takaboさんのマイ★ベストレストラン 2017

博士のグルメリポート

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マイ★ベストレストラン

レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中!

マイ★ベストレストラン

1位

ロオジエ (銀座、新橋、内幸町 / フレンチ)

1回

  • 夜の点数: 4.8

    • [ 料理・味 4.8
    • | サービス 5.0
    • | 雰囲気 5.0
    • | CP 4.8
    • | 酒・ドリンク 5.0 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥30,000~¥39,999 -

2017/12訪問 2019/01/25

素晴らしい体験としてのレストラン

昔何かの雑誌の連載でロオジエのことが書かれていたことを思い出す。そのせいだろうか、その名はいささかの憧れの念と紐付けされているのだ。いくつかのレストランに行ったが、ロオジエを訪れるのは今回が初めて。それはたまたまなのだが、いつか訪れる時のために残しておいたような気もする。一番好きな食べ物を最後まで残しておくことがあるように。

クリスマスシーズン直前の土曜日の夜だ。抜かりなく予約可能開始日に予約を入れた。気がかりなのは食事の量。私たち夫婦は、フレンチのコースでの最後の小菓子を「嫌がらせ」と感じることがよくある。満腹になっては食事は楽しめない。かと言って、初めての店のアラカルト選びは難しい。と言うことでコースを「70%ぐらいで」とお願いしておいた。果たしてこの要求は見事に実践されており、最後まで楽しむことができた。この点でもさすがロオジエ。

高級なレストランに赴く時はファッションにも気を使いたい。それなりの格好をして訪れる方がずっと楽しい。他の客も他の客がファッショナブルな方が楽しいし、店の人も楽しい。ドレスコードはもちろんあるけれど。

これはどうしようもないことだけど、天候だって関係する。その日は快晴。夜は冷えるが、高気圧のせいで気分も体調も晴れやかだ。

エントランスの木はイルミネーションの、真っ赤な大きなツリー。にこやかなドアマンが重厚な扉を開ける。出迎えのフロントスタッフにコートを預け「写真をとって良いか」と訪ねると「もちろんです」と。そしてエントランスでは何枚もの記念写真をとってくれた。上手な写真を。

絨毯の敷き詰められた吹き抜けの空間を、螺旋階段で降りる。ロオジエは地下に広がるレストラン。窓はないけれど、その雰囲気は暖かく明るい。なるほど、改装後のインテリアコンセプトは白、ゴールド、透明、ガラス、光だとのこと。またセンスの良い美術館のように、随所に、さりげなく、アート作品が飾られている。円形のフロアーは壁に沿ったソファー席、中央の丸テーブルなどがあり、中央が吹き抜けとなっていて花など飾られている(この季節はクリスマスツリー)。個室もある。椅子の座り心地、テーブルの高さも申し分ない。

SAISON 22,000円、DÉGUSTATION 28,000円、この時期の白トリュフの45,000円のコースがあったが、DÉGUSTATIONにした。これは妻のリクエストで、メインがSAISONは鳩でDÉGUSTATIONは牛だったからだ。

食前のドリンクは、お酒が飲めない妻は店員さんと相談しトニックライム(1,000円)にしたが、珍しいトニックウォーターにライムが半分入ったそれはとても美味しいものであったようだ。このやり取りの臨機応変さに少し感心した。私は4種類あったグラスシャンパンから選んだのだが、このクラスの店になるとグラスでも複数あり感心させられる。グラスワインのリストには多くの銘柄があり、さらにそれぞれに50mlのサイズと100mlが選べる。これはお酒にあまり強くない私には大変ありがたい。グラスでこれほどの種類を揃えられるのはさすがだ。食事の途中で白50mLと赤50mLを選んだが、もちろん状態は良いし、値段で選んだわけではないがそれでもとても安いと思った(目の前で注いでくれた量は50mLよりも多いのではないかと感じた)。シャンパンは100mLのもので2,000円、白、赤はそれぞれ850円だ。私のワイン代はしめて3,700円(税込)。この高級レストランでこの値段は安すぎる。びっくりだ。

まずはアミューズ・ブーシュから。可愛い一口サイズの料理が4種類。とてもモダンだ。妻は一発でこの店が気に入ってしまった。

それから栗のポタージュ、トリュフの香り。

キャビアとそば粉のガレットとポワローネギのクリーム、サーモンのミ・キュイ。見た目可愛らしくて華やかで、味軽やかな品が続く。

フォアグラのフラン(プリン)とトリュフ コンソメ”ルージュ”は、コンソメをかけると赤い下絵でルージュに染まる。香り高く軽やかで美味しい。

魚料理は、オマール・ブルーのロティとラビオリ。このブルターニュ産の高級オマールは筋肉質でとても美味しい。

肉料理は、牛フィレ肉、ポテトのコンフィ、プティ・オニオンの盆栽風。これもまたとても美味しいフィレ。

フランス産フロマージュ各種からは、好物のモンドールともう一品ウォッシュぐらいにしておいた。この先の怒涛のデザート攻撃に備えて。

デザートは、まずは一口サイズの可愛い4品。

次にお口直しのアイスクリームが一皿。

次にメニューから選んだ一皿。私はスペシャリテらしいマロンのクリームに包まれたメレンゲ、妻はマスカルポーネとショコラのクリーム アマレットとコーヒーのアイスクリームを。いずれも斬新なデザインのもので見た目にも楽しい。

そしてメニューから選んだ紅茶と、ワゴンで運ばれ数種類から選ぶ小菓子でフィニッシュ。余裕で完食した。作戦成功。

スタッフの物腰もスマートで客にストレスを与えない。楽しい。高級レストランはこうでなくっちゃ。その日はやや食事の提供に時間がかかっていたが、それ以外は文句のつけようがないレストランであった。帰りは階段ではなく、エレベーターでフロント階へ。全てに行き届いた店なので、酔った客が足を滑らせないための配慮もあるのだろうと思った。妻はお土産に、小菓子の入った小さなケースをいただいた。

  • (説明なし)
  • (説明なし)
  • (説明なし)

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2位

茶禅華 (広尾、白金高輪、麻布十番 / 中華料理)

1回

  • 昼の点数: 4.5

    • [ 料理・味 4.5
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.5
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク 4.5 ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥30,000~¥39,999

2017/08訪問 2019/01/25

イノベイティブでクリエイティブな中華。お茶やお酒のペアリングも見事。

南麻布、大使館に囲まれた一角に瀟洒な一軒家がある。どことなく高貴な佇まいは、旧大使館公邸を改築したものと聞けば納得がいく。カメラを構えると半透明のガラス扉の向こうで、遠慮したのか、店員が身を隠すのが見える。その後でやおら扉が開かれる。「いらっしゃいませ」

広がるのは土足で上がるのが躊躇われるような上質な木の床。さりげなく置かれたセンスの良い調度品。つまり、良い「気」が漂っているような空間。

案内された円卓のある2階の個室。ベランダの植栽を抜けて柔らかく入る、光。ここで7人が3時間半のランチを楽しんだわけだが、それが長く感じられなかったのは、この部屋が居心地の良い処であったためでもある(余談だがトイレもまた落ち着ける空間なのでお試しあれ)。尤も、食事と会話が楽しかったという前提は言うまでもない。

ところで私たち夫婦の話をすると、比較的小食。アレルギーなど食べられないものは無い。辛いものも苦手ではないが、濃い味よりは薄味が好き(名古屋メシを除く笑)。そしてどうせなら沢山の種類が食べたい。この店の料理は、これら欲求を完璧に満たした。

この日のランチは15品、18,000円のコース。飲み物については、アルコールのペアリング(9,000〜13,000円)もあるが、店の特徴として中国茶を中心としたお茶のペアリング(6,000〜8,000円)やアルコールとお茶のミックスペアリング(8,000〜13,000円)がある。私はミックス、アルコールの飲めない妻はお茶のペアリングを注文した。

お茶のペアリングについては、中国茶を中心にしたもので様々な種類のものがあり、器だけでもそれぞれに趣があり、見た目にも楽しげなものである。ミックスペアリングの私もいくつか飲んだ。冷たい日本茶も登場したが、これは冷水で1日かけて抽出したもので非常にまろやかであった。近頃は冷水でいれる日本茶が注目されているが、長時間かけて抽出すると色も綺麗な薄緑色になるのである。感心させられたのは、若いソムリエさん?がそれぞれのお茶のことについて精通しており、食通さんらからの細かい質問にも丁寧に回答していたことだ。自分が答えられない質問には即答せず確認してきてから答えるなどの姿勢も好感が持てる。

ミックスペアリングのアルコールについても、ワインを中心として料理に合ったものであった。謎かけ的に出された紹興酒のような味のアルコールが日本酒であったりして、軽い驚きも楽しめた。

さて肝心の料理については、まずは可愛らしい小さな器で出された細麺。お茶のオイルを使った味付けでさっぱりと頂く。

毛蟹を絹笠茸に詰めた食感の良い一品。

叉焼は甘めに焼いた本格広東風。とろろ昆布と合わせたクラゲ。

車海老真丈の春巻き(写真撮り忘れ。店のサイトに代表的な料理として写真あり)は春巻きの皮が軽やか。

スペシャリテですと紹介されたのが、雉の極上スープ、ワンタン添え。澄み切ったスープはまさに上品な味。

大和豚の四川の香り炒めは、2種類の唐辛子と何種類かの山椒で味つけられた骨つきの豚。唐辛子は辛すぎる食べない方が良いと説明された。唐辛子もそうだが山椒もしっかりと効いている。しかし豚肉自体は辛すぎることがない。これはとても美味しい。

口直しのイチジクと中国製の梅干し。

ふかひれ姿煮。立派なフカヒレだ。白湯のクリーミーなソース。

くぬぎ鱒、蓮の葉包み蒸し。

紅ひゆ菜の瞬間炒め。

ラム炭火焼き、クミンの香り。この料理に限らずクミンが効果的に使われている。羊肉は得意ではないが、このラムは美味しく頂いた。やはり何でも質の良いものは美味しいということか。

冷やし担々麺。

台湾式ライチ紅茶とパール。

杏仁豆腐。杏仁豆腐は元々が暖かい料理だったとのこと。通常の冷たい杏仁豆腐と、熱い杏仁豆腐の2種類が供された。

シェフ川田智也さんは、中国料理の麻布長江、日本料理の龍吟の経歴があるだけに、中国料理に和食のエッセンスが組み込まれたイノベーティブな中国料理だと思う。量や味付けも和食に馴染みの深い我々には嬉しいものだ。最後に挨拶に来られたが、若々しく低姿勢で感じの良いシェフだ。

  • (説明なし)
  • (説明なし)
  • (説明なし)

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3位

にい留 (高岳、新栄町、久屋大通 / 天ぷら)

2回

  • 夜の点数: 4.8

    • [ 料理・味 4.8
    • | サービス 5.0
    • | 雰囲気 5.0
    • | CP 4.5
    • | 酒・ドリンク 3.5 ]
  • 昼の点数: -

    • [ 料理・味 -
    • | サービス -
    • | 雰囲気 -
    • | CP -
    • | 酒・ドリンク - ]
  • 使った金額(1人)
    ¥20,000~¥29,999 -

2017/09訪問 2017/12/21

天ぷらでこれ以上のものを求めるのは無理なのでは?

9人で貸切。3時間食べ続けました。天ぷら以外もありましたがほぼ天ぷら。それを3時間食べ続け。食べ続けられるんですこれが。もちろん最後はお腹いっぱいになりました。でも胃にもたれることはありませんでした。それほど軽やかで、それほど質の良い油と衣。そして驚愕の品質の食材たち。天ぷらでこれ以上のものを求めるのは無理ってもんじゃないでしょうか。いやそれほど天ぷらに詳しい訳じゃないですが私は。でも同席した詳しい方も同じように思っておられるようでした。

大将が一人で全てこなしておられます。配膳は美人の奥さん?が手伝っておられますが。包丁を入れるのも自分でやらなければ味が変わるとおっしゃるほど、自らの自信を裏付けるために妥協は許さない、そんな性格のようです。この日のために前日を休みにしたそうです。そして朝6時から準備を開始して、やっと満足のいく下ごしらえができたようです。写真を撮るのは好まず(本日は貸切なのでOK)食べログを見ることは嫌いだ、と自分でおっしゃっていることから、頑固おやじ系かと思うとあにはからんや、よく喋るしよく笑う。そして腰が低い。背が高くて結構二枚目です。最後には「今日はとても楽しかった」と喜んでいたのが印象的。

最高の食材は寿司屋に行ってしまうことが多いが、天ぷらをなめるなと。天ぷらこそ最高の食材が必要になるのだとの信念で、仕入れに並々ならぬ熱意を持っておられます。生産者や仲買人にもそのことをようやく理解してもらえるようになったと。そうして準備された食材の数々。「(良い食材だから美味しいのが当たり前なので)反則技ですが…」と謙遜されますが、どうしてどうして。卓越した職人技があってこそ。

何品食べたか記憶にありません。写真はごく一部です。骨董が好きだとのことで、出された器も、これは1800年代のガラスの器ですよ、などと聞くとありがたい気がします。食材で印象的だったものは、例えばでっかいボタンエビ。これは16尾しか手に入らなくて2万5千円だったと。商売にならないと苦笑していました。こんな良いものを天ぷらにするのですか? と卸売業者に驚かれたという一品。それでは食べ比べてくださいと、半分に切って、最初は刺身で、次に天ぷらで頂きました。よく分かりました。天ぷらの勝ちでした。

それから見たこともないような大きなアスパラガス。今年はアスパラガスが不作で、大きいものは大抵オーストラリア産だとのこと。これは北海道ですと。これは今年は60本しか手に入らなかったと。そのうちの9本を本日頂きました。ラッキーです。これは3つに切って、揚げ方を変えていきます。最初に食べるものと最後に食べるものとの味の違いを楽しみます。

ああ、それから肉厚の牡蠣。前日に築地から取り寄せた牡蠣がダメで全部捨てたと。そして知り合いの魚屋に頼み込んで、本日出せるクオリティのものを急遽用意することができたと。こんな美味い牡蠣も久しぶりです。いつも夜中の1時頃、そして3時頃に起きて電話で仕入れを確かめるのだと。最近は良い食材は取り合いで、そこまでしないと良いものが手に入らないそうで、料理屋も大変な仕事ですね。

鯛の刺身や炙ったカツオ、鯖寿司、天ぷらにした海苔に乗せられた山盛りの雲丹、でっかい鮑に、肉厚の鱚、鱧と松茸の汁物。印象的な料理に事欠きません。銀杏や、えんどう豆や、落花生なども衣が軽いので素材の味が存分に引き出されます。熊本産の栗は長い時間かけて揚げることで渋皮までパリッと香ばしく美味しく揚がります。基本的に何もつけないで食べるか、塩を少しつけて食べるかですが、穴子などは、大根おろしと天つゆをしっかりつけて召し上がってくださいと。「塩だけで出すところもありますが、ある意味塩だけの方がごまかしが効きます。うちの天つゆは自信がありますので是非」確かにとても美味しい天つゆです。そして天丼か天茶で終了。

店は新築のビルの2階。近くに何ケ所もコインパーキングがあります。まだ木の香りが清々しい綺麗な店内。カウンターのみ。3時間過ごしても油の移り香が気になることはありませんでした。会計はクレジットカードもOKです。一見さんお断りなんてことはしていない。どんどんどうぞとのことです。

  • (説明なし)
  • 食材の披露
  • (説明なし)

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4位

寿しの吉乃 (久屋大通、丸の内、市役所 / 寿司)

1回

  • 夜の点数: 4.6

    • [ 料理・味 4.6
    • | サービス 5.0
    • | 雰囲気 4.6
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク 3.5 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥20,000~¥29,999 -

2017/05訪問 2017/05/14

抜群の食材+驚きのアイデア+おもてなし

予約が取れない日本の人気レストランでも最も困難な店の一つに友人からのお誘いで夫婦で行ってきました。何でも、半年から1年待ちで、一見さんはお断りのようです。何人かの方からお誘い受けたのですが日時が調整できず断念していました。今回やっと行くことができました。グルメの友人に感謝です。

言うまでもなく、どれも食材が抜群で、もちろんとても美味しかったですし、大将の人柄もとても良くて楽しめました。まずは本日の食材のお披露目をしてくれます。いきなり圧倒されます。

握りに行くまでの前半は、例えば石の器の上に置いた蟹炒飯にサマートリュフを贅沢に削って掛ける、など「ここは何屋さんですか?」状態の創作料理の数々に驚かされました。茄子にノドグロなどを載せた一品や、軟らかく肉厚の煮タコ、軟らかく上質な鮑の雲丹ソース、そしてそのソースを残して酢飯を入れてリゾットにするというアイデア、漬けカツオに揚げたエシャロットを載せるスペシャリテ(店主談)、繊細な河豚の白子が入った汁、蛤の出汁が芳醇な蒸し物、フルーツトマトに刺身と玉葱のドレッシング(このドレッシングが抜群に美味い! そのレシピを大手食品メーカーに盗まれたというエピソードを聞きました)など、「寿司屋のつまみ」という域を遥かに超えて、これらだけで一つのレストランコースになり得るほど。それもそのはず、大将は余程の食事好きとみえて、和洋に関わらず食べ歩いているようで、いろいろな味を吸収し日夜精進しているようです。

「血合いぎし」のマグロを鞍掛けで握った一品には大将のこだわりが詰まっています。食べたことのないほど歯切れの良い鳥貝、鯖の押し寿司を絶品海苔で包んで頂くまでのパフォーマンス、上質な雲丹握りなど握りになっても驚きは続きます。また握りを手渡しで頂くこともこの店独自のユニークさです。握り具合は繊細で口に含むとご飯一粒一粒が分かるようです。酢は弱めでネタの味がよく分かります。3時間半の贅沢な宴でした。

  • (説明なし)
  • (説明なし)
  • (説明なし)

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5位

ユサンディ (石垣市 / その他)

1回

  • 夜の点数: 4.0

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 4.5
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 3.8
    • | 酒・ドリンク 3.8 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥15,000~¥19,999 -

2017/05訪問 2017/05/04

オールスイートヴィラのレストラン

ユサンディは6000平米の敷地の中の5棟のみのオールスイートヴィラ(2名1室1泊朝食付き¥129,600)。全棟にプライベートプールを備える。雑誌「Pen」ではいつか訪れたい「奇跡のホテル」の一つとして紹介された。それぞれの棟の間は亜熱帯の原始林が茂り、自然の壁となりプライバシーが完全に保たれている。それぞれの棟は、その敷地の中にある亜熱帯のジャングルの中に切り開かれた小道を3分ほど歩くと海を臨むプライベートテラスに出る、などという途方も無い広さである。

全プランに朝食は付いているが、夕食はオプション。3泊のうち1回夕食を予約してあった(¥16,200 x2名)。4月から2代目シェフとして就任したのは、南青山の「イル テアトリーノ ダ サローネ」のシェフとして名声を博した岡野裕太さん。地元沖縄の食材を多用した創作イタリアンに期待が膨らむ。

グラスシャンパンで乾杯 Pol Gesse ¥1,620。途中でグラス赤 Chateau Malaire ¥1,080。

料理は写真の通り、
1)グリッシーニを豆腐ようと玉ねぎのマヨネーズに付けて
  田芋とモッツァレラチーズのクロケッタ(写真中央)
  島野菜3種にバーニャフレッダ(バーニャカウダの冷たいもの)(写真左)

2)オマール海老と新玉ネギのムース(クリーミーでとても美味しい)
  パッションフルーツのドレッシング

3)やんばる地鶏のカプチーノ(マッシュルームの上に地鶏、その上に卵、その上に泡)

4)アバサー(ハリセンボン)のバッケリ(ショートパスタの一種)(ケッパーのアクセント)

5)金美ニンジンと生姜のリゾット(フォアグラ載せ)

6)石垣牛フィレのグリリア、ゴーヤーのスキャッチャーナ、マルサラソース
 (やはりここでも石垣牛は旨味たっぷりで美味)

7)フルーツと野菜のミネストローネ(フルーツと野菜を細かくしたシロップ漬け)
 (敷地内にも自生している沖縄植物を飾りとして下の器に)

8)コーヒー類

繊細な工夫が施された品々。味付けは徐々に骨太になってゆき、最後に爽やかに締めくくる。地元の野菜類が美味しい。オマールに合わせた新玉ネギのムースに驚き。石垣牛フィレはさすが。夕食は宿泊客以外でも利用できるようだが、5組しか受け付けられないので宿泊客が中心になるだろう。石垣島という遠方にあるため、東京在住の岡野シェフファンには訪れにくくなってしまったことが残念かもしれない。

***********
追記。

朝食はレストランかルームサービスで。ルームサービスでお願いし、テラスで頂いた。洋食と和食を日替わりで。これも岡野シェフが作っている。冷蔵庫の中に各種アルコール飲料やソフトドリンクやおつまみがあり、無料。ルームキーピングの時などに追加される。

  • プライベートプール
  • レストラン
  • 料理(1)

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6位

TIRPSE (白金台、目黒 / イノベーティブ、フレンチ)

1回

  • 夜の点数: 4.2

    • [ 料理・味 4.2
    • | サービス 3.6
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 3.5
    • | 酒・ドリンク 3.6 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥15,000~¥19,999 -

2017/07訪問 2017/07/24

シックなモダンフレンチ

長女と私が7月生まれということもあり、家族4人で誕生日祝いのディナー。TIRPSEのことは以前から注目していましたが今回やっと訪れることができました。シックな店の入り口では木彫りの白い狼がお出迎え。店のアイコンとも言えるこの見事な作品はその作家さんの代表作で、展覧会の際などには別の作品に入れ替えることもあるそうです(店主談)。

店内の雰囲気は、元カンテサンスだっただけに、今のカンテの雰囲気とも似ています。落ち着いた色合いと照明。16席のテーブルと個室もあるようです。TIRPSEはシェフが交代しており2017年1月から現在の田村さんになっているとのこと。またオーナーの大橋さんによると、理由は存じませんが、2019年に閉店する予定だとのこと。閉店の期限を決めて営業するレストランというのも珍しいですね。

11品の料理は、いずれも私たち好みの少なめのポーション。最後まで美味しく頂くことができました。見た目のオリジナリティもあり、旨味を感じさせながら、味の濃さはやや控えめで好みです。帽子のような形の器に3つのおつまみが乗せられたアミューズを手始めとして、意外性のあるスイカやトウモロコシを使った前菜、滋味深いホタテ、イカ、アワビの前菜が続き、香ばしい皮の鯛の料理、ホロホロ鳥の肉料理へと進みます。2皿目のデザートにはバースデーメッセージ。お茶、小菓子でフィニッシュ。

写真にお示ししたお酒は私と長女が飲み、いずれもグラスで、シャンパン、軽い赤、重い赤を頂きました。妻と次女は主にノンアルコールで。

  • (説明なし)
  • (説明なし)
  • (説明なし)

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7位

寿司 竹本 (香春口三萩野、片野 / 寿司)

1回

  • 夜の点数: 4.0

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 3.8
    • | 酒・ドリンク 3.8 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥20,000~¥29,999 -

2017/11訪問 2017/11/19

気分良く頂ける江戸前

夫婦で小倉に宿泊するにあたり、勝手のわからない土地でのディナーは食べログを参考にここに決めた。電話で予約したのは1ヶ月半ほど前。駅前のホテルからはタクシーで約15分ほどの距離。清楚な造りの一軒家。暖簾をくぐると白木が映える明るい店内。8人のカウンターに掘りごたつ式の個室が一つ。店主の目の前のカウンターに案内された。

大きなワインセラーがあるのでグラスでシャンパンをリクエストしたが、その日のグラスは白ワインだけだとのこと。確かにこの客数でグラスを数種類揃えるのは無理があるだろう。と言うことでまずはオススメの日本酒の冷酒で一合頼んだ。金の内張の目を引く酒器で「十の風」が登場。萩の酒だそうだ。口当たりのまろやかな、なかなか良い酒であった。

さてこの日のグラスワインは後々頼むことになるのだが、これがまた大変美味しいワインであった。ボルドーのオーガニックだ。店主が言うには、この手のオーガニックを揃えるために時々名古屋まで買いつけに行っているのだとのこと。希少なものでなかなか手に入らないのだそうだ。私たちが名古屋からの客なのでそういう会話に発展した。

まずはブリ。上々の立ち上がりだ。続いて香箱蟹。うん。不味かろうはずもなし。続いてシャリの上に雲丹とすじこ。この味付けが絶妙で大変美味しいものであった。ここから握りに突入。大間のマグロから始まる12貫。どれも大変美味しいものであった。最後に鉄火巻き赤だしで終了。

開店して10年ほどになるが、5年目ぐらいで一度改装しているのだとのこと。気持ちよく食事のできる素敵な作りだ。BGMは静かな音量でオペラが流れていたが、私は悪くないと思った。まだまだ若く向上心を感じさせる竹本さんであった。小倉に行くことがあれば是非また寄りたいと思った。

  • (説明なし)
  • 素晴らしいオーガニックの白
  • 香箱蟹

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8位

松川 (六本木一丁目、虎ノ門ヒルズ、神谷町 / 日本料理)

1回

  • 昼の点数: 4.0

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 3.5
    • | CP 3.0
    • | 酒・ドリンク 3.5 ]
  • 使った金額(1人)
    - ¥40,000~¥49,999

2017/01訪問 2019/01/25

破格のランチ

今年のベストレストラン候補店は「松川」さんから始まりました。一見さんお断りらしいこの店、食通のマイレビュアーさんからお誘い頂き初めて伺うことができました。近くにANAホテルやアメリカ大使館などがある赤坂の閑静な一角。名古屋からのお上りさんなのでアクセスは迷いました。タクシーで行くのが普通だと思いますが、サイトには最寄りの地下鉄の駅から徒歩2分とあり、快晴だったため歩こうかと思ったのが間違い。地下鉄ホームから出口までの距離の長いこと、そして地上の2分はほとんどが上り坂。初めての方はタクシーで行って下さいね。昼の12時開始予約のランチに数分遅刻してしまいました。この日ももちろん満席のようです。松川さんに聞いたところ、数ヶ月先までかなり予約が入っているようで、常連のそのマイレビさんは帰りに松川さんと問答しながら半年後のディナー予約を入れました。

こぢんまりとしたビルの1階に松川の入り口があります。カウンター6席と個室が3つ。松川さんに相対するカウンターで頂きました。塗り壁と白木、簡素な生け花と器の飾り。わびさびの内装です。カウンターの上に、この季節の目玉と思われる緑のタグの「間人蟹(たいざがに)」がドーンと置かれています。お酒は私は「三千盛」大吟醸(1,500円)を頂きました。見るからに良い徳利で出てきます。料理は15品ほど。一つ一つの食材に最高のものを使用しているのだろうなということが分かります。味が濃かったと書かれているレビューもありましたが、日によるのか、それとも名古屋人である私の舌だからか、私はむしろ上品な薄味に思いました。料理を見て、さてどうして食べようと私が一瞬とまどうと、それを察してさっと松川さんの手が伸びて食べやすくしてくれるなど、黙々と仕事をしている松川さんですが、しっかりお客を見ていますね。また興味のある話が耳に入ると会話に参加もします。一流の料理人ですが全く驕ったところが感じられず、帰りのお見送りの際にも喜んで一緒にカメラに収まってくれる気さくな方ですね。友人との会話も楽しみながらの3時間ほどのランチ。松川さん曰く、ディナーもほとんど変わらない内容だそうです。お酒、サービス料、消費税入れて43,200円。時間も値段も味も破格のランチとなりました。

  • (説明なし)
  • (説明なし)
  • (説明なし)

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9位

祇園 末友 (清水五条、祇園四条、京都河原町 / 日本料理、寿司)

1回

  • 夜の点数: 4.2

    • [ 料理・味 4.2
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.5
    • | CP 3.0
    • | 酒・ドリンク 3.5 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥50,000~¥59,999 -

2017/10訪問 2019/07/03

幻の蟹を食す祇園の夜

食通の友人に誘われて末友さん初訪問。戸をくぐると仄かな灯りの風情ある待合場所。金木犀酒を頂いてから、靴を脱ぎ、畳敷きのカウンター席へ。低めの天井。簡素な設え。暖かな灯りに包まれる茶室のような空間。秋の味覚のオンパレードが始まります。

驚いたのは、1000匹に1匹しか水揚げされないという黄金蟹。ズワイ蟹の雄と紅ズワイ蟹の雌のあいの子の肉厚の蟹で幻の蟹と言われているそう。これが立派な魯山人に盛り付けて出されました。

またとても大きな栗に、栗から作った餡をかけて頂く一品はスペシャリテと言っても良いようなものでした。その他、今年最後の鮎や大きな松茸など、印象的な料理をたくさん頂きました。

フレンドリーな末友さんのもてなしで、くつろいだ雰囲気で頂ける絶品料理の数々。同席した他のお客さんとも自然と会話が弾みます。美味しいお酒も進みました。

  • (説明なし)
  • (説明なし)
  • (説明なし)

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10位

ステーキレストラン パポイヤ (石垣市 / ステーキ)

1回

  • 夜の点数: 4.0

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 3.8
    • | 雰囲気 3.3
    • | CP 3.6
    • | 酒・ドリンク 3.3 ]
  • 使った金額(1人)
    ¥10,000~¥14,999 -

2017/05訪問 2017/05/03

石垣牛の肉の旨味

食べログなどでの事前調査の結果、石垣島での初日のディナーはここにしました。前日に予約の電話を入れました。希望時間には取れませんでしたが、その近くに取れました。GWなので結構混んでいるようです。

石垣島ではレンタカーを借りています。駐車違反の取り締まりが厳しいのでコインパーキングに停めるようにとレンタカー屋さんに念を押されています。石垣島の繁華街には駐車場がいくつかあるそうですが、宿泊している宿でパポイヤ近くの駐車場を聞いてから行きました。

パポイヤは繁華街の大通りに面した小さなビルの8階にあります。高いビルが少ないのですぐにわかります。エレベーターから降りるとそこが店です。7-8割ぐらいの混み具合でした。

一番値段が高いのが「特上石垣牛テンダーロインステーキ(180g)」と「特上石垣牛サーロインステーキ(200g)」9,800円です。前者を夫婦で注文しました。「一つをサーロインにして分けることもできますが?」と勧められましたがテンダーロインが好きなので。私は赤ワイングラス630円、妻はウーロン茶420円。

一皿目は「サービスです」と「ゴーヤのピクルスとカリカリに焼いたサーロインの脂」。これもなかなか美味い。その後で、注文したテンダーロインが披露されます。良い感じのお肉で期待が膨らみます。

二皿目は「サラダ」。ここにもゴーヤと、トマトかと思ったらグアバが入っていました。三皿目は再び「サービスです」と「焼き豆腐」石垣島の塩と胡椒が効いたもので美味しい。四皿目は「ニンジンのポタージュスープ」美味しい。

さていよいよステーキの登場です。焼き加減はミディアム。ソースは西洋ワサビの辛め、玉ねぎの甘め、そして石垣塩。ニンニクチップがないのが残念ですが石垣塩が美味かったから良し。パンかライスを選べるのでライス。肉は、美味い! しっかりとした肉厚の噛みごこち。肉自身の旨味が凝縮されていて、特に石垣塩との相性が良くて旨味が引き立つ。180gというボリュームもペロリと頂けてしまいます。

支配人を始め、スタッフの応対もフレンドリー。会計はカードで支払いました。メニューの値段は税・サービス料込みの表示なので、お値打ちだと思います。

  • 特上石垣牛テンダーロイン180gx2
  • (説明なし)
  • 西洋ワサビの辛味ソース、玉ねぎの甘味ソース、石垣塩

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