山葵は新鮮で鋭い刺激。それが対比的だった。
■空豆の塩茹で
鹿児島の空豆は早し。茹で加減は上等。思ったよりも皮がしっかりしているのでむいて食べるが良し。
■串2本 もも/せせり
■新わかめとあさつきのみぞれ酢
雪のようなみぞれの中に、雪解けを期待したくなる鮮やかな緑色がビビットだ。
■太刀魚炙りの温かい寿司【絶品】
その場のアドリブで作ってもらった絶品料理。
プリプリでホロホロの炙り太刀魚を温かな寿司飯に乗せて、自慢の出汁のあんかけをかけて。胃に染みる心に沁みる美味さだ。
前回の鹿の塩焼きの美味さが記憶に新しい中、猪入手との情報あり伺った。獣害の抑制に行政が補助を出し、狩が盛んになったと聞くがこんな身近でそれを食することが出来るようなるとは。

■太刀魚の炙り刺し
脂が乗った太刀魚を炙ってからサッと氷で冷やして食べる。脂のコクと香ばしさで贅沢な美味さに。
■猪の味噌煮込み鍋の【絶品】
先日の鹿塩焼き続くジビエ第2弾。肉は野生感のある締まり具合だがじっくり煮込まれて柔らかい。極少量だが脂身が入っていた。この脂の美味さが豚と比べ物にならないレベル。臭みは完全に消されているが、もう少し肉の味を感じたかった。
■長茄子焼き
80cm級の超長茄子は艶々で逞しい。苦味やえぐみの無いとても素直で美味い味。
■出汁巻玉子【絶品】
今日は入っていた!特別仕様の出汁巻。超大粒の納豆は半熟の玉子のコクと反応して最上質の美味さに変化する。
何事にも多様性への挑戦は必要だろう。この人気店も地域トップの座であぐらをかかず、その日その時の旬な食材で一番美味いものをメニューに取り入れるよう挑んでいる。
この日のゴッツォはジビエに挑戦。

■ヤリイカ刺し
■鹿の塩焼き【絶品】
若い雄鹿のモモ肉をミディアムレアで。バサつくことのないしなやかな赤身だ。中央のレアな部分も肉汁と旨味をしっかり保つ焼き加減。臭みは全くなくとても美味い。山葵の爽やかさに加え、付け合わせのひげニンニクと食べ合わせると味にワイルドさが加わる。
■蛸とあさつきの辛子和
2017年の締めくくりに。

■寒ぶりの炙り刺し
腹身の部分は脂が乗り、熟成感も加わって深い旨味。炙り具合が絶妙で、その香ばしさが食欲をそそる。
■水蛸の刺身
艶々で真白。コリコリとした歯応えが楽しい。
■寒ぶりのかまの塩焼き【絶品】
大きな寒ぶりだったのだろう。2つに分けて焼いてくれた。エラ横の細長い部分は9cm程の骨をしゃぶるように食べる。スペアリブのようなしなやかで旨味の深い味わい。エラ下は脂の多い繊細な食感。特徴のある美味い部位を食べ比べ出来た。口から細かな骨を出したり肉をほじったりとした手間が掛からない気配りが嬉しい。
■ぼら子の塩辛

その日の市場の品揃えと大将の気分で仕入れた食材を、その日の気分で最上の料理に仕立てる。そんなライブ感と多彩さが常連を虜にするお店。
この日は上等な雌のズワイガニを手に入れたとのことで、迷わず急行。

■香箱蟹
生きた蟹をお店で茹でたとのこと。数量限定ゴッツォ風の香箱。と言っても、内子も外子もタップリで甲羅に納まらないらしい。脚の身はほぐしてある。
酢につけず食す。やや薄味だ。外子の瑞々しいプツプツ感と、肝と内子の濃厚コリコリ感の対比がよく分かる。
■串2本 せせり/皮
■霧島豚塩焼きとルッコラサラダ
■土鍋炊きごはん このわたを乗せて
真白な土鍋炊きは香り豊か。そのピュアな熱々ごはんに乗せたこのわたの磯感と芳醇さが大人の食欲をくすぐる。
生田駅周辺で全ジャンルのレストランのNo1を維持する名店。料理のクオリティは決してその域にとどまらないものだと思う。
自ら築地に出向いて直感で仕入れた食材と地元の農家から直接届いた野菜。その日のお勧め料理はその日に決めて自らの筆でメニュに記す。従業員に一切料理を任せない。そんな頑固のルーティーンが実を結んだに違いない。

□鍋島 NewMoon 2016、2017
丸みを帯びた16とシャープな後味の17。これらを飲み比べながら上質な料理をいただく幸せ。
■たらの子と豆腐の煮物
口の中に一気に広がる無限のツブツブ感が贅沢。醤油の加減が絶妙。
■朝どれえぼ鯛刺
丁寧に鱗を落としたその表皮はきめ細かな輝きを放つ。新鮮が故に旨味よりも歯ごたえを楽しむ感じだ。
■あま海老と生うに刺 海老の子の塩辛【絶品】
三種合体の盛り付けとなっているが、それぞれが立派に主役を果たせるものだ。特筆すべきは生うにだ。塩水うにの純粋な美味さは口に入れた一瞬で脳を突き刺す。
■ぶり大根
10kg級のぶりの頭は食べ応えあり。頭頂部、頬、顎、目の裏、目玉と、それぞれの部位の美味さの違いが実感できる。煮込み加減と味加減が最高のところで出してくれる。
■なまこ酢
青のなまこは硬過ぎず。酢の加減はやや浅いか。
■黒豆の煮豆
艶々の豆。甘みが抑えられていて、立派なおつまみ。
■寒ぶりの塩焼
熟成感のあるぶりの厚切り。
■このわた【珍味】
爽やかな磯感と特有の芳醇さに酒が進む。
攻撃も必要だが、たまには守りも必要だ。
日頃から酷使している胃や肝臓を労わる為にやさしい思いやり日本食メニューを頂いた。

■ハマグリ汁
小降りながらしっかり味が出る蛤とモロヘイヤの汁。食事前に五臓六腑に沁み渡る旨味。
■ローストビーフ
肉色の縦ストライプはなんともモダンなレイアウト。
きれいなピンク色の肩肉は薄く切られており、薄めのタレで食す。肉の旨味がしっかり保持されている。和食で全く違和感のない赤身の美味さ。
■串3本
・新銀杏
口の中でシュワッと溶ける柔らかさと新鮮なコクの美味さ。
・せせり
しなやかな歯ごたえと旨味のある脂感が食欲をそそる。
・砂肝
コリコリとしながらも深い歯ごたえは贅沢。
■夏かぼちゃの唐揚げ【絶品】
たれで炊いた甘いカボチャを片栗粉でから揚げに。モコモコしないグジュグジュしない絶妙な歯ごたえと深みのある甘さ、極薄の衣の香ばしさが絶妙なバランス。
■揚げとネギのうどん
洗面器のような大きさの器に一瞬ひるむが、意外にスルリと食べられる。
琥珀色の汁は関西風か?上品な出汁が稲庭うどんとよくマッチしている。
常識に囚われない探究心と勇気が生み出す、驚きのメニューに感心。これは、毎日通っても飽きないだろうな。

■空心菜のお浸し
和食で空心菜とは。意外に出汁がしみている。油揚げの香ばしさと共に。
■鯵の刺身
■牛肩肉のステーキ【絶品】
フランス産の肩肉は脂が控え目で、驚愕の旨味が。一口大に切ってくれているのでお箸で美味しく頂ける。
■新銀杏焼き
口の中でシュワっと溶ける青く光る銀杏。若さを頂く贅沢。
■金時草のお浸し
まずはこの色にビックリ。金時草は葉の裏が紫色だがその色素が出汁に出るらしい。力強い緑と鮮やかな紫が金時草を象徴しているような。
■アスパラ焼き
みずみずしく甘い。
■串4種 セセリ/もも/ねぎま/つくね/砂肝
そうだ、初心に返って串焼きを食べねば。近辺の焼鳥と隔絶された領域を再確認。熟成?塩加減?焼き加減?質の良さ?何が作用しているのか、未だに理解が出来ない美味さ。
■夏野菜のおろし和え
力強い夏の野菜達を辛味大根が更に引き締めた料理。
■小芋の揚げ物
これはビールを飲みたくなる。香ばしさと甘みを引き立てる塩、独特のトロみのバランスはいつ食べても完璧。安定感のあるメニューだ。
■出汁巻き玉子
優しくて上品。
■蓮根の炊き込みご飯のおにぎり
■もずくとネギの味噌汁
一本一本がしっかりとしたもずくは箸ですくうと蕎麦のような雰囲気だ。体に良さそうな有難い汁。
串焼き料理店の域を超え、もはや割烹料理店と言っても良い上質な料理を提供してくれるお店。

■イチジクの胡麻和え
甘いイチジクと胡麻のコクが合わさっている。味で季節を上品な一品。
■生田の枝豆
パリッとした絶妙な茹で加減。地元の野菜だが驚くほど味が濃い。
■朝採れ鯵の刺身
新鮮な鯵はピンクに透き通る。歯応えが残り甘みが豊かだ。
■牛ハラミ焼き【絶品】
玉ねぎのタレに漬けこんだハラミを丁寧に網で焼いて。贅沢な歯応えの後から芳醇な肉の味が追いかける絶品。
■赤ピーマン焼き
パプリカではない。強い甘みの裏に微かな苦味。立体感のある美味さ。
■蓮根の炊き込みご飯のおにぎり
■味噌汁

気軽に行けるお店だが、まるで高級割烹料理店のように、毎日毎日丁寧に昆布と鰹で出汁を引いている。慎重に積み上げられた仕込みとダイナミックな調理でお客を魅了してくれる。
さあ、そんなエネルギーをもらって猛暑を乗り切ろう。

■もずく酢 鯛刺載せ
■生牡蠣
岩手県広田湾産の大きな牡蠣。口の中一杯に広がる海の贅沢。ミルキーさ、歯応えのバランス最高。
■牛ほほ肉の肉じゃが
トロトロに煮込まれているがしっかりとコクのあるほほ肉。たっぷりの小葱を乗せて食べる絶妙なマッチング。じゃがいもは地元生田産
■夏野菜のみぞれ和え
色彩豊かな一品。見るだけで元気が出そう。辛味大根は暑さに負けそうな夏の身体をシャキッと引き締めてくれる。
■出汁巻き玉子
納豆チーズ入り。玉子、出汁、納豆、チーズを醤油で繋ぐハーモニーは完成度高し。

夏の和食を日本酒とよく冷えた白ワインで楽しむ。

■イカとモロヘイヤの胡麻和え
イカのえんぺらはコリコリした歯応え。
■カレイの薄造り
クリスタルの皿による光の反射を受けてキラキラ光る薄造り。綺麗だ。
■イカの塩辛
驚くほど上品な塩辛だ。身は肉厚で微かなとろみ、よく冷えた状態で、辛口の日本酒にもよく合う。
■牛ホホ肉の味噌煮込み【絶品】
舌先で快く解れる柔らかさ。脂のしつこさは無く肉の旨味が上手く大根に浸みている。味噌も厳選したに違いない。肉との相性は抜群に良い。
■トウモロコシの天ぷら
トウモロコシの甘さが倍増。

□日本酒
・米鶴 純米辛口
・古伊万里 前 純米
□白ワイン ソアーヴェ
空梅雨でいつの間にか始まっている厳しい夏。食を通じて夏を楽しみ秋を思う日本古来から伝わる趣がここにも。季節を表現する多彩なメニューが強みのこのお店、通い続けたくなるものです。

■松茸とモロヘイヤのお浸し
秋を先取りしたメニュー。香りは控えめだが、このシルエットの美しさを味わおう。
■蒸し鮑と水茄子のオクラとろろ
北海道の鮑をしっかり炊いて絶妙な柔らかさに。その味わいは水茄子の青味と対比的だ。オクラとろろで夏味に。
■穴子の白焼き【絶品】
待ってました!白焼きは脂が乗らない今や季節が旬。さっぱりしながらしっかりとした旨味。パリッとした焼き目が食欲をそそる。
■新銀杏焼き
艶やかで綺麗な緑。口の中でサラリと溶ける旨味。秋を待てない人のための贅沢な一串だ。
■トウモロコシの天ぷら
不思議なくらいに甘みが強調される。ビールに合わせても良いかも。
■鮑の肝【珍味】
■もずく酢
一本一本がしっかりとしたもずく。荒削りな舌触りと爽やかな酸味と甘み。
■出汁巻納豆玉子【絶品】
なぜ定番メニューに載らないのか、不思議なくらいの完成度。大将の機嫌が良い時に是非お試しあれ。
蒸し蒸しの暑さと電車の冷房の繰り返しにバテ気味の日々。
ならば、秋を先取りしてそれを乗り越えよう。

■イワシのたたきとモロヘイヤのお浸し
■九重栗かぼちゃ【絶品】
甘さを抑えて炊いたという。食感はホクホクで栗のような自然の甘さ。ヘルシー。
■ノドグロの塩焼き【絶品】
大きなノドグロの切身。塩をして焼いただけ。なのに、その味は精巧で深い。身の美味さは勿論。火源に滴り落ちた脂から立ち上る煙の燻製感、丁度良い焼き目のスパイスが加わった絶妙な焼き加減が合わさる珠玉の一品と言えるのではないか。
■タコブツ納豆
ノドグロの為に出たおろし。使わずに楽しんでしまった。それを利用してタコブツと納豆を合わせてもらう。力のつく料理、感謝。
■夏野菜のカレースープ
日本料理のカレースープは、スーッと胃にしみる美味さだ。
築地の魚、地元の野菜。それらをマッチさせる多彩な地酒。感嘆のため息と笑い声が絶えない庶民のための割烹料理屋さん。

■鶏のたたきとモロヘイヤのお浸し
■赤鯛の刺身
常連さんの釣果をさばいて頂いた。
キラキラ光る天然の鯛は見た目だけでなく味も最高。
■岩牡蠣【絶品】
大船渡産の新鮮な牡蠣はパンパンに肥えている。築地で最上の品を見極める大将の眼力はとても正確だ。臭みはなし。牡蠣らしい風味たっぷり、そして、クリーミーだ。
■ゴウヤの肉詰め
大きなゴウヤにみっちりツクネが詰まっている。程よい苦味とツクネの脂が合体した完成度の高いハイブリッドな一品。
■鱧刺【絶品】
これも築地で仕入れたもの。湯引きをしない鱧を頂く。骨切りをした小さく刻んだ身と皮を箸でワサビを少々、それらを合わせて摘んで一口。淡白な中に膨らむ鱧の味は贅沢な夏の味。
■鯛めし
これも、常連さんが提供してくれた釣果による料理。ほぐしてもたっぷりの贅沢な味わいだ。
初夏のメニューは魚や串焼きが充実。北国から取り寄せた山菜も加わり実に多彩だ。
そんな料理はカウンター越しの楽しい会話も相まって更に美味しく感じられるのだ。

■しおでのお浸し
秋田から届いた山菜。生命感みなぎる綺麗なみどり色だ。フワフワした口当たりにサクサクとした食感。アスパラのような風味。
■朝どれイワシ刺し
朝、平塚に上がった新鮮で大振りなイワシは脂のりが良いのに身崩れしておらず、コリコリした歯応え。美味し。
■名古屋コーチンのダキ身串焼き
胸肉を皮で巻いたダキ身。肉の味がしっかりしている。さすがブランド鶏だ。
■水茄子の浅漬
■あん肝の旨煮【絶品】
大きなあん肝をていね
■枝豆
■鱒と枝豆の土鍋炊きご飯
□鍋島
□夏のブーリュ
一年寝かせたお酒。発酵が進んだコクと微かな酸味がゴージャスな味わい。肴なしでチビチビ呑むに良し。
丁寧な出汁と上質な珍味を楽しませて頂きました。

■おからの酢の物
さっぱり。
■焼き茄子の煮浸し モロヘイヤを載せて。
煮浸しはこのお店の特徴を最も感じさせる料理の一つ。上品で味わい深い鰹の出汁、今日も美味し。
■サザエの肝和え
酒呑みにはたまらない一品。適度な歯応え、コクのある肝。コレステロールって何だったっけ?そのリスクを犯してでも食べたくなる味です。
■ヤングコーンの土鍋炊きご飯
これは初めて食す。輪切のヤングコーンは若々しい香りだが、舌先に繊維を強く感じてしまう。
お店の入口の上の照明器具の上には今年も燕の巣が。子育て仕事に疲れた親鳥がお店の看板の上で一休み。目を合わせても逃げやしない。その図々しい様子が、いつも長居してしまう我々に似ているような。

■もずくと蛤の吸物
■みずのお浸し
新潟から届いた山菜だとか。青味が残る若々しい味。
■小鮎の天ぷら【絶品】
薄い衣がサクッと心地い。熱々でふわっふわの食感は正に絶品。上品な苦味は上等品の証。これ以上大きくなると小骨を気にするところだが、これはスムーズな舌触り。
■夏野菜のスープ仕立て【名物】
深い緑の色合いがエネルギッシュな印象。夏の野菜それぞれの個性と力強さが表現された料理だ。中でもじゃがいもは栗のようにホクホク甘い。
■金時草の酢の物
葉の面は濃い緑、裏が紫色をした加賀野菜。微かな滑り、上品な出汁と酢の加減が銭妙だ。
■串焼き三種 伊達鶏のダキ串/もも/チーズ入りつくね
伊達鶏は胸肉を皮で巻いたもの。手間をかけただけ美味い。ももは肉汁ジューシー。
■納豆オムレツ
なかなかグランドメニューに載らないのが残念。半熟の甘い黄味に大粒の納豆、それに醤油を混ぜた時に起こる幸福の美味。当日は大将の機嫌が良かったのか、運良く食べさせてもらえた。
■鱒と枝豆の土鍋炊き込みご飯
枝豆の爽やか緑と鱒の淡いピンクが彩り豊か。生姜と揚げで上質な調味がなされている。やや柔らかく炊かれたご飯の中で枝豆の歯ごたえが上手くアクセントになっている。

□白ワイン サンアントニオ(ソワーヴェ/フォンタナ)2015
柑橘系の香りと適度なハーブを感じる上品なワイン。ボリューム感があるが甘ったるくない。
このお店の料理と良く合うワインだと思う。

☆人気上昇中のお店です。事前に電話で空席を確認することをお勧めします。
会社の飲み会帰りに小腹が減っていたので、立ち寄らせてもらいました。
桜鱒と姫竹で夏を楽めましたよ。

■GoZZo風ポテトサラダ
パステル調で可愛いサラダ。北海道のジャガイモは奥行きのある美味さ。炙ったタコが食感のアクセントに。
■桜鱒のたたき
海にいる鱒。よく冷えていてトロリとした食感。
■姫竹焼き
コリコリとした食感と甘みの強さを引き出した焼き加減。嬉し。別名ネマガリダケとも言われる高級食材。短い収穫期間に争うように山に入り、同じ気持ちの熊と出会って被害にあう人もいる。危険を顧みず食べたくなってしまうほどの美味さ。
■鱒とトウモロコシの炊き込みご飯 おにぎり
鱒の野生感を生姜で上手にバランスしている。
■鱒のあら汁
頭が丸ごと入ってる。鮭よりも小さいので手間は掛かるが、旨味はしっかり。頬や顎の肉、目玉などチビチビと摘むのも楽しい。
新鮮な初夏の野菜と美味しい串焼きを気軽に楽しめる日本料理店。毎日変わるメニュー。それも常連客を惹きつける魅力だ。

■ホワイトアスパラ 半熟玉子乗せ
シャキッと茹でたホワイトアスパラ。よく冷えている。温泉たまご風のソースはまったりと上品な出汁の味。
■名古屋コーチンもも串焼き【絶品】
しっかりとしまって旨味のある肉にジューシーか皮。その皮は絶妙な塩加減でパリッと焼かれている。巧みな技による完成度の高いバランス。バランス
■焼き茄子の田楽
大きな焼き茄子は皮を剥いであるが、白味噌の上品さの中でコゲの味が強く苦味が後に残る。
■鱒のハラスの塩焼き
鮭よりも小さく、脂の旨味が詰まったハラス。川魚らしい匂いが野生感を思い起こさせる。
■モロヘイヤのお浸し
薄いごま出汁か、モロヘイヤの上品な苦味とトロみによく絡む。健康を味わえる一品。
■焼きピーマン
小ぶりなビピーマンだが、とても肉厚。焦げ目を付けた焼き方でピーマン自体の濃い甘さにスパイスのような効果を与えている。
■トマトとアスパラのサラダ
丁寧に皮を剥いて冷やされたトマトは地元生田のもの。甘み強し!
■出汁巻き卵
■鱧とトウモロコシの炊き込みご飯
名物、土鍋の炊き込みご飯。今日は鱧とトウモロコシ。鱧の出汁は上品で、細かく解された身や微かに残る小骨の食感が楽しい。その後でプチプチとトウモロコシの甘味が追い掛ける。
■おぼろ豆腐とじゅん菜の味噌汁
椀の中にぼんやり沈む豆腐はまるでおぼろ月。じゅん菜はプチプチトロトロ。薄めの味噌煮上品な出汁。
■蕪の漬物
□白ワイン
イタリアのソアべ・フォンタナ2015年。辛口ながら上質で爽やかな甘酸っぱさを持つ。
ここのお店の料理にぴったりだ。
2周年を迎えた串焼きの肩書きを持つ上質な和食店。
素材にこだわって丁寧に調理。毎日が違うメニュー。よくもその緊張た気力を持続できたものだ。尊敬。
いつの間にか、生田駅周辺、食べログのポイントでNo.1のお店に。料理の味、店主の人柄、季節に応じて多彩に変化するメニュー。これらが確実に満たされる事、それが常連さん、一見さんの両者を捕まえるための必須条件なのだろう。今日もゴッツォーさま!

■こごみの胡麻和え
■ハモの炙り刺し【絶品】
この季節にしては大きなハモ。細かく包丁を入れて軽く炙ってある。皮は香ばしく芳醇。身は甘くてしなやかな歯応え。
肝と浮袋はそれぞれ特徴的な食感。新鮮な証。
■わらびのお浸し
太くて立派なわらびは皮が柔らかくトロみが豊か。
■アスパラの塩茹で
極太。何もつけず、素材の甘みを楽しめる料理だ。
■大山軍鶏とタラの芽の天ぷら
軍鶏の胸肉は全くボソボソしない。柔らかくキメが細かい上質なものだ。天ぷらの衣の香ばしさと油感が上手くマッチしていた。
■鳥とタケノコの味噌煮
京都の野生の山椒がたっぷり。それに負けない味噌の力強い味付けが印象的。
旬の食材を上品に、気軽に楽しませてくれる。生田駅周辺ランキングトップの和食店。

■わらびの白和え
新鮮な歯応えと程よいトロみ。
■スナップえんどう塩ゆで
その日の朝に地元生田で採れた新鮮なスナップえんどうは、パリッとした歯ざわりの後から若々しい青味を感じ、最後に甘みが湧いてくる感じ。塩加減は控えめ。マヨネーズ付けたくなる。
■稚鮎とタラの芽の天ぷら
稚鮎は内臓がしっかり。
■ふきとジャコ
■こごみ 鳥のスープ仕立て
上品な和の鳥スープ。こごみは弾けるような歯ざわり。大山鳥の深い味わいを残した煮加減は絶妙だ。
■カマスの棒鮨【絶品】
京都の山椒の新芽を混ぜたシャリの爽やかさ、脂の乗ったカマスの芳醇さ、皮を炙った香ばしさ、口の中での三連立がたまらなく贅沢な気持ちにしてくれる。完成度の高いマッチング。
大人の嗜みをそおっと教えてくれるお店、ありがたし。

■青菜の胡麻和え
青菜のほろにがさ、胡麻のコクが醸し出す大人の料理。
■鰹のたたき
臭みのない新鮮な鰹は赤とピンク、皮は軽く炙られておりその佇まいは芸術的。野菜をタップリのせて食べるのも贅沢で美味。
■たらの芽と蕗のとうの天ぷら
山菜の王道コンビ。蕗のとうは大将の実家、新潟で自生していたものらしい。サクッとした薄めのころもが繊細な野生の苦味を引き立てている。
■スタミナ納豆
疲れたオジさんに優しい思いやりの一品。トロロ、醤油に漬けたわさび菜、ミョウガなどと和えて食す。このミックス加減は家庭ではなかなか味わえないプロの技によるもの。ありがたし。
■生姜の醤油漬け
呑みの途中の中弛みの目覚ましに。頭の芯がスキッとする。
■串焼 せせり/砂肝/ニラ皮【絶品】
ニラのタレに漬け込んだ皮は旨味が深く脂も気にならず。これ絶品。
もはや、割烹!
その域に入りそうなクオリティの料理が、普段通える所で、普段通える値段で楽しめる。
料理に掛ける飽くなき探究心と誠実さに感謝。

■粕汁
里芋の入った汁。素朴ながら上品。
■のらぼう菜のおひたし
菜の味が濃い。程よい食感、このお店独特のうまい出汁。
■子持ち昆布と菜の花のおひたし
ニシンは昆布に卵を産み付けるらしい。その天然の子持ち昆布。プチプチ感はカズノコよりやや大きい粒か。歯応え楽し。
■かたくりのおひたし
■蓮根のきんぴら
■大学いも
生姜の香り付けが普通と違う。甘すぎない大人の味だ。
■名古屋コーチンの串焼き もも【絶品】
食感は腰が強くてしなやか。しっかりとした旨みあり。さすがブランド鶏だ。
■アスパラの塩焼き
塩焼きしてもとてもジューシー。
■トコブシの肝醤油和え【珍味】
■空豆のコロッケ【全品】
球形のコロッケの表面に透ける爽やかな緑。食べてみるとジャガイモの味の濃さに驚く。なるほど北海道。温泉卵のソースが添えてあったが、何も付けない方が美味し。
■生海苔
手間を掛けてほぐして作った生のり。お酒によし。ご飯に良し。
■お新香
■筍の炊き込みご飯【名物】
シャキシャキした歯ごたえと豊かな甘みは上質な筍のおかげだろう。細かく切られた油揚げのコクが絶妙なバランスで絡んでいる。
余分に炊いてもらって、お土産におにぎりを作ってもらいました。
ら。半既成深めて、加工された材料は使わない。それらを使って毎日の料理を仕込む。それを楽しみにしているお客の来店を信じて。唸るほど、泣かせるほど、志の高い小さなお店なのだ。

■しろうおの卵豆腐とフキノトウ
■菜の花のお浸し
茎の根元が紫色をした珍しい菜の花。生田産。若々しく力強い味だ。
■ホタルイカの沖漬け【絶品】
丁寧に下処理された新鮮なホタルイカ。5時間漬けた状態。パリパリ感の残る歯ざわりは新鮮な証拠。独特のコクに程、絶妙な漬け具合。
■春野菜の天ぷら
・アスパラ/そら豆/ウド/筍/菜の花/芹
どれも、素材の味がしっかり引き出された天ぷら。そら豆は芋のようにホクホク。筍はシャキッとした歯応え。新潟の芹は上品な苦み。全て塩で頂く。
■ハツとモモの塩ニンニク焼き【絶品】
芽ニンニクと塩のタレに漬けたもの。普通のニンニクとは違った上品な香り。
■シャモのせせり
■芽ニンニク焼き
■生田の濃厚トマト
甘い。濃いトマト。皮は丁寧に湯むきされ、塩をつけて。
■生海苔
■高菜の新香
■筍の炊き込みご飯
■鰯のつみれ汁
■今日のワイン FRANCISCAN2014
・ナパバレーのシャルドネ
初めてチャレンジ。わりとしっかりしながら酸味少なく好みの味。繊細な出汁の料理にも串焼きにも相性が良い。
今宵は野菜と焼酎でヘルシーに。

■菜花とササミ
■煮豆
■ヤリイカとネギと納豆と【絶品】
築地のイカは新鮮。透き通っている。
半熟の卵を細かく切った付け合せが、全ての味を統合したような。計算しつくされた一品。
■串焼き4本
皮/モモ/砂肝/せせり
■生このこ【珍味】
これを干したらクチコになる。海の香り
ピットイン。
まだ月曜だというのに、タイヤはすり減り、ガス欠寸前だ。
いつもの通り、身も心も温まる料理をいただきリスタートを決める。

■キンメ揚げ浸しおろし乗せ
■カマスの塩焼き
腹身の部分。程よい脂と塩加減だ。
■ヤリイカ納豆
■このわた【珍味】
■アサリの炊き込みご飯
名物となった、茶色の土鍋。いくつかの土鍋のうち不思議と、これが美味いと感じる。
■聖護院大根の汁
1月の終わり。
こだわりの地元野菜を楽しめるこのお店では、特徴のある山菜や野菜が出始める。

■山菜のお浸し
■鰯の一夜干し【絶品】
丸々太った大きな鰯。丁寧に処理して一夜干ししたとのこと。確か宮城産。脂の乗りが最高に良く、ほのかに熟成した身の味と絶妙なコンビネーションだ。香ばしくパリッとした薄い皮の中にはジューシーで奥の深い旨みが…。マイ絶品料理に登録だ。
■芽ニンニクの肉巻き【絶品】
ニンニクの芽ではない。全体が芽みたいな細長いニンニクなのだ。根本と刃先で少し濃さが異なるものの、全体的に青味とニンニク味がミックスしたような独特の味だ。
これが肉の脂と実によく合う。巻き具合も絶妙で完全に一体化された物として出てくる。
素材の味の組み合わせだけでだけで完成する匠の一品。
■自家製からすみ
こらはまだ熟成途上のからすみ。もう少し硬くなるのを待とう。
■生海苔
土鍋炊きご飯に乗せて食べる贅沢。
串焼きの名を持つお店だが、もはや小さな割烹料理屋と呼んでも良いだろう。
コースこそ無いが、一つ一つを食べ進めると立派な食の物語が感じられるのだ。

■菜の花の胡麻和え
■鰊の酢〆
今まで見た事のない新鮮な鰊だ。小骨の処理も丁寧にしてあるようだ。程よい酢の香りのおくから鰊の力強い味が沸きあがってくるような料理。
あさつきは茎のまま食べる感じ。苦味のない青みのある味。これが鰊と鰊のインターバルに最適だった。
■白子のソテー【絶品】
メニューにあったら必ず食べる。コレステロールを気にすること自体がバカバカしく思われる味。少し焦がしたバターの香りと芳醇な白子の味のミックスは脳天を突く美味さだ。
出汁で炊いた大根を一緒に炒めてある。和洋折衷のような贅沢な味わいだ。
■八つ頭の揚げ漬し
ホクホクとトロトロのちょうどその間の触感。
■鳥の全手羽の塩焼き
鳥の腕全部!付け根、手羽元、手羽先と分けて焼いてくれた。それぞれの触感と夫々の味が比較して食べられるのが楽しい。
■黒豆
ピカピカの黒豆は甘すぎず。
今日の一人の宴を優しく締めくくってくれる。
今年初めて伺った。
新鮮な魚、地元の野菜、手間をかけた珍味と、その上手さと美味さを再確認。
■カマスの炙り刺
脂が乗ったカマス。炙りの香ばしさと深みのある味わい。
■塩トマト
地元、生田の農家から直接買い付けたトマト。とにかく味が濃い、そして、甘い。丁寧に皮をむいてくれている。果物みたいだ。
■串3本(せせり/皮/つくね)
そうだった。ここのお店は「串焼」を冠した名前。流石の美味さなのだ。皮は鳥の首の皮。焼いている際に脂が落ちて痩せことを計算に入れて仕込んであるとか。確かに他のお店よりも大きくて肉厚感あり。
■白レバーの味噌漬焼【珍味】
丁寧に漬けられたレバーは全く臭みなし。上質なホアグラを和風仕立てしたような味わいだ。
■小ハマグリの雑炊
内臓の全てが癒される。アサリのような大きさのハマグリは味が上品で濃い。
■鍋島飲み比べ
どちらも特別純米酒。クラッシックじゃない方がややシャープで洗練された口触りだ。
これをお代わり。
---2016年12月---

今年の〆に伺った。
思えば今年の1月に初訪問して以来、毎週のように通ってきたが、毎回驚きと感動を与えてくれたお店。店主自らバイクを走らせ築地で仕入れる魚、地元の農家で地方買い付ける野菜。串焼きと書くが、立派な創作日本料理店だ。
■鮑と花山葵を肝醤油につけて
やや小ぶりで締まった鮑は適度な歯ごたえと上品な旨味。雑妙な煮方なのだろう。肝を溶いた芳醇な醤油につけて食べると…唸る。花山葵はカツーンと突き抜ける辛味。味覚のリセットに最適だ。
■特大椎茸の焼き浸し
■聖護院大根とアサリの小鍋
■鮪納豆【絶品】
想像したことの無いコンビネーションだ。身近な材料をプロが調理するとこれだけ違うものかと。花山葵の醤油漬けが納豆と鮪を実に上手く取り持っている。
■自家製からすみ【珍味】
年明けに仕上がる予定のからすみをフライングで。独特のコクは既に出始めている。
■たらこの昆布巻き
お願いして作ってもらったもの。昆布の旨味がギッシリ詰まったたらこに上手くしみている。

深まる冬、年末に向けて料理に入れ込むきもちを熱くするこの店の店主。
それにあやかって、今月も心も舌も癒してもらいました。
■白子のソテー【絶品】
よく育った白子をバターでソテー。焦げ目の付き具合が最高。この芳醇な味わいを経験する為に今日はコレステロールのことを一切忘れよう。
■八頭の唐揚げ
サクサクの衣の中にトロミのある食感。甘みと旨みのナイスコラボ。
■聖護院大根のふろふき
甘くて味の濃い大根。食べごろだ。最高の贅沢たは、素材の味が高まる最高のタイミングでそれをシンプルに味わうこと。
■軟骨とクワイの唐揚げ
■大アスパラの胡麻和え
■サボイキャベツのポトフ
ちりめんキャベツとも言われるこのキャベツは葉の部分がものすごくすごく甘いのだ。それを霧島豚の出汁で優しく煮込んだもの。温まる。
■栗の炊き込みご飯
下味を付けた栗を土鍋で炊いて。ホッコリ、ジューシーに仕上がり、ご飯と合わせて食べやすい。

通い始めて1年。常に新しい味の体験をさせてくれるこの店の店主はまるでアーチストのようだ。そな飽くなきチャレンジとサービス精神に感謝。

---2016年11月---

寒い夜には温かい料理と甘くて美味い冬野菜が最高。
そんなホッコリを夢見て再訪。
■牛筋と大根の煮込み
温かくてともて深い味。よく出汁のしみこんだ大根とフレッシュ感の残ったニラの取り合わせはナイスセンスだ。
■山芋の短冊
■厚揚げに入った納豆
香ばしく炙られた揚げの中に大粒の納豆。和製パニーニのように食す。
■〆鯖
脂ののった鯖を程よい〆具合で頂く。
■イカの塩辛
二日目の塩辛は臭みなく芳醇。柚子の香りが爽やか。
■生湯葉とキノコのあんかけ
■ヤマトイモのトロロご飯
立派な大和芋をその場で擦ってもらった。箸で持ち上げると全てが一塊で宙に浮くほどの濃さ。元気が出そう。
心も体も温まった。こんなお店が地元にあるなんて幸せだなとしみじみ思ったり。
季節の料理をカウンター割烹のように楽しませてくれているが。。。そう言えばここは串焼き屋さんだったのだ。次回は必ず串を楽しもう。

今夜も地元野菜や旬の魚と肉で、和食の珠玉を楽しんだ。
■冬の根菜の炊き合わせ
蓮根、ごぼう、人参、さつまいも。合わせてふかしたシンプルな料理だが、一つ一つの旨味がよく出ている。優しい体にいい感じ。
■アオリイカの刺身
裏表から細かく包丁を入れる鹿の子という技による一品。目が揃ったその様子は正に芸術品。肉厚のアオリイカを美味しく食べる工夫だとか。
■金時草と菊の花のお浸し
■八頭の唐揚げ【絶品】
トロトロ感よりもホクホク感が勝った八頭を香ばしく頂く。冬の野菜らしく甘みもある。
■生湯葉
■霧島豚の塩焼き【絶品】
ブロック状にして長時間焼いたもの。肉自体が持つポテンシャルをそのまま食す。身が締まった肉の食感と甘みの強い脂身が特徴。
■カマスのボラ子和え【珍味】
お馴染みの自家製ボラ子を細かく切られたサワラに和えて。芳醇さと奥行きのある脂の味が上手くマッチ。これは酒が進む。
■串2本
・大山シャモ
さすがの地鶏は味わい深く歯応えも充実。ジューシーながら香ばしい独特の一品。
・銀杏
■冬大根焼【絶品】
これはビックリ!円柱状の冬大根を出汁をかけて焼いたもの。朝取れ冬大根の旨味がしっかりと凝縮している。沢山の鰹節が踊っている。切り分けて見るとそれはまるで上等なスイーツのよう。
■寿司
・山葵巻き
・炙りたてカマスの棒鮨【絶品】
脂の乗ったカマスを炙り温かい状態で頂く。肉厚のカマスからは物凄い旨味がにじみ出て、爽やかな酸味のすし飯と一緒になった時に口中一杯に贅沢な化学反応が。
・いなり
地元の豆腐屋さん荻野屋の揚げは厚くてずしっとした味。高菜の入ったすし飯を入れて。


寒い冬の味覚を楽しみに。
■平目な昆布締め
旬を迎えた平目を。丁寧に昆布締めされたキラキラ光る平目。甘くて奥の深いあじわきだ。
■霧島豚のしゃぶしゃぶ
やや厚く切られたロースの歯ごたえはとても贅沢。脂身がまた美味し。無菌豚なのでミディアムレアで。
■おかわかめのお浸し
ご飯が炊けるまでの箸休み。さっと湯がいたおかまかめはパリパリとろとろ。微かな苦味、体に良さそうだ。
■〆の雑炊
肉が美味ければ雑炊も美味い。
一粒、一滴残さず頂きました。
今夜も、ゴッツォーさんでした!

冬到来。
丁寧に仕込まれた季節の料理を堪能。
■ぼらこの塩辛【珍味】
もちろん自家製。何度も塩抜きしながら熟成を進めてきたとか。甘い大根に乗せて食べると、その芳醇さが引き立つ。銀杏に乗せるとまた不思議なコクのある味に。
お酒が進みます。
■串4本
・せせり、皮←塩
・レバー、ねぎま←タレ
■焼牡蠣と蕪の田楽
宮城産のジューシーな牡蠣を焼いて、出汁の染み込んだ蕪と一緒に味噌と頂く。適度な甘さに調合された味噌とそれぞれの味がよく合う。牡蠣も口の中に一口で入れても熱すぎないギリギリの温度。そんな気遣いも嬉しい。
■イクラと新米ご飯と鮭の粕汁【絶品】
正直なところ、これを食べにやってきた。新潟から届いた新鮮な鮭の卵を丁寧にほぐして醤油漬けにしたもの。香りづけに柚子。絶品だ!
新米に乗せて贅沢なイクラ丼に。
鮭のアラを出汁にした粕汁は、なんと越後美人の酒粕を使っているらしい。体の芯から温まる。
■お酒
獺祭の等外
山田錦の等外米を35%精米してお酒に。純米とか大吟醸とかそんな等級を使わずに最高の味を引き出す。作ったお米は絶対に捨てないとの作り手のポリシーに感動。

---2016年10月---

10月も最後。秋の終わりを惜しみつつ再訪。
本日も大将の地道な下ごしらえと一瞬のひらめきに感動しつつ、地元にこのような名店があることに感謝。
■名古屋コーチンの串焼き【絶品】
・もも
・皮
通常の3倍の時間をかけて育てられた地鶏中の地鶏。味の濃さと旨味は別格だ。
焼の最中にしたたり落ちた脂が煙となり、いい具合に肉を燻している。
■炙り椎茸
直径10cm近い大型の椎茸は岩手産ととこと。菌床によるものらしいかその肉厚感と味の深さに驚愕。旨味を引き出すように炙った後に出汁に浸して出てくる。幾何学に切られた石づきが器の中でランダムに浮かんでいる様は正にモダンアートだ。
■里芋煮
甘くてトロトロ。冬野菜への期待を高める一品。
■山葵巻き
炊きたてのご飯を寿司飯に。擦りたての山わさびを乗せてパリパリの海苔で巻く。ツーンという鋭い辛さが鼻を突き抜ける。一瞬の驚きと後に残る満足感。
■いか塩辛の軍艦
ややフレッシュな塩辛の味を海苔の旨味が上手にまとめてくれている。
■河豚のひれ酒
一年近くかけて熟成させたひれ。軽く三杯はいけました。

深まる秋。食の探求も止まらない。
そして、ついに新米登場!
■新米(絶品)
新潟から送られて来る新米。精米された直後を土鍋炊き。キラキラ輝き、香り高い、一粒一粒を感じる最高の贅沢だ。
■豚肩ロースの味噌漬焼き
■イカの山葵和え
シンプルながらイカの甘みとシャープな山葵が絶妙に和えられている。縦横に細かく入れられた隠し包丁によるものか?
■河豚のひれ酒
米鶴で。肉厚のヒレからは何杯でも出汁が出そう。
■舞茸のオクラソース乗せ
■鰆
■秋刀魚風干しの肝焼き(絶品)
肝醤油を着けながら焼いた秋刀魚。これは味わい深い!風干しで凝縮したところに芳醇な肝醤油。手間のかかった贅沢な一品だ。
■蓮根のフライ
■煮舞茸
■ワサビ巻き(絶品)
■鰆にぎり


今度は団体で伺いました。
■イチジクの胡麻和え
■茶碗蒸し舞茸のムース乗せ
■黒豆
■金目鯛の蒸し寿司(絶品)
■本物ししゃも
■豚肩ロースのローストをにら醤油で
■秋の温野菜
■納豆の入っただし巻き玉子
■香の物
■塩むすび(絶品)
■金目鯛のにぎり

---2016年9月---

迷走台風や大気不安定な日々が過ぎ、いよいよ本当の秋の気配。
お店のメニューもすっかり秋色だ。
■秋刀魚の塩焼き【絶品】
今や希少と言われる良い型の秋刀魚。脂の乗り物丁度よし。肝まで新鮮。絶妙な塩加減と焼き具合で皮の香ばしさがスパイスになり、何も付けずに食べるのが良い。
■焼きゲソ納豆
その場のアイデアで作ってくれた一品。秋刀魚で使わなかった大根おろしと混ぜて。熱の残るゲソと爽やかおろし、大粒の納豆のコラボは計算づくなのか?即席とは言えない完成度だ。
■新潟のだだ茶豆
店主の実家で丁寧に作った茶豆。
■串3本
・ねぎま
・レバー
・砂肝

■蓮根のすりおろし
■穴子の白焼き【絶品】
新鮮で大きな江戸前の穴子。焼くと雪のように白い身はふわふわ。皮目はしっかりとした脂と旨味が。塩加減、焼き加減も絶妙で、丹念に滑りを取っているので全く臭みがない。
店内のほとんどのお客が頼むこの季節限定の人気メニューだ。
■秋刀魚の肝漬け焼き【絶品】
肝の汁に漬けつけた秋刀魚の開き。この芳醇な味わいは他では経験できないもの。
■きのこ汁
ヤマドリタケとタマゴタケの汁。ポルチーニのような香り。
■自家製いかの塩辛汁 ご飯乗せ【珍味】
危険なほど美味い。意外ににサラサラした汁に酢飯を乗せて…。禁断の美味。
■名古屋コーチン【絶品】
普通の鶏肉が50日飼育だとすると、これは約3倍の日数と手間をかけて出来た鳥だとか。締まっているのに旨味のある脂の多さ。ブランドの威厳を感じさせる。
あー、お代わり。4本食べました。

---2016年8月---

うだるような8月。このお店では早くも晩夏と初秋の予感が。
店主自ら市場に出向いき希少な旬の素材を逃さず仕入れているらしい。
お客のワガママにも快く答えて調理をアレンジしたり。お客を喜ばせるためのひた向きな姿勢には頭が下がる。

■本ししゃも焼き
シャンパンゴールドに輝く小振りな魚体。いつも家庭で食べているのは樺太ししゃも(カペリン)であり、これが本物だとか。
子持ちじゃない若いししゃも。旨味のある肉の味に新鮮な肝のほんのりした苦味が加わって贅沢な味わいだ。
■新銀杏【絶品】
先月よりも成長した銀杏。鮮やかに輝くグリーンが若々しいエネルギーを感じさせる。ショキッとした独特の歯触に銀杏独特の濃厚な種味がたまらない。
■炙り鱧の椀【絶品】
大きく育った鱧を丁寧に骨切りして花開くように炙ってある。それを鱧の骨でとった出し汁に。疲れた胃が蘇る。
■サンマの塩辛【珍味】
新鮮だから出来る料理。キラキラのサンマにコクのある肝があえてある。思ったよりくどさも臭みもない。酒が進む。

---2016年7月---

夏を迎え、随分とメニューの様相も変わって来た。
季節の食材の変化と店主の創意工夫により、毎回毎回楽しい思いをさせてもらい感謝。

最近感動した料理
■日戻り鰹のたたき【絶品】
小壺漁港で朝漁に出てその日のうちに帰ってくる船から上がった鰹。なので超新鮮。信じられないの歯触りに唸る。ミョウガやオクラ、生姜の刻みと共に。
■牛筋とトマトのカレー(スープ仕立て)
和食屋さんのカレースープはスパイシーなだけじゃない。優しさがある。筋はトロトロで口に入れると溶けてしまうほど。
■一人鱧しゃぶ【絶品】
上品に脂の乗った鱧。匠に隠し包丁が入っていたのだろう。鍋の中に入れるとフワッと開いてまるで白い菊の花のようだ。
鱧の骨でとった出汁を潜らせると、繊細な白身の味わいが沁みてくる。厚めの皮はしっかりとした食感と脂が感じられ、その2つの味わいが雅な贅沢さを感じさせる。
鱧を堪能した後は、オカワカメのしゃぶしゃぶ。別名、雲南百薬と言われるだけあって健康を感じさせる程よい苦味と歯ごたえのある食感がいい。
最後は雑炊に!
上品にしっかりと出汁が出ている。
■鱧の子の塩辛【珍味】
見た目はまるで白桃のジェラート。白くて細い粒々の一つ一つがキラキラしている。
とても薄塩だが、芳醇さはしっかり感じられる。
■銀杏の子【珍味】
熟れていない銀杏だとか。まだ柔らかい種の皮を剥いて炒ったものか?
口の中に入れた瞬間にプワッと溶けてしまい、後になって銀杏特有の苦味がこみ上げる。
初めての体験だ。塩の振り方が絶妙で、癖になりそうだ。
■いたわりの鱧雑炊
猛暑で弱った胃に優しい栄養たっぷりの雑炊。なんと、白子が入っている!

---2016年6月---

開店一周年を迎えたGozzo。
マンネリという言葉は一切出てこない。サービス精神旺盛な職人肌の大将がいつも新鮮なメニューを提供してくれる。
だからいいお客が集まり、いいワガママなリクエストをする。そしてまた、美味い料理が振舞われる。そんな幸せなスパイラル効果が感じられる。

最近感動した料理
■下田のサザエの刺身【絶品】
コリコリ!
醤油ど溶いた肝を着けて。
■地元野菜のラタトゥイユ
塩と胡椒以外の調味料を一切使わないラタトゥイユ。トマト、サツマイモ、ズッキーニ、福耳とうがらし、それぞれの野菜の味のハーモニーは完璧だ。
■つくねの味噌煮込み【絶品】
まるで和風のシチューのような深い味わいだ。
■ジュンサイのとろろ汁
上品な出汁を効かせた冷たいとろろ汁に透明感のあるジュンサイが浮いている。さっぱりした後味。
■生蛸【絶品】
白く輝く新鮮な蛸を刺身で。吸盤がコリッコリッで楽しい。
■白レバー焼
まるでホワグラのよう。
■時鮭のルイベ【絶品】
珍しい時鮭。その身は限りなく薄いピンクだ。凍った状態で山菜を巻いて食べる。上品!絶品!
■時鮭の自家製筋子【絶品】
前述の時鮭の卵は小粒でプチプチ。程よい塩加減と熟成した玉子の味が芳醇な香りは日本酒によく合う。
■牛スジの煮込み【名物】
柔らかく味わい深いスジ肉を香り深い和風の出汁で。このお店の名物料理です。
■シャモの胸肉のカツレツ【絶品】
普通の鶏と比較にならないくらいに大きな胸肉。外はカリッと香ばしく、中はレア。食感のコンビネーションは絶妙。肉は新鮮でワサビがよく合う。


---2016年5月---

旬の筍、山菜を使った料理が私の不摂生な日常に救いを与えてくれる。山菜は回を重ねるごとに産地が北に移動し、季節の移ろいを感じたりもする。そんな常連体験をさせてもらってます。

最近感動した料理
■ハモのたたき梅肉乗せ
少し早いがしっかりとした肉厚。自家製梅干しによる梅肉がとても上品で淡白なハモと上手くマッチ。
■すじ煮込み
このお店の名物料理。形はしっかりしているが噛まずに食べれるくらいにトロトロだ。和風の下味が上質さを感じさせる一品。
■筍の卵豆腐の汁物
ある日のお通しで出てきたこの料理は絶品。筍ペーストを練り込んだ卵豆腐を揚げてクリーミーなだし汁に。香ばしい焦げ目と芳醇でふわっとした卵豆腐は不思議な食感。これは上級なお店でないと味わえないだろう。

■鯛の白子と蕨のお浸し
とにかく新鮮な鯛なのだろう。包丁の切れ目のエッジが立っている。形しっかり、味はまったり。コレステロールの事を完全に忘れさせる一品だ。
蕨のシャキッと歯応えも素晴らしい全て同じ長さに切りそろえられていており、店主の料理にかける気合を感じさせる。

---2016.4月---

いつの間にか、ここに通うことが生活習慣になってしまった。
地元の野菜や地方から送られる山菜などなど。
美味いしヘルシーだし、呑んで食べても罪悪感に駆られないのだ。


---2016年3月---

テーブル席、カウンターに適度に賑やかなお客さん。一人で行っても気兼ねすることなく楽しめる。
本日も手を尽くした料理を堪能し、地元の野菜の美味しさを知らされました。

▪️のらぼう菜とイカの胡麻あえ
菜の花に似たノラボウは地元で採れる野菜らしい。名前とは違ってとても上品な苦味を醸し出す。
イカの甘みと腰のある歯ごたえが香り高い胡麻の風味でノラボウとマッチしている。

▪️シャモのササミの山葵和え
柔らかく深い味わい。ほんのり温かいササミと冷えた梅肉とが口の中で
複雑な美味さを感じさせる。
ピリリと効いた花わさびは慎重に管理しながら茹でて醤油漬けにしたもの。

▪️フキノトウの煮浸し
この季節に川崎でフキノトウが採れるなんて。春の苦さが気持ちを新しくしてくれる。

▪️大アサリとワカ竹の小鍋立て
デカし!大アサリはハマグリよりもデカし。その出汁は最高。地元の筍の新鮮味と歯触りが若々しい。
器(鍋)が深すぎるかな?

▪️丸大根
この大根は大きな蕪のよう。形はしっかりしているが箸がスーッと通る柔らかさ。そして美味い出汁がしっかりしみこんでいる。

▪️串三本
カワ、セセリ、砂肝
砂肝の歯応えは絶品!新鮮で上質な鳥なのだろう。

▪️お酒
「超、超久 」全量雄町の生酒
力強く安定感のある味。それでいて甘くない。
「弥久」五百万石米無濾過生原酒
これは凄い!樽の風味がしっかりついた、まるでシングルモルトウィスキーのような香りだ。
酔える。

---2016年1月---

再訪
今回も、上質な地産地消を目指す店主の温かいこだわりに触れることができました。
この方は、企業の迎賓施設や都内の有名和食店で経験を積んできたらしく、上品にドスの効いた佇まい。でも話しかけてみればわかる、実はとても気さくな人なのである。

■菜の花の煮浸し風
お通しとして。
煮浸しというか、立派なお汁である。牛肉が出しに加わり力強い。それらが生姜と柚子の香りで上手く整理されている。
冷え切った身体が温まり「さー食べるぞ〜」という気にさせてくれる。
■太刀魚のたたき
刺身で食べる事が少ない魚だが、新鮮なものご手に入ったとのこと。身は甘く、炙りの香ばしさも加わり美味し。
付け合せの野菜はアイスプラントという野菜。茎の表面全体に細かいツブツブが。噛むほどにその食感が楽しくなる不思議な野菜だ。近所、宮崎台で採れたものらしい。
■肉詰め椎茸チーズ乗せ
■串焼き
かわ/せせり/ねぎま/レバー/ぎんなん
ここのかわは厚い!
■ジャコおにぎり
飲んだ後でも、おにぎりを食べると不思議と安心するものだ。今日は香ばしいジャコのおにぎり。人に握ってもらったものを食べると、気持ちが温かくなる。だからかな。

---2015年12月---

小田急線の生田〜新百合ケ丘周辺のレストランの淘汰が活発になってきている。
以下が2015年末段階の小生の私感による状況だ。
◯イタリアン
読ランのイル・リゴレットが閉店し、棕櫚が低迷するなかで、生田のラ・ディーチェが断トツの実力を見せ付けてきている。
◯フレンチ
新百合のセドが閉店に追い込まれ、読ランのエスアンドコーの人気に生田のドゥースがなかなか追いつけないでいる。
◯和食
上質で丁寧なお店がこの地域に無かったように思う。新百合の一汁五菜くらいだろうか?

その、和食に分野に革命か!
少々大袈裟に聞こえるかもしれないが、この料理を一口食べるだけで心に感動の火が灯るのだ。

▪️真鯛と菜花の辛味和え
▪️新鮮鯵の春菊サラダ
▪️大ダコの煮込み
▪️つくねと野菜のクリームシチュー
▪️椎茸の肉詰め
▪️串焼き(せせり、かわ、つくね、銀杏)
▪️荻野さんの油揚げ
▪️蓮根の炊き込みごはん

どれもこれも美味い。
食材の鮮度良し、下味や出汁の仕込みが良し、そして味付けのセンス良し。
中でもクリームシチューは生まれて初めて口に入れた味ながら、とても安心感を持って食べられた。カツオの香りのする和風の出汁にうっすらクリームがとても上品なのだ。つくねや野菜などは柔らかく、絶妙な感じで出汁が浸み一体となっている。
串焼きは全体的にやや薄塩で、素材の味をゆっくりと味わうべきだろう。やや弾力のあるせせりの歯応え、厚めの皮が特徴に思える。

長きの間、このようなお店の出現を待っていた方も多いはず。皆で大事にしてこの存在を定着させてもらいたい。

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6位

テラスレストラン ピアレ (中島公園、中島公園通、山鼻9条 / イタリアン、ビュッフェ、カフェ)

4回

  • 昼の点数: 4.2

    • [ 料理・味 4.4
    • | サービス 3.4
    • | 雰囲気 4.7
    • | CP 3.6
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥2,000~¥2,999

2022/07訪問 2022/10/04

いにしえの味に新鮮な感動を覚える @札幌中島公園

一人ランチは中島公園の札幌パークホテルにあるレストランで。
このホテルはその昔、横浜のグランドホテルからシェフを呼んで本物の洋食を北海道に伝えた老舗のホテル。
そのレシピは引き継がれ、応用されて国内外のVIPの舌を満足させている。さり気なく出された料理の一つ一つにその歴史が染みていると思うと、食事もまた楽しくなる。
白樺の幹越しに初夏の庭を眺める。
幼少の頃、祖父に連れられて遊んだ庭。懐かしい。

◆オムライス
牛肉の煮込みデミグラスソース

傷ひとつない綺麗な素肌プレーンオムレツが白色のピラフの上に乗る。
その場でナイフを入れてクルリンパ。トロトロの玉子の表情が一気に表れる。均等で品のあるひだが美しい。
そこにデミグラスソースをかけて頂く。
味、香り、食感の全てが融合する感覚が素晴らしい。力強く深みのあるソースが玉子で広がっていく。それをピラフの食感が刺激してより感じやすく。

シルバーを見るとホテル三愛当時のロゴが残っている。
古き良き時代の継承。
しかし、館内の雰囲気には明るさがない。
やはり、建て替えには反対だ。

歴史ある一流ホテルの朝食ブッフェはさすがに説得力のある味わいだ。多彩な料理の一つ一つに対して手を抜かないプロ意識を感じる。それを感じてスタートする一日は仕事のモチベーションも持続しそうだ。

■クラムチャウダー【名物】
アサリのスープの濃さとクリームの濃さのバランスの絶妙だ。冬に来た時と比べ、少しだけサラサラ感が。季節に応じて微妙な調整がなされているのかも。とにかく、美味い。
■ピアレ特製ピラフ【名物】
これも、このお店の名物。バターのコクとキノコの香り高く、家庭では出せない贅沢なホテルの料理を象徴している。
■スープカレー
アッサリ、さらさら。スパイスの粉感が先に立った味わい。浮いている油か多く、少し遠慮する。
■野菜とベーコンソーセージ
野菜は契約農家の安心、新鮮野菜でパリパリッと食感がしっかりしている。
ベーコンはカリカリでなくシナシナなのが残念だ。念じていればいつか、カリカリベーコンを出してくれる事を真面目に信じている。
出張の際に泊まるホテルでの朝食は様々。
創業50有余年の老舗ホテルのそれは、さりげなく、そして、美味い。
ブッフェの中に絶品料理が隠れているので探し当ててみよう。

◾️クラムチャウダー【絶品】
真っ先に食べる一品。熱々の状態で一口。しっかりとしたアサリのスープと程よいクリーム感で目が醒める。
◾️ピエレ特性ピラフ【絶品】
上質なバターの香りとコクが、本格的なホテルの洋食のアレンジを感じさせる。
◾️オムレツ【絶品】
空いている時に頼むとキッチンで作ってくれる。外はしっかり、中はトロトロ。温かいうちに食べると黄味の甘さが広がって贅沢な気分になる。
◾️焼きたてクロワッサン

一流を感じるさりげないサービス。
1日の始まりにそれを味わう。何か良いことが起こりそうだ。

このレストランは50有余年の歴史を持つ札幌パークホテルのロビー階の庭側に位置している。
庭側の全面ガラスからはホテルの庭園や隣接する中島公園の景観が贅沢に楽しめるロケーションだ。
ホテルの中ではカジュアルな雰囲気のレストランだが、長い歴史の中で伝承された伝説のメニューも残っている。

■黒のドリア(チキンドリア)
デミグラスソースで煮込まれた具材が香り高いバターピラフの上に乗り、さらに程よく焦げ目のついたチーズが乗せられている。縁に現れるデミグラスソースをイメージして黒のドリアと呼ばれているのだろう。
特徴は何と言っても具材に鳥レバーが使われていることだろう。その食感は変化に富み、味に深みを出している。

横浜ニューグランドホテルの創設時に日本に本格フレンチを伝えたスイス人のサリー・ワイル氏。彼の弟子であった札幌パークの初代料理長本堂正巳氏がこのレシピを引き継いだと言われている。
時代を越えて受け継がれた伝統の味。お試しあれ。

  • (説明なし)
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7位

神楽坂 石かわ (牛込神楽坂、飯田橋、神楽坂 / 日本料理)

2回

  • 夜の点数: 4.8

    • [ 料理・味 4.8
    • | サービス 4.9
    • | 雰囲気 4.6
    • | CP 3.8
    • | 酒・ドリンク 4.2 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥20,000~¥29,999 -

2021/02訪問 2021/03/30

絶対の日本料理とは @神楽坂

花街の歴史が残る神楽坂。そこで日本料理のトップを行く石かわグループ。
半年先まで予約が取れないその名店を訪れることが出来た。
天然木を洗練させた和の建築を創り出す建築家、広谷純弘氏が手掛けたインテリアは日本の建築工芸の文化や技術をとてもスマートに表現している。3度目の訪問となるが内装の色の変わり具合、艶ので具合、摩擦の跡さえも美しく感じさせる。
そして、和の食の真髄を極めた石川英樹氏の珠玉の料理。最上質の季節の素材を妥協なく下拵えし、美しい器に盛り付ける。その様相は決して威張ったりせず、あくまで上品に大人らしい。料理の流れにはお客の身体や精神の状況変化に沿うような優しさを感じつつ、所々で深い感心を伴った驚きを与えてくれる。
和装の女性スタッフは品よく愛想良く。料理やお酒の知識もあってストレスを感じさせない。むしろ会食を楽しむ場の雰囲気を上手に支えてくれてさているようだった。
個室には水琴窟の音が流れる。微かな音量で永遠に。
何次元も重なるこの相乗こそが、このお店にしかない絶対の空気なのだろう。
また、いつか。

[先付]白子かゆ せり煮浸し
[椀物]蔵王鴨 白味噌仕立て
[造り]鯛 生雲丹 海鼠このわた和え
[焼物]鰆 ちぢみほうれん草
[中皿]ふく焼き白子 香菜
[煮物]くえ 京小かぶ
[蒸物]早掘り筍 津合かに
[食事]生からすみと菜の花の素麺、根菜の釜炊きご飯 猪汁
[季節の果物]いちご 金柑
[水菓子]黒豆アイスクリーム
神楽坂の毘沙門天の裏手、黒色の板塀の中にある別世界。創業は2003年。老舗の名店が立ち並ぶ神楽坂の中では新しいお店の一つだが、洗練された空間と創意あふれるその料理に魅せられ、違いの分かる通なお客の多くが訪れている。そして、今や8年連続でミシュラン三つ星を獲得する名店の地位を獲得。
数ヶ月前に予約をしてやっと憧れの別世界を味わうことが出来た。

飾らない性格、温かく覇気のある石川シェフは日本料理店の大将というよりはクリエイティブなアーティストのよう。その創作に見られるこだわりを彼の人柄とともに感じると、感心と尊敬の念が自然と湧き上がる。
上品な和服を着た女性のスタッフは知的で洗練されている。料理やお酒の説明も丁寧で適格だ。聞く者を楽しませ、興味をそそるような説明は丸暗記では出来ない、基礎知識に裏付けられたものだと直ぐに解る。
店舗のデザインは素材感豊かなモダニズムを追求する、広谷純弘氏によるもの。デザインのボキャブラリーは決して多くない。一つ一つの形、プロポーションがキチッと決まっていて隙がない。そんな中に余裕と優雅さを感じるのはその素材の操り方と照明の調和のせいなのか。

全てに一流を求めつつ、それに疲れを感じさせない余裕を見せる。そんな世界だろうか。こりゃたまらん。

■ズワイガニと夏野菜
酸味のあるジュレとともに口にするとズワイガニのミソや身の深みのある味が表に出て来る。オクラとホワイトアスパラは心地よい歯ごたえ。
■スッポンのかき揚げ/コーンとアスパラのフライ
■鱧とじゅん菜の椀
鱧の出汁は上品で上質。梅肉は旨味のある出汁と練られたものか。普通のそれとは格段に違う調味役。じゅん菜は芽ではなく茎の部分。これもこだわりか。
■真子鰈のお造り
コリコリとした新鮮な食感と甘み。
■北海道の北紫ウニ
贅沢な大振り。身はしっかりとしていて適度なコク。濃厚すぎないところが超一流。
■アナゴの握り
気分転換。
■アワビの蒸し物 肝のたれに付けて
絶妙な柔らかさ。乾燥させた生海苔を振りかけた肝だれは最高の珍味。残ったところに小さなパンのかけらを持って来てくれる。嬉しい気遣い。
■甘鯛の酒盗焼き
自家製の酒盗を刷毛で塗りながら炭火で炙ったもの。芳醇。
■蔵王の鴨と京都の加茂茄子
■ノドグロ炭焼きの鍋
■桜鱒と山椒の炊き込みご飯/味噌汁/香の物
土鍋の中に敷き詰められた桜鱒。山椒の香り。大葉の茎を細かく刻んだ薬味がたっぷり。ご飯はやや柔らかめ。目の前で混ぜて取り分けてくれる。香り高くサッパリ、そして、とても深みのある。素材たちの総力を結集した珠玉のご飯だ。
■宮崎マンゴーと小豆 クリームチーズにラム酒のジュレを添えて

□十四代 中取り(山形)純米/無濾過
□冩楽(福島)純米
□会津娘(福島)特別本醸造
□初亀 亀(新潟)純米大吟醸

料理全てに言えること。奇をてらったようなことはしない。派手な演出もない。洗練されているが普通に見えて全く普通じゃない美味さと驚きを与えてくれる。そこには紳士的な粋があった。

  • (説明なし)
  • (説明なし)
  • (説明なし)

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8位

SABOU 虎ノ門店 (虎ノ門ヒルズ、虎ノ門、神谷町 / 居酒屋、カフェ、イタリアン)

13回

  • 夜の点数: 4.8

    • [ 料理・味 4.8
    • | サービス 4.8
    • | 雰囲気 4.2
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 4.2 ]
  • 昼の点数: 4.4

    • [ 料理・味 4.4
    • | サービス 3.9
    • | 雰囲気 3.6
    • | CP 4.6
    • | 酒・ドリンク 3.8 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥6,000~¥7,999 ¥1,000~¥1,999

2018/12訪問 2019/01/04

【あと2日】俺たちのSABOUよ ありがとう

8年間お世話になった俺たちのSABOUが明日閉店する。
店内は満席。果たして閉店を知っている人がどれだけいるのだろう?普段通りの賑わいで、しんみりムードは皆無だ。
落ち込んだ時は必ずここで暴飲暴食、楽しい時もそう。正に、ある時期の濃い思い出は全てここで整理されていた。社会人としての人生の岐路がここで選択され形成されたような。
それを温かく見届けてくれた店長とシェフに感謝。
掲げられていたポスターに、その足取りが見える。
俺たちのSABOU ありがとう。

◆オードブル盛り合わせ
◆生牡蠣
◆牡蠣のバターソテー
◆エビとキノコのコンフィ
◆ジュークルート
◆ゴルゴンゾーラ
いよいよ閉店のカウントダウンが聞こえる。
8年前からお世話になってきたSABOUが本当に無くなってしまうという実感が級に湧いてきた。
当日は仲間達6名で伺った。人数が多いと沢山の種類の料理が味わえる。
最後までペースダウンしないシェフの集中力には脱帽だ。そして、料理に対するクリエイティブで妥協をしない姿勢には心を動かされる。

◆前菜盛り合わせ
燻製の香りが隠し味か?柔らかポテサラ絶品
◆フルーツの入ったパワーサラダ
当日はグレープフルーツ。コレが塩茹でした鳥肉に実に良く合う。
◆オイスター
◆金目鯛のアクアパッツァ
爽やかでしっかりとした旨味。魚の出汁が出た白ワインのスープはバゲッドを浸して。また美味し。
◆牛スジ肉のデミ煮込み【絶品】
深みのあるデミグラスソースによく煮込まれた筋肉。ホロホロの食感と上等な味わいは正に絶品。
◆Tボーンステーキ
◆ラムステーキ
◆カチョエペペ【絶品】
ショートパスタに良く絡むチーズは酸味を抑えたコクの深い味わい。味付けはブラックペッパーのみというポリシーのある一品。
8年間お世話になっているお店。
もう少しで閉店してしまうのがとても残念でならない。
名残惜しく、近くを通った時には立ち寄ることに。

◆ビーフシチューランチ (ライス、コーヒー付)1000円
初めてビーフシチューを頂いた。
酸味は控えめ、コクの深い味わい。肉の塊は煮込みすぎず柔らかで、しっかりと味が残っている。
これほどのシチューを作るのには仕込みに相当な時間と神経を使ったはずだ。
ランチとは思えない質の高さに感心。

料理とサービスにかける情熱には尊敬の念を抱く。
年季の入った客席に小さなキッチン。恵まれた環境とは言い難い中で信じられないくらい美味しい料理と信じられないくらい温かいサービスを提供してくれる。
息切れしないで、最後までこのまま走り通してほしい。
閉店まであと少し。
そんな感慨にふけながらランチタイムに伺った。しかし、店内
はあの時のあの日と同じ活況を呈していた。

◆カボチャとベーコンのクリームパスタ+コーヒー 1000円

厚切りのベーコンは香り高くしっかりとした歯応え、カボチャは甘く柔らかだ。クリームは程よい芳醇さで、思いのほかサラサラしている。それらがアルデンテのパスタを優しくコーティングする感じ。爽やかな食感と旨味が新しい感覚だ。

最後の最後まで挑戦を続けるプロ意識にまたまた感動。
閉店間近だというのにメニューには妥協や衰えはない。むしろ、革新や挑戦のようなものが見える。
そんな真摯な取り組みをする店長とシェフに脱帽。

◆柿とローストビーフのパワーサラダ
野菜が美味しくタップリ食べられるサラダ。肉の力強さとフルーツの爽やかさと一緒に野菜を楽しめる。さり気なくレーズンも添えられて飽きがこない。
◆ 仙鳳趾の真牡蠣
殻に対して身が大きい。その特徴通り殻の深いところまで身がミッチリ。その味は上品でミルキーだ。
牡蠣料理の得意なシェフの目利きに感心。
◆秋刀魚のコンフィ【名物・絶品】
この季節の名物料理。4-5時間ゆっくりと油で煮込む根気のいる料理。調理中に気を抜くとすぐに傷をつけてしまうらしい。臭みは全くなく、その旨味は深く、頭や骨まで柔らかく食べられる。
◆トマホークステーキ
メキシコ産の迫力ある塊肉は1.5kg。ヒレとサーロイン
◆手羽先【絶品】
これも新メニュー。自家製のタレに潜らせた手羽先は薄皮がパリッとし中はジューシー。名古屋名物のそれとは違うオリジナリティーのある美味さだ。
◆エビのアヒージョ
◆ゴルゴンゾーラチーズのパスタ
◆ソーセージと野菜の和風パスタ
◆アメリカンチーズケーキ
甘みと酸味のバランスがとても大人だ。
写真のみの掲載です。
写真のみの掲載です。
写真のみの掲載です。
写真のみの掲載です。
写真のみの掲載です。
大規模再開発が目白押しの虎ノ門エリア。今や名物店となったこのお店もその波に飲まれることになった。来年の夏か、秋か?詳しい予定は聞こえないが、閉店へなカウントダウンが始まったのは事実。
6年以上利用してきたお店が無くなると聞き、その思い出を味わうことにした。

やはり、来てよかった。懐かしい味がもあれば未知のメニューも。
閉店が見えてたとしても、妥協をしないで新しい味に挑み続けるシャフの料理人魂に脱帽だ。

■前菜盛り合わせ
鴨のスモーク具合が最高な具合だ。美味。
■キャベツのアンチョビ炒め
■秋刀魚のコンフィ【絶品】
なにかと今年はネガティブな話題しか聞こえない秋刀魚だが、良質の物が入ってきたとかで、積極的に売り出している。
8時間も慎重に油で煮込んだもの。こんなに綺麗な形を保つな為にはかなりの技量と根気が求められる。頭も骨も内臓も全てが美味しく食べられる。
■和豚もちぶたのロースト
群馬のブランド豚を低温調理か。肉の旨味、脂の甘みをうまく残した調理。サラッとかけられた謎のソースは玉ねぎ系ドレッシングに近い。肉が飽きずに食べられる。


写真のみの掲載です。
昼は「茶房」、夜は「酒房」とのこと。

料理の質は高い。
有能な女性シェフが創り出す料理は創意工夫に溢れ、素朴で力強く、そして繊細だ。
自ら食材を選定して仕入れているおかげで、メニューにも応用が効く。

牡蠣や鴨肉使った料理が得意なようだ。
自家製のソーセージも美味。
塩漬けにした豚バラを上質な野菜と煮込んだだけのスープは絶品。調味料を使わない素材だけの味でここまで絶妙なバランスに仕上げるのは簡単ではないはずだ。

ワインのラインナップも豊富だ。
選んだ料理と、そのときの気分で相談するとベストなワインを推薦してくれるはずだ。

日常で長く通える店。
界隈の名店になりつつある。

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久々に再訪。
このお店、やっぱり夜が好きだ。厨房が空いていると色々な注文に応じてくれる。
常連になっておくベキですよ。

◼新潟産岩牡蠣のバターソテー
ここのシェフは牡蠣が得意。仕入れの目利きが効くとのこと。生も良いのだろうが彼女のソテーは最高なので。
クリーミーながらしっかりした身。香ばしいバターの味が何故だかホワグラに似た贅沢さを感じさせる。

◼イシモチのアクアパッツァ
店長が上手にほぐしてくれる。
味付けは控えめだ。故に魚貝の出汁のハーモニーが楽しめる。

◼牛ステーキロッシーニ風
脂少なめの牛肉に惜しみないプロポーションのホワグラ。これは飢えた肉食人をノックアウトするとどめの一品だ。

◼温野菜ゴルゴンゾーラのバーニャカウダ風
特注。ゴルゴンゾーラソースが好きなので作ってくれた。
歯応えを残した湯で加減、ゴルゴンゾーラの塩加減にセンスを感じてしまう。

また行くぞ〜。

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また行った。

◼魚貝のアヒージョ
オリーブオイルでグツグツ煮立った状態で出てくる。とても良い香りだ。
火の通りも丁度良い状態で出てくる。
残ったオイルには魚貝やガーリックの味が染み出ている。パンを浸して食べよう。

◼十勝のハーブ牛のステーキ
上質なサーロイン。レアな状態で塩胡椒だけで食べる。
美味いのだが、残念な点がひとつ。
霜降りが故に脂がかなり多い。
皿の中で肉が染み出た脂に浸っている。最初は良いのだが、肉がレアなだけに冷めやすい。やや冷めた肉の脂はは味はもちろん、精神的にも辛さを感じてしまうものだ。
工夫を求めたい。

◼ゴルゴンゾーラのチーズフォンデュ
シェフがささっと作ってくれた。さりげない感じだが、チーズ数種のチーズをブレンドするバランス感覚にセンスを感じさせられる。


常に新しいメニューにチャレンジしようとするお店の姿勢には、ありがたさと尊敬を感じる。
喧騒に埋もれない実力派としてのポリシーを持ち合わせているのだろう。

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真夏のランチに再来訪。

◼エビと夏野菜のグリーンカレー 980円(ドリンク付)

独創的なグリーンカレーだ。
ココナッツミルクとカレーの辛さが味のほとんどを圧倒するの事が多いが、大分違う。
スープや海老の香り、バターのコクなど、味を構成しているそれぞれの要素がバランスよく感じられる。

辛さは強くなく、サラサラした感じ。
海老はプリプリ、ナスやオクラなどの夏野菜が入ってる。
固定概念に囚われないシェフの工夫の跡が感じられて嬉しい。

器にはなぜか、オニオンスープのロゴ。期間限定のメニューなんだな。
このお店はメニューには変化と工夫があって飽きない。

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またまた行った。

◼ローストビーフサンド(ドリンク付)980円

ジューシーなローストビーフとコクのあるバター。それらが新鮮な野菜やドレッシングと絡み合った、贅沢に複雑な味わいだ。
パンはイギリスパン2枚。それがサクッと香ばしく焼かれている。

見事なコンビネーションだな。
これだけのパフォーマンスをこの値段で提供出来る店はなかなか無いと思う

#ランチ #女子会 #友人・同僚と #フレンチランキング

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またまたまた行った。

◼ウニと明太のスパゲティ980円(ドリンク付)

たっぷりウニが入ってる、濃いめの明太子スパゲティだ。
磯の風味をバターで絡めて、上品な印象。
とても美味いが、
コレステロール要注意。

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季節の素材、色々経験あるけれど、面白いのを発見。

◼北海のサンマのコンフィ
見た目は秋刀魚の姿焼きだが、初めての体験。
特性のソースに漬けた秋刀魚を4時間の間シェフがつきっきりで油で煮込んだと。
姿はしっかりしているが、頭から尻尾まで全て食べられる。
肝は苦味なくコクを感じさせ、肉はほろほろに柔らかく、頭と尻尾はカリカリで香ばしい。
日本の料理ではないが、日本人なら誰もが唸る味わいだ。

◼牛筋の煮込み目玉添え
デミグラスソースと食感のあるスジが良いコンビ。

◼特別なハムのサラダ
肉厚で柔らかいなんとかハム。この優しい味は攻めの肉料理と合わせて食べるのが特。

いつもながら、楽しませてもらった。店のプロデューサーである店長と実力派のシェフとのサービス精神に脱帽。

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なかなか飽きないランチ、再訪(笑)

◼長ネギと鶏の和風スパ 980円 (ドリンク付)
新鮮でプリプリした鶏肉は、肉厚で口の中で贅沢な感覚を楽しめる。
バターのコクと醤油がよくマッチしてる。そこに長ネギのピリ辛がアクセントに。
パスタの食感も、アルデンテだ。汁気を残ししていた、以前より格段に良くなっている。何か変えたのだろうか?

ん〜、巧く加減するものだ。

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久々のランチ

このお店のランチはメニューに変化があるので飽きない。

◾️炙りサンマと水菜のペペロンチーノ 980円(ドリンク付)

ベーコンの代わりに炙りサンマとは!
サンマは身が締まっていてしっかりとした食感。炙りつつ燻製されているようだ。その味がガーリックオイルに移って、パスタ全体に味を広げている。
絶妙だ。
油っこくなりそうなところをさっぱりとした新鮮な水菜でバランスをとっているような。

何度行っても感心させられる。
健気で努力家のシェフに、感謝。

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久々の夜来訪。

仔羊のローストを作ってくれた。
中はレア、外はパリッと。
臭みは待つまたくないが、丁度良い塩加減でラムの美味さはしっかり感じられる。
小さなジャガイモやガーリックしたパンも添えてあり、ゴルゴンゾーラのソースと相性抜群。

シェフの心配りの温かさを感じる。

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ここのお店のシェフは優秀。柔軟な発想と高いセンスで、わがままな僕らをいつも満足させてくれる。

◾️佐賀牛イチボと野菜のグリル
柔らかく上質な肉。シンプルな味付け具合が素材の味を引き出している。
網で焼いた野菜はその焦げた部分の味が絶妙なスパイスの役を果たす。

◾️ラザニアSABOU風
ボリュームたっぷりで体が温まる。

ワインは店長が選んでくれる。
希少な育て方によるブドウで作られたフランスワイン。微力ながらも応援するつもりで発注しているとか。志が高い。
開いて飲むと味に深みが。美味し。

今日も満足だ!

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久々のディナー。
キャパシティー。それは数をこなす許容力ではない。
如何に相手の要求に応える度量があるかだ。
またまた、わがままを言ってみた。
◾️エビとアボカドのサラダ
健康に留意しなさいと。薄味のサラダに塩が効いたエビが引き立つ。
◾️前菜何種
仕事の愚痴を言いながらゆっくりメインを待ちなさいと。
◾️鰯のコンフィ
来た!ここのシェフからの挑戦。
丸々と太った鰯は予想以上に味が凝縮している。
これだけ一匹の鰯を丁寧に仕上げた料理は見たことがない。
玉ねぎの甘さで味を整えているような、技の深さを感じさせる。
◾️四万十海苔と牡蠣のグラタン
これは味わい深い。独特の海苔の香りは上質なお茶のよう。牡蠣の味が十分にしみたホワイトソースとの相性は意外であり説得力あり。
◾️子羊のロースト
塩味だけのポリシー感じる料理。少しだけ熟成している。臭みは全くなく、肉の味を最大限に引き出しているようだ。

気さくに、気持ちのこもった匠の料理を味わえるお店はなかなかない。

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◾️高菜とチョリソーの和風スパ 980円

意外と海苔の存在感が強く、チョリソーのピリ辛感が気分転換になって飽きが来ない。

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やはりここは夜に来なくちゃ。
◾️兵庫の牡蠣のバターソテー
香ばしい味わいと、素材のミルキーさが印象的。
小ぶりだがプリッとした感覚は失わず、上手に焼きを入れている。
技を、感じさせられる。

◾️活き〆イサキのロースト
コロッコロに太った新鮮なイサキが手に入ったとのことで、ローストにしてもらった。
全く臭みなく、ハーブと塩の味付けが絶妙。

ひさびに感心して満足の夜。

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ランチで新メニュー発見

◾️ジャガイモとベーコンのジェノベーゼ 980円(ドリンク、サラダ付)

美味し!
バジルの風味が新鮮、ピリッとしたスパイスが食欲をそそる。
モチモチ感のあるパスタと相性が良い。

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夜に来訪

◾️ホウボウのアクアパッツァ
新鮮なホウボウが入ったとのことなので、アクアパッツァにしてもらった。
魚の骨やムール貝、アサリ、香草がバランスした芳醇な味。
しかし、ユニークな顔してるな(笑)

◾️佐賀牛イチボのグリル
モダンアートのような盛り付け。勢いとセンスを感じさせる。
程よく熟成されていてとても味わい深い。適度に油が絡んだ野菜は香ばしく柔らかい。

いつものことながら感心。

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日替りのパスタに期待して来訪

◾️活きアサリとレタスのボンゴレ 1000円(サラダ、ドリンク含む)

見た目に春を感じる色合いが爽やか。
アサリは身が大きくて一つ一つの味が感じられる。ガーリックが程よく効いて食欲をそそる。艶やかなレタスは口の中に爽やかな歯触りを残してくれる。
旨味が抽出されたスープは最後の一滴まで飲みたいと感じてしまう。

上手だな。いつものことながら感心。
気軽に上質な料理を頼めるお店だ。

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虎ノ門の大人気店で、新鮮な春の彩を味わう。
いつも満席なので、早めに来訪。

◾️コゴミと厚切りベーコンの和風スパ

新鮮な山菜のほろ苦さと若々しい食感がたまらない。
ベーコンは焦げ目を付けた厚切りで、燻製の香りよりも香ばしさが強い。
味付けは薄めのバター醤油。
これらのバランスにセンスを感じる一品だ。

普段のランチに、このような楽しい変化がありがたい。
マンネリに陥らないようシェフの腕を活かすお店の企画が勝因か。

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今や虎ノ門ワーカーの普段使いの有名店となったお店。

◾️下田の金目鯛の兜煮
◾️子羊のロースト

金目鯛は今までに見たことの無い大きさ。とても綺麗で新鮮そうだ。
身も厚みがあってしっかり。
目玉も大きく裏側のゼラチン質が口の中いっぱいに広がりとても贅沢な気分に。
味付けはやや薄味だが魚の味を感じるのに丁度良い。
たまにビックリするような料理を出してくれる。アイデアマン店長に感謝。

ここの子羊ローストは塩だけで食べるのが美味い。肉の熟成具合も良いし香草の使い方も上手。美味!


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何ヶ月ぶりだろうか?
久々の夜に再訪。

通常メニューにない料理を作ってくれた。
◾️コロコロ鰯のコンフィ
◾️シュークルート
美味し。やっぱりこれだ!
これがSABOUの良さなんだな。
お客に対する丁寧な思いやりと卓越した料理の腕が合わさった時、本当に他のお店では味わえない幸せが食べられる。
それが確認出来て安堵。

「隠れた名店」とご紹介したが、今や知る人ぞ知るメジャー店。大衆相手の大量生産的なメニューの構成に転向してからは全く行く気もしなかったのだ。

帰ってきてくれ〜!俺たちのSABOU!

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久々の投稿。
僕の場合はなるべく空いているときに行きたいでのです。

◾️真鯛のカルパッチョ
相手を見て作ってくれる。我々の場合、とても肉厚。歯応え、甘みとも申し分ない。バルサミコ酢の上品な酸味とと玉ねぎの新鮮な辛味がとても良いコンビネーションだ。
◾️オードブル盛合せ
茶鴨、初めて食べました。脂身にやや色が付いていますが、果たしてその正体は?結局不明でした(笑)
◾️広島産牡蠣のバターソテー
これが絶品。ここのシェフは元々牡蠣が得意なのだ。香ばしくも丁度良くジューシー。このような料理は素材と料理人の腕にごまかしが効かないな。
◾️特製ブイヤベース
ダメもとでリクエストしたら内緒で作ってくれました。あり合わせの魚介で作ったとのことだが、とても味わい深い。この店では良質な素材を手に入れたときに、その端材などで出汁を取り冷凍保存しているとのこと。それを使ってくれたらしい。どうりで…。でも一番のスパイスはこの思いやりだろう。
◾️アンガス牛ザブトングリル
脂肪が気になる我々のために、色々な工夫をしてくれている。付け合せのポテトの上に肉を並べ割るのもいいな。白い器に脂ベトベトなのを見ながら食べたら、いくら美味くても気持ちは悪い。
細かい心遣いが嬉しくなる。

と、今回も気持ち良く過ごしました。
大人気の実力店です。唯一心配することは「大衆化」や「標準化」です。
そうならないよう、ワガママ言い続けます。

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久々に来訪。
ここのシェフのモチベーションと向上心は素晴らしい。人として尊敬してしまう。

■さんまのコンフィ
形崩れずこの輝き感。それなのに頭から尻尾まで、全部食べれる柔らかさ。
相当丁寧に時間をかけて調理したのだろう。

■蝦夷鹿の赤ワイン煮
骨つき肉は豪快!
ガツッと歯にくるがその後スーッと歯が通る、絶妙な食感だ。
臭みは無いが肉の旨味が残っている。ローズマリーがアクセント。
一緒に煮込んだ豆達と共に。


---2016.5月---

ランチに伺う。

■サーモンとアボカドのトーストサンド (コーヒー付) 1000円

  • (説明なし)
  • (説明なし)
  • (説明なし)

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9位

ペスカデリア 銀座店 (銀座、新橋、東銀座 / オイスターバー、シーフード、イタリアン)

3回

  • 夜の点数: 4.4

    • [ 料理・味 4.6
    • | サービス 4.6
    • | 雰囲気 4.2
    • | CP 3.7
    • | 酒・ドリンク 4.2 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥3,000~¥3,999 -

2017/10訪問 2017/10/07

銀座で最上質のオイスターを

銀座でオイスターと言えばこのお店。
随分試したつもりだが、東京でここ以上に美味いオイスターを食べさせるお店を知らない。
今日もザクザクの氷にガサガサと。一見、乱暴で素朴な、こんな演出が、生で食らう醍醐味感をそそる。

■生牡蠣【絶品】
・北海道産のマルえもん
やや細長い形。新鮮な磯味と舌先にピリリとくる牡蠣のエキス。
・茨城産の鹿島
丸くて分厚い貝殻。外観から想像するよりも小ぶりだが、濃くてクリーミー。
■ムール貝のワイン蒸し【名物】
いつ食べても、何度食べても美味い。スープにプライドポテトを浸して食べるのがここの食べ方。
■魚介のトマトソースパスタ
このお店のオイスターはとにかく多彩で新鮮。そして、美味い。
ただただ、冷えたオイスターが食べたくて、寄ってみた。
ザクッと氷の上に並べられた牡蠣は艶も良く輝いて見える。

■米崎(陸前高田)
天然のアユやヤマメが育つ気仙川の栄養分が海へと流れ込みそれがこの牡蠣に蓄積されると言う。ぷっくり膨らんだ大きな身には程よい塩気があり、さっぱりとした中に旨味が広がる。
■椿(長崎)
五島列島なリアス式海岸は複雑な地形。その山々に囲まれた海で育つ牡蠣は栄養が豊富。
なるほど、後から追いかけてくるクリーミーな味わいが芳醇で美味い。

2016年7月再訪

新鮮な魚介をもりもり食べよう。

■海の果物の盛り合わ【名物】
ステンレスの大きな器に一杯のクラッシュアイスの上に魚介がごっそり。
・牡蠣(仙鳳趾)/ズワイガニ/シルリンプ/タコ/サザエ/ハマグリ/マグロ/サーモン/イサキ
どれも新鮮。レモンやワインビネガー、ワサビケチャップ、ホワイトペッパーなど好みの味付けで。魚は微かにオリーブオイル香りづけがされているので少し塩を振って食べると上質な素材の味が面に出て来て美味し。
■岩牡蠣 (花美/長崎)
仙鳳趾よりもふっくらした形。一口で食べる限界のサイズ。味はクリーミー、周りはシャキシャキ。口の中いっぱいに牡蠣の美味さが充満。
■ハムの盛り合わせ
■青唐辛子とマッシュポテトフライ
■ムール貝のワイン蒸しとポテトフライ【絶品】
大きく育ったムール貝は香草やニンニクと共に白ワインで蒸されていて、癖のない上品な旨味が引き出されている。器の中には貝のエキスたっぷりのスープが溜まっている。熱々のポテトフライやバゲッドを浸して。
■イカスミのパスタ
メニューに無かったが無性に食べたくなったのでお願いしました。芳醇だ。サッパリしたトマトの香りが微かに残る。やや固めに茹でたパスタの歯応え。見た目よりも繊細なパスタ。
■ドライトマト

早めに来店したのだが、ホールはいつの間にか満席に。皆、会話が弾んで賑やかだ。そんな活気がそのまま料理に乗り移る店。
貴重です。

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ゆったりとした幅の階段で地下に降り、ガラスの扉を開けた途端にその世界が広がる。
手前はハイカウンター席。活気ある厨房を眺めつつ料理人と会話しながら食事している一人客が楽しそうだ。
奥に進むとスキップフロアの下段にテーブル席が広がる。構造を現しつつ後付けの鉄骨フレームで演出。エイジング塗装を施した質感が南欧にあるレストランの雰囲気をリアルにしている。

料理の特徴は何と言っても生牡蠣。ザクザクの氷の上に豪快に並べられた活き活きした牡蠣は圧巻。皆フレッシュでそれぞれの味の特徴が実感出来る。
そして、その他のシーフードもアンチョビやガーリックの下味のつけ方がかなり本格的。おっかなびっくり作っていないところが、まるで現地にいるみたいな錯覚に陥るほどだ。

女性店長のホスピタリティが嬉しい。客の名前や好みを覚えているようだ。そして、料理やワインの知識もあるので「こんな感じのものが食べたい」というとサクッと提案、内容説明。それに合うワインを選んでもくれる。

本物の活気と、気さくで上質なサービスが楽しめるお店。是非リピートしたい。を体感

ゆったりとした幅の階段で地下に降り、ガラスの扉を開けた途端にその世界が広がる。
手前はハイカウンター席。活気ある厨房を眺めつつ料理人と会話しながら食事している一人客が楽しそうだ。
奥に進むとスキップフロアの下段にテーブル席が広がる。構造を現しつつ後付けの鉄骨フレームで演出。エイジング塗装を施した質感が南欧にあるレストランの雰囲気をリアルにしている。

料理の特徴は何と言っても生牡蠣。ザクザクの氷の上に豪快に並べられた活き活きした牡蠣は圧巻。皆フレッシュでそれぞれの味の特徴が実感出来る。
そして、その他のシーフードもアンチョビやガーリックの下味のつけ方がかなり本格的。おっかなびっくり作っていないところが、まるで現地にいるみたいな錯覚に陥るほどだ。

女性店長のホスピタリティが嬉しい。客の名前や好みを覚えているようだ。そして、料理やワインの知識もあるので「こんな感じのものが食べたい」というとサクッと提案、内容説明。それに合うワインを選んでもくれる。

本物の活気と、気さくで上質なサービスが楽しめるお店。是非リピートしたい。

  • (説明なし)
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10位

バンデルオーラ (恵比寿、代官山、中目黒 / イタリアン、ダイニングバー、ワインバー)

2回

  • 夜の点数: 4.6

    • [ 料理・味 4.8
    • | サービス 4.8
    • | 雰囲気 4.6
    • | CP 4.2
    • | 酒・ドリンク 4.2 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥8,000~¥9,999 -

2017/07訪問 2017/07/17

素晴らしき有言実行のお店

このお店では料理のメニューを見たことがない。
その場でこちらの趣向を伝え、当日のお勧めの素材を聞く。そんな会話をしていると、湧いてくる湧いてくる。「こんな素材を、こうしてああしてグヮーッと料理して、最後に何かをバーッと掛けて、ガブーッと食べる感じでどうですか?」活き活きとした即興による料理のプレゼンテーションはその擬音語とゼスチャーによって、リアルにイメージされワクワクさせる。そして、実際にその通りに作られてくる。これがまた、美味いのだ。

■モッツァレラチーズとトマトのサラダ
■夏の桃にラルドを乗せたカナッペ
豚の背脂の塩漬けは爽やかな桃とハーブを効かせたフレッシュなオリーブオイルとよく合う。
■イサキの白ワイン蒸し
大分から直送された大きなイサキを丸ごと蒸したもの。滲み出たスープをかけて、ハーブとレモンの香りを添える。驚くほど本場イタリアンの雰囲気が味わえる。
■トリュフで埋め尽くされたクリームパスタ
運ばれくる前からただよう芳醇な香り。なんとも贅沢。トリュフとクリームのパワーに合わせてうどんの様な太いパスタ。つい、無言で食す豪華美味なパスタ。
■牛肉のローストきのこソース
名前は忘れてしまったが、ポルティーニ茸に匹敵する素晴らしい香りきのこ。上品にパワーを感じさせる絶妙なコントロール。さすがだ。
■ほうれん草のソテー
パルメジャーノレッジャーノがかけられたほうれん草。これだけ食べても十分に美味い料理だが、芳醇なきのこソースの肉との相性も抜群だ。
■ドルチェ、エスプレッソ

☆カップルから会社の仲間達、家族連れまで幅広い利用が可能です。是非ともメニューは見ないで会話して見てください。
2015年にエビスに出来た、イタリアの伝統的な郷土料理を大分の食材を使って提供するお店。料理を紹介してくれる店長が只者ではない。こちらの意向を聞き入れながら、メニューになさそうな料理までコーディネートしてくれる。その説明は擬音語・擬態語にゼスチャーが加わり感覚的に伝わってくる。その会話が楽しくて料理が楽しみになる。
イメージだけ伝え、お任せでコースをお願いした。

■色々なフリット
海老、白身魚、イカ、ワカサギ?色々な魚介がサクッと揚げられている。たっぷりのレモンを搾って熱々を。乾杯のスパークリングと良くマッチ。
■トリュフを乗せたチーズ焼き
3種のチーズをミックスして焼いたシンプルでハイセンスな一品。たっぷりのトリュフが贅沢な香り。
■ホワイトアスパラ ビスマルク風
大きなホワイトアスパラ。目玉焼きを崩してソースのようにして食べる。シャキッとした食感が残るホワイトアスパラに濃厚なソースの組み合わせが楽しい。
■ジェノベーゼ 手打ちパスタ
シコシコしたパスタ。香り高く味わい深いソースは絶品。
■魚介のクスクス【名物】
魚貝たっぷりスープのカッチュッコのクスクス。いい出汁が出ている。それを吸ったクスクスは贅沢な味わい。絶妙な粒々感がまた心地よい。
■カマスのグリル
香草を効かせたオリーブオイルをつけて。
■大分産ポークとビーフのグリル
シンプルに肉の旨味を味わう。オリーブオイルとマッチさせることで肉の脂肪感が薄れて感じる。
■肉食欲促進サラダ
甘いトマトと濃い味のルッコラ。肉と交互に食べるて口の中をサッパリリフレッシュ。いくらでも肉が食べられそうか気にさせるサラダ。
■酔っ払いケーキ

☆気取らずに未知の美味しいものが食べられるお店です。オフタイム、家族利用に適していると思います。

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