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外観
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シャンパーニュ:Delamaotte Brut(\1,500)
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パン
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バター
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アミューズ:カリフラワーのポタージュ
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前菜:マッシュルームのスープ カプチーノ仕立てフォアグラのラビオリとグリーンアスパラ添え
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主菜:カレーの香りを付けた仔羊のパート包み焼き タイム風味ジューソース
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デザート:オレンジ風味のチョコレートムース ピスタチオのアイスクリームと共に
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エスプレッソ&小菓子
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グラスワイン(白):Rully LA FOLIE 2006 Claudie JOBARD(\1,200)
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グラスワイン(赤):GIGONDAS 2006(\1,200)
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■ メゾン・ポール・ボキューズ (代官山)について/23.3.24
ミシュラン東京1つ星レストラン「メゾン・ポール・ボキューズ」。
リヨンにおいて44年間3ツ星に輝き続ける「ポール・ボキューズ」の日本における総本店で、コンセプトは、「フランス料理という文化、その正当なるものを日本に伝えること」。
その正当なるフランス料理とは何たるかを知るために初めて訪問させていただきました。
場所は、代官山駅から徒歩5分、旧山手通り沿いにあり、エジプト大使館の正面というロケーションです。
過去に数回休日ランチの予約を試みたのですが、満席あるいは貸切パーティーでなかなか予約が取れず、平日ランチで訪問させていただきました。
1.雰囲気について
エントランスから続くらせん階段を降りると広大な敷地からなる店舗が顔を出し、スタッフがお出迎え。
店内は、アール・ヌーヴォー調のバーとラウンジ、赤い壁が目を引くシックなメインダイニングとその豪華絢爛な内装に目を奪われます。
ドレスコードはないのですが、格式あるお店なので、オシャレをして訪問したほうが良さそうです。
まずは、ラウンジでメニューを眺めながらシャンパーニュを。
2.料理について
ランチのコースは下記の3種類。
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★ MENU DEJEUNER:アミューズブーシュ+前菜+主菜+デザート+コーヒー+小菓子(\3,400)
★ MENU SAISON:アミューズブーシュ+前菜+魚料理+肉料理+デザート+コーヒー+小菓子(\4,200)
★ MENU SPECIAL:アミューズブーシュ+前菜+魚料理+肉料理+デザート+コーヒー+小菓子(\6,300)
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デザート及び「MENU SEISON」のコースの魚料理と肉料理はプリフィックススタイル。
私は「MENU DEJEUNER」のコースをいただきました。
一番軽めのコースなのですが、ポーションはしっかりしていて量は十分。
特にデザートが食べ応えがあり、小菓子も好きなだけ選べますので、しっかりとお腹をへらして挑みましょう。
料理の印象は、ボキューズ氏が心がける「良い素材、良い火加減、良い味付け」というコンセプトのとおり、シンプルですが、食材の良さを最大限に引き出すよう計算しつくされた料理の数々。完成度がかなり高いです。
特にソースが秀逸で、フレンチにおけるソースの重要性を改めて再認識させられました。
個々の料理の感想は下記のとおり。
(1)アミューズブッシュ:カリフラワーのスープ
カリフラワーのスープにオリーブオイルをたらし、クルトンを浮かべたという非常にシンプルな一皿。
スープはカリフラワーの旨みが十分に抽出されていて非常に濃厚。
味付けは、純粋にカリフラワーの旨みだけで勝負しており、調味料は極力控えている印象。
そのため、野菜の優しい旨みが口の中や胃の中まで広がりなんだかホッとした気分に。
格式あるお店で少し緊張していましたが、この一皿で心も和みました。
(2)パン&バター
供されたパンは、フランス産の小麦とライ麦を配合したもので、現地でつくられたものをチルドの状態で日本に空輸しているとのこと。
食感は、クラストがカリカリしていて、クラムはもちもち。ソースもタップリ染み込みます。
味わいは、やや酸っぱい感じがするので、パンオ・ルヴァンっぽくもある印象。
バターはエシレを使用しているとのことで、普段はあまりバターを使用しないのですが、今回は贅沢に使用させていただきました。
(3)前菜:マッシュルームのスープ カプチーノ仕立てフォアグラのラビオリとグリーンアスパラ添え
前菜は、カプチーノ仕立てに泡立てたマッシュルームのスープの中にフォアグラを包んだラビオリと大ぶりな2本のアスパラが入った一皿。
マッシュルームのソースは、マッシュルームエキスがしっかりと抽出され、塩気もしっかりしているので、ワインがないと辛いかも。
対照的にアスパラは、わずかな下味が施されているだけで素材の旨さを味わうもの。
そして、なんといってもこの料理の主役はフォアグラ。
焦げ目がしっかりつくぐらいカリカリにソテーしたフォアグラは、濃厚かつ香ばしい味わい。
そのフォアグラをラビオリに包むことによって、温かいスープの熱でとけたフォアグラのエキスがラビオリの中に留まり、噛んだときにジュワッとフォアグラの香りと旨みが広がります。
まさにフォアグラの小龍包。 これは絶品です。
(4)主菜:カレーの香りを付けた仔羊のパート包み焼き
主菜は、クリームで煮込んだジャガイモの上にパート・ブリックで包んだ仔羊をのせた料理。
仔羊の肉の上には、タイムが散らされ、ソースは羊の骨から取ったスープとカレー粉をあわせたもの。
付け合わせに、ブロッコリ、ドライトマト、松の実、ベーコンを配したという一皿。
この料理で特質すべきは、仔羊の火入れ。
鮮やかなピンク色の羊肉は、レアに近いミディアムレアの状態で、羊肉の旨さと柔らかさを極限まで引き出したもの。
これ以上の火入れ、これ以下の火入れで調理を施せば、この旨みと柔らかは演出できないでしょう。
クリームで煮込んだジャガイモは脂身の少ない羊肉にコクとまろやかさを補い、タイムは後味の爽やかさを演出する存在。
ソースはパート・ブリックにたっぷり染み込ませて食べることにより、カツカレーのようなテイストになり面白い。
この料理に合わせたワインは、グルナッシュ。
独特の羊の旨みとスパイシーなカレー粉のソースをその豊富なタンニンで包み込み見事にマリアージュ。
ボリュームある主菜でしたので、2杯いただいてしました。
(5)デザート:オレンジ風味のチョコレートのムース ピスタチオのアイスクリームと共に
デザートは下記の3択で、チョコレートのムースをセレクトしました。
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★ フレッシュ苺のタルトレット仕立て 牛乳のシャーベットを添えて
★ オレンジ風味のチョコレートのムース ピスタチオのアイスクリームと共に
★ クレープ“ジュゼット”(+\500)
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チョコレートのムースとピスタチオのアイスが両端に配され、中央にオレンジのソースが敷かれたデザート。
チョコレートのムースは、甘さ控えめでチョコレートの苦味と香りが強く、大人の味わい。
対照的にピスタチオのアイスは、しっかりとした甘さがあり、、後から香ばしい香りが追いかけてくる。
単体でチョコレートムース、ピスタチオのアイスを食べると普通に美味しいデザートといった程度ですが、合わせることによって、単体では何かもの足りない味の要素を互いに補い、旨さが飛躍的にアップする印象。
(6)エスプレッソ&小菓子
食後の飲み物は、コーヒー・紅茶・エスプレッソ・ハーブティーから選べ、エスプレッソをオーダー。
酸味が強いタイプのエスプレッソで、余韻が長く、格調高い味わいで家に着くまで優雅な気分が続きそう。
小菓子はワゴンで運ばれ、好きなだけいただけます。
味わいは至って普通ですが、たくさんの種類の中から選べるのがうれしいですね。
3.ワインについて
ボキューズでは、ひらまつグループがワイナリーから直輸入した厳選ワインを非常にリーズナブルな価格で楽しむことができ、ワイン好きにとってはうれしい限り。
食前酒にラウンジでシャンパーニュ、前菜に合わせてグラスの白、主菜にグラスの赤をいただきました。
個々の感想は下記のとおり。
(1)シャンパーニュ:Delamaotte Brut(\1,500)
シャンパーニュは、白2種類、ロゼ1種類の合計3種類の中から選択可能で、リキュール(モモ、カシス、アプリコット、メロン、野イチゴ)で割ったカクテルをいただくことも可能。
オーダーしたのは、お安い方の白のシャンパーニュ。(もう一方は、ドン・ぺリニヨン。。。)
シャルドネ5割、ピノ・ノワール3割、ピノ・ムニエ2割の配合から作られ、シャルドネの比率が高いのが特徴。
泡は、きめ細かく、ゆっくりと立ち優雅そのもの。
味わいは、果実味・ミネラル感が強く、口に含んだ感想は「濃い」の一言。
アフターにかけてグレープフルーツとハチミツのニュアンスが感じられ、非常に余韻も長いです。
美味しいシャンパーニュと、豪華絢爛なお店の雰囲気にやられ、既にこの時点で満足状態。
(2)グラス(白):Rully LA FOLIE 2006 Claudie JOBARD(\1,200)
グラスの白は、600円のハウスワインと、ロワール、ブルゴーニュの3種類から選択可能。
オーダーしたのは、ロワールの白ワイン。(ヒラマツグループが、独占して輸入購入しているワインとのこと。)
美しい琥珀色の液体からは、洋梨やリンゴのフレッシュな香りと微かな樽香が感じられます。
口に含むと、粘度が高く、トロトロしていて舌に絡みつき、果実味豊富でパワフルなのですが、ミネラル分が強く、アフターにかけて青リンゴのニュアンスが出てくるので、見た目の予想に反してスッキリとした味わい。
この価格にしては、相当ポテンシャルが高く、さすがひらまつグループが目を付けたワイン。
(3)赤ワイン:GIGONDAS 2006 生産者不明(\1,200)
グラスの赤も、600円のハウスワイン、ジゴンダス、ボルドーの3種類から選択可能。
主菜がカレー味のスパイシーなソースだったので、ジゴンダスをオーダー。
グルナッシュを100%使用したワインで、豊富な果実味とタンニンが特徴的。(かなり渋いです。)
主張が強い仔羊やカレー風味のソースを受け止める包容力があり、よく合いました。
4.接客について
給士さんたちの心のこもった丁寧な接客が印象的。
格式あるレストランに行くと余計なことに気を使いがちですが、明るい笑顔の対応のおかげで心置きなくボキューズの料理を堪能できました。
個人的には、シャンパーニュやグラスワインの価格を明確に伝えてくれたのがありがたく、お会計の金額を気にせずワインが飲みたのはうれしかったです。
5.コストパフォーマンスについて
ランチに関していえば、3,000円台から食事ができ、グラスワインも600円からと気軽にボキューズの雰囲気を楽しむことができます。
ただ、これだけ豪華な空間の中で食事がいただけるのであれば、特別な時に訪問し、思い切り贅沢するのがこのレストランの使い方。
コストパフォーマンスという概念を当てはめてはいけないレストラン。
6.総評
卓越した料理、厳選されたワイン、完璧なサービスを非日常的なゴージャスな世界でいただくことができ、非常に優雅な時間を過ごさせてもらいました。
ランチでも、リーゾナブルにその世界を堪能できますが、満喫するならやはりディナー。
次回はこのお店のスペシャリテである「エリゼ宮で、V.G.Eに捧げたトリュフのスープ」、「イトヨリのポワレ」などをオーダーし、思い切り贅沢したい。